JP2927107B2 - 横結合2重モード弾性表面波フィルタ - Google Patents

横結合2重モード弾性表面波フィルタ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弾性表面波共振器を用い
たフィルタに関し、更に詳しくは、2個の2重モード共
振器を縦続接続した4次の2重モード弾性表面波フィル
タに関する。
【0002】
【従来の技術】2個の弾性表面波(以下、SAWと称す
る)共振器を、SAWの伝播方向に直交する方向に互い
に近接して並列配置して弾性的に横結合することにより
得られる2重モードSAW共振器を、2個並列に配置す
ることにより、高周波領域における4次の狭帯域フィル
タが得られることが知られている(例えば田中他、「2
重モードSAW共振器による狭帯域フィルタ」東洋通信
機技報,1984,No.35)。
【0003】図8はその電極構成の例を示す平面図で、
水晶等の圧電性基板80の表面に、2個の2重モードS
AW共振器81と82が、これらにより励起されるSA
Wの伝播方向に直交する方向に形成された構造を持つ。
各2重モードSAW共振器81および82は、それぞれ
インターデジタルトランスジューサ電極(以下、IDT
と称する)81aと81b、および、82aと82bが
相互に近接して並列配置され、かつ、これをSAWの伝
播路上で挟むように配置された反射器81cと81d、
および82cと82dによって構成されている。
【0004】そして、2重モードSAW共振器81と8
2を縦続接続することにより、IDT81a、81b、
82a、82bをそれぞれ1次〜4次とするフィルタが
得ら、その等価回路は図9で示される。図9においてL
は2重モードSAW共振器81および82の等価インダ
クタンス、Cs は同じく2重モードSAW共振器81お
よび82の対称モードにおける等価キャパシタンスで、
s およびfa は各2重モードSAW共振器81、82
の対称モードおよび非対称モードにおける共振周波数を
表している。また、C0 は各2重モードSAW共振器8
1および82における並列キャパシタンスで、Cm は各
2重モードSAW共振器81および82における2個の
共振器の結合により生じる等価容量である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な横結合2重モードSAWフィルタは、一般に、高周波
域における低損失フィルタとなり得るが、比帯域幅を1
-3以上に広く採ることが困難である。また、比帯域幅
10-3近傍における帯域特性は、図7に例示するように
双峰特性となり、遅延特性の悪化を招き、ひいてはフィ
ルタ特性の悪化に繋がるという欠点がある。
【0006】このような双峰特性を単峰特性に近づける
ためには、等価回路中におけるC0を小さくするとよい
ことが判明したが、C0 を小さくするには、各2重モー
ドSAW共振器81、82におけるIDTの電極指交叉
長(図8においてWで示す)を短くするか、あるいはI
DTの対数を少なくする方法がある。しかし、電極指交
叉長を短くしたり、IDTの対数を少なくすると、フィ
ルタ特性の挿入損失が大きくなってしまうという新たな
問題が生じる。
【0007】本発明の目的は、比帯域幅を10-3の近傍
に設定しても単峰特性を示し、低損失でしかも優れたフ
ィルタ特性を持つ横結合2重モードSAWフィルタを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、第1発明の横結合2重モードSAWフィルタは、2
個の2重モードSAW共振器を構成する合計4個のID
Tのうち、信号入力側(1次)と出力側(4次)のID
Tの電極指の幅寸法を、2次と3次のIDTの電極指の
幅寸法よりも狭くしたことによって特徴づけられる。
【0009】また、第2発明の横結合2重モードSAW
フィルタは、同じく2個の2重モードSAW共振器を構
成する合計4個のIDTのうち、信号入力側(1次)と
出力側(4次)のIDTの電極指の対数を、2次と3次
のIDTの電極指の対数よりも少なくしたことによって
特徴づけられる。
【0010】
