JP2924525B2 - 無線送信装置 - Google Patents

無線送信装置

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JP2924525B2
JP2924525B2 JP33686492A JP33686492A JP2924525B2 JP 2924525 B2 JP2924525 B2 JP 2924525B2 JP 33686492 A JP33686492 A JP 33686492A JP 33686492 A JP33686492 A JP 33686492A JP 2924525 B2 JP2924525 B2 JP 2924525B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロ波および衛星通
信システムに適する無線送信装置に関し、特に周波数ホ
ッピングによりマルチキャリアTDMA通信を行う無線
送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の無線送信装置の一つは、
小さな周波数ステップでしかも高速の周波数ホッピング
を行ってVHF帯の周波数ホッピング信号を生じるダイ
レクトデジタル周波数シンセサイザ(以下、DDS)
と、この周波数ホッピング信号のスプリアス信号成分を
除くとともにこの周波数ホッピング信号の整数倍周波数
(例えばマイクロ波帯)の局部発振信号を生じる位相同
期発振器とを備えている。上記局部発振信号と中間周波
数帯の被変調信号とがミキサで周波数混合されてこの無
線送信装置の送信信号を生じる。ここで、上記被変調信
号は、中間周波数帯の搬送波信号を例えばデジタル形式
の変調信号で位相変調したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の無線通信装置で
は、上記ミキサから発生する不要波信号を上記送信信号
から除去するために、上記ミキサの後段に帯域除去フィ
ルタを必要とするので装置規模が大型化していた。しか
も、周波数ホッピング信号のホッピング周波数範囲が広
いと、上記送信信号と不要波信号の周波数が接近しがち
であり、この装置では上記不要波信号を十分に除去でき
ないことすらあった。
【0004】また、上記位相同期発振器は、一般にトラ
ンジスタを発振素子とする電圧制御発振器から局部発振
信号を得るが、上記局部発振信号のスプリアス信号成分
を除くために位相同期ループのループバンドを狭くする
と、出力局部発振信号に対する位相雑音レベルの要求を
満足しないことがあった。
【0005】従って、本発明の第1の目的は、局部発振
信号と被変調信号との周波数混合回路なしに位相変調さ
れた送信信号を得ることができ、従って装置規模を小型
化できる無線送信装置を提供することにある。
【0006】本発明の第2の目的は、スプリアス信号お
よび位相雑音をともに軽減した上記送信信号を送信する
無線送信装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の無線送信装置
は、位相変調された無線周波数帯(例えばマイクロ波
帯)の送信信号を出力する。この装置は、入力基準信号
に位相同期した上記送信信号を出力する第1の位相同期
発振器を基本回路としており、周知の位相同期発振器と
同様に、制御信号に応答して上記送信信号を出力する電
圧制御発振器と、この電圧制御発振器に上記制御信号を
供給する位相同期回路とを含む。しかし、この位相同期
発振器は、上記送信信号またはこの送信信号を分周した
分周信号のいずれかを変調信号によって位相変調する位
相変調器と、前記基準信号と前記位相変調信号との位相
を比較する位相比較手段と、前記位相比較手段出力を所
定の信号帯域に帯域制限して前記制御信号を生じるルー
プフィルタ手段とを上記位相同期回路内にさらに含む。
上記位相変調器からの位相変調信号(被変調信号)が、
上記位相同期回路内蔵の位相比較器への比較信号,また
は比較信号源になる。上記位相比較器からの誤差信号は
所定の信号帯域を有するループフィルタに供給され、こ
のループフィルタは上記制御信号を出力する。なお、こ
の装置では、上記電圧制御発振器と位相同期回路とで構
成される位相同期ループのループバンド(主として上記
ループフィルタの帯域で決定される)を上記変調信号の
