JP2940632B2 - 樹脂組成物及びその用途 - Google Patents

樹脂組成物及びその用途

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、溶融成型時のロングラン性並びに品質の顕
著に改善されたエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
系の組成物を提供するものである。
[従来の技術] エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は酸素遮断
性、機械的強度等の諸性質に優れていることから、フィ
ルム、シート、容器、繊維等の各種用途に多用されてい
る。
該共重合体ケン化物は吸湿性が大きいため、外界の湿
度や温度の変化によって成型物の柔軟性等の物性が大き
く変化したり、特に酸素遮断性の湿度依存性が大きく高
湿下での酸素遮断性が低下する難点がある。
又、成型物の延伸性や柔軟性が不足するため深絞り加
工等の延伸を伴う加工において延伸ムラが起こったり、
成型物の使用時にピンホール等が発生して包装材料とし
ての用途に制約を受けるので、該ケン化物にポリオレフ
ィン系樹脂を混合することが良く行われる。
しかしながら、上述の如き樹脂混合物を用いて溶融成
型等によってフィルム、シートの成型物を製造しようと
する場合、該組成物が成型時にゲル化を起こしたり、又
焼けと呼ばれる熱着色樹脂や炭化した樹脂が押出機内に
付着して長期間にわたって連続して溶融成型が行えな
い、いわゆるロングラン性が劣るという問題点があるた
め、この対策としてハイドロタルサイト系化合物を併用
することが提案されている。
[発明が解決しようとする課題] 近似の技術革新の到来と、より高品質の成型物を要請
する社会のニーズは、従来以上の改質されたエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物の開発の必要性を提
起している。
即ち、上記組成物はポリオレフィンやポリエステル等
の熱可塑性樹脂とラミネートした形状で実用されること
が多いが、該ラミネート物をレトルト食品用の包装材
等、高温高圧の雰囲気中にさらした時、層間の接着性が
低下して、剥離や自化現象が起こったりすることが多い
ので、その開発が強く要請されるのである。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、ロングラン加工性に優れ、かつ、従来
以上の品質、即ち、高温、高湿度雰囲気下においても層
間接着力等が顕著に向上し、しかも該ケン化物が本来有
している酸素遮断性が高度に保持されたエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物系の組成物を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、 (A)エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、 (B)ポリオレフィン系樹脂 (C)ポリオレフィン系樹脂にエチレン性不飽和カルボ
ン酸又はその誘導体をグラフト反応させ、更にポリアミ
ドを反応させてなるグラフト重合体及び (D)一般式MxAly(OH)2x+3y-2z(E)・aH2O(式
中MはMg,Ca又はZn、EはCO3又はHPO4、x,y,zは正数、
aは0又は正数)で示されるハイドロタルサイト系化合
物からなり、かつ(A)〜(C)の配合割合がそれぞれ
50〜99.5重量%、0.4〜50重量%、0.1〜15重量%で、更
に(D)が(A)と(B)と(C)との総量100重量部
に対して0.005〜5重量部、で配合されてなる樹脂組成
物が目的を達成出来ることを見出し本発明を完成した。
以下、かかる組成物、特に成型物の用途を中心にして
本発明を詳しく説明する。
本発明で対象とする(A)エチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物はエチレン含量20〜60モル%、好ましくは
25〜55モル%、酢酸ビニル成分のケン化度95モル%以上
のものである。
エチレン含量が20モル%以下では高湿時の酸素遮断性
が低下し、一方60モル%以上では酸素遮断性や印刷適性
等の物性が低下する。又、ケン化度が95モル%以下では
酸素遮断性や耐湿性が低下する。
又、該共重合体ケン化物は更に少量のプロピレン、イ
ソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデ
セン等のα−オレフィン、不飽和カルボン酸又はその
塩、部分アルキルエステル、完全アルキルエステル、ニ
トリル、アミド、無水物や不飽和スルホン酸又はその塩
等のコモノマーを共重合成分として含有して差支えな
い。
本発明において上記(A)としてはJISM−6760に基づ
いて210℃、荷重2160gで測定した時のメルトフローレー
ト(MFR)が0.5〜100g/10分、好ましくは1〜60g/10分
のものが好適に使用される。
本発明の(B)ポリオレフィン系樹脂としては直鎖状
低密度・中密度・高密度ポリエチレン、アイオノマー、
エチレン−プロピレン共重合体、結晶性ポリプロピレ
ン、ポリブテン、酢酸ビニル含量の比較的小さいエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体などがあげられる。特に低密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、アイソタクチックポリプロピレンが実用的に重要で
