JP2931325B2 - 眼科測定装置 - Google Patents

眼科測定装置

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JP2931325B2
JP2931325B2 JP1165207A JP16520789A JP2931325B2 JP 2931325 B2 JP2931325 B2 JP 2931325B2 JP 1165207 A JP1165207 A JP 1165207A JP 16520789 A JP16520789 A JP 16520789A JP 2931325 B2 JP2931325 B2 JP 2931325B2
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B3/00Apparatus for testing the eyes; Instruments for examining the eyes
    • A61B3/10Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions
    • A61B3/12Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions for looking at the eye fundus, e.g. ophthalmoscopes
    • A61B3/1225Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions for looking at the eye fundus, e.g. ophthalmoscopes using coherent radiation

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は眼科測定装置、特に被検眼にレーザ光を投光
して被検眼内のレーザ光の散乱状態を介して前房内の蛋
白濃度等の測定量を出力する眼科測定装置に関するもの
である。
[従来の技術] 前房内蛋白濃度測定は、眼内炎症すなわち血液房水棚
を判定する上で極めて重要である。従来は細隙灯(スリ
ットランプ)顕微鏡を用いたグレーディングによる目視
判定が繁用されている一方、定量的な方法としては写真
計測法が報告されているが、容易に臨床応用できる方法
はまだできていない。
従来の目視判定では個人差によって判定基準が異な
り、データの信頼性に欠けるという問題点があるので、
これを解決するために近年レーザ光を眼内に照射し、そ
こからの散乱光を受光して定量分析することによって眼
科測定が行なわれている。
例えば、このような被検眼にレーザ光を投光し被検眼
内からのレーザ散乱光を受光して眼科測定を行なう眼科
測定装置が、特開昭第62−120834号公報、特開昭第63−
135128号公報に開示されている。同装置では、レーザ光
源からの光を眼内の所定点、例えば、前房に集光させ、
眼内からのレーザ散乱光を所定の大きさの開口を有する
測定マスクを介して光電変換素子により受光し、光電変
換素子からの信号を処理して前房の蛋白濃度等の眼科測
定を行なっている。
[発明が解決しようとする課題] このように眼科測定にレーザ光の散乱光を利用する場
合、散乱光の強度が非常に微弱であるため、測定対象外
からの光、すなわちノイズに弱いという欠点がある。例
えば前房の測定を例にとると、測定部位が水晶体に近づ
きすぎる場合、水晶体からの散乱光がノイズとして入
り、測定結果は測定部位に影響される。このようなノイ
ズの影響を少なくするために、特開昭第63−135128号公
報に記載の装置では、レーザ光を測定マスクの開口を越
えて走査させ、レーザ光が開口内を通過したとき光電変
換素子から得られる信号と、開口以外の領域を通過した
ときに得られる光電変換素子の信号を求め、これらの両
信号の差を求めることにより、ノイズの影響を除去して
いる。
しかし、人間の角膜は強いレンズ効果をもっているた
め、法線方向から入射した光以外は角膜面で屈折され
る。従って、入射部位が変化すると屈折量も変化するた
め、測定部位(レーザ集光点)と受光部測定マスク上の
開口の関係がずれてしまう。例えば前房の深さは3mm程
度なので、中間部の1〜2mmの間にレーザ光を集光さ
せ、この測定部位からの散乱光を正確に受光するように
しなければならない。このためには装置と被検眼の特に
水平面内における正確なアライメント(位置合わせ)お
よびアライメントの達成状態の確認方法が必要になる。
このようなアライメントを行なわず、測定を行なうと測
