JP2928448B2 - カメラのフィルム平面化装置 - Google Patents
カメラのフィルム平面化装置Info
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- JP2928448B2 JP2928448B2 JP30455893A JP30455893A JP2928448B2 JP 2928448 B2 JP2928448 B2 JP 2928448B2 JP 30455893 A JP30455893 A JP 30455893A JP 30455893 A JP30455893 A JP 30455893A JP 2928448 B2 JP2928448 B2 JP 2928448B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カメラの露光が行な
われる際に、フィルムの平面性を確保するフィルム平面
化装置に関する。
われる際に、フィルムの平面性を確保するフィルム平面
化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラに使用される普及型の35mmフィル
ムやブローニーフィルムは、多数のコマが連続して露光
されるロールフィルムとされている。このロールフィル
ムを用いるカメラでは、撮影の便宜を図るため、該ロー
ルフィルムを1コマごと巻き上げる装置が備えられてい
る。
ムやブローニーフィルムは、多数のコマが連続して露光
されるロールフィルムとされている。このロールフィル
ムを用いるカメラでは、撮影の便宜を図るため、該ロー
ルフィルムを1コマごと巻き上げる装置が備えられてい
る。
【0003】例えば、35mmフィルムを用いるカメラで
は、図3に示すように、カメラ本体1の一方の側部にパ
トローネ室2が形成されており、他方の側部にフィルム
を巻き上げるスプール軸3が設けられている。また、ア
パーチュア4の上方と下方とにはフィルムの移動方向に
沿ってフィルムレール5が設けられており、該フィルム
レール5の上方と下方とには該フィルムレール5に沿っ
てプレッシャープレートレール6が設けられている。図
3及び図4に示すように、上記アパーチュア4の後方に
はプレッシャープレート7が配設されており、該プレッ
シャープレート7はカメラ本体1の裏蓋8からプレッシ
ャーバネ7aにより上記プレッシャープレートレール6に
押圧されている。上記プレッシャープレート7とフィル
ムレール5との間には、適宜な間隔が設けられており、
この間隔がトンネル間隔とされている。
は、図3に示すように、カメラ本体1の一方の側部にパ
トローネ室2が形成されており、他方の側部にフィルム
を巻き上げるスプール軸3が設けられている。また、ア
パーチュア4の上方と下方とにはフィルムの移動方向に
沿ってフィルムレール5が設けられており、該フィルム
レール5の上方と下方とには該フィルムレール5に沿っ
てプレッシャープレートレール6が設けられている。図
3及び図4に示すように、上記アパーチュア4の後方に
はプレッシャープレート7が配設されており、該プレッ
シャープレート7はカメラ本体1の裏蓋8からプレッシ
ャーバネ7aにより上記プレッシャープレートレール6に
押圧されている。上記プレッシャープレート7とフィル
ムレール5との間には、適宜な間隔が設けられており、
この間隔がトンネル間隔とされている。
【0004】フィルムのパトローネは前記パトローネ室
2に収容され、該フィルムの先端部が前記スプール軸3
により巻き上げられる。このとき、アパーチュア4の後
方では、図4に示すように、前記プレッシャープレート
7とフィルムレール5とにより形成されるトンネル間隔
をフィルム9が通過する。このため、上記トンネル間隔
は、フィルム9の厚さより僅かに大きい間隔とされてい
る。
2に収容され、該フィルムの先端部が前記スプール軸3
により巻き上げられる。このとき、アパーチュア4の後
方では、図4に示すように、前記プレッシャープレート
7とフィルムレール5とにより形成されるトンネル間隔
をフィルム9が通過する。このため、上記トンネル間隔
は、フィルム9の厚さより僅かに大きい間隔とされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たフィルムの巻き上げ装置を用いると、前記トンネル間
隔はフィルムの厚さより僅かに大きく形成されているの
で、図4に示すように、フィルム9は固定されずに遊び
のある状態となる。このため、フィルム9の平面性が十
