JP2937724B2 - 光量制御装置 - Google Patents

光量制御装置

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JP2937724B2 JP5325408A JP32540893A JP2937724B2 JP 2937724 B2 JP2937724 B2 JP 2937724B2 JP 5325408 A JP5325408 A JP 5325408A JP 32540893 A JP32540893 A JP 32540893A JP 2937724 B2 JP2937724 B2 JP 2937724B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラ等の撮影
機器に搭載される光量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラ等の撮影機器に搭載される
光量制御装置は、例えば図8に示すように、永久磁石で
構成される例えば2極着磁されたロータマグネット82
の外周にロータマグネット82と磁気回路を構成するヨ
ーク83を設けるとともに、ロータマグネット82とヨ
ーク83との空隙に駆動コイル81と、ロータマグネッ
トの回転速度を検出する制動コイル85とを設置した内
磁型の駆動源であるモータにより、遮光部材からなる光
量制御部材86を駆動するようにしている。84はロー
タマグネット82の回転位置を該ロータマグネット82
の磁束から検出するホール素子、87は光量制御部材8
6を閉方向に付勢する戻しバネである。
【0003】図9はこの内磁型のモータ駆動源とする光
量制御装置のブロック図を示し、Aはビデオカメラのレ
ンズ部、Bはカメラの制御回路部で、レンズ部Aにはズ
ームモータ100、光量制御装置の駆動源102と一体
の制動コイル101および位置検出手段103の検出装
置(ホール素子84)103a、オートフォーカスモー
タ104、撮影光学系を通過した被写体の光量を検出す
る光量検出装置105で構成され、またカメラの制御回
路Bは光量検出装置105からの信号を映像信号に処理
してビデオ信号として出力する映像信号処理回路10
6、該光量検出装置105からの信号を基に、合焦のた
めにオートフォーカスモータ104を駆動制御する制御
回路107、絞りを開閉駆動させるための駆動量を設定
するための駆動量設定手段108を有し、また制動コイ
ル101からの速度情報を増幅する増幅器110、該増
幅器110からの速度情報と該駆動量設定手段108か
らの情報の比較に基づいて光量制御部材86を駆動する
モータの駆動コイルへの通電を制御する比較手段111
を有し、さらに検出手段103の検出装置(ホール素子
34)103aで検出した位置情報を増幅する増幅器1
03bを有し、増幅器103bからの位置情報は駆動量
設定手段108に入力される。
【0004】このような構成の従来の光量制御装置は、
光量制御部材86を緩やかに、しかもスムーズに開閉動
作させるために、制動コイル101でロータマグネット
82の回転速度を検出し、最適な光量となる位置まで速
度制御を行っており、閉方向へは戻しバネ87の付勢力
で光量制御部材86を駆動させている。
【0005】一方、光量制御装置を構成する機械的な駆
動機構と、電気的な制御回路とは別々に離れて配置さ
れ、制御回路はカメラの制御回路部へ、駆動機構はレン
ズ部へと夫々設けられ、その間をホール素子84やコネ
クターが実装されたインターフェースであるプリント基
板88と、該プリント基板とカメラ制御回路を接続する
(不図示)のフレキシブルプリント基板等により接続し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の光量制御装置は、光量制御部材の駆動源が内磁型のモ
ータを使用しているため、以下のような問題が指摘され
ている。
【0007】(1)内磁型のモータは、構造上円筒形に
形成されるため、装着されるレンズ鏡筒から飛び出し、
