JP2937424B2 - 傾斜機能材料の成層方法及びその成層装置 - Google Patents

傾斜機能材料の成層方法及びその成層装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、肉厚方向における組成傾斜を維持しつつ面
方向における組成の均一性に優れた傾斜機能材料を成層
する方法及びそれを実施する装置に関する。
[従来の技術] 従来、組成すなわち複数の微粒子成分の混合比率が肉
厚方向に連続的に変化する傾斜機能材料の製造に関し
て、CVD法及びPVD法などの真空成膜技術、原料粉末を散
布して順次に積層する粉末散布技術など、各種の成層方
法が提案されている。
この粉末散布技術は、積層面上方をX、Y方向に相対
移動するノズルから、混合比率を変化させつつ原料粉末
を散布又は噴霧するものである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら真空成膜技術を用いた傾斜成層方法は、
μmオーダ程度の薄膜の形成には好適であるが、それ以
上の厚膜の形成には時間が掛かり過ぎて実際的ではなか
った。
一方、粉末散布技術を用いた傾斜成層方法は、真空成
膜技術よりも高い成層速度をもつが、以下のような欠点
がある。
まず第1に、散布又は噴霧により周囲が原料粉末で汚
損され、作業環境が悪化する。第2に、噴霧ノズルが積
層面上方をX、Y方向に相対移動するために作業能率が
劣り、かつ、面方向における組成のばらつきが大きい。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、
肉厚方向の組成傾斜を維持しつつ面方向の組成の均一性
に優れた傾斜機能材料の成層方法を提供することを解決
すべき課題とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の傾斜機能材料の成層方法は、複数種類の懸濁
微粒子がそれぞれ異なる混合比率で懸濁される複数の懸
濁液を形成する懸濁工程と、該懸濁液をその組成順序に
したがって順番に固液分離し、組成が成層方向に多段階
的に変化する傾斜組成層を形成する傾斜組成層形成工程
とを具備することを特徴としている。
固液分離の方法としては、濾過法、スリップキャステ
ィング法、電気泳動法、遠心分離法などを採用すること
ができる。
[実施例] (第1実施例) 本発明の成層方法を用いた成層装置を第1図により説
明する。
この成層装置は、それぞれ所定組成の懸濁液(スラリ
ー)を形成する5個のスラリー調合槽1a〜1eと、各スラ
リー調合槽1a〜1eから組成が異なる複数の懸濁液を順番
に所定量づつ受け取って混合懸濁液(以下混合スラリー
ともいう)を調製し更に濾過する撹拌混合濾過槽(本発
明でいう混合部及び固液分離部)2と、各スラリー調合
槽1a〜1eから撹拌混合濾過槽2へのスラリー供給を制御
するマイコン制御装置(本発明でいう供給制御部)9と
からなる。
スラリー調合槽1a〜1eはそれぞれ漏斗形状をもち、ス
ラリー調合槽1a〜1eの上方には水及び原料粉末を投入す
るための配管10及びシュート11が設けられている。スラ
リー調合槽1a〜1e内部にはスラリー撹拌用の撹拌機12が
回転可能に内装されており、スラリー調合槽1a〜1eの下
部には開閉バルブV1〜V5が設けられている。
撹拌混合濾過槽2は上端開口の漏斗形状を有し、その
下側開口は図示しない真空ポンプの吸引口に接続されて
いる。撹拌混合濾過槽2の中央部には濾材21が水平方向
に配設されて撹拌混合濾過槽2の内部を上下に二分して
おり、撹拌混合濾過槽2の内部には上方から回転軸28が
回転自在に垂下している。回転軸28の下端には濾材21の
上方に位置して多孔円板27bが水平に配設されており、
多孔円板27bの直径はほぼ撹拌混合濾過槽2の内周に等
しく設計されている。したがって、撹拌混合濾過槽2中
における濾材21上方の空間は、多孔円板27bにより上部
空間24bと下部空間25bとに隔てられる。多孔円板27bに
は多数の小径貫通孔27cが上下方向に貫設されていて、
上部空間24bから下部空間25bにスラリーが広く分散して
漏出し得るようになっている。
撹拌混合濾過槽2の上端開口には5本の散布管14〜18
が水平面内に同心円状に配設されている。各散布管14〜
18は回転軸28を軸心として輪状に形成されており、それ
ぞれ各開閉バルブV1〜V5の出口側に個別に連通してい
る。また、散布管14〜18の下面には散布孔19が多数設け
られている。
制御装置9は、マイコンからなり、開閉バルブV1〜V5
を開閉制御して撹拌混合濾過槽2内部の混合スラリーの
組成を調節する。
スラリー調合槽1a〜1eに供給する原料粉末は、平均粒
径が約2μmのSiC(炭化珪素)粉末と平均粒径が約40
μmのチタン粉末とをそれぞれ異なる混合比率で混合し
たものであり、スラリー調合槽1aに供する原料粉末はSi
C粉末100wt%、スラリー調合槽1bに供する原料粉末はSi
C粉末75wt%+チタン粉末25wt%、スラリー調合槽1cに
供する原料粉末はSiC粉末50wt%+チタン粉末50wt%、
スラリー調合槽1dに供する原料粉末はSiC粉末25wt%+
チタン粉末75wt%、スラリー調合槽1eに供する原料粉末
はチタン粉末100wt%に調合されている。
スラリー調合槽1a〜1eでは撹拌機12を回転させて原料
粉末と水とを撹拌し、それぞれ一定濃度のスラリーA〜
Eを形成する。
以下、この実施例の成層方法を第2図のフローチャー
トを参照して説明する。
まず、多孔円板27bを約60rpm程度で静かに回転する
(S10)。
次に、開閉バルブV1を開いてスラリー調合槽1aから撹
拌混合濾過槽2にスラリーAを一定流量で所定時間T0だ
け注入する(S12)。その結果、多孔円板27bの小径貫通
