JPH1143166A - 塗布具付容器 - Google Patents

塗布具付容器

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JPH1143166A
JPH1143166A JP9201813A JP20181397A JPH1143166A JP H1143166 A JPH1143166 A JP H1143166A JP 9201813 A JP9201813 A JP 9201813A JP 20181397 A JP20181397 A JP 20181397A JP H1143166 A JPH1143166 A JP H1143166A
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JP
Japan
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applicator
container
valve body
valve
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JP9201813A
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Takeshi Babe
健 馬部
Akihito Torii
晶仁 鳥居
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布具付容器において、化粧水のような比較
的粘度の低い内容物を適量に、液垂れを起こすこと無
く、塗布面に塗布することを可能とする。 【解決手段】 塗布具付容器1を、液状の内容物を充填
してなる容器本体2と、変形可能且つ該内容物の塗布が
可能な構成とされた塗布具4と、容器本体2の口部3に
取り付けられると共に、上端に塗布具4が配設されてな
る取付け部材6と、取付け部材6内で弾性的に変位可能
な構成とされており、塗布具4を容器本体2に対し突出
方向に付勢する樹脂バネ10と、取付け部材6に形成さ
れた第一の弁体5と、樹脂バネ10に形成された第二の
弁体7とにより構成され、第一及び第二の弁体5,7が
樹脂バネ10の付勢力に応じて当接或いは離間すること
により該内容物の塗布具4への供給量を制御する弁機構
と、該弁機構に形成されており、該第一及び第二の弁体
5,7が当接した状態においても、該内容物の塗布具へ
の供給を許容する供給通路とを具備して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は充填された液状内容
物を被塗布面に塗布する塗布具を具備した塗布具付容器
にかかり、特に、化粧水のような比較的粘度の低い液状
内容物を、液垂れを起こすこと無く被塗布面に適量供給
して塗布することが可能な塗布具付容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、化粧料のように、人の肌上な
ど塗布面への塗布を目的として有する液状の内容物を充
填する容器には、内容物を安全に保管してその質を維持
するのみでなく、塗布面への塗布を容易なものとする機
能をも具備することが求められている。
【0003】この時、そのような機能を具備する容器と
して最も簡単な構成としては、内容物の外部への供給経
路である容器の口部にスポンジ等の液状物を含浸するこ
との可能な含浸体を設け、塗布を行う際には、この液状
物の含浸された含浸体を塗布具として被塗布面に押し当
て、塗布をするものである。構成も単純であり、求めら
れる機能に対し有効であるが、使用できる内容物は限ら
れる。つまり、スポンジ等の液状物を含浸する含浸体が
常に液状の内容物と触れている、若しくは塗布しようと
して容器を傾けた際には常に液状の内容物と触れている
構成となっている。よって、所謂化粧液等の比較的粘性
の低い液状内容物に対しては、液状物を含浸する含浸体
が液状の内容物を自身の内部に保持しきれない状態とな
り、塗布操作時に使用者が容器全体を傾けて塗布しよう
とすると、若しくは長時間傾けて使用すると、所謂ぼた
落ち等の液垂れが生じてしまう。
【0004】または、液垂れが生じないまでも、含浸体
への内容物の供給量が多すぎて制御できず、塗布面に対
して不要な大量の内容物塗布を行ってしまう。したがっ
