JP2682080B2 - デジタルカラー複写機 - Google Patents

デジタルカラー複写機

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JP2682080B2
JP2682080B2 JP63283247A JP28324788A JP2682080B2 JP 2682080 B2 JP2682080 B2 JP 2682080B2 JP 63283247 A JP63283247 A JP 63283247A JP 28324788 A JP28324788 A JP 28324788A JP 2682080 B2 JP2682080 B2 JP 2682080B2
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俊雄 壺井
茂 守家
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、モザイクモニタ機能を有するデジタルカラ
ー複写機に関する。
(従来の技術) デジタルカラー複写機は、カラー撮像素子を用いて原
稿を読み取り印字出力信号に変換する読取部と、この印
字出力信号に対応してペーパーに電子写真法により画像
を印字するプリンタ部とからなり、複数色の印字出力を
行う場合、読取部による原稿の読み取り読一のペーパー
へのプリンタ部による画像の印字を各色ごとに面順次で
行う。
読取部は、一般にマスキング回路を備えており、出力
装置(プリンタ等)の印字特性に合わせて色補正された
信号を生成する。
この様にして色補正された画像が印字されるわけであ
るが、マスキング回路は原稿上の全ての色について、原
稿とコピーの間の色差を非常に小さく抑えることは困難
である。従ってコピーを原稿として複写した場合には原
稿と著しく色調が変わってしまう場合がある。
ところが、ある限られた色範囲においては、色調整
(カラーバランス)を行えば比較的色調変化が小さく抑
えられる。
しかし、従来は色調整ごとにコピーをとってみてカッ
トアンドトライにより色調整が行われており、調整回数
×印字色数分のスキャンを繰り返すことになり、時間的
にも、コスト的にも無駄があった。
そこで、本出願人は、先の出願において色補正に要す
る時間とコストを低減させるための色調整選択方式(以
下、モザイクモニタと呼ぶ)を提案した。この方式で
は、特定領域を設定する手段によって、使用者が特に色
再現を重視したい部分(たとえば顔)を含む領域(注目
領域)が設定され、注目領域の画像データ(多値)は画
像メモリ手段に記憶される。次に、画像メモリ手段から
読み出された画像データに対して所定の種々の異なる色
補正レベルで色補正が行われ、これらが同一用紙上の異
なる位置に1印字工程で複写される。使用者は1枚の用
紙に複写された互いに異なる色調の複数の注目領域の画
像(モザイクモニタ画像)の中から、最も原稿画像の色
に近い画像、又は使用者の好みの色の画像を選択する。
次に、選択された画像の色補正レベル値に基づき原稿全
体のコピーが行われる。こうして、使用者の希望する色
調整を施したコピーが容易に得られることになる。
(発明が解決しようとする課題) モザイクモニタにより使用者の希望する色調整のコピ
ーが容易にとれるようになった。
しかし、使用者のカラーバランスへの要求は様々であ
る。たとえば、得たい画像がどのようなカラーバランス
なのか見当がつかないことがある。また、厳密なカラー
バランスを必要とする場合がある。このような場合、1
枚の用紙に印字されるモザイクモニタ画像の画像(カラ
ーバランス)の数が多い方がよい。一方、ある程度カラ
ーバランスの変化の見当がついている場合や、多くの画
像を見て選ぶのがわずらわしい場合がある。このような
場合は、モザイクモニタ画像の出力画像数が少ないほう
がよい。
本願の請求項1にあっては、前述した多様な要求に対
応するため、指定した領域の画像を色調のことなる複数
の画像を同一紙上に印字するモザイクモニタモードでの
出力画像数を使用者が任意に設定(変更)できるデジタ
ルカラー複写機を提供することを目的とする。
また、出力画像数の上限は用紙サイズその他の理由で
必然的に定まってくる。例えば1つの出力画像の大きさ
は、画調が判別できる程度に大きい必要があるので、下
限がある。従って、1枚の用紙に印字できる画像の数に
は上限がある。
しかし、使用者は、特に出力画像数が大きいことが望
ましい場合、誤って出力不可能な出力画像数を設定して
しまうことが起こる。このような規定外の値が使用者に
より入力された場合、異常なモザイクモニタ画像が印字
されることが考えられる。このような場合は、カラーバ
ランス選択のため、再度のモザイクモニタの実行必要に
なる。
よって、請求項2にあっては、モザイクモニタモード
における出力画像数の設定が正常が行えるデジタルカラ
ー複写機を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の第1のデジタルカラー複写機にあっては、原
稿画像の中の使用者が指定した領域の画像データを記憶
し、この画像データに対しそれぞれ異なる色補正演算を
施して複数の画像を同一紙上の異なる位置に印字し、こ
の複数の画像の中から使用者が希望画像を選択するモザ
イクモニタモードを備えたデジタルカラー複写機におい
て、モザイクモニタモードにおける前記の複数の画像の
数を使用者が指示できる出力画像数指示手段と、モザイ
クモニタモードにおける複数画像印字の数に、前記出力
画像数指示手段により指示された出力画像数に対応して
画像ごとに色補正演算用の所定の色補正係数を設定する
画調設定手段を備えることを特徴とする。
本発明の第2のデジタルカラー複写機にあっては、さ
らに、前記出力画像数指示手段により指示された数が所
定の最大値を越えるか否かを判定し、越えた場合に所定
の規格内の値に設定する出力画像数設定制御手段を有す
ることを特徴とする。
(作 用) モザイクモニタモードで同一紙上に印字する色調の異
なる複数画像の印字について、使用者は出力画像数指示
手段により出力画像数を指定できる。さらに、この指定
された出力画像数が所定の最大値を越えた場合、出力画
像数設定制御手段は、出力画像数を最大値以下の所定の
値に変更して誤入力を防止する。印字の際には、出力画
像数に対応して、画調設定手段により画像ごとに所定の
色補正係数を設定する。
(実施例) 以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を次の順
序で説明する。
(a)デジタルカラー複写機の構成 (b)モザイクモニタ (c)画調設定回路 (d)登録画像メモリ回路 (e)モザイクモニタモードに係る複写機制御のフロー 本発明に特に関連するのは、(b)節及び関連する説
明である。
(a) デジタルカラー複写機の構成 本発明に係るデジタルカラー複写機は撮像素子を用い
て原稿を読み取り2値の印字出力信号に変換する読取部
と、この印字出力信号に対応してペーパーに電子写真法
により画像を印字するプリンタ部とからなる。複数色の
印字出力を行う場合、各色ごとに読取部による原稿の読
み取りと同一ペーパーへのプリンタ部による画像の印字
を面順次で行う。
