JP2926709B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2926709B2
JP2926709B2 JP63059040A JP5904088A JP2926709B2 JP 2926709 B2 JP2926709 B2 JP 2926709B2 JP 63059040 A JP63059040 A JP 63059040A JP 5904088 A JP5904088 A JP 5904088A JP 2926709 B2 JP2926709 B2 JP 2926709B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、画像の合成及びそのカラー調整を容易に行
うことが可能な画像処理装置に関する。
〔従来の技術及びその課題〕
撮像素子により読み取った原稿画像をデジタル信号で
ある画像データに変換し、この画像データに対応して電
子写真法によりペーパー上に画像を印字(形成)するよ
うにしたデジタルカラー複写機は従来より公知である。
デジタルカラー複写機においては、色再現性、すなわ
ち原稿画像の色にできるだけ近い色の画像を形成するこ
とが、性能上の最も重要な点である。
デジタルカラー複写機には、色調整(カラー調整)を
行うための色調整装置が設けられており、オペレータが
この色調整装置を操作して色を可変し、原稿に近いと思
われる色、又はオペレータの好みの色などに調整するこ
とが可能となっている。
また、デジタルカラー複写機では、画像合成を行うた
めに、画像を一旦記憶する画像メモリが設けられてい
る。しかし従来においては、画像が階調性のない2値デ
ータとして画像メモリに記憶されるため、画像メモリか
ら読み出した画像データに対しては色補正を行うことが
できず、画像合成の際に色調整を行うことが困難であっ
た。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、原稿
画像の所定の領域に別の画像を合成する際に、それぞれ
の画像に対して色補正を行って容易に色調整を行うこと
ができ、しかも色補正のばらつきの生じない画像処理装
置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1の発明に係る装置は、上述の課題を解決する
ため、入力される第1の画像データと第2の画像データ
とを合成して複数色の合成画像データを出力する画像処
理装置において、前記第1の画像データを用いる画像領
域と前記第2の画像データを用いる画像領域とを指示す
るための信号を出力する領域設定信号出力手段と、前記
第1の画像データと前記第2の画像データとが共に入力
され、入力された画像データの色補正を行う共通の色調
整回路と、前記領域設定信号出力手段から出力される信
号に基づき、前記第1の画像データと前記第2の画像デ
ータとを切り換えて前記色調整回路に入力するための切
り換え手段と、前記色調整回路に入力される前記第1の
画像データ又は前記第2の画像データについていずれの
画像データが入力されているかを検出し、その検出結果
に基づいてそれぞれの画像データに応じた色補正を行う
ための補正係数を各色毎に設定する補正係数設定手段
と、を有する。
請求項2の発明に係る装置では、前記第2の画像デー
タを記憶する画像メモリ手段が設けられ、前記第2の画
像データは前記画像メモリ手段から前記色調整回路に入
力される。
請求項3の発明に係る装置は、原稿画像上の特定領域
を指定する領域指定手段が設けられ、前記第2の画像デ
ータは前記領域指定手段で指定された領域の画像データ
であり、前記画像メモリ手段には前記領域指定手段で指
定された領域の画像データのみが記憶される。
領域設定信号出力手段から出力される信号に基づい
て、第1の画像データを用いる画像領域と第2の画像デ
ータを用いる画像領域とが設定される。
第1の画像データは、例えば原稿画像の画像データで
あり、第2の画像データは、例えば原稿画像上の特定領
域の画像データである。
色調整回路には、第1の画像データと第2の画像デー
タとが切り換え手段により切り換えられて入力され、入
力されたこれらの画像データに対する色補正が1つの色
調整回路によって共通に行われる。
その際に、補正係数設定手段は、第1の画像データ又
は第2の画像データのうちいずれの画像データが入力さ
れているかを検出し、その検出結果に基づいて、それぞ
れの画像データに応じた色補正を行うための補正係数を
各色毎に設定する。これにより、1つの色調整回路によ
ってそれぞれ独立した色補正が行われる。
例えば、原稿画像の所定の領域が空白領域とされ、空
白領域以外の画像データを第1の画像データとして用紙
上に画像形成が行われる。画像メモリ手段には、原稿画
像の中の特定領域の画像が階調性を有した画像データと