【作用】1〜4次のIDTのうち、1次と4次のIDT
の電極指の幅寸法を他のIDTのそれに比して狭くする
か、あるいは、同じく1次と4次のIDTの電極指の対
数を他のIDTのそれに比して少なくすると、図10に
示す等価回路における1次〜4次のフィルタのうち、入
出力側のフィルタ(1次と4次)のC0 のみが小さくな
り、その結果、比帯域幅を殆ど低下させることなく、か
つ、フィルタ特性の挿入損失を大きくすることなく、比
帯域幅10-3近傍において単峰特性が得られることが確
認された。
【0011】
【実施例】図1は第1発明の実施例の電極構成を模式的
に示す平面図である。全体的な構成は図9に示した従来
の構成と同等であり、圧電性基板10上に、2個の2重
モードSAW共振器1と2が形成され、各2重モードS
AW共振器1および2は、それぞれ、2個のIDT1a
と1b、および2aと2bと、これらを挟む2個の反射
器1cと1d、および2cと2dを有している。この2
個の2重モードSAW共振器1と2は、IDT1bおよ
び2aを介して相互に縦続接続され(図1において接続
部のパターンは図示せず)、また、IDT1aの片側の
電極は信号入力端子3に、IDT2bの片側の電極は信
号出力端子4に接続される。なお、各IDTの他側の電
極は、それぞれ共通バスバー1e、2eを介して各反射
器1c、1d、2cおよび2dとともに接地される。
【0012】各IDT1a、1b、2aおよび2bは、
それぞれ電極指のピッチは同一であるが、IDT1aお
よびIDT2bは、その電極指の幅(ライン幅)bがI
DT1bおよびIDT2aの電極指の幅Bよりも狭くな
っている。
【0013】このような構造によれば、その等価回路を
図2に示すように、1次と4次のフィルタにおける並列
キャパシタンスC1 が、2次および3次のフィルタにお
ける並列キャパシタンスC0 よりも小さくなり、後述す
る実測例に示すように比帯域幅が10-3の近傍において
も単峰の帯域特性が得られる。
【0014】図3は第2発明の実施例の電極構成を模式
的に示す平面図である。なお、この図3においては、図
2に示したものと同等の機能を持つ部材については同一
の番号を付してその詳細な説明は省略する。
【0015】この例では、1〜4次の各IDT1a、1
b、2a、2bの電極指は互いに同一のピッチと同一の
幅を持っているが、信号入力端子3と信号出力端子4に
接続される1次および4次のIDT1aおよび2bの電
極指の対数が、2次および3次のIDT1bおよび2a
の電極指の対数よりも少ない。すなわち、IDT1aと
2bの信号入力端子3および信号出力端子4に接続され
る側の電極について、それぞれの両端部分における電極
指が、所定本数づつ割愛され、その分だけ浮き電極6と
なっている。
【0016】この図3に示す構造においても図2に示し
たものと同等の等価回路が得られ、1次と4次のフィル
タにおける並列キャパシタンスC1 が、2次および3次
のフィルタにおける並列キャパシタンスC0 よりも小さ
くなる。
【0017】1次と4次のIDT1aと2bの電極指の
対数を少なくする手法として、図4に模式的平面図で示
するような構成を採用してもよい。すなわち、この図4
の例では、図3と同様に1次と4次のIDT1aと2b
の信号入力端子3ないしは出力端子4に接続される側の
電極について、その両端部分における電極指が割愛さ
れ、その分だけ反射器1cおよび1d、ないしは2cお
よび2dに接続された構造となっている。
【0018】次に、以上の各実施例で示した電極構造を
持つフィルタを、比帯域幅10-3近傍に設定して実際に
作成し、その帯域特性を調査した結果について、基準と
なる通常の電極構造を持つ比較例の横結合2重モードS
AWフィルタと対比しつつ述べる。
【0019】〔表1〕に比較例となる基準設計データを
示す。
【0020】
【表1】
【0021】また、〔表2〕および〔表3〕には、上記
の比較例に対して実施例1および実施例2において相違
させた部分のみを抽出して示し、ここに抽出されていな
い項目については全て〔表1〕と同じとした。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】実施例1は、前記した図1に模式的に示し