第1図に本発明の実施例に係るデジタルカラー複写機
の全体構成を示す。
スキャナ10は、原稿を照射する露光ランプ12、原稿か
らの反射光を集光するロッドレンズアレー13及び、集光
された光を電気信号に変換する密着型のCCDカラーセン
サ(イメージセンサ)14を備えている。スキャナ10は、
原稿読取時にはモーター11により駆動されて矢印方向に
移動し、プラテン15上に載置された原稿を走査する。光
源12で照射された原稿面の画像は、CCDカラーセンサ14
で光電変換される。
CCDカラーセンサ14により得られたR,G,Bの電気信号
(多値)は、読取信号処理部20により、イエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラックのいずれかの印字出力信号(2
値)に変換され、バッファメモリ30に記憶される。プリ
ントヘッド部31では、バッファメモリ30からの印字信号
に従い、LDドライブ回路32が半導体レーザ(LD)33を点
滅させる(第2図参照)。
半導体レーザ33の発生するレーザビームは、第1図に
示す様に、反射鏡34を介して、回転駆動される感光体ド
ラム41を露光する。これにより感光体ドラム41の感光体
上に原稿の画像が描かれる。感光体ドラム41は、1複写
ごとに露光を受ける前にイレーサランプ42で照射され、
帯電チャージャ43により帯電され、さらにサブイレーサ
ランプ44で照射されている。この状態で露光を受ける
と、感光体ドラム41上に、静電線像が形成される。イエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー現像器45a
〜45dのうちいずれか一つだけが選択され、感光体ドラ
ム上の静電潜像を現像する。現像された像は転写チャー
ジャ46により転写ドラム51上に巻きつけられたペーパー
に転写される。
通常は、この様な印字過程をイエロー、マゼンタ、シ
アン及びブラックについて繰り返す。このとき感光体ド
ラム41と転写ドラム51の動作に同期してスキャナ10はス
キャン動作を繰り返す。その後、分離爪47を作動させる
ことによってペーパーが転写ドラム51から分離され、定
着装置48を通って定着され、排紙トレー49に排紙され
る。
なお、ペーパーは、用紙カセット50より給紙され、転
写ドラム51上のチャッキング機構52によりその先端がチ
ャッキングされ、転写時に位置ずれが生じない様にして
いる。
次に第2図により、CCDカラーセンサ14の出力信号を
処理して2値印字信号を出力する信号処理部20について
説明する。
通常の画像を出力する場合、CCDカラーセンサ14によ
り光電変換された画像号は、ログアンプ21で画像濃度に
変換され、次にA/D変換器22でデジタルィ値(多値)に
変換される。この多値変換されたR,G,Bの画像信号は、
シューディング補正回路23で、シェーディング補正がさ
れる。モザイクモニタモードなどでは、シェーディング
補正された信号は、登録画像メモリ回路1に記憶され
る。通常のカラー画像を出力する場合には、登録画像メ
モリ回路1はキャンセルされ、シェーディング補正され
た信号は、マスンキング処理回路24に送られる。
以上の処理は、R、G、Bの3色が並列に処理され
る。次にマスキング処理回路24は、面順次で印字するた
め、3入力信号よりいずれかの印字色(イエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラックのいずれか)の信号を印字トナ
ーの特性にあわせて生成する。いずれの印字色に関する
信号を生成するかは、CPU25からの制御信号により決定
される。マスキング処理回路24内には、下色除去回路及
び墨加刷量発生回路が設けられ、黒スキャンの際は墨量
を発生する。モザイクモニタモードや通常のモードで色
調整を変更する場合は印字信号は画調設定回路2で色補
正が行われる。通常の画像の場合は、画像設定回路2は
キャンセルされ、色補正は行わない。電気変倍回路26
は、マスキング処理回路24又は画調設定回路2からの信
号を電気的に処理して主走査方向の変倍を電気的に行う
ものであり、その手法は、周知であるのでここでは説明
を省略する。一方、副走査方向の変倍は、原稿とスキャ
ナ10の相対運動の速度を可変にすることによって実現で
きる。
中間調処理回路27は、電気変倍回路26よりの信号を2
値化処理して2値の擬似中間調信号を生成し、バッファ
メモリ30に送る。LDドライブ回路32は、バッファメモリ
30からの擬似中間調信号に対応して半導体レーザ33を駆
動してレーザビームを出射させる。なお、クロック発生
器28は、CCDカラーセンサ14の読取りと各回路の画像デ
ータ処理の同期をとるための水平同期信号Hsyncとクロ
ック信号CKAを発生する。また、変倍用副走査クロック
発生器29は、CPU25からの信号に応じて登録画像メモリ
回路1への割込信号である変倍用副走査クロックを発生
する。
また、CPU25における電子写真プロセス、操作パネル
等の制御の入出力については、後に第6図を用いて説明
する。
信号処理部20内において、画像データは第3図の様な
タイミングで処理されている。ここで水平同期信号Hsyn
c及びクロック信号CKAは、クロック発生器28にて発生さ
れ、CCDカラーセンサ14からのR,G,Bの画像データは、ク
ロックCKAに同期してシリアルに流れる(図において画
像データの数字は主走査方向のアドレスを示す。)。水
平同期信号Hsyncが発生する度に、主走査方向のライン
nが更新される。即ちスキャナ10は副走査方向に単位距
離だけ進んだことになる。
このデジタルカラー複写機は、モザイクモニタとよば
れる色調整機構とスーパーインポーズ機構を備えてい
る。両機能とも画像データを記憶するメモリを必要と
し、また、画像処理も共通の点が多いため、画像登録・
読出用の登録画像メモリ回路1と色調整用の画調設定回
路2とを共用し、CPU25により制御して両機能を実現す
る。なお、スーパーインポーズ機能については、本出願
人による別の出願に開示されているので、詳細な説明を
省略する。
第4図は、複写機の上面に設けられた操作パネル70の
各種キーなどの配列を示す図である。
操作パネル70には、複写動作をスタートさせるための
プリント開始キー71、割込複写を指定する割込キー72、
クリア・ストップキー73、オールリセットキー74、テン
キー75、セットキー76、キャンセルキー77、各種ファン
クションキー78〜81、後述する領域を設定するためのジ
ョグダイアル82,83、領域を設定するために原稿画像を
表示するとともに各種のメッセージを表示する液晶など
からなる表示部84が設けられている。ここで、ファンク
ションキー78,79,80,81は、それぞれ、モザイクモニタ
モード選択キー、スーパーインポーズモード選択キー、
濃度補正キー、出力画像数変更キーである。
後に説明するモザイクモニタモードにおける注目領域
などの領域は次のように行う。たとえば注目領域の設定
の場合、第5図に示すように、原稿をプラテン15に載置
し、スキャナ10により予備スキャンを行うことによっ
て、操作パネル70の表示部84の原稿領域EDに原稿画像が
大まかに表示される。縦横の指示線LPY,LPXの交点が領
