JP2932108B2 - 絹精練用助剤 - Google Patents

絹精練用助剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絹精練用助剤に関し、
更に詳しくは、精練剤と併用することで過精練を防止し
て均一且つ適度な精練状態とし得る絹精練用助剤に関す
る。
【0002】
【従来技術とその課題】繊維の精練は、染色や仕上げの
作業に支障を与えたり製品の仕上りを害する要因を取り
除く目的で染色に先立って行われる染色準備工程の1つ
である。絹繊維の場合、精練はその外層を覆うタンパク
質を主成分とするセリシンを適度に除去し絹本来の優れ
た風合いや光沢、良好な染色性等を得るために行われて
いる。セリシンの除去が過度になればフィブリル化が生
じて毛羽立ち、スレ等が発生し、光沢、風合い、機械的
強さを低下させる。
【0003】一般に絹の精練は、石ケンやケイ酸ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ
性塩等の水浴を用い、セリシンとフィブロイン(絹の主
成分)のアルカリに対する溶解度差を利用してセリシン
を除去することにより行われている。しかしながら、石
ケンやアルカリ性塩を用いた精練方法は、原料糸の種
類、撚り回数、織り組織等により部分的に過精練となり
精練ムラを生じやすく、均一な適精練状態とし難い。ま
た、上記方法によると過精練による毛羽立ち、スレを起
こしやすく、しかも石ケン、アルカリ性塩、タンパク残
渣が残留しやすく、その後の染色ムラ、黄バミの原因と
なる。
【0004】近年、タンパク分解酵素殊にアルカリ側に
至適pHを持つアルカリプロテアーゼによる絹精練方法
が取り入れられるようになっている。この方法は、撚り
差の影響を受けにくく比較的均一に精練することができ
るが、なお過精練を防止できず毛羽立ち、スレを生じや
すく、染色ムラや黄バミをも生じる。
【0005】また、上記絹の精練の際、精練効果を上げ
るために、精練用助剤としてアルキルベンゼンスルホン
酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、スパン、ツイー
ン等の界面活性剤、EDTA等のキレート剤等が併用さ
れているが、顕著な効果はみられず、毛羽立ち、スレ更
には染色ムラや黄バミを解消することはできない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、従来の
絹精練剤を用いたときの過精練を適度に抑制し、良好な
精練状態にし得る絹精練用助剤を提供することにある。
【0007】即ち、本発明は、(A)一般式(1)
【0008】
【化2】 [式中、Gは単糖類から2つのヒドロキシル基を除いた
2価の糖類残基、該糖類残基中のヒドロキシル基の少な
くとも1つが炭素数6〜20の脂肪族アシル基でエステ
ル化された糖エステル残基、該糖類残基中のヒドロキシ
ル基の少なくとも1つにエチレンオキサイド及び(又
は)プロピレンオキサイドが1〜30モル付加した付加
物残基又は該付加物残基が炭素数6〜20の脂肪族アシ
ル基でエステル化された付加物エステル残基を、Rは
(a)炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、(b)アル
キル基部分の炭素数が1〜30であるヒドロキシアルキ
ル基、アルキルフェニル基もしくはアルキルベンジル基
又は(c)テルペン炭化水素基を、nは1〜10の数を
それぞれ示す]で表されるグリコシド類、及び (B)ショ糖分子中のヒドロキシル基の少なくとも1つ
が炭素数6〜24のアシル基でエステル化されているシ
ョ糖エステル類からなる群から選ばれた糖質系界面活性
剤から成る絹精練用助剤に係る。
【0009】本発明者の研究によれば、石ケン、アルカ
リ性塩、タンパク分解酵素等の従来の精練剤に上記一般
式(1)で表されるグリコシド類又はショ糖エステル類
を精練用助剤として配合した精練処理浴を用いて絹繊維
を精練したときは、精練ムラが著しく軽減され均一で緩
和な精練が可能となり、過精練等による毛羽立ち、スレ
等を防止でき、その後の染色ムラや黄バミの発生を抑制
し得ることが見出された。
【0010】(A)上記一般式(1)で表される本発明
の絹精練用助剤において、Gは単糖類から2つのヒドロ
キシル基を除いた2価の糖類残基であって、−(O−
G)−OHはグリコシド基を示す。該基においてn
