JP2924423B2 - レーザ加工装置とその集光レンズ高さ制御方法 - Google Patents
レーザ加工装置とその集光レンズ高さ制御方法Info
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- JP2924423B2 JP2924423B2 JP4055178A JP5517892A JP2924423B2 JP 2924423 B2 JP2924423 B2 JP 2924423B2 JP 4055178 A JP4055178 A JP 4055178A JP 5517892 A JP5517892 A JP 5517892A JP 2924423 B2 JP2924423 B2 JP 2924423B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭酸ガスレ−ザ等のレ
−ザ装置により軟鋼板等の被加工物に切断や穴明け等の
加工を行うレ−ザ加工装置において、特に加工の歩留ま
りを向上し品質の安定化を図るレ−ザ加工装置とその集
光レンズ高さ制御方法に関する。
−ザ装置により軟鋼板等の被加工物に切断や穴明け等の
加工を行うレ−ザ加工装置において、特に加工の歩留ま
りを向上し品質の安定化を図るレ−ザ加工装置とその集
光レンズ高さ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】軟鋼板等を切断する従来のレ−ザ加工装
置の構成例を図3に示す。図3におけるレ−ザ加工装置
はそれぞれ以下の要素から構成されている。すなわち各
部はレ−ザ発振器1、レ−ザ光ガイド2、折り曲げ鏡
3、集光レンズ4、レンズガイド5、そのレンズガイド
5との長さの和が集光レンズ4の焦点距離とほぼ一致す
る長さとなるように作られている加工ト−チ6、被加工
物7、補助ガス用配管8a、切断用補助ガスボンベ8
b、集光レンズ4を取り付けたレンズガイド5を加工ト
−チ6と共に昇降するサ−ボモ−タ9a、そのサ−ボモ
−タ9aの動力を加工ト−チ6に伝達するためのギア対
9bと9c、加工テ−ブルベ−ス10a、加工テ−ブル
10b、被加工物7を支持する剣山10c、加工テ−ブ
ル駆動用サ−ボモ−タ10dであり、加工テ−ブル駆動
用サ−ボモ−タ10dを動かしかつ従来のレンズ高さの
設定に用いられている数値制御装置11、倣いセンサ1
2、倣い装置13などである。前記各要素から構成され
たレ−ザ加工装置の各部をつなぐ信号線は、それぞれレ
−ザ出力指令信号14、加工速度を決めるサ−ボ指令信
号15、レンズ位置を設定するサ−ボ指令信号16、倣
い装置13の出力17である。
置の構成例を図3に示す。図3におけるレ−ザ加工装置
はそれぞれ以下の要素から構成されている。すなわち各
部はレ−ザ発振器1、レ−ザ光ガイド2、折り曲げ鏡
3、集光レンズ4、レンズガイド5、そのレンズガイド
5との長さの和が集光レンズ4の焦点距離とほぼ一致す
る長さとなるように作られている加工ト−チ6、被加工
物7、補助ガス用配管8a、切断用補助ガスボンベ8
b、集光レンズ4を取り付けたレンズガイド5を加工ト
−チ6と共に昇降するサ−ボモ−タ9a、そのサ−ボモ
−タ9aの動力を加工ト−チ6に伝達するためのギア対
9bと9c、加工テ−ブルベ−ス10a、加工テ−ブル
10b、被加工物7を支持する剣山10c、加工テ−ブ
ル駆動用サ−ボモ−タ10dであり、加工テ−ブル駆動
用サ−ボモ−タ10dを動かしかつ従来のレンズ高さの
設定に用いられている数値制御装置11、倣いセンサ1
2、倣い装置13などである。前記各要素から構成され
たレ−ザ加工装置の各部をつなぐ信号線は、それぞれレ
−ザ出力指令信号14、加工速度を決めるサ−ボ指令信
号15、レンズ位置を設定するサ−ボ指令信号16、倣
い装置13の出力17である。
【0003】次に上記装置の動作と加工に至るまでの準
備作業について説明する。レ−ザ発振器1はレ−ザ媒質
を励起してレ−ザ光1aを出力する。レ−ザ光ガイド2
を通過したレ−ザ光1aは、途中に設けられた反射鏡3
により光軸を集光レンズ4の方向に曲げられて集光レン
ズ4により集光され、集光レンズ4の焦点付近に置かれ
た被加工物7に照射される。被加工物7は加工テ−ブル
10b上の加工物支持剣山10cの上に固定され、サ−
