JP2934902B2 - 複合中空糸膜の製造法 - Google Patents

複合中空糸膜の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ガス分離や溶剤分離等に用いられる複合中
空糸膜の製造法を提供するものである。
〔従来の技術〕
物質を分離精製する技術は昔から数多くの方法が開発
され改良が重ねられてきた。膜分離技術もその一つであ
るがその改良の経過を見ると優れた膜素材の開発、効率
を高めるための薄膜化技術の開発が大きな技術開発の流
れである。
薄膜化技術の一つの方向として多孔質の基材の上にコ
ート法や蒸着法によつて薄膜を形成させる方法も盛んに
行われているが、多孔質基板上にコートするために基板
の細孔に薄膜材料が侵入して実質的な薄膜が得られな
い。
また、この現象を避けるために多孔基板を予め溶解性
物質で細孔を埋めておいて表面に薄層を形成したあと
に、多孔質基板内の溶解性物質を溶出する方法もある
が、均質な薄層が得られ難くまた傷つきやすい。
このようにピンホールの発生、膜厚の不均一さ、耐久
性がないなどの問題からなかなか実用化が難しい状況に
ある。
分離膜を薄膜化した工業的に製造できる膜構造として
多層複合中空糸膜及びその製造法(特開昭62−1404号)
が知られているが、このような複合中空糸膜においては
分離層の機能を安定にしかも容易に発現させるための各
工程での最適条件を設定することが必要である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら特開昭62−1404号公報には分離層の機能
を安定にしかも容易に発現させるための製造法について
各工程での最適条件が具体的に記載されていない。
本発明者等は、分離層Aを薄膜状に安定に且つ容易に
形成できる各工程条件を詳細に検討した結果、欠陥の無
い複合中空糸膜を得るための最適条件を見い出し本発明
を完成した。
本発明は分離効率を高めるために分離膜を薄層でしか
も安定した形で製造するための製造方法を提供するもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
即ち本発明の要旨は、分離機能を受け持つ分離層A及
び補強機能を受け持つ多孔質層Bが交互に積層されその
内表面及び外表面がBからなる複合中空糸膜の溶融賦形
及び延伸処理による製造法において、溶融賦形後の未延
伸中空糸を多孔質層Bを構成する補強層重合体B′の融
点TmBより120〜10℃低い温度でアニール処理した後、
B′の結晶分散温度(α分散)以下で1.1〜6.0倍冷延
伸を行い、次に(TmB−20℃)〜(TmB−90℃)の範囲の
温度の加熱炉中で冷延伸時の伸長量に対して定長もしく
は50%以下の範囲で第一段緩和熱セツトを行つた後、更
に(TmB−10℃)以下の温度で且つ、第一段緩和熱セツ
ト温度と同等もしくはそれ以上の温度で、第一段緩和熱
セツト後の伸長量に対して定長もしくは75%以下の範囲
で、第二段緩和熱セツトを行うことを特徴とする複合中
空糸膜の製造法にある。
本発明は分離層Aの膜厚を薄膜状に形成させる場合に
特に効果を発揮する製造法である。
本発明において分離機能を受け持つ分離層Aを構成す
る重合体A′としては、シリコンゴム、シリコンとポリ
カーボネートの共重合体等のシリコン系重合体、ポリ4
−メチルペンテン−1、リニアローデンシテイポリエチ
レン等のポリオレフイン系重合体、パーフロロアルキル
系フツ素含有重合体、ポリウレタン系重合体、エチルセ
