JP2924302B2 - カラーフィルタおよび液晶表示素子 - Google Patents

カラーフィルタおよび液晶表示素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子に使用され
るカラ−フィルタに関するものであり、さらに詳しく
は、エッチング特性や低抵抗の点で優れた透明導電層を
有するカラ−フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に透明導電層としては酸化インジウ
ムに錫を数%ド−プしたITOなどの酸化物半導体が採
用される。液晶表示素子用途には高透明化および低抵抗
化の要請が強く、透明導電層の改良が続けられている。
また液晶表示素子用途には画素に対応したパタ−ンを作
るために透明導電層は良好なエッチング特性を備えてい
ることも要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高透明
化および低抵抗化の改良やエッチング性の改良は、もっ
ぱらガラス基体上に直接設けられた透明導電層について
検討されてきており、有機着色層や保護層等の有機物層
の上に透明導電層を設ける場合については研究例は非常
に少ない。本発明者らはカラ−フィルタの製造にあたっ
て有機物層の上に透明導電層を積層することを試みたと
ころ、透明導電層の製造条件、有機物層の組成や状態を
十分制御しないと、ガラス基体上に透明導電層を直接積
層した場合に比べて特性が劣った透明導電層ができる問
題があることが明らかになった。すなわち、抵抗値が大
きくなってしまったり、エッチングにおいてサイドエッ
チングが大きかったり、不規則なサイドエッチングが起
きたりすることが明らかになった。
【0004】本発明者らは上記のごとき課題を解決せん
と鋭意検討した結果、本発明に到達した。その目的とす
るところは、高透明性、低抵抗性およびエッチング特性
に優れた透明導電層を備えたカラ−フィルタを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
以下の構成により達成される。
【0006】(1) 基体、有機着色層および透明導電層を
この順に積層したカラ−フィルタであって、該透明導電
層が多結晶体であり、そのグレインサイズが0.1〜1
μmの範囲であることを特徴とするカラ−フィルタ。
【0007】(2) 有機着色層と透明導電層の間に保護層
を有してなる前項記載のカラ−フィルタ。
【0008】本発明において使用される基体としては、
耐熱性や寸法安定性の点でガラスであることが好ましい
が、ポリエチレンテレフタレ−トやポリカ−ボネ−トな
どのプラスチックも使用することができる。これらの基
体と有機着色層との間に遮光や基体と有機着色層との相
互作用の防止を目的として層を挿入することは適宜許さ
れる。遮光層としては、クロム膜や部分酸化させたクロ
ム膜が好適である。基体と有機着色層との相互作用を防
止するための層としては、酸化シリコン膜が好適であ
る。遮光方法としては遮光層の挿入のほか、有機着色層
の重ね合わせにより透過光を減少させる方法も採用でき
る。
【0009】本発明において使用される有機着色層は、
着色剤とポリマの複合体からなる。着色剤としては顔料
や染料が用いられるが、特に耐熱性および耐光性の良好
な顔料が好ましい。一方、ポリマとしては200℃以上
の熱処理でも軟化、分解、着色を生じない高分子材料が
用いられ、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、ア
クリル樹脂、ポリビニルアルコ−ル樹脂、ポリイミド樹
脂およびこれらの混合物が好ましく用いられる。中でも
耐熱姓に優れるポリイミド樹脂が特に好ましい。これら
に感光性を付与した樹脂も好ましく用いられる。
【0010】上記有機着色層の上には直接または保護層
を介して所定の透明導電層が形成される。
【0011】本発明において使用される透明導電層とし
ては、酸化錫、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸
化亜鉛、酸化カドミウム、錫添加酸化インジウム(IT