定マスク上の開口内に測定部位以外からの種々な有害光
線が浸入し、正確な眼科測定が行なえなくなる。
従って本発明はこのような問題を解決するために成さ
れたもので、測定中測定部位以外の領域からの有害光線
を除去でき、正確な眼科測定を保証した眼科測定装置を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 以上の課題を解決するために、本発明においては、被
検眼にレーザ光を投光し被検眼からのレーザ散乱光を受
光して眼科測定を行なう眼科測定装置において、レーザ
光源からの光を眼内の測定部位に集光する投光部と、前
記レーザ光の集光点と共役な位置に配置された所定の大
きさの開口を有する測定マスクを介して前記測定部位か
らのレーザ散乱光を受光する光電変換素子を備えた受光
部と、被検眼のアライメント時並びに測定時レーザ光を
所定の方向に偏向し前記測定部位領域を走査する手段
と、前記受光部からの信号を処理して眼科測定を行なう
処理手段とを設け、前記レーザ光による測定部位の走査
は、アライメント時には測定時の走査幅と同じ幅で、測
定部位にちらつきを発生させることのない高い周波数で
行なわれる構成を採用した。
[作 用] 以上の構成によれば、アライメント中レーザ光は、測
定時の走査幅と同じ走査幅で高速に偏向され測定部位を
走査する。このレーザ光による測定部位の高速走査は、
レーザ光を偏向し測定部位を走査するとき、人間の目で
観察した場合、ちらつきが発生しない程度以上の周波
数、例えば、50〜60Hzの周波数以上で測定部位を走査す
ることを意味する。このようにアライメント中レーザ光
により測定時の走査幅と同じ走査幅で高速に測定部位を
走査することにより、アライメント中に実際の測定時に
現れる種々の有害な光線を観察することが可能になる。
従って、アライメント中に測定マスク上の開口に有害な
光線が浸入しないように装置をアライメントすることが
でき、実際の測定を最適の状態で行なうことができる。
なお、この場合レーザ光による測定部位の走査幅は、測
定マスクに形成された矩形開口の開口を越えた走査幅に
設定される。
また、装置のアライメントは、レーザ光が集光される
集光点と測定マスク、並びに測定マスクとアライメント
用指標をそれぞれ共役の関係に配置することにより、容
易に行なうことができる。検者は、アライメント用指標
があたかも集光点にあるかのように観察できる。
このように、本発明では、アライメント中レーザ光を
測定時の走査幅と同じ走査幅で高速に偏向し測定部位を
走査することにより、アライメント中に実際の測定時に
現れる種々の有害な光線を識別することが可能になる。
また、アライメント用指標の像を形成する場合には、実
際に光電変換素子に入射される散乱光の発生位置を直接
観察できることを意味するものであり、測定部位と関係
のない角膜や水晶体などで発生し、上述したレーザ光の
高速走査により識別された有害光線の発生源を矩形開口
の像の外部にくるようにアライメントを行なうことがで
きる。それによって、アライメントを適切に行なうこと
により、このような有害光線を遮断することができ、測
定信号の有効成分を増加させ、測定精度を向上させるこ
とが可能になる。
[実施例] 以下、図面に示す実施例に基づき、本発明を詳細に説
明する。
第1図から第3図には、本発明実施例に係わる眼科測
定装置の概略構成が図示されている。各図において、符
号1で示すものはレーザ投光部で、このレーザ投光部1
にはHe−Neレーザなどのレーザ光源3が収納される。レ
ーザ光源3から射出されたレーザ光は、レンズ4、可動
ミラー5、レンズ6、プリズム7、ビームスプリッタ
9、レンズ10、プリズム11を介して被検眼Eの前房内の
所定の測定部位Pに集光される。
可動ミラー5は、マイクロプロセッサなどからなるコ
ンピュータ31によって制御されるミラー駆動回路30に接
続されており、可動ミラー5の角度を変化させ、レーザ
光を偏向することによりレーザ光を集光点Pを中心に測
定部位を所定範囲に渡って走査できるように構成されて
いる。この走査範囲は、後述するように、測定マスクに
形成された開口を越えた範囲に設定される。
また、レーザ投光部1にはスリット照明用のハロゲン
ランプからなる照明光源12が設けられており、この照明
光源12からの白色光は、レンズ13を介してスリット14を
照明する。照明されたスリット14は、スリット光用シャ
ッタ15、ビームスプリッタ9、レンズ10、プリズム11を
介して被検眼Eの前房内の集光点Pの付近にスリット像
を形成する。
このスリット像は、アライメント時に集光点Pの周囲
