JP2935796B2 - ブロックコポリマーの製造方法 - Google Patents

ブロックコポリマーの製造方法

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JP2935796B2 JP5294810A JP29481093A JP2935796B2 JP 2935796 B2 JP2935796 B2 JP 2935796B2 JP 5294810 A JP5294810 A JP 5294810A JP 29481093 A JP29481093 A JP 29481093A JP 2935796 B2 JP2935796 B2 JP 2935796B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数のテーパーブロッ
クを有する共役ジエン/モノビニルアレーンブロックコ
ポリマーに関する。
【0002】一態様において、本発明は、油および脂肪
生成物に暴露したとき亀裂に対して抵抗性であり、ひび
割れ抵抗性であり、かつ、最小の着色で透明である物品
に形成できる樹脂状コポリマーに関する。
【0003】別態様において、本発明は、多数のテーパ
ーブロックを有する共役ジエン/モノビニルアレーン
ロックコポリマーの製造方法に関する。
【0004】
【従来の技術】ポリマー分野、特に包装および関連産業
において、高い耐衝撃強さおよび良好な耐環境応力亀裂
性を有する透明物品に形成できる熱可塑性ポリマーに対
する必要性が生じている。これらポリマーは、慣用の射
出および吹込成形装置での使用に適し、かつ、プラスチ
ックを容器、チューブ、フィルム、繊維などに形成する
他の方法における使用にも適していなければならない。
ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、分枝状ブロック
コポリマーなどは、満足度の差はあるがこの基準に合致
するまで開発された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】各種のモノマー添加順
序および種々のカップリング剤によって、種々のブロッ
ク構造を有する実質的に透明なブロックコポリマーの製
造に多くの努力が向けられてきた。
【0006】有機リチウムの開始剤を使用してスチレン
およびブタジエンを重合させ、1種以上の非エラストマ
ー状ポリマーブロックを1種以上のエラストマー状ポリ
マーブロックと結合させてブロックコポリマーの製法が
開発されている。ブロックコポリマーは、モノマーを逐
次装入し、次いで1種以上のカップリング剤を反応物中
に導入することによって形成される。テーパーブロック
を有するスチレン−ブロックコポリマーは、2種のモノ
マーを重合帯域へ同時装入することによって製造されて
いる。
【0007】全く多数のモノマー添加順序およびカップ
リング剤の種々の組合せが可能である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によって、改良さ
れた耐環境応力亀裂性を有する共役ジエンとビニル−置
換芳香族炭化水素との新規の樹脂状テーパーブロックコ
ポリマーが提供される。
【0009】本発明によって、共役ジエンとビニル−置
換芳香族炭化水素との樹脂状テーパーブロックコポリマ
ー製造の新規の方法も提供される。
【0010】本発明のコポリマーは、重合帯域中に: (a)ランダム化剤の存在下に、モノビニル芳香族モノ
マーおよび開始剤を装入し、遊離モノマーが本質的に存
在しなくなるまで重合させ;その後に(b)開始剤およ
びモノビニル芳香族モノマーを装入し、遊離モノマーが
本質的に存在しなくなるまで重合させ;その後に(c)
モノビニル芳香族モノマーと共役ジエンモノマーとの混
合物を装入し、遊離モノマーが本質的に存在しなくなる
まで重合させ;その後に(d)モノビニル芳香族モノマ
ーと共役ジエンモノマーとの混合物を装入し、遊離モノ
マーが本質的に存在しなくなるまで重合させ;その後に
(e)開始剤およびモノビニル芳香族モノマーを装入
し、遊離モノマーが本質的に存在しなくなるまで重合さ
せ;その後に(f)モノビニル芳香族モノマーと共役ジ
エンモノマーとの混合物を装入し、遊離モノマーが本質
的に存在しなくなるまで重合させ;その後に(g)モノ
ビニル芳香族モノマーと共役ジエンモノマーとの混合物
を装入し、遊離モノマーが本質的に存在しなくなるまで
重合させ;その後に(c)共役ジエンモノマーを装入
し、遊離モノマーが本質的に存在しなくなるまで重合さ
せ;そしてその後に(i)反応混合物をカップリング剤
と共に装入することによって製造される。
【0011】本発明のポリマーは、少なくとも1種の共
役ジエンと少なくとも1種のモノビニルアレーンとの樹
脂状、多モードコ(polymodal)ブロックコポ
リマーであり、少なくとも4個のランダムテーパーブロ
ックを有し、カップリング剤の選択が可能な場合には、
最終生成物の少なくとも一部が分枝状に結合した特性を
有するように製造できることを特徴とする。
【0012】本発明によって製造されたポリマーは、多
モード、樹脂状ブロックコポリマーであり、使用された
全モノマーの重量に基づいて、約55〜約95、好まし
くは約60〜約90、さらに好ましくは約65〜約85
重量%の重合、モノビニル置換芳香族炭化水素モノマー
を含有する。
【0013】発明コポリマーは、コポリマー中に配合さ
れたモノマーの全重量に基づいて、約5〜約45、好ま
しくは約10〜約40、さらに好ましくは約15〜約3
5重量%の共役ジエンモノマーを含有する。
【0014】本発明の樹脂状、多モードブロックコポリ
マーの結合部分には、各線状または放射状コポリマー分
子の伸びたアーム上に末端ポリビニルアレーンブロック
を有し、かつ、さらに、モノビニルアレーンおよび共役
ジエンの1個以上の中心内部テーパーブロックを含有す
る。樹脂状、共重合多モード生成物はまた、ポリ(モノ
ビニルアレーン)−ポリ(共役ジエン)の線状未結合ブ
ロックコポリマーの部分も含有し;線状未結合ブロック
コポリマー含量は、その全体的性質の観点から樹脂状生
成物の重要な部分と考えられている。
【0015】ポリマーの独特の多モードテーパーブロッ
ク特性およびすぐれた耐環境応力亀裂性は、上記の本発