レンズ鏡筒の小型化、ひいてはカメラのカメラ全体の小
型化を阻害していた。
【0008】(2)内磁型のモータは、ロータマグネッ
トとヨークとの間の空隙にコイルを設置する必要があ
り、しかもこの空隙は大きくて均一であることが要求さ
れ、ロータマグネットの磁力を非効率的に利用してい
た。また、このためにコイルは小さな空隙内に限定され
て配置されることから、コイルの巻き数が十分ではな
く、この結果大きな体積のロータマグネットを使用する
ことになり、駆動部の大型化及び重量の増大を招いてい
た。
【0009】(3)内磁型のモータは、半円筒形のコイ
ル形状となるため、加工が困難であり、また空隙内にコ
イルを設置しなければならないという組立上の難しさ
や、断線、短絡といった品質上のトラブルの原因等を招
き、生産性低下の原因となっていた。
【0010】一方、内磁型のモータに対して、外磁型の
モータ、例えばステッピングモータにより光量制御部材
を駆動しようとすると、光量制御部材が間欠的なステッ
プ駆動されることになり、動画を撮影するビデオカメラ
では、自然な映像変化にならず、より微細でなめらかな
変化を要求される光量制御装置に利用することは困難で
あった。
【0011】さらに、電磁石等の駆動源を利用した往復
駆動装置等でも、同様に微細でなめらかな光量制御は期
待できず、ハンチング等の制御不能状態に陥ってしまう
という難点があった。
【0012】他方、光学制御機構と制御回路が離れてい
るため、信号線を引き回さなければならず、ホール素子
のような微細な信号に対してクロストークノイズや飛び
込みノイズといったノイズの影響が大きくなり、信号の
S/N比が著しく劣化し、このため非常に不安定な制御
となり、発振等の誤動作を引き起こす虞があった。
【0013】特に、通常光量制御装置の信号線は、ズー
ムモータやオートフォーカスモータ等のステップモータ
の高周波のパルス信号であるドライブ信号線と隣接して
配線されているため、平行線間のクロストークノイズが
発生し、モータがドライブされる度に光量制御装置が誤
動作するといった問題が発生していた。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、永久磁石よりなるロータマグネットに対して、駆動
コイルへの通電により励磁トルクを発生する励磁トルク
発生用ステータヨークの磁極を対向配置した駆動手段に
より開位置と閉位置との間を駆動される光量制御部材
と、前記駆動手段を駆動制御して前記光量制御部材を開
閉動作させる制御回路とを有する光量制御装置におい
て、前記駆動手段の動作量を検出する検出手段と、前記
動作量を駆動速度情報に修正する修正手段と、前記駆動
速度情報と前記駆動手段の駆動量を設定する駆動量情報
とを比較してその差分を前記駆動コイルに出力する比較
手段とを有する制御回路が実装されるプリント基板を光
量制御装置本体に取り付けたことを特徴としている。
【0015】
【実施例】図1ないし図3は本発明の第1の実施例を示
し、図1は光量制御装置のブロック図、図2は図1の光
量制御装置を用いたビデオカメラのブロック図、図3は
図1の光量制御装置の分解斜視図を示している。
【0016】図3に示す光量制御装置はいわゆる外磁型
のモータを駆動源とする光量制御装置を示し、3は2分
割構成のステータヨークで、光軸12に対して周方向に
配置されていて、コイル1が巻き回されたコイルボビン
1aが一方のヨークに装着されている。2はステータヨ
ーク3の先端部に形成された円周部内に空隙を有して配
置されたロータマグネットで、方向に2極に着磁され
ている。ステータヨーク3の該円周部には、開角の大き
い対向した一対の主磁極3a,3cと、開角の小さい一
対の対向した補極3b,3dとが形成されており、本実
施例ではこの主磁極と補極との開角の差によって、ロー
タマグネット2に対して一方向のディテントトルクを発
生させ、本実施例ではこのディテントトルクによって光
量制御部材6、7が閉じる方向にロータマグネット2を
付勢し、このため従来のように戻しバネを用いる必要が
ない。