ある。
(B)としてJISK−6760に基づいて210℃、荷重2160g
で測定した時のメルトフローレートが0.01〜100g/10分
のものが有利に使用される。
本発明では各成分の相溶化を良好にするため(C)の
配合が必要である。
(C)はポリオレフィン系樹脂にエチレン性不飽和カ
ルボン酸又はその誘導体をグラフト反応させ、更に該カ
ルボン酸又はその誘導体とポリアミドを反応させてなる
グラフト重合体である。
該グラフト重合体はポリオレフィン系樹脂を適当な溶
媒に溶解又は懸濁させ、あるいは溶融状態で過酸化物や
ジアゾ系の開始剤でポリオレフィン系樹脂鎖を活性化し
て、これにエチレン性不飽和カルボン酸又はその誘導体
をグラフト重合させて重合体を得、該重合体とポリアミ
ドを溶融状態で混合することによって製造される。
かかる反応の際にはブラベンダー、バスブレンダー、
単軸スクリュー押出機、ウェーナー及びフライデラー型
2軸押出機等が使用される。
使用するポリオレフィン系樹脂の重合度は350〜4500
0、好ましくは500〜10000程度のものが選ばれる。メル
トフロレート(230℃、荷重2160g、以下同様)としては
0.1〜50g/10分程度が実用的である。
ポリオレフィン系樹脂とエチレン性不飽和カルボン酸
又はその誘導体との反応比率は重量比換算で100/0.05〜
100/10、好ましくは100/0.5〜100/3である。
100/0.5以下では相溶性の改善効果が不充分となり100
/10以上では成型時の増粘が大となり実用性に乏しい。
又、ポリアミドの重合度は80〜1000、好ましくは100
〜500程度が実用的であり、その反応比率はカルボキシ
ル基当たりの0.01〜1モル、好ましくは0.05〜0.9モル
が望ましい。
上記におけるポリオレフィン系樹脂としては直鎖状低
密度・低密度・高密度ポリエチレン、アイオノマー、エ
チレン−プロピレン共重合体、結晶性ポリプロピレン、
ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体などがあげられる。特に直鎖状低
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、結晶性ポリプロピレンが実用的に重
要である。
かかる幹ポリマーにグラフトさせるエチレン性不飽和
カルボン酸又はその誘導体とはアクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸な
どの不飽和カルボン酸或はこれらの無水物、半エステル
等をいう。
又、ポリアミドはラクタムの重付加やアミノカルボン
酸を重縮合、ジアミンとジカルボン酸の重縮合等、周知
の方法で製造される。
上記ポリアミド原料としては具体的に、ε−カプロラ
クタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウリ
ルラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドンのような
ラクタム類、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタ
ン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸の
ようなω−アミノ酸類、アジピン酸、グルタル酸、ピメ
リン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウン
デカンジオン酸、ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン
酸、ヘキサデセンジオン酸、エイコサンジオン酸、エイ
コサジエンジオン酸、ジグリコール酸、2,2,4−トリメ
チルアジピン酸、キシリレンジカルボン酸、1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸
のような二塩基酸類、ヘキサメチレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメ
チレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4(又
は2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス
−(4,4′−アミノシクロヘキシル)メタン、メタキシ
リレンジアミンのようなジアミン類などが挙げられる。
又、分子量の調節の目的でラウリルアミン、オレイルア
ミン等のモノアミンも適宜使用し得る。
本発明の組成物において(A),(B),(C)の配
合割合は(A)が50〜99.5重量%、好ましくは60〜95重
量%、(B)が0.4〜50重量%、好ましくは4.5〜35、
(C)が0.1〜15重量%、好ましくは1.5〜10重量%でな
ければならない。
(A)が50重量%以下或は(B)が50重量%以上では
酸素遮断性が低くなり、一方(A)が99.5重量%以上或
は(B)が0.4重量%以下では延伸性や柔軟性が悪くな
る。又、(C)が0.1重量%以下では(A)と(B)と
の相溶化効果が乏しくラミネート物の層間接着力が低下
し、15重量%以上ではロングラン加工性が悪くなるので
不利である。