は、(O−G)単位の繰返し数を示し、その値は平均値
として1〜10程度、好ましくは1〜6程度である。上
記グリコシド基となり得る糖類としては具体的に、n=
1のときは例えばアピオース(apiose)、アラビ
ノース、ガラクトース、グルコース、リキソース、マン
ノース、ガロース(gallose)、アルトロース、
イドース、リポーゼ、タロース、キシロース等を、n=
2のときは例えばマルトース、セロビオース、ラクトー
ス、イソマルトース、ゲンチオビオース、スクロース、
トレハロース等を、n=3のときは例えばラフィノー
ス、ゲンチアノース、メレジトース、プランテオース、
ケストース、マルトトリオース、パノース、イソマルト
トリオース等を、n=4のときは例えばスタキオース等
を、n=5のときは例えばベルバスコース等を例示でき
る。
【0011】上記糖類残基は、そのヒドロキシル基の少
なくとも1つが脂肪酸エステル化された糖エステル残基
であってもよい。上記エステル化は、例えばラウリン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキ
ジン酸、イソステアリン酸等炭素数6〜20の飽和又は
不飽和の脂肪酸又は該脂肪酸のメチル、エチル等の低級
アルキルエステルを用いて行うことができる。上記脂肪
酸は、直鎖状であっても分枝鎖状であってもよい。
【0012】また、上記糖類残基は、そのヒドロキシル
基の少なくとも1つにエチレンオキサイド及び(又は)
プロレンオキサイドが単独或いは混合で1〜30モル程
度、好ましくは1〜20モル程度付加した付加物残基又
は該付加物残基が脂肪酸エステル化された付加物エステ
ル残基であってもよい。上記エステル化は、上記に例示
した脂肪酸又はそのエステルを用いて行うことができ
る。
【0013】一般式(1)において、Rで示される
(a)脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜30程度、好ま
しくは1〜22程度の脂肪族炭化水素基で、直鎖状であ
っても分枝鎖状であってもよく、また飽和であっても不
飽和であってもよい。Rの好ましい具体例としては、例
えばメチル、エチル、n−ブチル、n−オクチル、イソ
オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシ
ル、イソテトラデシル、n−ヘキサデシル、イソヘキサ
デシル、ステアリル、イソステアリル、オレイル、アラ
キジル等が挙げられる。
【0014】(b)ヒドロキシアルキル基、アルキルフ
ェニル基又はアルキルベンジル基において、アルキル基
部分の炭素数は1〜30程度、好ましくは1〜20程度
であり、該アルキル基部分は直鎖状であっても分枝鎖状
であってもよい。これら基の好ましい具体例としては、
例えば、ヒドロキシステアリル等のヒドロキシアルキル
基、ドデシルフェニル等のアルキルフェニル基、ドデシ
ルベンジル等のアルキルべンジル基が挙げられる。
【0015】(c)テルペン炭化水素基としては、例え
ばモノテルペン、セスキテルペン、ジテルペン、トリテ
ルペン等を例示できる。一般式(1)においてRがテル
ペン炭化水素基である化合物としては、例えばシトロネ
ロール、ゲラニオール、テルピネオール、ボルネオー
ル、メントール、ファルネソール、ネロリドール、フィ
トール、スクラレオール、ラノステロール等のテルペン
アルコール類と上記糖類から得られるグリコシド、天然
のサポニン等を例示できる。
【0016】上記一般式(1)で表されるグリコシド類
は、例えば糖類を酸触媒の存在下に基Rを有するアルコ
ールと反応させることにより容易に製造できる。
【0017】(B)本発明の絹精練用助剤であるショ糖
分子中のヒドロキシル基の少なくとも1つが炭素数6〜
24のアシル基でエステル化されているショ糖エステル
類において、該アシル基は、飽和又は不飽和の脂肪族系
のものが好ましいが芳香族原子団を含むものであっても
よい。一般に上記ショ糖エステル類は、脂肪酸クロライ
ドもしくは脂肪酸無水物をショ糖と反応させる直接エス
テル化法、或いは脂肪酸エステルとショ糖とのエステル
交換法により製造することができ、ショ糖1モル当りの
脂肪酸の付加モル数(置換度)は、平均置換度として1
〜8程度、特に好ましくは1〜2程度である。
【0018】本発明の絹精練用助剤は、石ケン、アルカ
リ性塩、タンパク分解酵素等の従来の絹精練剤を用いた
