JP2934164B2 - 缶の内面皮膜の電気抵抗測定装置 - Google Patents

缶の内面皮膜の電気抵抗測定装置

Info

Publication number
JP2934164B2
JP2934164B2 JP3920495A JP3920495A JP2934164B2 JP 2934164 B2 JP2934164 B2 JP 2934164B2 JP 3920495 A JP3920495 A JP 3920495A JP 3920495 A JP3920495 A JP 3920495A JP 2934164 B2 JP2934164 B2 JP 2934164B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impact
measuring
liquid
pressure
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3920495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08211006A (ja
Inventor
宏明 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Kohan Co Ltd
Original Assignee
Toyo Kohan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Kohan Co Ltd filed Critical Toyo Kohan Co Ltd
Priority to JP3920495A priority Critical patent/JP2934164B2/ja
Publication of JPH08211006A publication Critical patent/JPH08211006A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2934164B2 publication Critical patent/JP2934164B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶の内面皮膜の電気抵
抗を測定する装置に関し、さらに詳しくは、缶の内面の
皮膜欠陥を検出する装置または内容品を充填した缶内面
に、落下などの衝撃によって生じる皮膜欠陥の状態を測
定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料や樹脂フィルムで被覆された飲料缶
などの缶において皮膜に欠陥を生じた場合、缶を構成す
る金属板が腐食し穿孔し漏洩缶となり、食中毒などの重
大事故につながるおそれがある。したがって、缶内部の
皮膜欠陥の検査は十分に実施されている。検査方法とし
ては、一般的にエナメルレーター法(以下ERV法とい
う)が最も多く実施されている。ERV法を用いて製缶
後の被覆金属板の皮膜欠陥部の金属露出を測定する方法
として、例えば特開平6-50926号公報、特開平6-74930号
公報、特開平 6-74941号公報などがある。しかし、缶内
面の皮膜欠陥部は皮膜形成時、あるいは製缶時などで発
生する場合と、缶に内容品を充填した後、落下などの衝
撃により発生する場合の2通りの場合で発生する。上記
の従来技術は全て前者の場合の皮膜欠陥を測定するもの
であり、内容品を充填する前の皮膜欠陥を有する缶の選
別に用いられている方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、缶の
寿命を極端に短縮し、内用品の漏洩事故を生じる可能性
が潜在する缶内面の皮膜欠陥は、缶に内容品を充填した
後においても缶の落下、缶同士の接触など外部から加え
られる衝撃によっても生じることがある。但し、通常の
缶では、製缶後の取扱で負荷され得る一般的な衝撃によ
って皮膜が破壊されることはない。しかし、次に示すよ
うに、缶内面の皮膜自体に問題がある場合は、缶を取扱
う際に負荷される前記の一般的な衝撃によって皮膜に欠
陥を生じることがある。 (1) 缶内面皮膜の中に塵芥が混入している場合。 (2) 缶内面皮膜が薄くなっている箇所がある場合。 (3) 缶内面に塗布した塗装皮膜の焼付け温度に異常があ
った場合。 (4) 缶内面にラミネートされているポリエステルなどの
樹脂フィルムの樹脂の分子量、フィルムの配向度が何ら
かの異常で低下している場合。 (5) 缶内面皮膜の接着不良が生じた場合。 (6) 缶に成形する段階で、金属露出に至らない程度の軽
度の皮膜欠陥を生じている場合。 (7) 皮膜が不良で、温度変化、あるいは缶内部の圧力変