孔27cを通じて上部空間24bから下部空間25bへスラリー
が漏出する。
次に、開閉バルブV1を閉じ真空ポンプ(図示せず)を
起動する(S14)。その結果、撹拌混合濾過槽2に導入
されたスラリーA中の原料粉末は、自重及び真空ポンプ
(図示せず)による脱水により濾材21の上面に沈降集積
し、ケーク5を形成する。
所定時間T1後、すなわち濾材21の上面に沈降集積した
ケーク5が所定厚となると予想される時点で開閉バルブ
V2を開き(S16)、撹拌混合濾過槽2にスラリーBを一
定流量で注入する(S18)。その結果、撹拌混合濾過槽
2中の混合スラリーの組成は上部空間24bで急速に変化
するが、下部空間25bの混合スラリーの組成はより緩慢
に変化し、この緩慢な組成変化に応じてケーク5の新し
く形成される部分の組成は傾斜する。
所定時間T2後、開閉バルブV2を閉じて開閉バルブV3を
開き、撹拌混合濾過槽2にスラリーCを一定流量で注入
し(S20)、所定時間T3後、開閉バルブV3を閉じて開閉
バルブV4を開き、撹拌混合濾過槽2にスラリーDを一定
流量で注入し(S22)、所定時間T4後、開閉バルブV4を
閉じて開閉バルブV5を開き、撹拌混合濾過槽2にスラリ
ーEを一定流量で注入する(S22)。
このようにすれば、下部空間24bの組成は第3図の如
く変化し、それに応じてケークの組成も肉厚方向に第4
図に示すように変化する。
最後に、所定時間T5後、開閉バルブV5を閉じその後、
撹拌混合濾過槽22中のスラリーをほとんど脱水した時点
で真空ポンプ及び多孔回転板27bを停止し、成層工程を
終了する。
その後、多孔回転板27bを取りはずし、撹拌混合濾過
槽2内部に上方から圧縮ピストン(図示せず)を降下さ
せてケーク5を静かに脱水し、外部に取り出して所定形
状に成型し、乾燥し、焼結する。
ケーク5の肉厚方向の組成変化を第4図に示す。比較
的滑らかな傾斜性をもつことがわかる。
特に本実施例では多孔回転板27bにより静かに撹拌を
行いつつ下部空間25bにスラリーを供給しているので、
面方向の組成の均一化が容易となる。
以下、この実施例の成層装置の変形態様を説明する。
上記実施例では5種類のスラリーを採用したが、更に
多種類の組成のスラリーを採用して肉厚方向の組成傾斜
をより連続的にすることもできる。例えば第5図に10種
類のスラリーA〜Jを用いる場合における下部空間24b
の組成変化を示し、各スラリーA〜Jの供給順序を第6
図のタイミングチャートに示す。
撹拌混合濾過槽22は真空ポンプによる吸引濾過型式の
他に加圧濾過型式、遠心分離型式、圧搾分離型式、電気
泳動型式なども当然利用することができる。
濾材21を適宜希望の製品形状に形成することもでき
る。
スラリーの分散媒としては水に限定されるものではな
く、他の有機溶媒などを用いることができる。微粒子は
ウィスカなどの異形のものでもよい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の傾斜機能材料の成層方法
は、懸濁液中における懸濁微粒子の混合比率を多段階的
に変化させつつ懸濁液を固液分離して傾斜組成層を形成
しているので、以下の効果を奏することができる。
(a)肉厚方向における組成傾斜を維持しつつ面方向に
おける組成の均一性に優れた傾斜機能材料を成層するこ
とができる。
(b)噴霧や散布といった工程に依存しないので、環境
の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施する成層装置の一例を示す模
式図、第2図は第1図の成層装置の動作を示すフローチ
ャート、第3図は撹拌混合濾過槽内のスラリーの組成変
化を示す特性図、第4図は成層されたケークの肉厚方向
の組成変化を示す特性図、第5図は10種類のスラリーを
用いる場合の混合スラリーの濃度変化を示す特性図、第
6図は上記10種類スラリーの供給タイミングを示すタイ
ミングチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 紀夫 愛知県名古屋市熱田区大宝1丁目6番22 号 株式会社長尾工業内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 24/00 B01D 25/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種類の懸濁微粒子がそれぞれ異なる混
    合比率で懸濁される複数の懸濁液を形成する懸濁工程
    と、 該懸濁液をその混合比率にしたがって順番に混合した
    後、固液分離し、組成が成層方向に多段階的に変化する
    傾斜組成層を形成する傾斜組成層形成工程と、 からなることを特徴とする傾斜機能材料の成層方法。
  2. 【請求項2】前記傾斜組成層形成工程は、前記懸濁液を
    濾過する工程を含むものである請求項1記載の傾斜機能
    材料の成層方法。
  3. 【請求項3】組成が異なる複数の懸濁液を順番に所定量
    づつ混合して混合懸濁液を調製する混合部と、前記混合
    懸濁液を固液分離して成層方向に組成が多段階的に変化
    する傾斜組成層を形成する固液分離部と、前記混合部へ
    の前記各懸濁液の供給を順番に実施する供給制御部とを
    備える請求項1記載の成層方法を実施する成層装置。
  4. 【請求項4】前記混合部は前記固液分離部の上方に一体
    形成される請求項1記載の成層方法を実施する成層装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の製造方法により製造された
    傾斜機能材料製品。
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