明の要約において述べたモノビニル芳香族モノマー、共
役ジエンおよび開始剤の独特の装入順序によって生成さ
れる。最初の開始剤の装入によって、少なくとも一端上
にアルカリ金属原子を有する活性なリビングモノビニル
芳香族成分ポリマーブロックが生成され、活性反応応部
位を形成する。各引続くモノマー装入は、アルカリ金属
反応でリビングポリマーにモノマーを付加する。装入の
各段階で、重合は遊離モノマーが本質的に存在しなくな
るまで続けられる。なお、ここで「遊離モノマーが本質
的に存在しなくなるまで」とは、「本発明の目的が達成
される程度にモノマーが充分に消費されるまで」という
意味である。
【0016】開始剤を含む各々の逐次装入に伴って、異
なる分子量種が生成され、同時に、装入物の一部と各既
存種との重合の機会も生ずる。最終装入の実質的な完了
後に、活性リビング線状ブロックコポリマーが多官能性
カップリング剤と共に装入され、リビング種の各々と他
の種の各々とのカップリングまたは他の同じ種とのカッ
プリングが行なわれ、所望の多モードテーパーブロック
コポリマーが形成される。
【0017】一回以上の開始剤の増分の添加および(ま
たは)適切なモノビニルアレーンモノマー装入の時間間
隔を伸ばし、それによってカップリングによる得られる
生成物の多モード性をさらに拡げる(増加させる)こと
も可能である。
【0018】一例としてモノビニル芳香族モノマー、共
役ジエンおよびカップリング剤を使用した本発明の装入
順序および各段階で得られるポリマーを、次表に示す。
【0019】
【表1】
【0020】(表中 S=スチレン B=ブタジエン B/S=テーパーブロック サブスクリプト=装入したまたは形成した特定の成分の
数的順序を示す。 Li=停止前の重合連鎖の末端上に残留するモノアルカ
リ金属開始剤からの残基。 ランダム化剤は、通常、反応器に最初に装入される稀釈
剤と共に添加される。)
【0021】上表の装入順序に示した中間生成物から分
かるように、カップリングの前には、少なくとも3種の
別個の種のポリマー連鎖が存在する。すなわち、比較的
高い、中程度および低分子量種を含む多モードテーパー
ブロックコポリマーが生成する。
【0022】各々の生長するポリマー連鎖中におけるテ
ーパーブロックは、本発明の装入順序の上記の表に示さ
れる第三、第四、第六および第七工程のように両モノマ
ーの同時装入によって生成される。ランダム化剤は、モ
ノビニル芳香族モノマーと共役ジエンとの増加されたテ
ーパー化またはランダム重合を起こさせるが、それでも
なおジエンはモノビニル置換芳香族モノマーより速く連
鎖中に入り;従って、モノビニル芳香族モノマーおよび
共役ジエンの両者が存在する場合には、テーパーブロッ
クは本質的にポリジエンブロックから本質的にポリビニ
ル芳香族ポリマーセグメントへ徐々に変化する。カップ
リングの前に、第八次装入物は共役ジエンモノマーのみ
を含有するからすべてのリビングポリマー連鎖は共役ジ
エン末端ブロックを有する。
【0023】本発明の方法は、式RM(式中、Rは4〜
8個の炭素原子を含有するアルキル、シクロアルキルま
たはアリールカルボアニオンであり、そしてMはアルカ
リ金属カチオンである)の任意の有機モノアルカリ金属
化合物を使用して行うことができる。現在好ましい開始
剤は、アルキルモノリチウム化合物、特に、ブチルリチ
ウムまたはsec−ブチルリチウムである。
【0024】使用できる共役ジエンモノマーは、4〜6
個の炭素原子を含有し、そして1,3−ブタジエン、2
−メチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−
ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンお
よび1,3−ペンタジエン並びにこれらの混合物が含ま
れる。現在好ましいのは1,3−ブタジエンである。
【0025】使用できるモノビニル芳香族モノマーは、
8〜12個の炭素原子を含有し、そしてスチレン、α−
メチルスチレン、4−メチルスチレン、3−メチルスチ
レン、2−メチルスチレン、4−エチルスチレン、3−
エチルスチレン、2−エチルスチレン、4−t−ブチル
スチレン、2,4−ジメチルスチレン、およびビニルナ
フタレンのような縮合芳香族化合物並びにこれらの混合
物が含まれる。現在好ましいのは、スチレンである。
【0026】重合工程は、−10°〜150℃の範囲
内、好ましくは0°〜110℃範囲内の任意の好適の温
度、反応混合物を実質的に液相に維持するのに十分な圧
力で炭化水素稀釈剤中において行うことができる。好ま
しい炭化水素稀釈剤には、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタンおよび
これらの混合物のような線状および環式パラフィンが含
まれる。現在好ましいのはシクロヘキサンである。一般
に、温度は得られたポリマーが溶液中に存在するような
温度である。
【0027】n−ブチルリチウムのようなアルキルモノ
アルカリ金属開始剤の効力を改良するため、およびテー
パーブロックのランダム部分を増加させるようにビニル
アレーン/共役ジエンの部分的ランダム化を起こさせる
ために、炭化水素稀釈剤中に少量の極性化合物を使用す
る。有利に使用できる極性化合物の例は、エーテル、チ
オエーテル(サルファイド)およびt−アミンである。
酸素または硫黄原子が結合している基が炭化水素基であ
るエーテルおよびサルファイドの使用が通常好ましい。
かような極性物質の特定の例には、ジメチルエーテル、
ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、エチルプロ
ピルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−n−オ
クチルエーテル、アニソール、ジオキサン、1,2−ジ
メトキシエタン、ジベンジルエーテル、ジフェニルエー
テル、1,2−ジメトキシベンゼン、テトラメチレンオ
キサイド(テトラヒドロフラン)、ジメチルサルファイ
ド、ジエチルサルファイド、ジ−n−プロピルサルファ
イド、ジ−n−ブチルサルファイド、メチルエチルサル
ファイド、ジメチルエチルアミン、トリ−n−エチルア
ミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルア
ミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメ
チルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミ
ン、N,N−ジ−メチルアニリン、N−メチル−N−エ
チルアニリン、N−メチルモルホリン、などが含まれ
る。本発明の実施においては、これらの極性化合物の混
合物も使用できることを理解されたい。極性化合物は、
一般に炭化水素稀釈剤との混合物として使用される。現
在好ましいのは、テトラヒドロフランまたはジエチルエ
ーテルである。
【0028】最初のモノビニル芳香族化合物の装入は、
各開始剤装入によって得られるモノビニル芳香族成分が
比較的狭い分子量であるような付加的効果を得るために
存在するランダム化剤と共に装入する。開始剤を含む三
回の装入の各々において開始剤の量を変化させることに
よって、三回の装入の各々から得られるモノビニル芳香
族成分の分子量の相異を増加させることができる。驚ろ
くべきことに、各開始剤の装入から得られるモノビニル
芳香族成分は比較的狭い分子量分布を有するが、多モー
ドポリマーは比較的広い分子量分布を有するというすぐ
れた結果が得られている。
【0029】重合は、酸素および水が実質的に不存在
下、好ましくは不活性気体雰囲気下で行う。カップリン
グ工程の前に、反応物はアルカリ金属カチオンが各ポリ
マー鎖の一端に位置している分子(ポリマー鎖)の非常
に高いパーセントを含有している。水またはアルコール
のような供給物中の不純物は、反応物質中におけるモノ
アルカリ金属ポリマーの量を減少させる。
【0030】ポリマーに添加された最終のモノマー装入
物の重合が実質的に完了した後に、好適な多官能性カッ
プリング剤を添加する。本明細書において使用する「カ
ップリング」(Coupling)の用語は、1種以上
の中心カップリング原子またはカップリング部分によっ
て、2種以上のリビングモノアルカリ金属を末端とする
ポリマー鎖を一緒にし、かつ、結合させることを意味す
る。かような目的には非常に多種類の化合物が使用され
る。
【0031】好適なカップリング剤の中には、ジ−また
は多ビニル芳香族化合物、ジ−または多エポキシド、ジ
−または多イソシアネート、ジ−または多イミン、ジ−
または多アルデヒド、ジ−または多ケトン、トリ−アル
キルアリールホスファイト、アルコキシ錫化合物、ジ−
または多ハライド、特に、ハロゲン化珪素およびハロシ
ラン、モノ−、ジ−または多無水物、モノ−、ジ−また
は多エステル、好ましくはモノアルコールとポリカルボ
ン酸とのエステル、一価アルコールとジカルボン酸との
エステルであるジエステル、ラクトンなどであり、2種
以上の基を含有する組合せ型化合物および混合物であ
る。
【0032】エポキシ化液体ポリブタジエンのようなエ
ポキシ化炭化水素ポリマーおよびエポキシ化大豆油並び
にエポキシ化亜麻仁油のようなエポキシ化植物油および
1,2;5,6;9,10−トリエポキシデカンのよう
なエポキシ化合物などが使用できる。
【0033】本発明において、有機アルキルホスファイ
トおよびアリールアルキルホスファイトがカップリング
剤として有用であると考えられている。
【0034】好適な多イソシアネートの例には、ベンゼ
ン−1,2,4−トリイソシアネート、ナフタレン−
1,2,5,7−テトライソシアネート、などが含まれ
る。1分子当り平均3個のイソシアネート基および約3
80平均分子量を有するポリアリールポリイソシアネー
トであるPAPI−1として公知の商用として入手でき
る製品が好適である。
【0035】1分子当り3個以上のアジリジン環を含有
するような多アジリジニル化合物としても公知である多
イミンも有用である。カップリング剤として有用な他の
化合物には、テトラビニルシラン、トリビニルホスフィ
ン、トリ(1−アジリジニル)ホスフィンオキサイド、
トリ(2−メチル−1−アジリジニル)−ホスフィンオ
キサイド、トリ(2−エチル−3−デシル−1−アジリ
ジニル)ホスフィンサルファイドなどのようなトリアジ
リジニルホスフィンオキサイドまたはサルファイドが含
まれる。
【0036】多アルデヒドは、1,4,7−ナフタレン
トリカルボキシアルデヒド、1,7,9−アントラセン
トリカルボキシアルデヒド、1,1,5−ペンタントリ
カルボキシアルデヒドのような化合物および同様な多ア
ルデヒド−含有脂肪族並びに芳香族化合物によって代表
される。多ケトンは、1,4,9,10−アントラセン
テトロン、2,3−ジアセトニルシクロヘキサン、など
のような化合物によって代表される。多無水物の例に
は、ピロメリット酸二無水物、スチレン−マレイン酸無
水物コポリマーなどが含まれる。多エステルの例には、
ジエチルアジペート、トリエチルシトレート、1,3,
5−ベンゼントリカルボン酸トリエチルエステルなどが
含まれる。
【0037】多ハライドの中には、四塩化珪素、四臭化
珪素および四沃化珪素のような四ハロゲン化珪素;トリ
フルオロシラン、トリクロロシラン、トリクロロエチル
シラン、トリブロモベンジルシラン、などのようなトリ
ハロシラン;およびハロゲンがエーテル結合、カルボニ
ル基または炭素−炭素二重結合のような活性化基に対し
てα位にある炭素原子に結合している1,3,5−トリ
(ブロモエチル)ベンゼン、2,5,6,9−テトラク
ロロ−3,7−デカジエン、などのような多ハロゲン置
換炭化水素がある。末端が反応性であるポリマー中にお
けるリチウム原子に関して不活性である置換基も活性ハ
ロゲン−含有化合物中に存在できる。あるいはまた、上
記したようなハロゲンとは異なる他の好適な反応性基も
存在できる。
【0038】1種以上の官能基を含有する化合物の例に
は、1,3−ジクロロ−2−プロパノン、2,2−ジブ
ロモ−3−デカノン、3,5,5−トリフルオロ−4−
オクタノン、2,4−ジブロモ−3−ペンタノン、1,
2,4,5−ジエポキシ−3−ペンタノン、1,2;
4,5−ジエポキシ−3−ヘキサノン、1,2;11,
12−ジエポキシ−8−ペンタデカノン、1,3;1
8,19−ジエポキシ−7,14−エイコサンジオン、
などが含まれる。
【0039】他の金属多ハライド、特に、錫、鉛または