して記憶され、この画像メモリ手段から読み出された第
2の画像データが空白領域に形成され、これによって第
1の画像データと第2の画像データとが合成される。
第1の画像データによる画像形成と第2の画像データ
による画像形成とは、同一の印字工程又は別の印字工程
によって行われる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
第1図は、複写機の全体構成を示す正面図である。
この複写機は、イメージセンサーにより読み取った原
稿画像を、デジタル信号である画像データに変換し、こ
の画像データに対応して電子写真法により用紙に画像を
印字(形成)するものである。
第1図において、スキヤナ10には、原稿を照射する露
光ランプ12、原稿からの反射光を集光するロッドレンズ
アレー13、及び、集光された光を電気信号に変換する密
着型CCDなどからなるカラー用のイメージセンサー14を
備えている。
スキャナ10は、原稿画像を読み取り際にモーター11に
より駆動され、原稿台16上の原稿を走査する。
露光ランプ12により照射された原稿画像は、イメージ
センサー14によって光電変換され、信号処理部20によっ
てイエロー、マゼンタ、シアン、又はブラックのいずれ
かの色の印字信号に変換される。
プリントヘッド部31では、信号処理部20からの各色毎
の印字信号にしたがってLDドライブ回路33が動作し、半
導体レーザ34が点滅する(第3図参照)。
半導体レーザ34から発生するレーザビームは、反射鏡
37により反射され、感光体ドラム41を露光する。
感光体ドラム41は、帯電チャージャ43によって表面が
一様に帯電されており、上述の露光を受けることにより
静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像器45a〜45dの内のいずれかによ
って、イエロー、マゼンタ、シアン、又はブラックのい
ずれかの色に現像される。
現像された画像は、転写ドラム51の周面に巻きつけら
れた用紙に転写チャージャ46によって転写される。
上述の工程が、イエロー、マゼンタ、シアン、又はブ
ラックの少なくとも1色以上について繰り返された後
に、用紙は分離爪47によって転写ドラム51から分離さ
れ、定着装置48によって定着が行われ、排紙トレー49に
排紙される。これらの間において、スキャナ10は、感光
体ドラム41及び転写ドラム51の回転動作に同期してスキ
ャン動作を繰り返す。
なお、用紙は、用紙カセット50から給紙されるととも
に、転写ドラム51に設けられたチャッキング機構52によ
ってその先端がチャッキングされ、各色の転写時に位置
ずれが生じない様になっている。また、42はイレーサラ
ンプである。
第2図は、複写機の上面に設けられた操作パネル70の
各種キーなどの配列を示す図である。
操作パネル70には、複写動作をスタートさせるための
プリント開始キー71、割込み複写を指定する割込みキー
72、クリア・ストップキー73、オールリセットキー74、
テンキー75、セットキー76、キャンセルキー77、ファン
クションキー78〜81、後述する注目領域や画像合成のた
めの特定領域を設定するためのジョグダイアル82,83、
注目領域又は特定領域を設定するために原稿画像を表示
するとともに各種のメッセージを表示する液晶などから
なる表示部84が設けられている。
第3図は、信号処理部20の構成を示すブロック図であ
る。
この図において、モニタ画像メモリ回路201及びモニ
タ画調設定回路202は、本発明の特徴的な部分であり、
通常の複写動作が行われるときには動作しないようにな
っている。これらについては後述する。
イメージセンサー14で光電変換されたR(レッド),G
(グリーン,B(ブルー)の3色の各画像信号は、それぞ
れログアンプ21によって画像濃度に対応する大きさの信
号に演算増幅され、次にAD変換器22によってデジタル信
号に変換される。このデジタル信号は階調性を有した画
像信号(画像データ)であり、その後、シェーディング
補正回路23によってシェーディング補正が行われる。
次に、マスキング処理回路24によって、R,G,Bの3色
の各画像信号から、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、
C(シアン)、及びB(ブラック)の各印字色に対応す
る印字のための画像信号(印字信号)が、現像器45a〜4
5dのトナーの特性に合わせて生成される。
一般に、元の画像信号R,G,Bから印字信号Y,M,Cに変換
するための変換式は次のように表される。
各変換係数a00〜a22は、原稿画像にできるだけ近い色
の画像が印字されるように、理論と実験によって適切な
値に予め設定されている。
なお、いずれの色に関する印字信号を生成するかは、
CPU26からの制御信号によって逐次決定される。