域EAの中心となる。ジョグダイアル82,83を操作する
と、これらの指示線がそれぞれ左右又は上下に移動する
ので、これによって領域EAを定め、セットキー76を押す
ことによってその注目領域が設定される。
画像処理部20を制御するCPU25は、第6図に示すよう
に操作パネル70とプリント動作も制御する。CPU25は、R
OM35、出力画像数メモリ(RAM)36、ワークエリアであ
るメモリ(RAM)37および操作パネル入出力部38に接続
される。出力画像数メモリ36は、後に説明するように、
モザイクモニタモードで印字するモザイクモニタ画像の
出力フォーマットにおける出力画像数(本実施例では各
印字色の色補正段階の数)のデータを記憶する。また、
操作パネル入出力部38は、操作パネル70の各種キー71〜
83および表示部84に接続される。
なお、CPU25は、入出力部39を介して複写動作の制御
に用いる用紙センサ54、トナーセンサ55および温度セン
サ56(A/D変換器57を介して)に接続され、ドライバ58
を介して複写用のモータ59を駆動する。
(b) モザイクモニタ モザイクモニタは、注目領域を記憶する登録画像メモ
リ回路((d)節参照)1と、印字工程において色調整
を行う画像設定回路((c)節参照)2とによって実現
される。
操作パネル70においてファンクションキー78を押すと
モザイクモニタモードが選択される。
モザイクモニタとは、使用者が色再現を最もよく行い
たい注目領域を指示し、これに応じて注目領域の画像が
多種の色調で同じペーパーに同時に印字され、次に使用
者が各種出力画像(モザイクモニタ画像という)の中か
ら最適の色調(希望画像)を選択し、こうしてモザイク
モニタ画像から最適の色調整が得られるように色調をモ
ニタする色調整選択方法である。
モザイクモニタモードにおいては、まず、使用者が、
操作パネル70の表示部84に表示された予備スキャンによ
る原稿画像を見て、色調整を最もよく行いたい注目領域
(たとえば第5図の斜線部EA)を設定する。これに対応
して登録画像メモリ回路1は、次のスキャンにおいてそ
の注目領域の設定値に対応した画像データIのみをメモ
リに記憶する。なお、注目領域の大きさは、このメモリ
の記憶容量に対応して上限が定められている。
次に、画調設定回路2は、登録画像メモリ回路1から
読み出されマスキング処理回路24で印字色のデータとな
った画像データ1から各種色調の画像を同じ用紙に印字
させる印字データI′=kI(k=Ky,Km,Kc)を発生す。
ここに、Ky,Km,Kcはそれぞれイエロー、マゼンタ、シア
ンについての色補正係数kである。
本実施例では、出力画像数nを使用者が希望の数に設
定できるようにした。この出力画像数nは、本実施例で
は各色の色補正係数kの数(何段階で出力するかの数)
であり、本実施例は3,4,5のいずれかに設定できる。初
期設定では、n=3と設定され、シアン(c)、マゼン
タ(m)、イエロー(y)の3印字色とも3段階の色補
正係数Ky=yi,Km=mi,Kc=ci(i=0,1,2)を使用し、
3×3×3=27種の画像を1枚の用紙に出力する。ここ
に“1"を付した色補正数c1,m1,y1は色調整の標準の係数
を表わし、“0",“2"を付した色補正係数c0,m0,y0;c2,m
2,y2は、それぞれ、標準の係数c1,m1,y1より小さい係数
とc1,m1,y1より大きい係数を表す。
本実施例では、aを所定の数として、次のように設定
する。
y0=y1−a y2=y1+a m0=m1−a m2=m1+a c0=c1−a c2=c1+a 出力画像数nを変更したい場合、使用者は出力画像数
変更キー81を押し、次に、テンキー75で出力画像数nを
入力する(第15図S51,S52参照)。
n=4の場合、イエロー、マゼンタ、シアンの標準の
係数をy1,m1,c1として、n=3の場合と同様に、色補正
係数yi,mi,ci(i=0,2,3)を次のように設定する。
y0=y1−a y2=y1+a y3=y1+2a m0=m1−a m2=m1+a m3=m1+2a c0=c1−a c2=c1+a c3=c1+2a さらに、n=5の場合、イエロー、マゼンタ、シアン
の標準の係数をy2,m2,c2として、色補正係数yi,mi,c
i(i=0,1,3,4)を次のように設定する。
y0=y2−2a y1=y2−a y3=y2+a y4=y2+2a m0=m2−2a m1=m2−a m3=m2+a m4=m2+2a c0=c2−2a c1=c2−a c3=c2−a c4=c2+2a なお、本実施例では、各色補正係数を定数aを用いて
等差数列としたが、色調選択に適した任意の値を用いれ
ばよい。
第7図と第8図は、それぞれ、出力画像数nが3,5で
ある場合の出力フォーマットの一例を示す。すなわち、
用紙P上において、読出領域は、P0(xs,ys)とP
1(xfn,yfn)で指定される長方形であり、主走査方向
(X)にn列、副走査方向(Y)にn2行の同じ大きさの
ブロックに区分される。そして、各ブロックごとに異な
る色補正係数の組が与えられる。すなわち、イエローの
係数Kyは、副走査方向(Y)には変化せず、主走査方向
(X)にはy0,y1,…,yn-1と変化し、マゼンタの係数Km
は、主走査方向(X)には変化せず、副走査方向(Y)
にはm0,m1,…,mn-1,m0,m1,…と順次変化し、シアンの係
数Kcは、主走査方向(X)には変化せず、副走査方向
(Y)にはnブロックごとにc0,c1,…,cn-1と変化す
る。
第7図などに示したモザイクモニタ画像GMから、使用
者は、たとえば最適の色調(ブロック)を選択する。こ
れによりモザイクモニタモードは終了する。
ところで、モザイクモニタ画像GMの中から選択したい
画像を使用者が指定するには、例えば、操作パネル70の
表示部84に表示されたメッセージにしたがってファンク
ションキー78〜81を操作するようにすればよい。
あるいは、表示部84にたとえば第7図のような画像ブ
ロックを表示し、ファンクションキーあるいはテンキー
によりブロック座標を指定して係数を選択してもよい。
次に原稿が再び読み取られ、指定された色調で全体の
画像が印字される。
(c) 画調設定回路 画調設定回路2は、マスキング処理回路24の次段に設
置されたモザイクモニタ画像の色補正(色調整)を行う
ための回路である。
マスキング処理回路24は、R,G,Bの3色の各画像信号
を、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各印字
色に対応する印字のための画像信号(印字信号)Y,M,C,
Kに変換し、変換した画像信号を画像設定回路2に出力
する。
よく知られているように、元の画像信号R,G,Bから印
字信号Y,M,Cに変換するための変換式は次のように表さ
れる。
各変換係数a00〜a22は、原稿画像にできるだけ近い色
の画像が印字されるように、理論と実験によって適切な
値にあらかじめ設定されている。
画調設定回路2における色調整は、上述の演算によっ
て求められた各印字信号(多値)Y,M,Cに対して、 Y1=Ky×Y M1=Km×M C1=Kc×C の演算を行い、調整済みの印字信号(多値)Y1,M1,C1
得ることである。ここで、Ky,Km,Kcはそれぞれイエロ
