JP2939830B2 - アルカリ金属リン酸塩の製造方法 - Google Patents

アルカリ金属リン酸塩の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アルカリ金属リン酸塩またはアルカリ金属
リン酸塩水溶液の製造方法に関する。この方法において
は、リン酸を高温でアルカリ金属塩化物と、モル比(リ
ン:アルカリ金属)=(1:1)〜(1.3:1)を用いて反応
させ、この反応で放出された塩素を除去し、この反応で
得られた生成物を加水分解してアルカリ金属リン酸塩水
溶液を形成し、また必要に応じてこの水溶液からアルカ
リ金属リン酸塩を晶出させて回収する。
西ドイツ特許公報2,437,748号により、塩化カリウム
およびリン酸からリン酸一カリウムを製造する上記方法
に類似の方法が公知である。この先行技術の方法では、
出発反応剤を温度300℃以上、望ましくは220〜250℃で
加熱することにより溶融し、同時に塩素を除去するため
にこの溶融物に空気を吹き通す。得られた反応生成物を
水で加水分解することによりリン酸一カリウムを得る
が、リン酸に含有されている不純物の全ては最終製品の
中に残留する。
米国特許公報4,885,148号は、P2O5含有量52〜54%の
湿式法リン酸と塩化カリウムからリン酸一カリウムを製
造し、上記出発反応剤を温度180〜280℃で加熱すること
により溶融し、それにより発生する塩化水素ガスを除去
し、溶融された中間生成物を水に溶解し、不溶融残留物
を除去し、最後に溶液からリン酸一カリウムを晶出させ
る方法を開示する。この方法もまた、西ドイツ特許公報
2,437,748号により公知の方法に類似して、固体ポリリ
ン酸塩の生成を防止するために低い処理温度を使用す
る。180〜280℃での低い処理温度の欠点は、塩化物の除
去が不完全なままであるか、または米国特許公報4,885,
148号によれば265℃で8時間という非常に長い反応を必
要とすることである。
窒素に加えて、カリウムおよびリン酸は植物に必要な
主要栄養物である。ゆえにこれらの元素の塩は補助肥料
として広く使用されている。リン酸一カリウムKH2PO
4は、例えば温室で使用されるそのような肥料の一つで
ある。温室農業では植物に最善の成長のために十分な栄
養量を与えるために栄養物の適性投与を達成することが
特に重要である。この問題に対する普通の方策は、水性
肥料の使用である。この場合肥料は希釈水溶液として製
造され、配管によって運搬され、潅漑水とともに制御さ
れた状態でノズルから配布される。しかしこの技術の欠
点は、肥料が完全に水に溶解し得なければならないこと
である。なぜならば、完全に水に溶解し得ないならば不
溶性成分がノズルを詰まらせ、そのために潅漑を混乱さ
せるからである。
リン酸一カリウムは、温室で代表的に使用される上記
の種類の肥料である。これは一般に水酸化カリウムKOH
と純粋のリン酸H3PO4とから製造される。これら出発反
応剤は両者とも高価であり、そのため出発反応剤として
肥料クレードの塩化カリウムKClとリン酸H3PO4とを使用
しようとする試みがなされてきたが、工業的に実行可能
な方法はいまだに実現されていない。
塩化カリウムは、水溶性であるにもかかわらず、直接
のカリウム源として使用するには不適当である。なぜな
らば、この中に含まれる塩化物イオンに植物は敏感に反
応するからである。塩化物を塩化カリウムとリン酸の混
合物から除去するための種々の方法が開発されてきた
が、その様な方法は過度に複雑か、高価か、非効果的
か、である。
肥料グレードのリン酸は硫酸塩をも含有し、これは最
終製品の中にまで進めば、肥料製品の栄養物含有量を削
減する。
アルカリ金属リン酸塩、特にリン酸一カリウムおよび
リン酸一ナトリウムを製造する方法であって、先行技術
方法の欠点を克服し得て、原価的に有利な出発反応剤を
使用し、特に水性肥料の製造に適する完全に水溶性のア
ルカリ金属リン酸塩を製造する方法を、実現することが
本発明の一つの目的である。
本発明のさらなる目的は、硫酸塩含有量の低いアルカ
リ金属リン酸塩を製造する方法を実現することである。
これらの目的は本発明によって達成される。その主要
特徴は添付の請求の範囲の記載によって明らかになるで
あろう。
本発明によれば、主目的は、アリカリ金属リン酸塩ま
たはアルカリ金属リン酸塩水溶液を製造するのに適した
方法によって達成された。この方法では、肥料グレード
