JP2925485B2 - 間仕切壁 - Google Patents

間仕切壁

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JP2925485B2
JP2925485B2 JP7745796A JP7745796A JP2925485B2 JP 2925485 B2 JP2925485 B2 JP 2925485B2 JP 7745796 A JP7745796 A JP 7745796A JP 7745796 A JP7745796 A JP 7745796A JP 2925485 B2 JP2925485 B2 JP 2925485B2
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英俊 宇津宮
光伸 阿部
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AZUSA SETSUKEI KK
Kokuyo Co Ltd
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AZUSA SETSUKEI KK
Kokuyo Co Ltd
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Building Environments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内空間を所望の
広さに仕切る場合に使用される間仕切壁に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の間仕切壁として、床上に
設置された上方に開口する巾木と、この巾木内に所要の
間隔をあけて配設した高さ調整用のアジャスタと、これ
ら各アジャスタ上に支柱受部材を介して載設した支柱
と、前記支柱受部材に取着され前記アジャスタの昇降に
応じて高さ位置が変わるパネル受部材と、下端をパネル
受部材に支持させて支柱の少なくとも一面に添接したパ
ネルとを具備してなるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成のものは、地震により変形したり破壊され易いとい
う問題がある。すなわち、支柱は一旦高さ調整が完了す
ると、床と天井の間に突っ張るようにして介設されるこ
とになり、その上下両端は実質的に固定された状態とな
る。そのため、施工後地震が発生すると、支柱を支持し
ている部分に無理な応力が作用したり、支柱自身に大き
な曲げ力や圧縮力等が作用することになる。そのため、
大きな地震に見舞われると、支柱がその立設位置からず
れたり、歪んだりするおそれがあり、極端な場合には、
支柱自身が座屈するようなことも起こり得る。これに対
して、支柱の上下端を床や天井に対して遊傾動可能に接
続しておくことが有効な手段として考えられるが、この
ような構成を無造作に採用すると、地震が収まった後に
床と天井が本来の位置関係を取り戻しても、支柱が床や
天井に対して位置ずれを起こしたままの状態になり、そ
の後適正な配設状態を持続できない場合が生じ得る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、支柱の下端を床に対して傾動可能に
支持し、支柱の上端を天井に対して傾動及び上下変位可
能に蝶結するようにしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の間仕切壁は、床上に所定
間隔をあけて立設される支柱間にパネルを介在させて天
井と床との間の空間を仕切るに際して、支柱の下端を傾
動支持機構を介して床に傾動可能に支持させ、地震が収
まった際に支柱が当初の位置に復帰し得るように該支柱
の上端を傾動蝶結機構を介して天井に傾動及び上下変位
可能に蝶結するようにしたものである。なお、本明細書
において蝶結とは、部材同士を蝶番のように枢結する場
合に限らず、自在継手のように枢結する場合をも含む概
念である。
【0006】傾動支持機構の好適な態様としては、支柱
の下端を支持する支柱受部材と、高さ調整用の昇降ボル
トの上端に設けた自在継手によりこの支柱受部材を全方
