JP2931615B2 - 粘性物質用容器 - Google Patents

粘性物質用容器

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Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、1987年７月16日に出願（出願番号87 1005
3）され1989年１月20日に公開されたフランス特許公開
第2618127号で日本国にも1988年７月15日に出願された
日本国出願特願昭63−176871号に記載された粘性物質用
容器の改良に関する。
（従来の技術） 上記フランス特許に記載されている容器は添付第１図
に示される通り、供給される物質を内部に貯え、可撓性
材料から成る貯蔵部２と、開閉自在な容器先端部３を具
備している。更に前記容器には、押圧手段20.23が設け
られており、貯蔵部２内に物質が存在するときはこの押
圧手段20,23が貯蔵部２に対して連続的に圧力を加え、
単に容器先端部３を開くことにより物質を供給する。
（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記容器に対して開発・改良試験を行
なったところ、供給物質を供給する機能と、押し戻す機
能とを別々に働かせる押圧手段を提供することが有利で
あると認められた。
（課題を解決するための手段） そこで本発明では、1987年７月16日に出願されたフラ
ンス特許出願第87 10053号に記載されている粘性物質用
容器を改良し、供給する物質を内部に貯える貯蔵部を備
えた容器本体と、開閉自在な容器先端部とを有する粘性
物質用容器であって、前記貯蔵部は可撓性材料から成
り、該容器はさらに、前記貯槽部内に前記物質が存在す
るときは前記貯蔵部に対して常時圧力を加えることによ
り前記先端部を開き前記物質を供給する押圧手段を備
え、前記押圧手段は、可撓性材料から成る前記貯蔵部を
内面間に挟み込んだばねを形成する第１及び第２の弾性
ブレードと、前記弾性ブレードと該ブレード間の前記貯
蔵部とを収容する弾性被覆物であって、前記可撓性部材
からなる貯蔵部が空の場合に、該弾性被覆物は広げられ
た状態で弾性ブレードを覆って、前記弾性ブレードは最
小距離を隔てて離間し、貯えられた物質を供給するため
の力を前記弾性ブレードの外面に付与する弾性被覆物と
を備えるようにしたものである。
（作 用） 本発明にあっては、容器本体の内壁に圧接する弾性手
段が、ばねを形成する第１及び第２の弾性ブレードを含
み、両ブレードの内壁の間には可撓性材料から成る貯蔵
部が配置され、またばねの外面に対して作用する外部戻
り手段をも有するようにしたもので、ばねあるいは弾性
ブレードの外部への力を利用して粘性物質に対する供給
力を調節し粘性物質を供給する。
（実施例） 本発明の容器については、次の説明及び図面により詳
述することにする。
添付の第１図に示される通り、本発明が適用される粘
性物質用容器は、供給物質を含む貯蔵部２を備えた容器
本体１を有する。また、上記の物質を供給するため、或
いは容器内に貯蔵させるために開閉可能となっている容
器先端部３を有する。
貯蔵部２は可撓性材料から成り、「押圧」手段と呼ば
れる手段20,23は、貯蔵部２内に物質が存在する時には
貯蔵部２に対して連続的に圧力を加える。上記押圧手段
は、可撓性貯蔵部と連動して、単に容器先端部を開くこ
とにより粘性物質を供給する。
貯蔵部２は、壁面を構成する弾性且つ可撓性の材料か
ら成っている点が有利である。供給される粘性物質が貯
蔵部内に注入されている過程においては、これらの壁面
に機械的な張力がかかり、この場合、押圧手段20,23
は、壁面の弾性張力により制限なく構成される。
本発明の粘性物質用容器について、第2a,2bを参照し
ながら説明する。
第2a図は、第１図のＡ−Ａを断面とした容器の断面図
である。同図において、容器本体１の内壁に圧接する弾
性手段23は、ばねを形成する第１及び第２の弾性ブレー
ド230,231を含む。両ブレードの内面の間には可撓性材
料から成る貯蔵部２が接けられる。更に、外部戻り手段
として手段2400がばねの外面に対して作用する。
同図では、貯蔵部の内部が完全に空の状態にある時、
第１及び第２弾性ブレード230,231は、可撓性貯蔵部を
取り囲んでいるように図示されている。
第2a,2b図が示す実施態様において、外部戻り手段は
弾性被覆物2400により構成されており、この被覆物は弾
性ブレード230,231の外面に当接されている。
本実施例の有利な点に従えば、弾性材料から成る貯蔵
部２の内部が空の状態にある時、弾性被覆物2400は弾性
ブレード230,231を広げられた状態で覆っており、従っ
て、２つの弾性ブレード230,231の間の間隔は最小限と
なる。第１及び第２弾性ブレード230,231及び被覆物240
0によって決まる空間の内部に、弾性材料から成る貯蔵
部２により構成されるアセンブリが収容されるよう被覆
物はブレード230,231のサイズよりも大きな伸び寸法を
持つように横方向に変形される。更に、弾性ブレード23
0,231及び弾性材料から成る貯蔵部２で構成されるサブ
アセンブリが、広がった被覆物の中に挿入される。上記
サブアセンブリが被覆物の中に適切に配置されると、被
覆物は自由な状態となり、弾性ブレード230,231の外面
に直接当接する状態となる。
弾性被覆物2400は、変形時の直径が容器本体１の直径
よりも小さくなるような円筒状のゴムスリーブで構成し
てもよい。当然のことながら、供給される粘性物質は直
接ゴムスリーブに接触することはないので、好ましくは
スリーブは質の平均的なもの、例えば合成ゴムのスリー
ブ等が選択される。
また、本実施態様においては、弾性のスチールブレー
ド230,231を容器本体１から絶縁するという利点も認め
られる。特に、容器本体１がアルミニウム製である場合
には、アルミニウムとスチール間の正電荷による相互作
用を防ぐためにもこれらの接触は避けられるべきであ
る。
このように、第2a,2b図で示される実施態様において
は、薄い弾性ブレード230,231を使用すると安価であ
り、製造コストの削減が可能である。粘性物質を押し戻
す力は、このようにばねの弾力や機械的な質のみなら
ず、スリーブ2400の弾性にも関係する。当然のことなが
ら、その力は弾性ブレード230,231の厚みや、被覆物240
0の弾力，張力を選択することにより調節してもよい。
本実施態様は特に、クレンシングローションのようなロ
ーション系粘性物質の乳剤や、フランスのメディクス研
究所及びその代理業者の販売する「バイラファイン」の
ように実際に医療用に使用される物質の供給にも適して
いる。
また、外部戻り手段の力の作用により本発明の容器
は、クリーム状の物質、例えば800g/cm2の圧力で容器内
に詰められた高粘性物質や、乳剤のようにより流動性の
高い物質の供給にも使用可能である。
（発明の効果） このように、本発明はばねあるいは弾性ブレードの外
部への力を利用することにより粘性物質に対する供給力
を調節することができるため、粘性物質を供給するのに
は極めて効果的な容器である。
【図面の簡単な説明】
第１図はフランス特許出願第87 10053号に記載された従
来の供給容器の縦断面図、第２図（ａ）は本発明の一実
施態様を示すもので、内部が空の状態にある貯蔵部を示
す第１図Ａ−Ａ線横断面図、第２図（ｂ）は、貯蔵部が
部分的に充填されている場合の同実施態様を示す横断面
図である。 符号の説明 １……容器本体 ２……貯蔵部 ３……先端部 20,23……押圧手段 230,231……弾性ブレード 240,241……外部戻り手段 2400……弾性被覆物

