JP2922796B2 - 太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池及びその製造方法

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JP2922796B2 JP6265082A JP26508294A JP2922796B2 JP 2922796 B2 JP2922796 B2 JP 2922796B2 JP 6265082 A JP6265082 A JP 6265082A JP 26508294 A JP26508294 A JP 26508294A JP 2922796 B2 JP2922796 B2 JP 2922796B2
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    • Y02E10/543Solar cells from Group II-VI materials

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物を用いた太陽電
池及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、少なく
とも3種の半導体を積層した構成の太陽電池及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近い将来、エネルギー供給が次第に困難
になることが予想され、太陽電池の高効率化、低コスト
化が大きな課題になってきた。なかでも、大面積化が容
易な薄膜系太陽電池は大幅な低コスト化が可能なのでそ
のエネルギー変換効率の向上が強く望まれている。この
薄膜系太陽電池には化合物半導体(II-VI 族やI-III-VI
2 族)薄膜を用いたものが広く開発されつつある。化合
物半導体薄膜を用いた太陽電池の構成は、例えばバンド
ギャップが広くて光を透過する窓層としてのn型CdS
系半導体層とバンドギャップが狭くて光吸収層として機
能するCdTe系またはCuInSe2 系などのp型の
半導体層を積層したヘテロ接合が用いられる。もちろ
ん、窓層がp型半導体、光吸収層がn型半導体の組合せ
でも良い。構成としては、例えばITO(Indium
Tin Oxide)を設けたガラス基板上にn型C
dS層を形成し、次いでp型CdTe層を蒸着法で積層
形成し、最後に金属電極を設けて太陽電池とする。また
は、Mo薄層を設けたガラス基板上にp型CuInSe
2 層を蒸着法で形成し、次いで化学析出法によってn型
CdS層を、最後にZnOまたはZnO/ITO透明電
極層を設けて太陽電池とする。これらの太陽電池で15
%以上もの変換効率が得られるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様に変換効率が著
しく向上してきたのは半導体薄膜形成の技術面の進歩に
よるところが大きい。ところで太陽電池の変換効率η
は、η=Voc(開放電圧)×Jsc(閉路電流)×FF
(曲線因子)の関係で表される。この中でJscはほとん
ど理論的限界に近い値が得られるようになってきたが、
ocおよびそれを反映するFFは、予想される値よりず
っと小さい。このVocを大きくすることが変換効率向上
のための最大の鍵である。Vocが生じるのは、光発生し
たキャリアである電子と正孔がpn接合層の内部電界に
従って分離し外部電圧として発生するが、外部電圧が発
生するとこれが内部電界を打ち消しこれを小さくするの
で、光発生した電子と正孔が分離し難くなりお互いに再
結合して死んでしまい、Vocに寄与しなくなる。実際の
太陽電池でこのVocが大きくなり難いのは半導体の膜中
や特にpn接合界面に再結合を促進する再結合中心が多
数できてしまい、この再結合中心を減らすことが困難で
あることによる。結局これらの再結合中心があると光発
生した電子・正孔の再結合をうながし、それらの寿命を
短くし、その結果V oc、FFがいま一つ大きくならず変
換効率の向上を妨げている。