て、この様な不都合を回避するために、通常は含浸体と
液状の内容物とは接触せず、塗布時の必要な時点にのみ
含浸体に内容物が供給されるような構成とすることが行
われた。
【0005】図7は、従来の低粘度の液状内容物に用い
る容器の塗布部の構成を説明する図であるが、図7に示
すように、容器は、口部分101にリング102を使用
してスポンジ103を固定し、液状内容物の塗布に用い
る塗布部100を形成している。そして更に、口部分1
01には弁104が設けられている。弁104は、弁本
体105と弁本体105をスポンジ103側に付勢する
力を有する弾性部分106とからなり、口部分101の
支持部107で支持されて、固定されている。尚、弾性
部分106には貫通する内腔110が複数設けられてお
り、液状内容物が容器内からスポンジ103に到達する
ための矢印111に示される経路を形成している。
【0006】この時、弁104では、弁本体105が弾
性部分106の作用により口部分101の段差部分10
8に圧接すると共に、弁本体105の先端部分109は
スポンジ103とも内側(図では下側)から当接してい
る。従って、この状態においては、弁104は段差部分
108と圧接する弁本体105により液状内容物が口部
分101を通ってスポンジ103に到達することを防い
でおり、スポンジ103への液状内容物の供給は無い。
【0007】そして、塗布部100での塗布の際には、
塗布面に押し当てられることによりスポンジ103に凹
み変形が生じる。このスポンジ103に生じる凹み変形
は、当接する弁本体105の先端部分109を介して弁
104に及び、結果として弁本体105が、弾性部分1
06の作用に逆らってスポンジ103に生じる凹み変形
の分だけ下降移動する。
【0008】よって、口部分101の段差部分108に
圧接していた弁本体105は段差部分108から離れる
ことになり、口部分101と弁104の間には隙間が形
成される。従って、この状態においては、弁104は段
差部分108と圧接する弁本体105により液状内容物
が口部分101を通って矢印111及びその隙間に従い
スポンジ103に到達することが可能であり、スポンジ
103への液状内容物の供給がなされうる。
【0009】つまり、図7の従来容器においては、塗布
作業を行わない時には塗布部100のスポンジ103に
内容物の供給は行われず、塗布時にのみ行われることと
なり、内容物のスポンジ103への供給機会をできるか
ぎり減少させることで、液垂れを防止することが可能と
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図7の従来容
器においては、スポンジ103を塗布面に押し当てて弾
性部分106を変形させ、形成される隙間によってのみ
内容物のスポンジ103への供給を行おうとするもので
ある。よって、1回の塗布量は通常、該隙間のみに由来
する少量に限られて調整できない。
【0011】従って、内容物を多量の塗布をしたい場合
や、長時間塗布操作を行わなず、例えばスポンジ103
が乾燥等している場合に塗布を行うためには、繰り返し
塗布面にスポンジ103を押し当てる、若しくは押し当
てたままある程度の時間維持する等の内容物をスポンジ
103に供給するための操作を必要とした。このような
操作は、本容器の塗布性能にとって、特にその利便性を
損なうものである。
【0012】よって、塗布具付容器において、一回の塗
布操作で塗布具へ所望量の内容物供給を可能とすること
が課題となる。以上より本発明の目的は、化粧水のよう
な比較的粘度の低い内容物を適量に、液垂れを起こすこ
と無く、塗布面に塗布することの可能な塗布具付容器を
提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
液状の内容物を充填してなる容器本体と、変形可能且つ
該内容物の塗布が可能な構成とされた塗布具と、該容器
本体の口部に取り付けられると共に、上端に該塗布具が
配設されてなる取付け部材と、該取付け部材内で弾性的
に変位可能な構成とされており、該塗布具を該容器本体
に対し突出方向に付勢する付勢部材と、該取付け部材に
形成された第一の弁体と、該付勢部材に形成された第二
の弁体とにより構成され、該第一及び第二の弁体が該付
勢部材の付勢力に応じて当接或いは離間することにより