化による膨張収縮の繰り返しにより皮膜に欠陥が生じる
場合。
【0004】このように缶の製造に際しては、衝撃によ
る缶内面の皮膜欠陥の発生の有無、缶内の加圧、あるい
は減圧、さらに温度の変化による缶内面の皮膜欠陥の発
生および進展の有無を事前に測定し、製品の品質を管理
しておく必要がある。そのために、成形後の缶に衝撃を
負荷して皮膜に欠陥を生じせしめた後、ERV法などを
用いて金属部分の露出程度を測定する方法もあるが、下
記に示すような問題がある。 (1) 内容品が充填され、蓋(天板)が取り付けられてい
る実缶の場合は衝撃を負荷されても衝撃を受けた部分以
外は変形はしないが、蓋を取り付けていない開放された
空缶の状態で衝撃を負荷すると缶全体が変形するため、
裏当金を当てて衝撃を負荷し、缶の変形を防止する必要
がある。したがって、実缶における衝撃状態を模式する
ことが できない。 (2) 蓋を取り付けていない開放状態で測定を実施するた
め、腐食要因の1つである酸素を遮断することができな
い。 (3) 蓋を取り付けていない開放状態で測定を実施するた
め、缶内部が加圧、あるいは減圧状態で測定を実施する
ことができず、缶内部の圧力変化による皮膜欠陥の進展
の状態を測定することができない。 このように、従来の皮膜欠陥評価方法は上記の問題を有
しており、衝撃により生じる缶内面の皮膜欠陥を、実缶
におけるのと同様の条件で測定することが不可能であっ
た。本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされた
ものであり、市販されている内容品を充填した金属缶の
使用環境で生じる缶内面の皮膜欠陥の発生傾向を、迅速
かつ正確に予測し、漏洩缶の発生などの重大な事故を防
止するための品質管理の実施を可能とする装置を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の、缶の内面皮膜
の電気抵抗を測定する装置は、缶1を着脱自在に密閉装
着する手段A及び前記缶1に衝撃を加える衝突装置Bと
からなり、前記密閉装着する手段Aには、缶1に気体を
導入・排出するための気体導入・排出口100と、缶1
に液体を導入するための液体導入口27と、缶1から液
体を排出するための液体排出口101と、缶の内面皮膜
の電気抵抗を測定するための対極4とが設けられている
ことを特徴とする。このような装置においは、缶1に導
入する気体の圧力を制御する手段Cや缶1に導入する液
体の温度を制御する手段Dが設けられていることが望ま
しい。以下に本発明の装置の特徴を述べる。 (1) 測定する缶に実缶に充填されている内容品と同一の
内容品、またはこれを模したモデル液を、実缶における
のと同一容積の空間を保持して密封した後、缶に衝撃を
負荷する。 (2) 測定する缶を密閉装着する手段は絶縁抵抗の高い材
料で構成され、缶内に、実缶に充填されている内容品と
同一の内容品、またはこれを模したモデル液を、実缶に
おけるのと同一量充填することができる機構と、実缶に
おけるのと同一容積の空間を形成させることができる機
構とを備えている。 (3) 上記の缶を密閉装着する手段は、上記の内容品、ま
たはモデル液が缶内に密封された状態で、缶内を加圧あ
るいは減圧状態とすることができる機構を備えている。 (4) 測定する缶が、缶内部の圧力が大気圧より高い陽圧
缶として使用される場合は、実缶に充填される気体と同
一の気体を所定圧となるように缶内に導入し、陽圧状態
で衝撃を負荷する。 (5) 測定する缶が、缶内部の圧力が大気圧より低い陰圧
缶として使用される場合は、缶内部を真空ポンプで所定
の減圧状態まで排気し、陰圧状態で衝撃を負荷する。 (6) 上記の缶を密閉装着する手段は、上記の内容品、ま
たはモデル液が缶内に密封された状態で、缶内を一定温
度に保持することができる機構を備えている。 (7) 衝撃を負荷した後の缶内面の皮膜欠陥を、電気化学
的手法を用い、皮膜の電気抵抗、および缶を構成する金
属板の分極抵抗を測定し、皮膜の破壊程度および缶を構
成する金属板の腐食速度を評価する。 上記の特徴を有する本発明の測定装置を用いることによ
り、従来は不可能であった、密閉状態の缶内面における
衝撃によって生じる皮膜欠陥を模式的に発生させて評価
し、缶内面における衝撃による皮膜欠陥の発生の有無
を、より迅速かつ正確に予測することが可能となった。
【0006】
【作用】以下に本発明の作用を説明する。まず、測定の
対象となる缶を着脱自在に密閉装着する手段Aに当接さ
せる。次に、この缶を固定するリングを摺動シリンダー
によって缶に当接させて固定する。次に、送液系バルブ
を開放し、所定の温度に制御された試験用液体を送液ポ
ンプで缶内に送液する。このとき、実缶におけるヘッド
スペースと同一の空間が得られるように、試験用液体返