向へ傾動し得るように支持するアジャスタとからなるも
のを挙げることができる。傾動蝶結機構の好適な態様と
しては、一方の回動端を天井に固定し他方の回動端を垂
下させた蝶番からなり、その他方の回動端を支柱に上下
変位可能に接続してなるものを挙げることができる。こ
の蝶番は、他方の回動端を1本の水平軸を介して支柱に
接続していることが特に望ましい。
【0007】隣接する支柱にそれぞれ縦枠を取付け、両
縦枠の間に横枠を配設して、縦枠及び横枠の内周に扉や
窓を配設する場合には、縦枠と横枠の間を変形可能な連
結部材のみによって連結しておくことが好ましい。パネ
ルと建築壁の間の免震性を向上させるためには、建築壁
に隣接する位置に配設されるパネルの側縁を、建築壁に
設けたサイドレールに遊嵌しておくことが有効となる。
【0008】このような構成のものであれば、支柱は、
その下端が傾動支持機構により傾動可能に支持されると
ともに、その上端が傾動蝶結機構を介して天井に傾動可
能かつ昇降可能に保持されるので、床が地震で横方向に
揺れた場合にはその揺れ方向に対応して傾動し、また横
揺れに起因して床と天井間の距離が変動した場合には、
支柱の上端と天井との間に介設した傾動蝶結機構により
支柱上端が天井に対して昇降動作することによりその距
離変化を吸収することになる。そのため、支柱を支持し
ている部分や、支柱自身に地震の揺れに起因した無理な
力が作用することがない。したがって、支柱が歪んだり
折れ曲がるのを有効に防止することができる。しかも、
傾動蝶結機構は支柱の上端を天井に蝶結するものである
ため、地震が収まり、床と天井が本来の位置関係を取り
戻す限りにおいて、支柱は当初の位置に確実に復帰し、
引き続き適正な配設状態を持続するものとなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。図1及び図2に示す間仕切壁は、床F上に所
定間隔をあけて立設される支柱3間にパネル6a、6
b、6c、6dを介在させて天井Cと床Fとの間の空間
を仕切るように構成されるもので、パネル6a、6dは
全体が固定面板状をなし、パネル6bは一部に扉62を
付帯してなり、パネル6cは一部に窓61を付帯してな
るものである。
【0010】以下、パネル6aの周辺に注目してその基
本構造を説明すると、この間仕切壁は、図2に概略的に
示すように、床F上に設置された上方に開口する巾木1
と、この巾木1に沿って間欠的に配設した傾動支持機構
2と、これら各傾動支持機構2に下端を支持させてそれ
ぞれ傾動可能に立設した支柱3と、前記巾木1に対応さ
せて天井Cに固設した天井レール4と、各支柱3の上端
3aをこの天井レール4に傾動及び昇降可能に蝶結する
傾動蝶結機構5と、各支柱3の両面に添接したパネル6
aとを具備してなる。
【0011】なお、以下の説明において、巾木1の長手
方向をX方向、パネル6aの厚み方向をY方向、パネル
6aの上下方向をZ方向と表現する。巾木1は、例えば
板金製の上方に開口するチャンネル材であり、ボルト等
を用いて床面Fに固定されている。傾動支持機構2は、
図2〜図4に示すように、支柱3の下端3bを支持する
支柱受部材7と、高さ調整用の昇降ボルト8の上端に設
けた自在継手9によりこの支柱受部材7を全方向へ傾動
可能に支持するアジャスタ11とからなる。詳述すれ
ば、支柱受部材7は、Y方向において対向して起立する
2枚の起立壁12と、その起立壁12の下端を連結する
水平壁13と、水平壁13の両縁部からX方向に延出さ
れる水平舌片14と、水平壁13の両縁部からX方向に
対向して垂下する垂下壁15とからなり、水平壁13に
アジャスタ11の自在継手9が接続してある。起立壁1
2は、その外面間の幅が支柱3の内法に略等しいか若干
大きく、その上端が相互に近接するようにして屈曲され
ている。また、垂下壁15の幅は、巾木1の内法より小
さくしてある。さらに、水平舌片14には、例えば、支
柱3間距離の約1/2に満たない長さのパネル受部材1
6がボルト17にて固定される。アジャスタ11は、上
壁18の両側に起立壁19を有し両起立壁19を巾木1
の内側面に略密着状態に配設されるベース21と、ベー
ス21の上壁18中央に設けられるねじ孔22と、その
ねじ孔22に螺着される昇降ボルト8と、この昇降ボル