を照明して集光点Pの位置を容易に確認するため用いら
れる。
また、細隙灯顕微鏡としても使用できるようにするた
めに、スリット14のスリット幅並びにスリット長さは、
第1図に図示した調節ノブ55及び切り替えノブ56を介し
てそれぞれ調節ないし切り換えることができる。
なお、スリット光用シャッタ15は、コンピュータ31に
より制御される駆動回路34を介して、アライメントのと
きは、開放し、また前房内蛋白濃度測定のときには閉じ
るように制御される。この制御は、架台51上に設けられ
た押しボタンスイッチ54を備えたジョイスティック53等
の入力装置を介してスリット光用シャッタ15を対応する
光学系に挿入あるいは離脱させることにより行なわれ
る。
受光部2は集光点P付近の散乱光を受光並びに観測す
るためのもので、被検眼Eの前房内の集光点Pからの散
乱光は、レンズ16、ハーフミラー17、レンズ18、光電子
増倍管用シャッタ20、測定マスク21を介して光電変換素
子として機能する光電子増倍管22によって受光される。
測定マスク21は、光電子増倍管22に入射する光を測定マ
スクに形成された開口21aを通過する光のみに限定し、
そのほかの不用な領域の外乱光をカットするためのもの
で、測定マスク21(開口21a)と集光点Pは受光部2の
光学系に関して共役な位置になるように配置される。ま
た、開口21aは、第6図に図示したように矩形開口とし
て形成される。
光電子増倍管22の出力は増幅器23を介してカウンタ33
に入力され、光電子増倍管22によって検出された散乱光
強度が単位時間当たりのパルス数としてカウントされ
る。このカウンタ33による計数値は各単位時間ごとにメ
モリ32内に設定された所定のメモリセル内に格納され
る。このメモリ32内に格納された測定データに基づいて
コンピュータ31が演算処理を行ない、前房内蛋白濃度が
計算される。
なお、光電子増倍管用シャッタ20は、測定時のみ開放
してその他の時は閉じており光電子増倍管22を保護する
もので、スリット光用シャッタ15と同様ジョイスティッ
ク53上の押しボタンスイッチ54等の入力装置を介して作
動され、駆動回路34により対応する光学系に挿入あるい
は離脱される。
また、受光部のハーフミラー17の後方には、集光点P
を中心にした眼内を観察できる顕微鏡が設けられてい
る。すなわち、ハーフミラー17で分離された光は、レン
ズ24、正立正像プリズム25、26、視野絞り27、接眼レン
ズ28を介して検者29によって観察される。この顕微鏡
は、第3図から理解できるように、観察者の両目に合わ
せてそれぞれ一対設けられている。この顕微鏡によって
前房内蛋白濃度測定を開始する前にレーザの投光状態や
有害光線の発生状況を観察することが可能になる。この
アライメントにおける有害光線の発生状況をより確実に
観察することができるようにするために、本発明実施例
では、後で更に詳細に説明するように、レーザ光を測定
時よりも高速な周波数で偏向し測定部位を走査するよう
にしている。
更に、受光部2には、LED等のアライメント用光源40
によって照明されるアライメント用指標41が配置され
る。アライメント用指標41は、測定マスク21と視野絞り
27のそれぞれに共役の位置に配置される。集光点Pは測
定マスク21と視野絞り27、それにアライメント用指標41
は測定マスク21と視野絞り27にそれぞれ共役関係になっ
ている。このアライメント用光源40は、シャッタ15、20
と同様駆動回路34により、アライメントのとき点灯し、
一方測定時には消灯するように駆動される。
また、本実施例では、第1図に図示したように、発光
ダイオードからなる固視灯57が、被検者が固視できる位
置に配置される。固視灯57はリンク機構58によって矢印
方向に回転ができ被検者に対して最適な位置に調節する
ことができるようになっている。なお、固視灯の色はレ
ーザー光と異なった色に選ばれる。
また、架台51の上には押しボタンスイッチ54を備えた
ジョイスティック53のような入力装置が設けられてお
り、これを操作することにより上述したようにシャッタ
15、20をそれぞれの光学系に挿入または離脱させたり、
あるいはアライメント用光源40をオンオフさせることが
できる。更に投光部1と受光部2は軸50を中心に水平面
内に独立自由回転ができるようになっており、第3図に
図示したように、前房内蛋白濃度測定時にはクリック機
構等で角膜頂点における法線に対して30゜と60゜の角度
をなして固定される。また、細隙灯顕微鏡として使用す
る時はクリック機構を解除して自由に回転するようにし
て眼球断面観察を行なうことができるように構成されて
