JP2925936B2 - 半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents

半導体記憶装置の製造方法

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JP2925936B2 JP6181678A JP18167894A JP2925936B2 JP 2925936 B2 JP2925936 B2 JP 2925936B2 JP 6181678 A JP6181678 A JP 6181678A JP 18167894 A JP18167894 A JP 18167894A JP 2925936 B2 JP2925936 B2 JP 2925936B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体記憶装置、特に
α線によるソフトエラーを防止することを目的としたD
RAM等に適用して好適な製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、半導体記憶装置の一つで
あるRAM(Ramdom Access Memory)は、DRAM(Dy
namic RAM)とSRAM(Static RAM)の2種類に大別
され、これらはメモリーセルの回路形式により分類され
るものである。DRAMのメモリーセルにおいて、現在
主流となっている1トランジスタセルの回路図を図2に
示す。このDRAMメモリーセル1は1個のトランジス
タ2と1個のキャパシタ3から構成されており、トラン
ジスタ2のON、OFFによりキャパシタ3に電荷を蓄
積し、その電荷の有無によって「1」または「0」の情
報を得るものである。
【0003】ところで、上記のようなDRAMにおいて
は、パッケージ材料等から発生するα線が基板に入射し
たときに発生する多数の電子・正孔対が蓄積電荷を破壊
する、いわゆるソフトエラーと呼ばれる現象が従来から
大きな問題となっていた。そこで、DRAMのメモリー
セルにおいては、α線によるソフトエラー対策としてM
OSトランジスタのソース・ドレイン拡散層の周囲を拡
散層と反対導電型の不純物層で囲んでP/N接合を形成
し、このP/N接合により基板への空乏層の伸びを抑え
ることで電子・正孔対を流れにくくする、いわゆるHi
C構造が用いられていた。
【0004】そして、通常、HiC構造は、例えば特開
昭62‐185363号公報に示されているように、下
記(1)、(2)のいずれかの方法により形成されてい
た。例えば、(1)p型基板に対してn- ソース・ドレ
イン拡散層を形成した後、基板に対してn+ 不純物層を
形成するためのヒ素イオン注入、およびp+ 不純物層を
形成するためのボロンイオン注入を行なうことにより、
+ 不純物層‐n-ソース・ドレイン拡散層の周囲にp+
不純物層を形成していた。もしくは、(2)p+ 不純
物層は上記と同様にボロンイオン注入で形成し、n+
純物層は、上記の基板へのヒ素イオン注入を行なう代わ
りに、後の工程でストレージノード電極として基板上に
積層するポリシリコン膜に対してヒ素イオン注入を行な
い、その後、そのヒ素イオンをポリシリコン膜から基板
に拡散させることによりn+ 不純物層を形成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)、(2)いずれのHiC構造の形成方法において
も、n+ 不純物層、p+ 不純物層のうち少なくともいず
れか一方は基板へのイオン注入により形成しており、基
板に対してイオン注入を行なう場合に避けることのでき
ない基板の結晶欠陥が発生するため、この結晶欠陥を回
復させるためのアニーリング工程を追加することが必要
とされていた。また、アニーリングを行なったとしても
結晶欠陥が完全には回復しないこともあり、その場合に
は、完成したデバイスのソフトエラーに対する耐性が低
下したり、ホールドタイムが短くなる等の品質低下が生
じることが懸念されていた。そこで、これらの観点か
ら、製造プロセスの簡略化が図れると同時に、根本的に
結晶欠陥を発生させる恐れの少ないDRAM製造プロセ
