JP2934083B2 - 射出成形機の点検方法 - Google Patents

射出成形機の点検方法

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JP2934083B2
JP2934083B2 JP3302615A JP30261591A JP2934083B2 JP 2934083 B2 JP2934083 B2 JP 2934083B2 JP 3302615 A JP3302615 A JP 3302615A JP 30261591 A JP30261591 A JP 30261591A JP 2934083 B2 JP2934083 B2 JP 2934083B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の点検方法
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形機における型締め機構や射出機
構等の駆動系には、潤滑油の揮発や性状の変化および機
械要素の磨耗や欠損等の経年変化が生じるため、所定周
期毎の定期点検等により各部の劣化状態を判定して給脂
や再調整作業を施してやる必要がある。従来の定期点検
作業では、オペレータが定期点検マニュアル等の手引書
を参照して所定周期毎にグリスアップ等のメンテナンス
を行うと共に、各種のゲージ類を用いてタイミングベル
トのテンション等を調べることにより、必要に応じて再
調整作業を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、射出成形機の
稼働状況や潤滑油の耐用年数等によっても定期点検を実
施すべき期間は様々に変化するので、マニュアル等に従
って作業を行ったからと言って必ずしも適切な時期に定
期点検が行われるとは限らず、不要なグリスアップ作業
や再調整作業を行って時間を無駄にする場合もあった。
また、再調整作業の要不要をゲージ類を用いて判定する
のは面倒である一方、外観の目視に基いて再調整作業の
要不要を判定すると判定結果に確実性がなく、射出成形
機の稼働や射出成形作業に支障が出るような劣化が生じ
ていた場合でもこれを見逃すことがあり、必要な再調整
作業が行われない場合があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、前記従来技術の
欠点を解消し、射出成形機の稼働や射出成形作業に支障
が出るような可動部への力伝動系の劣化を簡単かつ確実
に検出して必要なメンテナンスや再調整作業を行うこと
ができ、しかも、実質的に不要なメンテナンスや再調整
作業を行って時間を浪費することのない射出成形機の点
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による射出成形機
の点検方法は、射出成形機の各可動部を無負荷状態で駆
動したときの各可動部を駆動するモータの駆動電流の許
容値を予め設定しておき、射出成形機の点検時に、各可
動部を無負荷状態で夫々駆動して各モータの駆動電流を
検出すると共に、検出した駆動電流値が前記予め設定さ
れた許容値の範囲内にあるか否かによって各可動部への
力伝動系の劣化状態を判定することにより前記目的を達
成した。
【0006】また、出荷時に射出成形機の各可動部を無
負荷状態で駆動したときの各モータの駆動電流に基づい
て許容値を設定する
【0007】
【作用】射出成形機の各可動部に対する力伝動系の劣化
が生じていない出荷時等に、無負荷状態で各可動部を駆
動したときのモータ駆動電流に基づいての許容値を予め
設定しておく。射出成形機の点検時に、射出成形機の各
可動部を無負荷状態で駆動してモータの駆動電流を検出
し、検出した駆動電流が前記定められた許容値の範囲内
にあるか否かによりの力伝動系の劣化状態を判定する。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用した一実施例の電動式射出成
形機の要部を示すブロック図で、符号1はスクリュー、
符号2はスクリュー1を軸方向に駆動する射出用のサー
ボモータである。また、射出用のサーボモータ2にはパ
ルスコーダ3が装着されスクリュー1の現在位置が検出
されるようになっており、スクリュー1にはスクリュー
軸方向に作用する樹脂反力によって射出圧力を検出する
圧力センサ4が設けられている。
【0009】射出成形機の制御装置100は数値制御用
のマイクロプロセッサ(以下、NC用CPUという)1
12とプログラマブルマシンコントローラ用のマイクロ
プロセッサ(以下、PMC用CPUという)114とを
有し、PMC用CPU114には射出成形機のシーケン
ス動作を制御するシーケンスプログラム等を格納したR
OM117およびPMC用RAM110が接続されてい
る。NC用CPU112には射出成形機を全体的に制御
する管理プログラムを格納したROM115とクランプ
用,スクリュー回転用,エジェクタ用,射出ユニット
用,型厚調整用(図示せず)および射出用等の各軸のサ
ーボモータを駆動制御するサーボ回路がサーボインター
フェイス111を介して接続されている。なお、図1で
は射出用のサーボモータ2のためのサーボ回路103の
みを図示している。
【0010】また、105はバブルメモリやCMOSメ
モリで構成される不揮発性の共有RAMで、射出成形機
の各動作を制御するNCプログラム等を記憶するメモリ
部と各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を記憶する
設定メモリ部とを有する。
【0011】113はバスアービタコントローラ(以
下、BACという)で、該BAC113にはNC用CP
U112およびPMC用CPU114,共有RAM10
5,入出力回路107の各バスが接続され、該BAC1
13によって使用するバスが制御されるようになってい
る。また、射出用サーボモータ2はサーボ回路103に
接続され、入出力回路107における出力部からのトル
クリミット値とパルスコーダ3からの検出出力がサーボ
回路103に入力されており、サーボ回路103内の現
在位置記憶レジスタにより、スクリュー1の現在位置が
常時検出されるようになっている。RAM104はデー
タの一時記憶用である。
【0012】119はオペレータパネルコントローラ1
16を介してBAC113に接続されたCRT表示装置
付手動データ入力装置(以下、CRT/MDIという)
であり、CRT表示画面上に各種設定画面や作業メニュ
ーを表示したり、各種操作キーを操作することにより様
々な設定データの入力や表示画面の選択ができるように
なっている。
【0013】また、入出力回路107の出力部にはアド
レス発生器118が接続され、アドレス発生器118か
らのアドレス指令によりRAM108およびRAM10
9の同一アドレスが指定されるようになっている。この
うち、RAM108はA/D変換器101で変換された
圧力センサ4の出力信号を現在射出圧力として記憶し、
また、RAM109はカウンタ102にアップダウンカ
ウントされたパルスコーダ3からの検出信号をスクリュ
ー1の現在位置として記憶する。アドレス発生器118
は射出開始時に入出力回路107から出力されるサンプ
リング開始信号を受けてRAM108およびRAM10
9の所定アドレスを指定し、以下、射出(保圧工程を含
む)が完了するまでの間、所定のサンプリング周期毎に
順次アドレス指定を歩進してアドレス指令を出力し、R
AM108およびRAM109の対応アドレスに各サン
プリング時毎の現在射出圧力とスクリュー現在位置とを
一時記憶させる。なお、図中の106は標準時刻と同期
して年月日および時刻を生成する時計装置である。
【0014】以上のような構成において、共有RAM1
05に格納されたNCプログラムおよび各種成形条件や
ROM117に格納されているシーケンスプログラム等
により、PMC用CPU114がシーケンス制御を行い
ながら、NC用CPU112が射出成形機の各軸のサー
ボ回路へサーボインタフェース111を介してパルス分
配して射出成形機を駆動制御するものであり、射出成形
機自体の駆動制御方式に関しては従来と同様である。
【0015】次に説明する本発明の実施例においては、
ROM117のメモリに、更に、表1に示されるような
条件記憶ファイルと表2に示されるような許容値記憶フ
ァイルが設けられている。
【0016】
【表1】 条件記憶ファイルは共有RAM105の設定メモリ部と
は独立して、スクリュー前進時におけるスクリュー移動
速度の設定値ISFb,スクリュー後退時におけるスク
リュー移動速度の設定値ISBb,型閉じ時におけるク
ランプ移動速度の設定値ICFb,型開き時におけるク
ランプ移動速度の設定値ICBb,スクリュー回転速度
の設定値IRb,エジェクタ前進時におけるエジェクタ
移動速度の設定値IEFb,エジェクタ後退時における
エジェクタ移動速度の設定値IEBb,射出ユニット前
進時における射出ユニット移動速度の設定値IUFb,
射出ユニット後退時における射出ユニット移動速度の設
定値IUBb,型厚調整部前進時における型厚調整部の
移動速度の設定値IDFb,型厚調整部後退時における
型厚調整部の移動速度の設定値IDBb、および、射出
圧力の設定値PRbの各々が予め書込まれている。IS
Fb〜PRbの各移動速度設定値は、射出成形機の駆動
に関して定められた条件、もしくは、その一部であり、