ゲルマニウムの金属多ハライドも、カップリングおよび
分枝化剤として使用できる。シリコンテトラエトキシド
のような他の金属多アルコキシドも好適なカップリング
剤である。
【0040】現在好ましいカップリング剤は、エポキシ
化植物油である。最も好ましいのは、エポキシ化大豆油
である。
【0041】任意の有効量のカップリング剤が使用でき
る。その量は特に必須事項であると考えられてはいない
が、活性ポリマー−アルカリ金属に関して化学量論量
が、普遍性として最大のカップリングを促進するようで
ある。エポキシ化大豆油を使用した場合に好ましいの
は、活性ポリマー−アルカリ金属に関して化学量論量よ
り多いカップリング剤量である。しかし、化学量論量よ
り少い量も、拡大された分子量分布の特別の生成物が所
望されるカップリング度の比較的少い場合に使用でき
る。
【0042】典型的には、カップリング剤の合計量は、
約0.1〜10phm(重合に使用される全モノマー1
00部当りの部数)の範囲内である。現在好ましいの
は、使用する開始剤によって約0.2〜約0.5phm
である。
【0043】カップリング工程の終りで、ポリマーから
リチウムを除去するために、水、アルコール、フェノー
ルまたは線状飽和脂肪族モノ−およびジカルボン酸のよ
うな活性水素化合物で系を処理する。好ましくは、ポリ
マーセメント、すなわち、ポリマーおよび重合溶媒を、
水および二酸化炭素のような停止剤で処理し、次いで当
業界で公知の酸化防止剤および(または)他の安定剤で
処理する。
【0044】次いで、樹脂をヒンダートフェノールおよ
び有機ホスファイト、特にオクタデシル3−(3′,
5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネートおよびトリ−ノニルフェニルホスファイト
の組合せで安定化させる。安定化後に、炭化水素稀釈剤
を気化分離し、ポリマー溶液の固形分含量を増加させ
る。
【0045】典型的な装入順序および装入物の量の範囲
を表IIに示す。
【0046】
【表2】
【0047】a 各装入内の成分は、同時にまたは混合
物として添加できる、但し、装入(a)におけるテトラ
ヒドロフランランダム化剤は、稀釈剤中に既に存在する
ことができる。b phmは全モノマー100部当りの部数である。
【0048】
【表3】
【0049】開始剤使用または開始剤を使用しない追加
の装入も可能であるが、本方法は好ましくは上記の表I
Iに例示したように8段装入にカップリング工程を加え
た工程から本質的に成る。
【0050】装入段(c)、(d)、(f)および
(g)におけるモノビニル置換芳香族モノマー対共役ジ
エンモノマーの重量比は、約1:0.63〜約1:2、
好ましくは約1:0.67〜約1:1.8、そしてさら
に好ましくは約1:0.8〜約1:1.5である。
【0051】一般に、工程(c)、(d)、(f)およ
び(g)において製造される4種のテーパーブロック
は、ほぼ同じ寸法であるべきであるが;4種のテーパー
ブロックの実際の寸法は、第三、第四、第六および第七
装入段(S3 、S4 、S6 およびS7 )に装入されるモ
ノビニル芳香族モノマーの量によって同じコポリマー内
でも変化しうる。
【0052】本発明においてランダム化剤として使用す
る極性化合物の量は、使用される特定のランダム化剤の
反応性および有効度によって変化する。例えば、1,2
−ジメトキシメタン、テトラメチルエチレンジアミンお
よび1,2−ジメトキシベンゼンは、下記に示す本発明
実験において使用される特定の開始剤およびモノマーと
共に使用したとき上記に示した他の大部分のランダム化
剤よりはるかに有効なランダム化剤である。しかし、テ
トラヒドロフランは、モノマーが豊富な初期反応後の比
較的短時間内に反応をほぼ完結に近い点まで進行させる
ためにしばしば使用される。また、必要とされるこれら
の最も有効なランダム化剤の各々の量には劇的の変動が
ある。例えば、本明細書の表IIにおける発明実験の示
されるような重合において、1,2−ジメトキシエタン
より約3.5倍もの多くのテトラヒドロフランが必要で
ある。
【0053】ランダム化剤として使用される極性化合物
の量は、共役ジエン付加によって得られるテーパーブロ
ック部分の所望分子構造によっても変化する。例えば、
表IVに示す発明実験に示されるような反応において、
ランダム化剤を含む各装入段において使用される全モノ
マー100部当り約1.75部までのテトラヒドロフラ
ンを使用したとき、ブタジエンの1.4付加がブタジエ
ンの1.2付加より有意に多くなることが観察されてい
る。ブタジエンの1.4付加と1.2付加がほぼ同等ま
たはブタジエンの1.4付加が1.2付加よりわずかに
多いポリマーのテーパーブロックを所望の場合には、
2.5phmのような多量のテトラヒドロフランを使用
すればよい。
【0054】一般に、テトラヒドロフランをランダム化
剤として使用し、1.4付加が1.2付加より多く起こ
ることを所望の場合に必要な量を表IIIに示す。
【0055】
【表4】
【0056】aphm 全モノマー100部当りの部数b mhm 全モノマー100g当りのg−mmol
【0057】ビニル性の高いポリマーを所望の場合に、
必要なテトラヒドロフランの有用量は恐らく2.5ph
mと比較的多くなるであろう。しかし、あまり多量のラ
ンダム化剤の使用は重合の間の停止が過度になり、か
つ、ポリマーの安定性が不良になるであろう。
【0058】使用する開始剤の量は、最小の青色度、良
好な耐衝撃強さおよび曲げ弾性率を含む特性の良好なバ
ランスを有する物品が製造できる所望のメルトフローを
有する樹脂が生成されるであろう。現在好ましいのは、
3回の開始剤装入の各々における開始剤の量が、AST
M D1238−73、条件Gによって測定して約2〜
約40g/10分のメルトフロー範囲を有するブロック
コポリマーを得るのに十分な量である。開始剤を使用す
る3種の装入段の各々において有用であると考えられて
いる開始剤の量を表IVに示す。
【0059】
【表5】
【0060】aphm 全モノマー100部当りの部
数。b mhm 全モノマー100g当りのg−mmol。
【0061】開始剤が含まれる3装入段における開始剤
量の比は;
【0062】
【数1】Li1 :Li2 :Li3 ::1:1〜1.2:
1.5〜6
【0063】(式中、Li1 =第一装入段における開始
剤 Li2 =第二装入段における開始剤 Li3 =第三装入段における開始剤)
【0064】である。
【0065】開始剤の量は、第二装入段における量が第
一装入段において使用される量に少なくとも等しいかま
たはこれよりわずかに多いように選ばれる。第三装入段
において使用される量は、第二装入段において使用され
る量より約1.5〜5倍多くすべきである。
【0066】開始剤装入の比を変化させることによっ
て、コポリマー中に存在する種の比例した量の変化が得
られるであろう。理論に拘束されたくないが、発明者等
は、例えば、第一、第二および第三開始剤装入を1:
1:3比で行い、かつ、二官能性カップリング剤を使用
したとき、次のポリマー種が下記に示す相対量で発明コ
ポリマーに存在するものと考える。
【0067】
【表6】
【0068】(上表中、Sはモノビニルアレーンブロッ
クを表わし、B/S はテーパー共役ジエン/モノビニル
レーンブロックを表わし、Xは残留カップリング剤また
はカップリング部位を表わし、そしてサブスクリプトは
ポリマーブロックの源であった装入物の表示である(表
1および添付説明を参照されたい)。
【0069】本発明の樹脂状多モードポリマーは、汎用
ポリスチレンとブレンドできる。これらのブレンドは、
ブレンドの全重量に基づいて約5〜約90重量%のポリ
スチレン、さらに好ましくは約20〜約80重量%のポ
リスチレン、最も好ましくは約35〜約65重量%のポ
リスチレンを有することができ、本発明のポリマーが残
余量を構成する。これらのブレンドは、ポリスチレンと
本発明のポリマーの両者の所望の特性を得るための経済
的方法となりうる。
【0070】試験方法 ブロックコポリマーの耐環境応力亀裂能力は、Punc
ture Testと呼ばれる促進試験において測定し
た。押出シートのコイルまたは巻取の厚さ約0.38m
m(0.015inch)の内層から約5.08cm
(2inch)平方の試験片を切取った。コイルまたは
巻取の中心から最も遠く離れているフィルムまたはシー
トの側部は、もちろん、コイルまたは巻取り中心に最も
近い側部より大きい距離を「伸びる」(Stretc
h)または覆うはずである。巻取層の外側部分から得ら
れた結果は「カールダウン」(Curl down)と
呼び、内側部分から得られた結果を「カールアップ」
(curl up)と呼ぶ。
【0071】各試験片を直径約2.54cm(1inc
h)の孔を覆って締付け、孔を覆う試験片上に4滴の大
豆油を滴下した。直径約1/2cmの尖端が丸いステン
レス鋼ロッドに2kgの荷重をかけ試験片と接触させ
た。破壊までの時間を分で記録した。各実験の10試料
を試験し、その結果を平均した。
【0072】パンクチャー試験の結果は、ASTMの耐
環境応力亀裂試験結果と十分に相関するようであり、し
かもはるかに迅速に結果が得られる。
【0073】他の性質は、例に示すようなASTM試験
法を使用して試験した。
【0074】〔例〕 以下の例で使用した実験方法およ
び本方法の結果として得られたビニルアレーン末端ブロ
ックを有する多モードテーパーブロックコポリマーにつ
いてさらに詳細に説明する。
【0075】 以下の例において、コポリマーのメルトフロー量はAS
TM D1238、条件200/5.0の方法によって
測定した。メルトフローの値は、10分間当りのgとし
て(g/10分)表わした。薬品の量は通常、使用した
モノビニルアレーンと共役ジエンとの合計重量に基づい
てモノマー100部当りの部数(phm)で表わす。
【0076】重合実験は、本質的に無水の反応体および
条件を使用してかく拌、ジャケット付ステンレス鋼の
7.6リットル反応器中において窒素下で行った。例I
Vを除く各重合において、0.04phmのテトラヒド
ロフラン(THF)を含有するシクロヘキサン稀釈剤
を、モノマーを反応器に装入する前に約50℃に予熱し
た。ブタジエンとスチレンの両者を装入した重合工程に
おいてはこれらを混合物として同時に装入した。
【0077】カップリング工程において使用したVik
oflex 7170カップリング剤は、Viking
Chemical Companyから商用として入
手できるエポキシ化植物油であった。停止工程において
は、加圧容器からの二酸化炭素を、反応器に約0.4p
hmの二酸化炭素が供給されるように送入した。安定化
工程において添加した安定化混合物は、〔Ciba−G
eigyからのIrganoxTM1076であるオクタ
デシル3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕であるヒンダートフ
ェノールおよび有機ホスファイトである(トリス−ノニ
ルフェニルホスファイト、WestonTNPP)を含
有した。各安定剤は、別個にシクロヘキサン中に溶解さ
せ、一緒に混合し、次いで0.25phmのヒンダード
フェノールおよび1phmの有機ホスファイトが供給さ
れるのに十分な量の混合物を反応器に添加した。
【0078】安定化工程(例IおよびIIのみ)に続い
て、ポリマーセメントを19リットルの反応器に移し、
この中でこれをブロッキング防止剤としての0.15p
hmのマイクロクリスタリンワックス(Be Squa
reTM195)と混合した。Be Square 19
5ワックスは、Petrolite Corporat
ionのディビジョンであるBareco、Tuls
a、Oklahomaによって販売されている。
【0079】各コポリマー溶液は、次に、178℃でフ
ラッシュさせて稀釈剤の一部を除去した。実質的に全部
の残留稀釈剤を真空炉中において除去した。
【0080】例I.本例では、カップリング前にはゴム
状末端ブロックを有し、そしてカップリング後には樹脂
状末端ブロックを有する多モード、結合、テーパーブロ
ックスチレン−ブタジエンコポリマーを製造するために
行った4種の発明実験を説明する。4種の実験(1A、
1B、1Cおよび1D)の各々において、合計2000
gのモノマー(ブタジエンおよびスチレン)を使用し
た。シクロヘキサン稀釈剤の全量の約76重量%(31
30g)を最初に装入した。残余量のシクロヘキサン稀
釈剤は、引続く工程で添加される種々の反応体の稀釈剤