スの開発が望まれていた。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、プロセスの簡略化を図ることができるとと
もに、基板の結晶欠陥に起因した品質の低下を防止する
ことができる半導体記憶装置の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の半導体記憶装置の製造方法は、半
導体基板の上方に形成されたストレージノード電極を有
する半導体記憶装置を製造する方法であって、第1導電
型の基板上に、ゲート電極と前記第1導電型と極性が逆
の第2導電型の拡散層から構成されるMOSトランジス
タを形成する第1の工程と、該第1の工程の後に設けら
れ、前記第2導電型拡散層と接触するストレージノード
電極となるポリシリコン膜を成膜する第2の工程と、該
第2の工程の後に設けられ、前記ポリシリコン膜に前記
基板の濃度より高い濃度で第1導電型の不純物を導入す
る第3の工程と、該第3の工程の後に設けられ、熱処理
により前記第1導電型不純物を前記ポリシリコン膜から
前記基板中に拡散させる第1の不純物拡散工程と、該第
1の不純物拡散工程の後に設けられ、前記ポリシリコン
膜に前記第1導電型不純物と拡散係数の異なる第2導電
型の不純物を導入する第4の工程と、該第4の工程の後
に設けられ、熱処理により前記第2導電型不純物を前記
ポリシリコン膜から前記基板中に拡散させる第2の不純
物拡散工程とを有することを特徴とするものである。
【0008】また、請求項2記載の半導体記憶装置の製
造方法は、第1導電型の基板上に、ゲート電極と前記第
1導電型と極性が逆の第2導電型の拡散層から構成され
るMOSトランジスタを形成する第1の工程と、該第1
の工程の後に設けられ、前記第2導電型拡散層と接触す
るストレージノード電極となるポリシリコン膜を成膜す
る第2の工程と、該第2の工程の後に設けられ、前記ポ
リシリコン膜に前記基板の濃度より高い濃度で第1導電
型の不純物を導入する第3の工程と、前記第2の工程の
後に設けられ、前記ポリシリコン膜に前記第1導電型不
純物よりも拡散係数の小さい第2導電型の不純物を導入
する第4の工程と、前記第3の工程と第4の工程の双方
が終了した後に設けられ、熱処理により前記第1導電型
不純物および第2導電型不純物を前記ポリシリコン膜か
ら前記基板中に拡散させる不純物拡散工程とを有するこ
とを特徴とするものである。
【0009】また、請求項3記載の半導体記憶装置の製
造方法は、前記第1導電型をp型とし、前記第2導電型
をn型とするとともに、前記第1導電型不純物を前記第
2導電型不純物よりも拡散係数が大きいものとすること
を特徴とするものである。さらに、請求項4記載の半導
体記憶装置の製造方法は、請求項3に記載の半導体記憶
装置の製造方法において、前記第3の工程において、前
記ポリシリコン膜にp型不純物をイオン注入し、前記第
4の工程において、前記ポリシリコン膜に前記第3の工
程におけるp型不純物のイオン注入時より小さい加速エ
ネルギーを用いてn型不純物をイオン注入することを特
徴とするものである。
【0010】また、請求項5記載の半導体記憶装置の製
造方法は、前記第1導電型をn型とし、前記第2導電型
をp型とするとともに、前記第3の工程において、前記
ポリシリコン膜にn型不純物をイオン注入し、前記第4
の工程において、前記ポリシリコン膜に前記第3の工程
におけるn型不純物のイオン注入時より小さい加速エネ
ルギーを用いてp型不純物をイオン注入することを特徴
とするものである。
【0011】また、請求項6記載の半導体記憶装置の製
造方法は、前記p型不純物をボロンとし、前記n型不純
物をヒ素とすることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明の半導体記憶装置の製造方法は、ストレ
ージノード電極となるポリシリコン膜に第1導電型不純
物および第2導電型不純物を導入し、その後で熱処理を
施したときのこれら不純物の拡散係数の違い、すなわち
拡散速度の違いを利用して基板中にP/N接合を形成す
るというものである。
【0013】すなわち、請求項1または2記載の半導体
記憶装置の製造方法によれば、ポリシリコン膜に第1、
第2の導電型不純物を導入した後にそれぞれ、もしくは