この条件記憶ファイルには、更に、射出シリンダの加熱
温度や計量に関する条件等が記憶されている。
【0017】
【表2】 また、許容値記憶ファイルは、定められた条件で射出成
形機を駆動したときの各軸サーボモータの駆動電流の許
容値を予め書込んだファイルであり、射出圧力に関して
のみ、その許容値が下限側の射出圧力および上限側の射
出圧力として記憶されている。
【0018】スクリュー前進時の射出用モータの電流の
許容値ISFaは無負荷状態においてスクリュー1を設
定速度ISFbで前進駆動するために必要とされる射出
用サーボモータ2の駆動電流の上限値,スクリュー後退
時の射出用モータの電流の許容値ISBaは無負荷状態
においてスクリュー1を設定速度ISBbで後退駆動す
るために必要とされる射出用サーボモータ2の駆動電流
の上限値,型閉じ時のクランプ用モータの電流の許容値
ICFaは無負荷状態においてクランプを設定速度IC
Fbで型締め方向に駆動するために必要とされるクラン
プ用サーボモータの駆動電流の上限値,型開き時のクラ
ンプ用モータの電流の許容値ICBaは無負荷状態にお
いてクランプを設定速度ICBbで型開き方向に駆動す
るために必要とされるクランプ用サーボモータの駆動電
流の上限値,スクリュー回転時のスクリュー回転用モー
タの電流の許容値IRaは無負荷状態においてスクリュ
ー1を設定回転速度IRbで回転駆動するために必要と
されるスクリュー回転用サーボモータの駆動電流の上限
値,エジェクタ前進時のエジェクタ用モータの電流の許
容値IEFaは無負荷状態においてエジェクタを設定速
度IEFbで突出するために必要とされるエジェクタ用
サーボモータの駆動電流の上限値,エジェクタ後退時の
エジェクタ用モータの電流の許容値IEBaは無負荷状
態においてエジェクタを設定速度IEBbで後退するた
めに必要とされるエジェクタ用サーボモータの駆動電流
の上限値,射出ユニット前進時の射出ユニット用モータ
の電流の許容値IUFaは無負荷状態において射出ユニ
ットを設定速度IUFbで前進駆動するために必要とさ
れる射出ユニット用サーボモータの駆動電流の上限値,
射出ユニット後退時の射出ユニット用モータの電流の許
容値IUBaは無負荷状態において射出ユニットを設定
速度IUBbで後退駆動するために必要とされる射出ユ
ニット用サーボモータの駆動電流の上限値,型厚調整部
前進時の型厚調整用モータの電流の許容値IDFaは無
負荷状態において型厚調整部を設定速度IDFbで前進
駆動するために必要とされる型厚調整用サーボモータの
駆動電流の上限値、また、型厚調整部後退時の型厚調整
用モータの電流の許容値IDBaは無負荷状態において
型厚調整部を設定速度IDBbで後退駆動するために必
要とされる型厚調整用サーボモータの駆動電流の上限値
である。
【0019】一般に射出成形機各部の駆動系は潤滑油の
揮発や劣化等の経年変化に伴って駆動時の抵抗が徐々に
増大するから、予め設定された移動速度で駆動系各部を
作動するために必要とされるモータの駆動電流の値も時
間の経過と共に徐々に増大する。許容値となる駆動電流
の上限値の値ISFa〜IDBaの各々は、潤滑油の劣
化や駆動系各部の駆動抵抗の増大により射出成形機の稼
働や射出成形作業に支障が出ない範囲の値として、理論
的または実験的に各駆動系のサーボモータ毎に設定され
た値である。
【0020】また、所定条件で射出したときの射出圧力
の下限側許容値PRLaは定められた条件でスクリュー
1に射出動作を行わせたときに圧力センサ4で検出され
る最大射出圧力の下限値として設定され、所定条件で射
出したときの射出圧力の上限側許容値PRHaは定めら
れた条件でスクリュー1に射出動作を行わせたときに圧
力センサ4で検出される最大射出圧力の上限値として設
定される。この場合、射出に関する定められた条件と
は、射出圧力の設定値PRbに対応する駆動電流を射出
用サーボモータ2に印加することと、樹脂の材質やシリ
ンダ温度および装着する金型等に関する条件を同一とし
て射出動作を行わせることを意味する。従って、樹脂の
材質やシリンダ温度および装着する金型等に関しては、
これを途中で変更しない限りどのような条件を決めても
良く、例えば、金型を装着せずに特定種の樹脂を用いて
所定のシリンダ温度で射出を行う条件としたり、ノズル
を塞いで特定種の樹脂を用いて所定のシリンダ温度で射
出を行う条件としたり、また、同一の金型を装着して特
定種の樹脂を用いて所定のシリンダ温度で射出を行う条
件としたりすることができる。
【0021】射出成形機における射出機構も他の駆動系
各部と同様、潤滑油の揮発や劣化等の経年変化に伴って
駆動系の抵抗が徐々に増大するから、予め設定された射
出圧力PRbに対応する駆動電流を射出用サーボモータ
2に印加しても駆動抵抗等によって損なわれる出力トル
クは時間の経過と共に徐々に増大し、圧力センサ4で検
出される最大射出圧力の値は徐々に減少する。また、ス
クリューに磨耗が生じたような時にも最大射出圧力の値
が減少することがある。一般に潤滑油の揮発や劣化等が
生じて駆動抵抗が増大したりスクリューが磨耗したりす
ると圧力センサ4で検出される最大射出圧力の値は減少
するが、ロードセル等からなる圧力センサ4に検出精度
の劣化が生じたりすると圧力センサ4で検出される最大
射出圧力の値が増大することもある。許容値となる射出
圧力の下限側許容値PRLaおよび上限側許容値PRH
aは、射出機構各部の駆動抵抗の増大やスクリューの磨
耗および圧力センサ4の検出精度の劣化により射出成形
機の稼働や射出成形作業に支障が生じない範囲の値とし
て、理論的または実験的に求められた値である。
【0022】図2〜図8は本実施例における「劣化状態
検出処理」の概略を示すフローチャーであり、定期点検
時に実施されるシーケンスプログラムとしてROM11
7に格納され、CRT/MDI119のCRT表示画面
(以下、単にCRTという)の作業メニューから「定期
点検」の項目を選択することによって起動される。な
お、この定期点検を実施する前の段階で予め射出シリン
ダ内の樹脂をパージしておき、シリンダ温度を条件記憶
ファイルに設定された値にまで加熱しておくことが望ま
しく、また、ホッパーには予め指定された樹脂を投入し
ておく。
【0023】「劣化状態検出処理」を開始したPMC用
CPU114は、まず、ROM117の条件記憶ファイ
ルに格納された設定値ISFb〜PRbおよび計量条件
等を読込み、条件記憶ファイルに定められた値を共有R
AM105の設定メモリ部に駆動条件として設定する
(ステップA1)。
【0024】次いで、PMC用CPU114はNC用C
PU112にスクリュー前進指令を出力して設定速度I
SFbでスクリュー1の前進を開始し(ステップA
2)、該スクリュー1を前進駆動する射出用サーボモー
タ2に流れる電流ISを検出する(ステップA3)。サ
ーボインターフェイス111を介してNC用CPU11
2から指令を受けたサーボ回路103は、スクリュー1
の前進速度が設定速度ISFbとなるように射出用サー
ボモータ2の駆動電流を制御するので、潤滑油の劣化等
によって射出機構の駆動抵抗が増大していれば、これに
比例して射出用サーボモータ2に流れる電流ISが増大
することとなる。
【0025】次いで、PMC用CPU114は射出用サ
ーボモータ2に流れる電流の現在値ISとROM117
の許容値記憶ファイルに格納されたスクリュー前進時の
射出用モータの電流許容値ISFaとの大小関係を比較
するが(ステップA4)、射出用サーボモータ2に流れ
る電流の現在値ISが電流許容値ISFaを越えていれ
ば射出機構に何等かの劣化が生じているものと判定し、
CRTの表示画面に、射出機構の点検をオペレータに奨
励するメッセージ、例えば、“射出機構の給脂状態を確
認して下さい”等を表示して(ステップA5)、表示完
了フラグFをセットする一方(ステップA6)、電流現
在値ISが電流許容値ISFaを越えていなければ、ス
テップA5,ステップA6の処理を非実行として次の処
理へ移行する。なお、ステップA4の処理ではスクリュ
ー前進時と後退時とで電流の方向性が異なるため、電流
の現在値ISと電流許容値ISFaの絶対値をとってそ
の大小関係を比較するようにしている。以下、大小関係
を比較するといった場合、絶対値をとってその大小関係
を比較することを意味する。
【0026】次に、PMC用CPU114はNC用CP
U112にスクリュー後退指令を出力して設定速度IS
Bbでスクリュー1の後退を開始し(ステップA7)、
該スクリュー1を後退駆動する射出用サーボモータ2に
流れる電流ISを検出する(ステップA8)。前記と同
様、潤滑油の劣化等によって射出機構の駆動抵抗が増大
していれば、これに比例して射出用サーボモータ2に流
れる電流ISは増大する。そこで、PMC用CPU11
4は射出用サーボモータ2に流れる電流の現在値ISと
ROM117の許容値記憶ファイルに格納されたスクリ
ュー後退時の射出用モータの電流許容値ISBaとの大
小関係を比較するが(ステップA9)、射出用サーボモ
ータ2に流れる電流の現在値ISが電流許容値ISBa
を越えていれば、更に、表示完了フラグFがセットされ
ているか否かを判別し(ステップA10)、表示完了フ
ラグFがセットされていなければ、CRTの表示画面に
射出機構の点検を奨励するメッセージ、例えば、“射出
機構の給脂状態を確認して下さい”等を新たに表示して
射出用サーボモータ2の駆動を停止する一方(ステップ