としてまたはフラッシュ用として実験の間に添加した。
これらの重合において、装入されたモノマーの重量比は
75/25 スチレン/ブタジエンであった。
【0081】実験の装入物および結果を表VIに要約す
る。ブタジエンおよびスチレンモノマーの両者を装入す
ることによってテーパーブタジエン/スチレンセグメン
トが工程3、4、6および7において形成した。脱蔵
(devolatilized)したコポリマー、1
A、1B、1Cおよび1Dを一緒に乾式混合して発明コ
ポリマー1を生成させた。コポリマー1は、6.1g/
10分のメルトフローを有した。
【0082】
【表7】
【0083】
【表8】
【0084】a 符号NBL、SおよびBは、それぞれ、
n−ブチルリチウム開始剤、スチレンおよびブタジエン
を表わす。サブスクリプト数字は、その化合物が使用さ
れた数的順序を示す。
【0085】実験1Aにおけるモノマー添加に基づい
て、次の工程を進める前に各工程での増量的に添加され
た各モノマーの(共)重合が実質的に完結するものと仮
定し、かつ、開始および生長反応が同等な速度であると
仮定すると、各種の相対的なブロック寸法は次の表VI
Iに示すように計算できる。カップリング前の各種の分
子量(Mn)は、各連鎖と結合しているアルカリ金属開
始剤のモル数で各連鎖(種)中におけるモノマーのph
m数を割ることによって評価される。
【0086】同様に、カップリング後に存在する各ポリ
マー種の数平均分子量および相対量が計算できる。これ
らを1Aのポリマーに関して表VIIに示す。
【0087】
【表9】
【0088】例II.テーパーブロックの無い比較コポ
リマーを製造するために4種の重合実験を行った。実験
2A、2B、2Cおよび2Dを、例Iと同量のモノマー
を使用して行ったが、スチレンおよびブタジエン装入物
は一緒に添加してテーパーブロックを形成する代りに別
個の工程で添加して個々のブロックを形成した。例Iと
同様に、装入したスチレン対ブタジエンの重量比は7
5:75であった。実験の装入物および結果を表VII
Iに示す。
【0089】脱蔵後に、コポリマー2A、2B、2Cお
よび2Dを一緒に混合して比較コポリマー2を形成し
た、これは5.5g/10分のメルトフローを有した。
【0090】表にはコポリマー1および2に使用したモ
ノマー装入順序を相異の比較のために示す。スラッシュ
(/)はモノマーを一緒に添加したことを示す。 コポリマー1 S,S,B/S,B/S,S,B/
S,B/S,B コポリマー2 S,S,B,S,B,S,S,B,
S,B,S,B
【0091】
【表10】
【0092】
【表11】
【0093】a 符号NBL、SおよびBは、それぞれ、
n−ブチルリチウム開始剤、スチレンおよびブタジエン
を示す。サブスクリプト数字はその化合物が使用された
数的順序を示す。
【0094】例III.テーパースチレン/ブタジエン
ブロックの無いスチレンとブタジエンとの結合ブロック
コポリマーである比較コポリマー3を発明樹脂との比較
に使用した。
【0095】比較コポリマー3は、約75重量%のスチ
レンと約25重量%のブタジエンとから製造し、これは
カップリング前に多モードであった。添加順序は、4
0、20、8、15、17の重量比のS,S,B,S,
B,であり、次にカップリングであった。比較コポリマ
ー3は、7.0g/10分のメルトフローを有した。
【0096】例IV.本発明のコポリマーにおけるカッ
プリング前の多重スチレン/ブタジエンテーパーブロッ
クおよび末端ブタジエンセグメントの重要性を例示する
ために2種の比較コポリマーを製造した。両重合は、1
500gの合計モノマー装入量で行った。約79重量%
のシクロヘキサン稀釈剤(3720g)は最初に装入し
た。残余量の稀釈剤は、他の反応体の稀釈剤またはフラ
ッシュ用とし実験の間に使用した。これらの重合におい
ては開始剤としてsec−ブチルリチウムを使用し、T
HFは使用しなかった。
【0097】コポリマー4A、4B、4Cおよび4D
は、1回の初期のスチレン装入、1個のスチレン/ブタ
ジエンテーパーブロックおよび末端ブタジエンセグメン
ト無しで製造された。表IXには装入物およびこれらの
重合の結果を示す。装入モノマーのスチレン対ブタジエ
ン重量比は、75:25であった。
【0098】コポリマー5A、5B、5Cおよび5D
を、スチレン:ブタジエン重量比が70:30であった
のを除いて上記の4A〜4Dに関して記載したのと同様
に製造した。装入量および結果を表Xに示す。
【0099】比較コポリマーを、4A 4B 4Cおよ
び4Dを乾式混合することによって調製した。コポリマ
ー4は、7.5g/10分のメルトフローを有した。比
較コポリマー5を、試料5A、5B、5Cおよび5Dを
乾式混合することによって調製した。コポリマー5は
6.6g/10分のメルトフローを有した。
【0100】
【表12】
【0101】a 符号SBL、SおよびBは、それぞれ、
sec−ブチルリチウム、スチレンおよびブタジエンを
表わす。サブスクリプト数字は、使用されたその化合物
の数的順序を示す。
【0102】
【表13】
【0103】a 符号SBL、SおよびBは、それぞれ、
sec−ブチルリチウム、スチレンおよびブタジエンを
表わす。サブスクリプト数字は、使用されたその化合物
の数的順序を示す。
【0104】例V.耐環境応力亀裂性に対する本発明の
コポリマーの構造的重要性を例示するためにさらに4種
の比較コポリマーを製造した。スチレン対ブタジエン重
量比は、75:25であった。
【0105】コポリマー6A、6B、6Cおよび6D
は、カップリング前に1回の初期スチレン装入、2個の
テーパーブタジエン/スチレンブロックおよび末端ブタ
ジエンセグメント無しで製造した。重合装入物および結
果を表XIに示す。4種の比較コポリマーを乾式混合し
て比較コポリマー6を調製し、これは7.2g/10分
のメルトフローを有した。
【0106】コポリマー7A、7B、7Cおよび7D
を、スチレン、スチレン、ブタジエン、スチレンおよび
ブタジエンセグメントを逐次形成し、次いでカップリン
グすることによって製造した。これらのコポリマーは、
テーパーブロックを含有しなかった。これらの重合装入
物および結果を表XIIに示す。これらの4種のコポリ
マーを乾式混合し比較コポリマー7を得た、これは7.