【0004】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、キャリアーの再結合の盛んな半導体接合部で一方の
キャリアーを極端に少なくすることにより、発生した電
子と正孔の再結合を大幅に抑制し開放電圧を増大させ変
換効率の高い太陽電池及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1番目の太陽電池は、電極層を設けた基
板または電極性を備えた金属基板上に、p型の半導体1
の光吸収層と、半導体2の中間層と、n型の半導体3の
窓層と、透明導電層とを順次積層した太陽電池であっ
て、前記p型の半導体1の光吸収層の電子親和力を
χ1 、仕事関数をΦ1 、バンドギャップエネルギーをE
g1とし、前記半導体2の中間層の電子親和力をχ2 、仕
事関数をΦ2 、かつバンドギャップエネルギーをEg2
し、前記n型の半導体3の窓層の電子親和力をχ3 、仕
事関数をΦ3 、バンドギャップエネルギーをEg3とした
とき、χ1 とχ2 とχ3 とはほぼ等しく、Φ1 >Φ2
Φ3 かつEg1<Eg2<Eg3なる関係を満たすことを特徴
とする。
【0006】次に本発明の第2番目の太陽電池は、透光
性基板上に、透明導電層と、n型の半導体3の窓層と、
半導体2の中間層と、p型の半導体1の光吸収層と、電
極層とを順次積層した太陽電池であって、前記n型の半
導体3の窓層の電子親和力をχ3 、仕事関数をΦ3 、バ
ンドギャップエネルギーをEg3とし、前記半導体2の中
間層の電子親和力をχ2 、仕事関数をΦ2 、バンドギャ
ップエネルギーをEg2とし、前記p型の半導体1の光吸
収層の電子親和力をχ1 、仕事関数をΦ1 、バンドギャ
ップエネルギーをEg1としたとき、χ1 とχ2 とχ3
はほぼ等しく、Φ1 >Φ2 >Φ3 かつEg1<Eg2<Eg3
なる関係を満たすことを特徴とする。
【0007】前記第1〜2番目の太陽電池の構成におい
ては、p型の半導体1が、CuInSe2 、CuGaS
2 、CuInS2 及びCdTeから選ばれる少なくと
も一つの化合物であることが好ましい。
【0008】また前記構成においては、p型の半導体1
が、固溶体のCuInSe2 −CuGaSe2 、CuI
nS2 −CuGaS2 、CuInSe2 −CuInS2
及びCuGaSe2 −CuGaS2 から選ばれる少なく
とも一つの化合物であることが好ましい。
【0009】また前記構成においては、半導体2が、C
dSe及び固溶体CdTe−MgTeから選ばれる少な
くとも一つの化合物であることが好ましい。また前記構
成においては、n型の半導体3が、CdS、ZnSeま
たはZnOから選ばれる少なくとも一つの化合物である
ことが好ましい。
【0010】また前記構成においては、n型の半導体3
が、固溶体CdS−ZnS、CdS−MnS、CdSe
−MnSe、ZnSe−MnSe及びCdTe−MgT
eから選ばれる少なくとも一つの化合物であることが好
ましい。
【0011】次に本発明の第1番目の製造方法は、電極
層を設けた基板または電極性を備えた金属基板上に、電
子親和力がχ1 で仕事関数がΦ1 でかつバンドギャップ
エネルギーがEg1であるp型の半導体1の光吸収層を形
成し、その上に電子親和力がχ2 で仕事関数がΦ2 でか
つバンドギャップエネルギーがEg2でありしかもχ2
χ1 、Φ2 <Φ1 でかつEg2>Eg1である半導体2の中
間層を形成し、その上に電子親和力がχ3 で仕事関数が
Φ3 でかつバンドギャップエネルギーがEg3であり、し
かもχ3 〜χ2 、Φ3 <Φ2 でかつEg3>Eg2であるn
型の半導体3の窓層を形成し、さらにその上に透明導電
層を形成することを特徴とする。
【0012】次に本発明の第2番目の製造方法は、透明
導電層を設けた透光性基板上に、電子親和力がχ3 で仕
事関数がΦ3 でかつバンドギャップエネルギーがEg3
あるn型の半導体3の窓層を形成し、その上に電子親和
力がχ2 で仕事関数がΦ2 でかつバンドギャップエネル
ギーがEg2であり、しかもχ2 〜χ3 、Φ2 >Φ3 でか
つEg2<Eg3である半導体2の中間層を形成し、その上