ト8の上端に設けた自在継手9とからなる。自在継手9
は、図示しない凸形球面と凹形球面とを摺動可能に組み
合わせてなる通常のもので、支柱受部材7をアジャスタ
11の昇降ボルト8にXY全方向に傾動し得るように接
続している。
【0012】支柱3は、パネル6aの背丈に略対応する
長さを有した角柱状のもので、そのY方向の側面の下端
には上下に延出する下延出部3dが形成され、X方向の
両側面の上下端近傍部等にはフック孔3cが形成され、
X方向の両側面の上端近傍には貫通孔24が穿孔されて
いる。そして、前記支柱3のフック孔3cに、パネル6
aを係止するための係止ブラケット27を取着してい
る。この係止ブラケット27は、それ自身を取り付ける
ための爪27aをX方向に突出させており、この爪27
aを支柱3のフック孔3cに上方から挿入して降下させ
た後、適宜箇所をボルト27bにより止着している。そ
して、その位置において、係止ブラケット27のY方向
の両側に突出させた係止爪26を支柱3の前面よりも前
方及び背面よりも後方に位置づけている。
【0013】傾動蝶結機構5は、支柱3と天井レール4
との間に介設される蝶番5aを主体として構成される。
この蝶番5aは、図3、図4及び図6に示すように、一
端側の舌片51と他端側の舌片52との間を軸53によ
り回動可能に連結した構造からなるもので、その一端側
の舌片51を水平姿勢で天井レール4の頂壁の下面にボ
ルト51aにより止着し、他端側の舌片52を鉛直姿勢
で支柱3の上端近傍のX方向の側面に添設させてなる。
この舌片52には、前記鉛直姿勢において上下方向に伸
びる長孔たるルーズ孔52bが形成してあり、このルー
ズ孔52bに挿通した水平軸たる一本のボルト54を、
支柱3の対応する位置に設けた貫通孔24に挿通し、そ
の貫通端に抜止用のナット55を螺着することによっ
て、ルーズ孔52b内でボルト54が一端から他端にま
で相対遊動し得る範囲内で支柱3と蝶番5aとの相対的
な上下変位を許容するようになっている。特に、この蝶
番5aは1本のボルト54のみによって支柱3に連結さ
れているため、支柱3が図3におけるY方向に揺動する
ときにはパネル6aの上端内面に設けたクッションゴム
Gの周辺の部材のクリアランスのみならず、ボルト54
を支点にして支柱3の上端がY方向へ回動することによ
ってもその挙動を許容する構造となっている。なお、前
記ボルト54はルーズ孔52bに対する移動が可能なよ
うにある程度余力を残して締めつけておくか、あるいは
強く緊締しても前記挙動が確保されるように段付き形状
のものにしておけばよい。なお、支柱上端3aは、傾動
蝶結機構5に保持された状態で天井レール4の側壁間に
遊嵌されている。
【0014】パネル受部材16は、水平部34と、その
水平部34の前後縁から垂下する垂下部35と、垂下部
35の下縁に外向き略水平方向に突出する鍔部36とか
らなる。水平部34の一方端は支柱受部材7の水平舌片
14に前述したボルト17によって固定され、他方端は
固定されることなく自由端となっている。パネル受部材
16や支柱受部材7の水平舌片14を比較的弾性変形し
易いものにしている場合には、その他方端を隣の支柱3
を受ける支柱受部材7の水平舌片14に止着するように
してもよい。パネル受部材16の垂下部35の内面に
は、支柱受部材7のY方向への傾動を許容するととも
に、地震の際に部材同士が衝突するのを緩和するクッシ
ョンゴムGが貼設してあり、したがってその対向面の内
法寸法は、巾木1の外法寸法よりも若干大きくしてあ
る。
【0015】パネル6aは、図3及び図4に示すよう
に、例えば、板金製の外装材38と、この外装材38内
に配設した石膏ボード等の芯材39とを具備してなる。
このようなパネル6aの取付のために、その外装材38
の両側縁部における所定高さ位置に、切欠部60が形成
してあり(図5参照)、支柱3に固定された係止ブラケ
ット27の係止爪26にその切欠部60を係合させ、下
端をパネル受部材16の鍔部36上に載置し、上端を天
井レール4の側壁外面に添接させた状態で取り付けてい
る。
【0016】次に、パネル6c、6bについて説明す
る。パネル6bは、図1、図12及び図13に示すよう
に、左右の縦枠62aを対応する支柱3にボルト62b