A11,ステップA13)、表示完了フラグFが既にセ
ットされていれば、該フラグFをリセットして射出用サ
ーボモータ2の駆動を停止する(ステップA12,ステ
ップA13)。即ち、同一駆動機構に関するメッセージ
の重複表示は行わない。また、ステップA9の判別結果
が偽となった場合には、表示完了フラグFをリセットし
て射出用サーボモータ2の駆動を停止することとなる
(ステップA12,ステップA13)。
【0027】次いで、PMC用CPU114はNC用C
PU112に型閉じ指令を出力して設定速度ICFbで
クランプ機構の型閉じ動作を開始し(ステップA1
4)、クランプを閉じるクランプ用サーボモータに流れ
る電流ICを検出する(ステップA15)。サーボイン
ターフェイスを介してNC用CPU112から指令を受
けたサーボ回路は、クランプの型閉じ速度が設定速度I
CFbとなるようにクランプ用サーボモータの駆動電流
を制御するので、潤滑油の劣化等によってクランプ機構
の駆動抵抗が増大していれば、これに比例してクランプ
用サーボモータに流れる電流ICが増大することとな
る。
【0028】次いで、PMC用CPU114はクランプ
用サーボモータに流れる電流の現在値ICとROM11
7の許容値記憶ファイルに格納された型閉じ時のクラン
プ用モータの電流許容値ICFaとの大小関係を比較す
るが(ステップA16)、クランプ用サーボモータに流
れる電流の現在値ICが電流許容値ICFaを越えてい
ればクランプ機構に何等かの劣化が生じているものと判
定し、CRTの表示画面に、クランプ機構の点検をオペ
レータに奨励するメッセージ、例えば、“クランプ機構
の給脂状態を確認して下さい”等を表示して(ステップ
A17)、表示完了フラグFをセットする一方(ステッ
プA18)、電流現在値ICが電流許容値ICFaを越
えていなければ、ステップA17,ステップA18の処
理を非実行として次の処理へ移行する。
【0029】次に、PMC用CPU114はNC用CP
U112に型開き指令を出力して設定速度ICBbでク
ランプ機構の型開き動作を開始し(ステップA19)、
クランプを開くクランプ用サーボモータに流れる電流I
Cを検出する(ステップA20)。前記と同様、潤滑油
の劣化等によってクランプ機構の駆動抵抗が増大してい
れば、これに比例してクランプ用サーボモータに流れる
電流ICは増大する。そこで、PMC用CPU114は
クランプ用サーボモータに流れる電流の現在値ICとR
OM117の許容値記憶ファイルに格納された型開き時
のクランプ用モータの電流許容値ICBaとの大小関係
を比較するが(ステップA21)、クランプ用サーボモ
ータに流れる電流の現在値ICが電流許容値ICBaを
越えていれば、更に、表示完了フラグFがセットされて
いるか否かを判別し(ステップA22)、表示完了フラ
グFがセットされていなければ、CRTの表示画面にク
ランプ機構の点検を奨励するメッセージ、例えば、“ク
ランプ機構の給脂状態を確認して下さい”等を表示して
クランプ用サーボモータの駆動を停止する一方(ステッ
プA23,ステップA25)、表示完了フラグFが既に
セットされていれば、該フラグFをリセットしてクラン
プ用サーボモータの駆動を停止する(ステップA24,
ステップA25)。また、ステップA21の判別結果が
偽となった場合には、表示完了フラグFをリセットして
クランプ用サーボモータの駆動を停止することとなる
(ステップA24,ステップA25)。
【0030】次いで、PMC用CPU114はNC用C
PU112にスクリュー回転指令を出力して設定回転速
度IRbでスクリュー1の回転を開始し(ステップA2
6)、スクリュー1を回転するスクリュー回転用サーボ
モータに流れる電流IRを検出する(ステップA2
7)。サーボインターフェイスを介してNC用CPU1
12から指令を受けたサーボ回路は、スクリュー1の回
転速度が設定回転速度IRbとなるようにスクリュー回
転用サーボモータの駆動電流を制御するので、潤滑油の
劣化等によってスクリュー回転機構の駆動抵抗が増大し
ていれば、これに比例してスクリュー回転用サーボモー
タに流れる電流IRが増大することとなる。
【0031】次いで、PMC用CPU114はスクリュ
ー回転用サーボモータに流れる電流の現在値IRとRO
M117の許容値記憶ファイルに格納されたスクリュー
回転時のスクリュー回転用モータの電流許容値IRaと
の大小関係を比較するが(ステップA28)、スクリュ
ー回転用サーボモータに流れる電流の現在値IRが電流
許容値IRaを越えていればスクリュー回転機構に何等
かの劣化が生じているものと判定し、CRTの表示画面
に、スクリュー回転機構の点検をオペレータに奨励する
メッセージ、例えば、“スクリュー回転機構の給脂状態
を確認して下さい”等を表示してスクリュー回転用サー
ボモータの駆動を停止する一方(ステップA29,ステ
ップA30)、電流の現在値IRが電流許容値IRaを
越えていなければステップA29の処理を非実行として
スクリュー回転用サーボモータの駆動を停止する(ステ
ップA30)。
【0032】次いで、PMC用CPU114はNC用C
PU112にエジェクタ前進指令を出力して設定速度I
EFbでエジェクタの突出動作を開始し(ステップA3
1)、エジェクタを突出するエジェクタ用サーボモータ
に流れる電流IEを検出する(ステップA32)。サー
ボインターフェイスを介してNC用CPU112から指
令を受けたサーボ回路は、エジェクタの突出速度が設定
速度IEFbとなるようにエジェクタ用サーボモータの
駆動電流を制御するので、潤滑油の劣化等によってエジ
ェクタ機構の駆動抵抗が増大していれば、これに比例し
てエジェクタ用サーボモータに流れる電流IEが増大す
ることとなる。
【0033】次いで、PMC用CPU114はエジェク
タ用サーボモータに流れる電流の現在値IEとROM1
17の許容値記憶ファイルに格納されたエジェクタ前進
時のエジェクタ用モータの電流許容値IEFaとの大小
関係を比較するが(ステップA33)、エジェクタ用サ
ーボモータに流れる電流の現在値IEが電流許容値IE
Faを越えていればエジェクタ機構に何等かの劣化が生
じているものと判定し、CRTの表示画面に、エジェク
タ機構の点検をオペレータに奨励するメッセージ、例え
ば、“エジェクタ機構の給脂状態を確認して下さい”等
を表示して(ステップA34)、表示完了フラグFをセ
ットする一方(ステップA35)、電流現在値IEが電
流許容値IEFaを越えていなければ、ステップA3
4,ステップA35の処理を非実行として次の処理へ移
行する。
【0034】次に、PMC用CPU114はNC用CP
U112にエジェクタ後退指令を出力して設定速度IE
Bbでエジェクタの後退動作を開始し(ステップA3
6)、エジェクタを後退するエジェクタ用サーボモータ
に流れる電流IEを検出する(ステップA37)。前記
と同様、潤滑油の劣化等によってエジェクタ機構の駆動
抵抗が増大していれば、これに比例してエジェクタ用サ
ーボモータに流れる電流IEは増大する。そこで、PM
C用CPU114はエジェクタ用サーボモータに流れる
電流の現在値IEとROM117の許容値記憶ファイル
に格納されたエジェクタ後退時のエジェクタ用モータの
電流許容値IEBaとの大小関係を比較するが(ステッ
プA38)、エジェクタ用サーボモータに流れる電流の
現在値IEが電流許容値IEBaを越えていれば、更
に、表示完了フラグFがセットされているか否かを判別
し(ステップA39)、表示完了フラグFがセットされ
ていなければ、CRTの表示画面にエジェクタ機構の点
検を奨励するメッセージ、例えば、“エジェクタ機構の
給脂状態を確認して下さい”等を表示してエジェクタ用
サーボモータの駆動を停止する一方(ステップA40,
ステップA42)、表示完了フラグFが既にセットされ
ていれば、該フラグFをリセットしてエジェクタ用サー
ボモータの駆動を停止する(ステップA41,ステップ
A42)。また、ステップA38の判別結果が偽となっ
た場合には、表示完了フラグFをリセットしてエジェク
タ用サーボモータの駆動を停止することとなる(ステッ
プA41,ステップA42)。
【0035】次いで、PMC用CPU114はNC用C
PU112に射出ユニット前進指令を出力して設定速度
IUFbで射出ユニットの前進を開始し(ステップA4
3)、射出ユニットを前進させる射出ユニット用サーボ
モータに流れる電流IUを検出する(ステップA4
4)。サーボインターフェイスを介してNC用CPU1
12から指令を受けたサーボ回路は、射出ユニットの前
進速度が設定速度IUFbとなるように射出ユニット用
サーボモータの駆動電流を制御するので、潤滑油の劣化
等によって射出ユニット駆動機構の駆動抵抗が増大して
いれば、これに比例して射出ユニット用サーボモータに
流れる電流IUが増大することとなる。
【0036】次いで、PMC用CPU114は射出ユニ
ット用サーボモータに流れる電流の現在値IUとROM
117の許容値記憶ファイルに格納された射出ユニット
前進時の射出ユニット用モータの電流許容値IUFaと
の大小関係を比較するが(ステップA45)、射出ユニ
ット用サーボモータに流れる電流の現在値IUが電流許
容値IUFaを越えていれば射出ユニット駆動機構に何
等かの劣化が生じているものと判定し、CRTの表示画
面に、射出ユニット駆動機構の点検を奨励するメッセー
ジ、例えば、“射出ユニット駆動機構の給脂状態を確認
