JP2924184B2 - 交流発電機 - Google Patents
交流発電機Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流発電機に関するも
のである。
のである。
【0002】
【従来の技術】ブラシ付交流発電機においては、回転子
の爪状界磁極間に永久磁石を介在すると、爪状界磁極間
の大きな漏れ磁束を低減することができ、磁気回路の磁
束が増して発電効率の向上に大きく寄与する。ところ
が、永久磁石に回転子巻線(界磁巻線)に発生する熱が
伝わると磁石特性が低下して、熱時にはその効果が減少
する。これを防止するために、爪状界磁極と界磁巻線と
を離間させ誘導子型磁極とする方法がある。
の爪状界磁極間に永久磁石を介在すると、爪状界磁極間
の大きな漏れ磁束を低減することができ、磁気回路の磁
束が増して発電効率の向上に大きく寄与する。ところ
が、永久磁石に回転子巻線(界磁巻線)に発生する熱が
伝わると磁石特性が低下して、熱時にはその効果が減少
する。これを防止するために、爪状界磁極と界磁巻線と
を離間させ誘導子型磁極とする方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この場合、磁
気回路のギャップ箇所が2ケ所/1ループであったもの
が4ケ所/1ループとなり著しく磁路抵抗が増加してし
まっていた。この発明の目的は、磁束を高めて発電効率
を向上させることができる交流発電機を提供することに
ある。
気回路のギャップ箇所が2ケ所/1ループであったもの
が4ケ所/1ループとなり著しく磁路抵抗が増加してし
まっていた。この発明の目的は、磁束を高めて発電効率
を向上させることができる交流発電機を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、回転軸に一
体回転可能に連結された軸連結部と、当該軸連結部の外
周側においてS極及びN極の爪状界磁極とを有するラン
ドル回転子と、前記ランドル回転子に離間して設けら
れ、界磁巻線を巻装したスプールと、前記ランドル回転
子に離間して設けられ、出力巻線を巻装したステータコ
アと、前記ランドル回転子の軸連結部に対して前記スプ
ールに面して設けられ、前記界磁巻線による磁気回路に
起磁力を付与するように着磁した起磁力付与用永久磁石
とを備えた交流発電機をその要旨とする。
体回転可能に連結された軸連結部と、当該軸連結部の外
周側においてS極及びN極の爪状界磁極とを有するラン
ドル回転子と、前記ランドル回転子に離間して設けら
れ、界磁巻線を巻装したスプールと、前記ランドル回転
子に離間して設けられ、出力巻線を巻装したステータコ
アと、前記ランドル回転子の軸連結部に対して前記スプ
ールに面して設けられ、前記界磁巻線による磁気回路に
起磁力を付与するように着磁した起磁力付与用永久磁石
とを備えた交流発電機をその要旨とする。
【0005】又、回転軸に一体回転可能に連結される円
筒部と該円筒部から外周側に延びる円板部を有する軸連
結部と、当該軸連結部の外周側においてS極及びN極の
爪状界磁極とを有するランドル回転子と、前記ランドル
回転子に離間して設けられ、界磁巻線を巻装したスプー
ルと、前記ランドル回転子に離間して設けられ、出力巻
線を巻装したステータコアと、前記円筒部と前記円板部
の間に設けられ、前記界磁巻線による磁気回路に起磁力
を付与するように着磁した起磁力付与用永久磁石とを備
えた交流発電機としてもよい。又、前記ランドル回転子
の爪状界磁極の間には近接する爪状界磁極と極性が等し
くなるように着磁した漏洩磁束低減用永久磁石を配置す
るのが好ましい。又、前記ランドル回転子に設けた漏洩
磁束低減用永久磁石の外周には、非磁性材料よりなる飛
出防止材を巻回するのが好ましい。又、前記ランドル回
転子に設けた起磁力付与用永久磁石と前記漏洩磁束低減
用永久磁石とを樹脂磁石材料で成形するのが好ましい。
筒部と該円筒部から外周側に延びる円板部を有する軸連
結部と、当該軸連結部の外周側においてS極及びN極の
爪状界磁極とを有するランドル回転子と、前記ランドル
回転子に離間して設けられ、界磁巻線を巻装したスプー
ルと、前記ランドル回転子に離間して設けられ、出力巻
線を巻装したステータコアと、前記円筒部と前記円板部
の間に設けられ、前記界磁巻線による磁気回路に起磁力
を付与するように着磁した起磁力付与用永久磁石とを備
えた交流発電機としてもよい。又、前記ランドル回転子
の爪状界磁極の間には近接する爪状界磁極と極性が等し
くなるように着磁した漏洩磁束低減用永久磁石を配置す
