JP2935526B2 - 未装本の堆積のための分離装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は未装本の堆積のための分離装置に関する。

［従来の技術］ 未装本及び小冊子の三方断截のための断截機は公知で
ある（例えばスイス特許第645294号）。ところが断截機
に可能な最高作業速度（単位時間当り截断繰返し数）は
製造工程に前置された接着とじ機より著しく小さい。そ
こでこの能力差を解消するために、接着とじ機と断截機
の間で複数個の未装本又は小冊子を、断截機の断截サイ
クル毎に刃物の全行程が断截に利用されるような高さに
積重ねるのが普通である。

未装本は断截の後に個別に行先を指定され、その指定
に対応して発送のために種々の冊数の郵送包装にまとめ
られねばならないので、断截の後に堆積を個々の未装本
に分離せねばならない。

［発明が解決しようとする課題］ そこで本発明の根底をなすのは、最新式の接着とじ機
の作業速度に追従することができ、僅少な費用で未装本
の加工寸法と厚さに合わせて調整することができ、分離
を後続の加工機械と同期して行なうことができる分離装
置を提供するという課題である。

［課題を解決するための手段、作用］ 未装本の堆積のための分離装置において、本発明に基
づき搬送平面及び該搬送平面の上方で搬送平面を横切っ
て配設されたストップバーによって搬送方向に画定され
た停止区域と、ストップバーと搬送平面の間に未装本の
通過口があることと、搬送方向に前進し、停止区域を通
過する時、調整可能な高さで搬送平面の上に突出し、逆
行の時は搬送平面の下で逆動する少くとも１個の制御可
能な突き出し片とにより上記の課題が解決される。

［実施例］ 添付の略図に基づき本発明の実施例を説明する。

図示の装置では２本のエンドレスコンベヤ１及び２と
１個のすべりテーブル３が未装本の搬送平面４を形成す
る。搬送平面４ではエンドレスコンベヤ1,2の上側が搬
送方向５の方向に移動する。エンドレスコンベヤ1,2は
連続的に駆動され、その際第１のエンドレスコンベヤの
上側は下流側プーリ６まですべりテーブル３の上を摺動
する。搬送平面４は截断装置７によって截断された複数
冊の未装本81−84から成る堆積８を受領し、矢印５の方
向、すなわち図の右側（すなわち上流側）から左側（す
なわち下流側）に搬送する。

搬送平面４の上方に搬送方向５を横切るストップバー
10が設けられ、該ストップバーは支承体12に支持された
ロッド11とともに、矢印13方向の移動する。図の14は搬
送平面４の中の未装本の停止区域を示す。停止区域14は
前方をストップバー10で画定され、下流側に移動する未
装本の堆積８は、ストップバー10によって上記停止区域
に停留される。加工された未装本の寸法に応じて、スト
ップバー10従って停止区域14の長さが調節される。通過
口の高さ16を最も下に堆積された未装本の厚さ17に適応
させるように、支承体12従ってストップバー10の高さ調
整を行なうことができる。通過口の厚さ16は未装本の厚
さ17により少し大きいように制御される。堆積８の最下
位の未装本81はストップバー10の下端をくぐって下流側
に移動することができるが、その堆積された未装本は通
過することができない。

停止区域14の上流側端部の上方にはエンドレスコンベ
ヤ１を横切って揺動軸18が設けられ、該回転軸18にはフ
ラップ19が揺動自在に支持されている。上記フラップ19
はリニアモータ20に駆動されて実線で示す垂直位置と鎖
線で示す水平位置の間を揺動できる。フラップ19が水平
位置にあれば、未装本堆積８は該フラップ19の下側を通
過してストップバー10の方に移動することができる。又
フラップ19が垂直位置にあるときには、フラップ19は停
止区域14に移動されている堆積８を左方向すなわち下流
方向に押し、ストップバー10に当接させるので、エンド
レスコンベヤ１が運動を続けても、堆積８の位置はスト
ップバーにより正確に定められる。

搬送平面の下には機架21が設けられ、該機架21は二重
矢印22に示す上下方向に高さ調整をすることができる。
上記調整のために、２個のガイドプーリ23が機架21に取
付けられ、該プーリ23をめぐってエンドレスロープ24が
掛けられている。２個のガイドプーリ23の内の一方（図
の左方）はステップモータ25によってベルト駆動され
る。ロープ24には３個の突き出し片２が取付けられ、そ
の間隔は停止区域14の長さより大きく定められている。
突き出し片26はロープ24が搬送平面４の隣接下方を移動
するとき搬送平面４より上に突出する。しかし突出高さ
は最大限未装本の厚さ17に等しく定められている。突き
出し片26の突出高さの調整のために、機架21は２個のＬ
形レバー27に枢着され、Ｌ形レバー27は２個の固定軸28
の周りに旋回可能である。Ｌ形レバー27の他端は軸方向
に延びる雌ねじ30を設けられたロッド29に固着され、位
置決め用のモータ32により回転される軸31に設けられた
雄ねじがロッド29の雌ねじ30に係合する。従ってモータ
32を回転させることによりロッド29はロッド29を左右に
動かし、Ｌ形レバー27の回動に基づいて機架21を上下に
移動させることができる。