該内容物の該塗布具への供給量を制御する弁機構と、該
弁機構に形成されており、該第一及び第二の弁体が当接
した状態においても、該内容物の該塗布具への供給を許
容する供給通路とを具備してなることを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の塗
布具付容器において、前記の供給通路は、前記弁機構を
形成する前記第一及び第二の弁体の少なくとも一方の当
接する部分に設けられ、前記塗布具への前記内容物供給
を許容する一つ以上のスリットであることを特徴とす
る。請求項3記載の発明は、請求項2記載の塗布具付容
器において、前記の供給通路は、前記弁機構を形成する
前記第一の弁体の前記第二の弁体と当接する部分に設け
られ、前記塗布具への前記内容物供給を許容する一つ以
上のスリットであることを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項3記載の塗
布具付容器において、前記スリットは深さが0.05m
m以上であることを特徴とする。請求項5記載の発明
は、請求項1乃至請求項4の何れか一項記載の塗布具付
容器において、前記付勢部材は樹脂性のバネであること
を特徴とする。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求
項5の何れか一項記載の塗布具付容器において、前記の
容器本体は、把持可能な大きさの弾性変形可能な胴部を
具備して構成されたことを特徴とする。請求項7記載の
発明は、請求項1乃至請求項6の何れか一項記載の塗布
具付容器において、前記の容器本体の口部に着脱自在に
設けられたキャップを具備し、該キャップ装着時には前
記塗布具を覆って該容器本体との間で実質的に密封可能
としたことを特徴とする。
【0017】請求項1記載の発明によれば、塗布操作時
において、塗布面に塗布具が押し当てられることによ
り、塗布具が凹む等の変形をする。そして、該変形が取
付け部材内に設けられた付勢部材に及び、弁機構におけ
る第一の弁体に圧接して内容物の塗布具への供給を遮断
している付勢部材に設けられた第二の弁体を変位させ
る。その結果、第一及び第二の弁体が離間して内容物の
塗布具への供給経路が形成される。
【0018】更に、弁機構には該第二の弁体の変位に、
ひいては塗布具の変形によらない内容物供給の可能な供
給通路が設けられており、該供給通路を介しての内容物
供給も可能とされている。したがって、内容物の塗布具
への供給を塗布操作時の第二の弁体の変位にのみ依存す
ること無く、該供給通路を介してその供給量を増量等調
整することが可能となる。
【0019】よって、化粧水のような比較的粘度の低い
内容物を、多すぎて液垂れを起こすこと無く、そして、
少なすぎず適量に、塗布面に塗布することの可能な塗布
具付容器を提供することが可能となる。請求項2記載の
発明によれば、取付け部材内の第一の弁体と付勢部材の
第二の弁体の当接部位に設けられた該第二の弁体の変位
によらない供給通路は、第一の弁体若しくは第二の弁体
の何れかに設けられたスリットであり、確実に内容物の
供給用経路が形成されると共に、非常に簡単に安価に形
成されうる。
【0020】従って、内容物の塗布具への供給を塗布操
作時の第二の弁体の変位により第一及び第二の弁体の離
間にのみ依存すること無く、該供給通路を介してその供
給量を増量等調整することが可能となる。よって、化粧
水のような比較的粘度の低い内容物を、多すぎて液垂れ
を起こすこと無く、そして、少なすぎず適量に、塗布面
に塗布することの可能な塗布具付容器を安価且つ簡便に
提供することが可能となる。
【0021】請求項3記載に発明によれば、取付け部材
内の第一の弁体と付勢部材の第二の弁体の圧接部位に設
けられた該第二の弁体の変位によらない供給通路は、第
一の弁体に設けられたスリットとすることが可能であ
り、簡便に内容物の供給経路が形成される。そして、こ
のとき、取付け部材の構造が付勢部材の構成に比べ簡単
であることから、同様のスリットを付勢部材の第二の弁
体に設けるよりも、取付け部材の第一の弁体に設けるほ
うが製造が容易であり、より確実に安価に供給通路を形
成することができる。
【0022】従って、内容物の塗布具への供給を塗布操
作時の第二の弁体の変位にのみ依存すること無く、該供
給通路を介してその供給量を増量等調整することが可能