処理浴に添加混合し、従来方法に準じて精練処理するだ
けで精練ムラが著しく軽減され、均一で緩和な精練を可
能とし、過精練等による毛羽立ち、スレ等を防止するこ
とができる。その結果、精練後の染色工程における染色
ムラが著しく改善され、最終的に得られる絹製品の風合
い、光沢等を一段と優れたものとし得る。また、本発明
の絹精練用助剤をアルキルベンゼンスルホン酸塩、高級
アルコール硫酸エステル塩、スパン、ツイーン等の界面
活性剤、EDTA等のキレート剤等の従来の精練助剤と
併用することもできる。本発明の絹精練用助剤の使用量
としては、処理浴に対して0.01〜3重量%程度、好
ましくは0.05〜1重量%程度である。
【0019】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところをより一層明確なものとする。尚、以下
における精練効率(%)は、D/D×100[式
中、Dは完全精練した場合の練減率を、Dは実際の
練減率を示す]により算出した値である。
【0020】
【実施例1】家蚕生糸を予め40℃の温水に30分間浸
漬させた後、マルセンセッケン20重量%及びアルキル
グリコシド(Henkel KGaA社製“Plant
aren APG 225”*1)0.5重量%を溶解
した90℃の熱水に浴比1:40で2時間浸漬処理し
た。脱液後、50℃の0.1重量%の炭酸ナトリウム水
溶液で2回洗浄し、更に2回水洗した。精練効率は、9
8%であった。この精練した絹繊維の表面を走査型電子
顕微鏡で観察したところ、フィブリル化による毛羽立
ち、毛玉、節は認められず、適精練状態であった。
【0021】また、上記で得られた精練繊維をアシッド
オレンジII(acidorange II)を用いた
酸性染法により染色を行った。その結果、染色ムラは認
められず染色性は非常に良好で、繊維の肌触り及び光沢
も非常に良好であった。 *1…一般式(1)においてGがグルコースのグリコシ
ル基でRがn−オクチルとn−デシルの混合物
【0022】
【比較例1】アルキルグリコシドを使用しなかった以外
は実施例1と同様にして精練、観察及び染色を行った。
精練効率は、97%であった。精練繊維は、その表面の
一部にフィブリル化による毛羽立ち等過精練状態が見ら
れ、染色すると顕著な染色ムラが生じた。
【0023】
【実施例2】柞蚕生糸をマルセンセッケン10重量%、
結晶炭酸ナトリウム6重量%及びデシルグリコシド(日
本精化株式会社製“スクラーフAG−10”*2)0.
5重量%を溶解した93〜95℃の熱水に浴比1:40
で2時間浸漬処理した。脱液後、50℃の0.1重量%
の炭酸ナトリウム水溶液で2回、50℃の温水で2回、
更に常温の水で1回順次洗浄した。精練効率は、100
%であった。
【0024】以上の精練処理後、実施例1と同様にして
繊維表面の観察及び染色を行った。その結果、繊維表面
の一部にごくわずか毛羽立ちが見られるものの精練状態
は良好で、染色による染色ムラも生じず染色性は実施例
1と同様良好であった。 *2…一般式(1)においてRがn−デシル、Gがグル
コースのグリコシル基、nが平均値として約1.2の化
合物
【0025】
【比較例2】デシルグリコシドを使用しなかった以外は
実施例2と同様にして精練、観察及び染色を行った。精
練効率は、100%であった。精練繊維は、その表面に
著しい毛羽立ちの部分が数多く見られ、染色すると顕著
な染色ムラが生じた。
【0026】
【実施例3】柞蚕生糸を98℃の熱水に20分間浸漬
後、水切りし、放冷した。アルカリプロテアーゼ製剤
(洛東化成工業株式会社製“エンチロンSAL−30
0”)0.35g/l及び“スクラーフAG−10”5
g/lよりなる酵素処理液を重曹によってH9に調整
し、浴比1:30、60℃で40分間浸漬処理した。脱
液後、90℃の熱水で2回、更に常温の水で1回順次洗
浄した。精練効率は、99%であった。
【0027】以上の精練処理後、実施例1と同様にして
繊維表面の観察及び染色を行った。その結果、繊維表面
は実施例1と同様適精練状態で、染色性も非常に良好で
あった。
【0028】
【比較例3】“スクラーフAG−10”を使用しなかっ
た以外は実施例3と同様にして精練、観察及び染色を行
った。精練効率は、97%であった。精練繊維は、その
表面に毛羽立ちの部分が数多く見られ、染色すると顕著
な染色ムラが生じた。
【0029】
【実施例4】実施例1において、“Plantaren