【0017】9は回転軸9cに一対のアーム部9a、9
bを一体的に形成した伝達部材で、ロータマグネット2
の軸穴に該回転軸9cが固定され、該一対のアーム部9
a、9bの先端にそれぞれ形成した作動ピンが光量制御
部材6、7の各係合穴に係合し、ロータマグネット2の
回転により光量制御部材6、7が互いに向かい合う方向
に移動させて開口径を小さくさせ、また互いに離れあう
方向に移動させることにより開口径を大きくさせるよう
にしており、これによりレンズ入射光の光量を調節す
る。
【0018】8は地板で、開口部8a、ステータヨーク
3を係合保持する係合爪、ロータマグネット2に固定さ
れた回転軸9cの一方の軸端を軸支する軸受8b、およ
びホール素子4が臨むホール素子用開口8c、光量制御
部材6,7に形成された支持案内用の長溝が嵌合する案
内ピン等が形成され、モータ部が片側の円弧部に嵌め込
まれ、また光量制御部材6,7も該モータ部と同じ方向
から装着される。そして、開口部10a、回転軸9cの
他方の軸端を軸支する軸受10b等を有すると共に、光
量制御部材6,7の保持や外部からのゴミ等の侵入を防
ぐケース10により地板8の表側の開口が塞がれてい
る。
【0019】また、地板8の裏側には、地板8の円弧部
に対してプリント基板、例えばフレキシブルプリント基
板11が取り付けられており、このフレキシブルプリン
ト基板11にはホール素子4を含む図1に示すモータ駆
動回路か実装され、カメラの制御回路部と信号の授受を
行っており、またホール素子用開口8cから臨むホール
素子4によりロータマグネット2の磁気をスラスト方向
より検出する。
【0020】なお、図3の(b)に示すように、ヨーク
3に対してロータマグネット3は中心位置が軸方向にお
いてずれており、これにより磁気的なアンバランスがロ
ータマグネット2に発生し、軸方向下方に向けて付勢力
が発生する。これにより、外部振動によるロータマグネ
ット2の軸方向におけるブレの発生が抑えられ、ホール
素子4による磁気の検出に誤差が生じたり、検出不能に
なったりすることが防止される。
【0021】また、図3の(c)に示すように、伝達部
材9の両アーム部9a、9bのなす角度δは、180度
よりも小さい角度として開口部8a側に折った扇形の形
状とし、狭い範囲内に伝達部材9を有効に配置できるよ
うにしている。
【0022】図7は光量制御装置をレンズ鏡筒に取り付
けた状態を示し、図7の(a)は上記した実施例の光量
制御装置を装備した状態、図7の(b)は従来の光量制
御装置を装備した例を示し、Lは光学スペース、Dはレ
ンズ鏡筒スペース、71は従来の内磁型モータ、72は
レンズを移動可能に支持するガイドバー、73は本実施
例の光量制御装置、74はレンズを移動可能に支持する
ガイドバーである。
【0023】図7の(a)に示す本実施例の光量制御装
置を装備したレンズ鏡筒の場合、外磁型のモータはコイ
ルスペースを自由に設定できるため、図3に示すように
円弧型の駆動部とすることができ、光学スペースLとレ
ンズ鏡筒スペースの間のデッドスペースに駆動部を収納
することができる。また、光量制御部材6、7が互いに
向かい合う方向に直進移動するので、ガイドバーをレン
ズ鏡筒内のスペース内に設けることができるといった、
すなわちレンズ鏡筒のコンパクト化が可能であると共
に、レンズ鏡筒への組込みを後から差し込んで行うこと
ができ、保守、修正、交換、組み立て作業等を容易にす
ることができる。
【0024】一方、図3の(c)に示すように伝達部材
9を扇形にすることで、図14に示すように、光量制御
部材6、7を直進移動させる駆動部の外周を円弧形状に
形成することができ、円弧型のレンズ鏡筒のデッドスペ
ース内に収納することができる。
【0025】また制御回路を実装した基板を駆動部と同
じ円弧形状とすることで、レンズ鏡筒のスペースより一
層有効に使用することができる。
【0026】次に、上記した構成の光量制御装置を装備
したビデオカメラを図2に示すブロック図を用いて説明
する。なお、図9のブロック図と同一の手段には同一の
符号を付してその説明を省略する。