信号帯域より十分広くするので、位相雑音の多い電圧制
御発振器を用いても、この電圧制御発振器に起因する出
力信号の位相雑音を十分抑圧できる。
【0008】この発明の無線送信装置は、周波数ホッピ
ング信号を供給するDDSと、この周波数ホッピング信
号に位相同期した上記基準信号を生じる第2の位相同期
発振器とをさらに含んでもよい。この第2の位相同期発
振器の位相同期ループバンドを十分狭くすると、DDS
の高速周波数ホッピング性を保ちながら、この周波数ホ
ッピング信号に生じ勝ちなスプリアス信号を除去でき
る。
【0009】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。
【0010】図1は本発明の第1の実施例のブロック図
である。
【0011】この無線送信装置は、周波数データ入力端
子101からの周波数データS1とクロック入力端子1
02からの基準クロックS2とに応答してVHF帯の周
波数ホッピング信号S3を生じるDDS1と、この周波
数ホッピング信号S3に位相同期した基準信号S4を生
じる位相同期発振器2とを備える。位相同期発振器3
が、この基準信号S4と変調端子104からの変調信号
S6とに応答し、基準信号S4に位相同期するとともに
変調信号S6に対応して位相変調された送信信号S5を
生じる。
【0012】DDS1内蔵のアキュムレータ11は、デ
ジタル形式の周波数データS1が入力されると、この周
波数データS1を基準クロックS2の入力ごとに加算
し、この加算結果をROM12のアドレス信号とする。
例えば、周波数データS1が“1”であれば、アキュム
レータ11はアドレス信号を1ずつ加算し、周波数デー
タS1が“2”であれば、アキュムレータ11はアドレ
ス信号を2ずつ加算する。ROM12は、アドレス信号
に対応した周波数の正弦波信号を数値データの形で記憶
しており、アキュムレータ11からアドレス信号を受け
ると、このアドレス信号に対応した正弦波信号データを
出力する。即ち、周波数データS1が“1”であれば、
アキュムレータ11はROM12の内容を順次読み出
し、ROM12は、最小出力周波数をFminとする
と、n(nは整数)×Fminの正弦波信号データを出
力する。同様に、周波数データS1が“2”であれば、
アキュムレータ11はROM12の内容を1つ飛びに読
み出し、ROM12は2n×Fminの正弦波信号デー
タを出力する。なお、ROM12から読み出される最大
出力周波数Fmaxは、基準クロックS2のクロック周
波数をFkとすると、Fk/2である。ROM12から
の正弦波信号データは、デジタル/アナログ変換器(D
/A)13によってアナログ正弦波信号に変換される。
この正弦波信号は、LPF14によって高調波信号成分
を除去され、周波数ホッピング信号S3になる。
【0013】このDDS1は、小さな周波数ステップで
高速の周波数ホッピングが可能であるとともに位相雑音
が小さい周波数ホッピング信号S3を供給できるという
特徴を備えているが、スプリアス信号成分を形成する特
有の線スペクトラムも発生する。
【0014】位相同期発振器2は、上述した周波数ホッ
ピング信号S3のスプリアス信号成分の除去を一つの目
的とする。この位相同期発振器2は、周知の位相同期発
振器と同様に、位相比較器21が周波数ホッピング信号
S3と分周器24からの比較信号を位相比較して誤差信
号を生じる。この誤差信号がループフィルタ22により
所定の帯域に制限されて制御信号になる。電圧制御発振
器(VCO)23が、この制御信号に応答して上記周波
数ホッピング信号S3のM(Mは整数)倍周波数,例え
ばUHF帯の基準信号S4を生じる。この基準信号S4
が、分周器24によりM分周され、上記比較信号にな
る。上記各構成要素からなる位相同期ループのルーブバ
ンドを十分に狭く設定すると、この位相同期発振器2は
周波数ホッピング信号S3に含まれる上記スプリアス信
号成分を除去することができる。
【0015】次に、本発明の特徴である位相同期発振器
3の構成および動作を説明する。
【0016】この位相同期発振器3において、位相比較
器31が基準信号S4と比較信号とされる位相変調信号
S33との位相比較を行なって誤差信号S31を生じ
る。誤差信号S31は、ループフィルタ32により信号
帯域をを所定の帯域に制限され、制御信号S32にな
る。電圧制御発振器(VCO)33は、制御信号S32