のリン酸をアルカリ金属塩化物と約350〜700℃でモル比
(リン:アルカリ金属)=(1:1)〜(1.3:1)を用いて
反応させ、この反応で放出された塩素を除去し、得られ
た主にアルカリ金属メタリン酸塩を含有する固体反応生
成物を60〜100℃で加水分解し、アルカリ金属リン酸塩
の純粋の水溶液を形成するために加水分解溶液から不純
物を含有する不溶性の残留物を除去する。また所望に応
じてこの水溶液からアルカリ金属リン酸塩を晶出させて
回収する。
このように本発明によれば、肥料グレードのリン酸と
塩化カリウムとを処理してメタリン酸カリウム、別名ポ
リリン酸カリウム、にすることが可能である。この製品
の水への溶解度は低いが、メタリン酸カリウムは熱水処
理によってリン酸一カリウムに加水分解することができ
る。不純物のみが不溶性の形で残留する。次ぎに水溶液
から製品を、溶液の濃縮および/または冷却により晶出
させ得る。
適当な出発反応剤は例えば、P2O5含有量20〜60%、望
ましくは25〜55%の湿式法リン酸である。典型的含有量
は、30% P2O5または50% P2O5である。リン酸内の硫酸
塩含有量は典型的には2〜4% SO4の範囲内で変化す
る。
第2の出発反応剤すなわち塩化カリウムの典型的内容
物は、肥料グレードの原料の中の58〜60% K2Oである。
製造されるリン酸一カリウムまたはリン酸一ナトリウ
ムの質および量は、処理温度、溶融保持時間、モル比P/
KまたはP/Naを調整することにより制御可能である。処
理温度は約350〜700℃、望ましくは400〜650℃に保たれ
る。典型的溶融保持時間は15〜120分の範囲内にある。
モル比P/KまたはP/Naは、(1:1)〜(1.3:1)、望まし
くは(1.1:1)〜(1.3:1)の範囲内にある。
高温で処理するために、メタリン酸塩製造と塩素除去
は短時間で可能であり、他方最高収量が得られる低い温
度では反応が遅く塩素除去が不完全になる。
モル比P/K、またはそれに対応してモル比P/Naは、ほ
ぼ化学量論比を持つ溶解性製品が提供されるように、す
なわちそれぞれP/K=1またはP/Na=1に調整される。
これを達成するためには、出発反応剤のモル比は、それ
ぞれP/K>1またはP/Na>1でなければならない。なぜ
ならば、残留物の中のモル比は、それぞれP/K>1また
はP/Na>1であるからである。
炉中での材料の熱処理中の塩素除去は、処理温度およ
びモル比P/KまたはP/Naに正比例し、より低い温度では
炉中保持時間にも正比例する。本発明で用いられる高温
では、塩素除去は短い保持時間によってさえも効果的に
行われる。加水分解前の溶解により、塩素を低溶解性ア
ルカリ金属メタリン酸塩から除去することも可能であ
る。代わりの方策としては、塩素は最終製品の晶出中に
除去し得る。本発明により製造されたアルカリ金属リン
酸塩の中の塩素含有量は非常に低い。
水と塩化水素以外に、反応装置から除去されたガス
は、弗素、珪素、硫黄(HF、SiF4、SC3)をも含有す
る。アルカリ金属メタリン酸塩を含有する、反応装置か
らの固体製品は、加水分解を迅速化するために所望の粒
度に粉砕される。
加水分解は、アルカリ金属メタリン酸塩の約0.25〜4
倍の量の水を使用して行うのが有利である。加水分解に
おける温度は、約60〜100℃、典型的には約80〜100℃で
ある。温度を上げれば加水分解は促進される。加水分解
段階の継続時間は典型的には10〜120分である。
加水分解段階からの製品は濾過され、それにより濾過
液は肥料などとして使用可能なアルカリ金属リン酸塩を
含有する溶液となる。又は代わりの方策としては、溶液
の濃縮および/または冷却によりアルカリ金属リン酸塩
を溶液から晶出させ得る。本発明による製品は、有利に
はリン酸一カリウムKH2PO4であり、メタリン酸カリウム
の加水分解中に水に溶解されたのであるからこのように
完全に水溶性である。
濾過段階からの固体不合格品は、要約すればK、P、
Mg、Fe、Al、Mn、Na、Ca、Siおよびその他の重金属を含
有する。この不合格品からの主要栄養元素(K、P、M
g)は、例えば肥料製造において利用され得る。
アルカリ金属リン酸塩の母液は、加熱段階または加水
分解段階に再循環され得る。
肥料グレードのリン酸原料に由来する最終製品内の硫
酸塩の量は、数案の代替え方法で削減し得る。まず硫酸
塩は、カリウム塩との共沈殿によって石膏としてすでに