送配管の末端が缶の缶上部に位置するように蓋に設け
る。試験用液体は試験用液体導入配管の末端から缶内に
導入され、試験用液体返送配管の末端から缶外に排出さ
れ、空間が定常的に形成される。次に、給排気系バルブ
が閉鎖された状態で、衝撃を負荷するブロックが、加圧
シリンダーにより缶の缶底に突き当てられる。衝撃を負
荷した後ブロックは加圧シリンダーにより元の位置まで
戻され、缶の缶底には缶内部に向かう凹部が形成され、
電気化学的測定が開始される。
【0007】
【実施例】本発明の装置の第一の特徴は、内容品が充填
された実缶と同様の環境下で、測定する缶に衝撃を負荷
することにある。現在、市販されている実缶の大半は炭
酸飲料、果実飲料、コーヒー、茶系飲料などの飲料缶で
あり、内容品として水溶液が充填されている。これらの
飲料缶においては、缶内面の皮膜は気体、水分、あるい
はエキスなどを微量ながら吸収透過する。内容液と接し
ていない大気中で、空缶の状態で缶に衝撃を負荷しても
亀裂を生じない皮膜であっても、内容液と接した状態で
缶に衝撃を負荷すると、水分の吸収などによって、皮膜
に大きな亀裂を生じることがある。したがって、内容液
と接した状態で缶に衝撃を負荷した後の皮膜を評価する
ことにより、不適格な缶を選別することができる。ま
ず、測定の対象となる缶1を着脱自在に密閉装着する手
段Aに当接させる。次に、この缶1を固定する固定リン
グ2を摺動シリンダー30によって缶1に当接させて固
定する。この固定リング2は、ステンレススチールなど
の導電性を有する素材からなり、少なくとも2個に分割
可能で、かつ缶上部の肩からネックイン部(くびれ部)
を経てフランジ部(缶上端の水平に張り出た部分、内容
品を充填後、天蓋が巻締められる)に至る曲線を有する
缶外面に当接する断面形状を有し、測定用の缶1を挟ん
で固定するリング2を摺動シリンダー30によって測定
用の缶1に当接して固定し、テフロンなどの絶縁性およ
び耐熱性を有する樹脂などからなる、パッキング3aを
設けた蓋3を前記固定リング2に当接して、測定用の缶
1を密閉装着する。前記蓋3はシャフト28の先端に取
り外し自在に取り付けられ、シャフト28を介して加圧
シリンダー29に連結され、蓋3が固定リング2に強固
に圧着、および開放されることが自在となっている。測
定用の缶1と固定リング2は、缶1のフランジ端のカッ
トエッジの金属露出部を介して導電性が確保される。以
上のように缶1を固定リング2を用いて蓋3に密閉固定
した後、送液系バルブ12および13を開放し、所定の
温度に制御された試験用液体5を送液ポンプ7で缶1内
に送液して、缶内面に試験用液体5を接触させる。な
お、市販缶は各種の径のものがあり、それぞれの缶径に
適した固定リングおよびパッキングを有する蓋を予め準
備しておく必要がある。
【0008】本発明の装置の第二の特徴は、上記のよう
に缶内面と試験用液体が接触した状態で衝撃を負荷する
際に、実缶において内容品が充填された状態と同様の状
態で缶に衝撃を負荷することにある。蓋を取り付けず、
開放された状態で缶と試験用液体を接触させて衝撃を負
荷すると、衝撃を受けた部分以外の部分が異常変形す
る。衝撃部分以外の部分の変形を防止するために裏当金
を使用すると、実缶では生じることのない、皮膜の膜厚
方向に強度の衝撃圧縮を受け、皮膜が著しく破壊され
る。一方、送液系バルブ12および13を開放し、衝撃
時の試験用液体の測定缶からの移動を妨げない開放状態
で缶に衝撃を負荷すると、試験用液体が缶から容易に移
動し、実缶における内容液の反力が極端に減少するため
に、測定用の缶の変形が実缶における場合よりも大きく
なる。したがって、本装置においては、測定用の缶に試
験用液体を送液した後、液体の導入・排出部に設けた送
液系バルブ12および13を閉鎖し測定缶内に試験用液
体を密閉する。このことにより実缶における場合と同様
の衝撃時の反力が得られる。この際に重要なことは、実
缶においては内容液を充填する際の溢出を防止し、かつ
温度上昇による充填後の内容液の膨張によって缶が破壊
することを防止するために、缶上部に少容量の空間(以
下ヘッドスペースという)が設けられている。本装置に
おいてもこのヘッドスペースに相当する空間を設ける必
要がある。ヘッドスペースは衝撃が負荷された際の缶の
変形に大きな影響を与える。すなわち、測定用の缶内に
このヘッドスペースに相当する空間が無く、試験液が缶
中に充満している場合、衝撃が負荷された際の試験液の
収縮抵抗は非常に大きく、その反力によって缶の変形は
極めて小さくなる。したがって、本装置においては、実
缶における場合と同様の試験条件を実現させるために、
ヘッドスペースに相当する空間を設ける手段を備えてい
る。すなわち、送液ポンプ7から送液系バルブ12を経