して下さい”等を表示して(ステップA46)、表示完
了フラグFをセットする一方(ステップA47)、電流
現在値IUが電流許容値IUFaを越えていなければ、
ステップA46,ステップA47の処理を非実行として
次の処理へ移行する。
【0037】次に、PMC用CPU114はNC用CP
U112に射出ユニット後退指令を出力して設定速度I
UBbで射出ユニットの後退を開始し(ステップA4
8)、射出ユニットを後退させる射出ユニット用サーボ
モータに流れる電流IUを検出する(ステップA4
9)。前記と同様、潤滑油の劣化等によって射出ユニッ
ト駆動機構の駆動抵抗が増大していれば、これに比例し
て射出ユニット用サーボモータに流れる電流IUは増大
する。そこで、PMC用CPU114は射出ユニット用
サーボモータに流れる電流の現在値IUとROM117
の許容値記憶ファイルに格納された射出ユニット後退時
の射出ユニット用モータの電流許容値IUBaとの大小
関係を比較するが(ステップA50)、射出ユニット用
サーボモータに流れる電流の現在値IUが電流許容値I
UBaを越えていれば、更に、表示完了フラグFがセッ
トされているか否かを判別し(ステップA51)、表示
完了フラグFがセットされていなければ、CRTの表示
画面に射出ユニット駆動機構の点検を奨励するメッセー
ジ、例えば、“射出ユニット駆動機構の給脂状態を確認
して下さい”等を表示して射出ユニット用サーボモータ
の駆動を停止する一方(ステップA52,ステップA5
4)、表示完了フラグFが既にセットされていれば、該
フラグFをリセットして射出ユニット用サーボモータの
駆動を停止する(ステップA53,ステップA54)。
また、ステップA50の判別結果が偽となった場合に
は、表示完了フラグFをリセットして射出ユニット用サ
ーボモータの駆動を停止することとなる(ステップA5
3,ステップA54)。
【0038】次いで、PMC用CPU114はNC用C
PU112に型厚調整部前進指令を出力して設定速度I
DFbで型厚調整部の前進を開始し(ステップA5
5)、型厚調整部を前進させる型厚調整用サーボモータ
に流れる電流IDを検出する(ステップA56)。サー
ボインターフェイスを介してNC用CPU112から指
令を受けたサーボ回路は、型厚調整部の前進速度が設定
速度IDFbとなるように型厚調整用サーボモータの駆
動電流を制御するので、潤滑油の劣化等によって型厚調
整部の駆動抵抗が増大していれば、これに比例して型厚
調整用サーボモータに流れる電流IDが増大することと
なる。
【0039】次いで、PMC用CPU114は型厚調整
用サーボモータに流れる電流の現在値IDとROM11
7の許容値記憶ファイルに格納された型厚調整部前進時
の型厚調整用モータの電流許容値IDFaとの大小関係
を比較するが(ステップA57)、型厚調整用サーボモ
ータに流れる電流の現在値IDが電流許容値IDFaを
越えていれば型厚調整部に何等かの劣化が生じているも
のと判定し、CRTの表示画面に、型厚調整部の点検を
奨励するメッセージ、例えば、“型厚調整部の給脂状態
を確認して下さい”等を表示して(ステップA58)、
表示完了フラグFをセットする一方(ステップA5
9)、電流現在値IDが電流許容値IDFaを越えてい
なければ、ステップA58,ステップA59の処理を非
実行として次の処理へ移行する。
【0040】次に、PMC用CPU114はNC用CP
U112に型厚調整部後退指令を出力して設定速度ID
Bbで型厚調整部の後退を開始し(ステップA60)、
型厚調整部を後退させる型厚調整用サーボモータに流れ
る電流IDを検出する(ステップA61)。前記と同
様、潤滑油の劣化等によって型厚調整部の駆動抵抗が増
大していれば、これに比例して型厚調整用サーボモータ
に流れる電流IDは増大する。そこで、PMC用CPU
114は型厚調整用サーボモータに流れる電流の現在値
IDとROM117の許容値記憶ファイルに格納された
型厚調整部後退時の型厚調整用モータの電流許容値ID
Baとの大小関係を比較するが(ステップA62)、型
厚調整用サーボモータに流れる電流の現在値IDが電流
許容値IDBaを越えていれば、更に、表示完了フラグ
Fがセットされているか否かを判別し(ステップA6
3)、表示完了フラグFがセットされていなければ、C
RTの表示画面に型厚調整部の点検を奨励するメッセー
ジ、例えば、“型厚調整部の給脂状態を確認して下さ
い”等を表示して型厚調整用サーボモータの駆動を停止
する一方(ステップA64,ステップA66)、表示完
了フラグFが既にセットされていれば、該フラグFをリ
セットして型厚調整用サーボモータの駆動を停止する
(ステップA65,ステップA66)。また、ステップ
A62の判別結果が偽となった場合には、表示完了フラ
グFをリセットして型厚調整用サーボモータの駆動を停
止することとなる(ステップA65,ステップA6
6)。
【0041】次いで、型厚調整用サーボモータの駆動を
停止したPMC用CPU114は、劣化状態検出のため
の射出操作のガイダンス、例えば、“シリンダ温度や使
用樹脂および金型等が定められた条件と一致しているこ
とを確認して射出実行キーを操作して下さい”等を表示
し(ステップA67)、オペレータによる射出実行キー
の操作を待つ待機状態に入る(ステップA68)。
【0042】CRTのガイダンス表示を参照したオペレ
ータは、樹脂の材質やシリンダ温度および装着する金型
等に関する条件を予め定められた条件と同一にするた
め、ホッパ内の樹脂の材質を点検し、シリンダ温度が定
められた値に達していることを確認すると共に、予め定
められた条件により、金型を未装着のまま、または、ノ
ズルを塞いで、もしくは、定められた金型を装着して射
出実行キーを操作する。
【0043】ステップA68の判別処理で射出実行キー
の操作を検出したPMC用CPU114は、ROM11
7から共有RAM105の設定メモリ部に読込んだ計量
条件に従って計量処理を実行し(ステップA69)、設
定射出圧力PRbに対応する一定のトルクリミットをサ
ーボ回路103に設定して射出用サーボモータ2の駆動
電流の上限を規制する(ステップA70)。なお、金型
を装着して射出動作を行わせる条件が決められている場
合には、計量開始前の段階で予め型締め動作とノズルタ
ッチ動作を行わせるようにする。
【0044】そして、トルクリミットを設定したPMC
用CPU114はNC用CPU112に射出開始指令を
出力して射出用サーボモータ2を駆動し、スクリュー1
の射出動作を開始させる(ステップA71)。射出用サ
ーボモータ2の駆動電流の上限が規制される結果、トル
クリミットを越えて射出用サーボモータ2が駆動される
ことはなく、潤滑油の揮発や劣化等により射出機構の駆
動抵抗が増大したりスクリューに磨耗が生じたりしてい
ると、スクリュー1に作用する実質的な樹脂反力、即
ち、圧力センサ4で検出される射出圧力の値はこれに対
応して減少するが、ロードセル等からなる圧力センサ4
に検出精度の劣化が生じているときには、実質的な射出
圧力が減少している場合であっても圧力センサ4から出
力される射出圧力の値が増大することもある。
【0045】射出動作を開始したPMC用CPU114
はNC用CPU112からの射出・保圧完了信号が入力
されるまで待機し(ステップA72)、射出・保圧完了
信号の入力が確認されると、RAM108に記憶された
射出圧力データを検索して最大射出圧力PRを検出し
(ステップA73)、最大射出圧力PRの値が許容値記
憶ファイルに記憶された射出圧力の下限側許容値PRL
aと上限側許容値PRHaとの間に含まれているか否か
を判別し(ステップA74)、最大射出圧力PRが下限
側許容値PRLaよりも小さいか、もしくは、上限側許
容値PRHaよりも大きい場合には、CRTの表示画面
に射出機構部の点検を奨励するメッセージ、例えば、
“射出機構部の給脂状態とロードセルの劣化状態を確認
して下さい”等を表示して「劣化状態検出処理」を終了
する一方(ステップA75)、最大射出圧力PRが下限
側許容値PRLaと上限側許容値PRHaとの間に含ま
れていれば、射出機構部の給脂状態および圧力センサ4
の機能とも正常であると見做し、ステップA75の処理
を非実行として「劣化状態検出処理」を終了する。
【0046】本実施例の「劣化状態検出処理」によれ
ば、CRT/MDI119の作業メニューから「定期点
検」の項目を選択して所定のプログラムで射出成形機を
駆動してみるだけで射出機構,クランプ機構,スクリュ
ー回転機構,エジェクタ機構,射出ユニット駆動機構,
型厚調整部等の各部に実質的な支障となるような劣化が
生じているか否かを個別に判定して表示させることがで
きるので、異常が表示された部分に関してのみ厳密な点
検や再調整作業を行えばよく、定期点検等に関わる面倒
な作業を大幅に軽減することができる。
【0047】また、表2に示される許容値記憶ファイ
ル、即ち、定期点検に際して用いる許容値を記憶したフ
ァイルに加え、出荷点検時に用いる許容値を記憶した第
2の許容値記憶ファイルをROM117に設け、出荷時
の点検に際し第2の許容値記憶ファイルに格納された許
容値を用いて図2〜図8に示されるものと同等の処理を
実施するようにすれば、メーカ側で出荷の可否および再
調整の要不要を判別するようにすることもできる。
【0048】この場合、図2〜図8における各ステップ
A5,A11,A17,A23,A29,A34,A4
0,A46,A52,A58,A64,A75に対応す