ボモ−タ10dが加工テ−ブル10bを動かすことによ
り移動させられる。集光レンズ4と被加工物7の間には
被加工物7に近づくにつれて内径を細く絞られた加工ト
−チ6を設け、この加工ト−チ6に接続されたガス配管
8aを通じてガスボンベ8bより供給される補助ガスが
集光したレ−ザ光と同軸方向に被加工物7のレ−ザ照射
部分に吹き付けられる。加工形状、レ−ザ出力および被
加工物7の移動速度などの切断条件を入力した数値制御
装置11は、レ−ザ出力指令信号14をレ−ザ発振器1
に出力し、加工形状や移動速度に応じたサ−ボ指令信号
15をサ−ボモ−タ10dに送り、加工テ−ブル10b
上の被加工物7を動かして所要の形状に加工する。
備作業について説明する。レ−ザ発振器1はレ−ザ媒質
を励起してレ−ザ光1aを出力する。レ−ザ光ガイド2
を通過したレ−ザ光1aは、途中に設けられた反射鏡3
により光軸を集光レンズ4の方向に曲げられて集光レン
ズ4により集光され、集光レンズ4の焦点付近に置かれ
た被加工物7に照射される。被加工物7は加工テ−ブル
10b上の加工物支持剣山10cの上に固定され、サ−
ボモ−タ10dが加工テ−ブル10bを動かすことによ
り移動させられる。集光レンズ4と被加工物7の間には
被加工物7に近づくにつれて内径を細く絞られた加工ト
−チ6を設け、この加工ト−チ6に接続されたガス配管
8aを通じてガスボンベ8bより供給される補助ガスが
集光したレ−ザ光と同軸方向に被加工物7のレ−ザ照射
部分に吹き付けられる。加工形状、レ−ザ出力および被
加工物7の移動速度などの切断条件を入力した数値制御
装置11は、レ−ザ出力指令信号14をレ−ザ発振器1
に出力し、加工形状や移動速度に応じたサ−ボ指令信号
15をサ−ボモ−タ10dに送り、加工テ−ブル10b
上の被加工物7を動かして所要の形状に加工する。
【0004】上記の加工を行う前に、まずレンズガイド
5の中の集光レンズ4の位置またはレンズガイド5と加
工ト−チ6の長さを変えて集光レンズ4の焦点位置を、
例えば加工ト−チ6の先端に合わせる。その後、加工ト
−チ6の先端と被加工物7の間隔を、加工中に発生する
被加工物7の反りや歪みおよび表面に付着したスパッタ
付着物と加工ト−チ6の先端との接触によって、加工ト
−チ6および加工レンズ4の取り付けに狂いが生じて加
工不良の原因とならないように2〜5mmあけて、加工
テストを行いながら加工ト−チ6の先端と被加工物7の
間隔を調整することにより、切断速度が最大となる間隔
を倣い装置13に設定する。切断加工中は、倣い装置1
3に設定された加工ト−チ6と被加工物7との間隔を保
つように数値制御装置11はサ−ボモ−タ9aを動かし
て加工を進める。
5の中の集光レンズ4の位置またはレンズガイド5と加
工ト−チ6の長さを変えて集光レンズ4の焦点位置を、
例えば加工ト−チ6の先端に合わせる。その後、加工ト
−チ6の先端と被加工物7の間隔を、加工中に発生する
被加工物7の反りや歪みおよび表面に付着したスパッタ
付着物と加工ト−チ6の先端との接触によって、加工ト
−チ6および加工レンズ4の取り付けに狂いが生じて加
工不良の原因とならないように2〜5mmあけて、加工
テストを行いながら加工ト−チ6の先端と被加工物7の
間隔を調整することにより、切断速度が最大となる間隔
を倣い装置13に設定する。切断加工中は、倣い装置1
3に設定された加工ト−チ6と被加工物7との間隔を保
つように数値制御装置11はサ−ボモ−タ9aを動かし
て加工を進める。
【0005】一般にこの種のレ−ザ加工装置で軟鋼板な
どを溶接、切断、穴明けするときには複数の加工を同じ
一枚の板から連続して加工を行っている。最初の加工に
比べて、後の加工ほど被加工物7の表面温度は上昇して
ゆき、その温度上昇に伴いレ−ザ光の被加工物への吸収
率が変化して、加工ト−チ6と被加工物7の最適間隔が
変化する。しかし、従来のレ−ザ加工装置では倣い装置
13に設定された間隔は固定されたままであった。
どを溶接、切断、穴明けするときには複数の加工を同じ
一枚の板から連続して加工を行っている。最初の加工に
比べて、後の加工ほど被加工物7の表面温度は上昇して
ゆき、その温度上昇に伴いレ−ザ光の被加工物への吸収
率が変化して、加工ト−チ6と被加工物7の最適間隔が
変化する。しかし、従来のレ−ザ加工装置では倣い装置
