JP2935477B2 - 繊維集束用シリコーンワニス - Google Patents

繊維集束用シリコーンワニス

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JP2935477B2
JP2935477B2 JP3032043A JP3204391A JP2935477B2 JP 2935477 B2 JP2935477 B2 JP 2935477B2 JP 3032043 A JP3032043 A JP 3032043A JP 3204391 A JP3204391 A JP 3204391A JP 2935477 B2 JP2935477 B2 JP 2935477B2
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silicone varnish
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fiber
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康浩 長谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁材料または保護材
料として有用な耐熱繊維織物のフィラメントのバラケや
解れを防止すべく集束用として、及び/または絶縁物と
して耐水性を付与する為に用いられるシリコーンワニス
に関し、中でも特にフィラメントの集束力を高めたシリ
コーンワニスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコーンワニスは、耐熱性及び絶縁性
に優れ、しかもガラス繊維などを適度に集束するため、
クロス、編組チューブ、編組電線などに塗布されて使用
されている。しかし、シリコーンワニスによる繊維の集
束強度は、さほど強いものでないため、これらを加工す
る際に繊維の集束が解け、端面の外観の低下や繊維粉の
飛散などの問題があった。そこで上記問題を避けるた
め、ベースのポリシロキサンの分子量を高めたり、補強
性充填剤を使用することによりシリコーンワニスの強度
を高める方法が一般に採用されてきた。シリコーンワニ
スの強度を高めることは、一方で塗工性を犠牲にするた
め、両者のバランスによって最終的に強度が設定されて
いた。
【0003】シリコーンワニスによる繊維の集束強度の
向上は、前述したシリコーンワニスの強度を高める方法
のほか、シリコーンワニスと繊維の接着強度を高めるこ
とによっても成される。そのような方法としては、繊維
のカップリング剤による処理が一般的である。これは、
アルコキシシラン系のものまたはアルコキシチタネート
と、ハイドロジェンポリシロキサンとを組み合わせて成
るカップリング剤を予め繊維に含浸、乾燥、放置してお
くというものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ーンワニスの強度を高める方法による繊維の集束強度の
向上は、塗工性との関係から限界がある。またカップリ
ング剤により接着強度を高める方法は別工程での処理が
必要となりコスト的に問題があるほか、処理にばらつき
を生じ易い。本発明者らは塗工性を犠牲にすることな
く、またカップリング剤処理のような前処理を必要とし
ないで、高い繊維の集束強度を得るべく種々検討した結
果本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、シリカが
分散された有機ポリシロキサンの有機溶剤溶液に、アル
ミニウム系カップリング剤、チタネート系カップリング
剤、及びジルコアルミネート系カップリング剤から成る
群から選ばれるカップリング剤を有機ポリシロキサン1
00重量部に対して0.1重量部以上10重量部以下混
合したことを特徴とする繊維集束用シリコーンワニスで
あり、更に上記シリコーンワニスに、化学式1(式中R
1,R2,R3はアルキル基、またはフェニル基であり、
n,mは自然数である)で表されるハイドロジェンポリ
シロキサンを0.1重量部以上50重量部以下混合した
ことを特徴とする繊維集束用シリコーンワニスである。
【0006】
【化1】
【0007】シリカが分散された有機ポリシロキサン
は、シリカとして乾式シリカ及び/または湿式シリカを
用い、有機ポリシロキサンとしてはビニル基を含有した
ポリジメチルシロキサン、ビニル基を含有したポリメチ
ルフェニルシロキサンまたはこれらの共重合体が用いら
れる。繊維集束用、各種塗料用等の用途で市販されてい
るシリコーンワニスは、シリカが分散された有機ポリシ
ロキサンをベースに各種添加剤を加えたものであるの
で、これら市販のシリコーンワニスを用いてもよい。
【0008】アルミニウム系カップリング剤としては化
学式2(式中、R4はアルキル基、R5,R6はアルキル
基またはアルコキシ基であり、p+q=3である)で表
されるものが用いられる。味の素(株)、川研ファイン
ケミカル(株)等から市販されているのでこれを用いれ
ばよい。
【0009】
【化2】
【0010】チタネート系カップリング剤としては、チ
タンアルコラート類、チタンアシレート類、チタンアシ
レートポリマー、チタンフォスフェート類、チタンフォ
スフェートポリマー、チタンパイロフォスフェート類、
チタンスルフォネート類等のものが用いられ、これらは
味の素(株)、日本曹達(株)、ダイナマイトノーベル
ジャパン(株)、松本製薬工業(株)等から市販されて
いるので、それを用いてもよい。
【0011】ジルコアルミネート系カップリング剤は化
学式3(式中R7は、アミノ基、カルボキシル基、チオ
ール基、ビニル基を含んでも良いアルキル基またはアル