ー、マゼンタ、シアンの色補正係数である。
なお、ブラックの印字信号Kは、Y,M,Cの3印字色と
も印字される画素でのみ出力される。また、色調整は不
必要である。
モザイクモニタモードでは、第7図と第8図のフォー
マットに例示するように、モザイクモニタ画像の各ブロ
ックごとに異なる色補正係数の組yi,mj,ckが与えられ
る。したがって、画調設定回路2は、モザイクモニタモ
ードにおいて各印字信号Y,M,Cに対して上述のようにモ
ザイクモニタ画像の各ブロックごとに色補正用の係数
yi,mjまたはckを設定して調整済印字信号を出力する。
第9図に示す画調設定回路2において、乗算器301
は、上述の印字信号Y1,M1,C1を得るための演算を実行す
る。ここで、モザイクモニタモードにおいて主走査方向
についてn個の係数(n=3,4または5)を設定するた
めに、5個のラッチ302,303,304,305,306からなるラッ
チ回路307が設けられており、これらのラッチ302〜306
には、CPU25から出力される係数が設定されるようにな
っている。このn個の係数はそれぞれ主走査方向のn個
のブロックに対応する値である。CPU25に変倍用の副走
査クロックが割込信号として入力されるごとに、割込処
理(第17図(a),(b)参照)がなされ、副走査方向
に1ブロック分進むごとにCPU25はラッチ信号を画調設
定回路2に出力し、次のブロックのための新たな係数を
ラッチ回路307にラッチさせる。
5個のラッチ302〜306からなるラッチ回路307を設け
たのは、主走査方向については係数の変更周期が短く、
CPU25によってリアルタイムに設定することは速度的に
困難であるからである。
上述の登録画像メモリ回路1において画像メモリ401
の読み出し時に発生した主走査方向のオーバーフロー信
号X(第10図参照)は、第1選択信号発生回路311に入
力され、第1選択信号発生回路311は、オーバーフロー
信号Xが入力される度毎に(各ブロックの読出終了毎
に)、セレクタ308が各ラッチ302〜306を順次選択的に
切り替えるための信号を出力する。セレクタ312は、モ
ザイクモニタモードのときには、第1選択信号発生回路
311の出力を信号S21としてセレクタ308に伝える。
セレクタ308は、信号S21に対応してラッチ回路307に
ラッチされている各係数を、ブロック毎に乗算器301に
選択的に順次送り込む。
一方、登録画像メモリ回路1において画像メモリ401
の読み出し時に発生した副走査方向のオーバーフロー信
号Y(第10図参照)は、セレクタ313に入力されてお
り、セレクタ313は、モザイクモニタモードのときに、
これをラッチ回路307に伝える。これによって、オーバ
ーフロー信号Yが出力される度毎に、ラッチ回路302〜3
06は、CPU25から出力してくる色補正係数の組をラッチ
して更新する。したがって、副走査方向についてブロッ
クが変わると、即座に色補正係数の組が変更される。
モザイクモニタモードで色補正係数が選択された場合
は、選択された係数をたとえばラッチ302に設定して乗
算器301に出力すればよい。
なお、スーパーインポーズモードでは、セレクタ312
は第2選択信号発生回路314の出力を選択し、スーパー
インポーズする領域と他の領域とで色調を異ならせるこ
とが可能であるが説明を省略する。
(d) 登録画像メモリ回路 登録画像メモリ回路1は、モザイクモニタモードにお
ける原稿の注目領域の登録画像をメモリ401に登録し、
複写のため用紙上の任意の設定された位置で読み出す回
路である。
第10図は、登録画像メモリ回路1の回路図を示す。こ
こに、メモリ401は、登録画像を記録するRAMである。セ
レクタ421は、シェーディング補正された画像データ
と、‘白’データを選択する。モザイクモニタ画像を印
字する場合は、‘白’データが選択される。セレクタ42
1の出力信号は、3−ステートバッファ422を介して、メ
モリ401とセレクタ446に送られる。3−ステートバッフ
ァ422は、モザイクモニタ画像の印字の際にメモリ401が
読み出されているときのみ ハイインピーダンス状態となる。その他の場合は、モザ
イクモニタモードでモザイクモニタ画像を印字していな
いときは、‘白’データを出力する。また、モザイクモ
ニタモードで画像登録時には、画像データを出力する。
登録画像がフルカラー画像であった場合、色彩調整が
求められることが多い。そこで、セレクタ446と3−ス
テートバッファ422により、中間処理前にメモリ401を介
在させ、多値データをメモリ401に記憶させる。この登
録画像データを読出すことにより、モザイクモニタ画像
が種々の色調整を施して印字できる。
書込領域判別回路402は、CPU25から設定される主走査
方向(X)と副走査方向(Y)の書込領域設定信号に基
づいて主走査方向または副走査方向に書込領域にあるか
否かを判別する。ANDゲート407は、その判別結果に基づ
き、書込領域にある場合にクロック▲▼をメモリ
401の▲▼端子に出力し、メモリ401への書き込みを
可能にする。
同様に、読出領域判別回路408は、CPU25から設定され
る主走査方向(X)と副走査方向(Y)の読出領域設定
信号に基づいて主走査方向または副走査方向に読出領域
にあるか否かを判別する(読出領域は出力フォーマット
により定められている。)。ANDゲート405は、その判別
結果に基づき、読出領域にある場合に、インバータ423
を介して、メモリン401の▲▼端子に‘0'を出力
し、メモリ401を読出可能にする。
メモリ401についての書込みと読出しのアドレスは、
それぞれ、書込アドレス発生カウンタ403と読出アドレ
ス発生カウンタ409により発生され、セレクタ404を介し
てメモリ401のアドレス端子に出力される。セレクタ404
は、書込みか読出しかに応じて書込アドレスまたは読出
アドレスを選択する。なお、書込アドレスと読出アドレ
スは、いずれも、X方向のアドレスとY方向のアドレス
を基に乗算器と加算器を用いて1次元のアドレスとして
発生される。
なお、セレクタ446とANDゲート448は、スーパーイン
ポーズモードで、原稿画像の印字の際にスーパーインポ
ーズ画像の部分に‘白’データを出力するために設けら
れるが、詳細な説明は省略する。スーパーインポーズモ
ードでトリミング信号が出力された場合を除いて、セレ
クタ446は、3−ステートバッファ422またはメモリ401
の出力信号を選択する。
以下では、登録画像メモリ回路1についてさらに詳し
く説明する。
登録画像の書込みにおいては、使用者が注目領域を指
定すると、CPU25はこの注目領域は画像先端からみて
(Y方向について)何ラインの範囲の領域か、更に主走
査方向(X方向)について何画素目の範囲にあるかを算
出し、すなわち、この注目領域の左上角の座標(xs,
ys)と右下角の座標(xfn,yfn)を求め、この座標をX
方向とY方向の書込領域を判別するための書込領域設定
信号として書込領域判別回路402のX部402aとY部402b
にそれぞれ設定する。X、Yはそれぞれ、主走査方向と
副走査方向をさす。書込領域判別回路402のX部402aと
Y部402bは画像先端信号が入力されると水平同期信号Hs