となる。よって、化粧水のような比較的粘度の低い内容
物を、多すぎて液垂れを起こすこと無く、そして、少な
すぎず適量に、塗布面に塗布することの可能な塗布具付
容器を安価且つ簡便に提供することが可能となる。
【0023】請求項4記載の発明によれば、第一の弁体
に設けられたスリットの深さを0.05mm以上とする
ことにより、その内容物供給能力は十分に発揮されるこ
とになる。よって、化粧水のような比較的粘度の低い内
容物を、多すぎて液垂れを起こすこと無く、そして、少
なすぎず適量に、塗布面に塗布することの可能な塗布具
付容器を安価且つ簡便に提供することが可能となる。
【0024】請求項5記載の発明によれば、付勢部材を
樹脂性のバネとすることにより、付勢部材を安価で、内
容物に対して化学的に安定であり、必要な第二の弁体を
付勢する力を確実且つ容易に確保するように構成でき
る。よって、化粧水のような比較的粘度の低い内容物
を、多すぎて液垂れを起こすこと無く、そして、少なす
ぎず適量に、塗布面に塗布することの可能な塗布具付容
器を安価且つ簡便に提供することが可能となる。
【0025】請求項6記載の発明によれば、塗布具付容
器の把持可能な胴部を弾性変形可能とすることで、把持
する使用者の手の押圧により該容器胴部を変形させ、内
容物が吐出するように押し圧をかけることが可能とな
る。よって、塗布面への押し当てによる塗布具変形に由
来する内容物の塗布具への供給の量を調整可能とすると
共に、具備する第一の弁体のスリット等を含む塗布具へ
の供給通路により、塗布具の変形が無くても内容物を塗
布具に供給することが可能となる。
【0026】従って、内容物の塗布具への供給量を様々
変化させることが可能となり、望みの塗布量を伴う多様
な態様の塗布操作が可能な塗布具付容器を簡便に提供す
ることが可能となる。請求項7記載の発明によれば、塗
布具を密封することの可能なキャップを設けることによ
り、塗布操作時以外における塗布具の汚染や不要な外部
からの衝撃から塗布具を保護可能とすることが可能とな
る。
【0027】更に、第一の弁体のスリット等を含む塗布
具への供給通路により形成される内容物の塗布具を通し
た外部環境に対する開放を遮断し、塗布操作をしない通
常時に密封状態を確保して、内容物の乾燥による組成変
化や消耗を防止することが可能となる。よって、化粧水
のような比較的粘度の低い内容物を、多すぎて液垂れを
起こすこと無く、そして、少なすぎず適量に、塗布面に
塗布することが可能であり、且つ、内容物が乾燥等して
変質すること無く安全に保護をする塗布具付容器を提供
することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて説
明する。 (実施例1)図1、図2は本発明にかかる第一実施例で
ある塗布具付容器の正面図であり、図1はキャップを外
した状態を示し、塗布具部分の構成を説明するために一
部をその断面図により示している。また、図2はキャッ
プを装着した状態を示す。(尚、何れの図についても図
5において後に説明する付勢部材の構造は詳細を略す
る。) そして、図3は図1に示す塗布具付容器の口部を拡大し
て示す図であり、図4は図1に示す塗布具付容器の口部
に設けられた取付け部材と取付け部材に嵌入された付勢
部材を拡大して示す図である。(尚、何れの図について
も図5において後に説明する付勢部材の構造は詳細を略
する。) さらに、図5は付勢部材の構造を一部断面図を用いて説
明する正面図とそれが具備する第二の弁体の平面図を示
す。
【0029】塗布具付容器1は、液状の内容物を充填す
る直径20mm,高さ90mmの大きさを持つ円筒形状
の容器本体2からなる。そして、塗布面からの押圧によ
り変形して容器本体2から供給された該内容物の塗布が
可能な布製の塗布具4を有する。この塗布具4は、容器
本体2の口部3に取り付けられた取付け部材6の上端に
配設されている。
【0030】このとき、塗布具4は内容物が化粧水等で
ある場合に人の肌上に塗布されることを想定して、繊維
を編んで適度な弾力性を持つように構成された布製の板
状体であり、図1,3のようにリング14を用いて挟み
込むことにより取付け部材6の上端に固定されている。
尚、塗布具には布の代わりにスポンジ材も同様の板状に
形成して使用可能である。
【0031】取付け部材6は、上端と底部が何れも開口