APG 225”に代えてショ糖エステル(第一工業
製薬株式会社製“DKエステルF−140”*3)を用
いた以外は同様にして精練を行った。精練効率は、98
%であった。
【0030】精練後、実施例1と同様にして繊維表面の
観察及び染色を行った。その結果、繊維表面は実施例1
と同様適精練状態で、染色性も非常に良好であった。 *3…硬化牛脂脂肪酸のショ糖エステルで平均置換度約
1.34
【0031】
【実施例5】実施例3において、“スクラーフAG−1
0”に代えてショ糖エステル(第一工業製薬株式会社製
“DKエステルF−160”*4)を用いた以外は同様
にして精練を行った。精練効率は、98%であった。
【0032】精練後、実施例1と同様にして繊維表面の
観察及び染色を行った。その結果、繊維表面の一部にご
くわずか毛羽立ちが見られるものの精練状態は良好で、
染色による染色ムラが生じず染色性も実施例1と同様良
好であった。 *4…硬化牛脂脂肪酸のショ糖エステルで平均置換度約
1.21
【0033】
【実施例6】予め糊抜き処理した生羽二重を40℃の温
水に30分間浸漬後、マルセンセッケン20重量%及び
“スクラーフAG−10”0.5重量%を溶解した90
℃の熱水に浴比1:30で2時間浸漬処理した。脱液
後、50℃の0.1重量%の炭酸ナトリウム水溶液で2
回洗浄し、更に2回水洗した。精練効率は、96%であ
った。
【0034】精練後、実施例1と同様にして染色を行っ
た。その結果、染色性は非常に良好で、スレは見られず
肌触り及び光沢共に非常に良好であった。
【0035】
【比較例4】“スクラーフAG−10”を使用しなかっ
た以外は実施例6と同様にして精練、染色を行った。精
練効率は、97%であった。染色された繊維には、点状
のスレが数多く見られた。
【0036】
【実施例7】実施例6において、“スクラーフAG−1
0”に代えて“DKエステルF−160”を用いた以外
は同様にして精練、染色を行った。精練効率は、97%
であった。染色性は非常に良好で、スレは見られず肌触
り及び光沢共に非常に良好であった。
【0037】
【実施例8】予め糊抜き処理した柞蚕糸使用の生ポンジ
ーを98℃の熱水に20分間浸漬後、水切りし、放冷し
た。“エンチロンSAL−300”0.35g/l及び
“Plantaren APG 225”5g/lより
なる酵素処理液を重曹によってpH9に調整し、浴比
1:30、50℃で40分間浸漬処理した。脱液後、9
0℃の熱水で2回洗浄し、更に常温水で洗浄した。精練
効率は、100%であった。
【0038】この精練したポンジーの表面を走査型電子
顕微鏡で観察したところ、図1に示すように一部にごく
わずか毛羽立ちが見られるものの毛玉、節は認められ
ず、適精練状態であった。精練後、実施例1と同様にし
て染色を行った。その結果、染色ムラは見られず、染色
性は非常に良好であった。
【0039】
【比較例5】“Plantaren APG 225”
を使用しなかった以外は実施例8と同様にして精練、染
色を行った。精練効率は、100%であった。精練後の
ポンジーの表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、
図2に示すように毛羽立ち、毛玉、節が見られ、過精練
状態であった。また、染色後のポンジーは、全体に染色
不良で、多数のスレが見られた。
【0040】
【実施例9】実施例8において、“Plantaren
APG 225”に代えて“DKエステルF−16
0”を用いた以外は同様にして精練、染色を行った。精
練効率は、99%であった。染色された繊維は、ごくわ
ずかな点状のスレが見られるものの染色性は非常に良好
で、肌触り及び光沢共に非常に良好であった。
【0041】
【製造例1】メチルグリコシド(50%濃度の水/アル
コール溶液、群栄化学工業株式会社製“グルコサイザー
#100”)80gをジメチルホルムアミド(DMF)
500gで希釈し、これにラウリン酸メチル70g及び
KOH1.5gを加え、200mmHgの減圧下に溶媒
を留去しながら90〜100℃で12時間加熱した。冷
却後、等量のヘキサンで3回抽出して未反応のラウリン
酸メチルを除去した。得られたDMF溶液を1/4の容
量になるまで濃縮した後、5倍量のアセトンを加えて未
反応のメチルグリコシドを沈殿除去した。得られたDM
F/アセトン溶液を濃縮乾固し、メチルグリコシドのラ
ウリン酸エステルを42gを得た。平均置換度は、1.
