JP2924808B2 - 通話モニタ装置 - Google Patents

通話モニタ装置

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JP2924808B2
JP2924808B2 JP8229784A JP22978496A JP2924808B2 JP 2924808 B2 JP2924808 B2 JP 2924808B2 JP 8229784 A JP8229784 A JP 8229784A JP 22978496 A JP22978496 A JP 22978496A JP 2924808 B2 JP2924808 B2 JP 2924808B2
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正夫 橋本
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は通話状態を監視す
る通話モニタ装置に係わり、特に、航空管制塔において
航空機の離発着等の制御を行うラプコン(レーダプロチ
コントロール)装置等の航空管制装置に用いられる通話
モニタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ラプコン装置及びGCA(Ground
Control Approach: 地上管制進入装置)等の制御装置
のIFR(Instrument Flight Roll)制御室には、各管制
卓(管制席)の通話内容をモニタする通話モニタ機能
(通話モニタ装置)がある。これは、オペレータが無線
通信によって航空機と通話を行うために、室内に複数配
備された管制席における通話内容を、監視者(モニタ
者)が所持する音声受信装置によってモニタするもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の通話モニタ装置においては、モニタ者が管制席の通
話内容を聴取する場合、被モニタ管制席まで移動し、そ
の被モニタ管制席を手動操作によって切り替えなければ
ならないので操作が煩雑であるという問題があった。こ
れは、音声受信装置を所持して移動するモニタ者の位置
を検出し、モニタ者がどの管制席に最も近いのかを判断
する機能が無いことによる。このような機能があればモ
ニタ者の最寄りの管制席を検出し、この検出された管制
席に自動的に切り替えてその通話内容を聴取する事が可
能となる。
【0004】そこで、移動者の位置を自動検出するため
に、特開昭61−277234号公報に記載されている
ような位置検出装置が提案されている。この公報記載の
装置では、移動者(モニタ者)の携帯無線機が発する電
波を複数位置の固定受信機で受信し、通話の異常の有無
により通話区域内か否かを判別し、移動者の位置を区域
として推定する。しかしながら、上記特開昭61−27
7234号公報記載の装置は、2つ以上の固定受信機に
応答があった場合の通話区域が重複した区域を、移動者
の位置として推定する方法をとるため、モニタ者がすべ
ての固定受信機と通話できる環境では、モニタ者の位置
が特定できないことがあるという不都合があった。ま
た、区域を特定する技術であるため、受信された複数の
固定受信機のいずれに近いかが判別できないという欠点
もあった。
【0005】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、モニタ者の最寄りの被モニタ装置を確実に検出
し、この検出された被モニタ装置をモニタするように自
動的に切り替えることができる通話モニタ装置を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明に係る通話モニタ装置は、航空
管制室に配備された複数の被モニタ装置のうち、当該航
空管制室内にいるモニタ者が携帯する移動送受信手段に
最も近い被モニタ装置を自動選択し、選択された該被モ
ニタ装置の出力通話信号を前記移動送受信手段がモニタ
できる航空管制室用の通話モニタ装置に係り、前記複数
の被モニタ装置に1対1に対応付けられて配置された複
数の固定送受信手段と、前記モニタ者が前記航空管制室
内にて携帯して、前記複数の固定送受信手段と光信号に
て通信を行うための移動送受信手段と、該移動送受信手
段が前記複数の固定送受信手段に向けて光信号を出力す
るタイミング信号となる基準信号を発生する基準信号発
生手段と、前記基準信号発生手段から出力される前記基
準信号と、前記複数の固定送受信手段が、前記光信号の
受信タイミングで出力する応答信号とに基づいて、前記
基準信号の発生タイミングからの遅延が最も短い応答信
号を出力した固定送受信手段を検出して選択し、選択さ
れた固定送受信手段に対応付けられる前記被モニタ装置
の出力通話信号を前記移動送受信手段に向けて送出させ
る最寄り装置検出選択手段とを備えてなることを特徴と
している。
【0007】また、請求項2記載の発明は、上記複数の
固定送受信手段と上記移動送受信手段とが上記光信号に
代え、電波信号で通信を行うようにしたことを特徴とし
ている。
【0008】
【作用】この発明の構成によれば、モニタ者が携帯する