13に設定された間隔は固定されたままであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のレ−ザ加工装置
では、倣い装置を用いて上記加工ト−チと焦点位置の距
離および加工ト−チと被加工物の間隔が一定となるよう
に設定し、加工時の被加工物と加工ト−チの間隔を検出
し、加工ト−チを上下させている。そのため、被加工物
の温度、表面状態等によりレ−ザ光の吸収反射係数が変
化し、加工ト−チと焦点位置と被加工物の間隔の最適値
が変化した状態でも、加工ト−チ6や加工レンズ4の焦
点位置と被加工物7の表面の間隔は最初に設定された数
値のままに倣い装置と数値制御装置により維持制御され
ており、そのため加工条件が最適状態からはずれるの
で、加工品質がばらついて問題点であった。
では、倣い装置を用いて上記加工ト−チと焦点位置の距
離および加工ト−チと被加工物の間隔が一定となるよう
に設定し、加工時の被加工物と加工ト−チの間隔を検出
し、加工ト−チを上下させている。そのため、被加工物
の温度、表面状態等によりレ−ザ光の吸収反射係数が変
化し、加工ト−チと焦点位置と被加工物の間隔の最適値
が変化した状態でも、加工ト−チ6や加工レンズ4の焦
点位置と被加工物7の表面の間隔は最初に設定された数
値のままに倣い装置と数値制御装置により維持制御され
ており、そのため加工条件が最適状態からはずれるの
で、加工品質がばらついて問題点であった。
【0007】本発明は、このような従来の問題点を解決
するものであり、レ−ザ加工の準備作業としての集光レ
ンズ高さと加工ト−チ位置の設定を簡便にして、加工速
度が常に最大となるようにして、加工歩留まりの向上と
品質の安定化を図るレ−ザ加工装置およびその集光レン
ズ高さ制御装置を提供することを目的とする。
するものであり、レ−ザ加工の準備作業としての集光レ
ンズ高さと加工ト−チ位置の設定を簡便にして、加工速
度が常に最大となるようにして、加工歩留まりの向上と
品質の安定化を図るレ−ザ加工装置およびその集光レン
ズ高さ制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、新たに加工ト−チの側面に光センサを設
け、不活性ガスを被加工物に吹き付けながらレ−ザ光を
照射したときに被加工物表面で生じる青色の発光を検出
し、青色発光の検出される範囲を用いて被加工物の表面
を簡便に設定する。
成するために、新たに加工ト−チの側面に光センサを設
け、不活性ガスを被加工物に吹き付けながらレ−ザ光を
照射したときに被加工物表面で生じる青色の発光を検出
し、青色発光の検出される範囲を用いて被加工物の表面
を簡便に設定する。
【0009】さらに、被加工物の一回前の加工サイクル
での青色発光範囲を数値制御装置に記憶し、次の加工サ
イクルの開始の際に同様に青色発光を検出しながら、加
工ト−チの先端の位置を数値制御装置内に記憶した発光
範囲の約1/5の長さの範囲で昇降して、被加工物の表
面を再設定するようにレンズの高さを補正してから加工
ガスに切り替えてから次の加工を開始する方法を用い
る。
での青色発光範囲を数値制御装置に記憶し、次の加工サ
イクルの開始の際に同様に青色発光を検出しながら、加
工ト−チの先端の位置を数値制御装置内に記憶した発光
範囲の約1/5の長さの範囲で昇降して、被加工物の表
面を再設定するようにレンズの高さを補正してから加工
ガスに切り替えてから次の加工を開始する方法を用い
る。
【0010】
【作用】本発明では、前記構成による集光レンズと加工
ト−チと被加工物の間隔が被加工物によるレ−ザ光の吸
収率が大きく、かつ加工速度を最大にする条件に簡便に
設定できるようになる。また、被加工物の吸収率が高く
なる加工ト−チとレンズ位置の条件を加工サイクルごと
に青色発光の境界を確認することで補正でき、加工品質
のばらつきによる歩留まりの低下がなくなる。
ト−チと被加工物の間隔が被加工物によるレ−ザ光の吸
収率が大きく、かつ加工速度を最大にする条件に簡便に
設定できるようになる。また、被加工物の吸収率が高く
なる加工ト−チとレンズ位置の条件を加工サイクルごと
に青色発光の境界を確認することで補正でき、加工品質
のばらつきによる歩留まりの低下がなくなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1および