ルロース等のセルロース系重合体、ポリフエニレンオキ
サイド、ポリ4−ビニルピリジン及びこれらの重合体素
材の共重合体あるいはブレンド体があげられる。
補強機能を受け持つ多孔質層Bを構成する重合体B′
としては延伸操作によつて多孔質化が可能な素材であれ
ばどの重合体を使用してもよいが、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1等のポリオレ
フイン系重合体、及びポリフツ化ビニリデン、ポリテト
ラフロロエチレン等の結晶性ポリマーが好ましい。
また、重合体B′の溶融粘度指数(MI)としては、複
合中空糸を紡糸可能な範囲であれば特に限定を必要とす
るものではないが、複合中空糸の紡糸の効率あるいは生
産性を考慮すると、重合体B′がポリエチレンの場合に
は0.5〜40g/10分のものを、ポリ4−メチルペンテン−
1の場合には8〜180g/10分のものを使用することが好
ましい。又、重合体A′のMIは重合体B′と複合形成が
可能な範囲であれば特に限定されない。
重合体B′と重合体A′の組み合わせとしては複合溶
融賦形が可能であれば特に限定されない。重合体B′と
して高密度ポリエチレンを用いた場合には、重合体A′
としてポリオレフィン系重合体、ポリウレタン系重合
体、シリコン系重合体、フツ素系重合体を用い、重合体
B′としてポリ4−メチルペンテン−1を用いた場合に
は、重合体A′としてシリコン系重合体、ポリオレフイ
ン系重合体、フツ素系重合体を用いることが好ましい。
本発明の複合中空糸膜は次のようにして製造される。
重合体B′及び重合体A′を多重円筒型の紡糸ノズル
に供給して溶融賦形温度150℃〜300℃の範囲、ドラフト
比100〜9000の範囲で多層構造の中空糸を形成する。紡
糸温度としては、重合体B′が高密度ポリエチレンの場
合には、通常150〜220℃、好ましくは155〜180℃、ポリ
プロピレンの場合には通常180〜250℃、好ましくは190
〜230℃、ポリ4−メチルペンテン−1の場合には、220
〜330℃、好ましくは240〜300℃である。
ドラフト比としては、重合体B′が高密度ポリエチレ
ンの場合には通常500〜9000、好ましくは1000〜6000、
ポリプロピレンの場合には通常1000〜14000、好ましく
は3000〜8000、ポリ4−メチルペンテン−1の場合には
通常100〜5000、好ましくは300〜3000である。
このようにして溶融賦形された未延伸複合中空糸は少
なくとも三層構造から成つている。外表面及び内表面が
補強材としての多孔質層から成つており、中間層が分離
機能を有するごく薄い膜から成つている。基本的には分
離層Aは一層で充分であるが、二層以上であつてもよ
い。複合中空糸膜においては分離機能を有する層が最も
重要であり、それが最外層にあると取り扱い時等に表面
に傷を与える恐れがあるが、本発明では三層以上の構造
の中間層に分離機能を有する層があるためこのような危
険性が無いのである。
溶融賦形された未延伸複合中空糸は延伸工程前に結晶
配向度を高めるためにアニール処理される。アニール処
理は重合体B′の融点TmBより120〜10℃低い温度に加熱
された空気中あるいは窒素中で2秒以上加熱する方法で
実施される。
本発明における冷延伸工程は重合体B′の結晶分散温
度(α分散)以下で11〜6.0倍の範囲で行われる。重
合体B′が高密度ポリエチレンの場合には通常80℃以下
で行われ、ポリプロピレンの場合には通常110℃以下で