【0027】撮影レンズへの入射光が光量制御部材6、
7で形成される開口部を通り、CCDからなる光量検出
装置105上で結像し、光信号を電気信号に変換して映
像信号YSを出力する。
【0028】この映像信号YSを受けて、駆動量設定手
段108は、検出手段200の動作量情報と合わせてメ
モリ109に設定されたテーブルに基づいて光量制御部
材6、7の駆動量情報VPを入射光量が適正値になるよ
うに設定し、比較手段202に出力する。
【0029】比較手段202では、駆動量情報VPに基
づいて駆動源201の駆動コイル1を励磁し、ステータ
ヨーク3を通してロータマグネット2の吸着作用や反発
作用によりロータマグネット2を回転駆動させる。ロー
タマグネット2が回転すると、伝達部材9を介して光量
制御部材6、7が互いに向かい合う方向に直進移動し、
レンズ入射光を調整して適正露光量となるように動作す
る。伝達部材9は地板8により回転範囲が規制されてお
り、本実施例ではロータマグネット2が2極に着磁され
ていることから、180度の範囲内での回転が許容され
る。
【0030】ロータマグネット2が回転すると、ホール
素子4からなる検出手段200がその出力変化からロー
タマグネット2の回転位置を検出する。
【0031】検出手段200からの位置情報VFは、位
置情報であり、このままではロータマグネット2の回転
範囲を制御するのに供することができるだけで、光量制
御のためにロータマグネット2をビデオカメラにおいて
要求されるゆっくりした速度で回転させるのに供するこ
とはできない。そこで、本実施例では、位置情報VFを
修正手段203に入力し、修正手段203の微分回路に
より駆動速度情報VSに修正し、比較手段202に出力
する。
【0032】比較手段202では、位置情報VFの入力
によって駆動量設定手段108から出力された駆動量情
報VPに対してロータマグネット2の回転速度に比例し
た駆動速度情報VSをフィードバックし、その差分であ
る駆動制御情報VDを駆動源201の駆動コイル1に出
力する。なお、検出手段200の出力は、ロータマグネ
ット2が2極着磁されていて、180度の角度範囲内で
回転することから、例えば正弦波のピークとピークの間
での略リニアな信号に変化する。
【0033】図1は、図2に示す比較手段202、駆動
源201、検出手段200、修正手段203の具体的な
駆動回路の構成を示している。
【0034】この駆動回路は、負帰還のフィードバック
制御行うもので、検出手段200はホール素子4の出力
を増幅調整して位置情報でもある動作量情報VFを出力
する増幅器を有し、修正手段203は動作量情報VFを
微分して駆動速度情報VSに変換する微分回路を有して
おり、VRは参照電圧である。比較手段202は、駆動
速度情報VSと駆動量情報VPとを比較してその差分を
駆動制御情報VDとして駆動コイル1に出力する積分回
路を有している。
【0035】この駆動回路の動作を各回路の信号の変化
を相関的に表した図13に基づいて説明する。
【0036】図13の(A)は駆動量情報VPを示し、
光量の変化に応じて、光量YSを設定した目標値に常に
近づけるように、あるいは動作量情報VFを目標値に近
づけるように、参照電圧VRの値を中心に駆動量情報V
Pを変化させる。ここで、参照電圧VRのレベルで光量
制御部材の停止、参照電圧VR以上では光量制御部材を
閉じるクローズ信号を、また参照電圧VR以下では光量
制御部材を開くオープン信号を出力する。したがって、
光量YS等の制御量と目標値の差が大きいほど参照電圧
VRと駆動量情報VPとのレベル差が大きくなる。
【0037】図13の(B)は駆動制御情報VDを示
し、駆動量情報VPと駆動速度情報VSの差分を積分し
た駆動制御情報VDが駆動コイル1に印加される。L0
はディデントトルクによる戻しトルクに相当する電圧レ
ベルを示し、駆動制御情報VDがL0 と一致すれば停
止、越えればオープン側に、また下がればクローズ方向
に光量制御部材を駆動する。
【0038】図13の(C)は、動作量情報VFを示