本発明の(D)成分の一般式MxAly(OH)
2x+3y-2z(E)・aH2O(式中MはMg,Ca又はZn、EはC
O3又はHPO4、x,y,zは正数、aは0又は正数)で示され
るハイドロタルサイト系化合物である。
かかる化合物の実例としては、例えば Mg4.5Al2(OH13CO33.5H2O, Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O, Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O, Mg8Al2(OH)20CO3・5H2O, Mg10Al2(OH)22(CO3・4H2O, Mg6Al2(OH)16HPO4・4H2O, Ca6Al2(OH)16CO3・4H2O, Zn6Al6(OH)16CO3・4H2O, などが挙げられる。又、以上に限らず例えば Mg2Al(OH)・3H2O 中のOHの一部がCO3又はHPO4に置換された如き化学式の
明確に示されないものや更には結晶水の除去されたもの
(a=0)であっても同等の結果が期待できる。特にこ
れらのうちMがMgであり、EがCO3である化合物が最も
顕著な効果を示す。
(D)成分は(A)と(B)と(C)との総量100重
量部に対して0.005〜5重量部、好ましくは0.01〜1重
量部の範囲で用いられる。
(D)の量が0.005重量部以下ではロングラン加工性
が低下し、一方、5重量部以上ではフイルムの透明性、
延伸性、柔軟性が低下する。
(D)成分は(A)と(B)と(C)の混合物に任意
の形で存在しておれば良く、その添加時期に特に制限は
ないが、有利には(B)ポリオレフィン系樹脂に予め混
合しておいて後、(A),(C)と混合する方法が採用
される。
かくしてかかる組成物は成型物、接着剤、被覆剤等の
広い用途を用いているが、本発明のケン化物は成型物の
用途に多用され、溶融混練によりペレット、フイルム、
シート、容器、繊維、棒、管、各種成型等に成型され
る。これらの粉砕品(回収を再使用する時など)やレッ
トを用いて再び溶融成型に供給することも多い。
溶融成型方法としては、押出成型(T−ダイ押出、イ
ンフレーション押出、ブロー成型、溶融紡糸、異型押出
等)、射出成型法が主として採用される。溶融成型温度
は170〜270℃の範囲から選ぶことが多い。上記射出成型
法のほか二色成型、インジェクションブロー成型法など
を含み、寸法精度の良好な成型品を得ることができる。
かかる成型時にはエチレン含量やケン化度が種々異な
るエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を2種以上併
用することも勿論可能である。又、溶融成型においては
上記のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物以外に可
塑剤(多価アルコールなど)、安定剤、界面活性剤、架
橋性物質(エポキシ化合物、多価金属塩、無機又は有機
の多塩基酸又はその塩など)、充填剤、着色剤、補強材
としての繊維(ガラス繊維、炭素繊維など)、等を適当
量配合することができる。又、他の熱可塑性樹脂を適当
量配合することもでき、かかる他の熱可塑性樹脂として
は本願の(B)成分と重複しないポリオレフィン(直鎖
状低密度、低密度、又は高密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体、エチレンと炭素数4以上の
α−オレフィンとの共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイ
オノマー、ポリブテン、ポリペンテンなど)又はこれら
を不飽和カルボン酸又はその誘導体でクラフト変性した
変性ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ
アクリロニトリル、ポリウレタン、ポリアセタール、ポ
リカーボネート、溶融成型可能なポリビニルアルコール
系樹脂などが挙げられる。
本発明の組成物は上述した如く組成物のみを単層とす
る成型物の製造以外に、該組成物を少なくとも一層とす
る積層構造物して実用に供せられることが多い。
本発明の組成物層は積層対象基材と良好な接着力をも
つ特徴がある。特にレトルト等の高温、高湿下において
も該接着力が高度に保持される。
本発明の積層構造物を製造するに当たっては、本願組
成物の層の片面又は両面に他の基材にラミネートするの
であるが、ラミネート方法としては例えば組成物のフイ
ルム、シートに熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に
熱可塑性樹脂等の基材に本発明の組成物を溶融押出する
方法、本発明の組成物と他の熱可塑性樹脂とを共押出す
る方法、更には本発明の組成物のフイルム、シートと他
の基材のフイルム、シートとを有機チタン化合物、イソ
シアネート化合物、ポリエステル系化合物等の公知の接
着剤を用いてラミネートする方法等が挙げられる。
共押出の場合の相手側樹脂としては直鎖状低密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
アイオノマー、エチレン−α−オレフィン(炭素数3〜
20のα−オレフィン)共重合体、エチレン−アクリル酸
エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−
オレフィン(炭酸数4〜20のα−オレフィン)共重合