中間調処理回路25は、例えばディザ法などによってマ
スキング処理回路24からの印字信号を2値化処理し、2
値の疑似中間調信号を生成する。
クロック発生器27は、水平同期信号S1(Hsync)、及
びドットクロック信号S2(CKA)を発生し、信号処理部2
0の各ブロックへ供給する。
信号処理部20内においては、第6図に示すように、イ
メージセンサー14からの画像データはドットクロック信
号CKAに同期してシリアルに流れて処理される。また、
水平同期信号Hsyncが発生する度に、主走査方向のライ
ンが更新される。すなわち副走査方向に単位距離だけ進
むことになる。
さて、上述のように、マスキング処理回路24によって
適切な印字信号が生成されるが、原稿画像と印字画像と
の色の差異を、全ての色について非常に小さく抑えるこ
とは困難である。しかし、ある限られた色度範囲におい
ては、色調調整を行うことによってその差異を極小さく
抑えることは可能である。
本実施例においては、原稿画像の中で、オペレータが
特に色再現を重視したい領域(注目領域)を画像RAMに
記憶させておき、これを複数回にわたって読み出しつつ
読み出した各画像に少しづつ異なる色調整を施し、1回
の印字工程で1枚の用紙上に位置を変えて再現し、オペ
レータがその中で最も好ましい色の画像を選択した後、
その調整値(調整用の係数)に基づいて原稿画像全体の
複写を行うように構成されている。なお、1印字工程と
は、単色画像においては1回の複写工程をいい、カラー
画像においてはそれに使用される原色の数に等しい回数
の複写工程をいう。
次に、この色調整選択制御(以下、モザイクモニタと
いう)について説明する。
モザイクモニタは、注目領域を記憶するモニタ画像メ
モリ回路201と、印字工程において色調整を行うモニタ
画調設定回路202とによって実現される。
第4図は、モニタ画像メモリ回路201の回路図であ
る。
まず、注目領域(特定領域)の設定方法について第10
図をも参照しながら説明する。
原稿を原稿台16に載置し、スキヤナ10により予備スキ
ャンを行うことによって、操作パネル70の表示部84の原
稿領域EDに原稿画像が大まかに表示されるとともに、主
走査方向(X方向)及び副走査方向(Y方向)の指示線
LPY,LPXが表示される(第10図参照)。これら指示線LP
Y,LPXの交点が注目領域EAの中心となる。ジョグダイア
ル82,83を操作すると、これらの指示線がそれぞれ上下
又は左右に移動するので、これによって注目領域EAを定
め、セットキー76を押すことによってその注目領域が設
定される。
注目領域EAは、例えば第10図に示すように約2cm四方
の大きさであり、その各頂点の座標が入力され、必要に
応じて通信系を通じてCPU26に伝えられる。なお、注目
領域の大きさは、モニタ画像メモリ回路201内の画像RAM
403の記憶容量と等しい。
注目領域EAが、画像先端からみて何ライン目の範囲に
あるか、また主走査方向について何画素目の範囲にある
かは容易に計算することができる。
CPU26は、この範囲を書き込み領域設定信号として書
き込み領域判別回路406に設定する。
書き込み領域判別回路406は、主走査方向(X方向)
の領域を判別する判別回路406a及び副走査方向(Y方
向)の領域を判別する判別回路406bからなっている。
各判別回路406a,bは、画像先端信号S5が入力されてい
る間において、ドットクロック信号CKA又は水平同期信
号Hsyncをカウントするとともに、そのカウント値が書
込み領域設定範囲内にあるかどうかを比較する。
主走査方向又は副走査方向においてそれぞれ設定範囲
内であれば、信号S3(ローアクティブのWEX信号)又は
信号S4(ローアクティブのWEY信号)がそれぞれ「L」
となる。
書き込みアドレス発生カウンタ405は、上述の書き込
み領域判別回路406と同じく、主走査方向のカウンタ405
a及び副走査方向のカウンタ405bからなり、一方のカウ
ンタ405aは、判別回路406aからの信号S3が「L」である
ときにドットクロック信号CKAをカウントし、主走査方
向に関するアドレスを発生する。また他方のカウンタ40
5bは、判別回路406bからの信号S4が「L」であるときに
水平同期信号Hsyncをカウントし、副走査方向に関する
アドレスを発生する。
なお、主走査方向に関するアドレス(カウンタ405aの
内容)は、水平同期信号Hsyncによってクリアーされ、
副走査方向に関するアドレス(カウンタ405bの内容)
は、CPU26が発生する画像先端信号S5によりクリアーさ
れる。
このようにして発生したアドレスは、セレクタ404を
経て画像RA403のアドレス端子に入力されている。
ところで、ゲート409には、上述の信号S3,S4と、ドッ
トクロック信号S2(CKA)をインバータ410により反転し
た信号S6と、CPU26からのデータ保持信号S7とが入力さ