し、駆動制御情報VDに従ってロータマグネット2が動
作した量をホール素子4でリニアにかつ直接的に検出し
たもので、増幅器により例えば絞り制御部材の開放端で
1ボルト(V)に、閉鎖端で3Vに調節されており、そ
の電圧レベルはロータマグネット2の回転位置と光量制
御部材の開口径(絞り値)に対応している。
【0039】図13の(D)は、修正手段から出力され
る駆動速度情報VSを示し、この駆動速度情報VSは、
動作情報VFを微分した信号で、動作情報VFの変化速
度が速いほど(動作情報VFの傾きが大きいほど)大き
な出力となり、したがってロータマグネット2の回転速
度に比例した信号となる。ここで、駆動速度情報VSが
参照信号VRと一致しているときは速度0、参照信号V
Rより大きいときは開放方向の速度を、参照信号VRよ
りも小さいレベルのときはクローズ方向の速度を検出し
ている。
【0040】このような駆動回路において、駆動量情報
VPのオープン信号に従って駆動制御情報VDが立ち上
がり、電圧レベルL0 を越えるところから、ロータマグ
ネット2が回転を初め、加速される。このままでは、わ
ずかな回転範囲である開放端まで一気に数mSで達し、
目標値を通り過ぎてしまう。一方、駆動量情報VPのク
ローズ信号で、逆にクローズ端までといったように目標
値に近づけられないステップ動作となる。
【0041】そこで、動作量情報VFの変化速度に比例
した駆動速度情報VSを駆動量情報VPに負帰還させ、
その差分を駆動制御情報VDとしている。
【0042】ロータマグネット2が回転をはじめて加速
していくと、それにしたがって、動作量情報VFが急激
に変化し、そのため駆動速度情報VSが急激に立ち上が
る。そして、この駆動速度情報VSと動作量情報VPを
比較した結果、駆動量情報VDの降下が始まり、駆動量
情報VDのレベルをL0 より下げてクローズ方向のトル
クを発生させる。このため、ロータマグネット2の回転
速度が遅くなり停止しようとするが、動作量情報VFの
変化速度も緩やかになるため、駆動速度情報VSも参照
信号VRに近づく。
【0043】しかし、この駆動速度情報VSと駆動量情
報VPとを比較した結果、駆動制御情報VDが上昇し、
レベルL0 より上り、またロータマグネット2が加速を
はじめる。
【0044】このようなネガティブフィードバック動作
により、ステップ動作を招く一相励磁型モータを微速で
安定に制御することができる。
【0045】したがって、本実施例の動作によりロータ
マグネット2は、僅かな回転範囲でも低速かつなめらか
に動作でき、ハンチング等の光量制御の不安定な動作が
改善される。その結果、微細でなめらかな光量制御が可
能となる外磁型の光量制御装置が得られる。
【0046】また本実施例はロータマグネット2はステ
ータヨーク3の磁極の相殺手段で設定された適正なディ
テントトルクによって光量制御部材6、7が閉じる方向
にバネ付勢されており、駆動コイル1に通電しない状態
ではこのバネ付勢力で光量制御部材は自動的に閉位置に
戻るオートクローズド方式を採用している。勿論この方
式に限定されるものではなく、ディテントトルクを略完
全に相殺する方式等であっても良い。
【0047】以下に、上記したディテントトルクの設
定、相殺手段の原理について図5、6、10、11、1
2を用いて説明する。
【0048】図5は、磁極の開角によってディテントト
ルクの極性が相反するものとなることを示しており、ロ
ータマグネットに2極着磁されている場合、磁極の開角
の大きさθが、θ190°であれば、図5の(a)に
示すように、SNの磁極がヨークに対向する極性にディ
テントトルクが作用し、また、θ290°であれば、
図5の(b)に示すように、SNの磁極がヨークの対向
部位に対して直交する方向の極性にディテントトルクが
作用する。なおxは安定点、Oは不安定点を示してい
る。
【0049】図10は、このトルク特性を回転角に対し
て示したもので、図5の(a)のトルク特性を図10の
(a)に、図5の(b)のトルク特性を図10の(b)
に夫々示し、反時計回りを正(オープン方向)、図5の
