JP2940668B2 - 連続鋳造用ノズル - Google Patents
連続鋳造用ノズルInfo
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Description
するアルミキルド鋼等の連続鋳造において溶鋼が通過す
るノズルの狭さく、さらには閉塞を効果的に抑制するこ
とができる連続鋳造用ノズルに関するものである。
目的のために使用される。
はタンディッシュモールド間の溶鋼注入で溶鋼の空気と
の接触による酸化を防ぎ、又溶鋼の飛散防止を計り、さ
らに注入で溶鋼の空気との接触による酸化を防ぎ、又溶
鋼の飛散防止を計り、さらには非金属介在物及びモール
ド面浮遊物の鋳片への巻込み防止のための注湯の整流化
などの目的で使用されている。
して黒鉛,アルミナ,シリカ,シリコンカーバイド等で
構成されており、最近ではジルコニアを構成成分として
用いられる場合がある。しかしながらアルミキルド鋼等
を鋳造する場合は次のような問題点を有している。
るアルミニウムが溶鋼中に存在する酸素と反応してα−
アルミナ等の非金属介在物が生成する。そのためアルミ
キルド鋼等を鋳造する際、連続鋳造用ノズルの内孔表面
に脱酸剤として添加されるアルミニウムの酸化により生
成されるα−アルミナ等の非金属介在物が付着し、そし
て堆積してその結果内孔が狭さくし最悪の場合、内孔を
閉塞してしまい安定的な鋳造を困難にする。あるいはこ
のようにして付着し堆積したα−アルミナ等の非金属介
在物が剥離或いは脱落して鋳片に巻込まれ鋳片の品質低
下を招く。
よる内孔の狭さく及び閉塞を防止するために内孔を形成
する連続鋳造用ノズルの内面から前記内孔を通って流れ
る溶鋼に向かって不活性ガスを噴射させ、溶鋼中に存在
するα−アルミナ等の非金属介在物が連続鋳造用ノズル
内孔面に付着し堆積することを防止する方法が広く用い
られている。
連続鋳造用ノズルの内面から不活性ガスを噴出させる方
法には次のような問題点がある。
活性ガスによってできた気泡が鋳片のなかに巻き込まれ
ピンホールに基づく欠陥が生じる。逆に噴出させる不活
性ガス量が少ないとα−アルミナ等の非金属介在物が連
続鋳造用ノズルの内孔面に付着し堆積して内孔の狭さ
く、さらには最悪の場合閉塞する。
を通って流れる溶鋼に向かって不活性ガスを均一に吹き
込むことは構造的に不可能であり、また長時間鋳造する
際は連続鋳造用ノズル材質の組織劣化及び構造劣化する
に伴い噴出させる不活性ガスのコントロールが不安定と
なり、さらには不活性ガスを連続鋳造用ノズル内孔面に
均一に噴出させることが困難となり、その結果、α−ア
ルミナ等の非金属介在物が連続鋳造用ノズルの内孔面に
付着し、そして堆積して内孔の狭さく、さらには閉塞し
てしまう。
ルミナ介在物によるノズル閉塞は次のようにして生じる
と考えられる。
物接合部及び耐火物組織を通しての空気の巻き込みによ
る酸化、カーボンを含んだ耐火物中のシリカは還元反応
により消化し酸素を供給することによる酸化等の二次酸
化によりアルミナを生成する。(2)このアルミナが拡
散、凝集しアルミナ介在物が形成される。(3)ノズル
の稼働面ではカーボンが消失し表面が凹凸状になり、ア
ルミナ介在物が堆積しやすくなる。
料(SiC,Si3N4,BN,ZrB2,サイアロン
等)はアルミニウム酸化物との反応性が低いことから、
非酸化物原料をアルミナ−黒鉛質に添加もしくはそれ自
体からなるノズルが提案されている。しかしながら、ア
ルミナ−黒鉛質に添加する場合は、多量に添加しなけれ
ば、付着防止効果が認められず、耐蝕性も劣化すること
から実用的ではない。また、非酸化物系の原料のみでノ
ズルを作成する場合も、その効果が期待できる反面,原
料,製造面のコストから実用には不向きである。
O・ZrO2,CaO・SiO2,2CaO・SiO
2等)はCaOとAl2O3反応により低融点物質を生成
させ鋼中に溶出させる目的で、黒鉛−CaO含有酸化物
原料からなるノズルが提案されている。しかしながら、
鋳造時の溶鋼温度条件により、CaOとAl2O3反応性
は影響を受けやすく、また鋼中に多量のAl2O3介在物
が含まれる場合は、耐スポーリング性及び耐蝕性の面で
CaO量を十分に確保できない場合がある。
中にノズル稼働面にガラス層が形成し、耐火物組織を通
しての空気の巻き込みの防止と、稼働面組織を平滑化す
ることにより、不活性ガスを噴出させる等の機械的な方
法を用いることなく、また耐火物中の骨材と鋼中のアル
ミナとの反応により低融点化する溶損を促進することな
く、経済的かつ比較的安易に、また鋳造時の溶鋼の温度
変化に対し影響を受けることなく、安定して内孔の狭さ
く、さらには閉塞を防止する連続鋳造用ノズルを提供す
ることにある。
鋼と接触する内孔表層部が鉱物組成としてパイロフィラ
イト(Al2O3・4SiO2・H2O)を主成分とするロ
ー石65〜90重量%,黒鉛10〜35重量%からな
り、有機バインダー等の結合剤を添加混練、成形し非酸
化性雰囲気で焼成したものであることを特徴とする。
ライト系の天然原料で800℃以上で仮焼し、結晶水を
飛ばしK2O,Na2O等のアルカリ成分1〜5重量%含
むものを使用する。またロー石の粒度は平均粒径250
μm以下をロー石配合重量比60%以下であることを特