断截装置７、第１のエンドレスコンベヤ１及びロープ
24は同期的に駆動され、停止区域14に進入する堆積８は
２個の引続く突き出し片26の間に位置して移動し、フラ
ップ19がほぼ下へ旋回された時点で、初めの突き出し片
26が堆積の最下端の未装本81の上流側端部に当接する。

堆積８が停止区域14でストップバー10とフラップ19の
間にあっても、ステップモータ25がロープ24を引続き駆
動するので、突き出し片26が未装本81ないし84を順次ス
トップバー10の下を通ってエンドレスコンベヤ２の上に
突き出される。するとその上の未装本82−84は下方に移
り、次々に上流側に到達する突き出し片26によって順次
１個ずつ分離されて全部がコンベヤ２の上に突き出され
る。こうしてストッパ10とフラップ19の間に未装本の堆
積が無くなると、フラップ19が水平位置に移り次の堆積
８が停止区域14に進入し、次いでフラップ19が閉じ、次
の分離操作が開始される。

大きな寸法の未装本を加工するときは、ストップバー
10とフラップ19の間隔が新しい寸法と一致するまでスト
ップバー10を矢印13の方向に調整する。

又厚い未装本で、３部迄しか堆積できないような場合
には、通路の高さ16が新しい未装本の厚さ17と一致する
まで支承12を矢印15の方向に移動するとともに、モータ
32を駆動して突き出し片26の突出高さを新しい未装本厚
さ17に合わせるように調整すればよい。

［効果］ この発明の未装本の堆積のための分離装置を使用すれ
ば、未装本の断截を、接着とじ機の急速な作業に合せる
ように、複数個堆積して断截を行なった後の、各未装本
の堆積から分離が容易に行なえること、この分離装置は
分離される未装本の寸法が種々あっても、該寸法に適合
するように容易に調節できること、という利点を得るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

この明細書に示された単一の図は、本発明の分離装置の
概略を示す図である。 ４……搬送平面、６……搬送方向、８……未装本の堆
積、10……ストップバー、14……停止区域、17……厚
さ、19……フラップ、24……エンドレスロープ、25……
ステップモータ、26……突き出し片、81−84……未装
本。

Claims (8)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】堆積された未装本（81乃至84）の分離装置
   であって、該未装本（81乃至84）のうちの、搬送平面
   （４）上にある常に少なくとも最下の未装本（81乃至8
   4）は、通過口を形成する高さ調節可能なストップバー
   （10）の下方で、無端に循環するロープ（24）に取着さ
   れかつ搬送区域において前記搬送平面（４）突出してい
   る突き出し片（26）によって前進される分離装置におい
   て、 前記ストップバー（10）は、実質的に前記突き出し片
   （26）の搬送区域に沿って画定された停止区域（14）の
   少なくともほぼ前部を形成し、前記停止区域（14）は、
   少なくともその一部が，前置された断裁機と連動するエ
   ンドレスコンベヤ（１）の端部区域によって形成されて
   いることを特徴とする分離装置。
2. 【請求項２】突き出し片（26）の前進が停止区域（14）
   を通り抜けてストップバー（10）の背後にまで及ぶこ
   と、を特徴とする請求項１に記載の分離装置。
3. 【請求項３】停止区域（14）の先端に搬送平面（４）を
   横断して旋回可能なフラップ（19）が設けられ、第１の
   旋回位置では未装本堆積（８）の通過を可能にし、第２
   の旋回位置では未装本堆積（８）をストップバー（10）
   に当接させること、を特徴とする請求項１又は２に記載
   の分離装置。
4. 【請求項４】搬送平面（４）の下にエンドレスロープ
   （24）が配設され．その一方の側は搬送平面（４）と平
   行に走り、少くとも１個の突き出し片（26）を搬送方向
   に駆動すること、を特徴とする請求項１に記載の分離装
   置。
5. 【請求項５】ロープ（24）がステップモータ（25）で駆
   動されること、を特徴とする請求項４に記載の分離装
   置。
6. 【請求項６】突き出し片（26）の前進中に、未装本（81
   −84）の厚さに応じて、該突き出し片（26）を搬送平面
   （４）の上に突出させるために、搬送平面（４）に対す
   るロープ（24）及びステップモータ（25）の高さを同時
   に調整できること、を特徴とする請求項５に記載の分離
   装置。
7. 【請求項７】通過口の高さ（16）を未装本（81−84）の
   厚さ（17）に適応させるために、ストップバー（10）の
   高さを調整できること、を特徴とする請求項１に記載の
   分離装置。
8. 【請求項８】ストップバー（10）とフラップ（19）の間
   隔、従っで停止区域（14）の長さが調整可能であるこ
   と、を特徴とする請求項１乃至３のいずれかに載の分離
   装置。