に応答して基準信号S4のN(Nは整数)倍周波数,例
えばマイクロ波帯の送信信号S5を生じる。なお、この
電圧制御発振器33は、バイポーラトランジスタまたは
電界効果トランジスタを発振素子とし、制御信号S32
をバラクタダイオードに加えて送信信号S5の周波数を
変化させる。
【0017】送信信号S5の一部を分岐して得られた送
信信号S35は、分周器35によりN分周されてN分周
信号S34になる。なお、分周器35にはプリスケーラ
等を用いる。N分周信号S34は変調器34に供給され
る。変調器34は、変調端子104からの変調信号S6
でN分周信号S34を位相変調し、上記位相変調信号S
33を生じる。ここで、この位相同期発振器3は、変調
器34の付加を除いて周知の位相同期発振器2の構成と
同じ構成である。しかし、この位相同期発振器3は、後
で詳しく説明するとおり、位相比較器31とループフィ
ルタ32と電圧制御発振器33と分周器35と変調器3
4とからなる位相同期ループのループバンドを変調信号
S6の信号帯域より十分広くしている。
【0018】図2は図1の実施例の動作説明のための信
号波形図である。
【0019】図1および図2を併せ参照すると、変調端
子104は、振幅“1”と“−1”の2値をとるデジタ
ル形式の変調信号S6を受ける。ここで、変調信号S6
の初期値および定常値は“−1”である。変調器34
は、分周信号S34を2値位相変調し、位相変調信号S
33を生じる。なお、分周信号S34の位相は、説明の
便宜上、送信信号S35(S5)と同じとしている。分
周信号S34(S5)の初期位相(時刻T1)はπ位相
であり、位相変調信号S33の位相は、変調信号S6の
振幅にほぼ比例して進み始める。誤差信号S31の振幅
は、位相変調信号S33の位相に追随する。しかし、制
御信号S32は、ループフィルタ32による帯域制限の
ため、誤差信号S31から幾らか遅れた信号になる。電
圧制御発振器33は制御信号S32にほぼ比例した周波
数の送信信号S5を生じる。従って、送信信号S5の位
相は、制御信号S32をほぼ積分した値になる。この送
信信号S5が、分周器35で分周されて分周信号S34
になり、変調器34の搬送波信号として位相負帰還され
る。従って、変調器34は、位相変調されたN分周信号
S34をさらに位相変調することになり、図示するとお
り、変調信号S6の振幅変化時だけ位相変調されるとと
もに変調信号S6の定常振幅時には一定位相πを保つ位
相変調信号S33を生じる。そして、この位相同期発振
器3は、変調信号S6の振幅にほぼ対応して0−π位相
変調された送信信号S5を生じる。
【0020】図1の位相同期発振器3において、送信信
号S5の立ち上り時間Tr2は、上記位相同期ループの
ループバンド(図2には、ループフィルタ32がループ
バンドを決定しているように図示している)により決定
され、一般に変調信号S6の立ち上がり時間Tr1より
長くなる。また、変調器34の位相変調度は、送信信号
S5の所要位相変調度、位相比較器31,ループフィル
タ32および電圧制御発振器33の位相・振幅感度、分
周器35の分周比N等の値を勘案して適切に定める。
【0021】図3は図1の実施例における位相同期ルー
プの伝達関数を示すブロック図である。
【0022】図3を参照すると、位相同期発振器3にお
ける位相同期ループの伝達関数がラプラス変換式で表わ
されている。即ち、この位相同期ループ伝達関数は、基
準信号S4の位相θi および送信信号S35の位相θo
を含む(1)式で表わされる。
【0023】 (θi −θo /N)Kp・F(s)・Kv./s=θo …(1) Kp,F(s),Kv/sおよび1/Nは、それぞれ位
相比較器31,ループフィルタ32,電圧制御発振器3
3および分周器35の伝達関数である。なお、変調器3
4はこの位相同期ループの位相負帰還に寄与しないので
伝達関数の表示を省いている。
【0024】この位相同期ループの一巡伝達関数G
(s)は(2)式で表わされる。
【0025】 G(s)=Kp・F(s)・Kv./(s・N)…(2) 基準信号S4の位相θi に対する送信信号S35の位相
θo ,即ち基準信号S4に対する送信信号S35の伝達
関数が、一巡伝達関数G(s)を用いて(3)式で表わ
される。
【0026】 θo /θi =N・G(s)/{1+G(s)}…(3) また、位相同期ループがあるときの電圧制御発振器33