徴とする。
点は、ロー石の使用である。黒鉛及びカーボン共存化の
シリカは実使用時において SiO2(S)+C(S)=SiO(g)+CO(g) 3SiO(g)+2A1 =2Al2O3(S)+3Si 3CO(g)+2A1 =Al2O3(S)+3C 以上の反応によりシリカが消化分解しSiO(g)及び
CO(g)が生成し、鋼中A1と反応してAl2O3を生
成することにより、鋼中への酸素供給源となる。しかし
ロー石の場合、黒鉛及びカーボン共存化においても、ロ
ー石の粒の消化分解はなくロー石の主鉱物であるパイロ
フィライト(Al2O3・4SiO2・H2O)のSiO2
は安定であることが、ロー石+レジン粉末+炭素微粉か
らなるブリケットを作成しブリーズ内に埋め込み150
0℃×24hr熱処理後の顕微鏡観察で粒の崩壊、気泡
発生がないことから判明した。
り、溶鋼と接触する稼働面においては溶融しガラス皮膜
を成形することから、稼働面組織を平滑にし、またガラ
ス皮膜により耐火物組織を通しての空気の巻き込みを抑
制していることが1000℃×1hr熱処理後の通気率
95×10-4darcyに対し、1500℃で1hr熱
処理後では95×10-5darcyと小さく、通気率が
低下していることから分かる。
として実使用時において、稼働面にガラス皮膜を積極的
に生成させるためには65重量%以上が望ましく、また
90重量%以上では軟化変形が大きくなることから90
重量%以下が望ましい。
を抑制するために、また耐熱衝撃性を保持するために1
0重量%以上が望ましく、また35重量%以上ではロー
石に対し黒鉛の体積比率が大きくなり、ラミネーション
等の組織欠陥を発生しやすく、ノズル製造面上35重量
%以下が望ましい。また熱伝導率及び耐酸化性を考慮す
れば天然黒鉛を適用することが望ましい。
ー石を使用する理由はロー石の結晶水の放出は500〜
800℃であるためであり、この時、熱膨脹率が異常に
大きくなり、耐火物に亀裂が入るためである。
ロー石配合重量比の60%以上の場合、成形時のラミネ
ーション等の組織欠陥を生じやすく、また連続鋳造用ノ
ズルとしての実使用時においては、ロー石粒子の軟化変
形が生じやすいため60%以下が望ましい。
ロー石,カオリン質ロー石,セリサイト質ロー石の三種
類いずれも使用できるが、実使用時に溶鋼と接触する稼
働面が半溶融化しガラス層の形成と溶鋼との耐溶損性を
考えると耐火度SK29〜32のパイロフィライト質ロ
ー石が良好である。カオリン質ロー石では耐火度がSK
33〜36と高く、逆にセリサイト質ロー石では耐火度
SK26〜29と低い。
SiO2・H2O)を主成分とするロー石65〜90重量
%,黒鉛10〜35重量%からなる耐火物組成は、黒鉛
及びカーボン共存化においても、ロー石粒の消化分解は
なく、SiO2の様な鋼中への酸素供給源とはならな
い。またロー石の半溶融温度は1500℃前後であり、
溶鋼と接触する稼働面においてガラス皮膜層を形成し、
稼働面組織を平滑にし、かつ、耐火物組織を通しての空
気の巻き込みを抑制することからAl2O3及びメタルの
付着を抑制する効果がある。次に本発明の溶鋼連続鋳造
用ノズル図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
の浸漬ノズルとしての溶鋼連続鋳造用ノズルの実施態様
を示す概略垂直断面の一例である。実施態様の溶鋼連続
鋳造用ノズル3は、タンディッシュとモールドとの間に
配置されている浸漬ノズルとして使用される。図1に示
すようにそれを通って溶鋼が流れる内孔1をその軸線に
沿って有する浸漬ノズルとしての溶鋼連続鋳造用ノズル
3において、前記内孔1を形成する前記溶鋼連続鋳造用
ノズル3の内孔表層部2は、上述した化学成分組成を有
する耐火物によって形成されている。実施態様の浸漬ノ
ズルとしての溶鋼連続鋳造用ノズル3によると内孔1を
形成する溶鋼連続鋳造用ノズル3の内孔表層部2に溶鋼
中に存在するアルミナ等の非金属介在物が付着しそして
堆積することを抑制する。
有する配合物1から5(以下“本発明のサンプル”とい
う)及び本発明の範囲外の化学成分組成を有する配合物
6〜8(以下“比較サンプル”という)の各々に5から
10重量%の範囲内の粉末及び溶液のフェノール樹脂を
添加し、それらを混合及び混練して得られた原料坏土に
よって、アルミナ等の非金属介在物の付着量及び溶鋼に
対する耐蝕性を試験するための30mm×30mm×2
30mmの寸法を有する成形体及び通気率を測定するた
めのφ50mm×20mmの寸法を有する成形体及び、
耐スポーリング性を試験するための外径100mm,内
径60mm及び長さ250mmの寸法を有する成形体を
形成し、そして得られた成形体の各々を1000℃から
1200℃の範囲内の温度で還元焼成して耐火物1から
8を調整した。
較用サンプル6から8のそれぞれにおける物理特性値
(気孔率及び嵩比重)を表1に示す。
び長さ250mmの寸法を有する本発明サンプル1から
5及び比較用サンプル6から8のそれぞれを電気炉にお
いて1500℃の温度で30分間加熱し、そして水によ
って急冷して耐スポーリング性を調査した。その結果を
表1に示す。
の寸法を有する本発明のサンプル1から5及び比較用サ
ンプル6〜8、それぞれ0.02から0.05重量%の