ロータマグネットのN・Sの位置を0°とする。図10
の(a)、(b)、(c)において、a、c、eはディ
テントトルクを示し、b、d、fはコイル電流Iによる
励磁トルクを示す。
【0050】このディテントトルクの特性を利用して、
ディテントトルクを相殺する方式を図6に示す。
【0051】図6の(a)は磁極Aの開角を90°以下
に、磁極Bの開角を90°以上にした例で、夫々のディ
テントトルクは磁極Aについては図10の(a)に示す
a、磁極Bは図10の(b)に示すcの極性となり、相
反する極性の合力となるため、図6の(a)のディテン
トトルクは図10の(c)に示すeとなって略相殺され
得る。このとき図10のb,dで示すような僅かな励磁
トルクでは、a,cで示すようなディテントトルクに逆
らって駆動させ得る範囲は斜線で示すごく僅かな範囲で
あるが、図10の(c)ではfで示す同じ用にごく僅か
な励磁トルクで、180°の範囲で駆動できるようにな
る。
【0052】図6の(b)は、主磁極Mに対して90°
だけ磁極の角度をずらした同じ開角の補極を設けること
により、図6の(a)と同等の効果を得ているもので、
主磁極Mによるディテントトルクは図10の(a)にお
ける極性aとなり、補極cは図10の(b)の極性cと
なり、結果として図10の(c)におけるeのディテン
トトルクとなって略完全に相殺することが可能となる。
【0053】以上の2つの相殺手段を利用してディテン
トトルクを設定した方式を図6の(c)、(d)に示
す。
【0054】図6の(c)は上記した本実施例のモデル
を示し、磁極M1、M2の開角は90°以上に設定して
いるので、発生するディテントトルクは図11の(a)
に示すgとなり、また補極C1、C2の開角は90°
下に設定されていて、正対する主磁極M1とM2に対し
て、正対する補極C1、C2はロータマグネットの正の
回転方向に位相がずれて配置されているため、発生する
ディテントトルクは図11の(b)に示す曲線hとな
り、この2つの合力は図11の(c)に示す曲線kとな
り、ディテントトルクを相殺して曲線g,hの1/3程
度の大きさで、かつ励磁トルクjのピークとディテント
トルクiの逆極性のピークが略一致するように位相をず
らしている。この励磁トルクjは、一方の同一のヨーク
に形成される補極C1と主磁極M1と、他方の同一ヨー
クに形成される補極C2と主磁極M2との対向角度ずれ
によって位相がずれている。
【0055】モータの使用可能範囲はディテントトルク
iを戻しトルクに利用し、励磁トルクjによってディテ
ントトルクiに打ち勝って駆動できる範囲を示したもの
で、ディテントトルクiと励磁トルクjの合力kがオー
プントルク、iがクローズトルクとなる。この場合、デ
ィテントトルクiに対して励磁トルクjは2倍程度のト
ルク設定が望ましい。
【0056】特に動画用の光量制御装置は高速動作を必
要とせず、連続動作のために省電力が要求されるので、
必要最小限の駆動トルクで良い。このため、大きな負荷
となるディテントトルクの2倍の励磁トルクが必要であ
って従来のディテントトルク設定手段では、本実施例の
ような小型、軽量、省電力化は期待できない。
【0057】図6の(d)は、後述する図4に示す他の
実施例のモデル図で、図6の(c)の場合と同様に主磁
極Mの開角は90°以下に設定されているため、主磁極
Mのディテントトルクは図12の(a)に示す曲線lと
なり、また補極Cの開角も90°以下に設定され、図6
の(b)に対して負の回転方向にずらしているため、補
極Cのディテントトルクは図12の(b)に示す曲線n
となる。そして、この2つのディテントトルクの合力
は、図12の(c)に示す曲線qとなり、ディテントト
ルクを相殺して、曲線l,nの1/2程度の大きさでか
つ励磁トルクrのピークとqの逆極性のピークが略一致
するように位相をずらしている。
【0058】使用可能範囲は、ディテントトルクqを戻
しトルクとして利用し、かつ励磁トルクrによってディ
テントトルクqに打ち勝って駆動できる範囲を示したも