体、ポリブテン、ポリペンテンなどのオレフィンの単独
又は共重合体、或はこれらのオレフィンの単独又は共重
合体を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変
性したものなので広義のポリオレフィン系樹脂、ポリエ
ステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、スチレン系
樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマ
ー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレンなどが挙げられる。エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物も共押出可能である。
更に、本発明の組成物から一旦フイルム、シートなど
の成型物を得、これに他の基材を押出コートしたり、他
の基材のフイルム、シートなどを接着剤を用いてラミネ
ートする場合、前記の熱可塑性樹脂以外に任意の基材
(紙、金属箔、一軸又は二軸延伸プラスチックフイルム
又はシート、織布、不織布、金属綿条、木質面など)が
使用可能である。
積層構造物の層構成は、本発明の組成物の層をA
(A1,A2...)、他の基材、例えば熱可塑性樹脂層をB
(B1,B2...)とするとき、フイルム、シート、ボトル状
であれば、A/Bの二層構造のみならず、B/A/B、A/B/A、A
1/A2/B、A/B1/B2、B/A/B、B2/B1/A/B1/B2など任意の組
合せが可能であり、フィラメント状ではA、Bがバイメ
タル型、芯(A)−鞘(B)型、芯(B)−鞘(A)
型、或は偏心芯鞘型などの任意の組合せが可能である。
又、共押出の場合、AにB、BにAをブレンドした
り、AやBの少なくとも一方に両層面の密着性を向上さ
せる樹脂を配合することもある。
積層構造物の形状としては任意のものであって良く、
フイルム、シート、テープ、ボトル、パイプ、フィラメ
ント、異型断面押出物などが例示される。
又、得られる積層構造物は必要に応じ、熱処理、冷却
処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶
液又は溶融コート処理、製袋加工、深しぼり加工、箱加
工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができ
る。
又、本発明の前記成型物や積層構造物特にフイルム・
シート状のものは必要に応じて延伸を施し、その物性を
改善することも可能である。
本発明においては、組成物を溶融成型して原反となる
フイルムを製造する。フイルムの厚みは特に限定はな
く、数μないし数100μに設定することができる。尚、
本発明に言うフイルムとはシート、テープ、管、容器等
の形態を含む広義のフイルムを意味する。
上記の如くして得られたフイルムは必要に応じ、吸湿
或は乾燥等の調湿処理した後延伸に供せられる。
延伸は、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよ
く、出来るだけ高倍率の延伸を行った方が本発明の効果
が生かされる。一軸延伸の場合は1.5倍以上、特に2倍
以上とすることが好ましい。二軸延伸の場合は面積倍率
で1.5倍以上、特に2倍以上、更には4倍以上とするこ
とが好ましい。
延伸方法としてはロール延伸法、テンター延伸法、チ
ューブラー延伸法、延伸ブロー法などの他、深絞成型、
真空成型等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二
軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式の
いずれの方式も採用できる。
延伸温度は40〜150℃程度の範囲から選ばれる。
かくして延伸が終了した後、次いで熱固定を行う。熱
固定は、周知の手段で実施可能であり、上記延伸フイル
ムを緊張状態に保ちながら50〜160℃、好ましは80〜160
℃で2〜600秒間程度熱処理を行う。
又、得られる延伸フイルムは必要に応じ、冷却処理、
圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液又は
溶融コート処理、製袋加工、深しぼり加工、箱加工、チ
ューブ加工、スプリット加工等を行うことができる。
本発明の組成物から得られるフィルム、シート或は容
器等は食品、医薬品、工業薬品、農薬等各種の包装剤と
して有用である。
[作用] 本発明の組成物はロングラン成型性に優れると共に、
得られる成型物は層間接着力、酸素遮断性、延伸性、柔
軟性が顕著に向上する特徴を有する。
[実施例] 次に実施例を挙げて本発明の組成物を更に具体的に説
明する。以下、「部」又は「%」とあるのは特に断わり
のない限り重量基準で表わしたものである。
試料の調製 ハイドロタルサイト系化合物 H−1;Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O H−2;Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O H−3;Ca6Al2(OH)16CO3・4H2O H−4;Zn6Al2(OH)16CO3・4H2O 実施例1〜10、対照例1〜2 第1表に示す(A)、(B)、(C),(D)の組合