一括して熱処理による不純物拡散工程を設けたので、こ
れにより各不純物がポリシリコン膜から第1導電型の基
板内へと拡散する。その際、第1導電型不純物と第2導
電型不純物とは互いに拡散係数が異なるため基板に拡散
する深さがそれぞれ異なり、その結果、基板に対して一
方の導電型の不純物層の周囲を他方の導電型の不純物層
が取り囲むようにP/N接合が形成される。また、各不
純物を基板に対して直接イオン注入するような方法は採
らず、ポリシリコン膜を介して熱拡散により基板に導入
するので、基板に結晶欠陥が生じる恐れがない。
【0014】また、請求項3記載の半導体記憶装置の製
造方法によれば、n型不純物よりもp型不純物の方が拡
散係数が大きいため、不純物拡散工程により熱拡散が行
なわれる際にp型不純物の方がp型の基板のより奥深く
まで拡散されるので、p型基板に対してp型不純物層が
下側、n型不純物層が上側となるようにP/N接合が形
成される。
【0015】また、請求項4記載の半導体記憶装置の製
造方法によれば、第3および第4の工程でポリシリコン
膜にp型、n型不純物をイオン注入により導入する際に
n型不純物の方をp型不純物より小さい加速エネルギー
に設定するため、n型不純物がポリシリコン膜の浅い部
分、p型不純物がポリシリコン膜の深い部分に注入され
る。したがって、拡散速度の大きいp型不純物の方が基
板に近いポリシリコン膜の下部側に分布するため、その
後の各不純物の拡散プロファイルのコントロールが容易
になる。
【0016】また、請求項5記載の半導体記憶装置の製
造方法によれば、第3および第4の工程でポリシリコン
膜にn型、p型不純物をイオン注入により導入する際に
p型不純物の方をn型不純物より小さい加速エネルギー
に設定するため、p型不純物がポリシリコン膜の浅い部
分、n型不純物がポリシリコン膜の深い部分に注入され
る。したがって、不純物拡散工程により熱処理が行なわ
れたときにn型不純物の方が基板内のより奥深くまで拡
散されるので、n型基板に対してn型不純物層が下側、
p型不純物層が上側となるように、すなわち請求項3
載のものと極性が逆転したP/N接合が形成される。
【0017】また、請求項6記載の半導体記憶装置の製
造方法によれば、p型不純物をボロンとし、n型不純物
をヒ素とした場合、例えば温度1000℃におけるボロ
ンの拡散係数は10-14 cm2/sec オーダー程度、ヒ素は
10-15 cm2/sec オーダー程度と大きく異なっているた
め、この拡散係数の差によりP/N接合が形成される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1を参照して説
明する。図1は、本実施例のDRAM(半導体記憶装
置)の製造方法に基づいてそのメモリーセル4の製造工
程を順を追って示す図である。
【0019】まず、図1(a)に示すように、p型シリ
コン基板(第1導電型の基板)5にLOCOS(Local
Oxidation of Silicon)技術によりフィールド酸化膜6
を成長させた後、アクティブ領域にゲート酸化膜7を形
成する。その後、CVD法によりポリシリコン膜を20
0nmの膜厚で成膜し、このポリシリコン膜にリン等の
不純物をイオン注入する。そして、このポリシリコン膜
をフォトリソグラフィおよびドライエッチング法により
パターニングしてMOSトランジスタのゲート電極8と
する。そして、このゲート電極8をマスクとして、いわ
ゆるセルフアライン技術によりアクティブ領域にリンを
1×1013ions/cm2 程度の濃度でイオン注入し、MO
Sトランジスタのソース・ドレイン拡散層となるN-
散層9を形成することによりNMOSトランジスタ10
を形成する(第1の工程)。ついで、CVD法によりシ
リコン酸化膜を400nm程度の膜厚で成膜した後、パ
ターニングを行なわずに全面にドライエッチングを施す
ことによりゲート電極8の側壁のみにサイドウォール酸
化膜11を残す。
【0020】つぎに、図1(b)に示すように、層間酸
化膜12を150nm程度の膜厚で成膜し、後の工程で
形成するポリシリコン下部電極(ストレージノード電
極)と基板のN- 拡散層9との電気的接続を取るために
フォトリソグラフィおよびドライエッチング法により層
間酸化膜12にコンタクト孔13を形成する。そして、