図2を参照しながら説明する。なお、本実施例におい
て、前述の従来例で説明したものと同じ構成要素には同
じ符号を付して説明を省略し、以下においては新たに導
入した構成要素を中心に説明する。すなはち、本実施例
の特徴となる構成は従来例で説明した補助ガス配管8a
の途中に不活性ガスボンベ8cからの窒素を含む不活性
ガス8cを第2の補助ガスとして流すための切替弁8d
を配置し、また加工ト−チ6の側面に青色フィルタを付
けた光センサ18が取り付けられるとともに、この光セ
ンサ18からの出力18aを数値制御装置11に伝達す
る信号線路が設置されている。また、数値制御装置11
は、加工ト−チ6を昇降している間に光センサ出力18
aを受け、この光センサ出力18aのレベルが変化した
時の加工ト−チ6の高さを記憶する。
図2を参照しながら説明する。なお、本実施例におい
て、前述の従来例で説明したものと同じ構成要素には同
じ符号を付して説明を省略し、以下においては新たに導
入した構成要素を中心に説明する。すなはち、本実施例
の特徴となる構成は従来例で説明した補助ガス配管8a
の途中に不活性ガスボンベ8cからの窒素を含む不活性
ガス8cを第2の補助ガスとして流すための切替弁8d
を配置し、また加工ト−チ6の側面に青色フィルタを付
けた光センサ18が取り付けられるとともに、この光セ
ンサ18からの出力18aを数値制御装置11に伝達す
る信号線路が設置されている。また、数値制御装置11
は、加工ト−チ6を昇降している間に光センサ出力18
aを受け、この光センサ出力18aのレベルが変化した
時の加工ト−チ6の高さを記憶する。
【0012】次に、本実施例の動作について説明する。
従来例と同じ部分は省略し、本発明の基礎を与える青色
発光とレ−ザ光強度の関係を図2(a),(b)により
説明し、さらに集光レンズ4と加工ト−チ6先端および
被加工物7表面との位置関係を調整する方法、および数
値制御装置11の動作を説明する。
従来例と同じ部分は省略し、本発明の基礎を与える青色
発光とレ−ザ光強度の関係を図2(a),(b)により
説明し、さらに集光レンズ4と加工ト−チ6先端および
被加工物7表面との位置関係を調整する方法、および数
値制御装置11の動作を説明する。
【0013】レ−ザ光1aを集光して被加工物7に照射
した時のレ−ザ光1aのビ−ム強度と被加工物7による
レ−ザ光1aの吸収率の関係を図2(a)に示す。図2
(a)の結果は軟鋼鈑を加工する場合の例であるが、1
平方センチメ−トル当たり約10の6乗ワット以上とな
る限界強度I0を超えるときには、吸収率が急激に上昇
する。また、集光したレ−ザ光1aを不活性ガス8cを
吹き付けながら軟鋼鈑に照射した際に被加工物6表面で
観測される発光色の変化について発明者が測定した結果
を図2(b)に示す。吸収率が上昇する限界強度I0を
超えるところで発光が強くなり、発光色は赤またはオレ
ンジ色から青色に変化する。発光色が青色になる範囲は
集光レンズの焦点付近にあり、前記青色発光範囲内では
レ−ザ光強度が上昇して被加工物7表面に吹き付けられ
たガスがプラズマ化するため被加工物7へのレ−ザ光1
aの伝達が妨げられる場合があった。また、限界強度I
0は被加工物7の温度や表面の汚れにより変化するが、
青色発光範囲の端の付近で加工速度は最大になった。
した時のレ−ザ光1aのビ−ム強度と被加工物7による
レ−ザ光1aの吸収率の関係を図2(a)に示す。図2
(a)の結果は軟鋼鈑を加工する場合の例であるが、1
平方センチメ−トル当たり約10の6乗ワット以上とな
る限界強度I0を超えるときには、吸収率が急激に上昇
する。また、集光したレ−ザ光1aを不活性ガス8cを
吹き付けながら軟鋼鈑に照射した際に被加工物6表面で
観測される発光色の変化について発明者が測定した結果
を図2(b)に示す。吸収率が上昇する限界強度I0を
超えるところで発光が強くなり、発光色は赤またはオレ
ンジ色から青色に変化する。発光色が青色になる範囲は
集光レンズの焦点付近にあり、前記青色発光範囲内では
レ−ザ光強度が上昇して被加工物7表面に吹き付けられ
たガスがプラズマ化するため被加工物7へのレ−ザ光1
aの伝達が妨げられる場合があった。また、限界強度I
0は被加工物7の温度や表面の汚れにより変化するが、