した筒状形状を有しており、内部には段差部分を設けて
第一の弁体5を形成して有している。また、塗布具付容
器1は、容器本体2の口部3に螺合して着脱自在に設け
られたキャップ20を具備し、キャップ20装着時には
塗布具4を覆って容器本体2との間で実質的に密封可能
としている。
【0032】更に、取付け部材6内には、図5(B)に
示すように、第二の弁体7と、係止部8と、第二の弁体
7と係止部8とをつなぐ樹脂性のバネ本体11とからな
り、取付け部材6内に嵌入されて、第二の弁体7を第一
の弁体5にバネ本体11の持つ付勢作用により圧接し且
つ第二の弁体7先端を塗布具4に内側から当接するよう
に係止部8で取付け部材6の底部に固定された付勢部材
である樹脂バネ10を具備する。
【0033】尚、図5(B)には樹脂バネ本体11が1
本のみ示されているが、これはその構造を明確に説明の
ために一部省略したものである。つまり、実際は図5
(A)に示すように、第二の弁体7の中心軸に対して1
20°の等間隔を持って設けられた羽部12に対応する
ように3本の樹脂バネ本体11がやはり中心軸に対して
120°の等間隔を持って設けられ、それぞれがらせん
構造を有して、適度な付勢力のバネ材を構成している。
【0034】従って、取付け部材6に形成された第一の
弁体5と付勢部材である樹脂バネ10の持つ第二の弁体
7は一の弁機構を構成しており、塗布具4の塗布時の凹
み変形に対応して内側から当接する第二の弁体7を変位
させ、それにより、第二の弁体7と第一の弁体5を当接
或いは離間させ、該当接により塗布具4への内容物の供
給を制限し、或いは該離間により生じる塗布具4の凹み
変形による隙間を介して塗布具4への内容物供給を可能
とし、内容物の塗布具4への供給を制御する。
【0035】そして更に、この弁機構は第二の弁体7と
第一の弁体5との圧接部位13に塗布具4の塗布時の凹
み変形によらない塗布具4への供給通路として、取付け
部材6の圧接部位13にある第一の弁体5に、塗布具4
への内容物供給の可能な経路をなす3つのスリット15
を有する。この3本のスリット15は取付け部材6の中
心軸に対して120°間隔の等間隔となるように設けら
れている。
【0036】このとき、本発明にかかる塗布具付容器に
おいて、具備するスリットの深さの下限は、充填される
内容物の粘度とそれに従って内容物供給能力を適当にす
るという観点から決められ、内容物が比較的低粘度であ
ることに従い0.05mm以上とすることが望ましい。
また、このスリットの深さの上限については、設けられ
る塗布具付容器の大きさ、特に容積に従って定められる
のが望ましく、本実施例の塗布具付容器1に関しては1
mm以下とするのが望ましい。そして、同様の取付け部
材やスリットを具備して本実施例の塗布具付容器より大
きな容積を有する本発明の別の例の場合は、その容器の
容積に従いスリット深さの上限を大きく設定することが
望ましい。
【0037】尚、塗布具への内容物供給量の調整を目的
とする場合、スリットの深さの増減のみに依存せず、ス
リットの本数を適当に増減調整して供給量の調整を行う
ことも当然可能である。そして、本実施例の塗布具付容
器1では、図4(B)に示す取付け部材6の拡大図中の
C−C’断面図である図4(C)によりその形状が示さ
れるように、断面形状に半円形状を有し、その深さは該
半円形状の半径であって、値は0.24mmである。
【0038】以上より、塗布具4の塗布時の凹み変形に
対応する弁機構開閉動作とスリット15の作用により、
塗布操作時の塗布具4への塗布のための内容物供給量を
調整可能となっている。次に、本実施例の塗布具付容器
1に水とエタノールをベースとする化粧水としては通常
の低い粘度を有する化粧水を充填して、実際に内容物の
塗布を行った。比較例としては、スリット15を設けな
い以外は全く同様の構造を有する塗布具付容器を使用し
た。
【0039】通常の押し圧にて塗布具を塗布面に押し当
て、そのまま10cmスライドさせ、吐出量(塗布量)
を比較した。本実施例の塗布具付容器1の吐出量は、
0.4mlであり、比較例である塗布具付容器の吐出量
は、0.2mlであり、塗布量の増量が確認された。こ
のとき、スリット15による内容物供給経路はそのまま
残るが、スリット15はその狭さのため、比較例の塗布
具付容器と同様に、所謂使用時の液垂れを起こすことは