る処理では、点検を奨励するメッセージに換えて出荷前
の再調整作業を要求するメッセージを表示するようにす
る。図2〜図8に示される定期点検時の処理では、点検
箇所の前後退および射出圧力の上下限のうち少なくとも
いずれか一方に異常が検出された場合に点検を奨励する
同様のメッセージを表示するようにしているが、出荷点
検の段階では更に詳細な情報が必要とされる場合もある
ので、点検箇所の前進または後退時に生じた異常、およ
び、射出圧力が上限を越えた場合の異常や下限に満たな
い場合の異常に対して個別に各個毎の再調整要求メッセ
ージを表示するようにしても良い。
【0049】即ち、図2〜図8に示す定期点検時の処理
に見られる各ステップA6,A10,A12,A18,
A22,A24,A35,A39,A41,A47,A
51,A53,A59,A63,A65の処理は不要と
なり、点検箇所を前進または後退させた時に駆動電流の
異常が検出されると、“スクリュー前進時の抵抗が大き
過ぎます、再調整して下さい”や“スクリュー後退時の
抵抗が大き過ぎます、再調整して下さい”等の再調整要
求メッセージを個別に表示するようにする。また、ステ
ップA74に対応する処理ではPR<PRLaの真偽判
定とPR>PRHaの真偽判定とを個別に実施するよう
にし、再調整要求のメッセージも、例えば、“射出時の
抵抗が大き過ぎます、再調整して下さい”や“ロードセ
ルまたはシステムに異常の可能性があります、確認して
下さい”等のメッセージを個別に表示するようにする。
通常、第2の許容値記憶ファイルに格納された許容値の
値は定期点検のための許容値記憶ファイル(表2)に格
納された許容値に比べシビアに設定される。
【0050】以上、定められた条件で射出成形機を駆動
したときの各軸サーボモータの駆動電流の許容値や射出
圧力の許容値等を同一規格の射出成形機に対し共通して
一義的に定めて許容値記憶ファイルに格納し、定期点検
の段階で検出された実際のモータ駆動電流や射出圧力の
値と比較することによって劣化の有無を判別するように
した例について説明したが、射出成形機の固体差、即
ち、加工公差内の寸法および形状誤差等により、同一規
格の射出成形機を理想的な状態に調整した場合でも、定
められた条件下における各軸の駆動電流の値や一定のト
ルクリミット下における射出圧力の値に差が生じる場合
がある。
【0051】そこで、出荷時に射出成形機を理想的な状
態に調整した段階で、定められた条件で射出成形機の各
部を作動させ、この時の各軸サーボモータの駆動電流の
実測値や射出圧力の実測値を基準として定期点検時にお
ける各軸サーボモータの駆動電流や射出圧力の許容値を
算出し、この許容値に基いて定期点検を実施することで
劣化の有無を判別するようにしても良い。この場合、共
有RAM105のメモリには表2に示されるような許容
値記憶ファイルを白紙状態で設け、また、ROM117
には表1に示されるような条件記憶ファイルと表3に示
されるような許容幅記憶ファイルを設ける。
【0052】
【表3】 許容幅記憶ファイルは、理想的に調整された射出成形機
が定められた条件で駆動されたときの各軸サーボモータ
の駆動電流や射出圧力の実測値に対し、射出成形機の稼
働や射出成形作業が支障なく行われる範囲の許容幅の値
を記憶したファイルである。
【0053】図9〜図13は許容値を算出するための
「許容値設定記憶処理」の概略を示すフローチャートで
あり、射出成形機の組立ておよび調整が完了した段階で
実施されるシーケンスプログラムとしてROM117に
格納され、CRT表示画面の作業メニューから「許容値
設定」の項目を選択することによって起動される。な
お、この処理を実施する前の段階で、シリンダ温度を条
件記憶ファイルに設定された値にまで加熱しておくこと
が望ましく、また、ホッパーには予め指定された樹脂を
投入しておく。
【0054】「許容値設定記憶処理」を開始したPMC
用CPU114は、まず、ROM117の条件記憶ファ
イルに格納された設定値ISFb〜PRbおよび計量条
件等を読込み、条件記憶ファイルに定められた値を共有
RAM105の設定メモリ部に駆動条件として設定する
(ステップB1)。
【0055】次いで、PMC用CPU114はNC用C
PU112にスクリュー前進指令を出力して設定速度I
SFbでスクリュー1の前進を開始し(ステップB
2)、該スクリュー1を前進駆動する射出用サーボモー
タ2に流れる電流IS、即ち、理想的に調整された射出
成形機を定められた速度条件で前進駆動するために必要
とされる駆動電流ISの値を検出し(ステップB3)、
ROM117の許容幅記憶ファイルに格納されたスクリ
ュー前進時の射出用モータの電流の許容幅ISFcの値
を加算してスクリュー前進時の射出用モータの電流の許
容値を算出すると共に、この値を、不揮発性の共有RA
M105に設定された許容値記憶ファイルにスクリュー
前進時の射出用モータの電流の許容値ISFaとして記
憶する(ステップB4)。
【0056】そして、PMC用CPU114はNC用C
PU112にスクリュー後退指令を出力して設定速度I
SBbでスクリュー1の後退を開始し(ステップB
5)、該スクリュー1を後退駆動する射出用サーボモー
タ2に流れる電流IS、即ち、理想的に調整された射出
成形機を定められた速度条件で後退駆動するために必要
とされる駆動電流ISの値を検出し(ステップB6)、
ROM117の許容幅記憶ファイルに格納されたスクリ
ュー後退時の射出用モータの電流の許容幅ISBcの値
を加算してスクリュー後退時の射出用モータの電流の許
容値を算出すると共に、この値を、不揮発性の共有RA
M105に設定された許容値記憶ファイルにスクリュー
後退時の射出用モータの電流の許容値ISBaとして記
憶した後(ステップB7)、射出用サーボモータ2の駆
動を停止する(ステップB8)。
【0057】以下、PMC用CPU114は、クランプ
機構を定められた速度条件ICFbおよびICBbで前
後退させて停止し、また、定められた回転速度IRbで
スクリュー回転機構を駆動して停止すると共に、エジェ
クタと射出ユニットおよび型厚調整部の各々を夫々定め
られた速度条件IEFb,IEBb,IUFb,IUB
b,IDFb,IDBbで前後退させて停止し、前後退
時に各軸のサーボモータに流れる電流を実測して得た駆
動電流の値IC,IR,IE,IU,IDの各々に、こ
れに対応する許容幅記憶ファイルの値ICFc,ICB
c,IRc,IEFc,IEBc,IUFc,IUB
c,IDFc,IDBcの各々を加算して型閉じ時のク
ランプ用モータの電流の許容値ICFa,型開き時のク
ランプ用モータの電流の許容値ICBa,スクリュー回
転時のスクリュー回転用モータの電流の許容値IRa,
エジェクタ前進時のエジェクタ用モータの電流の許容値
IEFa,エジェクタ後退時のエジェクタ用モータの電
流の許容値IEBa,射出ユニット前進時の射出ユニッ
ト用モータの電流の許容値IUFa,射出ユニット後退
時の射出ユニット用モータの電流の許容値IUBa,型
厚調整部前進時の型厚調整用モータの電流の許容値ID
Fa、および、型厚調整部後退時の型厚調整用モータの
電流の許容値IDBaを算出し、各許容値の値を共有R
AM105の許容値記憶ファイルに不揮発記憶する(以
上、ステップB9〜ステップB40)。
【0058】次いで、PMC用CPU114は、許容値
設定のための射出操作のガイダンス、例えば、“シリン
ダ温度や使用樹脂および金型等が定められた条件と一致
していることを確認して射出実行キーを操作して下さ
い”等を表示し(ステップB41)、オペレータによる
射出実行キーの操作を待つ待機状態に入ることとなる
(ステップB42)。
【0059】これに対し、CRTのガイダンス表示を参
照したオペレータは、樹脂の材質やシリンダ温度および
装着する金型等に関する条件を予め定められた条件と同
一にするため、ホッパ内の樹脂の材質を点検し、シリン
ダ温度が定められた値に達していることを確認すると共
に、予め定められた条件により、金型を未装着のまま、
または、ノズルを塞いで、もしくは、決められた金型を
装着して射出実行キーを操作する。
【0060】ステップB42の判別処理で射出実行キー
の操作を検出したPMC用CPU114は、ROM11
7から共有RAM105の設定メモリ部に読込んだ計量
条件に従って計量処理を実行し(ステップB43)、設
定射出圧力PRbに対応する一定のトルクリミットをサ
ーボ回路103に設定して射出用サーボモータ2の駆動
電流の上限を規制した後(ステップB44)、NC用C
PU112に射出開始指令を出力して射出用サーボモー
タ2を駆動し、スクリュー1の射出動作を開始させる
(ステップB45)。
【0061】射出動作を開始したPMC用CPU114
はNC用CPU112からの射出・保圧完了信号が入力
されるまで待機し(ステップB46)、RAM108に
記憶された射出圧力データを検索して最大射出圧力PR
を検出し(ステップB47)、理想的に調整された射出
成形機に定められた駆動トルクで射出動作を行わせたと
きの最大射出圧力PRの値から所定条件で射出した時の
射出圧力の下限側許容幅PRLcの値を減じ、所定条件
で射出した時の射出圧力の下限側許容値を算出して共有
RAM105の許容値記憶ファイルに下限側許容値PR
Laとして不揮発記憶すると共に(ステップB48)、
理想的に調整された射出成形機に定められた駆動トルク
で射出動作を行わせたときの最大射出圧力PRの値に所