ync及びクロックCKAをカウントするとともに、そのカウ
ント値が上記書込領域設定範囲にあるかどうかを比較す
る。主走査方向が範囲内(xs≦x≦xfn)であれば を出力し、副走査方向が範囲内(ysy≦yfn)であれば を出力する。書込アドレス発生カウンタ403は、書込領
域判別回路402が書込領域であると判別したときに書込
アドレスを発生し、セレクタ404を介してメモリ401のア
ドレス端子に送る。すなわち、書込アドレス発生カウン
タ403のX部403aでは のときクロックCKAをカウントし、主走査方向に関する
アドレスを発生する。なお、このアドレスは、水平同期
信号Hsyncでクリアされる。また、書込アドレス発生カ
ウンタ403のY部403bは のとき水平同期信号Hsyncをカウントし副走査方向に関
するアドレスを発生する。なおこのアドレスはCPU25が
発生する画像先端信号によりクリアされる。書込アドレ
ス発生カウンタ403は乗算器と加算器を備え、X方向と
Y方向の両アドレスより1次元のアドレスを演算する。
この様にしてアドレスを発生しメモリ401に画像デー
タを書き込む際はさらに、データ保持信号が が‘L'と設定されている。これにより、セレクタ404
は、ANDゲート405を介して選択信号が送られるので書込
アドレス発生カウンタ403からのアドレス信号を選択
し、メモリ401のアドレス端子に伝える。また、インバ
ータ406とANDゲート407を介してメモリ401の▲▼端
子にクロック▲▼が伝えられ、メモリへの書込を
可能にする。また が‘L'と設定されているので、3−ステートバッファ42
2は、原稿画像を書き込んでよい状態でのみANDゲート40
5を介して能動状態になり、画像データをメモリ401のI/
O端子に伝える。
これにより書込領域判別回路402が、主副走査方向と
もに範囲内であると判定した領域についての画像だけを
メモリ401に記憶させることができる。書込みが終了す
ると、CPU25はデータ保持信号を‘H'とし、ANDゲート40
7を介して書き込みを禁止し、メモリ401の内容を保持す
る。
メモリ401に記憶されたデータを読出す際には、指定
された読出領域に印字するようにデータを読出す必要が
ある。読出に必要な回路構成は、書込用の部分とほぼ同
じである。CPU25は、用紙に対し読出領域を判別する読
出領域判別回路408のX部408aとY部408には、それぞ
れ、xs≦x≦xfn、ys≦y≦yfnであるとき範囲内である
と判別できる設定値を与えておく。xs,ysは読出画像領
域の左上角P0のX座標とY座標であり、xfn,yfnは右下
角P1のX座標とY座標である(第7図,第8図参照)。
読出領域判別回路408は、スキャンの際に画像先端信号
が入力されると、水平同期信号Hsync及びクロックCKAを
カウントするとともに、そのカウント値が上記読出領域
設定範囲にあるかどうかを比較する。主走査方向が範囲
内であれば、 を出力し、副走査方向が範囲内であれば を出力する。
読出アドレス発生カウンタ409は、読出領域判別回路4
08が読出領域であると判別したときに読出アドレスを発
生し、このアドレスは、読出時には が‘H'なのでセレクタ404を介してメモリ401のアドレス
端子に送られる。すなわち、読出アドレス発生カウンタ
409のX部409aは、 のときクロックCKAをカウントし、主走査方向に関する
アドレスを発生する。なお、このアドレスは水平同期信
号Hsyncでクリアされる。また、読出アドレス発生カウ
ンタ409のY部409bは のとき変倍用副走査クロック発生器29からの副走査クロ
ックをカウントし、副走査方向に関するアドレスを発生
する。水平同期信号Hsyncではなく副走査クロックをカ
ウントするのは、変倍を考慮したものである。なお、こ
のアドレスはCPU25が発生する画像先端信号によりクリ
アされる。主走査方向と副走査方向のアドレスより1次
元のアドレスが発生される。
メモリ401をアクセスして読み出されたデータは後段
に伝えられる。このとき、当該読出領域内では読出アド
レスカウンタ409はメモリの最大サイズを越えてもカン
ウント要求がなされるわけであるが、この場合、読出ア
ドレスカウンタのX部409a、Y部409bはオーバーフロー
するごとにオーバーフロー信号X,Yを出力するととも
に、再び初期値からカウントをはじめる。オーバーフロ
ー信号X,Yは、後段に配置される画調設定回路2に出力
される。オーバーフロー信号X,Yは、モザイクモニタモ
ードで複数の画像を水平方向と縦方向に並べて色調を異
ならせて印字する場合に用いる。
なお、読出し時においては が‘H'となっているので、読出領域 ではANDゲート405とインバータ423を介してメモリ401は
出力可能状態であり、また、ANDゲート405を介して3−
ステートバッファ422はハイインピーダンス状態となっ
ていて画像データ入力側はメモリ401と切り離されてい
る。
また、セレクタ446は、メモリ401が読出可能である場
合は ANDゲート448を介した選択信号によりメモリ401の読出
データを選択し、その他の場合は、第7図のフォーマッ
トのような印字ができるようにデータを読み出す必要が
あるので、メモリからのデータ読出時以外では画像デー
タを‘白’にするため、‘白’データを選択する。この
とき、読出領域判別回路408a,408bには、原稿読取の倍
率と、メモリ401の内容の印字倍率との違いを考慮した
座標が設定されている。なお、変倍用副走査クロック
は、原稿読取倍率と一致させておく。
今n×n2の画像を出力したい場合、メモリの読み出し
方としては、主走査方向にn回同じラインの内容を読出
し、副走査方向について全内容を読み出すと、再び主走
査方向を先端から読み出すことになる。
用紙に対し読出領域を判別する読出領域判別回のX部
408a,Y部408bの出力が可能であるとき 読出アドレス発生カウンタのX部409a,Y部409bによりア
ドレスを発生させ、そのアドレスを用いて401をアクセ
スし、保持してあった画像データをセレクタ446を経て
後段に伝える。ここでCPU25は、読出領域判別回路のX
部408aには、xs≦x≦xfnであるとき、Y部408bには、y
s≦y≦yfnであるとき、読出範囲内であると判別できる
設定値を与えておく。このとき、読出アドレス発生カウ
ンタ409は1ブロックの最大サイズ(=(xfn−xs)/n)
を越えるとオーバーフロー信号Xを出力するとともに、
再び初期値からカウントをはじめる。そして、同じライ
ンの内容を読み出す。これをn回繰り返す。副走査方向
に(yfn−ys)/n2だけ進むと水平方向のnブロックのた
めの読出が完了し、オーバーフロー信号Yが出力され
る。こうして、水平方向にn個の画像が印字される。こ
れを副走査方向にn2回繰り返すことによりn×n2のブロ
ックのモザイクモニタ画像が読出される。
なお、画調設定回路2においては、オーバーフロー信
号X,Yに対応してブロックごとに異った色補正係数が設
定されているので(第17図(a),(b)参照)、各画
像はそれぞれ異った色調整が施され印字されることにな
る。
次に、登録画メモリ回路1を構成する書き込み(読み
出し)の領域判別回路402(408)およびアドレス発生カ