無かった。
【0040】よって、本実施例の塗布具付容器1は塗布
量を多くする調整を可能とするとともに、使用時の液垂
れをも防止可能となった。尚、スリットの形状はその断
面において半円状のまま、半径のみを0.4mmに拡大
した本実施例である塗布具付容器の変形例について、本
実施例の塗布具付容器1と同様の塗布試験を行った。
【0041】通常の押し圧にて塗布具を塗布面に押し当
て、上記と同様にそのまま10cmスライドさせ、吐出
量(塗布量)を測定した。変形例である塗布具付容器の
吐出量は、0.6mlであった。そして使用時に液垂れ
は無かった。また、更にスリット形状のみを変化させて
図4(D),(E)のようにそのC−C’断面において
深さ0.24mmの三角形状若しくは四角形状とし、そ
れ以外の構造は本実施例の塗布具付容器1と同様である
二種の別の変形例を製造した。
【0042】本実施例の塗布具付容器1と同様に比較例
に対し、塗布量の増加を示し、使用時の液垂れも同様に
無かった。尚、本実施例の塗布具付容器1において、第
二の弁体7と第一の弁体5との圧接部位13に塗布具4
の塗布時の凹み変形によらない塗布具4への供給通路と
してスリット15を設ける部位は第一の弁体5に限定す
る必要はなく、付勢部材10の第二の弁体7に設けるこ
とも可能であり、第一の弁体5に設けたのと同様の効果
を得ることが可能である。
【0043】(実施例2)図6は本発明にかかる第二実
施例である塗布具付容器の正面図であり、キャップを外
した状態を示し、塗布具部分の構成を説明するために一
部をその断面図により示している。本発明にかかる第二
実施例は第一実施例と容器本体の特性と容積が異なる以
外は、口部、取付け部材、付勢部材、キャップ等更に構
成される弁機構など、全く同様のものである。従って、
その構造の詳細についての説明は省略するが、塗布具付
容器31は、液状の内容物を充填する直径45mm,高
さ130mmの大きさを持つ円筒形状の容器本体32か
らなる。
【0044】この容器本体32は、自己保持が可能且つ
弾性変形が容易な程度の柔軟な構造を有するという特徴
を持つ。従って把持する使用者の手の押圧により変形さ
せることも可能である。そして、塗布面からの押圧によ
り変形して容器本体32から供給された該内容物の塗布
が可能な布製の塗布具34を有する。この塗布具34
は、容器本体32の口部33に取り付けられた取付け部
材36の上端に配設されている。
【0045】このとき、塗布具34は内容物が化粧水等
である場合に人の肌上に塗布されることを想定して、繊
維を編んで適度な弾力性を持つように構成された布製の
板状体であり、図6のようにリング44を用いて挟み込
むことにより取付け部材36の上端に固定されている。
尚、塗布具には布の代わりにスポンジ材も同様の板状に
形成して使用可能である。
【0046】取付け部材36は、上端と底部が何れも開
口した筒状形状を有しており、内部には段差部分を設け
て第一の弁体35を形成して有している。また、塗布具
付容器31は、容器本体32の口部33に螺合して着脱
自在に設けられたキャップを具備し(図示されない)、
キャップ装着時には塗布具34を覆って容器本体32と
の間で実質的に密封可能としている。
【0047】更に、取付け部材36内には、第二の弁体
37と、係止部38と、第二の弁体37と係止部38と
をつなぐ図5(B)に示す第一実施例と同様の構造の樹
脂性のバネ本体41とからなり、取付け部材36内に嵌
入されて、第二の弁体37を第一の弁体35にバネ本体
41の持つ付勢作用により圧接し且つ第二の弁体37先
端を塗布具34に内側から当接するように係止部38で
取付け部材36の底部に固定された樹脂バネ40を具備
する。
【0048】更に、第二の弁体37と第一の弁体35と
の圧接部位43に塗布具34の塗布時の凹み変形によら
ない塗布具34への供給通路として、取付け部材36の
圧接部位43にある第一の弁体35に設けられ、塗布具
34への内容物供給の可能な経路をなす3つのスリット
を図4の第一実施例と同様の形状、配置にて有する。以
上より、塗布具34の塗布時の凹み変形に対応する第一
実施例の塗布具付容器1と同様の弁機構開閉動作とスリ
ットの作用、更に把持する使用者の手の押圧により、塗
布操作時の塗布具34への塗布のための内容物供給量を
調整可能となっている。