の出力位相の伝達関数は(4)式で表わされる。
【0027】 θo /N・G(s)=θi /{1+G(s)}…(4) 従って、基準信号S4の位相θi に対する電圧制御発振
器33の出力位相θo/N・G(s)は(5)式で表わ
される。
【0028】 θo /{N・G(s)・θi }=1/{1+G(s)}…(5) 図4は図3の位相同期ループの伝達関数を示すボーデ線
図である。
【0029】図4を参照すると、上記(3)式および
(5)式をボーデ線図に示している。この図では、ルー
プフィルタ32の伝達関数F(s)を完全2次関数、分
周器35の分周数Nを1としている。図から分るとお
り、(3)式の示す基準信号S4に対する送信信号S3
5の伝達関数θo /θi は低域通過ろ波器として動作
し、(5)式の示す電圧制御発振器33の出力位相の伝
達関数θo /{N・G(s)・θi }は高域通過ろ波器
として動作する。これら各ろ波器のループバンドを上記
各ろ波器のカットオフ周波数で正規化して示している。
この位相同期発振器3は、位相同期ループバンドのカッ
トオフ周波数(正規化周波数1)より低い信号周波数成
分を持つ変調信号S6(または、位相変調信号S33)
には十分に追随する。また、この位相同期発振器3は、
電圧制御発振器33に起因する出力信号S5の位相雑音
をカットオフ周波数より低い周波数領域において40d
B/decで圧縮する。従って、送信信号S5の変調信
号S6成分が上記ループバンド内にキャリアオフセット
されていると、送信信号S5の位相雑音がキャリアオフ
セット周波数における上記高域通過ろ波器の利得分だけ
改善される。
【0030】上述のとおり、図1の無線送信装置は、広
帯域ループバンドを有する位相同期発振器3の位相同期
ループ内に位相変調器34を設けるので、装置を大型化
する周波数混合回路および帯域通過ろ波器を必要とせ
ず、従って装置規模を小型化できる。また、この無線送
信装置は、位相同期発振器3の広帯域ループバンドの効
果により、電圧制御発振器33に起因する位相雑音を軽
減した送信信号S5を得ることができる。
【0031】なお、この無線送信装置は、基準信号S4
をDDS1を源発振器とする信号源から得ているが、こ
の基準信号S4を別のアナログあるいはデジタル発振器
から得てよいことはいうまでもない。
【0032】図5は図1の実施例に使用した変調器34
の動作説明図であり、a図はブロック図、b図は位相ダ
イアグラムを示している。
【0033】この変調器34(図5(a)参照)は、分
周信号S34を90°ハイブリッド回路384によって
搬送波信号S383とこの搬送波信号S383から90
°だけ位相遅れの搬送波信号S384とに分岐する。搬
送波信号S383と変調端子104bからのデジタル信
号S6bとが変調器(MOD)382で乗算されて乗算
信号S381を生じ、搬送波信号S384と変調端子1
04aからのデジタル信号S6aとが変調器(MOD)
383で乗算されて乗算信号S382を生じる。なお、
変調端子104aおよび104bと変調信号S6aおよ
びS6bは、それぞれ図1の変調端子104と変調信号
S6に対応する。また、これら変調器382および38
3は、リング変調器等による0−π位相変調器であり、
変調信号S6aとS6bの信号値がともに“1”のとき
π位相、信号値がともに“−1”のとき0位相をとる。
乗算信号S381とS382とが合成器381によって
同相合成され、この変調器34は分周信号S34を変調
信号S6aおよびS6bで位相変調した位相変調信号
(被変調信号)S33を生じる。
【0034】変調器34は4相位相変調器として用いて
もよい。即ち、4相位相変調器のときには、変調信号S
6aおよびS6bを“1”と“−1”の4通りの組合わ
せにし、0,π/2,πおよび3π/2の4通りの位相
偏移を有する位相変調信号S33を得る。すると、図1
の位相同期発振器3は4相位相変調された送信信号S5
を生じる。
【0035】図6は本発明の第2の実施例のブロック図
である。
【0036】この無線送信装置は、図1の実施例と同じ
周波数ホッピング信号S3を生じるDDS1と、この周
波数ホッピング信号S3から基準信号S4を生じる位相
同期発振器2とを備える。基準信号S4は位相同期発振
器3aに供給される。この位相同期発振器3aは、図1