CVD法によりポリシリコン膜14を250nm程度の
膜厚で成膜し(第2の工程)、このポリシリコン膜14
に対してボロン(第1導電型不純物)を加速エネルギー
100keV、濃度1×1015 〜1×1016 ions/cm2
程度でイオン注入する(第3の工程)。
【0021】つぎに、図1(c)に示すように、900
〜1000℃程度の温度で熱処理を行ない、上記ポリシ
リコン膜14に注入されたボロンをp型シリコン基板5
内に拡散させてP+ 拡散層15を形成する(第1の不純
物拡散工程)
【0022】ついで、図1(d)に示すように、ポリシ
リコン膜14にヒ素(第2導電型不純物)を加速エネル
ギー30keV、濃度1×1015 〜1×1016 ions/c
m2程度でイオン注入する(第4の工程)。そして、前記
ボロンの拡散と同様、900〜1000℃程度の温度で
熱処理を行ない、ヒ素をp型シリコン基板5内に拡散さ
せてN+ 拡散層16を形成する(第2の不純物拡散工
)。このとき、既に基板5中に拡散していたボロンは
この熱拡散によりヒ素との拡散係数の違いでさらに基板
5の深くまで拡散していきP+ 拡散層17となる。ただ
し、ヒ素のイオン注入量はボロンのそれよりも1桁程度
多くしておく必要がある。また、この注入量はポリシリ
コン膜14の膜厚に対応させて設定する。
【0023】つぎに、図1(e)に示すように、上記ポ
リシリコン膜14のパターニングを施してポリシリコン
下部電極(ストレージノード電極)18とした後、CV
D法によりSi34 膜を7nm程度の膜厚で成膜し、
これを酸化することで誘電体膜19を形成する。つい
で、導電性を有するポリシリコン膜を200nm程度の
膜厚で成膜した後、このポリシリコン膜をフォトリソグ
ラフィおよびドライエッチング法によりパターニングし
てポリシリコン上側電極20とすることでキャパシタ2
2を形成する。
【0024】つぎに、図1(f)に示すように、CVD
法によりPSG膜等の層間絶縁膜21を形成する。そし
て、最後にビット線(図示せず)を形成してDRAMの
メモリーセル4が完成する。
【0025】このようにして製造されたDRAMメモリ
ーセル4によれば、p型シリコン基板5と同一導電型
で、かつ基板5より高濃度のP+ 拡散層17をN+ 拡散
層16の周囲に設けてP/N接合を形成したことによ
り、N+ 拡散層16から基板5側への空乏層の伸びが抑
えられ、α線が基板に進入した際に発生するキャリアが
空乏層を通してN+ 拡散層16に流れ込みにくくなるの
で、ソフトエラーの発生を防止することができる。ま
た、P/N接合を形成するということは疑似容量が作ら
れることと同等であるため、1セルの総容量が増加する
ことになる。これにより、α線によるソフトエラーの防
止に加えて、ホールドタイムの向上および基板5中への
空乏層の伸びが抑制されることによる素子の信頼性向上
の効果を得ることができる。
【0026】本実施例のDRAMメモリーセル4の製造
方法では、ポリシリコン膜14に対してボロンをイオン
注入した後、このボロンの熱拡散を行ない、また、ポリ
シリコン膜14に対してヒ素をイオン注入した後、この
ヒ素の熱拡散を行なっており、例えば温度1000℃に
おいてボロンの拡散係数が10-14 cm2/sec オーダー程
度、ヒ素が10-15 cm2/sec オーダー程度であるという
ように、ボロンとヒ素の拡散係数の違いによってP/N
接合を形成している。すなわち、P/N接合を形成する
に際して不純物を基板5に対して直接イオン注入すると
いう方法を採っていないので、基板5に結晶欠陥が生じ
る恐れがない。したがって、従来の製造方法における基
板の結晶欠陥を回復させるためのアニーリング工程が不
要となるため、プロセスの簡略化を図ることができる。
また、デバイスの品質上の観点から言えば、ソフトエラ
ーの低減効果に加えて、結晶欠陥が発生しないのでリー
ク電流の発生を抑えることができ、ホールドタイムの向
上を図ることができる。
【0027】また、本実施例では、各不純物のイオン注
入を行なう際にボロンを加速エネルギー100keV、
ヒ素を加速エネルギー30keVと設定したため、拡散
係数の大きいボロンが基板5に近いポリシリコン膜14
の下部に、拡散係数の小さいヒ素がポリシリコン膜14