定条件で射出した時の射出圧力の上限側許容幅PRHc
の値を加算し、所定条件で射出した時の射出圧力の上限
側許容値を算出して共有RAM105の許容値記憶ファ
イルに上限側許容値PRHaとして不揮発記憶して(ス
テップB49)、「許容値設定記憶処理」を終了する。
【0062】共有RAM105の許容値記憶ファイルに
不揮発記憶された許容値を用いて行う定期点検時の処理
は図2〜図8に示されるものと同様であるが、この場
合、許容値ISFa〜PRHaの値が各射出成形機の固
体差に基いて設定されているので、加工完了時の寸法お
よび形状誤差等の影響、即ち、射出成形機の初期の状態
に関わりなく、経年変化による劣化のみを基準として異
常の有無を判別することができる。また、前述の「許容
値設定記憶処理」で、各軸サーボモータの駆動電流の実
測値や射出圧力の実測値を基準として算出された許容値
を共有RAM105に記憶する代わりに、射出成形機を
理想的な状態に調整した段階で測定された各軸サーボモ
ータの駆動電流の実測値や射出圧力の値をそのまま共有
RAM105に不揮発記憶しておき、定期点検の段階で
ROM117の許容幅記憶ファイルから各々の許容幅の
値を読込んで、共有RAM105に不揮発記憶された実
測値の各々に加算または減算して許容値を算出し、この
許容値と定期点検で検出された各軸サーボモータの駆動
電流の実測値や射出圧力の値と比較して劣化の有無を判
別するようにしても良い。
【0063】上述した実施例の各々に対し、点検を奨励
するメッセージの表示形式を変更したり、検出した各軸
サーボモータの駆動電流の実測値や射出圧力の値を保存
したり、また、定期点検の要不要を射出成形機の購入後
または前回の定期点検からの経過日数やショット数の値
に基いて判定したり、更に、複数の射出成形機を管理す
るセルコントローラからの指令で定期点検を実施させた
りすることができる。
【0064】次に、定期点検実施時に検出した各軸サー
ボモータの駆動電流の実測値や射出圧力の大小、即ち、
劣化の程度に応じて点検を奨励するメッセージを階層分
けして表示するようにした例について説明する。この場
合、ROM117または共有RAM105の許容値記憶
ファイルには、表4および表5に示すように、機構各部
の駆動抵抗の増大等が射出成形機の稼働や射出成形作業
に悪影響を与えない範囲の小の許容値と、このまま射出
成形機の稼働や射出成形作業を続けて行くと悪影響が出
る可能性があるが給脂等の簡単な作業で機能の回復が可
能な範囲の中の許容値、および、添付マニュアルに基く
ユーザの調整作業と給脂によって機能の回復が可能な範
囲の大の許容値の3段階が、各項目毎に個別に設定され
ている。
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】 図14および図15はメッセージを階層分けして表示す
るようにした「劣化状態検出処理」の一部を示すフロー
チャートである。
【0067】「劣化状態検出処理」を開始したPMC用
CPU114は、まず、ROM117の条件記憶ファイ
ルに格納された設定値ISFb〜PRbおよび計量条件
等を読込み、条件記憶ファイルに定められた値を共有R
AM105の設定メモリ部に駆動条件として設定する
(ステップC1)。
【0068】次いで、PMC用CPU114はNC用C
PU112にスクリュー前進指令を出力して設定速度I
SFbでスクリュー1の前進を開始し(ステップC
2)、該スクリュー1を前進駆動する射出用サーボモー
タ2に流れる電流ISを検出して(ステップC3)、射
出用サーボモータ2に流れる電流の現在値ISとROM
117または共有RAM105の許容値記憶ファイルに
格納されたスクリュー前進時の射出用モータの電流許容
値ISFa1(大の許容値)との大小関係を比較する
(ステップC4)。そして、射出用サーボモータ2に流
れる電流の現在値ISが電流許容値ISFa1を越えて
いれば射出機構に回復困難な劣化が生じているものと判
定し、CRTの表示画面に、回復困難な劣化が生じてお
りメーカー側の調整が必要となっていることを示すメッ
セージ、例えば、“射出機構に異常、メーカーへ連絡し
て下さい”等を表示して(ステップC7)、表示状態記
憶フラグFに3をセットする(ステップC8)。
【0069】また、ステップC4の判別結果が偽で射出
用サーボモータ2に流れる電流の現在値ISがスクリュ
ー前進時の射出用モータの電流許容値ISFa1を越え
ていなければ、更に、電流の現在値ISとROM117
または共有RAM105の許容値記憶ファイルに格納さ
れたスクリュー前進時の射出用モータの電流許容値IS
Fa2(中の許容値)との大小関係を比較する(ステッ
プC5)。そして、電流の現在値ISが電流許容値IS
Fa1と電流許容値ISFa2との間にあれば、添付マ
ニュアルに基くユーザの調整作業と給脂によって機能の
回復が可能であるものと判定し、CRTの表示画面に、
ユーザの調整作業と給脂を要求するメッセージ、例え
ば、“射出機構に給脂、マニュアルを参照して点検を実
施して下さい”等を表示して(ステップC9)、表示状
態記憶フラグFに2をセットする(ステップC10)。
【0070】更に、ステップC5の判別結果が偽で射出
用サーボモータ2に流れる電流の現在値ISがスクリュ
ー前進時の射出用モータの電流許容値ISFa2を越え
ていなければ、電流の現在値ISとROM117または
共有RAM105の許容値記憶ファイルに格納されたス
クリュー前進時の射出用モータの電流許容値ISFa3
(小の許容値)との大小関係を比較する(ステップC
6)。そして、電流の現在値ISが電流許容値ISFa
2と電流許容値ISFa3との間にあれば、このまま射
出成形機の稼働や射出成形作業を続けて行くと悪影響が
出る可能性があるが給脂等の簡単な作業で機能の回復が
可能であるものと判定し、CRTの表示画面に、給脂を
要求するメッセージ、例えば、“射出機構に給脂して下
さい”等を表示して(ステップC11)、表示状態記憶
フラグFに1をセットする一方(ステップC12)、電
流の現在値ISが電流許容値ISFa3にも満たない場
合にはメッセージの表示は行わない。
【0071】次に、PMC用CPU114はNC用CP
U112にスクリュー後退指令を出力して設定速度IS
Bbでスクリュー1の後退を開始し(ステップC1
3)、該スクリュー1を後退駆動する射出用サーボモー
タ2に流れる電流ISを検出して(ステップC14)、
射出用サーボモータ2に流れる電流の現在値ISとRO
M117または共有RAM105の許容値記憶ファイル
に格納されたスクリュー後退時の射出用モータの電流許
容値ISBa1(大の許容値)との大小関係を比較する
(ステップC15)。そして、電流の現在値ISが電流
許容値ISBa1を越えていると判別された場合には、
表示状態記憶フラグFに3がセットされているか否か、
即ち、射出機構に回復困難な劣化が生じた場合のメッセ
ージが既にCRTに表示されているか否かを判別し(ス
テップC24)、このメッセージが表示されていなけれ
ば、ステップC9またはステップC11で表示した射出
機構に関するメッセージ、即ち、今回検出分よりも軽度
の異常に関するメッセージを一旦消去し(ステップC2
5)、改めて、射出機構に回復困難な劣化が生じている
場合のメッセージを表示して(ステップC26)、表示
状態記憶フラグFをリセットする(ステップC20)。
射出機構に回復困難な劣化が生じた場合のメッセージが
既に表示されていた場合、即ち、表示状態記憶フラグF
に3がセットされていた場合には、ステップC7で表示
したメッセージをそのまま残して、再表示に関する処理
は実施しない。
【0072】また、ステップC15の判別結果が偽で射
出用サーボモータ2に流れる電流の現在値ISがスクリ
ュー後退時の射出用モータの電流許容値ISBa1を越
えていなければ、更に、電流の現在値ISとROM11
7または共有RAM105の許容値記憶ファイルに格納
されたスクリュー後退時の射出用モータの電流許容値I
SBa2(中の許容値)との大小関係を比較し、電流の
現在値ISが電流許容値ISBa1と電流許容値ISB
a2との間にあるか否かを判別する(ステップC1
6)。そして、電流の現在値ISが電流許容値ISBa
1と電流許容値ISBa2との間にあれば、表示状態記
憶フラグFに2または3がセットされているか否か、即
ち、射出機構に回復困難な劣化が生じた場合のメッセー
ジもしくは添付マニュアルに基くユーザの調整作業と給
脂によって機能の回復が可能である場合のメッセージが
既にCRTに表示されているか否かを判別し(ステップ
C21)、いずれのメッセージも表示されていなけれ
ば、ステップC11で表示した射出機構に関するメッセ
ージ、即ち、今回検出分よりも軽度の異常に関するメッ
セージを一旦消去し(ステップC22)、改めて、添付
マニュアルに基くユーザの調整作業と給脂を必要とする
旨のメッセージを表示して(ステップC23)、表示状
態記憶フラグFをリセットする(ステップC20)。射
出機構に回復困難な劣化が生じた場合のメッセージもし
くは添付マニュアルに基くユーザの調整作業と給脂によ
って機能の回復が可能である場合のメッセージが既に表
示されていた場合、即ち、表示状態記憶フラグFに2ま
たは3がセットされていた場合には、ステップC7もし
くはステップC9で表示したメッセージをそのまま残
し、再表示に関する処理は実施しない。