O)、錫添加酸化カドミウムなどが用いられるが、中で
もITOが高透明性および低抵抗性の点で好ましい。I
TOにおける錫の添加量は重量で5〜15%の範囲が抵
抗値を小さくするために好ましく、7〜13%がさらに
好ましい。透明導電層の厚みは、必要とされる表面抵抗
値によって変化するが、0.005〜0.3μmの範囲
が好ましく、0.01〜0.2μmの範囲がさらに好ま
しい。
【0012】本発明の透明導電層は多結晶体である。多
結晶体は単結晶部分の集合体であり、各々の単結晶部分
では結晶配向方向が揃うなど単結晶の性質を持つが、膜
全体としては、結晶配向などの秩序性を持たないもので
ある。ここでは、各々の単結晶部分をグレインと呼ぶ。
該グレインのサイズは例えば走査型電子顕微鏡による透
明導電膜表面の結晶構造を観察することにより知ること
ができる。グレインとグレインの間には粒界があり、一
つ一つのグレインを見分けることができる。グレインは
さらにその中に配向した粒子群を持つことがある。
【0013】本発明の透明導電膜のグレインサイズは
0.1〜1μmの範囲であることが重要である。グレイ
ンサイズが0.1μm未満の場合は抵抗値が増大した
り、サイドエッチングが進んだり、不均一なサイドエッ
チングが発生する。グレインサイズが1μm以上の場合
もかえって不均一なサイドエッチングが発生しやすい。
図1は透明導電膜表面の結晶構造の1例を示すもので本
発明で規定するグレインサイズを満足するものであり、
結晶方位の揃った約0.3μmの不定形の領域が一つの
グレインである。
【0014】有機着色上に保護層を介して透明導電層を
形成する場合、保護層としては、ポリイミド樹脂、オル
ガノシランを縮重合して得られるシリコ−ン樹脂、オル
ガノシランとイミド基を有する化合物とを縮重合して得
られるイミド変性シリコ−ン樹脂などが採用される。
【0015】ポリイミド樹脂からなる保護層は、縮合反
応タイプのポリイミド前駆体を塗布、キュアすることに
よって得られる。例えばテトラカルボン酸二無水物、ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物などとジアミノ化合
物を溶媒中で重合させることにより、ポリアミド酸溶液
すなわち縮合反応タイプのポリイミド前駆体を得ること
ができる。テトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメリット
酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタ
ル酸二無水物などを挙げることができる。ジアミノ化合
物の具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−
ジアミノジフェニルメタン、P−フェニレンジアミンな
どを挙げることができる。該ポリイミド樹脂には、耐熱
性を損なわない範囲でアミノ基、アミド基、カルボキシ
ル基、スルホンアミド基などの各置換基を有していても
良い。
【0016】本発明の保護層に塗布性、接着性などの改
善を目的として、カップリング剤などの接着性付与剤や
非イオン性界面活性剤などを加えることは適宜許され
る。
【0017】以下、本発明によるカラ−フィルタの製造
方法の概略を保護層を有する場合を中心に説明するが、
これに限定されるものではない。
【0018】スパッタ法によって酸化クロムからなる遮
光層をガラス基体上に形成し、フォトリソグラフィ法に
よって格子状に加工する。赤、青、緑の顔料とポリマ−
と溶媒を分散混合した3種類のペ−ストを用意する。ス
トライプ状の酸化クロム層が形成されたガラス上へ緑ペ
−ストを塗布しセミキュアした後、フォトリソグラフィ
法によって画素に対応したストライプ状の緑有機着色層
を形成し、キュアする。同様にして、続けて赤、青の有
機着色層を形成する。3色の画素が形成された上へポリ
イミド前駆体溶液を塗布、キュアし、保護層とする。該
保護層を設けた基体を所定の条件で加熱処理またはプラ
ズマ処理する。次いでスパッタ法によってITO透明導
電層を形成し、フォトリソグラフィ法によってストライ
プ状に加工する。かくして本発明のカラ−フィルタを得