の位相同期発振器3と同様に、基準信号S4と変調端子
104からの変調信号S6とに応答し、基準信号S4に
位相同期するとともに変調信号S6で位相変調された送
信信号S5を送信端子103に生じる。
【0037】しかし、この位相同期発振器3aは、ま
ず、基準信号S4を分周器61によりP(Pは整数)分
周してP分周信号S61を生じ、このP分周信号S61
を新たな基準信号にする。従って、電圧制御発振器33
aは、P分周信号S61をN×P(=Q)逓倍した周波
数の送信信号S5を生じる。電圧制御発振器33aから
の送信信号S64は、分周器62によりR(Rは整数)
分周され、変調器34aの搬送波信号として適切な周波
数のR分周信号S66にされる。変調器34aは、変調
信号S6でR分周信号を位相変調し、位相変調信号S6
7を生じる。この位相変調信号S67は、さらに分周器
63でS(S=Q/R)分周され、S分周信号S65に
なる。このS分周信号S65とP分周信号S61とが、
位相比較器31aによって位相比較され、誤差信号S6
1を生じる。この誤差信号S62は、ループフィルタ3
2aにより帯域制限されて、電圧制御発振器33aを制
御する制御信号S63を生じる。この位相同期発振器3
aは、図1の位相同期発振器3とほぼ同じ位相同期動作
を行う。
【0038】図6の無線送信装置では、UHF帯の基準
信号S4を自動車電話装置等に使用される安価な位相同
期発振器2によって得る。また、位相同期発振器3a
は、基準信号S4を分周器61でP分周し、安価で性能
のよい位相比較器31aが得られるVHF帯で基準信号
(P分周信号S61)と比較信号(S分周信号S65)
との位相比較を行なっている。従って、この無線送信装
置は、性能がよく安価に構成できるという利点がある。
【0039】図7は本発明の第3の実施例のブロック図
である。
【0040】この無線送信装置は、上記二つの実施例と
同様に、DDS1と位相同期発振器2とを備える。ま
た、位相同期発振器3bも、位相同期発振器2からの基
準信号S4と変調端子104からの変調信号S6とに応
答し、基準信号S4に位相同期するとともに変調信号S
6で位相変調された送信信号S5を送信端子103に生
じる。
【0041】位相同期発振器3bは、位相同期発振器3
aに用いられた分周器61,位相比較器31a,ループ
フィルタ32aおよび電圧制御発振器33aを上述と同
じ目的で使用する。しかし、この位相同期発振器3b
は、変調器34bへの(搬送波)信号S72を送信信号
S5(S64)と基準信号S4の周波数逓倍信号S71
との周波数混合によって得る。即ち、ダイオード逓倍器
等を用いる逓倍器71が基準信号S4をT(Tは整数)
逓倍して周波数逓倍信号S71を生じ、この逓倍信号S
71と送信信号S64とがダイオードミキサ等を用いる
ミキサ72によって周波数混合される。ミキサ72は基
準信号S4の(Q/P−T)倍の周波数差信号S72を
生じ、この信号S72が変調器34bの搬送波信号にな
る。
【0042】変調器34bは、変調端子104からの変
調信号S6で周波数差信号S72を位相変調し、位相変
調信号S73を生じる。分周器73は、この位相変調信
号S73をW(W=(Q/P−T))分周し、W分周信
号S65aを生じる。このW分周信号S71の周波数
は、P分周信号S61と同じ周波数である。位相比較器
31aは、W分周信号S71とP分周信号S61の位相
比較を行う。この位相同期発振器3bは、図6の実施例
の位相同期発振器3aとほぼ同じ位相同期動作を行う。
【0043】なお、位相同期発振器3bにおける分周器
61は省いても差支えない。省いた場合は、分周器61
の分周数Pが1になり、分周器73の分周数Wを(Q−
T)にする。また、分周器73も省くことができる。即
ち、分周器73の分周数Wを1にすると、逓倍器71の
逓倍数Tが(Q−1)/P2 になるからである。
【0044】図7の無線送信装置における各信号の周波
数を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】DDS1は周波数範囲109.375MH
zないし113.28125MHzの周波数ホッピング
信号S3を1.5625Hzステップで周波数ホッピン
グさせることができる。
【0047】位相同期発振器2は、この周波数ホッピン
グ信号S3を8逓倍(M=8)した周波数範囲875.