に電子親和力がχ1 で仕事関数がΦ1 でかつバンドギャ
ップエネルギーがEg1であり、しかもχ1 〜χ 2 、Φ1
>Φ2 でかつEg1<Eg2であるp型の半導体1の光吸収
層を形成し、さらにその上に電極層を形成することを特
徴とする。
【0013】本発明の太陽電池の構成は図1に示す様
に、電極層を設けた基板または電極性を備えた金属基板
上に、電子親和力がχ1 で仕事関数がΦ1 でかつバンド
ギャップエネルギーがEg1であるp型の半導体1の光吸
収層、電子親和力がχ2 で仕事関数がΦ2 でかつバンド
ギャップエネルギーがEg2である半導体2の中間層、そ
の上に電子親和力がχ3 で仕事関数がΦ3 でかつバンド
ギャップエネルギーがE g3であるn型の半導体3の窓
層、透明導電層を順次積層した構成で成り、しかもχ1
〜χ2 〜χ3 、Φ1 >Φ2 >Φ3 でかつEg1<Eg2<E
g3であるか、または図2に示す様に、透光性基板上に、
透明導電層、電子親和力がχ3 で仕事関数がΦ3 でかつ
バンドギャップエネルギーがEg3であるn型の半導体3
の窓層、電子親和力がχ2 で仕事関数がΦ2 でかつバン
ドギャップエネルギーがEg2である半導体2の中間層、
電子親和力がχ1 で仕事関数がΦ1 でかつバンドギャッ
プエネルギーがEg1であるp型の半導体1の光吸収層、
電極層を順次積層した構成で成り、しかもχ1 〜χ2
χ3 、Φ1 >Φ2 >Φ3 でかつEg1<Eg2<Eg3であ
る。
【0014】図3にこれら太陽電池のエネルギーバンド
構造を示す。図中χ1 、χ2 、χ3はそれぞれほぼ同じ
エネルギー値でありそれらの間の差異((χ3 −χ2
および(χ2 −χ1 )はそれぞれキャリアのもつ運動エ
ネルギーの値(約0.025eV)程度の方が好まし
い。(Φ3 −Φ1 )は拡散電位を与える。(Eg2
g1)は少なくともキャリアのもつ運動エネルギーの値
(前記)の2倍程度以上、できれば0.1eV以上あっ
た方が好ましい。
【0015】これら太陽電池の製造方法としては、電極
層を設けた基板または電極性を備えた金属基板上に、電
子親和力がχ1 で仕事関数がΦ1 でかつバンドギャップ
エネルギーがEg1であるp型の半導体1の光吸収層を形
成し、その上に電子親和力がχ2 で仕事関数がΦ2 でか
つバンドギャップエネルギーがEg2でありしかもχ2
χ1 、Φ2 <Φ1 でかつEg2>Eg1である半導体2の中
間層を形成し、その上に電子親和力がχ3 で仕事関数が
Φ3 でかつバンドギャップエネルギーがEg3であり、し
かもχ3 〜χ2 、Φ3 <Φ2 でかつEg3>Eg2であるn
型の半導体3の窓層、さらにその上に透明導電層を形成
するか、または透明導電層を設けた透光性基板上に、電
子親和力がχ3 で仕事関数がΦ3 でかつバンドギャップ
エネルギーがEg3であるn型の半導体3の窓層を形成
し、その上に電子親和力がχ2 で仕事関数がΦ2 でかつ
バンドギャップエネルギーがEg2でありしかもχ2 〜χ
3 、Φ2 >Φ3 でかつEg2<Eg3である半導体2の中間
層、その上に電子親和力がχ 1 で仕事関数がΦ1 でかつ
バンドギャップエネルギーがEg1でありしかもχ1 〜χ
2 、Φ1 >Φ2 でかつEg1<Eg2であるp型の半導体1
の光吸収層を、さらにその上に電極層を形成する2種類
がある。
【0016】p型の半導体1としては単体の化合物Cu
InSe2 、CuGaSe2 、CuInS2 またはCd
Teや固溶体CuInSe2 −CuGaSe2 、CuI
nS 2 −CuGaS2 、CuInSe2 −CuInS2
またはCuGaSe2 −CuGaS2 などが光吸収能の
点で好ましい。半導体2としては化合物CdSeまたは
固溶体CdTe−MgTeが好ましい。n型の半導体3
としては化合物CdS、ZnSeまたはZnOや固溶体
CdS−ZnS、CdS−MnS、CdSe−MnS
e、ZnSe−MnSeまたはCdTe−MgTeが光
透過性の点で好ましい。半導体1、2または3に関して
は電子親和力、仕事関数およびバンドギャップエネルギ