7g/10分のメルトフローを有した。
【0107】
【表14】
【0108】a 符号NBL、SおよびBは、それぞ
れ、n−ブチルリチウム、スチレンおよびブタジエンを
表わす。サブスクリプト数字は使用されたその化合物の
数的順序を示す。
【0109】
【表15】
【0110】
【表16】
【0111】a 符号NBL、SおよびBは、それぞれ、
n−ブチルリチウム、スチレンおよびブタジエンを表わ
す。サブスクリプト数字は、使用されたその化合物の数
的順序を示す。
【0112】例VI.本例では、例Iからの発明コポリ
マーのパンクチャー試験結果を、例II、III、IV
およびVからの比較コポリマーの試験結果とを比較す
る。各試料は、シートダイおよび冷却された艶出ロール
を使用して約175〜185℃の温度で溶融押出しする
ことによってシート形態に変換させた。パンクチャー試
験を上記に記載のように行った。比較的長い試験時間
は、試料が短い試験時間の試料より高い耐環境応力亀裂
性を有することを示している。
【0113】比較試験結果を表XIIIに示す。これら
の結果は、発明コポリマー1が、テーパースチレン/ブ
タジエンセグメントのない(コポリマー2、3および
7)または1個または2個しかテーパーブタジエン/ス
チレンブロックを有せず、かつ、カップリング前に末端
ブタジエンセグメントを有しない(コポリマー4、5お
よび6)比較コポリマーに比較して増加された耐性(カ
ールアップで31分そしてカールダウン配向で121
分)を有した。
【0114】
【表17】
【0115】a 明細書に記載のような。比較的高い数値
は、比較的高い耐環境応力亀裂性を有することを示す。
【0116】例VII.発明コポリマー1の物理的性質
を測定し、かつ、商用のKR03スチレン−ブタジエン
ブロックコポリマー8(KR03等級K−ResinTM
ポリマー,Phillips Petroleum C
ompanyから入手できる)の性質と比較した。試料
8は前記の試料3と本質的には同じであるが、異なるロ
ットからの試料である。試験片は、バレル温度約210
℃、金型温度約25℃、スクリュー速度設定約360r
pm、および射出圧力を金型を充填するのに調整し(一
般に、約60〜約70KP/cm2 )、かつ、全サイク
ル時間45秒を使用しArburg射出成形機によって
製造した。
【0117】表XIVに示されるような試験結果は、発
明コポリマー1が試料8に比較して増加されたIzod
衝撃強さ、破断点伸びおよび減少した曲げ弾性率を有す
ることを証明している。
【0118】
【表18】
【0119】a 1試料は破壊されなかった。
【0120】本発明のポリマーおよび方法を例示の目的
で詳細に記載したが、本発明のポリマーおよび方法がこ
れらによって限定されるものと解釈すべきではない。本
特許は本発明の精神および範囲内のすべての変法並びに
改良法を包含する積りである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ナンシィ アール.ナイト アメリカ合衆国オクラホマ州オケラタ, ピー.オー.ボックス 30 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 297/04

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合帯域中に次の順序で: (a)ランダム化剤の存在下で、開始剤およびモノビニ
    ル芳香族モノマーを装入し、そして遊離モノマーが本質
    的に存在しなくなるまで重合させ; (b)モノビニル芳香族モノマーおよび開始剤を装入
    し、そして遊離モノマーが本質的に存在しなくなるまで
    重合させ; (c)モノビニル芳香族モノマーおよび共役ジエンモノ
    マーの混合物を装入し、そして遊離モノマーが本質的に
    存在しなくなるまで重合させ; (d)モノビニル芳香族モノマーおよび共役ジエンモノ
    マーの混合物を装入し、そして遊離モノマーが本質的に
    存在しなくなるまで重合させ; (e)モノビニル芳香族モノマーおよび開始剤を装入
    し、そして遊離モノマーが本質的に存在しなくなるまで
    重合させ; (f)モノビニル芳香族モノマーおよび共役ジエンモノ
    マーの混合物を装入し、そして遊離モノマーが本質的に
    存在しなくなるまで重合させ; (g)モノビニル芳香族モノマーおよび共役ジエンモノ
    マーの混合物を装入し、そして遊離モノマーが本質的に
    存在しなくなるまで重合させ; (h)共役ジエンモノマーを装入し、そして遊離モノマ
    ーが本質的に存在しなくなるまで重合させ; そして、 (i)カップリング剤 を装入することを特徴とするブロックコポリマーの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記のモノビニル芳香族モノマーが8〜
    12個の炭素原子を含有し、そして前記の共役ジエンモ
    ノマーが4〜6個の炭素原子を含有し、前記のモノマー
    を55〜95重量%のモノビニル芳香族モノマーおよび
    5〜45重量%の共役ジエンモノマーの比で添加し、こ
    れによって樹脂状テーパーブロックコポリマーを得る請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記のモノマーを、60〜90重量%の
    モノビニル芳香族モノマーおよび10〜40重量%の共
    役ジエンモノマーの比で添加する請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記のモノマーを、65〜85重量%の
    モノビニル芳香族モノマーおよび15〜35重量%の共
    役ジエンモノマーの比で添加する請求項3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 工程(c)、(d)、(f)および
    (g)における前記のモノビニル芳香族モノマー対前記
    の共役ジエンモノマーの重量比が、1:0.63〜1:
    2の範囲内である請求項1〜4の任意の1項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 工程(c)、(d)、(f)および
    (g)における前記のモノビニル芳香族モノマー対前記
    の共役ジエンモノマーの重量比が、1:0.67〜1:
    1.8の範囲内である請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(c)、(d)、(f)および
    (g)における前記のモノビニル芳香族モノマー対前記
    の共役ジエンモノマーの重量比が、1:0.8〜1:
    1.5の範囲内である請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(c)、(d)、(f)および
    (g)における前記のモノビニル芳香族モノマー対前記
    の共役ジエンモノマーの重量比が、1:1である請求項
    7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(a)に装入する前記のモノビニル
    芳香族モノマーが、前記の方法において装入される全モ