行われ、ポリ4−メチルペンテン−1の場合には通常15
0℃以下で行われる。これらの温度より高い温度で冷延
伸を行うと塑性変形が大きく微小空孔の発生数が著しく
減少するので好ましくない。前記範囲内の冷延伸倍率で
は冷延伸倍率が増加すると微小空孔の発生数が増加する
傾向にあり、この傾向を利用して複合中空糸膜の空孔の
孔径や空孔率を目的に合せて調整することが可能であ
る。但し、好ましい冷延伸倍率は1.6〜4.0倍であるが、
微小空孔の発生数を極限まで増加させるためには冷延伸
倍率をより高くすることが好ましい。
上述した冷延伸工程では重合体B′の層に所望の孔径
及び空孔率の空孔が得られるまで多段で実施することが
できる。
上記冷延伸工程を経て重合体B′の層が多孔質化され
た複合中空等糸膜は、続いて(TmB−20℃)〜(TmB−90
℃)の温度範囲の加熱炉中で冷延伸時の伸長量に対して
定長もしくは50%以下の範囲で第一段緩和熱セツトを行
う。第一段緩和熱セツトは空気中もしくは窒素中で2秒
以上加熱する方法で実施される。
具体的な第一段緩和熱セツト温度は、重合体B′が高
密度ポリエチレンの場合には通常80〜125℃、好ましく
は90〜105℃、ポリプロピレンの場合には通常110〜160
℃、好ましくは115〜150℃、ポリ4−メチルペンテン−
1の場合には通常150〜210℃、好ましくは160〜180℃で
ある。第一段緩和熱セツト温度が前記記載の温度の上限
を超えると多孔質層Bの微小空孔の空孔率が著しく減少
し分離層Aに欠陥を発生させることになる。
更に、第一段緩和熱セツトは冷延伸時の伸長量に対し
て定長もしくは50%以下の範囲で行われる。従来の多層
複合中空糸膜の製造法としては冷延伸で微小空孔を発生
させた後、熱延伸工程で微小空孔の孔径を拡大させて多
孔質化させる方法が通常であるが、特に分離層Aを薄膜
状に形成させようとして熱延伸時に多孔質層Bの微小空
孔の孔径拡大を行うと分離層Aに欠陥を発生させる原因
となる。したがつて第一段緩和熱セツトは定長もしくは
50%以下の緩和状態で、冷延伸時の複合中空糸膜の特に
分離層Aの収縮応力を緩和させる目的で行なわれる。第
一段緩和熱セツト時の緩和率については、所望する分離
層Aの膜厚や多孔質層Bの空孔の孔径、空孔率に応じて
調整する事が可能である。
続いて(TmB−10℃)以下の温度で、且つ、第一段緩
和熱セツト温度と同等もしくはそれ以上の温度で、第一
段緩和熱セツト後の伸長量に対して定長もしくは75%以
下の範囲で第二段緩和熱セツトを行う。第二段緩和熱セ
ツトは空気中もしくは窒素中で2秒以上加熱する方法で
実施される。
この第二段緩和熱セツトは、冷延伸工程、第一段緩和
熱セツト工程で発生した多孔質層Bの微小空孔を、分離
層Aに欠陥を生じないように、熱固定することを主たる
目的とするものである。具体的な第二段緩和セツト温度
は、重合体B′が高密度ポリエチレンの場合には通常80
〜125℃、好ましくは105〜120℃、ポリプロピレンの場
合には通常110〜160℃、好ましくは120〜155℃、ポリ4
−メチルペンテン−1の場合には通常150〜210℃、好ま
しくは160〜200℃である。
第二段緩和熱セツト温度が上記の上限温度より高いと
形成された微小空孔の空孔率が著しく減少し、分離層A
に欠陥を発生させることになる。また温度が上記の下限
温度より低いか熱セツト時間が2秒より短いと熱固定が
不充分となり易く、後に空孔率が低下したり、また使用
に際しての温度変化、あるいは経時変化により収縮を起
