JP3312475B2 - 同期電動機 - Google Patents

同期電動機

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JP3312475B2
JP3312475B2 JP06788694A JP6788694A JP3312475B2 JP 3312475 B2 JP3312475 B2 JP 3312475B2 JP 06788694 A JP06788694 A JP 06788694A JP 6788694 A JP6788694 A JP 6788694A JP 3312475 B2 JP3312475 B2 JP 3312475B2
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弘之 平野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同期電動機に関し、特
にマグネット式ロータの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】同期電動機は、回転磁界を発生するステ
ータと回転運動をするロータ及びそれらの支持体から構
成され、ステータは内部にスロットを有して、各スロッ
ト内に励磁コイルが配置され交流電源からの電流によっ
てステータに回転磁界が作られ、この回転磁界によりロ
ータに回転力が作用し、ロータはそれに同期した速度で
回転する。
【0003】ロータの構成に関しては、例えば実開昭6
3−138866に開示されているようなものがある。
これは、図9で示されているように円筒状ヨーク1と、
その外周部に取り付けられ径方向にS極、N極を有し、
かつ円周方向にS極、N極が交互に等間隔に設けられた
リング状の永久磁石2と、永久磁石2の外周面に配設さ
れた4つの磁極片3より構成されている。
【0004】同期電動機を駆動する際、ステータの回転
磁界とロータ内の磁石との間に吸引ないしは反発力が発
生するとともに、回転磁場にある磁極片3が励磁され、
生成された磁極に吸引または反発力が加わり、ステータ
とロータとの間に発生する力が増強され、運転効率と出
力が向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来のマグネットロータにあっては、磁極片3を永久磁
石2に固定する方法が示されていない。仮に接着剤を用
いて固定するとロータ回転時の遠心力や急加減速すると
きの慣性力などによる剥がれ、そしてロータの発熱や経
時劣化による接着力低下による剥がれが発生することが
考えられる。また磁極片3の外周面をバンドテープなど
で巻きつけて固定する場合はバンドテープの厚みによる
ステータと磁極片間のエアギャップが広がることになり
効率がかえって悪化し回転トルクが低減する恐れがあ
る。
【0005】樹脂などで一体モールデイングを行うこと
も考えられるが、永久磁石がモールデイングをするため
の高温環境にさらされると減磁してしまうという問題が
ある。従って、本発明は上記従来の問題点に鑑み、エア
ギャップを広げず、経時劣化のない同期電動機を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、出力軸に同心
に結合された円筒状のヨークと、該ヨークの外周面に配
置され径方向にS極、N極を有し円周方向にS極、N極
を交互に並べられたリング状の永久磁石と、該永久磁石
の外周面に設けられた複数の磁極片とを備えるロータ
と、該ロータの外周面に対向しその対向周面に開口スロ
ットが複数に形成されたステータとからなる同期電動機
において、前記磁極片の円周方向端面に前記出力軸方向
に伸びる凹状溝または肩が設けられ、非磁性体の押板が
各隣り合う磁極片の凹状溝または肩間に挿入され前記磁
極片及び前記永久磁石を前記ヨーク側に押しつけるとと
もに、前記ヨークの両端部に固設してある側板によって
支持されて、前記磁極片及び前記永久磁石を前記ヨーク
に固定するように構成されているものとした。
【0007】
【作用】ロータにおいて、各磁極片の円周端面の溝また
は肩に通す非磁性体の押板とヨークの両端部に固設して
ある側板により磁極片及び永久磁石をヨークへ固定する
ようにしたから、エアギャップが広がることがなく、経
時劣化に強く、磁極片剥がれのないロータを構成するこ
とできる。さらには、ロータ内の非磁性体の押板と側板
の外径から前記ステータの対向面までの寸法を前記開口
スロットの開口幅の2倍以上に設定すると非磁性体の押
板及び側板に生ずる渦電流によるエネルギー損失を抑さ
えることができる。
【0008】
【実施例】図1は、この発明の第1の実施例を示す。
出力軸10とロータ20及びステータ30からなり、ロ
ータ20とステータ30の間にロータ20が回転できる
ようエアギャップ60が設けられ、ステータ30の内周
面に等ピッチの開口スロット40を設けてある。
【0009】図2は、ロータ20の詳細な構造を示し、
(a)は側面図、(b)は断面図である。磁性体ででき
た円筒状ヨーク21の外周部に、径方向にS極、N極を
有し円周方向にS極、N極が交互に並べられたリング状
永久磁石22が配置され、永久磁石22の外周部に磁性
鉄板を軸方向に積層した六つの磁極片23が等間隔に設
けられる。ステンレス鋼などの非磁性、高強度からなる
押板24が各隣り合う磁極片23をヨーク21側へ押し
つけるとともに、押板24の両端部が同じく非磁性、高
強度部材からなる側板25に設けてある切り欠き溝部に
挿入し側板25に支持される。側板25はヨーク21の
両端部に6本の貫通ボルト26で固定される。
【0010】図3は、図2のA−A線における磁極片2
3及び押板24の構造を示す断面図である。磁極片23
の円周方向端面には軸方向に伸びる切り欠き溝27が設
けられ、押板24が隣り合う磁極片の切り欠き溝27に
挿入されて、磁極片23及び永久磁石22をヨーク21
側に押しつける。図4の(a)は、図1のB部における
ロータ20及びステータ30の構造を示す断面図であ
る。(b)は(a)におけるC−C部断面を示す。開口
幅sの開口スロット40内に励磁用コイル50が設けら
れている。δ1のエアギャップを挟んでロータ20は、
押板24からステータ30の内周面までの距離δ2はス
ロット40の開口幅sの2倍以上となるように設けてあ
る。
【0011】同期電動機を駆動する際、ステータ30の
コイル50に交流電流を流すことにより、ステータ30
の内に起磁力が発生し、その内周面のティース29にS
極、N極が形成され、回転磁極となる。この回転磁極と
ロータ20内の永久磁石22のN極、S極との間に吸引
ないしは反発力が発生するとともに、磁極片23を励磁
する。このように形成されたN極、S極に発生する吸引
ないしは反発力が駆動力に加わり、電動機が大出力な運
転が行われる。
【0012】磁束密度の周期的な変動により生ずる渦電
流の大きさはロータ係数Kcに比例する。ロータ係数K
cは数1から求められる。押板内に発生する渦電流はk
c−1に比例する。
【数1】 但し、t:スロットピッチ、s:スロット幅、δ:エア
ギャップである。
【0013】図5に示しているのは、t=7mm、s=
2.5mm、δを可変数とするときの係数Kcの計算値
である。図4において、例えばエアギャップδ1は1m
m、しかも押板24がロータの外周面に設けられたとき
のロータ係数はkc1=1.12である。一方、押板2
4がステータ30の内周面までの距離δ2をスロット4
0の開口幅sの2倍5mmとするときにはロータ係数は
kc2=1.03である。従って、後者の場合は、押板
24による渦電流の発生量は前者の1/4となり、渦電
流の発生による押板24上の電気エネルギーの損失はそ
れの1/16となり、殆ど無視することができる。
【0014】図6は、t=15mm、s=3mmのとき
のロータ係数kcの計算値である。図4と同じように、
エアギャップδ1は1mmのときロータ係数kc1は
1.08である。押板24とステータ30の内周面との
距離δ2をスロット40の開口幅sの2倍6mmとする
ときロータ係数kc2=1.02である。従って、この
場合も押板24による渦電流の発生量は前者の1/4と
なり、電気エネルギーの損失は殆ど無視することができ
る。
【0015】この実施例は、以上のように構成され、押
板24及び側板25にステンレス鋼などの非磁性高強度
部材を使用することで磁極片23に発生する誘導磁力が
押板24や側板25に漏れて駆動効率が低下するのを防
ぎながら、永久磁石と磁極片の固定をより確実に行え
る。さらに、押板24及び側板25にステンレス鋼など
の導電性材料を用いても、前記押板24及び側板25の
外径寸法をステータ30のスロット40の開口幅に対し
て、2倍以上離れた位置に設定してあるので、押板24
及び側板25内に発生する渦電流を大幅に低減して、同
期電動機の駆動効率が低下するのを防止している。磁極
片23は磁性鉄板の積層で構成しており渦電流の発生は
少くなっている。
【0016】図7は、図2のA−A線における押板によ
る磁極片押さえの変形例を示す。この例は、磁極片23
Aの円周方向端面の内径側に軸方向に伸びる肩28が設
けられ、押板24が隣り合う磁極片の外周から肩28を
押さえ、磁極片23A及び永久磁石22をヨーク21に
固定する構造とした。押板24の両端部が側板25の切
り欠き溝部に挿入し側板25に支持される。これによっ
ても、磁極片の固定は確実に行なえる。
【0017】図8は、本発明の第2の実施例を示す。
(a)はロータ20の詳細な構造を示す側面図、(b)
は断面図である。この実施例は、図2に示した第1の実
施例のヨーク21と側板25の代わりにヨーク21Aと
側板25Aを用いて構成したロータである。そのほかの
構成は、第1の実施例と同じである。ヨーク21Aの両
端に肩部を設けるとともに側板25Aが肩部にはめ込む
ように加工されている。ヨーク21Aの外周部に、リン
グ状永久磁石22が配置され、永久磁石22の外周部に
六つの磁極片23が等間隔に設けられる。押板24が各
隣り合う磁極片23をヨーク21A側へ押しつけるとと
もに押板24の先端突出部が側板25Aに設けてある切
り欠き溝部に挿入され、側板25Aに支持される。側板
25Aはヨーク21Aの両端の肩部に圧入または接着剤
などで固定し、ロータ20Aを構成する。本実施例は以
上のように構成され、側板25Aとヨーク21Aの固定
は接着剤などで固定したから、固定ボルトによる軸方向
寸法の増加がなく、第1の実施例に比べ、コンパクトな
同期電動機を構成することができる。
【0018】
【発明の効果】以上の通り、本発明は、各磁極片の円周
端面の溝または肩に通す非磁性体の押板とヨークの両端
部に設けてある側板により磁極片及び永久磁石をヨーク
へ固定するようにしたから、磁極片及び永久磁石の固定
が確実に行える。従ってエアギャップが広がることがな
く、経時劣化に強く、磁極片剥がれのないロータを構成
することができる。これにより、大出力、しかも高速回
転の同期電動機を構成することができる。さらには、ロ
ータ内の非磁性体の押板と側板の外径から前記ステータ
の対向面までの寸法を開口スロットの開口幅の2倍以上
に設定すると、非磁性体の押板及び側板に生ずる渦電流
によるエネルギー損失が抑さえられ、高効率駆動ができ
る効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】第1の実施例のロータ部の構成を示す図であ
る。
【図3】図2のA−A部の拡大断面図である。
【図4】図1のB部の詳細を示す拡大図である。
【図5】ロータ係数の計算図である。
【図6】ロータ係数の計算図である。
【図7】図3の他の変形例を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図9】従来例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1、21、21A、 ヨーク 2、22、 永久磁石 3、23、23A、 磁極片 10、 出力軸 20、20A、 ロータ 24、 押板 25、25A、 側板 26、 ボルト 27、 切り欠き溝 28、 肩 30、 ステータ 40、 スロット 60、δ1、δ2 エアギャップ S、 開口幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 21/14 H02K 1/27 501 H02K 29/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力軸に同心に結合された円筒状のヨー
    クと、該ヨークの外周面に配置され径方向にS極、N極
    を有し円周方向にS極、N極を交互に並べられたリング
    状の永久磁石と、該永久磁石の外周面に設けられた複数
    の磁極片とを備えるロータと、該ロータの外周面に対向
    しその対向周面に開口スロットが複数に形成されたステ
    ータとからなる同期電動機において、前記磁極片の円周
    方向端面に前記出力軸方向に伸びる凹状溝または肩が設
    けられ、非磁性体の押板が各隣り合う磁極片の凹状溝ま
    たは肩間に挿入され前記磁極片及び前記永久磁石を前記
    ヨーク側に押しつけるとともに、前記ヨークの両端部に
    固設してある側板によって支持されて、前記磁極片及び
    前記永久磁石を前記ヨークに固定するように構成されて
    いることを特徴とする同期電動機。
  2. 【請求項2】 前記非磁性体の押板又は前記ヨークの側
    板の外径から前記ステータの内周面までの寸法は前記開
    口スロットの開口幅の2倍以上とされていることを特徴
    とする請求項1記載の同期電動機。
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FR2955988A1 (fr) * 2010-01-29 2011-08-05 Leroy Somer Moteurs Rotor a aimants permanents.

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