により固定し、それらの縦枠62aの上端間に横枠62
cを配設して、それら縦枠62a及び横枠62cの内側
に形成され下端が開放された開口部にノブ62f付きの
扉62を耐震蝶番62gを介して配設してなるもので、
縦枠62aと横枠62cとの突き合わせ部分に図14に
示す連結部材たるL字金具62dが介在され、このL字
金具62dの横片を横枠62cに溶接によって接合する
とともに縦片を縦枠62aにボルト62eによって締結
している。つまり、縦枠62aと横枠62cとはL字金
具62dのみによって連結され、このL字金具62dが
屈曲部分にある程度の可撓性を有することから、縦枠6
2aと横枠62cとの突き合わせ部分に直角を維持でき
ないような外力が作用した場合には、その角度を変化さ
せ得るものである。また、パネル6cは、図1に示すよ
うに、その一部に縦枠61a及び横枠61bを配設して
内周に窓61を装着したものであり、縦枠61aの支柱
3への取付構造及び両枠61a、61bの突き合わせ構
造は前記扉62の枠62a、62cと同様のものとなっ
ている。さらに、図1に示すパネル6dは、一側縁が図
15に示すように建築壁Wに隣接する位置に配設される
もので、それ自体のパネル構造及び支柱3への取付構造
は前記パネル6aと基本的に同様のものであるが、支柱
3と建築壁Wとの間に工夫が凝らしてある。すなわち、
このパネル6dにはその内法寸法に略等しいか若干小さ
い外法寸法のチャンネル材製のサイドレール63が先端
を遊動可能に嵌入させてあり、このサイドレール63は
基端を建築壁Wに固定させてある。
【0017】このような構成の間仕切壁であれば、地震
に遭遇した場合、支柱3は床F及び天井Cの揺れに対応
して柔軟に応動することになり、支柱3の支持部分が位
置ずれを起こしたり破壊されるのを抑制することがで
き、また、支柱3自身が歪んだり折れ曲がったりするの
を効果的に抑えることができる。すなわち、X方向の横
揺れにより床Fと天井Cとの相対位置がX方向に変位す
る場合には、支柱3がアジャスタ11に設けた自在継手
9部分を支点にして傾動することになる。この際、支柱
3の上端3aは、図8及び図9に示すように天井レール
4に対して蝶番5aの軸53a回りに傾動することにな
り、支柱3の上端保持部分に無理な力が働くのを防止す
る。また、Y方向の横揺れにより床Fと天井Cとの相対
位置がY方向に変位する場合には、支柱3がアジャスタ
11に設けた自在継手9部分を支点にして図7における
左右方向(Y方向)に傾動することになる。この際、支
柱3の上端3aはボルト54によって拘束されることが
ないため、クッションゴムGを弾性変形させつつ天井レ
ール4に対して傾動することになり、支柱3の上端保持
部分に無理な力が働くのを防止する。さらに、Z方向の
縦揺れにより、床Fと天井Cとの距離が変動した場合に
は、支柱3の上端3aに挿通したボルト54と蝶番5a
に設けたルーズ孔52bとの相対位置が変化することに
なる。具体的には、床Fと天井Cとが接近した場合に
は、図10に示すように、ルーズ孔52bの上端に向か
ってボルト54を移動させつつ支柱上端3aとパネル6
aとの隙間に天井レール4の側壁下縁が次第に深く侵入
することになる。逆に、床Fと天井Cとが離間した場合
には、図11に示すように、ルーズ孔52bの下端に向
かってボルト54を移動させつつ支柱上端3aとパネル
6aとの隙間に対する天井レール4の側壁下縁の侵入深
さを浅くすることになる。この場合にも、天井レール4
の側壁下縁が常に前記隙間に挿入された状態を維持し、
支柱3が天井レール4から外れることを防止している。
【0018】実際の地震に際しては、以上説明したX、
Y、Z方向の揺れが複合して作用することになるが、い
ずれの方向の揺れに対しても、以上説明したように支柱
3がその揺れに無理なく対応して傾動又は上下動するこ
とになる。そのため、支柱3の支持部分に無理な応力が
作用して異常な位置ずれを招いたり部材の破損が発生す
るのを防止することができるとともに、支柱3自体に作
用する曲げ応力や圧縮応力をも大幅に軽減して該支柱3
の変形を防ぐことができる。パネル6aは、各支柱3に
係止爪26を介して掛止されたものであるため、支柱3
の動きに比較的柔軟に追従するものである。しかも、蝶