れており、書き込み領域範囲内にあって且つデータ保持
信号S7が「L」(アクティブ)のときには、信号S6がゲ
ート409の出力に現れるようになっている。
また、書き込みと読み出しの切り替え用の信号S8が
「L」のときに、ゲート411の出力が「L」、インバー
タ412の出力が「H」になり、これによって、セレクタ4
04は書き込みアドレス発生カウンタ405の側の出力を選
択し、画像RAM403は書き込みのモードとなる。なお、イ
ンバータ412の出力信号S13は、後述するモニタ画調設定
回路202の選択信号発生回路425にも送られている。
画像RAM403の入出力端子(I/O端子)には、シェーデ
ィング補正回路23からの階調性を有した画像データが、
セレクタ401及び画像選択回路402を経て入力されてお
り、この画像データが、ドットクロック信号CKAに同期
して上述の如く指定されたアドレスに順次書き込まれ
る。
これによって、注目領域EAの画像が、画像RAM403に書
き込まれる。
画像RAM403への書き込みが終了すると、CPU26はデー
タ保持信号S7を「H」とし、書き込んだ内容を保持す
る。
次に、画像RAM403からの読み出しについて説明する。
注目領域EAの画像を、第11図に示すように、主走査方
向(X方向)に3個、副走査方向(Y方向)に9個の、
合計27個の種々の色調整を施したモザイクモニタ画像GM
として、1枚の用紙Pに出力することとする。これらの
画像GMは、用紙Pにおいて、主走査方向に座標x0からx1
の間、副走査方向に座標y0からy1の間に出力される。
この場合において、画像RAM403の読み出し方は、画像
RAM403に記憶された画像を、その主走査方向に同じライ
ンの内容を3回づつ読み出すとともに、副走査方向につ
いて全内容の読み出しが終わると、再度先頭のラインか
ら上述と同様に読み出し、これを9回繰り返すのであ
る。
画像RAM403の読み出しに際しては、CPU26からの信号S
8が「H」となり、これによってセレクタ404が読み出し
アドレス発生カウンタ407の側の出力を選択し、インバ
ータ412の出力が「L」となって画像RAM403が読み出し
モードとなる。
読み出し領域判別回路408は、用紙Pに対して読み出
し領域を判別するもので、上述の書き込み領域判別回路
406と同じく、主走査方向(X方向)の領域を判別する
判別回路408a及び副走査方向(Y方向)の領域を判別す
る判別回路408bからなっている。
各判別回路408a,bには、それぞれのカウント値をX又
はYとすると、 x0≦X≦x1 y0≧Y≧y1 の条件を満たしているときに領域範囲内であると判別で
きる座標値x0,x1,y0,y1を、読み出し領域設定信号によ
って予め与えておく。
各判別回路408a,bの出力信号S9(ローアクティブであ
るREX信号)及びS10(ローアクティブであるREY信号)
が、共にイネーブルであるとき、読み出しアドレス発生
カウンタ407によってアドレスを発生させ、発生したア
ドレスにしたがって画像RAM403の内容を読み出し、保持
してあった画像データをマスキング処理回路24に出力す
る。
このとき、読み出しアドレス発生カウンタ407は、そ
の最大値を越えてもカウント要求がなされるが、その際
に、各発生カウンタ407a,bはアーバーフロー信号S11,S1
2を出力するとともに、再び初期値からカウントを始め
る。
このオーバーフロー信号S11,S12は、後述するモニタ
画調設定回路202に送られ、色補正の係数を切り替える
ために使用される。
なお、画像RAM403の読み出し時においては、画像選択
回路402の出力はハイインピーダンス状態となってお
り、画像RAM403が読み出されていない時には、後段へ
「白」の画像データを出力するため、セレクタ401によ
り「白」データが選択される。
第5図は、モニタ画調設定回路202の回路図である。
モニタ画調設定回路202は、モザイクモニタ画像の色
補正(色調整)を行う回路である。
色調整は、上述の(1)式の演算によって求められた
各印字信号Y,M,Cに対して、 Y1=k1Y M1=k2M C1=k3C の演算を行い、調整済みの印字信号Y1,M1,C1を得ること
である。ここで、k1,k2,k3は調整用の係数である。
第11図に示すモザイクモニタ画像GMでは、Y(イエロ
ー)の係数k1は、副走査方向には変化せず、主走査方向
にy0,y1,y2と変化し、M(マゼンタ)の係数k2は、主走
査方向には変化せず、副走査方向の1ブロック毎にm0,m
1,m2,m0,m1…と順次変化し、C(シアン)の係数k3は、
主走査方向には変化せず、副走査方向の3ブロック毎に
c0,c1,c2と変化する。
したがって、モニタ画像設定回路202においては、各
印字信号Y,M,Cに対して上述のように係数が変更される
ようになっている。