【0049】次に、本実施例の塗布具付容器31に水と
エタノールをベースとする化粧水としては通常の低い粘
度を有する化粧水を充填して、実際に内容物の塗布を行
った。先ず、通常の押し圧にて塗布具を塗布面に押し当
て、特に容器本体32に把持する手により押圧を加える
こと無く、そのまま10cmスライドさせた。次に把持
する手により容器本体32の胴部に押圧を加えて同様の
塗布を行い、吐出量(塗布量)を比較した。
【0050】塗布具付容器31の吐出量は、把持するて
の押圧が無い場合は0.4mlであり、押圧を加えた場
合の吐出量は、0.6mlであり、塗布量の増量が確認
された。このとき、いずれの場合も所謂使用時の液垂れ
を起こすことは無かった。よって、本実施例の塗布具付
容器31は把持する使用者の手の押圧により塗布量を多
くする調整を可能とするとともに、使用時の液垂れをも
防止可能となった。
【0051】尚、塗布操作を行わなず、第二の弁体37
の開放が無いときに把持する手により押圧を加えたとこ
ろ、塗布具34に内容物たる化粧液が供給されることも
合わせて確認された。従って、極弱い塗布面への押し当
て圧力により、第二の弁体37を閉じたままでも少量の
塗布なら可能であることも確認された。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、内容物の
塗布具への供給を塗布操作時の第二の弁体の変位にのみ
依存すること無く、該供給通路を介してその供給量を増
量等調整することが可能となる。よって、化粧水のよう
な比較的粘度の低い内容物を、多すぎて液垂れを起こす
こと無く、そして、少なすぎず適量に、塗布面に塗布す
ることの可能な塗布具付容器を提供することが可能とな
る。
【0053】請求項2記載の発明によれば、化粧水のよ
うな比較的粘度の低い内容物を、多すぎて液垂れを起こ
すこと無く、そして、少なすぎず適量に、塗布面に塗布
することの可能な塗布具付容器を安価且つ簡便に提供す
ることが可能となる。請求項3記載に発明によれば、化
粧水のような比較的粘度の低い内容物を、多すぎて液垂
れを起こすこと無く、そして、少なすぎず適量に、塗布
面に塗布することの可能な塗布具付容器を安価且つ簡便
に提供することが可能となる。
【0054】請求項4記載の発明によれば、化粧水のよ
うな比較的粘度の低い内容物を、多すぎて液垂れを起こ
すこと無く、そして、少なすぎず適量に、塗布面に塗布
することの可能な塗布具付容器を安価且つ簡便に提供す
ることが可能となる。請求項5記載の発明によれば、化
粧水のような比較的粘度の低い内容物を、多すぎて液垂
れを起こすこと無く、そして、少なすぎず適量に、塗布
面に塗布することの可能な塗布具付容器を安価且つ簡便
に提供することが可能となる。
【0055】請求項6記載の発明によれば、内容物の塗
布具への供給量を様々変化させることが可能となり、望
みの塗布量を伴う多様な態様の塗布操作が可能な塗布具
付容器を簡便に提供することが可能となる。請求項7記
載の発明によれば、塗布操作時以外における塗布具の汚
染や不要な外部からの衝撃から塗布具を保護可能とする
ことが可能となる。
【0056】更に、内容物の乾燥による組成変化や消耗
を防止することが可能となる。よって、化粧水のような
比較的粘度の低い内容物を、多すぎて液垂れを起こすこ
と無く、そして、少なすぎず適量に、塗布面に塗布する
ことが可能であり、且つ、内容物が乾燥等して変質する
こと無く安全に保護をする塗布具付容器を提供すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第一実施例である塗布具付容器
の正面図であり、キャップを外した状態を示すと共に、
塗布具部分の構成を説明するために一部をその断面図に
より示す図である。
【図2】本発明にかかる第一実施例である塗布具付容器
の正面図であり、キャップを装着した状態を示す図であ
る。
【図3】本発明にかかる第一実施例である塗布具付容器
の口部を拡大して示す図である。
【図4】本発明にかかる第一実施例である塗布具付容器
の口部に設けられた取付け部材と取付け部材に嵌入され
た樹脂バネを拡大して示すと共に、取付け部材の設けら
れたスリットの形状を第一実施例である塗布具付容器の
別の例のスリットと比較して示す図である。
【図5】本発明にかかる第一実施例である塗布具付容器
に用いる付勢部材である樹脂バネの構造を一部断面図を