の上部に分布するので、各不純物の拡散プロファイルが
制御しやすくなる。したがって、熱処理が軽いもので済
み、プロセスコントロールを容易とすることができる。
【0028】さらに言えば、ボロンイオンはヒ素イオン
に比べて1/7程度の質量(ボロンの原子量:10.8
1、ヒ素の原子量:74.92)であるため、不純物と
してボロンとヒ素を用いる場合には仮に加速エネルギー
を同一としてイオン注入を行なったとしても、ヒ素に比
べてボロンの方がポリシリコン膜14の下部側に分布す
るのである。ところが、本実施例ではボロンの方を大き
い加速エネルギーでイオン注入したことによって、加速
エネルギーを同一とした場合に比べてポリシリコン膜1
4内におけるボロンの分布がヒ素の分布に対してより深
くなっている。したがって、N+ 拡散層16を取り囲む
+ 拡散層17の深さを大きくすることができ、P/N
接合領域を大きくとることができる。
【0029】さらに、本実施例では、ボロンおよびヒ素
をイオン注入した後にこれらを拡散させる目的だけの熱
処理工程を設けたので、他の要因に左右されることなく
熱処理条件を自由に設定することができるので、拡散プ
ロファイルをより制御しやすくすることができる、とい
う利点を有している。
【0030】さらに、本実施例では、ポリシリコン膜1
4に導入したボロンおよびヒ素が層間酸化膜12に形成
されたコンタクト孔13を通して基板5のN- 拡散層9
部分に拡散することでP+ 拡散層17およびN+ 拡散層
16が形成される。このとき、P+ 拡散層17およびN
+ 拡散層16の形成位置はコンタクト孔13の位置で自
ずと決まってしまう、いわゆるセルフアラインにより位
置決めがなされるようになっている。したがって、P+
拡散層17およびN+ 拡散層16を形成するためのフォ
トリソグラフィ工程が不要であるため、本発明のプロセ
ス改善に伴って新たに工程が追加され、プロセスが複雑
化することがない。また、P+ 拡散層17およびN+
散層16がセルフアラインにより形成されることでこれ
らの位置合わせずれが生じる恐れもなく、HiC構造を
確実に形成することができる。
【0031】なお、本実施例においては、ポリシリコン
膜14にボロンをイオン注入した後、一度熱処理を行な
い、ついで、ヒ素をイオン注入した後、再度熱処理を行
なうプロセスとしたが、このプロセスに代えて、ボロン
イオン注入直後の熱処理は行なわずにヒ素イオン注入後
に熱処理を一度行なうようにし、ボロンとヒ素を一括し
て熱拡散させるようにしてもよい。もしくは、ポリシリ
コン膜14へのこれら不純物のイオン注入以降の工程に
はいずれにしろ複数回の熱処理が入るので、必ずしもこ
れら不純物を拡散させる目的だけの特別の熱処理工程を
設けなくてもよい。また、ポリシリコン膜14へのボロ
ンとヒ素のイオン注入の順序を本実施例とは逆にしてボ
ロンよりヒ素の方を先にイオン注入することも可能であ
る。
【0032】また、本実施例においては、各不純物のイ
オン注入を行なう際にボロンを加速エネルギー100k
eVで、ヒ素を加速エネルギー30keVでイオン注入
するようにしたが、イオン注入時の加速エネルギーは勿
論これらに限らず適宜設定してもよく、P+ 拡散層17
の深さを本実施例ほど深くしなくてよければボロンとヒ
素の加速エネルギーを同一としてもよい。
【0033】また、本実施例におけるDRAMメモリー
セル4の極性を全く逆にして、n型基板に対してPMO
Sトランジスタを形成し、P+ 拡散層を取り囲むN+
散層を有するDRAMメモリーセルを形成することもで
きる。ただし、そのときに本実施例と同様、不純物とし
てボロンとヒ素を用いる場合には、拡散係数の小さいヒ
素の方を基板内のより深くまで拡散させる必要があるた
め、各不純物をポリシリコン膜に注入した段階で必ずヒ
素の方が下側に分布していなければならない。したがっ
て、この場合には本実施例とは逆にボロンよりもヒ素の
方を大きい加速エネルギーでイオン注入することが必須
となる。
【0034】さらに、各不純物をポリシリコン膜14に
導入する方法としては必ずしもイオン注入でなくてもよ
く、熱拡散、またはCVDによりドープトポリシリコン
膜を形成する方法等を適宜組み合わせることができる。