さて、乗算器421は、上述の印字信号Y1,M1,C1を得る
ための演算を実行する。ここで、主走査方向について3
種類の異なる係数を設定するために、3個のラッチL1,L
2,L3からなるラッチ回路422が設けられており、これら
のラッチ回路422には、CPU26から出力される係数が設定
されるようになっている。
3個のラッチからなるラッチ回路422を設けたのは、
主走査方向については係数の変更周期が短く、CPU26に
よってリアルタイムに設定することは速度的に困難であ
るからである。なお、係数をn種類としたい場合には、
パラレルにn個のラッチを設ければよい。
上述のモニタ画像メモリ回路201において画像RAM403
の読み出し時に発生した主走査方向分のオーバーフロー
信号S11は、選択信号発生回路424に入力されており、セ
レクタ426を経て信号S21としてセレクタ423に入力され
ている。なお、セレクタ426は、モザイクモニタモード
のときには、選択信号発生回路424の出力をセレクタ423
に伝えるようになっている。
選択信号発生回路424は、オーバーフロー信号S11が入
力される度毎に、セレクタ423が各ラッチL1,L2,L3を順
次選択的に切り替えるような信号を出力する。
これによって、ラッチ回路422にラッチされている各
係数が、乗算器421に選択的に順次送り込まれる。
各ラッチL1,L2,L3の設定入力には、副走査方向につい
て次のブロックとなるモニタ画像に対する係数が与えら
れている。
モニタ画像メモリ回路201において画像RAM403の読み
出し時に発生した副走査方向分のオーバーフロー信号S1
2は、セレクタ427に入力されており、セレクタ427は、
モザイクモニタモードのときには、これをラッチ回路42
2に伝えるようになっている。これによって、オーバー
フロー信号S12が出力される度毎に、ラッチ回路422はそ
の入力データ(係数)をラッチして更新し、セレクタ42
3を介して乗算器421に出力する。
したがって、副走査方向についてブロックが変わる
と、即座に係数の組が変更される。
用紙P上にモザイクモニタ画像が形成された後は、オ
ペレータがその中で最も好ましい色の画像を選択する
と、その色の画像に対応する係数が自動的に設定され、
これによって原稿の全体の画像の複写が行われる。
ここで、モザイクモニタ画像の色調整の係数は、第11
図の各ブロックに対応してCPU26が記憶しており、ブロ
ックを選択するとによって選択されたブロックの色調整
の係数で色調整が実行される。
モザイクモニタ画像GMの中から選択した画像をオペレ
ータが指定するには、例えば、表示部84に表示されたメ
ッセージにしたがってファンクションキー78〜81を操作
するようにすればよい。
あるいは、表示部84上に第11図の画像ブロックを表示
し、ファンクションキー又はテンキーによりブロック座
標を選択して係数を選択する。
(スーパーインポーズモード) 次に、本発明の特徴である、画像合成を行うためのス
ーパーインポーズモードについて説明する。
スーパーインポーズモードでは、画像RAM403に予め登
録(記憶)した画像データを読み出し、この登録画像を
用紙Pの任意の位置に印字(形成)するものである。
画像RAM403への画像の登録は、上述のモザイクモニタ
モードのところで説明したように、ジョグダイアル82,8
3を操作して特定領域(注目領域EAに同じ)を設定し、
これを階調性を有した画像データとして画像RAM403に書
き込むことによって行われる。
特定領域以外の画像は、特定領域の画像形成を禁止し
つつ、原稿画像を画像RAM403への読み書きとは関係なく
通常複写によって用紙Pに印字することによって形成さ
れる。
原稿画像(特定領域以外の画像)の印字と、登録画像
(特定領域の画像)の印字とは、後述のように両者の複
写倍率が異なる場合を除いて、1印字工程で行うことが
可能である。
原稿画像の形成時において、特定領域の画像形成の禁
止は、画像RAM403の読み出し動作に応じて画像選択回路
402が切り替えられることにより(1印字工程で画像合
成が行われる場合)、又は、後述するセレクタ415が切
り替えられて「白」データが出力されることにより(原
稿画像と登録画像とが別の印字工程で形成される場
合)、それぞれ実現される。
この原稿画像の特定領域の禁止部分に、スーパーイン
ポーズモードにおいて画像RAM403から読み出した登録画
像を印字することによって、合成画像が形成される。
画像RAM403から読み出した画像の形成時、すなわち登
録画像の形成時において、これが原稿画像の印字工程と
は別の工程で行われる場合には、画像RAM403からの画像
以外の画像領域では、セレクタ401が切り替えられて
「白」データが出力される。
スーパーインポーズモードでは、セレクタ401は
「白」データを選択し、また、セレクタ426は選択信号