ウンタ403(409)について第11図の詳細回路図を用いて
説明する。なお、書込みと読出しとで同じ構成の領域判
別回路とアドレス発生カウンタが使用され、両者の相違
点は、読出の場合に変倍用副走査クロックを用いること
とオーバーフロー信号X,Yを出力することだけである。
第11図において、注目領域(読出領域)判別回路のX
部402a(408a)反カウンタ回路601,602、D−フリップ
フロップ603,604およびANDゲート605で構成している。
ダウンカウンタであるカウンタ回路601,602のプリセ
ット端子には、注目領域(読出領域)の左上角と右下角
のX座標の値を設定するための初期値データxs−1,xfn
−1がCPU25より送られ、水平同期信号Hsyncがload端子
に送られる。従って、水平同期信号Hsyncが出力される
と、カウンタ回路601,602にそれぞれ初期値データxs
1,xfn−1がプリセットされる。ここに、xs,xfnは、長
方形である注目(読出)領域の左上角P0と右下角P1のX
座標値である。両カウンタ回路601,602のクロック端子
には、クロック端子CKAが入力される。従って、クロッ
ク信号CKAが入力されるごとに、カウンタ回路601,602は
カウント値を1つ減らし、カウント値が0をすぎると、
ripple carry信号を発生する。このripple carry信号
は、それぞれ、D−フリップフロップ603,604にクロッ
ク信号として送られる。両D−フリップフロップ603,60
4においては、各CLR端子に同じ水平同期信号Hsyncが入
力されるが、D端子には、LレベルとHレベルがそれぞ
れ入力される。D−フリップフロップ603のQ出力は、
水平同期信号Hsyncの正進行エッジでHレベルになり、x
s個のクロックをカウントした後、ripple carry信号の
正進行エッジでLレベルに反転する。一方、D−フリッ
プフロップ604の出力は、水平同期信号Hsyncの正進行
エッジでLレベルになり、xfn個のクロックをカウント
した後、ripple carry信号の正進行エッジでHレベルに
なる。フリップフロップ603の出力とフリップフロッ
プ604のQ出力は、それぞれANDゲート605の入力端子に
送られる。従って、ANDゲート605の出力端子は、カウン
トxsとxfnの間でLレベルになる。
第12図は、領域判別回路の動作のタイミングチャート
を示す。CPU25が与えた初期データ‘xs−1'を所期値と
してカウンタ回路601はカウントを始め、クロックCKAが
入力される度にカウント値をデクリメントしていく。す
ると、カウンタ回路601はxsだけクロックCKAが入力され
ると、ripple carry信号を発生する。この信号が入力さ
れると、予め‘H'にセットされていたフリップフロップ
603はそのQ出力を反転し、‘L'レベルをANDゲート605
に伝える。また、カウンタ回路602についても同様に所
期データ‘xfn−1'を所期値としてxfnだけクロックCKA
が入力されると、フリップフロップ604のQ出力が‘L'
から‘H'に反転し、‘H'レベルをANDゲート605に伝え
る。(なお、フリップフロップ603,604のQ出力と出
力は、クリア時にはそれぞれ‘H'レベル、‘L'レベルと
なる。)今、xs<xfnであると、注目領域(読出領域)
であるxsとxfnの間だけで、ゲート605の出力(▲
▼(▲▼))が‘L'となる。
書込(読出)アドレス発生カウンタ403(409)のX部
403a(409a)は、ANDゲート606とプログラマブルカウン
タ607からなる。ANDゲート606の出力信号は、クロック
信号としてプログラマブルカウンタ607に送られる。従
って、ANDゲート605の出力信号(▲▼)が‘L'レ
ベルのとき、ANDゲート606がもう1つの入力CKAをプロ
グラマブルカウンタ607に伝える。プログラマブルカウ
ンタ607はCPU25から与えられたプログラムデータXを除
数としてクロックCKAを循環カウントする。
今、登録画像の主走査方向の長さをクロックCKAのl
カウント分とした場合、メモリ401に書き込むときにお
いては、CPU25が与えるデータxs,xfn,について、 X=xfn−xs=l としておけばよい。また、モザイクモニタモードの読み
出しにおいて、主走査方向にn回出力したい場合は(第
7図参照)、 X=(xfn−Xs)/n=l としておけばよい。
書込(読出)領域判別回路のY部402b(408b)は、カ
ウンタ回路611,612、フリップフロップ613,614、ANDゲ
ート615で構成している。また、書込(読出)アドレス
発生カウンタのY部403b(409b)は、ANDゲート616とプ
ログラマブルカウンタ617からなる。その構成と動作に
ついては、書込(読出)領域判別回路のX部402a(408
a)と書込(読出)アドレス発生カウンタのX部403a(4
09a)による主走査方向の場合と全く同様である。ただ
し、カウンタ回路611,612にCPU25より与える所期値デー
タをys−1,yfn−1とし、ANDゲート616においてクロッ
クCKAの代りにHsyncまたは変倍用副走査クロックという
ように、X方向とは異なった副走査(Y方向)用の信号
を用い、またカウンタ回路611,612のロード端子やフリ
ップフロップ等のCLR端子に入力するHsync信号を画像先
端信号とし、プログラマブルカウンタ617に与えるプロ
グラムデータをY=lとする。また、プログラマブルカ
ウンタ607,617は、それぞれオーバーフロー信号X,Yを発
生する。
プログラマブルカウンタ607,617のカウント値として
得られた値はそのままメモリ401のアドレスとして用い
ることもできる。たとえば、プログラムデータXが2の
べき乗であれば、下位ビットをプログラマブルカウンタ
607の出力とし、上位ビットをプログラマブルカンウン
タ617の出力とするだけでよい。しかしながら、そうで
ない場合は、上のような方式をとるとメモリの使用効率
が低下してしまう。
そこで、本実施例においては、メモリの使用効率をあ
げるため、乗算テーブル621と加算器622を用いて主副走
査方向のアドレスを1次元の連続したメモリアドレスに
変換している。そして、求められた領域の縦横比がどの
ようなものであっても、その面積がメモリ総容量以内で
あれば書込、読出ができるようにしてある。具体的方法
としては、書込(読出)アドレス発生カウンタ403(40
9)において、X部403A(409a)とY部403b(409)の他
にプログラムデータXとプログラマブルカウンタ607の
出力データをアドレスとして索引する乗算テーブル621
を設け、CPU25が算出した固定オフセット量すなわちメ
モリ先頭番地とプログラマブルカウンタ607の出力と乗
算テーブル621の出力とを加算器622で加算することによ
り、メモリ401の実アドレスを算出している。こうし
て、Xの値が何であっても、メモリ401において画像デ
ータを1次元アドレスに最密パッキングで記憶できる。
また、上の説明で明らかなように、書込関係の領域判
別回路402、アドレス発生カウンタ403と、読出関係の領
域判別回路408、アドレス発生カウンタ409は副走査クロ
ック以外は全く同じ回路構成である。今までは説明を簡