そして、本実施例における種々の膜の膜厚、不純物濃度
等の具体的な条件については、本発明を適用するプロセ
スに合わせて任意に設定することができる。また、各工
程における処理の具体的な方式や装置形式、設定条件等
についても適宜選択し得ることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
または2記載の半導体記憶装置の製造方法は、第3およ
び第4の工程を経てポリシリコン膜に第1、第2導電型
不純物を導入した後にそれぞれまたは一括して熱処理を
有する不純物拡散工程を設けたので、これにより各不純
物がポリシリコン膜から第1導電型の基板へと拡散す
る。その際、第1、第2導電型不純物は互いに拡散係数
が異なるため基板に拡散する深さがそれぞれ異なり、そ
の結果、基板に対して一方の導電型の不純物層の周囲を
他方の導電型の不純物層が囲むP/N接合が形成され
る。すなわち、不純物を基板に対して直接イオン注入す
ることでP/N接合を形成するという方法を採っていな
いので、基板に結晶欠陥が生じる恐れがない。したがっ
て、従来の製造方法における基板の結晶欠陥を回復させ
るためのアニーリング工程が不要となるため、プロセス
の簡略化を図ることができる。それと同時に、P/N接
合により基板側への空乏層の伸びが抑えられるので、α
線によるソフトエラーの発生を防止することができると
ともに、ホールドタイムの向上等、素子の信頼性向上の
効果を得ることができる。
【0036】また、請求項3記載の半導体記憶装置の製
造方法によれば、p型基板上にNMOSトランジスタを
形成したメモリーセルにおいて拡散係数の違いによりn
型不純物層の周囲をp型不純物層が取り囲むP/N接合
が得られ、上記請求項1記載の効果を得ることができ
る。
【0037】また、請求項4記載の半導体記憶装置の製
造方法によれば、各不純物のイオン注入を行なう際にp
型不純物よりn型不純物を小さい加速エネルギーでイオ
ン注入するため、拡散係数、すなわち拡散速度の大きい
p型不純物が基板に近いポリシリコン膜の下部に、拡散
速度の小さいn型不純物がポリシリコン膜の上部に分布
するので、各不純物の拡散プロファイルが制御しやすく
なる。したがって、熱処理が軽いもので済み、プロセス
コントロールを容易とすることができる。
【0038】また、請求項5記載の半導体記憶装置の製
造方法によれば、n型基板上にPMOSトランジスタを
形成したメモリーセルにおいてポリシリコン膜にn型不
純物よりp型不純物の方を小さい加速エネルギーでイオ
ン注入することでn型不純物をポリシリコン膜の下部側
に分布させておくことにより、p型不純物層の周囲をn
型不純物層が取り囲むP/N接合が得られ、上記請求項
1記載の効果を得ることができる。
【0039】また、請求項6記載の半導体記憶装置の製
造方法によれば、p型不純物をボロンとし、n型不純物
をヒ素とした場合、例えば温度1000℃におけるボロ
ンの拡散係数は10-14 cm2/sec オーダー程度、ヒ素は
10-15 cm2/sec オーダー程度と大きく異なっているた
め、この拡散係数の差によりP/N接合が確実に形成さ
れ、上記請求項1または2記載の効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるDRAMの製造方法に
基づいてそのメモリーセルの製造工程を順を追って示す
断面図である。
【図2】DRAMの構成の一例として示す等価回路の図
である。
【符号の説明】
4 DRAM(半導体記憶装置)メモリーセル 5 p型シリコン基板(第1導電型の基板) 6 フィールド酸化膜 7 ゲート酸化膜 8 ゲート電極 9 N- 拡散層 10 NMOSトランジスタ(MOSトランジスタ) 11 サイドウォール酸化膜 12 層間酸化膜 13 コンタクト孔 14 ポリシリコン膜 15、17 P+ 拡散層 16 N+ 拡散層 18 ポリシリコン下部電極(ストレージノード電極) 19 誘電体膜 20 ポリシリコン上部電極 21 層間絶縁膜 22 キャパシタ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の上方に形成されたストレー
    ジノード電極を有する半導体記憶装置を製造する方法で