て測定缶1内に試験用液体5を導入する試験用液体導入
配管27を、蓋3を測定缶1に圧着した際に試験用液体
導入配管27の末端が測定用の缶1の缶底付近に位置す
るように蓋3に設ける。一方、測定缶1から送液系バル
ブ13を経て試験用液体貯留タンク6に試験用液体5を
返送する試験用液体返送配管26を、蓋3を測定用の缶
1に圧着した際に、実缶におけるヘッドスペースと同一
の空間25が得られるように、試験用液体返送配管26
の末端が測定用の缶1の缶上部に位置するように蓋3に
設ける。試験用液体5は試験用液体導入配管27の末端
から測定用の缶1内に導入され、試験用液体返送配管2
6の末端から測定用の缶1外に排出され、空間25が定
常的に形成される。本発明では、密閉装着する手段A
は、上記固定リング2、蓋3、シャフト28及び加圧シ
リンダー29によって構成されている。
【0009】次に、缶の落下衝撃を模式した、本装置の
缶に衝撃を負荷する手段(衝突装置B)を図1により説
明する。まず、試験用液体5を試験用液体貯留タンク6
から送液ポンプ7により、蓋3に設けられた液体導入口
27を通して、測定缶1内に送液する。過剰の試験用液
体は、蓋3に設けられた液体排出口101を通って試験
用液体の返送配管26から試験用液体貯留タンク6に返
送される。この時、試験用液体返送配管26は、測定缶
1内部に実缶における場合と同等のヘッドスペースに相
当する空間25が得られる位置まで測定缶1内に突き出
して設けられている。測定缶1内部に前記空間25が得
られる位置まで試験用液体5を充填された後、液体の導
入・排出部に設けられた送液系バルブ12および13、
および気体の導入・排出部に設けられた給排気系バルブ
20が閉鎖された状態で、衝撃を負荷するブロック8
が、加圧シリンダー9により測定缶1の缶底に突き当て
られる。衝撃を負荷した後ブロック8は加圧シリンダー
9により元の位置まで戻され、測定缶1の缶底には缶内
部に向かう凹部が形成され、電気化学的測定が開始され
る。なお、缶に衝撃を負荷する位置は缶底に特定される
ものではなく、缶同士の衝突を模式する場合はネックイ
ン部、缶胴部に衝撃を負荷した後、電気化学的測定を実
施する。本発明では、衝突装置Bは、上記ブロック8及
び加圧シリンダー9によって構成されている。
【0010】本発明の装置の第三の特徴は、衝撃を負荷
した状態の缶内面の皮膜の破壊程度を、缶から蓋を取り
外し大気中に曝すことなく、密閉状態のままで電気化学
的手法を用いて測定することにある。実缶においては、
落下などの衝撃により形成された皮膜の欠陥部は外気に
曝されることなく、そのままの状態で内容液と接触し、
経時により腐食が進行する。実缶の状態を模した試験に
おいて、測定缶内に空気(酸素)などが侵入し、金属板の
腐食環境が変化した場合、実缶における場合と同等の測
定結果を得ることはできない。また、負荷された衝撃に
よって生じた皮膜欠陥は、測定缶から蓋を取りはずして
測定缶内の試験用液体を排出することにより、試験用液
体との接触から開放されると皮膜の亀裂が割れた状態で
再付着し、腐食が著しく低下する。このため、実缶内部
の皮膜欠陥状態を模した評価を行うためには、衝撃を負
荷した状態のまま皮膜の破壊程度を評価する必要があ
る。本装置においては、測定缶の内面皮膜、および缶を
構成する金属板の、電気化学的電気抵抗を、大気から遮
断された環境で測定する電気化学的測定装置と、衝撃負
荷装置を直結させた手段を用い、衝撃負荷と大気から遮
断された電気化学的測定とを、同一箇所において、かつ
衝撃負荷直後の時点から実施可能とし、実缶内部の皮膜
欠陥における腐食状態を模した評価を可能としたもので
ある。
【0011】本発明の装置の第四の特徴は、上記の電気
化学的測定を実施する際に、測定缶内の圧力を、実缶に
おける場合と同様の、大気圧より高い陽圧から大気圧よ
り低い陰圧まで、任意の圧力に制御して電気化学的測定
を行うことができることにある。コーラなどの炭酸ガス
を含む飲料缶においては、缶の内圧が陽圧状態となって
おり、一般に 5×105 Pa程度の圧力が負荷されてい
る。また、蒸気による加熱殺菌処理が施される果実飲料
缶などにおいては缶の内圧は脱気されて陰圧状態になっ
ている。このように、缶内部は充填される内容品によっ
て様々な圧力が負荷されており、同一の衝撃を負荷して
も、缶が受ける衝撃の程度は缶内部に負荷されている圧
力によって異なる。陽圧缶は缶内圧が高いために衝撃を
負荷されても変形は小さいが、陰圧缶は負荷された衝撃
に加えて大気圧が負荷されるために変形が大きくなる。
また、これらの変形によって生じた皮膜欠陥の経時変化
も缶の内圧によって大きく異なる。以上のことから本発
明の装置においては、測定缶に実缶に即した衝撃を負荷