いる。
さらに、第2図に図示したように、種々の装置あるい
は回路に電力を供給するために電源60が設けられてお
り、電源60が投入された場合には、ランプ61が点灯して
電源投入を表示する。
次に、このように構成された装置の動作を説明する。
被検者は、あご台にあごを乗せ、その後照明光源12を
点灯する。スリット光用シャッタ15を開放し、スリット
14によるスリット像を被検眼Eに投影する。このアライ
メント中では、光電子増倍管用シャッタ20は閉じてお
く。また、レーザ投光部1からレーザ光を被検眼Eの集
光点Pに集光させ、ミラー駆動回路30を介して、可動ミ
ラー5を揺動させ、レーザ光を高速で偏向させ、集光点
Pを中心にして測定部位を走査する。その走査幅S2は、
第6図に図示したように、測定マスク21の開口21aの幅S
1の被検眼内での像の約2倍の範囲に設定される。ま
た、その走査周波数は、レーザ光を偏向し測定部位を走
査するとき、人間の目で観察した場合、測定部位にちら
つきが発生しない程度以上の高速周波数(例えば、50〜
60Hz)以上で行なわれる。
次にアライメント用光源40を点灯させ、アライメント
用指標41を照明する。このとき観察部において検者に観
察される像が第4図に図示されている。アライメント用
指標41は、測定マスク21と視野絞り27のそれぞれに共役
の位置に配置されるので、集光点Pは測定マスク21と視
野絞り27、それにアライメント用指標41は測定マスク21
と視野絞り27にそれぞれ共役関係になる。従って、アラ
イメント用光源40によって照明されたアライメント用指
標41は、その共役点である視野絞り27と測定マスク21上
に結像される。しかも、視野絞り27と測定マスク21は、
集光点Pの共役点になっているので、検者29にはアライ
メント用指標41があたかも集光点Pにあるかのごとく観
察される。
そこで、アライメント用指標41の大きさ及び形状を測
定マスク21上の開口21aのアライメント用指標上の像と
一致するようにすると検者は、測定マスク21上の矩形開
口21aがあたかも集光点Pで点灯しているように観察で
きる。このような矩形開口の像が、第4図、第5図で70
で図示されている。この矩形開口の像70は、第4図では
実際に観察される状態に従い接眼レンズ28で観察される
視野のほぼ中央で、角膜71の頂点71aを通過する中心線
Xより僅か下方に位置するように図示されており、一方
第5図では、説明をわかり易くするために、矩形開口の
像70の中心が角膜71の頂点と一致するように図示されて
いる。
また、本実施例では、レーザ光3aが、可動ミラー5に
より所定の範囲に渡って偏向され、矩形開口21aの像70
の約2倍の幅に渡って偏向されるので、測定部における
レーザ光3aの振れ幅がH2で、また矩形開口の像70の縦方
向の長さがH1で図示されており、H2はH1の約2倍となっ
ている。その状態が第4図、第5図に図示されている。
第5図において、レーザ光3aを偏向しても移動しない点
Fが図示されているが、これは可動ミラー5の揺動軸上
の反射面の共役関係になっているもので、この反射面が
可動ミラー5の揺動に無関係に静止しているので、Fは
不動の点となっている。
第4図において、矩形開口の像70の外部領域で発生し
た光は測定マスク21を通過できないことになり、角膜や
水晶体等で発生した有害光線の発生源をこの測定マスク
の矩形開口の像70の外部にもって行くことにより有害光
線を適切にカットすることが可能になる。測定に有害な
有害光線には、以下のような光線が挙げられる。
まず、レーザ光3aは、集光点Pに達する前に角膜71に
入射するので、Aの所にレーザ光3aによる角膜散乱光が
発生する。角膜71には表面71bと裏面71cがあってスリッ
ト光やレーザ光による散乱は2箇所発生するが、その距
離は近接しているので、図では一箇所Aになっている。
さらに、レーザ光3aは集光点Pを通過して水晶体72の内
部に入り、水晶体散乱光Bが発生する。また、水晶体72
の表面で反射したものが角膜71に像Cとして映る。これ
らの有害光線B、Cは人工水晶体の場合には、特に強く
なる。なお、第4図において、73は、虹彩であり、ま
た、虹彩73と水晶体72の境界が瞳孔74となっている。ま
た、Dの所にプリズム11の出射端の散乱光の角膜による
像が発生する。これは、レーザ光はプリズム11を経て眼
内に集光されるが、プリズムの端面でレーザ光は散乱さ
れ、そこに2次光源が発生し角膜の凸面鏡作用によって
その虚像が作られるために現れるものである。
上述したA〜Dが主な有害光線の発生源となるので、