青色発光範囲の端の付近で加工速度は最大になった。
【0014】切断開始に当たって、数値制御装置11は
被加工物7表面が集光レンズの焦点距離とされる位置に
なるようにサ−ボモ−タ9aを動かし、次に切替弁8d
を不活性ガスボンベ8c側に切り替えて加工ト−チ6よ
り被加工物7に向けて不活性ガス8cを吹き付ける。そ
して、レ−ザ発振器1を制御してレ−ザ光を射出しなが
ら、サ−ボモ−タ9aを動かして集光レンズ4の高さを
被加工物6表面から上昇させ、このようにレ−ザ光照射
位置を徐々に集光レンズ4の焦点位置よりずらしてい
く。
被加工物7表面が集光レンズの焦点距離とされる位置に
なるようにサ−ボモ−タ9aを動かし、次に切替弁8d
を不活性ガスボンベ8c側に切り替えて加工ト−チ6よ
り被加工物7に向けて不活性ガス8cを吹き付ける。そ
して、レ−ザ発振器1を制御してレ−ザ光を射出しなが
ら、サ−ボモ−タ9aを動かして集光レンズ4の高さを
被加工物6表面から上昇させ、このようにレ−ザ光照射
位置を徐々に集光レンズ4の焦点位置よりずらしてい
く。
【0015】このとき、集光レンズ4が上昇していくに
従いレ−ザ光は焦点位置より離れていくので、被加工物
7表面に照射されるレ−ザ光1aの強度はビ−ム断面積
の増大に反比例して減少してゆき、レ−ザ光照射面から
出る光の発光色が青色よりオレンジ色に変化する。この
時、光センサ18への入力光がオレンジ色になると同時
に光センサ出力18aのレベルが下がる。
従いレ−ザ光は焦点位置より離れていくので、被加工物
7表面に照射されるレ−ザ光1aの強度はビ−ム断面積
の増大に反比例して減少してゆき、レ−ザ光照射面から
出る光の発光色が青色よりオレンジ色に変化する。この
時、光センサ18への入力光がオレンジ色になると同時
に光センサ出力18aのレベルが下がる。
【0016】数値制御装置11は、光センサ18の出力
信号18aレベルが下がった時の集光レンズ4の高さを
記憶し、同時にレ−ザ発振器1の発振を停止し、切替弁
8dを切断用補助ガス8bにつなぎ替える。引き続いて
サ−ボモ−タ9aを動かし、集光レンズ4をその所定の
記憶している高さに移動させる。集光レンズ4の位置
は、レ−ザ光1aの被加工物7への吸収率がもっとも高
まる位置に設定され、切断加工を開始する。
信号18aレベルが下がった時の集光レンズ4の高さを
記憶し、同時にレ−ザ発振器1の発振を停止し、切替弁
8dを切断用補助ガス8bにつなぎ替える。引き続いて
サ−ボモ−タ9aを動かし、集光レンズ4をその所定の
記憶している高さに移動させる。集光レンズ4の位置
は、レ−ザ光1aの被加工物7への吸収率がもっとも高
まる位置に設定され、切断加工を開始する。
【0017】従来、切断加工を続けると、レ−ザ光1a
の吸収およびレ−ザ光1aと切断用補助ガス8bとの反
応熱により被加工物7の温度が上昇し、被加工物7のレ
−ザ光吸収率のレ−ザ光強度依存性が変化したり、被加
工物7の形状に微小なうねりがある場合などは集光レン
ズ4と被加工物7との距離が変化するため被加工物7表
面での照射強度が変化して吸収率が変わるなど、最適加
工速度条件を維持できなくなることがあった。
の吸収およびレ−ザ光1aと切断用補助ガス8bとの反
応熱により被加工物7の温度が上昇し、被加工物7のレ
−ザ光吸収率のレ−ザ光強度依存性が変化したり、被加
工物7の形状に微小なうねりがある場合などは集光レン
ズ4と被加工物7との距離が変化するため被加工物7表
面での照射強度が変化して吸収率が変わるなど、最適加
工速度条件を維持できなくなることがあった。
【0018】本実施例では、加工の継続による条件の変
化を以下のように補正する。すなわち、一加工サイクル
が終了した後、新たに加工サイクルを開始する時点で前
記青色発光範囲を数値制御装置11に記憶しておき、こ
の記憶しておいた青色発光範囲を次の加工サイクルの開
始時に利用する。まず、数値制御装置11により切替弁
8dを作動させて切断用補助ガス8bを不活性ガス8c
に切り替え、不活性ガス8cを吹き付けながら数値制御
装置11内に記憶していた発光範囲の約1/5の範囲で
加工ト−チ6を昇降して、レ−ザ光1aの照射で生ずる
発光が青色発光からオレンジ色発光に変わる境界の高さ
を光センサ18の出力信号18aのレベルの変化する時
の加工ト−チ6の高さとして調整する。そのあと、出力