発生回路425を、セレクタ427はCPU26からのラッチ信号
を、それぞれ選択する。
次に、第4図に示したモニタ画像メモリ回路201のス
ーパーインポーズモードでの動作について説明する。
画像RAM403への画像の登録については、上述したよう
にモザイクモニタモードの場合と全く同じである。
画像RAM403からの読み出しに際しては、用紙上の書き
込みたい位置に相当する値を、読み出し領域設定信号に
よって読み出し領域判別回路408に設定しておく。
この場合において、読み出し領域判別回路408の出力
信号S9,S10が共にイネーブル(「L」)であるときにの
み、ゲート411の出力がアクティブとなり、画像RAM403
からの画像データを後段に伝えることが可能である。
画像RAM403からの読み出しが行われていないときは、
セレクタ401はシェーディング補正回路23からの通常の
画像を選択し、これを後段に伝える。
次に、第5図に示したモニタ画調設定回路202のスー
パーインポーズモードでの色調整動作について説明す
る。
ラッチ回路422の内のラッチL1,L2に対して、原稿画像
の色補正用の係数と登録画像の色補正用の係数とをそれ
ぞれ設定しておく。
このとき、セレクタ427はCPU26からのラッチ信号をラ
ッチ回路422に伝え、このラッチ信号によってラッチ回
路422の入力データ(係数)がラッチされる。
また、セレクタ426は、選択信号発生回路425の出力を
選択している。
この選択信号発生回路425は、インバータ412の出力が
「H」のとき、すなわち画像RAM403が読み出し状態でな
いときにセレクタ423がラッチL1を選択し、画像RAM403
が読み出し状態のときにセレクタ423がラッチL2を選択
するようになっている。
したがって、原稿画像を画像RAM403に記憶させること
なく直接に印字する場合には、ラッチL1に設定された係
数によって色調整が行われ、画像RAM403に一旦記憶され
た画像(登録画像)を読み出して印字する場合には、ラ
ッチL2に設定された係数によって色調整が行われる。
なお、各印字各毎にラッチL1,L2の設定値は設定し直
すことになる。
次に、スーパーインポーズモードにおいて変倍をかけ
た場合について説明する。
第7図は、変倍制御を考慮した信号処理部20aの構成
を示すブロック図である。
この信号処理部20aと上述した第3図の信号処理部20
との相違点は、電気変倍回路210及び変倍用副走査クロ
ック発生器211が付加されたことであり、その他につい
ては同様であるので説明を省略する。
電気変倍回路210は、主走査方向の拡大縮小を電気的
に行うものであり、その手法及び回路構成は周知である
ので説明を省略する。
また、副走査方向の拡大縮小は、原稿とスキャナ10と
の相対運動の速度を可変することによって実現され、こ
の構成及び制御方法も周知であるので説明を省略する。
第8図は、変倍制御を考慮したモニタ画像メモリ回路
201aの回路図である。
このモニタ画像メモリ回路201aと上述した第4図のモ
ニタ画像メモリ回路201との相違点は、画像選択回路402
の出力とマスキング処理回路24との間にセレクタ415が
設けられ、このセレクタ415を切り替えるためのゲート4
16が設けられたこと、及び、読み出しアドレス発生カウ
ンタ407に入力されるクロックとして、水平同期信号Hsy
ncに代えて変倍用副走査クロック発生器211からの変倍
用副走査クロックS14になったことである。その他の部
分については、第4図のモニタ画像メモリ回路201と同
一部分に同一符号を付して説明を省略する。
セレクタ415は、原稿画像を画像RAM403の読み書きと
は関係なくマスキング処理回路24へ出力するときに、特
定領域の画像形成を禁止するために、その部分について
画像選択回路402からの画像データに代えて「白」デー
タを出力する。
つまり、トリミングコントロール信号が「L」であ
り、且つインバータ412の出力信号(S13)が「L」であ
るとき(画像RAM403が読み出し状態であるとき)、ゲー
ト416の出力が「L」となって、セレクタ415は「白」デ
ータを選択する。
このとき、読み出し領域判別回路408に入力される読
み出し領域設定信号は、原稿画像の倍率と画像RAM403か
ら読み出した画像の倍率との相違を考慮した座標値を与
えるようになっており、また、副走査方向の読み出し領
域判別回路408bに入力される変倍用副走査クロックS14
は、原稿を走査するスキヤナ10に与えられる副走査方向
の倍率に対応したものとなっている。
第9図は、変倍用副走査クロック発生器211の構成を
示すブロック図である。
カウンタ411は、クロック発生器27からのドットクロ
ック信号CKAに同期してカウントを行うとともに、カウ
ント値が設定された初期値に達するとリップルキャリー
を出力する。このリップルキャリーが変倍用副走査クロ
ックS14である。