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】供給する物質を内部に貯える貯蔵部を備え
    た容器本体と、開閉自在な容器先端部とを有する粘性物
    質用容器であって、 前記貯蔵部は可撓性材料から成り、 該容器はさらに、前記貯槽部内に前記物質が存在すると
    きは前記貯蔵部に対して常時圧力を加えることにより前
    記先端部を開き前記物質を供給する押圧手段を備え、 前記押圧手段は、 可撓性材料から成る前記貯蔵部を内面間に挟み込んだば
    ねを形成する第１及び第２の弾性ブレードと、 前記弾性ブレードと該ブレード間の前記貯蔵部とを収容
    する弾性被覆物であって、前記可撓性部材からなる貯蔵
    部が空の場合に、該弾性被覆物は広げられた状態で弾性
    ブレードを覆って、前記弾性ブレードは最小距離を隔て
    て離間し、貯えられた物質を供給するための力を前記弾
    性ブレードの外面に付与する弾性被覆物とを備えたこと
    を特徴とする粘性物質用容器。
  2. 【請求項２】前記弾性被覆物が円筒状のゴムスリーブで
    構成され、変形していないときその直径は容器本体の直
    径よりも小さいことを特徴とする請求項１記載の粘性物
    質用容器。
  3. 【請求項３】前記弾性ブレードは縁部を有し、 前記弾性被覆物は、前記貯蔵部が少なくとも部分的に満
    たされている場合に、前記２つの弾性ブレードの隣り合
    った縁部が互いに他方の縁部に近づくような力を付与す
    るとともに前記２つの弾性ブレードの縁部の離間を可能
    とする手段を備えたことを特徴とする請求項１記載の粘
    性物質用容器。
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