JP2932755B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP2932755B2 JP13254291A JP13254291A JP2932755B2 JP 2932755 B2 JP2932755 B2 JP 2932755B2 JP 13254291 A JP13254291 A JP 13254291A JP 13254291 A JP13254291 A JP 13254291A JP 2932755 B2 JP2932755 B2 JP 2932755B2
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magnetic
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film magnetic
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和司 佐藤
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録再生装置に用い
られる薄膜磁気ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、小径ディスクドライブ(Φ3.5
インチ以下の媒体を有する)に薄膜磁気ヘッドが搭載さ
れるようになってきたが、その再生出力が、周速に比例
する性質から、小型ドライブでは再生出力を向上させる
ために、コイル巻数を増加させる等種々の開発がなされ
ている。
【0003】図4は従来の薄膜磁気ヘッドの素子部のパ
ターン図であり、図5は図4のA−A線断面図であり、
図6は従来のコアパターンの平面図であり、(a)はサ
ドルタイプのコア、(b)は別のサドルタイプのコア、
(c)はホームベース形状のコアの平面図であり、図7
は他の従来例の薄膜磁器ヘッドの素子部の断面図であ
る。図4において、1はパーマロイ(Ni−Fe合金)
等の磁性薄膜によってできたコア、2は銅等の電気伝導
性薄膜によってできたコイル及び端子、3はレジスト等
の絶縁材料によってできた絶縁層、4は前記絶縁層3の
下層に形成され、銅等の電気伝導性薄膜によってできた
端子、5は前記コイル及び端子2と連結するコイル接続
部、6は前記コイル及び端子2とコア1の間に介入し電
気的に絶縁する絶縁層である。図5において、7は前記
図4におけるコア1を構成する上部コアであり、8はそ
の下部コアである。9はアルミナ等の非磁性材料によっ
てできたギャップ部、10は磁気記録媒体である。
【0004】また、コアの形状は、図6に示すように角
を円弧状にしたいわゆるサドル(自転車部品)形状か、
ホームベース形状に近似した形態であり、トラック幅に
相当する部分を矩形とし、つなぎ合わせた形状である。
又、厚み方向には、図5に示すように一定の厚みt1で
あるものや、図7に示すように2層構成とし、厚みt2
である部分を一部有する構造のものであった。
【0005】以上のように構成された薄膜磁気ヘッドに
ついて、以下その動作を説明する。図4及び図5におい
て、コイル層2に電流を矢印Bの方向に流すと、図5に
おいて磁束は矢印Cの方向に閉ループをなす形で伝達し
周回する。この時、磁気記録媒体10に磁気信号が記録
されることとなる。又、再生の時は、磁気記録媒体10
からの磁束が上部コア7及び下部コア8に流れ込み、コ
イル2に誘導起電力が発生し、その電圧を信号として取
り出していた。この様な従来のヘッドのコア構造は、記
録時におけるコアの磁気的飽和状態を避けるために取ら
れた構造であり、コアの全幅W2とトラック幅W1の比率
はW2/W1=数倍〜数10倍程度であり、磁路長lとW
2の比も1に近いものであった。
【0006】図8(a),(b)に従来の薄膜磁器ヘッ
ドにおけるコア内の磁区構造を示すが示す。図8
(a),(b)からわかるようにコアの形状に曲線部が
あるため、その磁壁の始点Dの位置が磁区構造を決定す
る各種エネルギー(磁壁エネルギー、静磁エネルギー、
交換エネルギー、磁気異方性エネルギー等)のバラツキ
により種々の位置を取り得るため、全体として、異なる
磁区構造を有していた。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、トラック幅よりもコア全幅が数倍〜数10