用いて説明する正面図とそれが具備する第二の弁体の平
面図である。
【図6】本発明にかかる第二実施例である塗布具付容器
の正面図であり、キャップを外した状態を示し、塗布具
部分の構成を説明するために一部をその断面図により示
す図である。
【図7】従来の低粘度の液状内容物に用いる容器の塗布
部の構成を説明する図である。
【符号の説明】
1,31 塗布具付容器 2,32 容器本体 3,33 口部 4,34 塗布具 5,35 第一の弁体 6,36 取付け部材 7,37 第二の弁体 8,38 係止部 10,40 樹脂バネ 11,41 樹脂バネ本体 12 羽部 13,43 圧接部位 14,44 リング 15 スリット 20 キャップ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状の内容物を充填してなる容器本体
    と、 変形可能且つ該内容物の塗布が可能な構成とされた塗布
    具と、 該容器本体の口部に取り付けられると共に、上端に該塗
    布具が配設されてなる取付け部材と、 該取付け部材内で弾性的に変位可能な構成とされてお
    り、該塗布具を該容器本体に対し突出方向に付勢する付
    勢部材と、 該取付け部材に形成された第一の弁体と、該付勢部材に
    形成された第二の弁体とにより構成され、該第一及び第
    二の弁体が該付勢部材の付勢力に応じて当接或いは離間
    することにより該内容物の該塗布具への供給量を制御す
    る弁機構と、 該弁機構に形成されており、該第一及び第二の弁体が当
    接した状態においても、該内容物の該塗布具への供給を
    許容する供給通路とを具備してなることを特徴とする塗
    布具付容器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塗布具付容器において、 前記の供給通路は、前記弁機構を形成する前記第一及び
    第二の弁体の少なくとも一方の当接する部分に設けら
    れ、前記塗布具への前記内容物供給を許容する一つ以上
    のスリットであることを特徴とする塗布具付容器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の塗布具付容器において、
    前記の供給通路は、前記弁機構を形成する前記第一の弁
    体の前記第二の弁体と当接する部分に設けられ、前記塗
    布具への前記内容物供給を許容する一つ以上のスリット
    であることを特徴とする塗布具付容器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の塗布具付容器において、 前記スリットは深さが0.05mm以上であることを特
    徴とする塗布具付容器。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れか一項記載
    の塗布具付容器において、 前記付勢部材は樹脂性のバネであることを特徴とする塗
    布具付容器。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れか一項記載
    の塗布具付容器において、 前記の容器本体は、把持可能な大きさの弾性変形可能な
    胴部を具備して構成されたことを特徴とする塗布具付容
    器。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6の何れか一項記載
    の塗布具付容器において、 前記の容器本体の口部に着脱自在に設けられたキャップ
    を具備し、該キャップ装着時には前記塗布具を覆って該
    容器本体との間で実質的に密封可能としたことを特徴と
    する塗布具付容器。
JP9201813A 1997-07-28 1997-07-28 塗布具付容器 Withdrawn JPH1143166A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111372487A (zh) * 2017-09-20 2020-07-03 Elc 管理有限责任公司 用于施加两种化妆品的帽和小瓶施加器系统

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