JP2935422B2 - 成形品 - Google Patents

成形品

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JP2935422B2 JP9052666A JP5266697A JP2935422B2 JP 2935422 B2 JP2935422 B2 JP 2935422B2 JP 9052666 A JP9052666 A JP 9052666A JP 5266697 A JP5266697 A JP 5266697A JP 2935422 B2 JP2935422 B2 JP 2935422B2
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安治 河村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂又はゴムにシ
ルク粉末を配合した成形品、さらに詳しくいえば、シル
クと樹脂又はゴムと耐光剤に溶剤を加えた塗布液をコー
ティングして成膜して成る成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂成形品からなるシート、フィル
ム、レザー、型物成形品などは、帯電による汚染を生じ
たり、吸放湿性に劣り、またプラスチック的感触がなじ
めないなど、天然物に劣る欠点を有している。これを改
良するために、合成樹脂やゴムに皮革粉末を配合した成
形品が、その吸放湿性、非帯電性など天然皮革の特徴を
有することから注目されている。しかし皮革粉製造時に
混入したり、もとのなめし革中に存在する重金属のため
に複雑な処理が必要となり、またその吸透湿性は合成樹
脂成形品と比し優れているもののさらに高透湿性で吸放
湿性のよりよいものが望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、外観が良好
で、透湿性や吸放湿性や感触性に優れ、しかも耐光性に
優れる成膜した成形品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記した好
ましい性質を有する成膜した成形品を開発するために鋭
意検討を重ねた結果、シルク粉末及び耐光剤を含有する
樹脂やゴムに溶剤を加えた塗布液をコーティングして成
膜することにより、その目的を達成しうることを見出し
本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、樹脂又はゴム30〜
98重量%とシルク粉末70〜2重量%からなる混合物
100重量部当り、耐光剤0.05〜5重量部を含有さ
せたものに溶剤を加えて調製した塗布液をコーティング
し、成膜して成る成形品を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる樹脂又はゴム
としては、天然又は合成樹脂、天然又は合成ゴム等各種
のものが用いられる。合成樹脂としては、熱可塑性樹脂
及び熱硬化性樹脂のいずれも用いることができる。熱可
塑性樹脂としては、ポリエチレン(低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸
系共重合体)、ポリプロピレン、ポリブテン‐1等のポ
リオレフィン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル(可塑剤を含有したものを含む)、ポリカーボ
ネート、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−ビニル
アルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリウレ
タン;エチレン−プロピレンゴム、ウレタンゴム、エチ
レン−プロピレン−ジエンゴム等の各種ゴム等が挙げら
れる。これらの樹脂は単独で、あるいは混合物として用
いられる。熱硬化性樹脂としては、例えばフェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエステル
樹脂などが用いられ、その他熱硬化性のゴム等が挙げら
れる。合成樹脂には必要に応じて、可塑剤、安定剤、タ
ルク、炭酸カルシウムなどの充填剤、着色剤、硬化剤、
触媒、反応性モノマー、溶剤、分散剤、その他の各種添
加剤を含有させた樹脂コンパウンドとして使用するもの
を含む。また、樹脂は固体であっても、液状であっても
よい。
【0007】本発明で用いられるシルク粉末は特に制限
はないが、特開昭61−276825号公報に記載され
ているシルク粉末が好適に用いられる。このシルク粉末
の粒径は樹脂組成物の成形性、成形品の外観の点から4
0メッシュ篩(ASTM式標準篩)を通過するものが好
ましいが、より好ましくは200メッシュ篩を通過する
ものである。また、シルク粉末の見掛比重が小さいと成
形性、成形品の外観に劣り、樹脂に対する充填量を多く
することができなくなる上に、混合が非常に困難となる
ため、好ましくは0.2g/cm3以上、より好ましく
は0.3〜0.6g/cm3のものが用いられる。な
お、ここで用いられる見掛比重は、空気混入かさ比重
(Aerated Bulk Density)、すな
わち篩を振動させてシルク粉末を該篩に通して100c
cの容器に投入した後、容器の上部をすり切って秤量
し、シルク粉末の重量を100で除して求められる。
【0008】本発明の成形品には、耐光剤として、フェ
ノール系、リン系、イオウ系などの酸化防止剤や、ベン
ゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミ
ン系などの紫外線吸収剤や、活性ラジカル捕捉剤を含有
させることができる。この酸化防止剤は、さらに発泡の
程度や色調、さらには伸びの低下などの物性低下を改善
するのにも有効である。
【0009】前記の酸化防止剤としては、例えば2,6
‐ジ‐t‐ブチル‐4‐メチルフェノール、2,2′‐
メチレンビス(4‐メチル‐6‐t‐ブチルフェノー
ル)、4,4′‐ブチリデンビス(3‐メチル‐6‐t
‐ブチルフェノール)、n‐オクタデシル‐3‐(3,
5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート、1,1,3‐トリス(2‐メチル‐4‐ヒド
ロキシ‐5‐t‐ブチルフェニル)ブタン、ペンタエリ
スリトール‐テトラキス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチ
ル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,
9‐ビス[1,1‐ジメチル‐2‐{β‐(3‐t‐ブ
チル‐4‐ヒドロキシ‐5‐メチルフェニル)プロピオ
ニル}エチル]‐2,4,8,10‐テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカンなどのフェノール系酸化防止剤
やトリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリ
ルペンタエリスリトールジホスファイトなどのリン系酸
化防止剤、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリス
チルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピ
オネート、ペンタエリスリトール‐テトラキス(β‐ラ
ウリル‐チオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止
剤を挙げることができる。これらは単独で用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0010】前記の紫外線吸収剤としては、例えば、2
(2′‐ヒドロキシ‐5′‐メチルフェニル)ベンゾト
リアゾ‐ル、2(2′‐ヒドロキシ‐3′‐tert‐
ブチル‐5′‐メチルフェニル)‐5‐クロロベンゾト
リアゾールなどのベンゾトリアゾール系化合物、1,
2,3,4‐ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,
6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジノールとトリデシ
ルアルコールとの縮合物、1,2,3,4‐ブタンテト
ラカルボン酸と1,2,2,6,6‐ペンタメチル‐4
‐ピペリジノールとβ,β,β′,β′‐テトラメチル
‐3,9‐(2,4,8,10‐テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン)ジエタノールとの縮合物などの
縮合系化合物などを挙げることができる。これらは単独
で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよ
い。
【0011】本発明の成形品において、樹脂やゴムとシ
ルク粉末との配合組成比は、成形品の用途、形状、要求
特性により決定されるが、樹脂又はゴム(コンパウンド
の場合を含む)30〜98重量%、好ましくは40〜9
5重量%、シルク粉末が2〜70重量%、好ましくは5
〜60重量%の範囲内で選ぶ必要がある。シルク粉末の
配合量が2重量%未満であるとシルク粉末を入れた効果
が得られず、70重量%を超えると樹脂又はゴムに均一
に分散できなくなるとともに、強度などの物性が著しく
低下する。また、耐光剤は、樹脂又はゴムとシルク粉末
との混合物100重量部当り、0.05〜5重量部、好
ましくは0.1〜3重量部配合する。
【0012】本発明の成形品は、上記の各成分に溶剤を
加えて塗布液を作成し、これをコーティングし、成膜す
ることによって容易に得られる。
【0013】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定される
ものではない。
【0014】なお、各物性の測定は以下のようにして行
った。 (1)透湿度 JIS L 1099 A−1法で測定した。 (2)吸放湿性 130mm角のサンプルを23℃、50%RH中で24
時間放置したのち、切出し又は打抜いて試験片を調製し
た。次にアルミニウム板130mm角に両面テープを張
り付けた台に、試験片の表面が露出するように貼り付け
る。そしてビニールテープで周囲をシールする。このよ
うにセットされた試験片を23℃、30%RH中に24
時間放置したのち、重量測定をして求めた乾燥重量を吸
放湿性評価の基点とした。吸湿性試験は、このように試
験片を23℃、80%RHの恒温恒湿槽又は同等の雰囲
気の硫酸アンモニウム飽和溶液を入れた容器の中に入
れ、経時重量変化を3時間後まで測定することによって
行った。その結果のグラフを図1にAとして示す。次い
で試験片はそのまま24時間放置しほぼ安定した重量を
測定した。また放湿性試験は、前記の重量の安定した吸
湿状態の試験片を23℃、30%RHの恒温恒湿槽中に
入れ、経時重量変化を3時間後まで測定することによっ
て行った。その結果のグラフを図1にBとして示す。測
定は、20分間隔ごとに取り出して1分経過直後の重量
を求めることにより行った。1m2当りの吸湿、放湿速
度Q(g/m2)を次式により求めた。 Q=〔(W1−W0)/1000〕×(10000/S) 〔W0:基準重量(mg)、W1:各温度の測定重量(m
g)、S:試験片の面積(cm2)〕 吸放湿性は以下の3段階で評価した。 ◎:優れている ○:かなり優れている ×:劣る (3)手触り パネラーによる手で触れた触感を以下の4段階で評価し
た。 ◎:優れている ○:かなり優れている △:普通 ×:劣る (4)引張試験 JIS Z 1702により引張速度200mm/mi
nで行って、引張強さ及び引張伸びを測定した。
【0015】参考例1〜3 乾式ウレタン樹脂(固形分として)95、80及び40
重量%にそれぞれシルク粉末を5、20及び60重量%
加えたものに、溶剤(DMF/MEK=50/50)を
等重量加えて混合しバーコーターを用いて離型紙上にコ
ーティングして皮膜を形成し、120℃で5分間乾燥し
フィルムを得た。得られたフィルムの物性を測定し、そ
の結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例1〜3、比較例1〜5 表2に示すシルク粉末30重量%を含有する乾式ウレタ
ン樹脂(大日精化レザミンME−3612LP)100
重量部に耐光剤を加えたものに、溶剤(DMF/MEK
=50/50)を100重量部加えて混合しバーコータ
ーを用いて離型紙上にコーティングして皮膜を形成し、
120℃で5分乾燥しフィルムを得た。また、比較のた
め耐光剤を加えなかったものについても同様にしてフィ
ルムを得た。次にJIS L 0824によりこれらの
フィルムの耐光性試験を行い△Eを測定、評価した。そ
の結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明の成形品はコーティング法により
容易に得られる。得られた成形品は、外観が良好で、吸
放湿特性や帯電防止性に優れ、しかも耐光性に優れてお
り、そのすぐれた感触とともに天然のシルクに似た柔軟
なフィルム、シート用などとして広く用いられる。さら
にこの成形品は金属製品や樹脂成形品の表面にシルクの
ような外観を与える被覆として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 吸放湿性と経過時間との関係を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 5/00 C09D 7/12 C08K 7/02 C08J 7/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂又はゴム30〜98重量%とシルク
    粉末70〜2重量%からなる混合物100重量部当り、
    耐光剤0.05〜5重量部を含有させたものに溶剤を加
    えて調製した塗布液をコーティングし、成膜して成る成
    形品。
  2. 【請求項2】 シルク粉末が200メッシュ以下の粒径
    を有する請求項1記載の成形品。
  3. 【請求項3】 樹脂が合成樹脂である請求項1又は2記
    載の成形品。
  4. 【請求項4】 合成樹脂が熱可塑性樹脂である請求項3
    記載の成形品。
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