02であった。
【0042】
【製造例2】ドデシルグルコシド(日本精化株式会社製
“スクラーフAG−12”*5)粉末100g及び10
%KOH2.0gをオートクレーブに仕込み、加熱、溶
融させた。130℃で少しづつプロピレンオキシドを添
加し、プロピレンオキシドの平均付加量がドデシルグリ
コシド1モル当り3.5モルに達した時点で反応を終了
し、触媒に用いたKOHを5%HClにて中和し、水溶
性のドデシルグリコシドのプロピレンオキシド付加物を
得た。 *5…一般式(1)においてRがn−ドデシル、Gがグ
ルコースのグリコシル基、nが平均値として約1.3の
化合物
【0043】
【実施例10】実施例2において、“スクラーフAG−
10”に代えて製造例1で得られたメチルグリコシドの
ラウリン酸エステルを用いた以外は同様にして精練、観
察及び染色を行った。精練効率は、100%であった。
精練後の繊維表面の一部にごくわずか毛羽立ちが見られ
るものの精練状態は良好で、染色による染色ムラが生じ
ず染色性も良好であった。
【0044】
【実施例11】実施例1において、“Plantare
n APG 225”に代えて製造例2で得られたドデ
シルグリコシドのプロピレンオキシド付加物を用いた以
外は同様にして精練、観察及び染色を行った。精練効率
は、97%であった。精練後の繊維表面は、フィブリル
化による毛羽立ち等が見られず適精練状態で、染色によ
る染色ムラが生じず染色性も良好であった。
【0045】
【実施例12】実施例3において、“スクラーフAG−
10”に代えて製造例2で得られたドデシルグリコシド
のプロピレンオキシド付加物を用いた以外は同様にして
精練、観察及び染色を行った。精練効率は、100%で
あった。精練後の繊維表面は、フィプリル化による毛羽
立ち等が見られず適精練状態で、染色による染色ムラが
生じず染色性も良好であった。
【0046】
【実施例13】実施例8において、“Plantare
n APG 225”に代えて製造例2で得られたドデ
シルグリコシドのプロピレンオキシド付加物を用いた以
外は同様にして精練及び染色を行った。精練効率は、1
00%であった。染色による染色ムラが生じず染色性も
良好であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例8における精練後のポンジー表面の繊維
の形状を示す写真である。
【図2】比較例5における精練後のポンジー表面の繊維
の形状を示す写真である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // D06M 101:12 D06M 15/03 3/04 A (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06L 1/12 D01C 3/00 D06M 15/03 D06P 5/00 102 D06P 5/00 DBF D06M 101:12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式 【化1】 [式中、Gは単糖類から2つのヒドロキシル基を除いた
    2価の糖類残基、該糖類残基中のヒドロキシル基の少な
    くとも1つが炭素数6〜20の脂肪族系アシル基でエス
    テル化された糖エステル残基、該糖類残基中のヒドロキ
    シル基の少なくとも1つにエチレンオキサイド及び(又
    は)プロピレンオキサイドが1〜30モル付加した付加
    物残基又は該付加物残基が炭素数6〜20の脂肪族系ア
    シル基でエステル化された付加物エステル残基を、Rは
    (a)炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、(b)アル
    キル基部分の炭素数が1〜30であるヒドロキシアルキ
    ル基、アルキルフェニル基もしくはアルキルベンジル基
    又は(c)テルペン炭化水素基を、nは1〜10の数を
    それぞれ示す]で表されるグリコシド類、及び (B)ショ糖分子中のヒドロキシル基の少なくとも1つ
    が炭素数6〜24のアシル基でエステル化されているシ
    ョ糖エステル類からなる群から選ばれた糖質系界面活性
    剤から成る絹精練用助剤。
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JPH04240263A (ja) 1992-08-27

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