るのが好ましい。又、前記ランドル回転子に設けた漏洩
磁束低減用永久磁石の外周には、非磁性材料よりなる飛
出防止材を巻回するのが好ましい。又、前記ランドル回
転子に設けた起磁力付与用永久磁石と前記漏洩磁束低減
用永久磁石とを樹脂磁石材料で成形するのが好ましい。
【0006】
【作用】請求項1の発明によれば、起磁力付与用永久磁
石により、界磁巻線による磁気回路に起磁力が付与され
る。よって、4つのギャップを通過することによる磁路
抵抗に対する補償が行われる。又、ランドル回転子の軸
連結部に対して起磁力付与用永久磁石が前記スプールに
面して設けられているため、高温のステータコアの熱が
ランドル回転子を通じてスプールの内側から界磁巻線に
伝達されることが直接的に抑制される。請求項2の発明
によれば、起磁力付与用永久磁石により、界磁巻線によ
る磁気回路に起磁力が付与される。よって、4つのギャ
ップを通過することによる磁路抵抗に対する補償が行わ
れる。又、ランドル回転子の円筒部と円板部の間に起磁
力付与用永久磁石を設けたため,高温のステータコアの
熱がランドル回転子の円筒部を通じてスプールの内側か
ら界磁巻線に伝達されることが間接的に抑制される。
又、漏洩磁束低減用永久磁石により漏洩磁束の低減が図
られる。
石により、界磁巻線による磁気回路に起磁力が付与され
る。よって、4つのギャップを通過することによる磁路
抵抗に対する補償が行われる。又、ランドル回転子の軸
連結部に対して起磁力付与用永久磁石が前記スプールに
面して設けられているため、高温のステータコアの熱が
ランドル回転子を通じてスプールの内側から界磁巻線に
伝達されることが直接的に抑制される。請求項2の発明
によれば、起磁力付与用永久磁石により、界磁巻線によ
る磁気回路に起磁力が付与される。よって、4つのギャ
ップを通過することによる磁路抵抗に対する補償が行わ
れる。又、ランドル回転子の円筒部と円板部の間に起磁
力付与用永久磁石を設けたため,高温のステータコアの
熱がランドル回転子の円筒部を通じてスプールの内側か
ら界磁巻線に伝達されることが間接的に抑制される。
又、漏洩磁束低減用永久磁石により漏洩磁束の低減が図
られる。
【0007】又、ランドル回転子の回転に伴い漏洩磁束
低減用永久磁石が遠心力を受けるが、飛出防止材により
飛び出しが防止される。又、ランドル回転子に設けた起
磁力付与用永久磁石と漏洩磁束低減用永久磁石とを樹脂
磁石材料で一体成形することにより製造が容易となる。
低減用永久磁石が遠心力を受けるが、飛出防止材により
飛び出しが防止される。又、ランドル回転子に設けた起
磁力付与用永久磁石と漏洩磁束低減用永久磁石とを樹脂
磁石材料で一体成形することにより製造が容易となる。
【0008】
【実施例】以下、この発明を具体化した一実施例を図面
に従って説明する。図1は、本発明を車両用交流発電機
に適用した例であり、図2には図1のA−A断面を示
す。図1に示すように、この発電機は前側及び後側のフ
レーム1,2よりなるハウジング本体3を備えている。
前側及び後側のフレーム1,2は両端に雄ねじ部4a,
4bを有するボルトスタッド4及びナット5を介して互
いに結合されている。
に従って説明する。図1は、本発明を車両用交流発電機
に適用した例であり、図2には図1のA−A断面を示
す。図1に示すように、この発電機は前側及び後側のフ
レーム1,2よりなるハウジング本体3を備えている。
前側及び後側のフレーム1,2は両端に雄ねじ部4a,
4bを有するボルトスタッド4及びナット5を介して互
いに結合されている。
【0009】ハウジング本体3の内部において後側フレ
ーム2には環状のスプール6が固定されている。このス
プール6には励磁電流供給用の界磁巻線7が巻装されて
いる。つまり、スプール6は界磁巻線7の巻枠と界磁磁
気回路の継鉄部とを兼ねている。そして、スプール6と
界磁巻線7とにより界磁励磁力が与えられる。又、ハウ
ジング本体3の内部において前側フレーム1の内壁部に
はステータコア(電機子鉄心)8が固定され、同ステー
タコア8には出力電流発生用の出力巻線(三相巻線)9
が巻装されている。さらに、出力巻線9は発電機内に内
蔵した整流装置に接続されている。
ーム2には環状のスプール6が固定されている。このス
プール6には励磁電流供給用の界磁巻線7が巻装されて
いる。つまり、スプール6は界磁巻線7の巻枠と界磁磁
気回路の継鉄部とを兼ねている。そして、スプール6と
界磁巻線7とにより界磁励磁力が与えられる。又、ハウ
ジング本体3の内部において前側フレーム1の内壁部に
はステータコア(電機子鉄心)8が固定され、同ステー