分に保たれずに、フィルム面は僅かに湾曲した曲面とな
るおそれがある。これにより、露光の際には、フィルム
面上に結像されるべき画像が合焦されずに、僅かに焦点
がずれてしまうおそれがある。
たフィルムの巻き上げ装置を用いると、前記トンネル間
隔はフィルムの厚さより僅かに大きく形成されているの
で、図4に示すように、フィルム9は固定されずに遊び
のある状態となる。このため、フィルム9の平面性が十
分に保たれずに、フィルム面は僅かに湾曲した曲面とな
るおそれがある。これにより、露光の際には、フィルム
面上に結像されるべき画像が合焦されずに、僅かに焦点
がずれてしまうおそれがある。
【0006】その一方、前記トンネル間隔をフィルムの
厚さより僅かに小さく形成すると、フィルムは固定され
るものの、該フィルムの巻き上げや巻き戻しの際の負荷
が大きくなり、フィルムを傷めるおそれがある。
厚さより僅かに小さく形成すると、フィルムは固定され
るものの、該フィルムの巻き上げや巻き戻しの際の負荷
が大きくなり、フィルムを傷めるおそれがある。
【0007】また、上記フィルム面を平面にする手段と
して、プレッシャープレートの適宜位置に設けた透孔か
らフィルムを吸引し、該フィルムとプレッシャープレー
トとを密着させる吸引装置が知られている。
して、プレッシャープレートの適宜位置に設けた透孔か
らフィルムを吸引し、該フィルムとプレッシャープレー
トとを密着させる吸引装置が知られている。
【0008】しかし、この吸引装置を用いると、カメラ
本体の裏蓋が大型化してしまい、カメラの小型軽量化を
妨げるおそれがある。また、製造費用が大きくなり、カ
メラを安価で提供することが困難となる。
本体の裏蓋が大型化してしまい、カメラの小型軽量化を
妨げるおそれがある。また、製造費用が大きくなり、カ
メラを安価で提供することが困難となる。
【0009】そこで、本発明では、簡易な構造で、フィ
ルムの平面性を向上させることができるフィルム平面化
装置を提供することを目的としている。
ルムの平面性を向上させることができるフィルム平面化
装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明に係るカメラのフィルム平面化装置は、
フィルムの撮影コマの上流側と下流側とにそれぞれ上流
側シャフトと下流側シャフトを設け、前記上流側シャフ
トと下流側シャフトに回転力を付与すると共に、これら
の回転速度を異ならせ、カメラの裏蓋に回動自在に、カ
メラに装填されるフィルムの幅員の全域に渡るローラ部
を備えた一対のローラを設け、裏蓋の閉成時に前記一対
のローラのそれぞれと、前記上流側シャフトと下流側シ
ャフトとでフィルムを挟持することを特徴としている。
ために、本発明に係るカメラのフィルム平面化装置は、
フィルムの撮影コマの上流側と下流側とにそれぞれ上流
側シャフトと下流側シャフトを設け、前記上流側シャフ
トと下流側シャフトに回転力を付与すると共に、これら
の回転速度を異ならせ、カメラの裏蓋に回動自在に、カ
メラに装填されるフィルムの幅員の全域に渡るローラ部
を備えた一対のローラを設け、裏蓋の閉成時に前記一対
のローラのそれぞれと、前記上流側シャフトと下流側シ
ャフトとでフィルムを挟持することを特徴としている。
【0011】
【作用】カメラにロールフィルムが装填されている場
合、フィルムは前記一対のローラと上流側シャフト、下
流側シャフトとによって挟持された状態にある。レリー
ズ動作の終了後にフィルムの巻き上げが行なわれると、
上流側シャフトと下流側シャフトが回転すると共に、上
流側シャフトの回転速度を下流側シャフトの回転速度よ
りも小さく設定してあれば、巻き上げ時にフィルムが上
流側シャフトの抵抗を受け、上流側シャフトと下流側シ
ャフトとの間が引張られる。上流側シャフトと下流側シ
ャフトとの間には撮影コマが位置するから、フィルムの
巻き上げ終了後に撮影コマに張力が与えられ、この状態
で次のレリーズに待機する。
合、フィルムは前記一対のローラと上流側シャフト、下
流側シャフトとによって挟持された状態にある。レリー
ズ動作の終了後にフィルムの巻き上げが行なわれると、
上流側シャフトと下流側シャフトが回転すると共に、上
流側シャフトの回転速度を下流側シャフトの回転速度よ
りも小さく設定してあれば、巻き上げ時にフィルムが上
流側シャフトの抵抗を受け、上流側シャフトと下流側シ
ャフトとの間が引張られる。上流側シャフトと下流側シ
ャフトとの間には撮影コマが位置するから、フィルムの
巻き上げ終了後に撮影コマに張力が与えられ、この状態
で次のレリーズに待機する。
【0012】上記フィルムに張力が与えられることによ
り、上記撮影コマの平面性が確保され、撮影レンズ群に
よりとらえられた被写体の像が、平面性の確保されたフ
ィルム面上で合焦して結像する。
り、上記撮影コマの平面性が確保され、撮影レンズ群に
よりとらえられた被写体の像が、平面性の確保されたフ
ィルム面上で合焦して結像する。
【0013】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて、この発明
に係るカメラのフィルム平面化装置を具体的に説明す
る。なお、本実施例では、上記フィルム平面化装置を35
mmフィルムを用いるカメラに備えた場合について説明し
ている。
に係るカメラのフィルム平面化装置を具体的に説明す
る。なお、本実施例では、上記フィルム平面化装置を35
mmフィルムを用いるカメラに備えた場合について説明し
ている。
【0014】図1に示すように、カメラ本体の撮影レン
ズ10の後方に位置する図示しないアパーチュアを挟ん
で、パトローネ室12とスプール軸14とが設けられてい
る。そして、上記パトローネ室12にパトローネ16が収容
されており、該パトローネ16からフィルム18が引き出さ
れている。該フィルム18の先端部は前記スプール軸14に
巻き付けられており、該フィルム18の前記図示しないア
パーチュアの後方の部分が撮影コマ18a として露光され
る。また、上記フィルム18の適宜位置には、図示しない
スプロケットが噛合されており、該フィルム18の移動に
伴い回動される。
ズ10の後方に位置する図示しないアパーチュアを挟ん
で、パトローネ室12とスプール軸14とが設けられてい
る。そして、上記パトローネ室12にパトローネ16が収容
されており、該パトローネ16からフィルム18が引き出さ
れている。該フィルム18の先端部は前記スプール軸14に
巻き付けられており、該フィルム18の前記図示しないア
パーチュアの後方の部分が撮影コマ18a として露光され
る。また、上記フィルム18の適宜位置には、図示しない
スプロケットが噛合されており、該フィルム18の移動に
伴い回動される。
【0015】上記パトローネ室12とスプール軸14との間
であって、上記フィルム18の撮影コマ18a の上流側に
は、フィルム18の移動方向に対しほぼ垂直に上流側シャ
フト20が回動自在に配設されており、上記撮影コマ18a
の下流側には上記上流側シャフト20にほぼ平行な下流側
シャフト22が回動自在に配設されている。そして、上記
上流側シャフト20には被動ギヤ24が嵌合されており、該
被動ギヤ24は適宜な歯車列26を介して駆動ギヤ28に連係
している。また、上記下流側シャフト22には被動ギヤ30
が嵌合されており、該被動ギヤ30は適宜な歯車列32を介
して上記駆動ギヤ28に連係している。該駆動ギヤ28は図
示しない歯車列を介して、例えばフィルム給送用モータ
(図示せず)に連係し、該モータの動力が上記駆動ギヤ
28から各歯車列26、32を介して各被動ギヤ24、30に伝達
され、上記上流側シャフト20及び下流側シャフト22が回
動される。なお、上記上流側シャフト20と下流側シャフ
ト22とは同方向に回動されるよう前記駆動ギヤ28と各歯
車列26、32、各被動ギヤ24、30とが設定されており、ま
た、上流側シャフト20の回転数は下流側シャフト22の回
転数より小さく設定されている。なお、上記モータから
駆動ギヤ28への動力伝達経路の途中にクラッチ機構等を
介在させて、駆動ギヤ28への動力伝達の断続を行なえる
ようにしておくことが望ましい。
であって、上記フィルム18の撮影コマ18a の上流側に
は、フィルム18の移動方向に対しほぼ垂直に上流側シャ
フト20が回動自在に配設されており、上記撮影コマ18a
の下流側には上記上流側シャフト20にほぼ平行な下流側
シャフト22が回動自在に配設されている。そして、上記
上流側シャフト20には被動ギヤ24が嵌合されており、該
被動ギヤ24は適宜な歯車列26を介して駆動ギヤ28に連係
している。また、上記下流側シャフト22には被動ギヤ30
が嵌合されており、該被動ギヤ30は適宜な歯車列32を介
して上記駆動ギヤ28に連係している。該駆動ギヤ28は図
示しない歯車列を介して、例えばフィルム給送用モータ
(図示せず)に連係し、該モータの動力が上記駆動ギヤ
28から各歯車列26、32を介して各被動ギヤ24、30に伝達
され、上記上流側シャフト20及び下流側シャフト22が回
動される。なお、上記上流側シャフト20と下流側シャフ
ト22とは同方向に回動されるよう前記駆動ギヤ28と各歯
車列26、32、各被動ギヤ24、30とが設定されており、ま
た、上流側シャフト20の回転数は下流側シャフト22の回
転数より小さく設定されている。なお、上記モータから
駆動ギヤ28への動力伝達経路の途中にクラッチ機構等を
介在させて、駆動ギヤ28への動力伝達の断続を行なえる
ようにしておくことが望ましい。
【0016】上記上流側シャフト20の後方には、該上流
側シャフト20にほぼ平行な上流側ローラ34が回動自在に
配設されており、上記下流側シャフト22の後方には、該
下流側シャフト22にほぼ平行な下流側ローラ36が回動自
在に配設されている。これら上流側ローラ34と下流側ロ
ーラ36とは、フィルム18のパーフォレーション18b の付
近のみを挟持するよう上下方向に適宜な間隔をおいて形
成されており、図示しない裏蓋に取り付けられている。
このため、該裏蓋の閉成時には、各ローラ34、36はそれ
ぞれ対向するシャフト20、22に押圧され、フィルム18が
装填されている場合は、該フィルム18は上記上流側ロー
ラ34と上流側シャフト20とにより、及び上記下流側ロー
ラ36と下流側シャフト22とにより挟持される。また、上
記裏蓋の開放時には、各ローラ34、36は各シャフト20、
22から離隔され、フィルム18の装填の妨げとなることは
ない。なお、上記上流側ローラ34及び上流側シャフト20
並びに下流側ローラ36及び下流側シャフト22により引張
手段が構成されている。
側シャフト20にほぼ平行な上流側ローラ34が回動自在に
配設されており、上記下流側シャフト22の後方には、該
下流側シャフト22にほぼ平行な下流側ローラ36が回動自
在に配設されている。これら上流側ローラ34と下流側ロ
ーラ36とは、フィルム18のパーフォレーション18b の付
近のみを挟持するよう上下方向に適宜な間隔をおいて形
成されており、図示しない裏蓋に取り付けられている。
このため、該裏蓋の閉成時には、各ローラ34、36はそれ
ぞれ対向するシャフト20、22に押圧され、フィルム18が
装填されている場合は、該フィルム18は上記上流側ロー
ラ34と上流側シャフト20とにより、及び上記下流側ロー
ラ36と下流側シャフト22とにより挟持される。また、上
記裏蓋の開放時には、各ローラ34、36は各シャフト20、
22から離隔され、フィルム18の装填の妨げとなることは
ない。なお、上記上流側ローラ34及び上流側シャフト20
並びに下流側ローラ36及び下流側シャフト22により引張
手段が構成されている。
【0017】以上により構成した本発明に係るフィルム
平面化装置の実施例の作用を、以下に説明する。
平面化装置の実施例の作用を、以下に説明する。
【0018】レリーズ動作が終了すると、図示しないフ
ィルム給送用モータが作動してスプール軸14が回動し、
フィルム18の巻き上げが開始される。これにより、該フ
ィルム18がパトローネ16から引き出され、巻き上げられ
る。
ィルム給送用モータが作動してスプール軸14が回動し、
フィルム18の巻き上げが開始される。これにより、該フ
ィルム18がパトローネ16から引き出され、巻き上げられ
る。
【0019】上記フィルム18の巻き上げが開始される
と、図示しないモータの作動によって、駆動ギヤ28が回
動する。この回動が各歯車列26、32により各被動ギヤ2
4、30に伝達され、上流側シャフト20及び下流側シャフ
ト22が回動する。このとき、これら上流側シャフト20と
上流側ローラ34との間、及び下流側シャフト22と下流側
ローラ36との間で、フィルム18が挟持されており、該フ
ィルム18はスプール軸14により巻き上げられているの
で、上記上流側シャフト20及び下流側シャフト22はフィ
ルム18の面上で滑りを生じながら回動する。
と、図示しないモータの作動によって、駆動ギヤ28が回
動する。この回動が各歯車列26、32により各被動ギヤ2
4、30に伝達され、上流側シャフト20及び下流側シャフ
ト22が回動する。このとき、これら上流側シャフト20と
上流側ローラ34との間、及び下流側シャフト22と下流側
ローラ36との間で、フィルム18が挟持されており、該フ
ィルム18はスプール軸14により巻き上げられているの
で、上記上流側シャフト20及び下流側シャフト22はフィ
ルム18の面上で滑りを生じながら回動する。
【0020】このとき、これら上流側シャフト20と下流
側シャフト22とはスプール軸14と同じ方向に回動してお
り、各被動ギヤ24、30等の設定した歯車数の比により上
流側シャフト20の回転数が下流側シャフト22の回転数よ
り小さくされている。このため、フィルム18は上記上流
側シャフト20と下流側シャフト22との間の部分で張力が
与えられており、この部分に位置するフィルム18の平面
性が確保される。
側シャフト22とはスプール軸14と同じ方向に回動してお
り、各被動ギヤ24、30等の設定した歯車数の比により上
流側シャフト20の回転数が下流側シャフト22の回転数よ
り小さくされている。このため、フィルム18は上記上流
側シャフト20と下流側シャフト22との間の部分で張力が
与えられており、この部分に位置するフィルム18の平面
性が確保される。
【0021】一方、上記フィルム18の移動により図示し
ないスプロケットが回動させられており、この回動によ
ってフィルム18の巻き上げの長さが検出される。上記フ
ィルム18が1コマ分の長さ巻き上げられたことが検出さ
れると、スプール軸14及び駆動ギヤ28の回動が停止さ
れ、フィルム18の巻き上げが終了する。このとき、上記
上流側シャフト20と下流側シャフト22との間の張力が与
えられている部分には撮影コマ18aが位置し、該撮影コ
マ18aが長手方向に引っ張られており、その平面性が確
保される。
ないスプロケットが回動させられており、この回動によ
ってフィルム18の巻き上げの長さが検出される。上記フ
ィルム18が1コマ分の長さ巻き上げられたことが検出さ
れると、スプール軸14及び駆動ギヤ28の回動が停止さ
れ、フィルム18の巻き上げが終了する。このとき、上記
上流側シャフト20と下流側シャフト22との間の張力が与
えられている部分には撮影コマ18aが位置し、該撮影コ
マ18aが長手方向に引っ張られており、その平面性が確
保される。
【0022】この状態で露光が行なわれると、平面性が
確保されたフィルム18の面上に被写体の像が結像され、
焦点が合致した画像を得ることができる。そして、露光
が終了すると、スプール軸14及び駆動ギヤ28が回動して
フィルム18の巻き上げが行なわれ、次のコマの撮影の準
備が行なわれる。
確保されたフィルム18の面上に被写体の像が結像され、
焦点が合致した画像を得ることができる。そして、露光
が終了すると、スプール軸14及び駆動ギヤ28が回動して
フィルム18の巻き上げが行なわれ、次のコマの撮影の準
備が行なわれる。
【0023】本実施例によれば、各ローラ34、36の形状
をフィルム18のパーフォレーション18bの付近のみに接
触する形状としたので、上記ローラ34、36は撮影コマ18
aの部分に接触することがない。このため、フィルム18
の面上に露光された画像を傷めたり、フィルム18に汚れ
等を付着させるおそれがなく、より精密な画像を得るこ
とができる。
をフィルム18のパーフォレーション18bの付近のみに接
触する形状としたので、上記ローラ34、36は撮影コマ18
aの部分に接触することがない。このため、フィルム18
の面上に露光された画像を傷めたり、フィルム18に汚れ
等を付着させるおそれがなく、より精密な画像を得るこ
とができる。
【0024】なお、本実施例では、フィルム18の巻き上
げ中に上流側シャフト20と下流側シャフト22とが同方向
に異なる回転数で回動することにより撮影コマ18a に張
力を与える構造としたが、他の回動方法により撮影コマ
18a に張力を与える構造であっても構わない。
げ中に上流側シャフト20と下流側シャフト22とが同方向
に異なる回転数で回動することにより撮影コマ18a に張
力を与える構造としたが、他の回動方法により撮影コマ
18a に張力を与える構造であっても構わない。
【0025】例えば、下流側シャフト22及び下流側ロー
ラ36は抵抗力を伴わずに回動自在とされて、上流側シャ
フト20及び上流側ローラ34は大きな抵抗力を伴って回動
自在とされる構造とすることができる。この場合、スプ
ール軸14によりフィルム18の巻き上げが行なわれると、
該スプール軸14と上流側シャフト20及び上流側ローラ34
との間のフィルム18に張力が与えられ、巻き上げが終了
してもこの張力が維持されることにより、撮影コマ18a
の平面性が確保される。この構造によれば、各シャフト
20、22を回動させる構造が不要となり、カメラの小型化
に貢献する。
ラ36は抵抗力を伴わずに回動自在とされて、上流側シャ
フト20及び上流側ローラ34は大きな抵抗力を伴って回動
自在とされる構造とすることができる。この場合、スプ
ール軸14によりフィルム18の巻き上げが行なわれると、
該スプール軸14と上流側シャフト20及び上流側ローラ34
との間のフィルム18に張力が与えられ、巻き上げが終了
してもこの張力が維持されることにより、撮影コマ18a
の平面性が確保される。この構造によれば、各シャフト
20、22を回動させる構造が不要となり、カメラの小型化
に貢献する。
【0026】また、この構造によれば、下流側シャフト
22及び下流側ローラ36を省略することができ、スプール
軸14により撮影コマの18a の下流側の引張手段が構成さ
れる。これにより、該スプール軸14と上記上流側シャフ
ト20との間でフィルム18に張力が与えられる。すなわ
ち、前記下流側シャフト22及び下流側ローラ36を設ける
必要がないので、部品点数をより減少させることができ
る。
22及び下流側ローラ36を省略することができ、スプール
軸14により撮影コマの18a の下流側の引張手段が構成さ
れる。これにより、該スプール軸14と上記上流側シャフ
ト20との間でフィルム18に張力が与えられる。すなわ
ち、前記下流側シャフト22及び下流側ローラ36を設ける
必要がないので、部品点数をより減少させることができ
る。
【0027】また、他の例として、各シャフト20、22が
ローラに置換され、上流側ローラ対と下流側ローラ対と
を適宜な歯車列を介して連動させて回動自在とし、該歯
車列の速比を適宜にして上流側ローラ対の回転数を下流
側ローラ対の回転数よりも小さくすると共に、各ローラ
対の回動はフィルム18の走行による構造とする。そし
て、フィルム18が巻き上げられ、その走行により上流側
ローラ対が回動すると、この上流側ローラ対に上記歯車
列を介して連係した下流側ローラ対がフィルム18の移動
速度より大きな回転速度で回動するので、下流側ローラ
対はフィルム18を下流側に引っ張る方向に滑りを生じな
がら回動する。また、下流側ローラ対がフィルム18によ
り回動するようにすると、上流側ローラ対はフィルム18
の移動速度より小さな回転速度で回動するので、該フィ
ルム18を上流側に引っ張る方向に滑りを生じながら回動
する。従って、いずれの場合であっても撮影コマ18a に
張力が与えられ、平面性が確保される。この構造によれ
ば、上流側ローラ対及び下流側ローラ対を回動させる装
置を設ける必要がない。
ローラに置換され、上流側ローラ対と下流側ローラ対と
を適宜な歯車列を介して連動させて回動自在とし、該歯
車列の速比を適宜にして上流側ローラ対の回転数を下流
側ローラ対の回転数よりも小さくすると共に、各ローラ
対の回動はフィルム18の走行による構造とする。そし
て、フィルム18が巻き上げられ、その走行により上流側
ローラ対が回動すると、この上流側ローラ対に上記歯車
列を介して連係した下流側ローラ対がフィルム18の移動
速度より大きな回転速度で回動するので、下流側ローラ
対はフィルム18を下流側に引っ張る方向に滑りを生じな
がら回動する。また、下流側ローラ対がフィルム18によ
り回動するようにすると、上流側ローラ対はフィルム18
の移動速度より小さな回転速度で回動するので、該フィ
ルム18を上流側に引っ張る方向に滑りを生じながら回動
する。従って、いずれの場合であっても撮影コマ18a に
張力が与えられ、平面性が確保される。この構造によれ
ば、上流側ローラ対及び下流側ローラ対を回動させる装
置を設ける必要がない。
【0028】さらに、他の例として、駆動ギヤ28からの
動力により上流側シャフト20と下流側シャフト22とが逆
方向に回動させられる歯車列を設けた構造とすることが
できる。この場合、フィルム18の巻き上げが終了してか
ら上記駆動ギヤ28が回動し、上記上流側シャフト20と下
流側シャフト22とがフィルム18に張力を与えるよう逆方
向に回動して、これらのシャフト20、22の間に位置する
撮影コマ18a の平面性が確保される。この構造によれ
ば、撮影コマ18a が長手方向から引っ張られるので、確
実に平面性が確保される。
動力により上流側シャフト20と下流側シャフト22とが逆
方向に回動させられる歯車列を設けた構造とすることが
できる。この場合、フィルム18の巻き上げが終了してか
ら上記駆動ギヤ28が回動し、上記上流側シャフト20と下
流側シャフト22とがフィルム18に張力を与えるよう逆方
向に回動して、これらのシャフト20、22の間に位置する
撮影コマ18a の平面性が確保される。この構造によれ
ば、撮影コマ18a が長手方向から引っ張られるので、確
実に平面性が確保される。
【0029】また、本実施例では、各ローラ34、36の形
状をフィルム18のパーフォレーション18b の付近のみに
接触する形状としたが、他の形状としても構わない。例
えば、図2に示すように、上流側ローラ38及び下流側ロ
ーラ40の形状を、これらのローラ部がフィルム18の幅の
全体に渡る形状とすることができる。この構造によれ
ば、上流側シャフト20と下流側シャフト22との間のフィ
ルム18の全体にほぼ均等に張力が与えられるので、撮影
コマ18a の平面性がより向上する。
状をフィルム18のパーフォレーション18b の付近のみに
接触する形状としたが、他の形状としても構わない。例
えば、図2に示すように、上流側ローラ38及び下流側ロ
ーラ40の形状を、これらのローラ部がフィルム18の幅の
全体に渡る形状とすることができる。この構造によれ
ば、上流側シャフト20と下流側シャフト22との間のフィ
ルム18の全体にほぼ均等に張力が与えられるので、撮影
コマ18a の平面性がより向上する。
【0030】なお、本実施例では、撮影に伴いフィルム
を巻き上げる方式のカメラに用いた場合について説明し
たが、フィルムを装填した直後に全てのフィルムを一旦
巻き上げるいわゆるプリワインディング方式のカメラに
用いることもできる。この場合、上流側シャフトと下流
側シャフトとを設けたときの構造や作動は上述した実施
例と同様であるが、下流側シャフト及び下流側ローラを
省略した構造であるときはパトローネ軸により下流側の
引張手段が構成されることになる。従って、該パトロー
ネ軸と上流側シャフトとによりフィルムに張力が与えら
れる。
を巻き上げる方式のカメラに用いた場合について説明し
たが、フィルムを装填した直後に全てのフィルムを一旦
巻き上げるいわゆるプリワインディング方式のカメラに
用いることもできる。この場合、上流側シャフトと下流
側シャフトとを設けたときの構造や作動は上述した実施
例と同様であるが、下流側シャフト及び下流側ローラを
省略した構造であるときはパトローネ軸により下流側の
引張手段が構成されることになる。従って、該パトロー
ネ軸と上流側シャフトとによりフィルムに張力が与えら
れる。
【0031】また、本実施例では、引張手段としてシャ
フトやローラを用いた構造としたが、他の部材を用いた
構造であっても構わない。例えば、ローラの代りにパー
フォレーションに噛合するスプロケットを用いた構造と
することができる。この構造によれば、すべりを生ずる
ことがなく確実にフィルムに張力を与えることができ
る。このため、撮影コマの平面性を、より向上させるこ
とができる。
フトやローラを用いた構造としたが、他の部材を用いた
構造であっても構わない。例えば、ローラの代りにパー
フォレーションに噛合するスプロケットを用いた構造と
することができる。この構造によれば、すべりを生ずる
ことがなく確実にフィルムに張力を与えることができ
る。このため、撮影コマの平面性を、より向上させるこ
とができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るフ
ィルム平面化装置によれば、フィルムの撮影コマの上流
側と下流側とに引張手段を設けた構造とし、該引張手段
により上記撮影コマの上流側と下流側とから張力を与え
るので、上記撮影コマの平面性が十分に確保される。こ
のため、被写体の像がフィルム面上で確実に合焦し、焦
点ぼけのない画像を得ることができる。
ィルム平面化装置によれば、フィルムの撮影コマの上流
側と下流側とに引張手段を設けた構造とし、該引張手段
により上記撮影コマの上流側と下流側とから張力を与え
るので、上記撮影コマの平面性が十分に確保される。こ
のため、被写体の像がフィルム面上で確実に合焦し、焦
点ぼけのない画像を得ることができる。
【0033】また、カメラ本体の裏蓋にプレッシャープ
レートを設ける必要がないので、裏蓋の構造を簡略化す
ることができる。特に、プレッシャープレートやプレッ
シャープレートレール、フィルムレールは高い精度が必
要とされているため、これらの構造が不要となることに
より、製造コストを低減させることができる。
レートを設ける必要がないので、裏蓋の構造を簡略化す
ることができる。特に、プレッシャープレートやプレッ
シャープレートレール、フィルムレールは高い精度が必
要とされているため、これらの構造が不要となることに
より、製造コストを低減させることができる。
【0034】さらに、このフィルム平面化装置は、35mm
フィルムやブローニーフィルム等のロールフィルムだけ
でなく、シートフィルムを用いるカメラにも備えること
ができる。このため、多くの種類のカメラで、フィルム
の平面性が確保されることになる。
フィルムやブローニーフィルム等のロールフィルムだけ
でなく、シートフィルムを用いるカメラにも備えること
ができる。このため、多くの種類のカメラで、フィルム
の平面性が確保されることになる。
【図1】本発明に係るフィルム平面化装置の実施例を示
す一部省略の斜視図である。
す一部省略の斜視図である。
【図2】本発明に係るフィルム平面化装置の他の実施例
を示す一部省略の斜視図である。
を示す一部省略の斜視図である。
【図3】従来のフィルムの巻き上げ装置を示す一部省略
の正面図である。
の正面図である。
【図4】従来のプレッシャープレートとフィルムとの位
置関係を示す、図3中のA−A線で切断した断面図であ
る。
置関係を示す、図3中のA−A線で切断した断面図であ
る。
14 スプール軸(引張手段) 16 パトローネ 18 フィルム 18a 撮影コマ 20 上流側シャフト(引張手段) 22 下流側シャフト(引張手段) 34 上流側ローラ(引張手段) 36 下流側ローラ(引張手段) 38 上流側ローラ(引張手段) 40 下流側ローラ(引張手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−200128(JP,A) 実公 昭61−39405(JP,Y2) 特公 昭32−5288(JP,B1) 特公 昭50−20455(JP,B1) 実公 昭31−3035(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 17/28 G03B 1/54
Claims (1)
- 【請求項1】 フィルムの撮影コマの上流側と下流側と
にそれぞれ上流側シャフトと下流側シャフトを設け、 前記上流側シャフトと下流側シャフトに回転力を付与す
ると共に、これらの回転速度を異ならせ、 カメラの裏蓋に回動自在に、カメラに装填されるフィル
ムの幅員の全域に渡るローラ部を備えた一対のローラを
設け、 裏蓋の閉成時に前記一対のローラのそれぞれと、前記上
流側シャフトと下流側シャフトとでフィルムを挟持 する
ことを特徴とするカメラのフィルム平面化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30455893A JP2928448B2 (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | カメラのフィルム平面化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30455893A JP2928448B2 (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | カメラのフィルム平面化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07134331A JPH07134331A (ja) | 1995-05-23 |
JP2928448B2 true JP2928448B2 (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=17934443
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30455893A Expired - Fee Related JP2928448B2 (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | カメラのフィルム平面化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2928448B2 (ja) |
-
1993
- 1993-11-11 JP JP30455893A patent/JP2928448B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07134331A (ja) | 1995-05-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990420 |
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