0ないし906.25MHzの基準信号S4を生じる。
この位相同期発振器2は、カットオフ周波数1KHz程
度の位相同期ループバンドを有し、周波数ホッピング信
号S3の含むスプリアス信号成分を十分抑圧する。基準
信号S4のレベルは0dBm程度である。
【0048】位相同期発振器3bにおいて、分周器61
の分周比Pは8であり、P分周信号S61周波数は周波
数ホッピング信号S3と同じである。電圧制御発振器3
3aは、P分周信号S61を128逓倍(Q=128)
し、周波数範囲14,000MHzないし14,500
MHz,周波数ステップ200Hzの送信信号S5を出
力できる。送信信号S5のレベルは、電圧制御発振器3
3aの発振素子にバイポーラトランジスタを用いると、
27dBm程度が得られる。逓倍器71は、基準信号S
4を15逓倍(T=15)した逓倍信号S71を生じ
る。従って、ミクサ72は、基準信号S4の(Q/P−
T)倍=(128/8−15)=1倍,即ち、基準信号
S4に等しい周波数の周波数差信号S72を変調器34
bに供給する。
【0049】変調信号S6は34kbit/sの2値信
号である。位相同期発振器3bの位相同期ループは、カ
ットオフ周波数を500KHz程度に設計しており、変
調信号S6に十分追随する。この変調信号S6の中心周
波数は、ボーデ線図において、34KHz/500KH
z=0.07の正規化周波数に位置している。このキャ
リアオフセット周波数では、電圧制御発振器33aに起
因する送信信号S5の位相雑音が約45dB改善され
る。
【0050】図7の無線送信装置の位相同期発振器3b
は、図6の位相同期発振器3aの分周器62に代えて、
部品数の少ないミキサ72および逓倍器71を使用する
ので、図6の無線送信装置よりさらに安価でしかも小型
に構成できるという利点がある。
【発明の効果】上述のとおり、この発明の無線送信装置
は、基準信号に位相同期するとともに変調信号によって
位相変調された送信信号を第1位相同期発振器内蔵の電
圧制御発振器から送信する。この第1位相同期発振器
は、上記送信信号またはこの送信信号の分周信号を上記
変調信号によって位相変調する変調器を含む。この変調
器からの位相変調信号が位相比較器の比較信号または比
較信号源とされる。この第1位相同期発振器は、上記変
調信号の信号帯域より十分広い位相同期ループバンドを
有するので、この変調信号に十分追随する上記位相変調
信号(送信信号)を生じるのみならず、上記電圧制御発
振器に起因する上記送信信号の位相雑音を抑圧する効果
がある。また、この無線送信装置は、局部発振信号と被
変調信号との周波数混合回路を必要とせず、装置規模を
小型化できるという効果がある。
【0051】この発明の無線送信装置には、周波数ホッ
ピング信号を供給するDDSと、この周波数ホッピング
信号に位相同期した上記基準信号を生じる第2位相同期
発振器とを付加することができる。第2位相同期発振器
の位相同期ループバンドを十分狭くすると、上記DDS
の高速周波数ホッピング性を保ちながら、上記周波数ホ
ッピング信号に生じ勝ちなスプリアス信号を除去できる
効果も生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のブロック図である。
【図2】図1の実施例の動作説明のための信号波形図で
ある。
【図3】図1の実施例における位相同期ループの伝達関
数を示すブロック図である。
【図4】図3の位相同期ループの伝達関数を示すボーデ
線図である。
【図5】図1の実施例に使用した変調器34の動作説明
図であり、a図はブロック図、b図は位相ダイアグラム
を示している。
【図6】本発明の第2の実施例のブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施例のブロック図である。
【符号の説明】
1 ダイレクトデジタル周波数シンセサイザ(DD