リップルキャリーはロード端子に入力されており、リ
ップルキャリーが出力される度毎に、初期値データ格納
部442に格納されたデータがロードされ、これによって
カウンタ411への初期値の設定行われる。
初期値データ格納部442のデータは、CPU26によって設
定され、その値によって副走査方向の所定の倍率が設定
される。初期値を水平同期信号Hsyncの1周期間のドッ
トクロック信号CKAの個数と等しくすると、変倍用副走
査クロックS14は水平同期信号Hsyncと同一周期となる。
上述の回路によって、原稿画像に対して必要な色(最
大4色分)による1印字工程が行われると、用紙Pに
は、例えば第12図aに示すように特定領域EBが空白とな
った原稿画像FDが形成される。
次に、セレクタ401によって「白」データを選択した
状態で、画像RAM403に登録された画像が読み出され、用
紙Pには、第12図bに示すように特定領域EBに登録画像
FRが形成される。
このときに、読み出しアドレス発生カウンタ407の副
走査方向の発生カウンタ407 bには変倍用副走査クロッ
クS14が入力されており、画像RAM403からの画像は、特
定領域内において、所定の倍率に拡大又は縮小されて印
字される。
原稿画像FDと登録画像FRとは、転写ドラム15に保持さ
れた同一の用紙P上に形成され、第12図cに示すような
合成画像が形成される。
また、これら原稿画像FD及び登録画像FRは、モニタ画
調設定回路202によってそれぞれ独立して色補正が行わ
れ、オペレータの好みに応じて色調整された合成画像が
形成される。
上述の実施例においては、原稿画像FDと登録画像FRと
が互いに異なった倍率によって印字される場合について
説明したが、両画像の倍率が互いに等しい場合には、2
回の印字工程によることなく、1回の印字工程によって
合成画像を形成することができる。
また、上述の実施例においては、原稿画像FDの中の空
白となる特定領域EBと登録画像FRとが同一の大きさとな
っているが、用紙P上に形成される画像の位置誤差によ
る画像の重なりを防止するために、登録画像FPを特定領
域EBよりも小さくしておいてもよい。
上述の実施例によるとモザイクモニタモードでは、表
示部84を見ながらジョグダイアル82,83を操作して注目
領域EAを設定すると、この注目領域EAに対して種々の異
なる色補正が行なわれた多数のモザイクモニタ画像GM
が、1回の印字工程で同一の用紙P上に配列されて形成
される。
オペレータは、モザイクモニタ画像GMの中から、最も
原稿画像の色に近い画像、又はオペレータの好みの色の
画像を選択してファンクションキー78〜81などにより指
定することにより、次の複写動作における色調整が行わ
れ、これによって原稿の全体の画像に対する色調整を容
易に行うことができる。
したがって、色調整のための複写が1回で済むため、
用紙及びカラートナーを無駄に消費することなく、且つ
色調整のための時間及び労力を削減することができる。
また、モザイクモニタ画像の中から選択した画像をフ
ァンクションキー78〜81などにより指定することによっ
て、色調整のための係数が自動的に設定されるので、係
数を数値入力するという手間が省け、しかも係数の設定
ミスが防止される。
上述の実施例によると、スーパーインポーズモードに
おいては、特定領域の画像が、階調性を有した画像デー
タとして画像RAM403に記憶されているので、これを読み
出したときに色補正を行うことができる。したがって、
画像を一旦画像RAM403に登録しておくことによって、そ
の後の必要に応じて色調整を行うことができ、特にフル
カラー画像である場合などにおいて、合成する他の画像
との色調整を容易に行うことができる。また、登録画像
を拡大縮小したときにおいて、2値により登録されてい
た場合のような画像の劣化が生じない。
上述の実施例においては、転写ドラム51が設けられて
いるので、用紙を転写ドラム51から分離さえしなけれ
ば、何回でも同一の用紙上に画像を転写することが可能
である。したがって、スーパーインポーズモードにおい
て、画像RAM403に登録した画像を複数回読み出して複数
の登録画像FRを用紙Pに形成することも可能であり、ま
た、画像RAM403に別の画像を登録し、異なった登録画像
FRを用紙Pに形成することも可能である。これによっ
て、3個以上の画像を合成することが可能である。
上述の実施例によると、画像RAM403をモザイクモニタ
モードとスーパーインポーズモードとの両方に用いるこ
ととしているので、画像RAM403が有効に利用され、資源
の稼働率が向上してコスト的にも有利となる。
なお、上述の実施例において、CPU26から出力される
読み出し領域設定信号が本発明における第1の画像デー
タを用いる画像領域と第2の画像データを用いる画像領
域とを指示するための信号に、CPU26が本発明における