ケニル基である)で表されるものが用いられる。楠本化
成(株)から何種類か市販されているのでこれらを用い
ても良い。
【0012】
【化3】
【0013】これらのカップリング剤は、シリカが分散
された有機ポリシロキサン溶液に、有機ポリシロキサン
100重量部に対し0.1重量部以上10重量部以下用
いられる。0.1重量部未満では、効果が十分でなく1
0重量部を超えるとコスト的に好ましくない。
【0014】本発明においては、カップリング剤の効果
を更に高めるために、化学式1(式中R1,R2,R3
アルキル基、またはフェニル基であり、n,mは自然数
である)で表されるハイドロジェンポリシロキサンを更
に添加することができる。これらは、市販品もありこれ
を利用してもよい。
【0015】
【化1】
【0016】ハイドロジェンポリシロキサンは、有機ポ
リシロキサン100重量部に対して0.1重量部以上5
0重量部以下用いられる。0.1重量部未満では、効果
が十分でなく50重量部を超えるとコスト的に好ましく
ない。
【0017】
【作用】本発明においてカップリング剤、ハイドロジェ
ンポリシロキサンは、シリコーンワニスに添加すること
で繊維に対して予め前処理したごとき接着効果を現すも
のと考えられる。
【0018】
【実施例】以下に実施例を記し本発明を更に詳しく説明
する。シリカが分散された有機ポリシロキサンの有機溶
剤溶液としては、原料ワニスと称し、東芝シリコーン社
製のシリコーンワニス、商品名YR3365を固形分2
0%となるようにキシレンで希釈したものを用いた。前
記原料ワニス中に混合したカップリング剤の種類は表1
に、配合量は表2にそれぞれまとめた。表2において、
配合量は重量部で示されそれぞれ固型分としてある。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】ハイドロジェンポリシロキサンとしては、
東レダウコーニングシリコーン社製、商品名プライマー
Yを用いた。繊維織物としてはガラス繊維の内径約5m
mの円筒状織物(スリーブ)を対象とした。
【0022】上記スリーブを本発明のワニスで処理する
方法としては、まず、スリーブをワニス中に十分含浸し
てから15分間風乾させた後、150℃の乾燥機で15
分間硬化させた。集束強度は処理済みのスリーブの断面
から、角度60度の紡錘形状のものを、速度5mm毎分
で差込み、解れが生じたときの加重値で評価した。結果
は表2に示した。
【0023】先ず、実施例1から5までは、カップリン
グ剤のみを用いたものである。カップリング剤を用いな
い比較例1、最も一般的なシランカップリング剤を用い
た比較例2と比較すると、解れ強度が6割から8割向上
していることが判る。比較例3は、本発明の範囲よりも
少ない量のカップリング剤を用いた例であるが、わずか
1割程度の向上であると測定値の誤差程度であるため、
効果があるとは思われない。そのほかのカップリング剤
についても、本発明の範囲よりも少ない量用いた場合に
は、比較例3と同様に高々1割程度の解れ強度の向上で
あった。
【0024】実施例6から8は、カップリング剤に加
え、更にハイドロジェンポリシロキサンを用いた例であ
る。実施例7は、本発明の範囲より少ない量のハイドロ
ジェンポリシロキサンを用いたため、対応する実施例1
と比較してほとんど効果がないことが判る。比較例4は
スリーブを予め前処理用カップリング剤として一般的な
東レダウコーニングシリコーン社製、商品名プライマー
XとプライマーYとの混合物で処理しておいたものを用
いた例であるが、本発明の範囲である量を用いた実施例
6と8とは、それに匹敵する解れ強度を示しカップリン
グ剤とハイドロジェンポリシロキサンを組み合わせて用
いる効果が判る。
【0025】
【発明の効果】本発明のシリコーンワニスは通常のシリ
コーンワニスと同等の溶液物性を示すために、通常工法
で塗工することができる。そのため、塗工性の犠牲はな
い。またカップリング剤の前処理のような2段階処理を
必要としないので、コスト的に有利なばかりか、品質も
安定する。本発明のシリコーンワニスで処理されたスリ
ーブや編組電線のような繊維製品は、高い繊維の集束強
度を有しているので、加工時の繊維のバラケや解れなど
がなく取扱いに有利である。更に本発明の場合、シリコ
ーンワニスの量を少なくしても、従来以上に取扱い易い
製品を得ることができる。また特にガラス繊維を用いた
製品に問題であった加工時のガラス粉が飛散する量が低
減されて、作業環境の改善にも貢献できる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカが分散された有機ポリシロキサン
    の有機溶剤溶液に、アルミニウム系カップリング剤、チ
    タネート系カップリング剤、及びジルコアルミネート系
    カップリング剤から成る群から選ばれるカップリング剤
    を有機ポリシロキサン100重量部に対して0.1重量
    部以上10重量部以下混合したことを特徴とする繊維集
    束用シリコーンワニス。
  2. 【請求項2】 請求項1で表されるシリコーンワニス
    に、更に化学式1(式中R1,R2,R3はアルキル基、
    またはフェニル基であり、n,mは自然数である)で表
    されるハイドロジェンポリシロキサンを0.1重量部以
    上50重量部以下混合したことを特徴とする繊維集束用
    シリコーンワニス。 【化1】
JP3032043A 1991-01-31 1991-01-31 繊維集束用シリコーンワニス Expired - Lifetime JP2935477B2 (ja)

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