単にするため、これらの回路を別々に分けて書込時と読
出時でセレクタ404によりアドレスを選択していたが、
書込と読出は同時に行なわれないから、この回路は共通
で1つだけもっておけばよい。
(e) モザイクモニタモードに係る複写機制御のフロ
ー 第13図は、デジタルカラー複写機を制御するCPU25の
複写動作制御のスーパーインポーズ機能とモザイクモニ
タモードに係るメインフローを示す。複写機の電源が投
入されると、CPU25などのイニシャライズ処理が行われ
る(図示しない)。
まず、初期設定を行う(ステップS1(以下「ステッ
プ」を省略する))。すなわち、プリント枚数、倍率、
用紙等の複写条件を初期状態(1枚、等倍、用紙自動選
択等)にセットし、濃度を標準とし、コピー可能状態と
する。モザイクモニタモードにおける出力画像数は初期
値(3)とし、出力画像数メモリ36に3をセットする。
また、モザイクモニタモード等の選択も可能である。こ
うして、初期モードが設定される。
次に、各種処理を行う。通常モザイクモニタモードを
セレクトするということは画像登録要求(S2)、モザイ
クモニタ出力要求(S4)ともに“YES"である。また、ス
ーパーインポーズモードをセレクトするということは、
画像登録要求(S2),スーパーインポーズモード出力要
求(S6)ともに“YES"である。
画像登録の要求があれば(ステップS2でYES)、画像
登録処理を行う(S3,第14図参照)。画像登録とは、指
定した領域の画像の内容を登録することである。画像登
録処理(S3)においては、使用者の希望する領域を設定
し、その領域の内容をメモリ401に登録する。エリア設
定は、原稿画像を読取り、表示部84に読取画像を表示
し、希望する領域をジョグダイアル82,83とセットキー7
6で設定する。
モザイクモニタ出力要求があれば(S4でYES)、モザ
イクモニタ出力処理(S5,第15図参照)を行う。すなわ
ち、登録した内容を読出し、それに各種色補正を施して
モザイクモニタ画像を出力する。この際、プリント枚
数、倍率等の複写条件を初期状態にリセットし(オール
リセット)、濃度調整レベルを標準値に設定しておく。
出力されたモザイクモニタ画像の中から使用者の希望す
るカラーバランスの画像を選び、コピー要求を行うとそ
のカラーバランスで全体の画像が得られる。
スーパーインポーズ出力要求の場合(S6でYES)、ス
ーパーインポーズ出力設定を行う(S7)。すなわち、登
録画像があるかどうかのチェックの後、メモリからの読
出設定を行なう。次にコピー要求を行うと(S8でYE
S)、コピーが行われ(S9,S10)、登録画像が原稿画像
に重ねて印字される。
画像登録要求、モザイクモニタ出力要求、スーパーイ
ンポーズ出力要求がいずれもなければ(S2,S4,S6でいず
れもNO)、通常のコピーを行う(S8〜S10)。
第14図は、画像登録処理(S3)のフローを示す。
操作パネル70においてセットキー76が押されると、そ
のときに表示部84で設定されていた領域設定値を入力す
る(S21)。さらに、その他の各種入力値を設定する(S
22)。
次に、画像登録を開始するか否かが判定される(S3
1)。画像登録を開始する場合は、入力された領域設定
値(S21)より登録画像領域の頂点(左上角と右下角)
の座標を計算し、その領域の原稿画像を読み取らせ(S3
2)、その基本信号をシェーディング補正させて(S3
3)、補正値をメモリ401に書き込む(S34)。そして、
画像登録要求をクリアして(S35)、リターンする。画
像登録を開始しない場合(S31でNO)、直ちに画像登録
要求をクリアして(S35)、リターンする。
第15図(a)(b)は、モザイクモニタ出力処理(S
5)のフローを示す。まず、出力画像数nの変更がある
か否かが判定される(S51)。使用者が出力画像数変更
キー81を押した場合、出力画像数nが変更されるので、
次にテンキー75からの入力値n0を入力する(S52)。次
に、入力値n0が最大出力可能画像数nmax(=5)より大
きいか否かが判定される(S532)。否であれば、使用者
が規定内の値を入力したので、その入力値n0を出力画像
数nとする(S54)。しかし、規定外の値が入力された
場合は(S53でYES)、使用者はできるだけ多くの画面の
出力を希望しているので最大出力可能画像数nmaxを出力
画像数nとする(S56)。S51で出力画像数nを変更しな
い場合は、出力画像数を変更せず、そのままS61に進
む。
次に、注目領域のメモリ401の内容を読出し(S61)、
出力画像数nに対応したフォーマットで色補正係数yi,m
i,ciを画調設定回路2に出力して色補正を行わせ(S6
2)、モザイクモニタ画像を印字させる(S63)。
次に、表示部84でモザイクモニタ画像の中から使用者
が希望する画像(ブロック)が選択されると(S71)、
選択された画像に応じた色補正係数Ky,Km,Kcを設定する
(S72)。この選択方式は(b)節で述べた通りであ
る。
プリント開始キー71が押されてコピーが要求されると
(S73)、原稿の走査が開始され、設定された色補正係
数yi,mi,ciを用いてコピーをスタートさせる(S74)。
そして、コピー終了まで(S75)、コピーを行い、リタ
ーンする。
第16図は、モザイクモニタ出力処理(S5)の変形例の
フローを示す。まず、出力画像数nの変更があるか否か
が判定される(S81)。使用者が出力画像数変更キー81
を押した場合、出力画像数nが変更されるので、次にテ
ンキー75からの入力値n0を入力する(S82)。次に、入
力値n0が最大出力可能画像数nmaxより大きいか否かが判
定される(S83)。否であれば、使用者が規定内の値を
入力したので、その入力値n0を出力画像数nとする(S8
4)。しかし、規定外の値が入力された場合は(S83でYE
S)、走査パネル70の表示部84に再度入力要求(たとえ
ば「出力可能画像数5以下の数を入力して下さい」)を
表示し(S85)、所定期間内に使用者の入力を待つ。こ
のため、タイマ(T)40をスタートさせ(S86)、タイ
マ(T)40のタイムアップまでに(S87でNO)、テンキ
ー75からの入力n0があれば(S88でYES)、S52に戻り、
その入力値n0について再度判定を行う。タイマ(T)40
のタイムアップがあれば(S86でYES)、出力画像数nを
最大出力可能画像数nmaxに設定し(S89)、第14図
(b)のS61に進む。S81で出力画像数nを変更しない場
合は、ただちにS61に進む。
第17図(a),(b)は、モザイクモニタ画像の印字
における色調整のための係数の設定処理を行うフローチ
ャートである。
この処理は、水平同期信号Hsyncが発生する度毎にCPU
25に割り込みがかかり、これによる割り込みルーチンと
して実行される。
この中で、カウンタCt1は、プリント用紙Pの先端
(画像先端)から副走査方向への距離をカウントし、モ
ザイクモニタ画像GMの印字初め及び印字終わりを検出す
る。カウンタCt2は、副走査方向の距離をカウントし、
モザイクモニタ画像のブロックの変化を検出する。T
は、画像先端からモザイクモニタ画像の印字位置までの
副走査方向の距離を表し、lは1ブロックの副走査方向
の距離を表す(第7図参照)。