この有害光線をアライメント中確実に識別できるように
するために、本実施例では、アライメント中レーザ光3a
による測定部位の走査を測定時の走査幅(H2)と同じ幅
で高速に行なうようにする。この高速走査は、レーザ光
を偏向し測定部位を走査するとき、人間の目で観察した
場合、測定部位にちらつきが発生しない程度の周波数、
例えば50〜60Hz以上で行なわれるので、測定中に実際に
発生する有害光線をシュミレートできることになり、有
害光線の識別並びに排除に寄与することになる。
この有害光線A〜Dを排除するためには、これらが矩
形開口の像70の中に入らないようにアライメントを行な
う。これらの有害光線は、指向性の少ない散乱光源のよ
うな振舞いをし、その近くのものを照明してしまうの
で、純粋は前房内中の蛋白からの散乱光を受光するため
には、矩形開口の像70を有害光線の発生源のいずれから
もできるだけ離すようにアライメントを行なうのが好ま
しい。このようなアライメントにより純粋な前房中の蛋
白からの散乱光を受光することができ、測定精度を向上
させることが可能になる。なお、この場合アライメント
用指標を照明する光源の色をレーザ光の色と異なるよう
にすれば、矩形開口の像70と有害光線A〜Dの発生源と
容易に区別できるようになる。
また、上述した矩形開口の眼内における像70は、被検
眼散瞳時の瞳口径のほぼ1/30〜1/15の縦方向長さと、被
検眼前房深度のほぼ1/8〜1/4の横方向長さとを有するよ
うにするのが好ましい。以上のようにしてアライメント
を行なった後、アライメントモードを終了し、測定モー
ドに移る。測定モードではジョイスティック53のスイッ
チ54を押下することにより、アライメント用光源40が消
灯され、スリット光用シャッタ15が閉じて光電子増倍管
用シャッタ20が開放し、レーザ投光部1のレーザ光の散
乱状態を受光部2を介して測定し、被検眼前房内の蛋白
濃度測定を行なうことができる。
測定時においては、レーザ投光部1から被検眼Eの集
光点Pにレーザ光を投射し、一方集光点P周辺の散乱光
は受光部2の光電子増倍管22により受光される。一方、
可動ミラー5は、ミラー駆動回路30により矢印で示した
方向に揺動され、それにより測定点Pを中心にした測定
部位を走査する。この測定時には、アライメント時のよ
うにちらつきを防止する必要性がないので、レーザ光3a
の偏向周波数は、約2Hzの低周波に設定される。その走
査幅は、アライメント時と同様に開口21aの幅S1の約2
倍に設定される(第6図)。光電子増倍管22は、開口21
aを介して入射されるレーザ散乱光を受光し、前房内の
測定部位の蛋白粒子によって散乱される散乱光の強度を
検出する。散乱光強度は、それに応じてパルス列に変換
され単位時間当りのパルス数としてカウンター33で計数
され、その計数値が各単位時間ごとに割り当てられたメ
モリ32に格納される。
上述したようにレーザ光3aを第6図に図示したよう
に、x1からx2へ1回走査し、n個のメモリに計数値を格
納したときメモリ32に入っている計数値を時系列的に並
べると第7図に図示したようになる。
第7図においてt1、t3の区間はスリット21a内にレー
ザ光3aが入射していないときの区間で、上述した有害光
線以外の眼内の反射光や散乱光、あるいは測定環境の周
囲の明るさがノイズ成分として入り込んだ状態を示して
いる。t1、t3の区間のメモリ32の計数値の平均値をM1、
M3とする。なお、M1、M3には光電子増倍管22の暗電流も
ノイズとして含まれており、これらのノイズ成分も測定
毎に変動する。
一方、t2の区間はスリット21aを介してレーザ散乱光
が入り込む区間であり、前房内蛋白濃度に対応する信号
成分と、反射、散乱によるノイズ成分や、周囲の明るさ
や、光電子増倍管の暗電流によるノイズ成分を含んでい
る。この区間でのメモリ32の計数値の平均はM2となる。
コンピュータ31内の演算装置では、メモリ32に格納さ
れているM2の値からM1とM3の値の平均値を差し引き、有
効信号成分だけを抽出し、前房内蛋白濃度を演算する。
この時適正なアライメントが行なわれていれば、M1とM3
の値はほぼ等しくなる。これにより、t2の区間しか測定
していない場合のデータは、S/N比が悪くバラツキも大
きく再現性がよくないが(第8図(A))、本発明では
蛋白濃度対計数値の関係は第8図(B)に示したように
ノイズ成分が差し引かれることによりS/N比が向上する
とともにダイナミックレンジが広がり再現性がよくな
る。
[発明の効果] 以上から明らかなように、本発明によれば、アライメ
ント時レーザ光は、測定時の走査幅と同じ走査幅で高速