するために、測定缶内の圧力を大気圧より高い陽圧から
大気圧より低い陰圧まで、任意の圧力に制御することが
できる手段を備えている。加圧する上限は、大気圧を 1
×105 Paとした場合、一般の缶では缶が破壊する 8×
105 Paとし、下限は、実缶における加熱殺菌後の冷却
による缶内部の水蒸気の凝縮に基づいて2×104Paとす
る。
【0012】次に、本装置の缶内の圧力を制御する手段
Cを図1により説明する。缶内の圧力を制御する手段C
は、高圧容器18、真空ポンプ19、給排気系バルブ2
0、加圧用コントロールバルブ21及び減圧用コントロ
ールバルブ22からなる。この圧力を制御する手段Cの
作用を説明する。まず、測定用の缶1に試験用液体5
を、所定容積のヘッドスペースに相当する空間25が得
られるまで充填した後、送液系バルブ12、13を閉鎖
する。次に、給排気系バルブ20を開放し、陽圧に設定
する場合は、減圧用コントロールバルブ22が閉鎖され
た状態で加圧用コントロールバルブ21を開放し、所定
の陽圧に設定された充填気体を高圧容器18より、気体
導入・排出口100を通して測定缶1内に導入する。次
いで給排気系バルブ20を閉鎖することにより、測定用
の缶1内に所定の陽圧が保持される。この状態で衝撃を
負荷するブロック8が加圧シリンダー9により測定用の
缶1に突き当てられ、陽圧缶における衝撃負荷が模せら
れる。一方、陰圧に設定する場合は、加圧用コントロー
ルバルブ21が閉鎖された状態で、減圧用コントロール
バルブ22を開放し、これに接続された真空ポンプ19
により脱気し、所定の減圧になった時点で減圧用コント
ロールバルブ22を閉鎖し、衝撃を負荷する。
【0013】本発明の装置の第五の特徴は、上記の電気
化学的測定を実施する際に、測定用の缶1内の温度を
−10〜130℃の範囲で一定温度に制御することができる
ことにある。現在、飲料缶の大半は自動販売機(ベンダ
ー)で販売されているが、炭酸飲料などのソフトドリン
クは 5℃程度に設定されたコールドベンダーで、コーヒ
ー、茶系飲料などは70℃程度に設定されたホットベンダ
ーで販売されている。また、魚、肉、野菜などが充填さ
れる一般食缶は 130℃の蒸気による加熱殺菌処理が施さ
れる。このように、缶には様々な温度で衝撃が負荷され
る。皮膜によっては、例えば金属板にラミネートされた
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂フ
ィルムは、低温になるほど衝撃による皮膜の亀裂が生じ
やすくなる。また、高温の水溶液中に長時間曝されると
樹脂が加水分解し、軽度の衝撃負荷でフィルムが破壊さ
れるようになる。したがって、これらの実缶が置かれる
温度において衝撃負荷、および電気化学的測定を実施す
る必要がある。
【0014】次に、本装置の測定用の缶1内の温度を制
御する手段Dを図1により説明する。本発明の缶内の温
度を制御する手段Dは、温度調節器14、冷却器15、
温度測定センサー16及び加熱用ヒーター17からな
る。本装置においては、測定缶内の温度を、ビール、日
本酒、炭酸入りスピリッツなどのアルコール飲料が凝固
する−10℃を下限とし、蒸気による加熱殺菌処理が施さ
れる 130℃を上限とする温度範囲に制御可能としてい
る。試験用液体5は注入口23から試験用液体貯留タン
ク6に注入され貯留される。液温は液中に浸漬された温
度測定センサー16により検出され、温度調節器14に
伝えられる。温度調節器14は、液温と目的とする温度
に設定された温度との差を判別し、液温が設定温度より
高い場合は、冷却器15を作動させて液温を設定温度ま
で低下させる。一方、液温が設定温度より低い場合は、
加熱用ヒーター17を作動させて液温を設定温度まで上
昇させる。この際に、試験用液体に溶存している酸素を
除去し、かつ試験用液体を攪拌するために、ガスバブリ
ング用配管24から窒素、アルゴンなどの不活性気体を
試験用液体中に通す。その場合、試験用液体貯留タンク
6の上方の注入口23に設けたバルブを開放しておく。
試験用液体の温度が設定温度に達し、試験用液体中の溶
存酸素が除去されるのに十分な時間が経過した後、ガス
バブリングを停止し注入口23に設けたバルブを閉鎖す
る。
【0015】さらに、本装置においては、試験用液体と
接触する加熱用ヒーター、冷却器の冷却用パイプおよび
温度検出センサーにはテフロン樹脂コーティングを施
し、各バルブ、配管、ポンプの試験用液体と接触する部
分には全てテフロン樹脂製のものを使用し、測定缶およ
び測定用対極と、それ以外の試験用液体と接触する上記
の測定用機器とは、1012Ω以上の電気的絶縁が確保され
ている必要がある。測定缶に衝撃を負荷し、電気化学的
測定を実施する場合、測定される皮膜欠陥部の電気抵抗