リン酸から直接に除去されている可能性がある。発生し
た石膏をリン酸の中に残しておくこともでき、加水分解
残留物と結合させてリン酸から濾過により除去すること
もできる。この場合の硫酸塩は石膏として以外にシンゲ
ナイトK2SO4・CaSO4・H2Oとしても生じ得る。モル比P/K
またはP/Naが1以上であり、溶液が酸性である場合に
は、硫酸塩を複塩K2SO4・H3PO4として沈殿によって除去
することもできる。沈殿に適するカリウム塩は、それ以
外のイオンが残留物とともに残るような塩であり、発生
ガスとともに除去され、または最終水性製品の中に包含
され得る。これらのうちの典型的なものは例えば、Ca
(OH)、CaCl、ヒドロキシアパタイトのようなCa含有
リン酸塩、CaCO3、CaOである。
高温では硫酸塩は残留物に結合され、反応装置の中で
放出したガスとともに除去される。代わりの方策として
は硫酸塩は、溶解度の低いアルカリ金属メタリン酸塩か
ら溶解によって加水分解の前に除去され得る。
過剰のリン酸を使用する場合には、最終水性製品は、
水酸化カリウムによって、または硫酸塩が存在する場合
には水酸化カルシウムによって、正しいpH(1%溶液、
pH4.5)にされ得て、それによりシンゲナイトK2SO4・Ca
SO4・H2Oが沈殿する。弱酸性溶液からのHClの除去は、
気体(例えば空気)による散布または真空の使用により
遂行され得る。
塩K2SO4・H3PO4およびCaSO4・K2SO4・H2Oは塩素なし
で晶出し、それらは例えば肥料の中で使用し得る。必要
ならば、これらの塩は石膏の沈殿によって、下式のよう
にリン酸二カリウムおよび硫酸カリウムに転換され得
る。
K2SO4・H3PO4+CA(OH) →K2HPO4+CaSO4・2H2O CaSO4・K2SO4・H2O+H2O →K2SO4+CaSO4・2H2O 以下に本発明を実施例を例示することにより詳細に述
べよう。百分率(%)は全て重量/重量%である。
下記の原料を実施例の出発反応剤として使用する。
下記分析値の湿式法リン酸:48.3% P2O5、4.1% S
O4、0.92% Mg、0.49% Fe、0.29% F、0.01% Al、0.0
1% Ca、0.02% K、0.05% Mn、0.2% SiO2、0.002% N
a。
下記分析値の脱硫酸化リン酸:50% P2O5、0.13% S
O4、0.20% Ca。この出発反応剤は、硫酸塩を石膏とし
て沈殿させて除去することにより上記リン酸から製造さ
れた。使用した沈殿試薬は水酸化カルシウムであった。
沈殿は、Ca/Sモル比1.1、温度80℃、保持時間1時間で
行われた。
下記分析値の肥料グレードの塩化カリウム:59.8% K2
O、47.3% Cl、1.2% Na、0.30% SO4、0.09% Mg、0.0
1% Al、0.008% Fe。
下記分析値の塩化ナトリウム:39.2% Na、60.5% C
l、0.01% K。
実施例1 リン酸(48.3% P2O5)33.80gとKCl(P/K 1.15)15.7
0gとを混合し、600℃で20分間加熱した。放出したガス
を除去した後に、メタリン酸カリウム(KPO3n 28.59g
を得た。これを粉砕し、水100gに80〜100℃で120分間か
けて溶解し、不溶解残留物11.59gを除去し、結晶化によ
り溶液からKH2PO4 18.11gを得た。
製品の分析値は下記の通りであった。
45.7 % P2O5 31.9 % K2O 7.1 % SO4 0.25% Cl 実施例2 リン酸(48.3% P2O5)32.52gとKCl(P/K 1.3)13.42
gとを混合し、500℃で15分間加熱した。得られた反応物
は、メタリン酸カリウム(KPO3n 27.05gであった。こ
れを粉砕し、水25gに60〜100℃で15分間かけて溶解し、
不溶解残留物10.16gを除去し、結晶化により溶液から最
終製品21.3gを得た。その分析値は下記の通りであっ
た。
45.5% P2O5 23.8% K2O 0.4% Cl 実施例3 脱硫酸化リン酸(50% P2O5)35.49gとKCl(P/K 1.2
5)15.70gとを混合し、700℃で15分間加熱した。反応生
成物はメタリン酸カリウム(KPO3n 28.79gであった。
これを粉砕し、水100gに80〜100℃で120分間かけて溶解
し、不溶解残留物12.19gを除去し、結晶化により溶液か
らKH2PO4 18.51gを得た。
製品の分析値は下記の通りであった。