移動送受信手段に最も近い被モニタ装置を自動検出し、
この被モニタ装置の出力モニタ信号を確実にモニタする
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。図1は、この発明の一実施例である通
話モニタ装置の構成を示すブロック図、図2は、同通話
モニタ装置に係る管制室内の複数の管制席の配置状態及
び光送受信機とモニタ者の携帯用光送受信機との配置状
態を示す図、また、図3は、同通話モニタ装置の動作を
説明するためのタイミングチャートである。図1に示す
ように、この例の通話モニタ装置は、第1光受信機1
と、第2光受信機2と、第3光受信機3と、第4光受信
機4と、トリガパルス発生回路5と、遅延時間比較回路
6と、光送信機選択回路7と、第1光送信機8と、第2
光送信機9と、第3光送信機10と、第4光送信機11
と、モニタ者(監視者)のヘッドセットに取着された携
帯用光送受信機16とを具備して構成されている。ただ
し、第1光受信機1及び第1光送信機8は、1つの筐体
に送受信機として収容されている。同様に他の第2光受
信機2及び第2光送信機9、第3光受信機3及び第3光
送信機10、第4光受信機4及び第4光送信機11も各
々一対で1つの筐体に送受信機として収容されている。
【0010】各送受信機は、図2に示すように、管制室
20の第1〜第4管制席21,22,23,24に、符
号25,26,27,28で示すように配備されてい
る。図1に示す第1〜第4光受信機1〜4及び第1〜第
4光送信機8〜11以外の回路5,6,7は、1つの筐
体に収容されて管制室20の図示せぬ任意位置に配備さ
れている。また、第1〜第4光受信機1〜4は、光信号
を電気信号に変換する機能を有しており、携帯用光送受
信機16から出射される光信号31を受信し、この受信
タイミングを示す応答パルス33,34,35,36を
線路を介して遅延時間比較回路6へ出力する。
【0011】トリガパルス発生回路5は、携帯用光送受
信機16から光信号を出射するタイミング信号となる一
定周期のトリガパルス32を、遅延時間比較回路6及び
光送信機選択回路7へ発生する。遅延時間比較回路6
は、トリガパルス32と各々の応答パルス33〜36と
の遅延時間を検出して比較し、遅延時間が最も短い応答
パルスを出力した光受信機を検出し、この検出した光受
信機が配備された管制席の通話を選択するための選択信
号38を光送信機選択回路7へ出力する。光送信機選択
回路7は、入力されたトリガパルス32を同一タイミン
グで第1〜第4光送信機8〜11へ出力すると共に、各
管制席21〜24の被モニタ管制装置から出力される管
制席通話信号(音声信号)12,13,14,15の何
れかを選択信号38に応じて選択し、この選択された管
制席通話信号を、対応する第1〜第4光送信機8〜11
の何れかへ出力する。
【0012】第1〜第4光送信機8〜11は、電気信号
を光信号に変換する機能を有しており、入力トリガパル
スを光信号40に変換して携帯用光送受信機16へ出射
すると共に、入力管制席通話信号を光信号40に変換し
て携帯用光送受信機16へ出射する。携帯用光送受信機
16は、第1〜第4光送信機8〜11から出射された光
トリガパルス40を受信すると、そのままの状態で即時
光信号31を第1〜第4光受信機1〜4へ出射すると共
に、第1〜第4光受信機1〜4の何れかより出射された
光管制席通話信号を受信する。この光管制席通話信号を
受信することによって、モニタ者が通話を聴取すること
によって監視できるようになっている。
【0013】次に、上述した実施例の通話モニタ装置の
動作を図3に示すタイミングチャートを参照して説明す
る。ただし、携帯用光送受信機16を所持するモニタ者
が図2に示すように第2管制席22の近くに位置するも
のとする。まず、トリガパルス発生回路5が、図3に示
すように、時刻a1のタイミングで1周期T1のトリガ
パルス32を遅延時間比較回路6及び光送信機選択回路
7へ送出すると、光送信機選択回路7がそのトリガパル
ス32を第1〜第4光送信機8〜11へ出力し、さら
に、第1〜第4光送信機8〜11が携帯用光送受信機1
6へ出力する。この時、各光送信機8〜11と携帯用光
送受信機16との距離は各々異なるので各光送信機8〜
11から携帯用光送受信機16へ光信号40として出射
されるトリガパルス32の伝達時間もその距離に応じて
異なる。携帯用光送受信機16は光送信機8〜11より
受信したトリガパルス32をそのまま光信号31として
第1〜第4光受信機1〜4へ出射する。光信号31を受
信した第1〜第4光受信機1〜4は、その受信タイミン
グを示す応答パルス33,34,35,36を遅延時間
比較回路6へ出力する。
【0014】遅延時間比較回路6は、トリガパルス32
の入力時間と各々の応答パルス33〜36の入力時間と
の遅延時間t1,t2,t3,t4を検出して比較し、
遅延時間が最も短い応答パルスを出力した光受信機を検
出する。ここでは、遅延時間t2が最も短い応答パルス
34を出力した第2光受信機2が検出される。そして、
遅延時間比較回路6は、その検出した第2光受信機2が
配備された第2管制席22の管制席通話信号13を選択
するための選択信号38を光送信機選択回路7へ出力す