信号18aのレベルが変化した時の加工ト−チ6の高さ
を新たに記憶すると共に、その高さにサ−ボモ−タ9a
を動かして加工ト−チ6を移動させ、切替弁8dを作動
させて流していた不活性ガス8cを切断用補助ガス8b
に切り替えて加工を再開する。
化を以下のように補正する。すなわち、一加工サイクル
が終了した後、新たに加工サイクルを開始する時点で前
記青色発光範囲を数値制御装置11に記憶しておき、こ
の記憶しておいた青色発光範囲を次の加工サイクルの開
始時に利用する。まず、数値制御装置11により切替弁
8dを作動させて切断用補助ガス8bを不活性ガス8c
に切り替え、不活性ガス8cを吹き付けながら数値制御
装置11内に記憶していた発光範囲の約1/5の範囲で
加工ト−チ6を昇降して、レ−ザ光1aの照射で生ずる
発光が青色発光からオレンジ色発光に変わる境界の高さ
を光センサ18の出力信号18aのレベルの変化する時
の加工ト−チ6の高さとして調整する。そのあと、出力
信号18aのレベルが変化した時の加工ト−チ6の高さ
を新たに記憶すると共に、その高さにサ−ボモ−タ9a
を動かして加工ト−チ6を移動させ、切替弁8dを作動
させて流していた不活性ガス8cを切断用補助ガス8b
に切り替えて加工を再開する。
【0019】なお、上記の動作説明では被加工物7表面
が集光レンズ4との距離が遠くなる方向、すなわち加工
ト−チ6先端を被加工物7表面より上の方へ青色発光範
囲の約1/5の範囲で移動させて位置合わせを行った
が、最適加工条件は被加工物7表面が集光レンズ4との
距離が近づく方向、すなわち加工ト−チ6先端を被加工
物7表面より下の方へ青色発光範囲の約1/5の範囲で
移動させても同様の最適条件となるものである。
が集光レンズ4との距離が遠くなる方向、すなわち加工
ト−チ6先端を被加工物7表面より上の方へ青色発光範
囲の約1/5の範囲で移動させて位置合わせを行った
が、最適加工条件は被加工物7表面が集光レンズ4との
距離が近づく方向、すなわち加工ト−チ6先端を被加工
物7表面より下の方へ青色発光範囲の約1/5の範囲で
移動させても同様の最適条件となるものである。
【0020】上記構成により、集光レンズ4を被加工物
7のレ−ザ光吸収率が最大となる位置に設定する作業を
簡便化でき、加工ト−チ6と被加工物7および集光レン
ズ4の間隔を最適位置に維持しながら最大の加工速度を
保つことができる。
7のレ−ザ光吸収率が最大となる位置に設定する作業を
簡便化でき、加工ト−チ6と被加工物7および集光レン
ズ4の間隔を最適位置に維持しながら最大の加工速度を
保つことができる。
【0021】
【発明の効果】本発明のレ−ザ加工装置によれば、前記
青色発光を検出するための光センサにより、集光レンズ
高さを被加工物表面での吸収率が最大となる位置に設定
しているので、加工速度を最大にする条件に簡便に設定
でき、レ−ザ光の照射条件や被加工物上での吸収条件の
ばらつきによる加工品質のばらつきを減少できる。
青色発光を検出するための光センサにより、集光レンズ
高さを被加工物表面での吸収率が最大となる位置に設定
しているので、加工速度を最大にする条件に簡便に設定
でき、レ−ザ光の照射条件や被加工物上での吸収条件の
ばらつきによる加工品質のばらつきを減少できる。
【図1】本発明の一実施例の構成を示す図
【図2】(a)レ−ザ光強度と被加工物表面での吸収率
の関係を示す図 (b)不活性ガス存在下のレ−ザ光照射による焦点近傍
での青色発光範囲を示す図
の関係を示す図 (b)不活性ガス存在下のレ−ザ光照射による焦点近傍
での青色発光範囲を示す図
【図3】従来のレ−ザ加工装置の構成を示す図
1 レ−ザ発振器 2 レ−ザ光ガイド 3 折り曲げ鏡 4 集光レンズ 5 レンズガイド 6 加工ト−チ 7 被加工物 8a 補助ガス用配管 8b 加工用補助ガス 8c 不活性ガス 8d 切替弁 10b 加工テ−ブル 11 数値制御装置 18 光センサ
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくともレ−ザ発振器とレ−ザ光ガイ
ドと折り曲げ鏡と集光レンズとその集光レンズを保持す
るレンズガイドと補助ガスを吹き付ける加工ト−チと補
助ガス源と被加工物を保持して移動する加工テ−ブル、
および前記加工テ−ブルとレ−ザ発振器を制御する数値