る。保護層を設けず、有機着色層上に直接透明導電層を
形成する場合には、有機着色層を設けた基体を所定の条
件で加熱処理またはプラズマ処理した後、スパッタ法に
よってITO透明導電層を形成する。
【0019】該加熱処理は、透明導電膜形成直前、具体
的には透明導電層形成前の10時間以内に実施すること
が好ましく、5時間以内に実施することがさらに好まし
い。該加熱処理としては170℃以上の温度雰囲気に3
0分間以上保管することが好ましい。エッチング特性に
優れたグレインサイズが0.1〜1μmの透明導電層を
得られる点で、該温度雰囲気は170〜350℃の範囲
であることが好ましく、200〜300℃の範囲である
ことがさらに好ましい。該加熱処理の時間は30分〜3
時間の範囲であることが好ましい。該加熱処理の雰囲気
は特に限定されないが、シリコ−ン樹脂やイミド変性シ
リコ−ン樹脂の上に透明導電層を形成する場合には、大
気など酸素や水蒸気を含む雰囲気が好適に採用される。
【0020】該プラズマ処理とは、減圧下で発生させた
グロ−放電に処理物を晒すことを言う。プラズマ処理装
置としては公知のものが利用できるが、グレインサイズ
が0.1〜1μmで低抵抗およびエッチング特性に優れ
た透明導電層を得られる点で、処理時の圧力は、10-3
〜20Torrの範囲が好ましく、10-2〜5Torrの範囲が
さらに好ましい。処理雰囲気としては、空気、ネオン、
アルゴン、クリプトン、窒素、酸素などが採用できる
が、中でも空気、アルゴン、窒素は抵抗値の減少に効果
が大きく好ましい。減圧下で発生させたグロ−放電の他
に常圧プラズマと呼ばれる大気圧のヘリウムもしくはア
ルゴンとアセトンなどのケトン類の混合ガス雰囲気での
グロ−放電も採用することができる。プラズマ処理は、
加熱処理の場合と同様に透明導電膜形成直前、具体的に
は透明導電層形成前の10時間以内に実施することが好
ましく、5時間以内に実施することがさらに好ましい。
【0021】スパッタ法や真空蒸着法では減圧下で透明
導電層を形成するが、透明導電層の形成に先立つ真空排
気中に透明導電層形成時の温度よりも10〜100℃、
より好ましくは20〜50℃だけ有機物層が形成された
基体の温度を上げておいてから、所定の温度まで基体の
温度を下げて透明導電層を形成することが、グレインサ
イズが0.1〜1μmの大きさで、エッチング特性に優
れた透明導電層を得られる点で望ましい。透明導電層の
形成に先立つ真空排気時間を例えば30分以上と十分長
くとることもエッチング特性に優れた透明導電層を得ら
れる点で好ましい。 [特性の測定方法、評価方法] (1)グレインサイズの測定方法 電界放出走査型電子顕微鏡(FE-SEM)で透明導電層を2万
倍に拡大し、観察する。不定形のモザイク状のグレイン
構造が見られたら、任意の位置に2μm四方の枠を設定
し、その枠内で観察される全てのグレインについてそれ
ぞれ最大径を測定する。この測定値の平均をグレインサ
イズとする。 (2)エッチング特性の評価方法 得られた透明導電層試料をフォトリソグラフィ法によっ
てストライプ状にエッチングし、レジストパタ−ンの幅
からの広がりやストライプの直線性からエッチング特性
を評価する。エッチングは40℃の塩酸と塩化第二鉄が
2:1の混合液中で行い、ジャストエッチングできる時
間の2倍の時間をかけてオ−バ−エッチングした。レジ
ストパタ−ンの幅からの広がり(サイドエッチング)が
小さく、ストライプの直線性が良いものが好ましい。 (3)抵抗値の測定方法 四探針抵抗測定器(共和理研(株) model K-705RD)を
用いた。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】実施例1 スパッタ法によって厚さ0.1μmの酸化クロム遮光層
をガラス基体上に形成し、フォトリソグラフィ法によっ
て、一方は110μmピッチ、これと直交する方向には
330μmピッチで線幅が30μmの格子状に加工し
た。赤、緑、青の顔料としてそれぞれColor Index No.7
3905 Pigment Red 209で示されるキナクリドン系顔料、