S) 2,3 位相同期発振器 11 アキュムレータ 12 ROM 13 デジタル/アナログ変換器(D/A) 14 低域通過ろ波器 21,31,31a 位相比較器 22,32,32a, ループフィルタ 23,33,33a 電圧制御発振器(VCO) 24,35,61〜63,73 分周器 34,34a 変調器 101 周波数データ入力端子 102 クロック入力端子 103 送信端子 104,104a,104b 変調端子 381 合成器 382,383 変調器(MOD) 384 90°ハイブリッド回路(90°HYB)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 1/713 H04B 1/04 H04L 27/20

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準信号を受ける基準信号入力手段と、
    変調信号を受ける変調信号入力手段と、送信信号を出力
    する送信信号出力手段と、制御信号に応答して前記基準
    信号に位相同期した前記送信信号を生じる電圧制御発振
    手段と、前記基準信号と前記変調信号と前記送信信号と
    に応答して前記制御信号を生じる位相同期手段とを含
    み、前記位相同期手段が、前記送信信号またはこの送信
    信号を分周した分周信号のいずれかを前記変調信号で位
    相変調して位相変調信号を生じる位相変調手段と、前記
    基準信号と前記位相変調信号との位相を比較する位相比
    較手段と、前記位相比較手段出力を所定の信号帯域に帯
    域制限して前記制御信号を生じるループフィルタ手段と
    をさらに含むことを特徴とする無線送信装置。
  2. 【請求項2】 前記変調信号の信号帯域が、前記電圧制
    御発振手段と前記位相同期手段とからなる位相同期ルー
    プの第1のループバンドより狭いことを特徴とする請求
    項1記載の無線送信装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧制御発振手段が、前記基準信号
    のほぼN(Nは整数)倍周波数の前記送信信号を生じ、
    前記位相同期手段が、さらに、前記送信信号をN分周し
    このN分周信号を前記位相変調手段に供給する1/N分
    周手段を含むことを特徴とする請求項1記載の無線送信
    装置。
  4. 【請求項4】 前記電圧制御発振手段が、前記基準信号
    のほぼN(Nは整数)倍周波数の前記送信信号を生じ、 前記位相変調手段が、前記送信信号を前記変調信号で位
    相変調し、 前記位相同期手段が、さらに、前記位相変調信号をN分
    周してN分周信号を生じる1/N分周手段と、前記基準
    信号と前記N分周信号との位相を比較する位相比較手段
    と、前記位相比較手段出力を所定の信号帯域に帯域制限
    して前記制御信号を生じるループフィルタ手段とを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の無線送信装置。
  5. 【請求項5】 前記電圧制御発振手段が、前記基準信号
    のほぼQ(Qは整数)倍周波数の前記送信信号を生じ、 前記位相同期手段が、さらに、前記送信信号を前記Qよ
    り小さい数であるR(Rは整数)で分周しこのR分周信
    号を前記位相変調手段に供給する1/R分周手段と、前
    記位相変調信号をS(S=Q/R)分周してW分周信号
    を生じる1/S分周手段と、前記基準信号と前記W分周
    信号との位相を比較する位相比較手段と、前記位相比較
    手段出力を所定の信号帯域に帯域制限して前記制御信号
    を生じるループフィルタ手段とを含むことを特徴とする
    請求項1記載の無線送信装置。
  6. 【請求項6】 前記位相変調手段が、前記N分周信号を
    第1の搬送波信号と前記第1の搬送波信号より90°位
    相の遅れた第2の搬送波信号とに分岐する信号分配手段
    と、前記第1の搬送波信号と第1のデジタル信号とを乗
    算して第1の乗算信号を生じる第1の乗算手段と、前記
    第2の搬送波信号と第2のデジタル信号とを乗算して第