制御装置より構成されるレ−ザ加工装置において、前記
補助ガス源に加工用補助ガスと窒素ガスを含む不活性ガ
スの容器を納め、前記加工ト−チと補助ガス源の間に切
替弁を入れ、前記加工ト−チの側面に光センサを設けた
構成とし、前記不活性ガスを被加工物に吹き付けながら
レ−ザ光を照射して被加工物表面でプラズマ化したガス
による青色の発光を検出し、青色発光の検出されるレン
ズ高さの青色発光範囲の中でレンズ焦点より遠方端の上
下の前記青色発光範囲長さの約1/5の範囲内に被加工
物の表面を設定する機能を付与したことを特徴とするレ
−ザ加工装置。 - 【請求項2】 被加工物の一回前の加工サイクルでの青
色発光範囲を数値制御装置に記憶し、次のサイクルの開
始の際に加工ト−チを数値制御装置内に記憶した青色発
光範囲の約1/5の長さの範囲で昇降して不活性ガスを
被加工物に吹き付けながらレ−ザ光を照射し、被加工物
表面の青色発光を検出し、昇降範囲内で青色発光の検出
される下端に被加工物の表面を設定するようにレンズ高
さを補正してから加工用補助ガスを流して次の加工を開
始させることを特徴とする請求項1記載のレ−ザ加工装
置の集光レンズ高さ制御方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4055178A JP2924423B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | レーザ加工装置とその集光レンズ高さ制御方法 |
DE69219101T DE69219101T2 (de) | 1992-02-03 | 1992-11-06 | Laserbearbeitungsvorrichtung und Verfahren zum Einstellen der Höhe des Kondensor |
EP92119082A EP0554523B1 (en) | 1992-02-03 | 1992-11-06 | Laser beam machining apparatus and method for adjusting the height of its condenser lens |
US07/974,436 US5334816A (en) | 1992-02-03 | 1992-11-12 | Laser beam machining apparatus and method for adjusting the height of its condenser lens |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4055178A JP2924423B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | レーザ加工装置とその集光レンズ高さ制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05253686A JPH05253686A (ja) | 1993-10-05 |
JP2924423B2 true JP2924423B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=12991473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4055178A Expired - Fee Related JP2924423B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-03-13 | レーザ加工装置とその集光レンズ高さ制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2924423B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-13 JP JP4055178A patent/JP2924423B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05253686A (ja) | 1993-10-05 |
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