Color Index No.74160 Pigment Green 36 で示されるフ
タロシアニングリ−ン系顔料、Color Index No.74160 P
igment blue 15-4で示されるフタロシアニンブル−系顔
料を用意した。透明なポリイミド前駆体溶液(東レ
(株)製“セミコファイン”SP−910)と上記顔料
とを分散混合した赤、緑、青の3種類のペ−ストを用意
した。格子状の酸化クロム層が形成されたガラス上へ緑
ペ−ストを塗布しセミキュアした後、フォトリソグラフ
ィ法によって、該格子の開口部を埋めるように、画素に
対応した幅90μm、ピッチ330μmのストライプ状
の緑有機着色層を形成し、キュアした。該緑有機着色層
の厚さは1.5μmとした。同様にして、続けて赤、青
の有機着色層を形成した。透明なポリイミド前駆体溶液
(東レ(株)製“セミコファイン”SP−910)を該
有機着色層上に塗布し、キュアして厚さ2μmの保護層
を得た。
【0024】プラズマリアクター(ヤマト科学(株)製
model PC−101A)にて0.5Torrの空
気雰囲気中で、該保護層を設けた基体に100W、1分
間のプラズマ処理を施した。プラズマ処理後3時間以内
にスパッタ法によって錫が10%含有されたITO層を
0.11μmの厚さで該保護層上に形成した。ITO層
形成前の真空排気時間は15分、ITO層形成中の基体
の温度は250℃とした。該ITO層をフォトリソグラ
フィ法によって該格子の開口部を埋めるように有機着色
層のストライプとは直交する方向に幅290μm,ピッ
チ330μmのストライプ状にエッチングした。ITO
層のエッチングは塩酸と塩化第二鉄とが2:1の混合液
にて行った。かくして本発明のカラーフィルタを得た。
【0025】ストライプ状に加工する前に測定したIT
O層の表面抵抗値は19Ω/□と十分小さかった。IT
O層のストライプの直線性は良好で、またレジストパタ
−ンに比べてサイドエッチングは7%と小さかった。図
1に示したようなITO層の表面結晶構造が観察され、
そのグレインサイズは0.33μmであった。
【0026】実施例2 実施例1と同様にして、赤、青、緑の有機着色層および
保護層を形成した。
【0027】該保護層を設けた基体に熱風オ−ブンにて
250℃で1時間の加熱処理を施した。3時間以内に実
施例1と同様にしてITO膜を形成し、エッチングを施
して、本発明のカラ−フィルタを得た。
【0028】ストライプ状に加工する前に測定したIT
O層の表面抵抗値は18.8Ω/□と十分小さかった。
ITO層のストライプの直線性は特に良好で、またレジ
ストパタ−ンに比べてサイドエッチングは5%と小さか
った。ITO層のグレインサイズは0.31μmであっ
た。
【0029】実施例3 実施例1と同様にして、赤、青、緑の有機着色層を形成
した。該有機着色層上には保護層を形成しなかった。
【0030】該有機着色層上に設けた基体に熱風オ−ブ
ンにて250℃で1時間の加熱処理を施した。3時間以
内に実施例1と同様にしてITO膜を形成し、エッチン
グを施して、本発明のカラ−フィルタを得た。
【0031】ストライプ状に加工する前に測定したIT
O層の表面抵抗値は19.0Ω/□と十分小さかった。
ITO層のストライプの直線性は良好で、またレジスト
パタ−ンに比べてサイドエッチングは7%と小さかっ
た。ITO層のグレインサイズは0.31μmであっ
た。
【0032】比較例1 保護層形成後、特に処理を行わなかったこと以外は実施
例1および2と同様にしてカラ−フィルタを作製した。
【0033】ストライプ状に加工する前に測定したIT
O層の表面抵抗値は19.8Ω/□と比較的小さかった
が、ITO層のストライプの幅方向端部には不規則な剥
離が生じ直線性が損なわれたほか、レジストパターンに
比べて30%のサイドエッチングやクラックが観察され
た。またエッチング後のITO層は大気中保管でクラッ
クの進行が見られた。図2に示したようなITO層の結
晶構造が観察され、そのグレインサイズは約0.07μ
mと小さかった。比較例2 実施例1と同様にして、赤、青、緑の有機着色層を形成
した。該有機着色層上には保護層を形成しなかった。該
有機着色層形成後、試料を1週間大気中に放置した。該