範囲内のアルミニウムを含有する、1550℃の温度の
溶鋼中に180分間浸漬して溶損率(%)およびアルミ
ナ等の非金属介在物の付着量を調査した。その結果を表
1に示す。
サンプル1から5及び比較用サンプル6〜8、それぞれ
を電気炉において1500℃の温度で60分間加熱し、
冷却後通気率を測定した。その結果を表1に示す。
ルは耐スポーリング性に優れており、溶損率の低いにも
かかわらずアルミナ等の非金属介在物が付着せず、従っ
て溶鋼連続鋳造用ノズルの内孔狭さく、さらには閉塞を
効果的に抑制できる。また、本発明サンプルは通気率が
小さいことから実使用時において耐火物を通しての空気
の巻き込みが抑制できる。
石の含有量が多いことに起因してアルミナ付着量は小さ
いが、耐スポーリング性は著しく劣り、また溶鋼に対す
る耐蝕性が著しく劣ることが明らかである。
石の替りにAl2O3とSiO2を含有しているためSi
O2が消化分解して鋼中に酸素を供給するためアルミナ
の付着量が著しく多く、また、比較用サンプル8に於い
ては、ロー石の替りにSiO2を含まず、Al2O3のみの
含有であり、鋼中に酸素を供給する鉱物を除去したにも
かかわらず、通気率が高く、アルミナ等の非金属介在物
の付着が多い。
によると耐火物の組織を劣化を生じることなくアルミナ
等の非金属介在物による内孔の狭さく、さらに閉塞を抑
制し、安定した操業を行なうことができる。
を設けた場合の縦断面図である。
鋼浸漬部)に本発明の組成材料を設けた場合の縦断面図
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 連続鋳造用ノズルにおいて、溶鋼と接触
する内孔表層部が鉱物組成としてパイロフィライト(A
l2O3・4SiO2・H2O)を主成分とするロー石65
〜90重量%,黒鉛10〜35重量%からなり、結合剤
を添加混練、成形し、非酸化性雰囲気で焼成したことを
特徴とする溶鋼の連続鋳造用ノズル。 - 【請求項2】 パイロフィライトを主成分とするロー石
は800℃以上で仮焼して結晶水を飛ばしアルカリ成分
1〜5重量%含むことを特徴とする請求項1記載の連続
鋳造用ノズル。 - 【請求項3】 パイロフィライトを主成分とするロー石
は粒度が平均粒径250μm以下をロー石配合重量比6
0%以下であることを特徴とする請求項1、2記載の連
続鋳造用ノズル。
Priority Applications (7)
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---|---|---|---|
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AT97117734T ATE200752T1 (de) | 1996-10-16 | 1997-10-14 | Ausgussdüse zum kontinuierlichen giessen von stahl |
EP97117734A EP0836901B1 (en) | 1996-10-16 | 1997-10-14 | A continuous casting nozzle for casting molten steel |
CA002218428A CA2218428C (en) | 1996-10-16 | 1997-10-15 | A continuous casting nozzle for casting molten steel |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8295688A JP2940668B2 (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 連続鋳造用ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10118749A JPH10118749A (ja) | 1998-05-12 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8295688A Expired - Lifetime JP2940668B2 (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 連続鋳造用ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2940668B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2302310C (en) | 1999-04-09 | 2006-08-01 | Akechi Ceramics Kabushiki Kaisha | A continuous casting nozzle |
-
1996
- 1996-10-16 JP JP8295688A patent/JP2940668B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10118749A (ja) | 1998-05-12 |
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