倍程度も大きな形状を有するため、磁気ヘッドとしての
インダクタンスを大きくするという問題点を有してい
た。また、磁気ヘッドの再生出力の向上を図るためコイ
ル巻数を増加させる傾向にあるが、コイル巻数を増加さ
せることにより、磁気ヘッドのインダクタンスが増加
し、その結果、a.ヘッドの共振周波数が低下し、高周
波駆動を阻害する。b.記録再生用プリアンプ集積回路
のインピーダンス上限を越えるため使用が困難である。
という問題点を有していた。更に、コア形状に曲線部が
あるため磁気特性のバラツキが出易いという問題点があ
った。
【0007】そこで本発明者は従来の磁気ヘッドに記録
電流をコイルに流した際の磁化ベクトルの分布状態を検
討した。図9はその磁束伝達状態を示す模式図である。
その結果、図9からわかるように、コアの中心部に磁束
が集中し、周辺コア部分の密度がそれ程高くないことが
走査型マイクロカー硬化顕微鏡(SKEM)による観察
でわかった。このことは、磁束の流れに対しコアの周辺
部が通路としてほとんど寄与していないと言える。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、低インダクタンスで高い再生出力を有し、かつ磁気
特性のバラツキの極めて少ない低原価で量産性に適した
薄膜磁気ヘッドを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の薄膜磁気ヘッドはコアがトラック部又はトラ
ック部の両側部の延長線上の交点を頂点として、その角
度が60°以下で、かつ上下コアの接触部側の両隅部の
内すくなくとも1隅部が鋭角に形成された三角形からな
る構成を有している。ここで角度が60°を越えると、
W2/W1の比が大きくなり磁気抵抗を上昇させるので好
ましくない。また、三角形の形状としてはトラック部が
60度以下であれば二等辺三角形、又は二辺が不等辺の
三角形でもよい。
【0010】
【作用】この構成によって、トラック幅に対し、コア幅
全体が大きくないため、コアの実質的磁気抵抗を上げる
ことなく、インダクタンスを下げることができる。又、
磁壁の端部の始点を、明確に規定することができるの
で、磁気特性のバラツキを最小限に抑えることができ
る。
【0011】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0012】図1は本発明の一実施例における薄膜磁気
ヘッドのコアパターン形状を示す平面図であり、図2は
その磁区構造を示す模式図である。11は薄膜磁気ヘッ
ドのコアパターン、12は上下コアの接触部である。コ
アパターン11が鋭角二等辺三角形に形成されているの
で上下コアの接触部12を底辺側としそのコア全幅をW
2、トラック幅を1とすると、W2/W1≒3と従来に比べ
著しく小さく形成され、又、磁路長lに対するコア全幅
W2の比はW2/l≒0.5と小さく形成されている。ま
た、図2において、コア内に曲線部がなく、トラック部
の反対側に、隅部13が存在するため、必ず、前記隅部
13が、磁壁の始点となりその磁区構造が、異なった形
状を持つ可能性は非常に少なくなることがわかった。
【0013】次にコア材として透磁率がμ=(1MHz
)のものを用い、上記コアパターンを有した実施例1
及び比較例として従来例で示した図6(b)に記載のサ
ドルタイプのコアパターンを各々10個ずつ作成し、各
々にコイル巻数30ターンで薄膜磁気ヘッドを製造し、
インダクタンスLを周波数1MHzで測定した。
【0014】実施例1のインダクタンスLの平均値はL
=600nHであったのに対し、比較例のインダクタン
スLの平均値はL=600nHよりも大であり、結果と
して本実施例の薄膜磁気ヘッドは比較例に比べインダク
タンスが略60%以下と低いことがわかった。又、本実
施例のコアパターンを用い従来例と同一のインダクタン
スを有する磁気ヘッドを製造する場合従来例に比べ更に
余分に10ターン増加できることがわかった。
【0015】以上のように本実施例によれば、コア形状
としてトラック部を頂点とし60°以下の角度の鋭角三
角形とし記録再生機能にほとんど関与しないコア部分を
削除した構造を有することにより、実効的磁気抵抗を上
げることなくインダクタンスを下げ、インダクタンスの