52.1 % P2O5 29.8 % K2O 0.40% SO4 0.48% Cl 実施例4 リン酸(48.3% P2O5)33.80gと塩化ナトリウム(P/N
a 1.15)12.31gとを混合し、500℃で60分間加熱した。
反応生成物はメタリン酸ナトリウム(NaPO3n 25.26g
であった。これを粉砕し、水100gに80〜100℃で10分間
かけて溶解し、不溶解残留物5.37gを除去し、結晶化に
より溶液から最終製品24.41gを得た。その分析値は下記
の通りであった。
製品 残留物 48.8 % P2O5 68.2% P2O5 21.0 % Na2O 3.5% Na2O 5.2 % SO4 6.2% MgO 0.44% Cl 2.9% Fe2O3 2.1% SiO2 0.6% MnO 0.3% K2O 実施例5 リン酸(48.3%P2O5)31.22gと塩化カリウム(P/K 1.
25)13.42gとを混合し、500℃で15分間加熱した。反応
生成物はメタリン酸カリウム(KPO3n 26.37gであっ
た。これを粉砕し、水25gに80〜100℃で15分間かけて溶
解し、不溶解残留物11.39gを除去し、結晶化により溶液
から最終製品4.88gを得た。その最終製品の式は分析結
果ではK2SO4・H3PO4であった。上記方法で製造されたK2
SO4・H3PO4の一部22.36gをCa(OH)2 6.1gおよびH2O 7
7.64gと混合し、混合物を加熱し、22.32gの石膏CaSO4
2H2O、およびリン酸一カリウムKH2PO4とリン酸二カリウ
ムK2HPO4の混合物6.74gを得た。
実施例6 リン酸(48.3% P2O5)33.80gを水47.83gの中に希釈
してP2O5濃度を20%とし、それに1.45gのヒドロキシア
パタイトCa10(OH)(PO4を添加し、その溶液を
撹拌しながら80℃で1時間加熱した。次ぎにその酸とKC
l(P/K 1.15)16.29gとを混合し、350℃で120分間加熱
した。反応生成物はメタリン酸カリウム31.17gであっ
た。これを粉砕し、水100gに80〜100℃で60分間かけて
溶解し、不溶解残留物5.97gを溶液(溶液1)から除去
し、上記のように再溶解し、それにより不溶解残留物は
4.82gに減少し、第2水溶液(溶液2)を得た。溶液1
と溶液2を合わせ、結晶化により最終製品12.70gを得
た。その分析値は下記の通りであった。
42.3 % P2O5 31.5 % K2O 6.8 % SO4 0.28% Cl 結晶化の母液を濃縮乾固し、最終製品17.94gを得た。
その分析値は下記の通りであった。
41.1% P2O5 24.5% K2O 2.4% SO4 5.3% Cl 実施例7 リン酸(48.3% P2O5)28.62gと塩化カリウム(P/K
1.14)13.42gを塩化カルシウムCaCl2・2H2O 2.0gと混合
し、500℃で60分間加熱した。反応生成物はメタリン酸
カリウム(KPO3n 25.52gであった。これを粉砕し、水
100gの中に80〜100℃で15分間かけて希釈して、不溶解
残留物6.12gを除去し、結晶化により溶液から4個の画
分(fraction)を得た。それらのうち第1画分は主にシ
ンゲナイトCaSO4・K2SO4・H2Oを含有していた。最終製
品画分の重量と硫酸塩含有量は結晶化の順序に下記の通
りであつた。
1. 2.20g 17.4% SO4 2. 3.87g 1.7% SO4 3. 11.02g 2.1% SO4 4. 6.47g 2.3% SO4 実施例8 リン酸(48.3% P2O5)33.80gとCa(OH)2 1.07gを混
合し、80℃で1時間加熱した。そのリン酸と生成された
石膏を塩化カリウム(P/K 1.1)16.47gと混合し、500℃
で60分間加熱した。反応生成物はメタリン酸カリウム
(KPO3n 30.2gであった。これを粉砕し、水100gに80
〜100℃で60分間かけて溶解し、不溶解残留物16.35gを
溶液から除去し、結晶化により溶液から最終製品(1)
10.04gを得た。母液を濃縮乾固し、最終製品(2)4.36
gを得た。残留物16.35gを上記の実施例で述べたように
再溶解し、不溶解残留物重量を8.11gに減少した。最後
に結晶化により溶液から製品(3)9.70gを得た。これ
らの製品の分析値は下記の通りであった。
実施例9 リン酸(48.3% P2O5)33.80gとCa(OH)2 1.07gを混