こし易くなる。
更に、第二段緩和熱セツト時には第一段熱セツト後の
伸長量に対して定長もしくは75%以下の範囲で第二段緩
和熱セツトを行うことが好ましい。第二段緩和熱セツト
は多孔質層の熱固定が主たる目的であり、第一段緩和熱
セツト温度と同等もしくはそれ以上の温度で行われるた
めに、重合体A′は強度がなくなり、分離層Aに欠陥を
生じ易くなる。したがつて、分離層Aをより薄膜状に形
成させるためには、第二段緩和熱セツト時の緩和率を高
くしていく事が好ましい。また、第二段緩和熱セツト時
間が長くなると分離層Aに欠陥を生じ易くなるため、第
二段緩和熱セツトは多段で行う事が好ましい。第二段緩
和熱セツトの緩和率については、所望する分離層Aの膜
厚、空孔の孔径、空孔率に応じて任意に調整する事が可
能である。
本発明の製造法によつて得られた複合中空糸膜は一般
にその内径が10〜1000μm、膜厚が5〜200μm、多孔
質層Bの微小空孔の平均孔径が0.01〜0.7μm、空孔率
が20〜90%である。又、多孔質層Bには繊維軸方向に長
く伸びたスリツト状の空孔がその膜厚方向の全体に亘つ
てほぼ均一に形成されている。
〔実施例〕
以下、本発明について実施例によりさらに説明する
が、実施例又は比較例における各測定値は以下の(1)
〜(3)によるものである。
(1) 複合中空糸膜の空孔率(%)、及び平均孔径
は、カルロエルバ社製水銀ポロシメーターシリーズ221
型で測定した。
(2) 分離係数αは酸素透過係数と窒素透過係数の比
で表した。
(3) 複合中空糸膜の膜形態は電子顕微鏡で観察し
た。
実施例1 同心円状に配置された3つの吐出口を有する複合中空
糸製造用ノズルを用いて、内層と外層に供給するポリマ
ー素材として密度0.968g/cc、メルトインデツクス値(M
I)が5.5の高密度ポリエチレン(三井石油化学(株)
製、ハイゼツクス2200J)を、中間層に供給するポリマ
ー素材として熱可塑性のセグメント化ポリウレタン(サ
ーメデツクス社製、テコフレツクEG−80A)を用い、吐
出温度165℃、巻取り速度205m/min、ドラフト比1650の
条件で紡糸した。得られた未延伸複合中空糸は、内径23
0μmであり、最内層から各々15μm、0.3μm、14μm
の厚さを有する同心円状に配された三層からなつてい
た。この未延伸複合中空糸を115℃で1時間アニール処
理をした。次いでアニール処理糸を室温下で4.0倍延伸
を行い、引き続き105℃に加熱された加熱炉中で冷延伸
時の伸長量に対して10%の緩和率で第一段緩和熱セツト
を30秒行い、更に120℃の加熱された加熱炉中で第一段
緩和熱セツト後の伸長量に対して25%の緩和率で第二段
緩和熱セツトを二段階で行つた。第二段緩和熱セツトの
一段目と二段目の緩和率の比を1対1の割合とし、それ
ぞれ30秒ずつ行つた。
このようにして得られた複合中空糸膜は、内径195μ
m、膜厚は最内層から13μm、0.2μm及び11μmであ
り、最内層と最外層は共に多孔質層であつた。そしてこ
れらの多孔質層には繊維軸方向に長く伸びたスリツト状
の空孔が膜厚方向に亘つてほぼ均一に形成されており、
この空孔は三次元的に相互に連通していた。
最内層と最外層について平均孔径と空孔率を水銀圧入
法で測定したところ、平均孔径は共に0.5μmであり、
空孔率は55%及び56%であつた。更に、分離層(A)の
欠陥発生の有無を調べるために、空気を用いて酸素透過
速度と分離係数αを測定したところ酸素透過速度は、3.