上限値までコイル巻数を増加させることが可能である。
また、再生出力をコイル巻数比例率と同じ、1.3倍と
することが可能となった。又、コイル巻数が同じ従来へ
ッドに対しては、高周波特性の良い優れたヘッドとする
ことが可能となった。
【0016】又、コア内の磁区構造が、一定の形状を有
し、バラツキが少ないため、その磁気特性のバラツキも
非常に少ないものとなった。
【0017】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0018】図3は本発明の第2実施例における薄膜磁
気ヘッドのコアパターン形状を示す平面図である。14
は本発明の第2実施例のコアパターンである。コアパタ
ーン14の形状は、薄膜プロセスにおいてトラック部の
角度θを10°とした鋭角二等辺三角形に形成し、以降
の機械加工プロセスにおいて、必要なトラック幅の寸法
となるまで削除することが可能である。この場合、本発
明の第1の実施例にて示す効果以外に、任意のトラック
幅のヘッドを製造することが可能となる。従来のヘッド
では、目的とするトラック幅毎に、薄膜プロセスのフォ
トリソグラフィ工程に各フォトマスクを準備する必要が
有り、一枚毎に高価な金型を必要とし、原価上昇の原因
となっていた。しかし、本実施例によれば、図3に示す
ように加工ラインを変更することにより、基本的な設計
中心のトラック幅を中心として、大小の変化を持たせる
ことが可能である。IIの加工ラインが設計中心であり、
そのトラック幅はW3、IIIの場合はW4、Iの場合はW5
となり、W5>W3>W4という関係となる。そして、事
前に所定の加工ラインに合わせ、薄膜プロセスでデプス
寸法を調整しておきさえすれば簡単に大小のトラック幅
のコアを作ることができる。又逆に、このトラック幅を
測定することにより適正デプスの加工ラインを判定する
ことも可能である。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明は、コアがトラック
部又はトラック部の両側部の延長線上の交点を頂点と
し、その角度を60°以下の三角形の形状とすることに
より、インダクタンスを下げ、また、同一インダクタン
スではコイル巻数を増加させることができ、更に安定な
磁区構造を有することから非常に高い再生出力を有し、
磁気ヘッド特性のバラツキの少ない低原価で量産性に優
れた薄膜磁気ヘッドを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における薄膜磁気ヘッドコア
の形状を示す平面図
【図2】本発明の第1実施例における薄膜磁気ヘッドの
磁区構造を示す模式図
【図3】本発明の第2実施例における薄膜磁気ヘッドコ
アの形状を示す平面図
【図4】従来の薄膜磁気ヘッドの素子部パターン構成を
示す平面図
【図5】従来ヘッドの断面図
【図6】従来ヘッドのコアパターン平面図
【図7】従来ヘッドの断面図
【図8】(a)従来の薄膜磁気ヘッドの磁区構造を示す
模式図 (b)従来の薄膜磁気ヘッドの磁区構造を示す模式図
【図9】従来ヘッドの磁束伝達状態を示す模式図
【符号の説明】
1 コア 2 コイル及び端子 3 絶縁層 4 端子 5 コイルの接触部 6 絶縁層 7 上部コア 8 下部コア 9 ギャップ部 10 磁気記録媒体 11 本発明の第1実施例のコアパターン 12 上下コアの接触部 13 隅部 14 本発明の第2実施例のコアパターン B 電流の流れ C 磁束の流れ D 磁壁の始点 E 磁化ベクトル W1 トラック幅 W2 コアの全幅 l 磁路長

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コアがトラック部又はトラック部の両側部
    の延長線上の交点を頂点として、その角度が60°以下
    で、かつ上下コア接触部側の両隅部の内少なくとも1隅
    部が鋭角を有する三角形に形成されていることを特徴と
    する薄膜磁気ヘッド。
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JPH04358308A JPH04358308A (ja) 1992-12-11
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