た電極構造を採るもので、実施例2図3に模式的に示し
た電極構造を採っている。以上の各実施例1および2
と、比較例の帯域特性の測定結果を図5および図6と図
7に示す。
【0025】この図から明らかなように、従来の電極構
造を採る比較例では、帯域特性が双峰特性を呈するのに
対し、実施例1および2ではほぼ同等の比帯域幅であり
ながら単峰の帯域特性が得られることが確かめられた。
また、この実施例1および2における挿入損失も、比較
例とほぼ同等であった。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
2重モードSAW共振器を縦続接続して得られる4次の
SAWフィルタにおいて、1次と4次のIDTの電極指
幅を2次および3次のIDTの電極指幅に比して狭くす
るか、あるいは1次と4次のIDTの電極指の対数を2
次と3次のIDTの電極指の対数に比して少なくすると
いう構造により、等価回路中における1次と4次、すな
わち入出力側のフィルタの並列キャパシタンスを、挿入
損失や比帯域幅の変化を殆ど伴うことなく小さくするこ
とができ、10-3程度の比帯域幅において単峰特性を持
つフィルタが得られ、高周波領域において低損失でしか
も遅延特性に優れたフィルタを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の実施例の電極構造を示す模式的平面
【図2】その等価回路図
【図3】第2発明の実施例の電極構造を示す模式的平面
【図4】第2発明の他の実施例の電極構造を示す模式的
平面図
【図5】図1に示した構造に基づく実施例の帯域特性の
測定結果を示すグラフ
【図6】図3に示した構造に基づく実施例の帯域特性の
測定結果を示すグラフ
【図7】横結合2重モードSAWフィルタの従来の基本
的な構造に基づく比較例の帯域特性の測定結果を示すグ
ラフ
【図8】横結合2重モードSAWフィルタの電極の基本
的構造例を示す平面図
【図9】図8の等価回路図
【符号の説明】
1,2 2重モードSAW共振器 1a,1b,2a,2b IDT 1c,1d,2c,2d 反射器 3 信号入力端子 4 信号出力端子 10 圧電性基板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性基板表面に、複数対の周期的な電
    極指を持つインターデジタルトランスジューサ電極と、
    それにより励起される弾性表面波の伝播路上にあって上
    記インターデジタルトランスジューサ電極を挟む反射器
    を備えてなる共振器が、弾性表面波の伝播方向に直交す
    る方向に4個並列に形成され、かつ、互いに隣接する2
    個の共振器によるそれぞれの2重モード弾性表面並共振
    器が相互に縦続接続されてなる4次のフィルタにおい
    て、上記各インターデジタルトランスジューサ電極のう
    ち、信号入力側(1次)と出力側(4次)の電極の電極
    指の幅寸法が、2次と3次の電極の電極指の幅寸法より
    も狭いことを特徴とする横結合2重モード弾性表面波フ
    ィルタ。
  2. 【請求項2】 圧電性基板表面に、複数対の周期的な電
    極指を持つインターデジタルトランスジューサ電極と、
    それにより励起される弾性表面波の伝播路上にあって上
    記インターデジタルトランスジューサ電極を挟む反射器
    を備えてなる共振器が、弾性表面波の伝播方向に直交す
    る方向に4個並列に形成され、かつ、互いに隣接する2
    個の共振器によるそれぞれの2重モード弾性表面並共振
    器が相互に縦続接続されてなる4次のフィルタにおい
    て、上記各インターデジタルトランスジューサ電極のう
    ち、信号入力側(1次)と出力側(4次)の電極の電極
    指の対数が、2次と3次の電極の対数よりも少ないこと
    を特徴とする横結合2重モード弾性表面波フィルタ。
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