ので、両トルクqとrの合力Sがオープントルク、rが
クローズドトルクとなる。
【0059】このようなディテントトルクを相殺する手
段を利用してディテントトルクを設定する手段は、2つ
の実施例において補極の開角の中心が主磁極の開角の中
心に対してα=90°の角度から戻し力を発生する回転
方向にずらして、β=90°以下の角度位置に配置した
ことで、戻し力に必要な大きさと、励磁トルクと合致し
た位相とを有する所望のディテントトルクを設定してい
る。なお、上記した実施例において、主磁極とは、駆動
コイルが巻かれているステータヨークの磁極の内、開角
の大きいものを指し、補極とは駆動コイルが巻かれてい
ないステータヨークの磁極、又は駆動コイルが巻かれて
いるステータヨークの磁極の内、開角の小さいもの指
す。
【0060】またディテントトルクの設定手段は、磁極
の開角の大きさを、90°から大きくしたり、小さくし
たり、またロータマグネットとの対向面積を増減した
り、さらにはロータマグネットのエアーキャップを変化
させる手段等により相殺されていたディテントトルクを
アンバランスに調整でき、ディテントトルクの極性、位
相、大きさを自在に設定できる。
【0061】なお上記した実施例および後記する実施例
の光量制御装置では、共にディテントトルクを光量制御
部材の戻し力に利用しているが、図6の(a)、(b)
のように完全にディテントトルクをキャンセルした方式
を適用しても良く、この場合、さらに低励磁トルクで駆
動可能となるため、より小型・軽量・省電力化が可能と
なる。
【0062】これにより、従来使用していた光量制御部
材の機械的な戻しバネに代わり、ディテントトルクを利
用することができ、しかも戻し力を自在に設定すること
が可能となる。
【0063】またディテントトルクは駆動コイルによる
駆動制御力に対して巨大な負荷となっていたが、このデ
ィテントトルクを相殺する手段を磁気的に設けているの
で、僅かな駆動制御力で回転駆動できる光量制御装置を
実現でき、小型軽量化・ローコスト、省電力化に効果が
あり、特に外乱となる大きなディテントトルクの変化が
なくなるため、良好で微細、かつなめらかな制御特性を
得ることができる。
【0064】図4は本発明の第2の実施例を示し、上記
した図3に示す第1の実施例の構成と異なるところのみ
説明し、他の部分については説明を省略する。
【0065】43は主磁極43b,43cを有する2分
割構造のステータヨーク部43−1と43−2と、補極
49b,49cを有する補極ヨーク部49とからなるス
テータヨークで、ステータヨーク部43−1と43−2
が光軸方向において係合する部分に駆動コイル41が巻
かれているボビンが装着され、これらの磁極、補極の中
に一定の空隙を有してロータマグネット42が配置さ
れ、ステータヨーク部43−2と補極ヨーク部49にロ
ータマグネットの軸部を軸支する軸受け穴43a、49
aが形成されている。ここで、補極ヨーク部49の作用
等については上述しているため、ここでは説明を省略す
るが、補極49と共に相殺・設定したディテントトルク
でロータマグネット42を閉じ方向に付勢している。
【0066】44はホール素子で、図1に示すような駆
動回路を実装した基板51に光軸方向に延びるようにし
て取り付けられている。
【0067】なお、ロータマグネット42は、ローコス
ト化を図るために伝達部材42aと回転軸42bとを一
体的に形成したプラスチックマグネットから構成され、
方向に2極に着磁されている。
【0068】また、上記した各実施例は部品の組立がす
べて一方向から行えるため、組立が容易で自動実装に適
した構造となる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、駆
動手段として外磁型駆動源である一相励磁型モータによ
り微細で滑らかな光量制御を行うことが可能となり、光
量制御装置の駆動源としての外磁型モータを動画用の撮
影装置であるビデオカメラ等に利用することができ、 (1)駆動手段の駆動コイルの位置を自由に設定するこ
とができるので、円弧形状等の光軸に直交する方向の狭