【0073】更に、ステップC16の判別結果が偽で射
出用サーボモータ2に流れる電流の現在値ISがスクリ
ュー後退時の射出用モータの電流許容値ISBa2を越
えていなければ、次いで、電流の現在値ISとROM1
17または共有RAM105の許容値記憶ファイルに格
納されたスクリュー後退時の射出用モータの電流許容値
ISBa3(小の許容値)との大小関係を比較し、電流
の現在値ISが電流許容値ISBa2と電流許容値IS
Ba3との間にあるか否かを判別することとなる(ステ
ップC17)。そして、電流の現在値ISが電流許容値
ISBa2と電流許容値ISBa3との間にあれば、表
示状態記憶フラグFの値が0であるか否か、即ち、射出
機構に関する何等かのメッセージが既にCRTに表示さ
れているか否かを判別し(ステップC18)、表示状態
記憶フラグFの値が0で何等のメッセージも表示されて
いなければ、改めて、射出機構への給脂を要求する旨の
メッセージを表示して(ステップC19)、表示状態記
憶フラグFをリセットする(ステップC20)。表示状
態記憶フラグFが0以外の値であって既に何等かのメッ
セージが表示されている場合には、このメッセージを残
すものとし、再表示に関する処理は実施しない。また、
電流の現在値ISが電流許容値ISBa3に満たなけれ
ばステップC19の表示処理は非実行とされる。従っ
て、この実施例では、機構各部を前後退させて検出した
劣化状態のうち、より劣化状態の激しいものに対応する
メッセージが表示されることとなる。
【0074】ステップC20の処理を終了したPMC用
CPU114は、スクリュー1の駆動を停止した後、更
に、クランプ機構を定められた速度条件ICFbおよび
ICBbで前後退させて停止し、また、定められた回転
速度IRbでスクリュー回転機構を駆動して停止すると
共に、エジェクタと射出ユニットおよび型厚調整部の各
々を夫々定められた速度条件IEFb,IEBb,IU
Fb,IUBb,IDFb,IDBbで前後退させて停
止し、前後退時に各軸のサーボモータに流れる電流を実
測して得た駆動電流の値IC,IR,IE,IU,ID
の各々を、機構各部の駆動抵抗の増大等が射出成形機の
稼働や射出成形作業に悪影響を与えない範囲の小の許容
値と、このまま射出成形機の稼働や射出成形作業を続け
て行くと悪影響が出る可能性があるが給脂等の簡単な作
業で機能の回復が可能な範囲の中の許容値、および、添
付マニュアルに基くユーザの調整作業と給脂によって機
能の回復が可能な範囲の大の許容値と各々比較し、更
に、定められた条件で射出動作を行わせ、この時の射出
圧力と3段階の許容値との大小関係を比較して、夫々劣
化の程度に応じて異なるメッセージをCRTに表示する
こととなるが、機構各部に対して実施される判別や表示
の処理は図14および図15に示すものと同等であるか
ら、他の機構部に関する処理についてはフローチャート
の表示および詳細な説明を省略する。
【0075】次に、検出した各軸サーボモータの駆動電
流の実測値や射出圧力の値を定期点検実施毎に保存する
ようにした例について説明する。この場合、ROM11
7の条件記憶ファイルおよび許容値記憶ファイルに加
え、更に、表6に示すような検査結果記憶ファイルを共
有RAM105に白紙状態で設ける。
【0076】
【表6】 図16は定期点検実施毎に各軸サーボモータの駆動電流
の実測値や射出圧力の値を保存するようにした「劣化状
態検出記憶処理」の一部を示すフローチャートであり、
この処理は前述の「劣化状態検出処理」と同様、CRT
表示画面の作業メニューから「定期点検」の項目を選択
することによって起動される。
【0077】「劣化状態検出記憶処理」を開始したPM
C用CPU114は、まず、出荷時に初期化された検査
回数積算指標jの値を1インクリメントして時計装置1
06から現在の年月日を読込むと共に、射出成形機の成
形サイクル実行回数を積算記憶する共有RAM105の
ショット数カウンタの現在値を検出し(ステップD1,
ステップD2)、検査結果記憶ファイルにおける点検時
の日付および点検時のショット数の項目の第j欄の各々
に現在の年月日とショット数カウンタの現在値を記憶す
る(ステップD3)。次に、PMC用CPU114は、
ROM117の条件記憶ファイルに格納された設定値I
SFb〜PRbおよび計量条件等を読込んで、条件記憶
ファイルに定められた値を共有RAM105の設定メモ
リ部に駆動条件として設定する(ステップD4)。
【0078】次いで、PMC用CPU114はNC用C
PU112にスクリュー前進指令を出力して設定速度I
SFbでスクリュー1の前進を開始し(ステップD
5)、スクリュー1を前進駆動する射出用サーボモータ
2に流れる電流ISを検出し(ステップD6)、該電流
の現在値ISとROM117の許容値記憶ファイルに格
納されたスクリュー前進時の射出用モータの電流許容値
ISFaとの大小関係を比較する(ステップAD7)。
そして、射出用サーボモータ2に流れる電流の現在値I
Sが電流許容値ISFaを越えていれば、射出機構に何
等かの劣化が生じているものと判定し、CRTの表示画
面に、射出機構の点検をオペレータに奨励するメッセー
ジ、例えば、“射出機構の給脂状態を確認して下さい”
等を表示して表示完了フラグFをセットし(ステップD
8,ステップD9)、射出用サーボモータ2に流れる電
流の現在値ISの値を検査結果記憶ファイルにおけるス
クリュー前進時の射出用モータの電流の項目の第j欄に
記憶する一方(ステップD10)、電流の現在値ISが
電流許容値ISFaを越えていなければ、ステップD
8,ステップD9の処理を非実行として、ステップD1
0の登録処理のみを実行する。
【0079】ステップD10の処理を終了したPMC用
CPU114はスクリュー1に設定速度ISBbの後退
指令を出力し、駆動電流ISを検出してスクリュー1の
駆動を停止した後、更に、クランプ機構を定められた速
度条件ICFbおよびICBbで前後退させて停止し、
また、定められた回転速度IRbでスクリュー回転機構
を駆動して停止すると共に、エジェクタと射出ユニット
および型厚調整部の各々を夫々定められた速度条件IE
Fb,IEBb,IUFb,IUBb,IDFb,ID
Bbで前後退させて停止し、前後退時に各軸のサーボモ
ータに流れる電流を実測して得た駆動電流の値IS,I
C,IR,IE,IU,IDの各々を検査結果記憶ファ
イルにおけるスクリュー後退時の射出用モータの電流,
型閉じ時のクランプ用モータの電流,型開き時のクラン
プ用モータの電流,スクリュー回転時のスクリュー回転
用モータの電流,エジェクタ前進時のエジェクタ用モー
タの電流,エジェクタ後退時のエジェクタ用モータの電
流,射出ユニット前進時の射出用モータの電流,射出ユ
ニット後退時の射出用モータの電流,型厚調整部前進時
の型厚調整用モータの駆動電流,型厚調整部後退時の型
厚調整用モータの駆動電流の各項目における第j欄に記
憶し、更に、定められた条件で射出動作を行わせ、この
時の最大射出圧力PRを検査結果記憶ファイルにおける
射出圧力の第j欄に記憶すると共に、検出電流や検出射
出圧力に対応した各種メッセージをCRTに表示するこ
ととなるが、機構各部に対して実施される判別や表示お
よび記憶の処理は図16に示すものと同等であるから、
他の機構部に関する処理についてはフローチャートの表
示および詳細な説明を省略する。なお、表示完了フラグ
Fは前述の「劣化状態検出処理」と同様、同一メッセー
ジの重複表示を回避するために用いられている。
【0080】この実施例では、定期点検の実施回数jに
対して定期点検の実施年月日とその時のショット数の積
算値および各部の駆動電流の値や射出圧力の値が一対一
に対応して記録されるから、各駆動部の劣化の進行状況
と使用期間および稼働率との関係を容易に知ることがで
き、より適格な調整作業の実施が可能となる。なお、検
査結果記憶ファイルの内容はCRT/MDI119から
のデータ要求によりCRT画面に表示される。検査結果
の保存先は共有RAM105に限らず、その他の外部記
憶装置でも良く、また、複数の射出成形機に接続された
単一のセルコントローラの記憶手段に射出成形機毎のフ
ァイルを設けて保存することも可能である。
【0081】以下、定期点検の要不要を射出成形機の購
入後または前回の定期点検からの経過日数やショット数
の値に基いて判定するようにした実施例ならびに複数の
射出成形機を管理するセルコントローラからの指令で定
期点検を実施させるようにした実施例について簡単に説
明する。
【0082】図17は定期点検の要不要を前回の定期点
検からの経過日数に基いて判定するためにPMC用CP
U114が電源投入直後の段階で実施する処理の概略を
示すフローチャートであり、PMC用CPU114は、
まず、時計装置106から年月日の現在値を読み(ステ
ップE1)、この値が射出成形機の出荷段階で予めメー
カー側が共有RAM105に設定した点検予定年月日の
値に達しているか否かを判別する(ステップE2)。そ
して、年月日の現在値が点検予定年月日の値に達してい
れば、オペレータがCRT/MDI119の定期点検実
行キーを操作するか、または、定期点検解除キーを操作
するまで待機する(ステップE3,ステップE4)。
【0083】オペレータが定期点検実行キーを操作する
と、PMC用CPU114は前述の「劣化状態検出処
理」や「劣化状態検出記憶処理」を実施してCRTに各
部の劣化状態等に関するメッセージを表示し(ステップ