タコア8には出力電流発生用の出力巻線(三相巻線)9
が巻装されている。さらに、出力巻線9は発電機内に内
蔵した整流装置に接続されている。
【0010】一方、前側及び後側のフレーム1,2の中
心部には軸受凹部1a,2aが形成され、この軸受凹部
1a,2aにベアリング10,11が配置されている。
このベアリング10,11により回転軸12が回転可能
に支持されている。この回転軸12の前端部には、駆動
ベルト連結用のプーリ13が固着され、機関からプーリ
13に駆動力が伝達され、回転軸12が回転するように
なっている。
心部には軸受凹部1a,2aが形成され、この軸受凹部
1a,2aにベアリング10,11が配置されている。
このベアリング10,11により回転軸12が回転可能
に支持されている。この回転軸12の前端部には、駆動
ベルト連結用のプーリ13が固着され、機関からプーリ
13に駆動力が伝達され、回転軸12が回転するように
なっている。
【0011】又、ハウジング本体3の内部における回転
軸12にはランドル回転子14が連結されている。図3
に示すように、ランドル回転子14は軸連結部(界磁鉄
心ボス部)15を有し、この軸連結部15は円筒部15
aと円筒部15aの前端から外周側に延びる円板部15
bとからなる。軸連結部15の円筒部15aには回転軸
12が連結され、回転軸12が回転するとランドル回転
子14も一体的に回転する。又、軸連結部15の円板部
15bの外周部には6個のN極となる爪状界磁極16a
が形成されている。又、この爪状界磁極16aには外周
面に配置したメタルテンションテープ17によってS極
となる爪状界磁極16bが固定されている。爪状界磁極
16bは爪状界磁極16aに対し噛み合うように交互に
離間して配置されている。
軸12にはランドル回転子14が連結されている。図3
に示すように、ランドル回転子14は軸連結部(界磁鉄
心ボス部)15を有し、この軸連結部15は円筒部15
aと円筒部15aの前端から外周側に延びる円板部15
bとからなる。軸連結部15の円筒部15aには回転軸
12が連結され、回転軸12が回転するとランドル回転
子14も一体的に回転する。又、軸連結部15の円板部
15bの外周部には6個のN極となる爪状界磁極16a
が形成されている。又、この爪状界磁極16aには外周
面に配置したメタルテンションテープ17によってS極
となる爪状界磁極16bが固定されている。爪状界磁極
16bは爪状界磁極16aに対し噛み合うように交互に
離間して配置されている。
【0012】メタルテンションテープ17は帯状の非磁
性ステンレス鋼板であり、厚さが0.8mm程度であ
る。そして、メタルテンションテープ17はランドル回
転子14の表面に多点で溶着され回転子14を緊縛して
いる。そして、図1に示すように、スプール6の内周側
及び前側には僅かに離間してランドル回転子14の軸連
結部15が配置されるとともに、スプール6とステータ
コア8との間にはランドル回転子14の爪状界磁極16
b,16aが配置されている。このとき、界磁巻線7に
よる起磁力により、図1に破線で示すように、磁束の流
れが発生して磁気回路が形成される。この際、ランドル
回転子14の爪状界磁極16aとステータコア8との
間、ステータコア8とランドル回転子14の爪状界磁極
16bとの間、ランドル回転子14の爪状界磁極16b
とスプール6との間、スプール6とランドル回転子14
の軸連結部15との間には、それぞれエアギャップが形
成される。
性ステンレス鋼板であり、厚さが0.8mm程度であ
る。そして、メタルテンションテープ17はランドル回
転子14の表面に多点で溶着され回転子14を緊縛して
いる。そして、図1に示すように、スプール6の内周側
及び前側には僅かに離間してランドル回転子14の軸連
結部15が配置されるとともに、スプール6とステータ
コア8との間にはランドル回転子14の爪状界磁極16
b,16aが配置されている。このとき、界磁巻線7に
よる起磁力により、図1に破線で示すように、磁束の流
れが発生して磁気回路が形成される。この際、ランドル
回転子14の爪状界磁極16aとステータコア8との
間、ステータコア8とランドル回転子14の爪状界磁極
16bとの間、ランドル回転子14の爪状界磁極16b
とスプール6との間、スプール6とランドル回転子14
の軸連結部15との間には、それぞれエアギャップが形
成される。
【0013】さらに、図1,3に示すように、前記ラン
ドル回転子14の軸連結部15における円筒部15aの
外周面には、硬磁性材料を含有した樹脂(以下、樹脂磁