い場所にモータを配置することが可能となり、レンズ鏡
筒に設置するのに好適な外形状が得られ、レンズ鏡筒の
デッドスペースの有効利用が図れ、レンズ鏡筒の小型
化、ひいてはカメラ全体の小型化に寄与することができ
る。
【0070】(2)駆動手段は、ヨークとロータマグネ
ットとの間の隙間や、駆動コイルの配置スペースを自由
に設定でき、最適な永久磁石の動作点を容易に実現で
き、駆動部の小型化に寄与できる。
【0071】(3)駆動手段の駆動コイルは、四角柱や
円柱形のコイル形状が可能となり、加工が容易で組みつ
け作業も容易になる等、コスト低減化に寄与する。
【0072】(4)駆動速度情報を位置情報である動作
量情報より得ているため、従来のように、マグネットロ
ータの回転速度を検出するための制動コイルといった外
磁型のモータには取り付けが困難である速度センサーを
不要とし、小型軽量化やコスト低減を図れる。
【0073】といった上記の外磁型モータを採用するこ
とによる固有の効果に加えて、ノイズの影響を受けにく
く安定した制御特性が得られると共に、(a)例えばカ
メラ制御回路の基板面積の減少を図れ、(b)光量制御
装置のユニット化が可能となり、保守点検、修正、取り
換え等を容易にしかも低コストで行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す駆動回路の詳細を
示す回路図。
【図2】図1の駆動回路を搭載したビデオカメラのブロ
ック図。
【図3】本発明の第1の実施例を示す光量制御装置の分
解斜視図。
【図4】本発明の第2の実施例を示す光量制御装置の分
解斜視図。
【図5】ディテントトルクの発生原理を示す図。
【図6】ディテントトルクの相殺、設定原理を示す図。
【図7】光量制御装置を有するレンズ鏡筒の断面図を示
し、(a)は第1の実施例の光量制御装置を搭載した場
合、(b)は従来例を示す。
【図8】従来の内磁型モータにより駆動される光量制御
装置の平面図。
【図9】図8のレンズ鏡筒を有するビデオカメラのブロ
ック図。
【図10】ディテントトルクと回転角との関係を示す
図。
【図11】ディテントトルクと回転角との関係を示す
図。
【図12】ディテントトルクと回転角との関係を示す
図。
【図13】図1のブロックにおける各信号の出力波形を
示す図。
【図14】図3の光量制御装置の組み立て状態の平面
図。
【図15】図4の光量制御装置の組み立て状態の平面
図。
【符号の説明】
1 駆動コイル 2 ロータマグネット 3 ステータヨーク 4 ホール素子 6、7 光量制御部材 200 検出手段 201 駆動源 202 比較手段 203 修正手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石よりなるロータマグネットに対
    して、駆動コイルへの通電により励磁トルクを発生する
    励磁トルク発生用ステータヨークの磁極を対向配置した
    駆動手段により開位置と閉位置との間を駆動される光量
    制御部材と、前記駆動手段を駆動制御して前記光量制御
    部材を開閉動作させる制御回路とを有する光量制御装置
    において、 前記駆動手段の動作量を検出する検出手段と、前記動作
    量を駆動速度情報に修正する修正手段と、前記駆動速度
    情報と前記駆動手段の駆動量を設定する駆動量情報とを
    比較してその差分を前記駆動コイルに出力する比較手段
    とを有する制御回路が実装される プリント基板を光量制
    御装置本体に取り付けたことを特徴とする光量制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記検出手段は、
    ロータマグネットの磁束を検出するホール素子が前記
    プリント基板の前記マグネットロータの周面に対向する
    位置に起立して実装配置されていることを特徴とする光
    量制御装置。
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