試料を特に処理を行わなかったこと以外は実施例1と同
様にしてITO層を形成し、エッチングを施した。スト
ライプ状に加工する前に測定したITO層の表面抵抗は
22.8Ω/□と実施例3に比べて大きかった。また、
ITO層の結晶構造が観察され、そのグレインサイズは
0.08μmと小さかった。ITO層をストライプ状に
エッチング加工したところ、ストライプの幅方向端部に
は不規則な剥離が生じ直線性が失われたたほか、レジス
トパターンに比べて29%のサイドエッチングやクラッ
クが観察された。また、エッチング後のITO層は大気
中保管でクラックの進行が見られた。未エッチングのI
TO層でも200℃程度の加熱と冷却を施すとクラック
が発生するものがあった。
【0034】
【発明の効果】本発明は、有機着色層や保護層等の有機
物層の上に0.1〜1μmの範囲の大きさのグレインを
持つ透明導電層を形成したので、エッチング特性に優
れ、さらに小さな抵抗値が得られたものである。有機物
層の上では透明導電層をややオ−バ−エッチングすると
顕著なサイドエッチングや不均一なサイドエッチングが
起こりやすいが、本発明の透明導電層では良好なエッチ
ングができたものである。オ−バ−エッチングしても良
好なパタ−ンが得られることは、製造工程を安定させる
ために効果が大きい。また不均一なサイドエッチングは
表示品質を劣化させ好ましくない。液晶表示素子製造時
の熱履歴や洗浄によるクラックの発生が抑制される効果
もあった。透明導電層の抵抗値が小さいことは、液晶駆
動信号の遅延が抑えられ、より大型のディスプレイが可
能になったり、液晶駆動信号回路への負担が小さくなる
ので非常に重要である。
【0035】
【発明の作用】有機着色層や保護層等の有機物層を形成
した基体に適当な前処理を施した後、透明導電層を形成
したり、透明導電層を形成する際に適当な条件を選ぶこ
とにより透明導電層形成時の有機物層からの水、有機溶
媒、オリゴマなどの脱ガスを抑えたり、透明導電層形成
に適した表面化学状態を準備することにより、0.1〜
1μmの大きさのグレインが得られるものと推定され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はカラ−フィルタの透明導電層表面の結晶
構造の1例を示す電子顕微鏡写真であり、本発明で規定
するグレインサイズを満足するものである。
【図2】図2はカラ−フィルタの透明導電層表面の結晶
構造の他の例を示す電子顕微鏡写真であり、本発明で規
定する条件を満足しないものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−198131(JP,A) 特開 平1−121820(JP,A) 特開 平2−194943(JP,A) 特開 平2−77017(JP,A) 特開 平2−203320(JP,A) 特開 平3−75728(JP,A) 特開 平3−308105(JP,A) 特開 昭52−131196(JP,A) 特開 昭62−213281(JP,A) 特開 昭61−253715(JP,A) 特開 昭62−66666(JP,A) 特開 昭52−56551(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 5/20 101 G02F 1/1335 505

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体、有機着色層および透明導電層をこの
    順に積層したカラーフィルタであって、該透明導電層が
    多結晶体であり、そのグレインサイズが0.1〜1μm
    の範囲であることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 【請求項2】有機着色層と透明導電層の間に保護層を有
    してなる請求項1記載のカラーフィルタ。
  3. 【請求項3】請求項1〜2のいずれかに記載のカラーフ
    ィルタを使用したことを特徴とする液晶表示素子。
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