番5aは支柱3の上端3aを天井Cに蝶結するものであ
るため、地震が収まり、床Fと天井Cが本来の位置関係
を取り戻す限り、支柱3は床F及び天井Cに対して当初
の配設位置に確実に復帰し、引き続き適正な配設状態を
持続するものとなる。
【0019】特に、傾動支持機構2を、アジャスタ11
と支柱受部材7との間に自在継手9を介設したものにし
ているため、支柱3を無理なく全方向に傾動させること
が可能となる。また、傾動蝶結機構5を、上述した蝶番
5aによって構成しており、この蝶番5aは1本のボル
ト54のみによってルーズ孔54bを介し支柱3に連結
されているため、支柱3がどのように傾いても、また、
天井Cに対して昇降しても、その支柱3の上端3aを天
井レール4に無理なく外れることなしに接続しておくこ
とができる上に、地震が収まった際に蝶番5aを構成す
る舌片51の天井Cへの取付位置の不変性を容易に保つ
ことができる。
【0020】以上に加え、本実施例のパネル6bの場合
には、隣接する支柱3にそれぞれ縦枠62aを取付け、
両縦枠62aの間に横枠62cを配設して、縦枠62a
及び横枠62cの内周に扉62を配設するものであり、
その縦枠62aと横枠62cの間を変形可能なL字金具
62dのみによって連結しているため、それらの枠材6
2a、62cに無理な力が掛かって突き合わせ部分が破
損したり、それらの枠材62a、62cに扉62が噛み
ついたりする不都合を効果的に防止することができる。
これらは窓61が設けられたパネル6cにおいても同様
である。但し、窓が支柱に隣接せず、完全にパネル自身
の中に形成されるような場合には、パネル自体に免震構
造さえあれば窓枠に対する免震構造は不要なものとな
る。
【0021】さらに、本実施例の建築壁Wに隣接する位
置に配設されるパネル6dの側縁は、建築壁Wに設けた
サイドレール63に遊動可能に外嵌しているため、パネ
ル6dと建築壁Wとの間に距離の変化が生じれば遊動動
作によってその変化を吸収し、パネル6dの側縁や建築
壁Wが破損することもない。しかも、パネル6dと建築
壁Wとの間に見苦しい隙間が生ずることも防止するた
め、間仕切全体の良好な外観を担保しておくことができ
る。
【0022】なお、各部の具体的な構成は図示例に限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々変形が可能である。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。すなわ
ち、本発明の間仕切壁は、支柱の下端を首振可能に支持
するとともに、その支柱の上端を天井に遊動可能に支持
させているので、地震の際に、横揺れ縦揺れを問わず、
支柱の取付部分に無理な力が作用したり、支柱自体に曲
げ応力や圧縮応力が作用するのを防止又は抑制すること
ができる。そのため、種々の揺れに対して、支柱の位置
ずれや部品の破壊あるいは支柱自身の歪や座屈等を招く
のを効果的に抑えることができ、間仕切壁全体が無理な
く柔軟に対応して地震に耐えることができるものであ
る。しかも、本発明はパネル上端を天井に蝶結している
ので、地震が収まった後にパネルが天井に対してずれた
状態のまま放置されるような不都合を確実に防止するこ
とができ、適正な配設状態を持続させることが可能とな
る。
【0024】特に、傾動支持機構を、アジャスタと支柱
受部材との間に自在継手を介設したものにしておけば、
支柱を無理なく全方向に傾動させることが可能となる。
また、傾動蝶結機構を、上述した蝶番によって構成して
おけば、支柱がどのように傾いても、また、天井に対し
て昇降しても、その支柱の上端を天井に無理なく外れる
ことなしに接続しておくことができる。この場合、蝶番
を1本の水平軸により支柱に連結しておけば、パネルの
厚み方向の揺れに対する免震機能を有効に確保しておく
ことができる。
【0025】さらに、支柱間に扉や窓を配設する場合
に、これら扉や窓の縦枠を支柱に取付け、その縦枠の間
に変形可能な連結部材のみによって横枠を連結して架設
すれば、枠材と支柱との間の免震性を有効に高めて、扉
や窓或いは枠材が破損することを防止することができ
る。さらにまた、壁際に配設される扉の側縁を、建築壁