る。この遅延時間比較回路6の比較処理動作はトリガパ
ルス32が入力されてから所定時間T2内で実行され
る。
【0015】光送信機選択回路7は、第1〜第4管制席
から供給された管制席通話信号12〜15の中から選択
信号38が指示する第2管制席22の管制席通話信号1
3を選択して、第2管制席22に対応する第2光送信機
9へ出力する。その管制席通話信号13を受信した第2
光送信機9は、遅延時間比較回路6が比較処理動作を行
うための時間T2の終了タイミングから次のトリガパル
ス32の入力タイミング間の時間T3内において管制席
通話信号13を光信号40として携帯用光送受信機16
へ出射する。この光信号40である管制席通話信号13
を携帯用光送受信機16が受信し、モニタ者によって最
寄りの管制席22の通話を聴取される。
【0016】このように、この例の構成によれば、モニ
タ者が従来のように手動で切り替え操作を行わずとも自
動的に最寄りの管制席に切り替わりその通話を確実に聴
取し、通話状態を監視することができる。
【0017】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更があってもこの発明に含まれる。例えば、上述の実施
例では、複数の光受信機1〜4及び光送信機8〜11
と、携帯用光送受信機16とが光信号によって通信を行
うように構成されているが、光送受信機の代わりに電波
の送受信機を用い、電波で通信を行うようにしても良
い。また、上述の実施例は、航空管制装置に適用される
場合について述べたがPHS等の移動通信システムに適
用しても良い。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の通話モ
ニタ装置によれば、モニタ者が携帯する移動送受信手段
に最も近い被モニタ装置を自動検出し、この被モニタ装
置の出力モニタ信号を確実にモニタすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である通話モニタ装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】同通話モニタ装置に係る管制室内の複数の管制
席の配置状態及び光送受信機とモニタ者の携帯用光送受
信機との配置状態を示す図である。
【図3】同通話モニタ装置の動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【符号の説明】
1,2,3,4 第1〜第4光受信機(固定送受信
手段の一部) 5 トリガパルス発生回路(基準信号発生発生手
段) 6 遅延時間比較回路(最寄り装置検出選択手段の
一部) 7 光送信機選択回路(最寄り装置検出選択手段の
一部) 8,9,10,11 第1〜第4光送信機(固定送
受信手段の一部) 12,13,14,15 第1〜第4管制席通話信
号(出力通話信号) 16 携帯用光送受信機(移動送受信手段) 31,40 光信号 32 トリガパルス(基準信号) 33,34,35,36 第1〜第4応答パルス
(応答信号) 38 選択信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04B 10/00 - 10/28 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空管制室に配備された複数の被モニタ
    装置のうち、当該航空管制室内にいるモニタ者が携帯す
    る移動送受信手段に最も近い被モニタ装置を自動選択
    し、選択された該被モニタ装置の出力通話信号を前記移
    動送受信手段がモニタできる航空管制室用の通話モニタ
    装置であって、 前記複数の被モニタ装置に1対1に対応付けられて配置
    された複数の固定送受信手段と、 前記モニタ者が前記航空管制室内にて携帯して、前記複
    数の固定送受信手段と光信号にて通信を行うための移動
    送受信手段と、 該移動送受信手段が前記複数の固定送受信手段に向けて
    光信号を出力するタイミング信号となる基準信号を発生
    する基準信号発生手段と、 前記基準信号発生手段から出力される前記基準信号と、
    前記複数の固定送受信手段が、前記光信号の受信タイミ
    ングで出力する応答信号とに基づいて、前記基準信号の
    発生タイミングからの遅延が最も短い応答信号を出力し
    た固定送受信手段を検出して選択し、選択された固定送
    受信手段に対応付けられる前記被モニタ装置の出力通話
    信号を前記移動送受信手段に向けて送出させる最寄り装
    置検出選択手段とを備えてなることを特徴とする通話モ
    ニタ装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の固定送受信手段と前記移動送
    受信手段とが前記光信号に代え、電波信号で通信を行う
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の通話モニタ
    装置。
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