    2の乗算信号を生じる第2の乗算手段と、前記第1の乗
    算信号と第2の乗算信号とを同相合成して前記位相変調
    信号を生じる信号合成手段とを含むことを特徴とする請
    求項3記載の無線送信装置。
  7. 【請求項7】 前記基準信号をP(Pは整数)分周しこ
    のP分周信号を新たな基準信号とする1/P分周手段を
    さらに含むことを特徴とする請求項1記載の無線送信装
    置。
  8. 【請求項8】 前記基準信号をP分周しこのP分周信号
    を新たな基準信号とする1/P分周手段をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項5記載の無線送信装置。
  9. 【請求項9】 基準信号を受ける基準信号入力手段と、
    変調信号を受ける変調信号入力手段と、送信信号を出力
    する送信信号出力手段と、前記基準信号をP分周してP
    分周信号を生じる1/P分周手段と、前記基準信号をT
    (Tは整数)逓倍してT逓倍信号を生じるT逓倍手段
    と、制御信号に応答して前記P分周信号に位相同期した
    ほぼQ(Qは整数)倍周波数の前記送信信号を生じる電
    圧制御発振手段と、前記送信信号と前記T逓倍信号とを
    周波数混合して差周波数信号を生じる周波数混合手段
    と、前記差周波数信号を前記変調信号で位相変調して位
    相変調信号を生じる位相変調手段と、前記位相変調信号
    をW(W=(Q/P−T)・P)分周してW分周信号を
    生じる1/W分周手段と、前記基準信号と前記W分周信
    号との位相を比較する位相比較手段と、前記位相比較手
    段出力を所定の信号帯域に帯域制限して前記制御信号を
    生じるループフィルタ手段とを含むことを特徴とする無
    線送信装置。
  10. 【請求項10】 前記差周波数信号と前記基準信号の周
    波数が等しいことを特徴とする請求項9記載の無線送信
    装置。
  11. 【請求項11】 前記変調信号の信号帯域が、前記電圧
    制御発振手段と前記周波数混合手段と前記位相変調手段
    と前記1/W分周手段と前記位相比較手段と前記ループ
    フィルタ手段とからなる位相同期ループの第1のループ
    バンドより狭いことを特徴とする請求項9記載の無線送
    信装置。
  12. 【請求項12】 前記位相変調手段が、前記差周波数信
    号を第1の搬送波信号と前記第1の搬送波信号より90
    °位相の遅れた第2の搬送波信号とに分岐する信号分配
    手段と、前記第1の搬送波信号と第1のデジタル信号と
    を乗算して第1の乗算信号を生じる第1の乗算手段と、
    前記第2の搬送波信号と第2のデジタル信号とを乗算し
    て第2の乗算信号を生じる第2の乗算手段と、前記第1
    の乗算信号と第2の乗算信号とを同相合成して前記位相
    変調信号を生じる信号合成手段とを含むことを特徴とす
    る請求項11記載の無線送信装置。
  13. 【請求項13】 周波数データに応答して出力信号の周
    波数をホッピングさせるダイレクトデジタル周波数シン
    セサイザと、前記第1の位相同期ループバンドより狭い
    第2の位相同期ループバンドを有し前記出力信号を供給
    されて前記基準信号を生じる位相同期発振手段と、請求
    項2記載の無線送信装置とを含むことを特徴とする無線
    送信装置。
  14. 【請求項14】 周波数データに応答して出力信号の周
    波数をホッピングさせるダイレクトデジタル周波数シン
    セサイザと、前記第1の位相同期ループバンドより狭い
    第2の位相同期ループバンドを有し前記出力信号を供給
    されて前記基準信号を生じる位相同期発振手段と、請求
    項1記載の無線送信装置とを含むことを特徴とする無線
    送信装置。
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