まず、S300でステートが判断され、その値「0」〜
「4」に応じて分岐する。
ステートが「0」のときには、画像先端(用紙Pの先
端)であるか否かが判断され(S301)、画像先端が通過
したときには、カウンタCt1を初期化し(S302)、ステ
ートを「1」にする(S303)。
スセートが「1」のときには、カウンタCt1がTにな
るのを待ち(S311)、すなわちモザイクモニタ画像GMの
先端である座標ysの位置に達するのを待ち、その後、使
用する現像器のトナーの色によって、ステート「2」,
「3」,「4」のいずれかにジャンプする。
すなわち、Y(イエロー)のとき(S312でYES)はス
テートを「2」とする(S313)。M(マゼンタ)のとき
(S321でYES)は、カウンタCt2を初期化し(S322)、変
数iを「0」とし(S323)、ステートを「3」とする
(S324)。C(シアン)のとき(S321でNO)は、カウン
タCt2を初期化し(S331)、変数iを「0」とし(S33
2)、ステートを「4」とする(S333)。
ステートが「2」(イエロー印字)のときには、画調
設定回路2にラッチ信号を出力しラッチ302,303,…にそ
れぞれ設定する係数1〜nとしてy0,y1,…yn-1をラッチ
し(S341)、カウンタCt1が(T+n2l)になるのを待
ち、すなわちモザイクモニタ画像GMの後端である座標y
fnの位置に達するのを待ち(S342)、ステートを「0」
とする(S343)。
ステートが「3」(マゼンタ印字)のときは、ラッチ
302,303,…,306の係数1〜nにmiを代入し(S351)、カ
ウンタCt2がlになるのを待ち、すなわちモザイクモニ
タの1ブロック分が終わるのを待ち(S352)、カウンタ
Ct2を初期化し(S353)、変数iを1つインクリメント
する(S354)。次に、モザイクモニタ画像の後端に達す
るのを待ち(S355)、ステートを「0」とする(S35
6)。つまり、ここでは、係数1〜nには互いに同じ値m
iが設定されるとともに、モザイクモニタ画像が副走査
方向に1ブロック変わる毎に、係数1〜nが新しい値m
i+1に変更される。
ステートが「4」(シアン印字)のときは、ラッチ30
2,303,…の係数1〜nにcjを代入し(S361)、カウンタ
Ct2が(nl)になるのを持ち、すなわちモザイクモニタ
のnブロック分が終わるのを持ち(S362)、カウンタCt
2を初期化し(S363)、変数jを1つインクリメントす
る(S364)。次に、モザイクモニタ画像の後端に達する
のを持ち(S365)、ステートを「0」とする(S366)。
つまり、ここでは、ラッチ302,303,…の係数1〜nには
互いに同じ値cjが設定されるとともに、モザイクモニタ
画像が副走査方向にnブロック変わる毎に係数1〜nが
新しい値ci+1に変更される。
各ステートでの処理が終わると、カウンタCt1,Ct2
インクリメントする(S371)。
以上の処理によって、各印字色についてブロック毎に
種々の色補正係数が設定 され、色調整が行なわれる。
(発明の効果) 使用者のモザイクモニタモードに対する要求は様々で
ある。本発明においては、色調の異なる複数画像(モザ
イクモニタ画像)の印字において、出力画像数を使用者
が設定(変更)できるようにしたので、使用者の多様な
要求に応えることができるようになった。たとえば、得
たいカラーバランスの画像がどのようなカラーバランス
なのか見当がつかない場合や、厳密なカラーバランスを
求める場合などに、大きな出力画像数を指定して対応す
ることができる。逆に、多くの画像を出力すると選択が
煩わしい場合などに、小さな出力画像数を指定して対応
できる。
加えて、請求項2の発明では、モザイクモニタモード
における出力画像数の設定において、使用者が誤って出
力可能な上限値より大きな出力画像数を入力しても、自
動的に規格内の値に設定されるので、モザイクモニタ画
像の出力がむだなく行える。これにより、モザイクモニ
タモードの使い勝手がよくなった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、デジタルカラー複写機の概略断面図である。 第2図は、信号処理部のブロック図である。 第3図は、画像データ処理のタインミングチャートであ
る。 第4図は、操作パネルの平面図である。 第5図は、注目領域設定の図である。 第6図は、プリント動作、操作パネル等の制御の回路図
である。 第7図と第8図は、それぞれ、モザイクモニタ画像の出
力フォーマットの図である。 第9図は、画調設定回路の回路図である。 第10図は、登録画像メモリ回路の回路図である。 第11図は、領域判別回路とアドレス発生カウンタの回路
図である。 第12図は、領域判別回路の動作のタイミングチャートで
ある。 第13図は、デジタルカラー複写機のモザイクモニタモー
ドに係るメインフローの図である。 第14図は、画像登録処理のフローチャートである。 第15図(a),(b)は、モザイクモニタ出力設定のフ
ローチャートである。 第16図は、モザイクモニタ出力設定の変形例のフローチ
ャートである。 第17図(a),(b)は、割込処理のフローチャートで
ある。 1……登録画像メモリ回路、2……画調設定回路、 25……CPU、36……出力画像数メモリ、 70……操作パネル、 78……モザイクモニタ選択キー、 81……出力画像数変更キー、 84……表示部、401……メモリ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 啓二 大阪府大阪市東区安土町2丁目30番地 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社 内 (56)参考文献 特開 平1−126074(JP,A) 特開 平1−255542(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿画像の中の使用者が指定した領域の画
    像データを記憶し、この画像データに対しそれぞれ異な
    る色補正演算を施して複数の画像を同一紙上の異なる位
    置に印字し、この複数の画像の中から使用者が希望画像
    を選択するモザイクモニタモードを備えたデジタルカラ
    ー複写機において、 モザイクモニタモードにおける前記の複数の画像の数を
    使用者が指示できる出力画像数指示手段と、 モザイクモニタモードにおける複数画像印字の際に、前
    記出力画像数指示手段により指示された出力画像数に対
    応して画像ごとに色補正演算用の所定の色補正係数を設
    定する画調設定手段を備えることを特徴とするデジタル
    カラー複写機。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のデジタルカラー複写機で
    あって、 前記出力画像数指示手段により指示された数が所定の最
    大値を越えるか否かを判定し、越えた場合に所定の規格
    内の値に設定する出力画像数設定制御手段を有すること
    を特徴とするデジタルカラー複写機。
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