に設けたサイドレールに遊嵌させておけば、パネルと建
築壁の間の免震性を高めてパネル側縁や建築壁が破損す
ることを防止でき、且つパネルと建築壁との間に見苦し
い隙間が生じることも防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図。
【図2】同正面図。
【図3】同側断面図。
【図4】同実施例のパネルを除く部分の分解斜視図。
【図5】同実施例のパネル取付部分を示す部分平断面
図。
【図6】同実施例の傾動蝶結機構を示す部分正面図。
【図7】同実施例における地震の際の傾動状態を示す図
3に対応した側断面図。
【図8】同実施例における地震の際の傾動状態を示す図
6に対応した部分正面図。
【図9】同実施例における地震の際の傾動状態を示す図
6に対応した部分正面図。
【図10】同実施例における地震の際の傾動状態を示す
図3に対応した側断面図。
【図11】同実施例における地震の際の傾動状態を示す
図3に対応した側断面図。
【図12】同実施例の扉が配設されたパネルの側断面
図。
【図13】同平断面図。
【図14】同要部部分正断面図。
【図15】同実施例の壁際に配設されるパネルの取付構
造を示す部分平断面図。
【符号の説明】
F…床 W…建築壁 3…支柱 3a…上端 3b…下端 4…傾動支持機構 5…傾動蝶結機構 5a…蝶番 7…支柱受部材 8…昇降ボルト 9…自在継手 11…アジャスタ 62…扉 62a…縦枠 62c…横枠 62d…連結部材(L字金具) 63…サイドレール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/82 511 E04B 2/82 511U (56)参考文献 特開 平6−108564(JP,A) 特開 昭56−73742(JP,A) 実開 昭58−95970(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 2/74 531 E04B 2/74 551 E04B 2/82 511

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床上に所定間隔をあけて立設される支柱間
    にパネルを介在させて天井と床との間の空間を仕切る間
    仕切壁であって、支柱の下端を床に傾動可能に支持させ
    る傾動支持機構と、地震が収まった際に支柱が当初の位
    置に復帰し得るように該支柱の上端を天井に傾動及び上
    下変位可能に蝶結する傾動蝶結機構とを具備してなるこ
    とを特徴とする間仕切壁。
  2. 【請求項2】傾動支持機構が、支柱の下端を支持する支
    柱受部材と、高さ調整用の昇降ボルトの上端に設けた自
    在継手によりこの支柱受部材を全方向へ傾動し得るよう
    に支持するアジャスタとからなることを特徴とする請求
    項1記載の間仕切壁。
  3. 【請求項3】床上に所定間隔をあけて立設される支柱間
    にパネルを介在させて天井と床との間の空間を仕切る間
    仕切壁であって、支柱の下端を床に傾動可能に支持させ
    る傾動支持機構と、支柱の上端を天井に傾動及び上下変
    位可能に蝶結する傾動蝶結機構とを具備してなり、傾動
    蝶結機構が、一方の回動端を天井に固定し他方の回動端
    を垂下させた蝶番からなり、その他方の回動端を支柱に
    上下変位可能に接続してなることを特徴とする間仕切
    壁。
  4. 【請求項4】蝶番の他方の回動端が1本の水平軸を介し
    て支柱に接続されていることを特徴とする請求項3記載
    の間仕切壁。
  5. 【請求項5】隣接する支柱にそれぞれ縦枠を取付け、両
    縦枠の間に横枠を配設して、縦枠及び横枠の内周に扉や
    窓を配設するようにしたものにおいて、縦枠と横枠の間
    を変形可能な連結部材のみによって連結してなることを
    特徴とする請求項1記載の間仕切壁。
  6. 【請求項6】建築壁に隣接する位置に配設されるパネル
    の側縁を、建築壁に設けたサイドレールに遊嵌させてな
    ることを特徴とする請求項1記載の間仕切壁。
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