合し、80℃で1時間加熱した。そのリン酸と生成された
石膏を塩化カリウム(P/K 1.15)15.70gと混合し、500
℃で60分間加熱した。反応生成物はメタリン酸カリウム
(KPO3n 29.05gであった。これを粉砕し、水100gに80
〜100℃で60分間かけて溶解し、不溶解残留物12.77gを
溶液から除去し、結晶化により溶液から最終製品(1)
8.04gを得た。母液を濃縮乾固し、最終製品(2)10.00
gを得た。残留物12.77gを上記の実施例で述べたように
再溶解し、不溶解残留物重量を7.42gに減少した。結晶
化により溶液から最終製品(3)6.15gが得られた。こ
れらの製品の分析値は下記の通りであった。
実施例10 リン酸(48.3% P2O5)33.80gとCa(OH)2 1.07gを混
合し、80℃で1時間加熱した。そのリン酸と生成された
石膏を塩化カリウム(P/K 1.20)15.10gと混合し、500
℃で60分間加熱した。反応生成物はメタリン酸カリウム
(KPO3n 28.47gであった。これを粉砕し、水100gに80
〜100℃で60分間かけて溶解し、不溶解残留物14.54gを
溶液から除去し、結晶化により溶液から最終製品(1)
5.70gを得た。母液を濃縮乾固し、最終製品(2)7.90g
を得た。残留物16.40gを上記の実施例で述べたように再
溶解し、不溶解残留物重量を8.01gに減少した。結晶化
により溶液から最終製品(3)8.91gが作られた。これ
らの製品の分析値は下記の通りであった。
実施例11 リン酸(48.3% P2O5)33.80gとCa(OH)2 1.07gを混
合し、80℃で1時間加熱した。そのリン酸と生成された
石膏を塩化カリウム(P/K 1.15)15.70gと混合し、450
℃で60分間加熱した。反応生成物はメタリン酸カリウム
(KPO3n 29.59gであった。これを粉砕し、水100gに80
〜100℃で60分間かけて溶解し、不溶解残留物16.40gを
溶液(溶液1)から除去し、残留物を再溶解し溶液2と
残留物8.58gを得た。この残留物を中性(pH7)のクエン
酸アンモニウムに再溶解(65℃、1時間)した。その結
果、下記分析値の不合格品1.89gができた。溶液1と溶
液2を組み合わせ、それを結晶化させて最終製品21.9g
を得た。その分析値は下記の通りである。
実施例12 リン酸(48.3% P2O5)31.22gと塩化カリウム(P/K
1.25)13.42gとを混合し、500℃で15分間加熱した。反
応生成物はメタリン酸カリウム(KPO3n 26.72gであっ
た。これを粉砕し、残留物洗浄液25gと結晶化工程から
の母液25.4gとに80〜100℃で15分間かけて溶解し、不溶
解残留物(不合格品1)11.45gを溶液から除去し、水25
gの中で洗浄し、これを次の溶解工程へ移した。結晶化
により溶液から最終製品20.97gを得た。その後、不毛の
母液22.94gは次の溶解工程へ移した。残留物1を粉砕
し、水115gに80〜100℃で1時間かけて溶解し、それに
より不溶解残留物(不合格品2)2.43gが残った。最終
製品と残留物の分析値は下記の通りであった。
実施例13 脱硫酸化リン酸(50% P2O5)34.07gと塩化カリウム
(P/K 1.30)15.70gを混合し、550℃で20分間加熱し
た。反応生成物はメタリン酸カリウム(KPO3n 28.36g
であった。これを粉砕し、水30gに80〜100℃で60分間か
けて溶解した。結晶化により溶液から最終製品I(製品
I)5.10gを得た。残留物を水100gに20〜25℃で120分間
かけて溶解した。不溶解残留物16.15gを溶液から除去
し、結晶化により溶液から最終製品II(製品II)9.40g
を得た。最終製品の分析値は下記の通りである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リイヒメキ サカリ フィンランド国 エスエフ―01280 バ ンダー ケイヘスティエ 20 ビー ビ ー (無番地) (56)参考文献 特公 昭54−2638(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 25/30

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属リン酸塩またはアルカリ金属
    リン酸塩水溶液を製造する方法であって、リン酸をアル