石という)18が全周にわたり成形されている。硬磁性
材料としては、希土類元素やフェライト焼成材が使用さ
れる。この樹脂磁石18の着磁方向は、界磁巻線7によ
り形成される磁気回路に起磁力を付与する向きとなって
いる。即ち、図2に示すように、樹脂磁石18は半径方
向における外周側にS極を、内周側にN極を着磁してい
る。
ドル回転子14の軸連結部15における円筒部15aの
外周面には、硬磁性材料を含有した樹脂(以下、樹脂磁
石という)18が全周にわたり成形されている。硬磁性
材料としては、希土類元素やフェライト焼成材が使用さ
れる。この樹脂磁石18の着磁方向は、界磁巻線7によ
り形成される磁気回路に起磁力を付与する向きとなって
いる。即ち、図2に示すように、樹脂磁石18は半径方
向における外周側にS極を、内周側にN極を着磁してい
る。
【0014】又、ランドル回転子14の爪状界磁極16
aと16bの間にも樹脂磁石19が形成されている。こ
の樹脂磁石19は、磁気回路に対し爪状界磁極16aと
16bの間の漏洩磁束を低減する向きに着磁されてい
る。即ち、図2に示すように、樹脂磁石19は近接する
爪状界磁極16a、16bの極性とその極性が等しくな
るように着磁されている。この樹脂磁石18、19の形
成は射出成形工程にて同時に行われ、その際、図3に示
すように、双方をつなぐ樹脂成形通路20にて、各空間
に樹脂が行きわたる構造としている。この樹脂成形通路
20は無着磁となっている。これらの着磁は回転子部品
状態(回転子12の打ち込み前)にて、着磁用治具によ
って簡単に行うことができる。尚、樹脂成形の際にメタ
ルテンションテープ17は成形樹脂のシール構造部材と
して働く。
aと16bの間にも樹脂磁石19が形成されている。こ
の樹脂磁石19は、磁気回路に対し爪状界磁極16aと
16bの間の漏洩磁束を低減する向きに着磁されてい
る。即ち、図2に示すように、樹脂磁石19は近接する
爪状界磁極16a、16bの極性とその極性が等しくな
るように着磁されている。この樹脂磁石18、19の形
成は射出成形工程にて同時に行われ、その際、図3に示
すように、双方をつなぐ樹脂成形通路20にて、各空間
に樹脂が行きわたる構造としている。この樹脂成形通路
20は無着磁となっている。これらの着磁は回転子部品
状態(回転子12の打ち込み前)にて、着磁用治具によ
って簡単に行うことができる。尚、樹脂成形の際にメタ
ルテンションテープ17は成形樹脂のシール構造部材と
して働く。
【0015】次に、上記のように構成された交流発電機
の作用を説明する。界磁巻線7が励磁されると、爪状界
磁極16aはN極に、爪状界磁極16bはS極となり、
ステータコア(電機子鉄心)8に磁束が供給され磁気回
路が形成される。そして、出力巻線9から交流電流が出
力され、整流装置にて整流されて発電機の外部に送られ
る。
の作用を説明する。界磁巻線7が励磁されると、爪状界
磁極16aはN極に、爪状界磁極16bはS極となり、
ステータコア(電機子鉄心)8に磁束が供給され磁気回
路が形成される。そして、出力巻線9から交流電流が出
力され、整流装置にて整流されて発電機の外部に送られ
る。
【0016】樹脂磁石19は、爪状界磁極16a,16
b間の磁束漏れを防ぐ。よって、鉄心に与えられる磁束
は増加して、発電量は増加する。又、磁気回路中に介在
された樹脂磁石18が界磁巻線7の起磁力に対し起磁力
を付与する。即ち、ランドル回転子14は誘導子型であ
って界磁巻線7と回転子14とが、空間的に離間して熱
絶縁しているので、上記樹脂磁石19は昇温によって特
性低下することなく、本来ならば絶大なる磁束供給効果
を上げるわけであるが本構成のようにメタルテンション
テープ17を設けたり、通常の回転子でのギャップ2ケ
所から4ケ所の誘導子方式にしたことで、ギャップでの
起磁力降下が著しく界磁起磁力が不足して、上記磁束供
給効果を上げることができない。しかしながら、樹脂磁
石18により、例えば樹脂磁石18の厚さを3mmにす
ると約1500ATもの起磁力を与えることができ、ギ
ャップによる起磁力低下を十分補償することができる。
b間の磁束漏れを防ぐ。よって、鉄心に与えられる磁束
は増加して、発電量は増加する。又、磁気回路中に介在
された樹脂磁石18が界磁巻線7の起磁力に対し起磁力
を付与する。即ち、ランドル回転子14は誘導子型であ
って界磁巻線7と回転子14とが、空間的に離間して熱
絶縁しているので、上記樹脂磁石19は昇温によって特
性低下することなく、本来ならば絶大なる磁束供給効果
を上げるわけであるが本構成のようにメタルテンション
テープ17を設けたり、通常の回転子でのギャップ2ケ
所から4ケ所の誘導子方式にしたことで、ギャップでの
起磁力降下が著しく界磁起磁力が不足して、上記磁束供
給効果を上げることができない。しかしながら、樹脂磁
石18により、例えば樹脂磁石18の厚さを3mmにす
ると約1500ATもの起磁力を与えることができ、ギ
ャップによる起磁力低下を十分補償することができる。
【0017】これによって、メタルテンションテープ1
7の厚さを厚くとっても、又、4つのギャップとなって
も、通常のブラシ付発電機や発電機爪状磁極間に永久磁
石を介在したものよりも大幅に発電磁束を増やすことが
できる。特に、樹脂磁石18の設置によって界磁巻線7
の起磁力を少なくすることができ界磁巻線7の発熱もさ
らに減らして、冷時・熱時の出力変化が非常に少なく、
かつ、高温雰囲気に対して強い発電機とすることができ
る。特にそのために、図示していない励磁電流制御回路
(界磁巻線7に流す電流を制御する回路)を反転励磁に
て制御する方式と組み合わせ、前記樹脂磁石18の起磁
力の強さを高めることによって極めて少ない界磁巻線7
の起磁力で済み、従って、励磁発熱も約20W程度に激
減し界磁巻線7の発熱による樹脂磁石18の昇温の影響
はほとんどなくなる。
7の厚さを厚くとっても、又、4つのギャップとなって
も、通常のブラシ付発電機や発電機爪状磁極間に永久磁
石を介在したものよりも大幅に発電磁束を増やすことが
できる。特に、樹脂磁石18の設置によって界磁巻線7
の起磁力を少なくすることができ界磁巻線7の発熱もさ
らに減らして、冷時・熱時の出力変化が非常に少なく、
かつ、高温雰囲気に対して強い発電機とすることができ
る。特にそのために、図示していない励磁電流制御回路
(界磁巻線7に流す電流を制御する回路)を反転励磁に
て制御する方式と組み合わせ、前記樹脂磁石18の起磁
力の強さを高めることによって極めて少ない界磁巻線7
の起磁力で済み、従って、励磁発熱も約20W程度に激
減し界磁巻線7の発熱による樹脂磁石18の昇温の影響
はほとんどなくなる。
【0018】このように本実施例では、ランドル回転子
14の軸連結部15において磁気回路に起磁力を付与す
るように着磁した樹脂磁石18(起磁力付与用永久磁
石)を設けたので、発電効率を向上させることができ
る。又、ランドル回転子14の爪状界磁極16a,16
bの間に近接する界磁極の極性とその極性が等しくなる
ように着磁した樹脂磁石19(漏洩磁束低減用永久磁
石)を配置したので、漏洩磁束の低減が図られる。
14の軸連結部15において磁気回路に起磁力を付与す
るように着磁した樹脂磁石18(起磁力付与用永久磁
石)を設けたので、発電効率を向上させることができ
る。又、ランドル回転子14の爪状界磁極16a,16
bの間に近接する界磁極の極性とその極性が等しくなる
ように着磁した樹脂磁石19(漏洩磁束低減用永久磁
石)を配置したので、漏洩磁束の低減が図られる。
【0019】さらに、ランドル回転子14の樹脂磁石1
9の外周には、非磁性材料よりなるメタルテンションテ
ープ17(飛出防止材)を巻回したので、磁石19の飛
出が防止される。さらには、樹脂磁石18と樹脂磁石1
9とを樹脂磁石材料で一体成形したので容易に磁石を配
置することができる。
9の外周には、非磁性材料よりなるメタルテンションテ
ープ17(飛出防止材)を巻回したので、磁石19の飛
出が防止される。さらには、樹脂磁石18と樹脂磁石1
9とを樹脂磁石材料で一体成形したので容易に磁石を配
置することができる。
【0020】尚、この発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、図4,5に示すように、ランドル
回転子14の軸連結部15における円板部15bの内面
部に樹脂磁石21(起磁力付与用永久磁石)を形成して
もよい。樹脂磁石21(起磁力付与用永久磁石)をラン
ドル回転子14の軸連結部15とスプール6の両方に配
置してもよい。さらには、ランドル回転子14及びスプ
ール6に加えてメタルテンションテープ17の内周部に
樹脂磁石(起磁力付与用永久磁石)を設けてもよい。こ
の際、樹脂磁石の磁束密度は鉄の飽和磁束密度の1/3
程度以下であるので、なるべく広面積のとれる箇所に、
かつ、遠心力の比較的かかりにくいところに設けるのが
好ましい。
のではなく、例えば、図4,5に示すように、ランドル
回転子14の軸連結部15における円板部15bの内面
部に樹脂磁石21(起磁力付与用永久磁石)を形成して
もよい。樹脂磁石21(起磁力付与用永久磁石)をラン
ドル回転子14の軸連結部15とスプール6の両方に配
置してもよい。さらには、ランドル回転子14及びスプ
ール6に加えてメタルテンションテープ17の内周部に
樹脂磁石(起磁力付与用永久磁石)を設けてもよい。こ
の際、樹脂磁石の磁束密度は鉄の飽和磁束密度の1/3
程度以下であるので、なるべく広面積のとれる箇所に、
かつ、遠心力の比較的かかりにくいところに設けるのが
好ましい。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1乃至請求項
5の発明によれば、磁束を高めて発電効率を向上させる
ことができる優れた効果がある。又、請求項1の発明に
よれば、ランドル回転子の軸連結部に対して起磁力付与
用永久磁石が前記スプールに面して設けられているた
め、高温のステータコアの熱がランドル回転子を通じて
スプールの内側から界磁巻線に伝達されることが直接的
に抑制できる。又、請求項2の発明によれば、ランドル
回転子の円筒部と円板部の間に起磁力付与用永久磁石を
設けたため,高温のステータコアの熱がランドル回転子
の円筒部を通じてスプールの内側から界磁巻線に伝達さ
れることが間接的に抑制できる。
5の発明によれば、磁束を高めて発電効率を向上させる
ことができる優れた効果がある。又、請求項1の発明に
よれば、ランドル回転子の軸連結部に対して起磁力付与
用永久磁石が前記スプールに面して設けられているた
め、高温のステータコアの熱がランドル回転子を通じて
スプールの内側から界磁巻線に伝達されることが直接的
に抑制できる。又、請求項2の発明によれば、ランドル
回転子の円筒部と円板部の間に起磁力付与用永久磁石を
設けたため,高温のステータコアの熱がランドル回転子
の円筒部を通じてスプールの内側から界磁巻線に伝達さ
れることが間接的に抑制できる。
【図1】実施例の交流発電機の断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】ランドル回転子の斜視図である。
【図4】別例の交流発電機の断面図である。
【図5】別例のランドル回転子の斜視図である。
6 スプール、7 界磁巻線、8 ステータコア、9
出力巻線、12 回転軸、14 ランドル回転子、15
連結部、16a 爪状界磁極、16b 爪状界磁極、
17 磁石飛出防止材としてのメタルテンションテー
プ、18 起磁力付与用永久磁石としての樹脂磁石、1
9 漏洩磁束低減用永久磁石としての樹脂磁石。
出力巻線、12 回転軸、14 ランドル回転子、15
連結部、16a 爪状界磁極、16b 爪状界磁極、
17 磁石飛出防止材としてのメタルテンションテー
プ、18 起磁力付与用永久磁石としての樹脂磁石、1
9 漏洩磁束低減用永久磁石としての樹脂磁石。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−85045(JP,A) 特開 昭60−210156(JP,A) 実開 昭63−138863(JP,U) 実開 昭57−36783(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02K 21/04 H02K 19/24
Claims (5)
- 【請求項1】 回転軸に一体回転可能に連結された軸連
結部と、当該軸連結部の外周側においてS極及びN極の
爪状界磁極とを有するランドル回転子と、 前記ランドル回転子に離間して設けられ、界磁巻線を巻
装したスプールと、 前記ランドル回転子に離間して設けられ、出力巻線を巻
装したステータコアと、 前記ランドル回転子の軸連結部に対して前記スプールに
面して設けられ、前記界磁巻線による磁気回路に起磁力
を付与するように着磁した起磁力付与用永久磁石とを備
えたことを特徴とする交流発電機。 - 【請求項2】 回転軸に一体回転可能に連結される円筒
部と該円筒部から外周側に延びる円板部を有する軸連結
部と、当該軸連結部の外周側においてS極及びN極の爪
状界磁極とを有するランドル回転子と、 前記ランドル回転子に離間して設けられ、界磁巻線を巻
装したスプールと、 前記ランドル回転子に離間して設けられ、出力巻線を巻
装したステータコアと、 前記円筒部と前記円板部の間に設けられ、前記界磁巻線
による磁気回路に起磁力を付与するように着磁した起磁
力付与用永久磁石とを備えたことを特徴とする交流発電
機。 - 【請求項3】 前記ランドル回転子の爪状界磁極の間に
は、近接する爪状界磁極と極性が等しくなるように着磁
した漏洩磁束低減用永久磁石が配置されているものであ
る請求項1又は2に記載の交流発電機。 - 【請求項4】 前記ランドル回転子に設けた漏洩磁束低
減用永久磁石の外周には、非磁性材料よりなる飛出防止
材が巻回されているものである請求項3に記載の交流発
電機。 - 【請求項5】 前記ランドル回転子に設けた前記起磁
力付与用永久磁石と前記漏洩磁束低減用永久磁石とを樹
脂磁石材料で成形した請求項3に記載の交流発電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40828290A JP2924184B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | 交流発電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40828290A JP2924184B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | 交流発電機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04251553A JPH04251553A (ja) | 1992-09-07 |
JP2924184B2 true JP2924184B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=18517754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40828290A Expired - Lifetime JP2924184B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | 交流発電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2924184B2 (ja) |
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US5578885A (en) * | 1994-12-22 | 1996-11-26 | General Motors Corporation | Rotor assembly for hybrid alternator |
KR19990077581A (ko) * | 1998-03-05 | 1999-10-25 | 가나이 쓰도무 | 차량용교류발전기 |
DE10153578B4 (de) * | 2000-11-06 | 2012-01-26 | Denso Corporation | Wechselstromgenerator für Fahrzeuge mit Permanentmagneten im Rotor und Verfahren zur Herstellung desselben |
JP4197469B2 (ja) * | 2003-07-01 | 2008-12-17 | 三菱電機株式会社 | 回転電機の回転子 |
JP4605275B2 (ja) | 2008-08-29 | 2011-01-05 | 株式会社デンソー | 車両用交流発電機 |
WO2011040247A1 (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-07 | 三菱電機株式会社 | ランデル型回転機 |
JP5996967B2 (ja) * | 2011-10-31 | 2016-09-21 | アスモ株式会社 | ロータ及びモータ |
JP6068048B2 (ja) * | 2011-10-31 | 2017-01-25 | アスモ株式会社 | ロータ及びモータ |
DE102012021048A1 (de) | 2011-10-31 | 2013-05-02 | Asmo Co., Ltd. | Rotor und Motor |
CN103633759B (zh) | 2012-08-20 | 2017-12-01 | 阿斯莫有限公司 | 转子以及电动机 |
JP6126873B2 (ja) * | 2013-03-06 | 2017-05-10 | 日本ピストンリング株式会社 | 永久磁石式回転電機 |
-
1990
- 1990-12-27 JP JP40828290A patent/JP2924184B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04251553A (ja) | 1992-09-07 |
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