値は1010Ωにも達することがあり、上記の測定用機器
と、測定缶および測定用対極との絶縁抵抗値が1012Ω以
下である場合は、電気化学的測定を実施した際に測定缶
と測定用対極との間以外に漏洩電流が測定値に影響する
ほど流れ、皮膜欠陥部の抵抗値の信頼性が全く失われる
ためである。
【0016】次に、測定缶の皮膜欠陥の程度を評価する
ため、本装置を用いて皮膜および缶を構成する金属板の
電気化学的電気抵抗を測定する方法について、図1を参
照しながら説明する。衝撃が負荷された測定用の缶1
は、導電性を有する固定リング2を介してACインピー
ダンス測定装置、あるいは分極抵抗測定装置などの電気
化学的測定装置10の作用電極端子に接続される。測定
用対極4は白金電極を用い、電極面積は対極の抵抗要因
を無視できるように、作用電極としての測定用の缶1の
皮膜が破壊された金属露出部面積の上限の100倍以上
とした。この対極4は、蓋3の下部に吊り下げられてお
り、電気化学的測定装置10の対極側の電極端子に接続
される。電気化学的測定は、公知の方法であるACイン
ピーダンス法による皮膜の電気抵抗の測定、および分極
抵抗法を用いて缶を構成する被覆金属の分極抵抗を測定
した後、予め得られている分極抵抗の逆数と腐食速度の
相関係数から缶を構成している被覆金属の腐食速度を算
出する、2通りの方法を採用した。これらの方法は簡便
性および信頼性の点で優れた方法であるが、分極法、カ
レントインタラプタ法、音響法、光音響法などの測定法
を用いても差し支えない。しかし、音響法などのように
測定が間接的に行われる方法は信頼性に乏しく、分極法
は電気抵抗が高い試料の場合は自然電極電位が設定でき
ないため、適用させることは困難である。測定されたデ
ータは、電気化学的測定装置10に接続された記録計1
1に記録される。
【0017】本装置に用いる電気化学的測定法において
は、電気抵抗が高い樹脂皮膜を有する試料について測定
をするために測定試料の自然電極電位の設定が困難であ
り、一般的には2電極法による測定が理想的である。3
電極法あるいは4電極法を用いても差し支えないが、電
極液が試験用液体に混入するため、塩化銀電極を参照電
極として直接測定缶内に挿入させることはできない。ま
た、キャピラリーを用いると、測定缶内の温度制御およ
び圧力制御が実施不可能となる。したがって3電極法あ
るいは4電極法を用いる場合は、参照電極としては精度
的に不安定ではあるが、測定缶内に直接挿入させること
が可能な金電極などを用いなければならない。また、本
装置をパーソナルコンピューターなどに接続し、温度、
圧力、バルブの開閉、測定、データの集積などを自動化
し、人的測定による誤差の減少、および省力化をもたら
すことも可能である。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。厚さ 12μmの共重合ポリエチレンテレフタレ
ートのフィルムをラミネートしたTFS-CT(極薄Crめっき
鋼鈑)から 187mm径のブランクを打ち抜き、絞り再絞り
加工により内容量 350mlの陽圧缶仕様の缶に成形し、測
定缶とした。図1に示す測定装置を用い、測定缶を固定
リングを介して固定用の蓋に固定し、1.5%の食塩と2.0%
の蟻酸を含むモデル水溶液を測定缶に満たした後、測定
缶内の圧力、温度などを変化させ、測定缶に平坦な巾20
mmの金属製ブロックを、1kgfの荷重を 4cmの高さから自
然落下させた場合と同等の衝撃が負荷されるように加圧
シリンダーにより缶底に衝突させた後 2時間放置し、そ
の後20℃の液温で缶内面皮膜の電気抵抗を測定した。本
装置による評価と比較するため、本発明の実施例に用い
たものと同一の缶に上記のモデル水溶液を充填し、市販
の陽圧の飲料缶の仕様と同一の缶内圧を有するようにし
て天蓋を巻締め、モデル飲料缶とした。この缶の温度を
本装置を用いる実施例で実施した衝撃負荷における温度
と同一の温度に保ち、正立状態(缶底が下)で35cmの高さ
から自然落下させた。その後、37.5℃の恒温室内に30日
間貯蔵した後、缶内に溶出した鉄イオン濃度を測定し、
本装置を用いる実施例の衝撃負荷後に測定した皮膜の電
気抵抗値と比較した。
【0019】本発明の測定装置を用いて測定された測定
缶の衝撃による皮膜の破壊程度の評価結果(皮膜の電気
抵抗値の逆数で示す)と、測定缶と同一の缶を実缶に成
形し、落下衝撃を負荷し経時させた後の溶出鉄イオン濃
度の測定結果を図2に示す。図2に示すように、本発明
の測定装置を用いて缶に衝撃を負荷した後、皮膜の破壊
程度を数時間以内に測定した結果と、同一の缶を実缶に
成形し、落下衝撃を負荷した後30日間経時させた後の溶
出鉄イオン濃度を測定した結果とで、良好な相関性が得
られた。本発明においては、缶内の圧力、および衝撃負