8×10-5〔cm3(STP)/cm2・sec・cmHg〕、窒素透過速度
は、1.4×10-5〔cm3(STP)/cm2・sec・cmHg〕、分離係
数αは2.71であり分離層Aには実質的に欠陥が無いこと
が確認された。
比較例1 実施例1と同様にして紡糸された未延伸複合中空糸を
115℃で1時間アニール処理した後、室温下で1.8倍冷延
伸を行い、引続き105℃に加熱された加熱炉中で冷延伸
糸に対して4.0倍になるように熱延伸を30秒行い、更に1
20℃の加熱された加熱炉中で熱延伸後の伸長量に対して
緩和率が33%になるように緩和熱セツトを二段で行つ
た。緩和熱セツトの一段目と二段目の緩和率の比は1対
1とし、それぞれ30秒ずつ実施した。
このようにして得られた複合中空糸膜は、内径200μ
m、膜厚は最内層から13.5μm、0.2μm及び11.5μm
であり、多孔質層の空孔の平均孔径は0.55μm、空孔率
は65%であつた。又、酸素透過速度は2.6×10-4〔cm
3(STP)/cm2・sec・cmHg〕、窒素透過速度は2.3×10-4
〔cm3(STP)/cm2・sec・cmHg〕、分離係数αは0.93で
あり分離層Aに欠陥が発生していることが確認された。
実施例2 同心円状に配置された3つの吐出口を有する複合中空
糸製造用ノズルを用いて、内層と外層に供給するポリマ
ー素材として密度0.833g/cc、メルトインデツクス(M
I)値26のポリ4−メチルペンテン−1(三井石油化学
社製TPX MX007)を、中間層にシリコンとポリカーボネ
ートの共重合体(GE社製Copel LR3320)を用い、吐出温
度270℃、巻取り速度75m/min、ドラフト比500の条件で
紡糸した。得られた未延伸複合中空糸は内径270μmで
あり、最内層から各々25μm、0.5μm、及び25μmの
厚さを有する同心円状に配された三層から成つていた。
この未延伸複合中空糸を180℃で1時間アニール処理し
た。次にこのアニール処理糸を室温下で3.5倍冷延伸を
行い、引続き160℃に加熱された加熱炉中で、冷延伸後
の伸長量に対して緩和率が5%になるように第一段緩和
熱セツトを30秒行い、更に180℃に加熱された加熱炉中
で、第一段緩和熱セツト後の伸長量に対して緩和率が50
%になるように第二段緩和熱セツトを二段階で行つた。
第二段緩和熱セツトの一段目と二段目の緩和率の比を1
対1としてそれぞれ30秒間行つた。
このようにして得られた複合中空糸膜は内径240μ
m、膜厚は最内層から各々21μm、0.3μm、及び21μ
mであり、最内層と最外層の多孔質層に形成されたスリ
ット状空孔の平均孔径は共に0.25μm、空孔率は45%及
び44%であつた。酸素透過速度は1.7×10-4〔cm3(ST
P)/cm2・sec・cmHg〕、窒素透過速度は6.8×10-5〔cm3
(STP)/cm2・sec・cmHg〕で、分離係数αは2.5であり
分離層Aには実質的に欠陥がないことが確認された。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば薄層でしかも欠陥発生の恐れが
ない分離層を有する複合中空糸膜を安定した形で容易に
形成する事ができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分離機能を受け持つ分離層A及び補強機能
    を受け持つ多孔質層Bが交互に積層されその内表面及び
    外表面がBからなる複合中空糸膜の溶融賦形及び延伸処
    理による製造法において、溶融賦形後の未延伸中空糸
    を、多孔質層Bを構成する補強層重合体B′の融点TmB
    より120〜10℃低い温度でアニール処理した後、B′の
    結晶分散温度(αc分散)以下で1.1〜6.0倍冷延伸を行
    い、次に(TmB−20℃)〜(TmB−90℃)の範囲の温度の
    加熱炉中で冷延伸時の伸長量に対して定長もしくは50%
    以下の範囲で第一段緩和熱セットを行った後、更に(Tm
    B−10℃)以下の温度で且つ第一段緩和熱セット温度と
    同等もしくはそれ以上の温度で、第一段緩和熱セット後
    の伸長量に対して定長もしくは75%以下の範囲で、第二
    段緩和熱セットを行うことを特徴とする複合中空糸膜の
    製造法。
  2. 【請求項2】第二段緩和熱セットを二段以上の多段で行
    うことを特徴とする請求項第1項記載の複合中空糸膜の
    製造法。
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