    ノマー100部当り20〜50部であり; 工程(b)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り5〜20部であり; 工程(c)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り2〜7部であり; 工程(d)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入されるモノビニル芳
    香族モノマーの全重量%の2〜7重量%であり; 工程(e)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入されるモノビニル芳
    香族モノマーの全重量%の2〜20重量%であり; 工程(f)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り2〜7部であり;そして工程(g)において
    装入する前記のモノビニル芳香族モノマーが、前記の方
    法において装入される全モノマー100部当り2〜7部
    である請求項1〜8の任意の1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程(a)において装入する前記のモ
    ノビニル芳香族モノマーが、前記の方法において装入さ
    れる全モノマー100部当り25〜45部であり; 工程(b)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り7〜15部であり; 工程(c)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り3〜6部であり; 工程(d)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り3〜6部であり; 工程(e)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り7〜15部であり; 工程(f)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り3〜6部であり; 工程(g)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り3〜6部である請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(a)において装入する前記のモ
    ノビニル芳香族モノマーが、前記の方法において装入さ
    れる全モノマー100部当り32〜38部であり; 工程(b)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り9〜13部であり; 工程(c)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り4〜5部であり; 工程(d)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り4〜5部であり; 工程(e)において装入する前記のモノビニル芳香族モ
    ノマーが、前記の方法において装入される全モノマー1
    00部当り9〜13部であり; 工程(f)において装入する前記のビニル芳香族モノマ
    ーが、前記の方法において装入される全モノマー100
    部当り4〜5部であり;そして 工程(g)において装入する前記のビニル芳香族モノマ
    ーが、前記の方法において装入される全モノマー100
    部当り4〜5部である請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 工程(a)、(b)および(c)にお
    ける開始剤を、耐環境応力亀裂性を改良するのに有効な
    量で添加する請求項1〜11の任意の1項に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 工程(b)における前記の開始剤が、
    工程(a)における該開始剤の量と少なくとも等しい量
    で存在し;そして工程(e)における該開始剤が、工程
    (b)における該開始剤の前記の量より1.5〜5倍多
    い量で存在する請求項1〜12の任意の1項に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 工程(b)における前記の開始剤が、
    工程(a)における該開始剤の量より1〜1.2倍多い
    量で存在し;そして工程(e)における該開始剤が、工
    程(a)における該開始剤の量より2〜5倍多い量で存
    在する請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記の共役ジエンモノマーが1,3−
    ブタジエンであり、前記のモノビニル芳香族モノマーが
    スチレンであり、前記の有機モノアルカリ金属開始剤が
    n−ブチルリチウムまたはsec−ブチルリチウムであ
    り、前記のランダム化剤がテトラヒドロフランであり、
    そして前記のカップリング剤がエポキシ化植物油である
    請求項1〜14の任意の1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 重合を、酸素および水が実質的に不存
    在下の炭化水素稀釈剤中で−10°〜150℃の温度範
    囲で行い; 前記のカップリング剤を、前記の重合の生成物と反応さ
    せた後に、その系を停止剤、次いで安定剤で処理し;そ
    して前記の停止剤で停止させた後に、すべての残留炭化
    水素稀釈剤を気化分離させる請求項1〜15の任意の1
    項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記の停止剤が水および二酸化炭素か
    ら成り、そして前記の安定剤がヒンダードフェノールま
    たは有機ホスファイトである請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 モノビニル芳香族化合物と共役ジエン
    との多モード結合樹脂状ブロックコポリマーであって: 該コポリマーが、該コポリマー中のモノマーの全重量に
    基づいて55〜95重量%の重合モノビニル芳香族化合
    物を有し; 該コポリマーが、 【化1】 (式中、S=モノビニルアレーンブロック B=共役ジエンブロック B/S=テーパーブロック Li=リビングポリマー部位またはカップリング部位) をカップリングすることにより得られるポリマー鎖を有
    することを特徴とする前記のブロックコポリマー。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の、または請求項1
    〜17の任意の1項に記載の方法によって製造された多
    モードコポリマーとポリスチレンとのブレンド。
  20. 【請求項20】 ブレンドの全重量に基づいて10〜9
    5重量%の前記の多モードコポリマーが含まれる請求項
    19に記載のブレンド。
  21. 【請求項21】 ブレンドの全重量に基づいて、20〜
    80重量%の前記の多モードコポリマーが含まれる請求
    項20に記載のブレンド。
  22. 【請求項22】 ブレンドの全重量に基づいて、35〜
    65重量%の前記の多モードコポリマーが含まれる請求
    項21に記載のブレンド。
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