荷時の温度の相違によって皮膜の破壊程度が異なる事実
を正確に予想できるのが大きな特徴である。本発明の主
体は、缶内部の密閉された環境をモデル的に作成し、缶
に落下などの衝撃が負荷された状態をシュミレートして
缶内面の皮膜の破壊程度を測定するシステムである。し
たがって、当然のことではあるが、缶に衝撃が負荷され
て皮膜破壊が生じた状態を、正確に短期間で検知するこ
とが可能である。なお、ここで図2中の記号の意味を以
下に示す。 ○:炭酸ガス充填、陽圧缶仕様、 5℃で衝撃負荷の場合 ●:炭酸ガス充填、陽圧缶仕様、25℃で衝撃負荷の場合 □:大気圧で窒素ガスパージ後、 5℃で衝撃負荷の場合 ■:大気圧で窒素ガスパージ後、25℃で衝撃負荷の場合 △:脱気による陰圧缶仕様、 5℃で衝撃負荷の場合 ▲:脱気による陰圧缶仕様、25℃で衝撃負荷の場合 Rf:皮膜の電気抵抗
【0020】
【発明の効果】本発明の装置を用いることにより、缶に
衝撃が負荷された場合の缶内面の皮膜欠陥の発生の有
無、あるいは皮膜の破壊程度、金属板の腐食の進行状況
などを短時間で予測することが可能となる。そのため、
本発明の装置による測定結果を製缶サイドにフィードバ
ックすることで、製品缶の歩留まりの向上と品質管理の
改善がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の缶内面の皮膜欠陥測定装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の測定装置を用いて測定された、衝撃に
よる缶内面の皮膜の破壊程度(1/Rf)と、同一の缶を実缶
に成形し、落下衝撃を負荷し経時させた後の溶出鉄イオ
ン濃度の相関性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 缶 2 固定リング 3 蓋 3a パッキング 4 対極 5 試験用液体 6 試験用液体貯留タンク 7 送液ポンプ 8 ブロック 9、29 加圧シリンダー 10 電気化学的測定装置 11 記録計 12、13 送液系バルブ 14 温度調節器 15 冷却器 16 温度測定センサー 17 加熱用ヒーター 18 高圧容器 19 真空ポンプ 20 給排気系バルブ 21 加圧用コントロールバルブ 22 減圧用コントロールバルブ 23 注入口 24 ガスバブリング用配管 25 空間 26 試験用液体返送配管 27 液体導入口 28 シャフト 30 摺動シリンダー 100 気体導入・排出口 101 液体排出口 A 密閉装着する手段 B 衝突装置 C 気体の圧力を制御する手段 D 液体の圧力を制御する手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶1の内面皮膜の電気抵抗を測定する装
    置であって、前記缶1を着脱自在に密閉装着する手段A
    及び前記缶1に衝撃を加える衝突装置Bとからなり、前
    記密閉装着する手段Aには、缶1に気体を導入・排出す
    るための気体導入・排出口100と、缶1に液体を導入
    するための液体導入口27と、缶1から液体を排出する
    ための液体排出口101と、缶の内面皮膜の電気抵抗を
    測定するための対極4とが設けられている、缶の内面皮
    膜の電気抵抗を測定する装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置であって、前記缶1
    に導入する気体の圧力を制御する手段Cが設けられてい
    る装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の装置であって、
    前記缶1に導入する液体の温度を制御する手段Dが設け
    られている装置。
JP3920495A 1995-02-03 1995-02-03 缶の内面皮膜の電気抵抗測定装置 Expired - Fee Related JP2934164B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3920495A JP2934164B2 (ja) 1995-02-03 1995-02-03 缶の内面皮膜の電気抵抗測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3920495A JP2934164B2 (ja) 1995-02-03 1995-02-03 缶の内面皮膜の電気抵抗測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08211006A JPH08211006A (ja) 1996-08-20
JP2934164B2 true JP2934164B2 (ja) 1999-08-16