わせからなる組成物を用いて次の構成によりなる積層構
造物を製造した。
外 層( I );ポリアミド6 中間層(II );本願の(A),(B),(C),
(D)組成物 接着層(III);無水マレイン酸変性エチレン−酢酸
ビニル共重合体 〔MFR;2.1g/10分(190℃、2160g)〕 内 層(IV );酢酸ビニル含量10%のエチレン−酢
酸ビニル共重合体 〔MFR;2g/10分(190℃、2160g)〕 膜圧(μ)が(I)/(II)/(III)/(IV)=20/10
/5/20なる4層積層構造物但し、延伸性の測定には80/40
/20/80のフイルムを用いた。
成型条件 押出機 40mm径押出機(内層用) 40mm径押出機(中間層用) 30mm径押出機(接着層用) 40mm径押出機(外層用) スクリュー:共にL/D=2.8 圧縮比3.2 スクリュー回転数 内層用 40rpm 中間層用 20rpm 装着層用 20rpm 外層用 40rpm ダイ 4層コンバイニングアダプター付Tダイ ダイ巾 450mm 押出温度 内・外・接着用押出機 C1=190℃ C2=200℃ C3=210℃ C4=220℃ 中間層用押出機 C1=180℃ C2=200℃ C3=220℃ C4=220℃ コンバイニングアダプター 210℃ Tダイ 210℃ 結果を第1表に示す。
尚接着力は120℃×30分のレトルト処理後乾燥して測
定した。
ロングラン性は96時間連続して押出成形を行った後
に、押出機を解体し、スクリーンメッシュ上のゲル付着
状況を1(全くなし)〜5(全面的に付着)で又スクリ
ュー表面への焼け・コゲの付着量を1(全くなし)〜5
(全面的に付着)で5段階評価した。
酸素透過度は、MOCON社製OXTRAN10/50で測定、延伸性
は延伸温度90℃、同時二軸延伸(3×3倍延伸)時の延
伸ムラの有無を評価した。
フイルムインパクトは、フイルムインパクトテスター
で測定撃頭径3/2インチ、20℃×65%RHで測定した。
耐屈曲疲労性はゲルボフレックステストを行い、ピン
ホールが1個あくまで(酸素透過度が急激に大きくなる
まで)の屈曲回数で評価した。
実施例11〜15 内装(I)及び外層(V);直鎖状低密度ポリエチレン
(MFR1.5g/10分、密度0.920) 接着層(II),(IV);無水マレイン酸変性直鎖状低密
度ポリエチレン(MFR2g/10分) 中間層(III);本願の(A),(B),(C),
(D)の組成物層構成及び膜厚が(I)/(II)/(II
I)/(IV)/(V)=20/5/10/5/20なる5層積層構造
物を以下の条件下で製造した。
但し延伸性の測定には80/20/40/20/80を使用した。
押出機 40mm径押出機(内装及び外層用) 40mm径押出機(中間層用) 30mm径教唾棄(接着層用) スクリュー:共にL/D=28 圧縮比3.2 スクリュー回転数 内外層用 65rpm 中間層用 20rpm 接着層用 30rpm ダイ 5層コンバイニングアダプター付Tダイ ダイ巾 450mm 押出温度 内・外・接着用押出機 C1=190℃ C2=200℃ C3=210℃ C4=220℃ 中間層用押出機 C1=180℃ C2=200℃ C3=220℃ C4=220℃ コンバイニングアダプター 210℃ Tダイ 210℃ 結果を第2表に示す。
[効果] 本発明の(A)エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物、(B)ポリオレフィン系樹脂、(C)特定のグラフ
ト共重合体及び(D)ハイドロタルサイト系化合物より
なる組成物は優れたロングラン加工性をもち優れた酸性
遮断性、延伸性、柔軟性をもつ成型物を与える。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/00 C08L 23/00 23/26 23/26 // C08G 81/02 C08G 81/02 (C08L 29/04 23:00 87:00)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
    化物、 (B)ポリオレフィン系樹脂、 (C)ポリオレフィン系樹脂にエチレン性不飽和カルボ
    ン酸又はその誘導体をグラフト反応させ、更にポリアミ
    ドを反応させてなるグラフト重合体及び (D)一般式MxAly(OH)2X+3y-2z(E)・aH2O (式中MはMg、Ca又はZn、EはCO3又はHPO4、x、y、
    zは正数、aは0又は正数) で示されるハイドロタルサイト系化合物からなり、かつ
    (A)〜(C)の配合割合がそれぞれ50〜99.5重量%、
    0.4〜50重量%、0.1〜15重量%、更に(D)が(A)と
    (B)と(C)との総量100重量部に対して0.005〜5重
    量部で配合されてなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の組成物を溶融
    成型してなる成型物。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の組成物を少な
    くとも一層とする積層構造物。
  4. 【請求項4】成型物又は積層構造物が少なくとも一層方
    向に延伸されてなる請求項2記載の成型物又は請求項3
    記載の積層構造物。
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