    カリ金属塩化物と高温でモル比(リン:アルカリ金属)
    =(1:1)〜(1.3:1)を用いて反応させ、この反応で放
    出した塩素を除去し、この反応で得られた製品を加水分
    解してアルカリ金属リン酸塩の水溶液を形成させ、また
    所望に応じてこの水溶液からアルカリ金属リン酸塩を晶
    出させて回収する方法において: 使用されるリン酸は肥料グレードのリン酸であって、こ
    れをアルカリ金属メタリン酸塩を生成するために、アル
    カリ金属塩化物と約350〜700℃で反応させることと、 このようにして得られた固体反応生成物を60〜100℃で
    加水分解することと、 アルカリ金属リン酸塩の純粋の水溶液を形成するため
    に、不純物を含有する不溶解残留物を加水分解溶液から
    除去すること、 および、必要に応じて、このアルカリ金属リン酸塩の水
    溶液をさらに結晶化に付して、この水溶液からアルカリ
    金属リン酸を回収することと、 を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】肥料グレードのリン酸のP2O5含有量が約20
    〜60重量%、有利には約25〜55重量%であることを特徴
    とする請求項1の方法。
  3. 【請求項3】アルカリ金属塩化物が肥料グレードの塩化
    カリウムであることを特徴とする請求項1または2の方
    法。
  4. 【請求項4】リンとアルカリ金属のモル比が、(1.1:
    1)〜(1.25:1)であることを特徴とする前記請求項1
    〜3のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】肥料グレードのリン酸をアルカリ金属塩化
    物と約400〜650℃で反応させることを特徴とする前記請
    求項1〜4のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】含有される硫酸塩を除去するために、出発
    反応剤として使用されるリン酸にカルシウム塩を添加す
    ることを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかの方
    法。
  7. 【請求項7】カルシウム塩を出発反応剤として使用され
    るリン酸に添加し、生成された硫酸カルシウムを、行な
    われる反応段階の前にアルカリ金属塩化物とともに除去
    することを特徴とする請求項6の方法。
  8. 【請求項8】出発反応剤として使用されるリン酸にカル
    シウム塩を添加し、得られた反応混合物をアルカリ金属
    塩化物とともに反応段階へ移するか;または、出発反応
    剤として使用されるリン酸にカルシウム塩を直接に反応
    させ、アルカリ金属塩化物およびこのように形成された
    硫酸カルシウムの複塩を加水分解後に、不純物を含有す
    る不溶解残留物と一緒におよび/または加水分解溶液か
    らの晶出により、除去することを特徴とする請求項6の
    方法。
  9. 【請求項9】硫酸カリウムの複塩K2SO4・H3PO4およびリ
    ン酸を加水分解溶液から晶出により除去し、このように
    して得られた複塩をカルシウム塩と水で処理し、このよ
    うにして得られた硫酸カルシウムをリン酸カリウムを含
    有する水溶液から除去すること、 を特徴とする請求項6の方法。
  10. 【請求項10】使用されるカルシウム塩が、水酸化カル
    シウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カル
    シウムまたは酸化カルシウムであることを特徴とする前
    記請求項6〜9のいずれかの方法。
  11. 【請求項11】得られた固体反応生成物を加水分解の前
    に溶解し、これにより硫酸塩と塩化物を上記溶液の中に
    溶解し、次に減少した含有量の硫酸塩と塩化物を有する
    このようにして得られた固体生成物を上記加水分解によ
    って処理し、それにより金属不純物を不溶解残留物とし
    て除去し、それにより特に純粋な最終製品を得ることを
    特徴とする請求項1の方法。
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