    あって、 第1導電型の基板上に、ゲート電極と前記第1導電型と
    極性が逆の第2導電型の拡散層から構成されるMOSト
    ランジスタを形成する第1の工程と、 該第1の工程の後に設けられ、前記第2導電型拡散層と
    接触するストレージノード電極となるポリシリコン膜を
    成膜する第2の工程と、 該第2の工程の後に設けられ、前記ポリシリコン膜に前
    記基板の濃度より高い濃度で第1導電型の不純物を導入
    する第3の工程と、 該第3の工程の後に設けられ、熱処理により前記第1導
    電型不純物を前記ポリシリコン膜から前記基板中に拡散
    させる第1の不純物拡散工程と、 該第1の不純物拡散工程の後に設けられ、前記ポリシリ
    コン膜に前記第1導電型不純物と拡散係数の異なる第2
    導電型の不純物を導入する第4の工程と、 該第4の工程の後に設けられ、熱処理により前記第2導
    電型不純物を前記ポリシリコン膜から前記基板中に拡散
    させる第2の不純物拡散工程とを有することを特徴とす
    る半導体記憶装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板の上方に形成されたストレー
    ジノード電極を有する半導体記憶装置を製造する方法で
    あって、 第1導電型の基板上に、ゲート電極と前記第1導電型と
    極性が逆の第2導電型の拡散層から構成されるMOSト
    ランジスタを形成する第1の工程と、 該第1の工程の後に設けられ、前記第2導電型拡散層と
    接触するストレージノード電極となるポリシリコン膜を
    成膜する第2の工程と、 該第2の工程の後に設けられ、前記ポリシリコン膜に前
    記基板の濃度より高い濃度で第1導電型の不純物を導入
    する第3の工程と、 前記第2の工程の後に設けられ、前記ポリシリコン膜に
    前記第1導電型不純物よりも拡散係数の小さい第2導電
    型の不純物を導入する第4の工程と、前記 第3の工程と第4の工程の双方が終了した後に設け
    られ、熱処理により前記第1導電型不純物および第2導
    電型不純物を前記ポリシリコン膜から前記基板中に拡散
    させる不純物拡散工程とを有することを特徴とする半導
    体記憶装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の半導体記憶装
    置の製造方法において、 前記第1導電型をp型とし、前記第2導電型をn型とす
    るとともに、 前記第1導電型不純物を前記第2導電型不純物よりも拡
    散係数が大きいものとすることを特徴とする半導体記憶
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の半導体記憶装置の製造
    方法において、 前記第3の工程において、前記ポリシリコン膜にp型不
    純物をイオン注入し、 前記第4の工程において、前記ポリシリコン膜に前記第
    3の工程におけるp型不純物のイオン注入時より小さい
    加速エネルギーを用いてn型不純物をイオン注入するこ
    とを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の半導体記憶装
    置の製造方法において、 前記第1導電型をn型とし、前記第2導電型をp型とす
    るとともに、 前記第3の工程において、前記ポリシリコン膜にn型不
    純物をイオン注入し、 前記第4の工程において、前記ポリシリコン膜に前記第
    3の工程におけるn型不純物のイオン注入時より小さい
    加速エネルギーを用いてp型不純物をイオン注入するこ
    とを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の半
    導体記憶装置の製造方法において、 前記p型不純物をボロンとし、前記n型不純物をヒ素と
    することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
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