Family

ID=12546609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3920495A Expired - Fee Related JP2934164B2 (ja) 1995-02-03 1995-02-03 缶の内面皮膜の電気抵抗測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2934164B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011102790A (ja) * 2009-10-16 2011-05-26 Jfe Steel Corp 缶成型体の内容物に対する耐腐食性を迅速に評価する方法
WO2012141323A1 (ja) 2011-04-12 2012-10-18 Jfeスチール株式会社 缶成型体の内容物に対する耐腐食性を評価する方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112114008A (zh) * 2020-09-24 2020-12-22 广东嘉仪仪器集团有限公司 用于罐内涂膜检测仪的检测柱

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011102790A (ja) * 2009-10-16 2011-05-26 Jfe Steel Corp 缶成型体の内容物に対する耐腐食性を迅速に評価する方法
WO2012141323A1 (ja) 2011-04-12 2012-10-18 Jfeスチール株式会社 缶成型体の内容物に対する耐腐食性を評価する方法
JP2012220394A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Jfe Steel Corp 缶成型体の内容物に対する耐腐食性を評価する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08211006A (ja) 1996-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2698623B1 (en) Method for evaluating corrosion resistance of metal can with inner coating against content
US4733973A (en) Method and apparatus for testing glassware
US6635379B2 (en) Battery sealing inspection method
CN102686993B (zh) 密封完整性评估装置及其使用方法
JP2934164B2 (ja) 缶の内面皮膜の電気抵抗測定装置
JP4089389B2 (ja) 密閉電池の気密検査方法およびその装置
JP2895411B2 (ja) 被覆金属板の皮膜の電気抵抗測定装置
JP5505166B2 (ja) 缶成型体の内容物に対する耐腐食性を迅速に評価する方法
JPS60127438A (ja) 密封容器の漏洩検査方法及びその装置
JP2000097799A (ja) 密封容器の密封性検査装置
JP2690947B2 (ja) 異種金属接触腐食モニタリング法及び耐食性試験装置
JPH10197389A (ja) アルミ電解コンデンサの気密検査装置
JPS6392784A (ja) 金属缶の金属露出部測定方法及び装置
JP3351685B2 (ja) 陽圧缶ヘッドスペースガス分析方法
JP3251406B2 (ja) 缶内容物の異常検査方法
EP1052493A2 (en) Container seal inspection method
CN112179576A (zh) 一种罐体密封性的检测方法及检测装置
JPH0854365A (ja) アルミニウム缶検査装置およびその方法
CN117399299A (zh) 一种检测饮料瓶密封性的方法及检测剔除方法
JPH01302159A (ja) 陽圧缶詰の高温殺菌済み検査方法
JP2004175395A (ja) 密封容器の内圧検査方法および装置
JPS63171336A (ja) 密封容器の内圧検査方法
JPH10132687A (ja) 空缶もれ判定方法ならびにそれに使用する検出器具
JPH08128910A (ja) 缶内圧測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990518

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees