JP2927930B2 - キノリルオキサゾール―2―オン類による糖蛋白エンベロープを着たウィルスの感染力の防止 - Google Patents

キノリルオキサゾール―2―オン類による糖蛋白エンベロープを着たウィルスの感染力の防止

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、レトロウィルス、例えばHIVの感染を含め
た、エンベロープを着たウィルスによる感染の治療及び
予防におけるある種のキノリル−およびイソキノリルオ
キサゾール−2−オン類の用途に関するものである。
人及び動物に於けるウィルス感染の処置及び治療を開
発するために多くの研究が現在なされている。後天的免
疫不全症候群(エイズ)及びエイズ関連コンプレックス
(ARC)の人に於ける発生例が顕著に驚くべき速度で増
加している。エイズを有する人に対する5年間の生存率
は意気消沈させるものであり、感染によってひどく損わ
れた免疫系を有するエイズ患者は、カポジ肉腫及びニュ
ーモシスティス カリニ(Pneumocystis carninni)肺
炎を含めた数多くの日和見感染にかかる。治療法は知ら
れておらず、現在の処置は主として効能が適当に実証さ
れていないものであって、数多くの望まれない副作用を
有するものである。病気に対する恐れは、病気を有する
人又は有する疑いのある人に対する社会的な追放及び差
別を生じている。
レトロフィルスは逆転写酵素を使用して相補DNA(cDN
A)のストランドを形成し、そこから二重ストランドの
プロウィルスDNAを生じることによって複製されるリボ
核酸(RNA)ウィルスの類である。このプロウィルスDNA
は次にランダムに宿主細胞の染色体DNA中に組み込まれ
る。更に統合化されたウィルスゲノムDNAの転写及び翻
訳によって、ウィルスに特異的なRNAと蛋白質の合成を
通じてウィルスの増殖が生じる。
知られているレトロウィルスの多くは、発癌性又は腫
瘍発生性である。事実発見された最初の二つの人のレト
ロウィルスは、人T細胞白血病ウィルスI及びII又はHT
LV−I及びIIと命名されているが、これらはTリンパ球
に感染した後に稀に人白血病を生じることがわかってい
る。発見された第三のそのように人ウィルスであるHTLV
−IIIは現在HIVと呼ばれているが、Tリンパ球の感染後
に細胞死を生じ、後天的免疫不全症候群(エイズ)及び
エイズ関連コンプレックス(ARC)の原因物質として同
定されている。
レトロウィルスは通常のウィルスのキャプシッド(外
殻)に加え、通常の細胞の膜に似た脂質及び糖蛋白の外
側膜を有している。事実レトロウィルスの膜の脂質はお
そらく前に感染した宿主細胞の膜に直接由来するが、ウ
ィルスの膜の糖蛋白はウィルス自身に独特のものであっ
て、ウィルスのゲノムに対しコードしている。レトロウ
ィルスによる宿主細胞の感染は、最初はウィルスの糖蛋
白膜エンベロープを有する宿主細胞表面上の種々のレセ
プターとの相互作用による。その後、ウィルスと細胞膜
が融合し、ヴィリオン(ウィルス粒)の内容物が宿主細
胞の細胞質に放出される。レトロウィルスの糖蛋白エン
ベロープはヴィリオン及び宿主細胞の最初の相互作用と
ウィルス膜と細胞膜との後の融合との両方に重要な役割
を果す。
レトロウィルスの他に、ある種の他のウィルスが同様
に糖蛋白で被覆され又はエンベロープでお覆われてい
る。そのようにウィルスには単純疱疹ウィルス(HS
V)、インフルエンザウィルス、サイトメガロウィルス
(CMG)その他が含まれる。
HIVによるひとのCD4+細胞の感染はHIVgp120表面蛋白
質のCD4+細胞の表面にあるレセプター即ちCD4レセプタ
ーへの結合を伴うことが示されている。細菌HIVのCD4+
細胞への結合はCD4のホスホリル化によって達成される
ことが観測されており、このホスホリル化はプロテイン
キナーゼC(PKC)で媒介されることが示唆されてい
る。フィールド等、Nature,333巻、1988年5月19日。実
験によってPKC阻害剤の1,5−イソキノリンスルホニル−
2−メチルピペラジン二塩酸塩の存在はHIV細胞表面と
の結合に干渉しないが、細胞表面でのウィルス粒の蓄積
及びウィルスの感染力の抑制を生じ、従って感染力には
結合の後でホスホリル化が必要だという概念を支持して
いる。本出願人は、PCK媒介ホスホリル化がモロニー鼠
白血病ウィルス(MoLV)の感染力にも同様に重要である
ことを発見し、そして本出願人はPKCで媒介されるホス
ホリル化がエンベロープウィルスの宿主結合感染力全て
に重要な階段であることを示唆する。
本出願人は、PKC抑制活性を有するある種のキノリル
およびイソキノリルオキサゾール−2−オン類が、HIV
や他のレトロウィルスによる感染から生じた、エイズ
(AIDS)やARCの治療を含めた種々のエンベロープウィ
ルス感染の治療において有用であることを確定した。
[課題を解決する手段] 本発明は、式 [式中、 RおよびR1は水素、C1−C6アルキル、およびフェニル
またはC1−C3アルキルフェニルからなる群からそれぞれ
独立して選択され、ここでフェニル環は任意付加的に弗
素、塩素、臭素、C1−C4アルキル、およびC1−C4アルコ
キシからなる群から選択された1、2または3個の置換
基で置換されていてもよく、そして R2は2−、3−、もしくは4−キノリル基または1
−、3−、もしくは4−イソキノリル基であり、ここで
キノリルまたはイソキノリル基は任意付加的に弗素、塩
素、臭素、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ニトロ
およびトリフルオロメチルまたはフェニルからなる群か
ら選択さた1、2または3個の置換基で置換されていて
もよく、ここでフェニルは任意付加的に弗素、塩素、臭
素、C1−C4アルキル、およびC1−C4アルコキシからなる
群から選ばれる1、2又は3個の置換基により置換され
ていてもよいものであるか、或いは R2は5−、6−、7−、もしくは8−キノリルまたは
イソキノリル基である]のある種のキノリル−およびイ
ソキノリルオキサゾール−2−オン類並びにそれらの製
薬上許される塩類の使用に関するものである。
本発明はエンベロープウィルスの感染の処置において
有効な薬剤としての式Iの化合物の使用に関するもので
ある。
ここで使用されている「C1−C3アルキル」、「C1−C4
アルキル」および「C1−C6アルキル」という語は炭素数
がそれぞれ1〜3、1〜4の、または1〜6の、直鎖も
しくは分枝鎖状のアルキル基を意味し、そしてそれらに
は例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル
など、並びにビニル、アリル、プロピニル、ブテニル、
ブタジエニル、イソプロペニルなどの如き基が包含され
る。「C1−C4アルコキシ」という語は炭素数が1〜4の
アルコキシ基を意味し、そしてそれらには例えばメトキ
シ、エトキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、第二ブト
キシ、第三ブトキシなどが包含される。
RまたはR1が「任意付加的に置換されていてもよいフェ
ニルまたはC1−C3アルキルフェニル」である時には、
1、2または3個の置換はフェニル環上のいずれかの可
能な位置にあることができる。R2が2−、3−、もしく
は4−キノリルまたは1−、3−、もしくは4−イソキ
ノリルである時には、任意付加的の置換基はキノリルま
たはイソキノリル環上のいずれかの可能な位置にあるこ
とができる。
「製薬上許される酸付加塩」という表現は、塩基化合
物の非毒性の有機または無機酸付加塩に適用されるもの
である。適当な塩類を生成する無機酸類の例には、演
算、臭化水素酸、硫酸、および燐酸、並びに酸金属塩
類、例えばオルト燐酸一水素ナトリウムおよび硫酸水素
カリウムが包含される。適当な塩類を生成する有機酸類
の例には、モノ、ジ、およびトリカルボン酸類が包含さ
れる。そのような酸類の例は、酢酸、グリコール酸、乳
酸、ビルビン酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、フマ
ル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、
マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒドロ
キシ安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、サリチル酸、お
よび2−フェノキシ安息香酸である。適当な塩類を生成
するための他の有機酸類は、スルホン酸類、例えばメタ
ルスルホン酸および2−ヒドロキシエタンスルホン酸、
である。これらの塩類および塩基化合物は水和形または
実質的無水形のいずれかで存在することができる。酸塩
類は例えば遊離塩基を適当な酸を含有している水性もし
くは水−アルコール性溶液または他の適当な溶媒中に溶
解させそして溶液の蒸発により単離することまたは塩が
直接分離する場合には遊離塩基を有機溶媒中で反応させ
ることによるような標準的技術により分離されるか、或
いは溶液の濃縮により得られる。一般的に、本発明の化
合物の酸付加塩類は結晶性物質であり、それらは水およ
び種々の親水性有機溶媒中に可溶性でありそしてそれら
の遊離塩基形と比べて高い融点および増加した溶解度を
示す。
本発明の化合物の例には、R基が下記に示されている
ような式Iの化合物が包含される。
同等に置換されているイソキノリル誘導体類も意図さ
れる。ほとんどの治療上有効な化合物に言えるように、
特別有効なある種の副群およびある種類の方が他のもの
より好適である。この場合、R2が任意付加的に置換され
ていてもよい2−、3−、または4−キノリルである式
Iの化合物が好適である。RがC1−C6アルキルである化
合物並びにR1が水素である化合物も好適である。最も好
適なものは、R2が未置換の2−、3−、または4−キノ
リル基であり、Rがエチルまたはプロピルであり、そし
てR1が水素である化合物である。
本発明の2−、3−、または4−キノリルオキサゾー
ル−2−オン類は反応式1に示されている反応により容
易に製造することができる。
反応経路1 ここで、Rは式I中の如くであり、R3は式Iの任意付
加的に存在し得るR2置換基でありそして他の記号は以下
で定義されている如くである。
本質的に、反応式1は容易に入射可能な適当な2−、
3−、または4−キノリンカルボキシアルデヒド(II)
をテトラヒドロフラン(THF)中で塩化アルキルマグネ
シウムまたは任意付加的に置換されていてもよい塩化フ
ェニルアルキル−マグネシウム[RMgCl]と反応させて
2−、3−、または4−キノリン(III)を製造し、そ
れを次にジクロロメタン(CH2Cl2)中で塩化オキサリル
(ClCOCOCl)、メチルスルホキシド[(CH3]およ
びトリエチルアミン(Et3N)を用いて酸化してキノリル
−アルカノン(IV)を製造することにより式Iの2−、
3−、または4−キノリルオキサゾール−2−オン類を
製造できることを説明している。アルカノン(IV)は一
方では当技術で周知の工程に従い臭素化されて化合物
(VIII a)を製造しそしてさらにジメチルホルムアミド
(DMF)中でシアン化カリウム(KCNO)の存在下でトリ
エチルアミンで処理されて式Iの化合物を生成すること
もでき、または化合物IVをエタノール(EtOH)中でヒド
ロキシアミン塩酸塩(H2NOH・HCl)およびピリジンと共
に還流させることによりオキシム(V)に転化させるこ
ともできる。次に化合物(V)をジクロロメタン中でp
−トルエンスルホニルクロライドおよびトリエチルアミ
ンと反応させて化合物(VI)を製造する。次に化合物
(VI)をエタノール(NaOEt/EtOH)中でナトリウムエト
キシドと反応させ、その後エーテルおよび水性塩酸(HC
l)で抽出することにより、アミン(VII)を製造する。
アミン(VII)を約0℃においてさらに1,1′−カルボニ
ルジイミダゾールと反応させて化合物(VIII b)を製造
し、それを次に約170℃に加熱して、式Iの適当な2
−、3−または4−キノリルオキサゾール−2−オン類
を生成する。本発明の未置換の5−、6−、7−または
8−キノリルオキサゾール−2−オン類は反応式2に記
されている反応により容易に製造することができ、そこ
でRは式I中の如くであり、R3は式Iの任意付加的のR2
置換基であり、そして他の記号は反応式1に関して定義
されている如くである。
本発明の未置換の5−、6−、7−または8−キノリ
ルオキサゾール−2−オン類は反応式2に記されている
反応により容易に製造することができる。
反応経路2 ここで、Rは式I中の如くであり、R3は式Iの任意付
加的のR2置換基であり、そして他の記号は反応式1に関
して定義されている如くである。
本質的には、反応式2は式Iの5−、6−、7−また
は8−キノリルオキサゾール−2−オン類を反応式1に
関して記されているのと本質的に同じ方法で製造できる
ことを説明している。アルカノン出発物質(IX)は、ザ
・ジャーナル・オブ・ザ・オーガニック・ケミストリィ
(J.Org.Chem.)、23、1584−9(1958)中に示されて
いるH.ギルマン(Gilman)およびT.スディ(Suddy)に
よる工程に従い、5−、6−、7−または8−ブロモキ
ノリンを金属化し、そして次にそれをN−アルコキシ−
N−アルキルアミンと反応させることにより、製造され
る。5−、6−、7−または8−ブロモキノリン化合物
は、キノリンズ(Quinolines)、1部、32巻、100−117
および247−258頁、A.ヴァイスベルゲル(Weissberge
r)およびE.C.テイラー(Taylor)編集、ジョーン・ウ
ィリイ・アンド・サンズ、ロンドン、1977中に見られる
如きグルノス・ジョーンズ(Gurnos Jones)による「複
素環式化合物の化学(The Chemistry of Heterocyclic
Compounds)」中に示されている下記の工程により、製
造される。これらの工程は、反応式1中の式(IV)のも
のの如き2−、3−、または4−ブロモキノリン類およ
びそれらの対応する2−、3−、または4−キノリニル
アルカノン類の製造用にも利用できる。
一方、反応式1または2の式(IV)および式(IX)の
化合物は適当のブロモキノリンを例えばTHFまたはジエ
チルエーテルの如き適当な溶媒中で−70℃〜0℃におい
て、好適には−50℃において、ブチルリチウムと反応さ
せ、そして次にリチウム化された化合物を [式中、Rは式Iに記されている如くである] と反応させることによっても製造できる。この反応は実
施例8でさらに特別に例示されている。化合物(XIV)
はテトラヘドロン・レタース(Tetrahedron Letter
s)、22、3815(1981)中に示されている工程により製
造することができる。
R1がC1−C6アルキルまたは任意付加的に置換されてい
てもよいC1−C3アルキルフェニルである化合物は、反応
式1または反応式2の式Iの化合物を次に当技術で周知
の工程に従いテトラヒドロフラン中で水素化ナトリウム
および適当なヨウ化アルキルまたはヨウ化フェニルアル
キルと反応させることにより、製造される。
同様に、専門家は式Iのイソキノリン誘導体類を得る
ためにはこれらの工程を容易に改変できるであろう。
本発明のオキサゾロン誘導体が抗エンベローブウィル
ス剤として作用する能力は、インビトロのXCプラーク検
定によって測定されるねずみ白血病ウィルス、即ち発癌
性のレトロウィルスの増殖及び複製を阻止するそれらの
能力によって実証できる。この検定は、ロウ等(Virolo
gy,1970,42,1136−39)の方法であってエル.スー等
(J.Virological Methods,1980,1,167−77)及びティ
ー.エル.ボーリン及びエム.アール.ブロフィット
(J.Interferon Res.,1983,3(1),19−31)に以前に
記載された方法に従って実施される。マウスのSC−1細
胞(繊維芽細胞)(105)を10%胎児牛血清(FCS)を有
する4mlの最少必須培地(MEM)中の6ウェルクラスター
プレート(コスタールNo.3506)の各ウェルに植え付け
た。18時間の培養機関の後(37℃)、モロニーねずみ白
血病ウィルス(MoLV)を予め決めた力価に於いて適用
し、最適(即ち、計数可能な)ウィルスプラーク数を与
えるようにした。化合物をウィルス添加2時間前に加え
た。3日後に培養培地を除去し、SC−1細胞の単一膜を
UV照射にあて(1800エルグ)、ラットのXC細胞(106
を4mlMEM中の各ウェルに植え付けた。更に3日間の培養
の後(37℃)、これらの細胞をエチルアルコール(95
%)で固定し、0.3%クリスタルバイオレットで染色し
た。プラークを次に低い拡大率下で計数した。本発明の
化合物4−プロピル−5(4−キノリニル)−2(3H)
−オキサゾロンの抗ウィルス活性を表1に示す。
本発明のオキサゾロン誘電体が抗エンベロープウィル
ス剤として作用する能力は、HIV感染Tリンパ球からのp
24抗原の表現を減少させるその能力によって実証でき
る。細胞(C8166T細胞ライン)をウィルス(HIV−1のR
F系統)吸収前3日間に適当な濃度で試験化合物で予備
処理した。感染の低い複製度を使用し、ウィルス吸収期
間は室温で1時間であった。細胞をPBS中でX1洗浄し、
適当な濃度の試験化合物を含有する新たな培地中に再懸
濁した。細胞を37℃で培養し、3日間の培養後、液をウ
ィルス複製の目安としてのp24抗原に対し検定した。こ
れらの化合物は遊離塩基として水に不容であるので、こ
れらDMSO中に取りだされ、従って一連のDMSOウィルス対
照が比較に必要とされた。
本発明のオキサゾロン誘導体は、ねずみ白血病ウィル
ス、ねこ白血病ウィルス、サイトメガロウィルス(CM
V)、トリ肉腫ウィルス、単純疱疹ウィルス(HSV)、イ
ンフルエンザウィルス、人免疫不全ウィルス(HIV)、H
TLV−I、及びHTLV−IIによって生じる病気及び症状を
含めたエンベロープウィルスによって生じることが知ら
れている多くの病気及び症状を処置するのに使用でき
る。この分野の経験者は抗エンベロープウィルス療法に
要求される状況を容易に気がつく。本発明者は本発明の
人に於けるHIV感染の処置をするためのオキサゾロン誘
導体の用途が最も重要と考える。本発明で使用する「患
者」という用語は、哺乳類、例えば人を含めた霊長類、
羊、馬、牛、豚、犬、ねこ、ラット及びマウスを意味す
る。
投与されるべき式Iのオキサゾロン誘導体の量は使用
される特定の投与単位、処置の期間、処置される患者の
年齢及び性、処置される病気の性質及び程度、及び選ば
れる特定のオキサゾロン誘導体に従って広く変化し得
る。更に、オキサゾロン誘導体は、レトロウィルス病の
処置に有用であることが知られている他の薬剤、及びレ
トロウィルスによって生じる病気及び症状と関連する症
状及び併発症を処置するのに有用であることが知られる
薬剤と組合わせて使用することが出来る。投与されるべ
き式Iのオキサゾロン誘導体の抗レトロウィルス有効量
は、一般に約15mg/kg〜500mg/kgの範囲である。単位投
与形は25〜500mg/kgのオキサゾロン誘導体を含有出来、
一日あたり1又はそれ以上の回数摂ることができる。オ
キサゾロン誘導体は、経口又は非経口のいずれかで慣用
の投与単位を用いて製薬上の担体と共に投与できる。
好適な投与方式は経口的投与である。経口的投与用に
は、オキサゾロン誘導体を固体もしくは液体の調合物、
例えばカプセル、丸薬、錠剤、トローチ、ロゼンジ、融
解物、粉末、溶液、懸濁液、または乳化液、に調合する
ことができる。固体の単位投与量形は、例えば乳糖、庶
糖、燐酸カルシウム、およびコーンスターチの如き表面
活性剤、潤滑剤、および不活性充填剤を含有している通
常の硬質または軟質殻付きゼラチンからなることのでき
るカプセルであってよい。他な態様では、本発明の化合
物を例えば乳糖、庶糖、およびコーンスターチの如き一
般的錠剤基質と共に、例えばアラビアゴム、コーンスタ
ーチ、またはゼラチンの如き結合剤、例えばポテトスタ
ーチ、アルギン酸、コーンスターチ、およびグアーゴム
の如き投与後の錠剤の破壊および溶解を助けるための崩
壊剤、例えば滑石、ステアリン酸、またはステアリン酸
マグネシウム、カルシウム、もしくは亜鉛の如き錠剤顆
粒の流動性を改良しそして錠剤ダイおよびパンチに対す
る錠剤物質の付着を防止するための潤滑剤、染料、着色
剤、並びに錠剤の美的性質を強化しそして患者が摂取し
易くするための香味剤と一緒にして錠剤にすることがで
きる。経口的な液体投与量形で使用するための適当な賦
形薬には、製薬上許される表面活性剤、懸濁剤、または
乳化剤を添加したまたは添加していない、希釈剤、例え
ば水およびアルコール類、例えばエタノール、ベンジル
アルコール、およびポリエチレンアルコール類が包含さ
れる。
本発明のオキサゾロン誘導体類は非経口的に、すなわ
ち皮下に、静脈内に、筋肉内に、または腹腔内に、薬学
的担体を含む生理学的に許容可能な希釈剤中での化合物
の注射可能な投与形として投与することもでき、ここで
は該担体は例えば石鹸もしくは洗剤の如き製薬上許され
る表面活性剤、例えばペクチン、カルボマー類、メチル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、も
しくはカルボキシメチルセルロースの如き懸濁剤、また
は乳化剤および他の薬学的佐薬を添加したまたは添加し
ていない、殺菌性の液体または液体類の混合物、例えば
水、食塩水、水性デキストロースおよび関連している糖
溶液、アルコール、例えばエタノール、イソプロパノー
ル、またはヘキサデシルアルコール、グリコール類、例
えばプロピレングリコールまたはポリエチレングリコー
ル、グリセロールケタール類、例えば2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソラン−4−メタノール、エーテル類、例
えばポリ(エチレン−グリコール)400、油、脂肪酸、
脂肪酸エステルもしくはグリセリド、またはアセチル化
された脂肪酸グリセリドである。本発明の非経口的調合
物中で使用できる油類の例は、石油、動物性、植物性ま
たは合成源のもの、例えば南京豆油、大豆油、ごま油、
綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、石油、および鉱
油である。適当な脂肪酸類にはオレイン酸、ステアリン
酸、およびイソステアリン酸が包含される。適当な脂肪
酸エステル類はオレイン酸エチルおよびミリスチン酸イ
ソプロピルである。適当な石鹸には脂肪アルカリ金属、
アンモニウム、およびトリエタノールアミン塩類が包含
され、そして適当な洗剤にはカチオン系洗剤、例えばジ
メチルジアルキルアンモニウムハライド類、アルキルピ
リジニウムハライド類、およびアルキルアミンアセテー
ト類、アニオン系洗剤、例えばアルキル、アリール、お
よびオレフィンスルホネート類、アルキル、オレフィ
ン、エーテル、およびモノグリセリドサルフェート類、
並びにスルホスクシネート類、非イオン系洗剤、例えば
脂肪アミンオキシド類、脂肪酸アルカノールアミド類、
およびポリオキシエチレンポリプロピレン共重合体、並
びに両性洗剤、例えばアルキル−ベータ−アミノプロピ
オーネート類、および2−アルキルイミダゾリン第四級
アンモニウム塩類、並びに混合物が包含される。本発明
の非経口的組成物は典型的には溶液中に約0.5〜約25重
量%の式Iのオキサゾロン誘導体を含有しているであろ
う。防腐剤および緩衝剤も有利に使用することができ
る。注射位置における刺激を最少にするかまたは排除す
るためには、該組成物は約12〜約17の親水性−親油性均
衡(HLB)を有する非−イオン系表面活性剤を含有する
ことができる。そのような調合物中の表面活性剤の量は
約5〜約15重量%の範囲である。表面活性剤は上記のHL
Bを有する単一成分であってもよく、または希望するHLB
を有する2種以上の成分類の混合物であってもよい。非
経口的調合物中で使用される表面活性剤の例は、ポリエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル類群、例えばモノオレ
イン酸ソルビタン並びに酸化エチレンと酸化プロピレン
およびプロピレングリコールの縮合により製造された疎
水性高分子量との高分子量付加物、である。
下記の個々の例は本発明の化合物の合成を説明するた
めに示されているが、それらは本発明の範囲を何ら限定
するものと解釈すべきではない。
例1 1−ブチル−4−キノリンメタノール(III) 機械的スタラー、滴下漏斗、還流コンデンサー(全て
アルゴン下で乾燥されている)、および温度計を備えた
1リットルの3首フラスコ中に、15.0g(0.0954M)の4
−キノリンカルボキシアルデヒドおよび400mlの乾燥テ
トラヒドロフラン(THF)を加えた。合物をドライアイ
ス/メタノール浴中での撹拌により−70℃に冷却した。
塩化ブチルマグネシウム(100ml、2M)を漏斗を通して
速い滴下速度で約45分間にわたり加え、そして混合物を
−70℃において約1時間そのまま撹拌した。次に、100m
lの飽和塩化アンモニウム(NH4Cl)を漏斗を通して滴々
添加し、そして混合物を自然に室温に暖め、生じた半−
固体物質を真空下で濾別し、そして約100メートルlのT
HFで洗浄した。THF層を一緒にし、飽和塩化ナトリウム
で洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上で緩衝した。
無機物質を珪藻土を通して真空濾別し、そして溶媒を蒸
発させた。残渣をシリカ上でのフラッシュクロマトグラ
フィーにかけ(1:1酢酸エチル/ヘキサン)、そして溶
媒の蒸発後に約5.0gの精製された標記化合物を回収し
た。
例2 1−(4−キノリニル)−1−ペンタノン(IV) 機械的スタラー、滴下漏斗、還流コンデンサー(全て
アルゴン下で乾燥されている)、および温度計を備えた
1リットルの3首フラスコ中に、50mlの乾燥ジクロロメ
タンおよび3.70ml(0.043M)の塩化オキサリルを加え
た。生じた混合物をドライアイス/メタノール浴中で撹
拌して−70℃の温度を保った。メチルスルホキシド(6.
17ml、0.043M)を滴々添加し、次に9.26g(0.043M)の
例1の化合物の乾燥ジクロロメタン(CH2Cl2)中溶液を
加え、そして混合物を約15分間にわたりそのまま冷時撹
拌した。次にトリエチルアミン(35.6ml)を加え、そし
て混合物を約1時間にわたりそのまま冷時撹拌した。混
合物を自然に室温に暖めた後に、それを約600mlの水を
含有しているフラスコ中に注いだ。CH2Cl2層を分離し、
そして水層をCH2Cl2(2回、それぞれ100ml)で抽出し
た。一緒にしたCH2Cl2層を飽和塩化ナトリウムで洗浄
し、そして次に硫酸マグネシウム上で乾燥した。例1中
の如くして、無機物質を濾別し、そして溶媒を蒸発させ
て、残渣を与え、それをフラッシュクロマトグラフィー
にかけた。蒸発後に、9.0gの標記化合物が得られた。
例3 1−(4−キノリニル)−1−ペンタノンオキシム
(V) 機械的スタラー、滴下漏斗、還流コンデンサー(全て
アルゴン下で乾燥されている)を備えた500mlの3首フ
ラスコ中に、8.3g(0.03892M)の例2の化合物、412g
(0.0584M)のヒドロキシルアミン塩酸塩、40mlの乾燥
ピリジン、および約200mlの乾燥エタノールを加えた。
混合物を6時間還流させ、次に溶媒を蒸発させて、残渣
を与え、それを約400mlのエーテルおよび200mlの水で処
理した。エーテル層を分離し、水で数回洗浄し、飽和塩
化ナトリウムで洗浄し、そして次に硫酸マグネシウム上
で乾燥した。無機物質を濾別し、そして溶媒を蒸発させ
ると、8.42g(94.7%)の標記化合物が得られた。
例4 1−(4−キノリニル)−1−ペンタノン−0−[4−
メチルフェニル)スルホニル]オキシム(VI) アルゴンが充填されている250mlのエルレンマイヤー
フラスコ中に、8.42g(0.03692M)の例3の化合物およ
び約130mlの乾燥CH2Cl2を加えた。撹拌しそして氷/メ
タノール浴中で約0℃に冷却しながら、約20mlのトリエ
チルアミンを5分間にわたり加え、次に10.55g(0.0554
M)の塩化トルエンスルホニルを加え、そして混合物を
3時間にわたりそのまま撹拌した。次に溶液を蒸発乾固
して、残渣を与え、それをエーテルおよび水で処理し
た。エーテル層を分離し、そして水相をエーテルで2回
以上抽出した。一緒にしたエーテル層を希水酸化ナトリ
ウムで抽出し、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、そして硫
酸マグネシウム上で乾燥した。無機物質を真空を用いて
濾別し、そして溶媒を蒸発させると、15.1gの標記化合
物が得られた。
例5 2−アミノ−1−(4−キノリニル)−1ペンタノン
(VII) 機械的スタラー、滴下漏斗、還流コンデンサー(全て
アルゴン下で乾燥されている)を備えた250mlの3首フ
ラスコ中に、60mlの乾燥エタノールを加えた。撹拌しな
がら、2.55g(0.111M)のナトリウム球を加え、そして
そのままアルゴン下でナトリウムが溶解するまで乾燥し
続けた。15.1gの例4の化合物のエタノール中溶液を次
に加え、そして混合物を室温で4時間撹拌した。混合物
を次に1200mlの無水エーテルを含有しているフラスコ中
に注いだ。生じた沈澱を真空下で珪藻土を通して濾別
し、そして濾液を2N塩酸(3回、それぞれ170ml)で抽
出した。抽出物を蒸発させると、19.8gの標記化合物が
得られた。
例6 N−[2−オキソ−1−プロピル−2−(4−キノリニ
ル)エチル]−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミ
ド(VIII b) 例5の化合物(19.8g)を約300mlの水中に溶解させ、
そして溶液を機械的スタラーおよび温度計を備えた1リ
ットルの3首フラスコ中に重力により濾過した。溶液を
氷/メタノール浴中で撹拌しながら0℃に冷却し、そし
て29.87g(0.185M)の1,1′−カルボニルジイミダゾー
ルを5分間にわたり加えた。混合物を約15分間にわたり
そのまま冷時撹拌した。生じた沈澱を約500mlの酢酸エ
チル中に加え、そして水から分離した。溶液を飽和塩化
ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そ
して無機物質を真空下で珪藻土を用いて濾別した。溶媒
を蒸発させると、標記化合物が得られた。
例7 4−プロピル−5−(4−キノリニル)−1−(3H)−
オキサゾロン(I) 例6の化合物(12g)を真空下で約30分間にわたり170
℃に加熱し、自然に室温に冷却し、そして水で洗浄し
た。水を傾斜させ、そして残渣をCH2Cl2(20ml)で処理
した。CH2Cl2を蒸発させると、7.8gの残渣が得られた。
生成物をシリカ上で酢酸エチルを用いて容離するフラッ
シュクロマトグラフィーにより精製した。溶媒を蒸発さ
せ、残渣を48mlの熱い50%エタノール中に溶解させ、濾
過し、そして自然に室温に冷却した。沈澱を真空濾過に
より集め、そして真空下で78℃において乾燥すると、1.
97g(21%)の標記化合物が得られた。融点、188−190
℃、分解;C15H14N2O2に対する計算分析値:C,70.85;H,5.
55;N,11.02;実測分析値:C,71.10;H,5.73;N,10.76。
例8 1−(3−キノリニル)−1−ブタノン 乾燥3首フラスコ中にアルゴン下で−50℃において、
n−ブチルリチウム(0.0025M、0.021ml)を150mlのジ
エチルエーテルに加えた。次に2mlのTHF中の4.16gの3
−プロモキノリンを、撹拌しそして温度を−60℃〜−55
℃に保ちながら、滴々添加した。溶液を30分間 撹拌し、2.3gのN−メチル−N−メトキシブチルアミド
を−50℃において滴々添加し、そして溶液をさらに30分
間撹拌した。次に溶液を自然に0℃に暖め、そして1時
間撹拌した。反応を塩化アンモニウムの飽和溶液で冷却
し、THF層を分離し、食塩水で洗浄し、分離し、そして
硫酸マグネシウム上で乾燥した。珪藻土を通して濾過
し、次に濃縮し、そして薄層クロマトグラフィー(35%
の酢酸エチル/65%のCH2Cl2)にかけると、合計2.03g
(51%)の標記化合物が得られた。
例1の4−キノリンカルボキシアミドおよび/または
塩化ブチルマグネシウムを下記の出発物質で置換し、そ
して例1−7に示されている工程に従うことにより、同
様な方法で下記の最終的生成物を製造できた。
A.6−または8−メトキシ−4−キノリンカルボキシア
ルデヒドおよび塩化メチルマグネシウムから、5−(6
−または8−メトキシ−4−キノリニル)−1−(3H)
−オキサゾロンを生成した。
B.2−キノリンカルボキシアルデヒドおよび塩化メチル
マグネシウムから、5−(2−キノリニル)−1−(3
H)−オキサゾロンを生成した。
C.7−または8−クロロ−4−キノリンカルボキシアル
デヒドおよび塩化プロピルマグネシウムから、4−エチ
ル−5−(7−または8−クロロ−4−キノリニル)−
1−(3H)−オキサゾロンを生成した。
D.6,8−ジクロロまたはジブロモ−4−キノリンカルボ
キシアルデヒドおよび塩化ブチルマグネシウムから、4
−プロピル−5−(6,8−ジクロロまたはジブロモ−4
−キノリニル)−1−(3H)−オキサゾロンを生成し
た。
E.7−または8−ニトロ−4−キノリンカルボキシアル
デヒドおよび塩化ペンチルマグネシウムから、4−ブチ
ル−5−(7または8−ニトロ−4−キノリニル)−1
−(3H)−オキサゾロンを生成した。
F.7−トリフルオロメチル−4−キノリンカルボキシア
ルデヒドおよび塩化ヘキシルマグネシウムから、4−フ
ェニル−5−(5,8−ジメトキシ−4−キノリニル)−
1−(3H)−オキサゾロンを生成した。
G.5,8−ジメトキシ−4−キノリンカルボキシアルデヒ
ドおよび塩化ベンジルマグネシウムから、4−フェニル
−5−(5,8−ジメトキシ−6−ニトロ−4−キノリニ
ル)−1−(3H)−オキサゾロンを生成した。
H.5,8−ジメトキシ−6−ニトロ−4−キノリンカルボ
キシアルデヒドおよび塩化エチルマグネシウムから、4
−メチル5−(5,8−ジメトキシ−6−ニトロ−4−キ
ノリニル)−1−(3H)−オキサゾロンを生成した。
I.6−メトキシ−8−ニトロ−4−キノリンカルボキシ
アルデヒドおよび塩化プロピルマグネシウムから、4−
エチル5−(6−メトキシ−8−ニトロ−4−キノリニ
ル)−1−(3H)−オキサゾロンを生成した。
J.5,6−ジメトキシ−8−ニトロ−4−キノリンカルボ
キシアルデヒドおよび塩化ペンチルマグネシウムから、
5−ブチル−5−(5,6−ジメトキシ−8−ニトロ−4
−キノリニル)−1−(3H)−オキサゾロンを生成し
た。
K.5−メチル4−キノリンカルボキシアルデヒドおよび
塩化ベンジルマグネシウムから、4−フェニル−5−
(5−メチル−4−キノリニル)−1−(3H)−オキサ
ゾロンを生成した。
L.2−(4−メトキシ)フェニル−4−キノリンカルボ
キシアルデヒドおよび塩化3,5−ジメトキシベンジルマ
グネシウムから、4−(3,5−ジメトキシフェニル)−
5−[1−(4−メトキシフェニル)−4−キノリニ
ル)−1−(3H)−オキサゾロンを生成した。
M.6,8−ジメトキシ−4−キノリンカルボキシアルデヒ
ドおよび塩化4−メチルベンジルマグネシウムから、4
−(4−メチルフェニル)−5−(6,8−ジメトキシ−
4−キノリニル)−1−(3H)−オキサゾロンを生成し
た。
N.4−キノリンカルボキシアルデヒドおよび塩化プロピ
ルマグネシウムから、4−エチル−5−(4−キノリニ
ル)−1−(3H)−オキサゾロン(融点273−76℃)を
生成した。
O.4−キノリンカルボキシルアルデヒドおよび塩化ペン
チルマグネシウムから、4−ブチル−5−(4−キノリ
ニル)−1−(3H)−オキサゾロン(融点196−98℃)
を生成した。
P.3−キノリンカルボキシアルデヒドおよび塩化ブチル
マグネシウムから、4−プロピル−5−(3−キノリニ
ル)−1−(3H)−オキサゾロン(融点193−95℃)を
生成した。
Q.4−イソキノリンカルボキシアルデヒドおよび塩化ブ
チルマグネシウムから、4−プロピル−5−(4−イソ
キノリニル)−1−(3H)−オキサゾロン(融点122−2
4℃)を生成した。
例2の化合物を1−(3−キノリニル)−1−ペンタ
ノンで置換し、そして例1−7に示されている工程に従
うことにより、4−プロピル−5−(3−キノリニル)
−(3H)−オキサゾロンが製造された。
同様な方法で、例2の1−(4−キノリニル)−1−
ペンタノンを下記の出発物質で置換し、そして前記の章
に示されている工程に従うことにより、下記の最終的生
成物を製造できた。
R.1−(5−キノリニル)−1−ペンタノンから、4−
プロピル−5−(5−キノリニル)−1−(3H)−オキ
サゾロンを生成した。
S.1−(6−キノリニル)−1−ブタノンから、4−エ
チル−5−(6−キノリニル)−1−(3H)−オキサゾ
ロンを生成した。
T.1−(7−キノリニル)−1−エタノンから、5−
(7−キノリニル)−1−(3H)−オキサゾロンを生成
した。
U.1−(8−キノリニル)−1−フェニルエタノンか
ら、4−フェニル−5−(8−キノリニル)−1−(3
H)−オキサゾロンを生成した。
V.1−(5,8−ジメトキシ−3−キノリニル)−1−プロ
パノンから、4−メチル−5−(5,8−ジメトキシ−3
−キノリニル)−1−(3H)−オキサゾロンを生成し
た。
下記の個々の例は本発明の組成物を説明するために示
されているが、それらは本発明の範囲を何ら限定するも
のと解釈すべきではない。
例9 4−メチル−5−(3−キノリニル)−1−(3H)−オ
キサゾロン 250mg 澱粉 40mg 滑石 10mg マグネシウム 10mg から、錠剤を製造した。
例10 4−フェニル−5−(2−キノリニル)−1−(3H)−
オキサゾロン 400mg 滑石 40mg ナトリウムカルボキシメチルセルロース 40mg 澱粉 120mg から、カプセルを製造した。
式1の化合物は遊離塩基形又は組成物として、研究及
び診断に、又は分析参照物又は標準などにも利用でき
る。従って、本発明は、不活性の担体と、式1の化合物
またはその塩の有効量とからなる、組成物を含む。不活
性担体は、支持される化合物と相互作用しない、そして
支持される化合物に対して、支持し、運搬の為の嵩の手
段となり、追跡可能な物質となる、任意の物質である。
化合物の有効量は実施される特定の手順に対し結果及び
影響を与える量である。
ここに示されている本発明の精神または範囲から逸脱
しない限り本発明の改変を行えることは、当技術の専門
家には明白であるはずである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 413/04 217 C07D 413/04 217 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/47 C07D 413/04 CA,REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抗エンベロープウィルス有効量の式I [式中、 RおよびR1は水素、C1−C6アルキル、およびフェニルま
    たはC1−C3アルキルフェニルからなる群からそれぞれ独
    立して選択され、ここでフェニル環は任意付加的に弗
    素、塩素、臭素、C1−C4アルキル、およびC1−C4アルコ
    キシからなる群から選択された1、2または3個の置換
    基で置換されていてもよく、そして R2は2−、3−、もしくは4−キノリル基または1−、
    3−、もしくは4−イソキノリル基であり、ここでキノ
    リルまたはイソキノリル基は任意付加的に弗素、塩素、
    臭素、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、ニトロおよ
    びトリフルオロメチルまたはフェニルからなる群から選
    択さた1、2または3個の置換基で置換されていてもよ
    く、ここでフェニルは任意付加的に弗素、塩素、臭素、
    C1−C4アルキル、およびC1−C4アルコキシからなる群か
    ら選ばれる1、2、又は3個の置換基により置換されて
    いてもよいものであるか、或いは R2は5−、6−、7−、もしくは8−キノリルまたはイ
    ソキノリル基である]の化合物およびそれらの製薬上許
    される塩類を含む、エンベロープを着たウィルスの感染
    の処置用薬剤。
  2. 【請求項2】R2が5−、6−、7−、または8−キノリ
    ル基である、請求項1記載の薬剤。
  3. 【請求項3】R2が任意付加的に置換されていてもよい2
    −、3−、または4−キノリル基である、請求項1記載
    の薬剤。
  4. 【請求項4】RおよびR1が水素またはC1−C6アルキルか
    らなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項3記
    載の薬剤。
  5. 【請求項5】RがC1−C6アルキルでありそしてR1が水素
    である、請求項4記載の薬剤。
  6. 【請求項6】R2が未置換の2−、3−、または4−キノ
    リル基である、請求項3記載の薬剤。
  7. 【請求項7】R2が4−キノリニルであり、Rがプロピル
    であり、そしてR1が水素である、請求項6記載の薬剤。
  8. 【請求項8】エンベロープウィルスがHIVである請求項
    1に記載の薬剤。
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