に偏向され測定部位を走査するので、アライメント時に
実際の測定時に現れる種々の有害な光線を観察すること
が可能になり、アライメント時に測定マスクに有害は光
線が浸入しないように装置をアライメントすることがで
きるようになるので、実際の測定を最適の状態で行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係わる眼科測定装置の外観を示した
斜視図、第2図は、第1図装置の内部構造を示した構成
図、第3図は、測定時の投光部と受光部の配置を示した
配置図、第4図は、観察時観察される有害光線の発生状
態を示した説明図、第5図、第6図は、レーザ光の偏向
範囲を説明した説明図、第7図は、一回のレーザ光の走
査によって得られる信号を示した信号波形図、第8図
(A)、(B)は、走査幅の相違によって得られるデー
タ値を示した特性図である。 E……被検眼、P……集光点 1……レーザ投光部、2……受光部 3……レーザ光源、3a……レーザ光 12……照明光源、21……測定マスク 21a……開口、22……光電子増倍管 27……視野絞り、31……コンピュータ 32……メモリ、33……カウンタ 41……アライメント指標
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−17623(JP,A) 特開 平2−82938(JP,A) 特開 昭64−2624(JP,A) 特開 昭61−259638(JP,A) 特開 平2−111337(JP,A) 国際公開89/1762(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 3/10

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検眼にレーザ光を投光し被検眼内からの
    レーザ散乱光を受光して眼科測定を行なう眼科測定装置
    において、 レーザ光源からの光を眼内の測定部位に集光する投光部
    と、 前記レーザ光の集光点と共役な位置に配置された所定の
    大きさの開口を有する測定マスクを介して前記測定部位
    からのレーザ散乱光を受光する光電変換素子を備えた受
    光部と、 被検眼のアライメント時並びに測定時レーザ光を所定の
    方向に偏向し前記測定部位領域を走査する手段と、 前記受光部からの信号を処理して眼科測定を行なう処理
    手段とを設け、 前記レーザ光による測定部位の走査は、アライメント時
    には測定時の走査幅と同じ幅で、測定部位にちらつきを
    発生させることのない高い周波数で行なわれることを特
    徴とする眼科測定装置。
  2. 【請求項2】前記測定マスクと共役な位置にアライメン
    ト指標を配置し、測定部位における測定マスクの開口位
    置を観察できるようにしたことを特徴とする請求項第1
    項に記載の眼科測定装置。
  3. 【請求項3】前記測定部位の走査は、前記開口の大きさ
    を越えて行なわれることを特徴とする請求項第1項また
    は第2項に記載の眼科測定装置。
  4. 【請求項4】前記開口は、矩形開口の形状であることを
    特徴とする請求項第1項から第3項までのいずれか1項
    に記載の眼科測定装置。
  5. 【請求項5】前記投光部と受光部は、ほぼ直交して配置
    されることを特徴とする請求項第1項から第4項までの
    いずれか1項に記載の眼科測定装置。
  6. 【請求項6】前記測定部位の走査幅は、眼内に於ける矩
    形開口の像の幅の約2倍であることを特徴とする請求項
    第4項に記載の眼科測定装置。
  7. 【請求項7】前記測定マスクの開口の眼内における像
    は、被検眼散瞳時の瞳孔径のほぼ1/30〜1/15の縦方向長
    さと、被検眼前房深度のほぼ1/8〜1/4の横方向長さとを
    有することを特徴とする請求項第1項から第6項までの
    いずれか1項に記載の眼科測定装置。
  8. 【請求項8】前記アライメント用指標をレーザ光と異な
    る色の光源で照明するようにした請求項第1項から第7
    項までのいずれか1項に記載の眼科測定装置。
  9. 【請求項9】前記アライメント用指標は所定の大きさを
    有する開口であり、その開口の測定マスク上での像が、
    測定マスクの開口と一致するようにしたことを特徴とす
    る請求項第2項から第8項までのいずれか1項に記載の
    眼科測定装置。
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