E5)、現段階で共有RAM105に設定されている点
検予定年月日の値に定期点検を実施すべき日数間隔を加
算して共有RAM105に新たな点検予定年月日として
更新記憶した後(ステップE6)、従来と同様のシーケ
ンスに基いて処理動作を開始する。また、現在年月日の
値が点検予定年月日の値に達していない場合とオペレー
タの判断によって定期点検が見送られた場合には、PM
C用CPU114はステップE5およびステップE6の
処理を非実行として直ちに従来と同様のシーケンスに基
いて処理動作を開始することとなる。
【0084】図18は定期点検の要不要をショット数の
値に基いて判定するためにPMC用CPU114が電源
投入直後の段階で実施する処理の概略を示すフローチャ
ートであり、点検予定年月日を点検予定ショット数とし
た点、および、定期点検を実施すべき日数間隔を定期点
検を実施すべきショット数とした点が図17に示す例と
異なるが、全体のアルゴリズムは図17に示した例と同
様である 図17および図18に示される実施例によれば、定期点
検の実施周期に関する管理が自動化されて容易となり、
特に、ステップE5やステップF5の処理で「劣化状態
検出記憶処理」を行わせるようにした場合には、定期点
検の実施年月日やショット数の刻み幅が均等化されるた
め、各駆動部の劣化の進行状況と使用期間および稼働率
との関係を適確に分析することができ、各部の劣化傾向
等をより適確に把握できるようになる。
【0085】図19は複数の射出成形機を管理するセル
コントローラからの指令で定期点検を実施させるように
した実施例の処理の概略を示すフローチャートであり、
図17におけるステップE2の判別処理や図18におけ
るステップF2の判別処理がセルコントローラによって
代行されている。セルコントローラは電源投入時の処理
で、その記憶手段に格納された射出成形機毎の点検予定
年月日や点検予定ショット数の値と現在年月日や各射出
成形機のショット数の値とを比較し、点検予定年月日や
点検予定ショット数に達した射出成形機に対して定期点
検要求信号を出力する。セルコントローラからの定期点
検要求信号を受信した射出成形機は(ステップG1)、
オペレータがCRT/MDI119の定期点検実行キー
を操作するか、または、定期点検解除キーを操作するま
で待機し(ステップG2,ステップG3)、オペレータ
が定期点検実行キーを操作すると前述の「劣化状態検出
処理」や「劣化状態検出記憶処理」を実施してCRTに
各部の劣化状態等に関するメッセージを表示すると共に
(ステップG4)、セルコントローラに点検実行信号を
出力する(ステップG5)。そして、射出成形機からの
点検実行信号を受信したセルコントローラは、その記憶
手段に格納された対応する射出成形機の点検予定年月日
の値や点検予定ショット数の値をステップE6やステッ
プF6の処理と同様にして更新記憶し、対応する射出成
形機への定期点検要求信号をリセットすることとなる。
また、図17および図18に示される例と同じく、セル
コントローラからの定期点検要求信号が入力されない場
合やオペレータの判断によって定期点検が見送られた場
合には、PMC用CPU114はステップG4およびス
テップG5の処理を非実行として直ちに従来と同様のシ
ーケンスに基いて処理動作を開始する。
【0086】この実施例の場合、金型を装着せずに特定
種の樹脂を用いて所定のシリンダ温度で射出を行う条件
を用いるなどして、「劣化状態検出処理」や「劣化状態
検出記憶処理」における金型の装着やノズルの封止およ
び射出実行キーのオペレータ操作等を不要にすることに
より、定期点検に関する処理を完全に自動起動するよう
にすることも可能である。
【0087】以上、各軸の駆動手段が全てサーボモータ
で構成されている場合について説明したが、各軸の駆動
手段はサーボモータに限らず、通常の電動モータや、そ
の他、各種の公知手段を用いることができる。一般に、
射出ユニットや型厚調整部等のように厳密な速度制御や
トルク制御を必要としない部分では通常の電動モータが
用いられることが多く、このような場合、モータの駆動
制御は入出力回路107を介して行われる単純なON/
OFF制御に依存し、モータの回転速度は定速回転とな
るので、駆動条件を規制する速度設定は不要となる。
【0088】
【発明の効果】本発明による射出成形機の点検方法は、
無負荷状態で射出成形機の各可動部をを駆動したときの
各モータ駆動電流の許容値を予め設定しておき、射出成
形機の点検時に各可動部を無負荷状態で駆動して得たモ
ータ駆動電流値が予め定められた許容値の範囲内にある
か否かにより射出成形機の各可動部への力伝動系の劣化
状態を判定するようにしたから、定期点検に際して射出
成形機の各可動部を駆動してみるだけで各可動部への力
伝動系の劣化状態を簡単に検出することができ、従来の
ように不要なメンテナンスや再調整作業を行って時間を
浪費することがなく、しかも、メンテナンスや調整作業
を必要とする部分に関してはこれを適確に知ることがで
きるので、定期点検が容易化され、重大な損傷の発生も
未然に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用した一実施例の電動式射出
成形機の要部を示すブロック図
【図2】一実施例における劣化状態検出処理の概略を示
すフローチャート
【図3】同実施例における劣化状態検出処理の概略を示
すフローチャートの続き
【図4】同実施例における劣化状態検出処理の概略を示
すフローチャートの続き
【図5】同実施例における劣化状態検出処理の概略を示
すフローチャートの続き
【図6】同実施例における劣化状態検出処理の概略を示
すフローチャートの続き
【図7】同実施例における劣化状態検出処理の概略を示
すフローチャートの続き
【図8】同実施例における劣化状態検出処理の概略を示
すフローチャートの続き
【図9】別の実施例における許容値設定記憶処理の概略
を示すフローチャート
【図10】同実施例における許容値設定記憶処理の概略
を示すフローチャートの続き
【図11】同実施例における許容値設定記憶処理の概略
を示すフローチャートの続き
【図12】同実施例における許容値設定記憶処理の概略
を示すフローチャートの続き
【図13】同実施例における許容値設定記憶処理の概略
を示すフローチャートの続き
【図14】別の実施例における劣化状態検出処理の一部
を示すフローチャート
【図15】同実施例における劣化状態検出処理の一部を
示すフローチャートの続き
【図16】別の実施例の劣化状態検出記憶処理の一部を
示すフローチャート
【図17】定期点検の要不要を前回の定期点検からの経
過日数に基いて判定する処理の概略を示すフローチャー
【図18】定期点検の要不要をショット数に基いて判定
する処理の概略を示すフローチャート
【図19】射出成形機を管理するセルコントローラから
の指令で定期点検を実施させる場合の処理の概略を示す
フローチャート
【符号の説明】
1 スクリュー 2 射出用サーボモータ 100 制御装置 103 サーボ回路 105 共有RAM 111 サーボインターフェイス 112 NC(数値制御)用CPU 114 PMC(プログラマブルマシンコントローラ)
用CPU 117 ROM 119 CRT表示装置付手動データ入力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根子 哲明 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 商品開発研 究所 内 (56)参考文献 特開 平2−295719(JP,A) 特開 平3−32814(JP,A) 特開 昭62−83027(JP,A) 実開 昭56−42841(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/00 - 45/84 G05B 23/00 - 23/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機の各可動部を無負荷状態で駆
    動したときの各可動部を駆動するモータの駆動電流の許
    容値を予め設定しておき、射出成形機の点検時に、各可
    動部を無負荷状態で夫々駆動して各モータの駆動電流を
    検出すると共に、検出した駆動電流値が前記予め設定さ
    れた許容値の範囲内にあるか否かによって各可動部への
    力伝動系の劣化状態を判定するようにしたことを特徴と
    する射出成形機の点検方法。
  2. 【請求項2】 前記許容値として各可動部への力伝動系
    の劣化状態を区分する複数のレベルの値を予め設定して
    おき、検出した駆動電流値と設定された各レベルの許容
    値と比較し、劣化状態の区分を判定するようにした請求
    項1記載の射出成形機の点検方法。
  3. 【請求項3】 出荷時に射出成形機の各可動部を無負荷
    状態で駆動して得られた、各可動部を駆動するモータの
    駆動電流より上記許容値を求め予め設定する請求項1又
    は請求項2記載の射出成形機の点検方法。
  4. 【請求項4】 点検を行った時の日時若しくは射出成形
    機のショット数を記憶すると共に、各モータの検出駆動
    電流値をも記憶する請求項1,請求項2又は請求項3記
    載の射出成形機の点検方法
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