領域設定信号出力手段に、登録画像FRが本発明における
第2の画像データに、特定領域EBが本発明における第2
の画像データを用いる画像領域に、モニタ画調設定回路
202が本発明における色調整回路に、画像選択回路402が
本発明における切り換え手段に、CPU26、選択信号発生
回路425、セレクタ423、及びラッチ回路422の内のラッ
チL1,L2が本発明における補正係数設定手段に、画像RAM
403が本発明における画像メモリ手段に、それぞれ相当
する。
〔発明の効果〕
請求項1〜3の発明によると、第1の画像データと第
2の画像データとに対してそれぞれ色補正を行って容易
に色調整を行うことができる。色補正を行うための色調
整回路が1つで済むので回路構成を簡単にすることがで
きる。しかも、1つの色調整回路によって色補正を行う
ので色補正のばらつきが生じない。
請求項3の発明によると、原稿画像の所定の領域に、
画像メモリ手段に記憶しておいた別の画像を合成するこ
とができ、その際にそれぞれの画像に対して色補正を行
って容易に色調整を行うことが可能であるとともに、画
像メモリ手段には原稿画像から抽出された領域の画像デ
ータのみが記憶されるので、画像メモリ手段のメモリの
使用量を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は複写機の全体構
成を示す正面図、第2図は操作パネルの各種キーなどの
配列を示す図、第3図は信号処理部の構成を示すブロッ
ク図、第4図はモニタ画像メモリ回路の回路図、第5図
はモニタ画調設定回路の回路図、第6図は画像データの
流れ状態を示すタイミングチャート、第7図は信号処理
部の他の実施例を示すブロック図、第8図はモニタ画像
メモリ回路の他の実施例を示す回路図、第9図は変倍用
副走査クロックS14発生器の回路図、第10図は表示部を
拡大して示す図、第11図はモザイクモニタ画像を形成し
た用紙の一例を示す図、第12図a〜cは画像合成を行う
ときの画像形成状態を示す図である。 10……スキヤナ、20,20a……信号処理部、26……CPU、3
1……プリントヘッド部、41……感光体ドラム、45a,45
b,45c,45c……現像器、51……転写ドラム、78,79,80,81
……ファンクションキー、82,83……ジョグダイアル、8
4……表示部、201,201a……モニタ画像メモリ回路、202
……モニタ画調設定回路(色補正手段)、401……セレ
クタ、402……画像選択回路、403……画像RAM、415……
セレクタ、421……乗算器、422……ラッチ回路、P……
用紙、EA……注目領域(特定領域)、EB……特定領域、
FD……原稿画像、FR……登録画像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/387 H04N 1/46 G06T 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力される第1の画像データと第2の画像
    データとを合成して複数色の合成画像データを出力する
    画像処理装置において、 前記第1の画像データを用いる画像領域と前記第2の画
    像データを用いる画像領域とを指示するための信号を出
    力する領域設定信号出力手段と、 前記第1の画像データと前記第2の画像データとが共に
    入力され、入力された画像データの色補正を行う共通の
    色調整回路と、 前記領域設定信号出力手段から出力される信号に基づ
    き、前記第1の画像データと前記第2の画像データとを
    切り換えて前記色調整回路に入力するための切り換え手
    段と、 前記色調整回路に入力される前記第1の画像データ又は
    前記第2の画像データについていずれの画像データが入
    力されているかを検出し、その検出結果に基づいてそれ
    ぞれの画像データに応じた色補正を行うための補正係数
    を各色毎に設定する補正係数設定手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】前記第2の画像データを記憶する画像メモ
    リ手段が設けられ、前記第2の画像データは前記画像メ
    モリ手段から前記色調整回路に入力される、 請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】原稿画像上の特定領域を指定する領域指定
    手段が設けられ、前記第2の画像データは前記領域指定
    手段で指定された領域の画像データであり、前記画像メ
    モリ手段には前記領域指定手段で指定された領域の画像
    データのみが記憶される、 請求項2記載の画像処理装置。
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