ーが必要な条件を満たせば上に述べた化合物に限る訳で
はない。
【0017】
【作用】本発明の太陽電池の構成によれば図3に示すよ
うなエネルギーバンド構造の3層で成る半導体ヘテロ接
合が形成されている。これを図4に示すようなエネルギ
ーバンド構造の通常の2層で成る半導体ヘテロ接合の場
合とその機能を比較する。図4に示すように従来の2層
ヘテロ接合では(D)で示す二種の半導体を接合させ、
(E)のようなpn接合ができている。これに光を照射
すると光吸収層で発生した電子と正孔が内部電界に従っ
て分離し(F)で示すような光発生キャリアの分離を生
じる。ヘテロ界面には再結合中心Rが存在し、これを介
して電子と正孔が再結合し定常状態となる。この界面で
の再結合時、再結合の度合はこの部分での少ない方のキ
ャリアとその寿命τで決まる。通常の2層ヘテロ接合で
は電子と正孔の濃度nとpはほぼ同じとなるので電子の
方で考えると再結合の度合はn/τで表せる。
【0018】一方、図3で示すように本発明の3層ヘテ
ロ接合では(A)で示す三種の半導体を接合させ、
(B)のような一種のpin接合ができている。これに
光を照射すると光吸収層で発生した電子と正孔が内部電
界に従って分離し(この場合は主として電子のみ移動)
(C)で示すような光発生キャリアの分離を生じる。こ
の場合、再結合の起こる界面は右方に移動しており、図
4の場合と違った再結合を示す。すなわち、光発生した
電子と正孔の分布が(C)の上方で示すように界面で正
孔の濃度は高いのに電子の濃度は図4の場合よりずっと
小さい。従って再結合の度合n/τは小さくなる。電子
の寿命τは正孔濃度pの影響を多少は受けるが反比例す
る程ではない。再結合が減るので光発生した電子と正孔
の分離がより有効に起こり開放電圧Vocの増大をもたら
す。その結果FFもまた増大し変換効率の大幅な向上が
可能となる。
【0019】中間層2の厚さは0.01〜1μm程度で
あることが好ましい。これはこの中間層が薄すぎると図
3で示した再結合中心Rのある界面での光発生キャリア
(この場合電子)濃度の減少が充分でなく、逆に厚すぎ
るとp型の半導体1の光吸収層の内部にできる電界のか
かる部分(図3のバンドの図中で価電子帯の上にーの記
号で示している)の厚さが減少してJscの減少を伴うよ
うになるからである。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 (1)Pt電極層を設けたガラス基板上に、5μm厚の
CdTeを主体とするp型半導体の光吸収層を蒸着形成
し、その上にCdTeとMgの同時蒸着によりCdTe
とMgTeのモル比が8:2で、全体の厚さ0.5μm
のCdTe−MgTe固溶体膜Cd0.8Mg0.2Teを形
成した。さらにその上にCdSを主体とするn型半導体
の窓層を化学析出法により、厚さ0.05μmに形成
し、その上に透明電極層ZnO/ITOを形成した。比
較のため、中間のCd0.8Mg0.2Te層を設けないで、
他は上記と同様にした太陽電池の特性についても調べ
た。(2)透明導電層ITO/ZnOを設けたガラス基
板上に、CdSを主体とするn型半導体の窓層を、化学
析出法により厚さ0.1μmに形成し、この上に厚さ
0.5μmのCdSe膜を蒸着法で形成した。さらにそ
の上に5μm厚のCdTeを主体とするp型半導体の光
吸収層を蒸着形成し、その上にAu電極を形成した。比
較のため、中間のCdSe層を設けない他は上記と同様
にした太陽電池の特性についても調べた。これら太陽電
池のAM1(100 mW/cm2 )の照射光に対する
特性を、表1(上記(1)の太陽電池)および表2(上
記(2)の太陽電池)に示す。なおVOC(V)は開放電
圧、JSC(mA/cm2 )は閉路電流、η(%)は変換
効率、F.F.は曲線因子、Aはダイオード因子を表す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表1および表2に見られる様に本実施例の
太陽電池の特性は、従来の構成で得られた太陽電池の特
性よりはるかに優れている。本実施例の太陽電池におけ
る開放電圧(Voc)の著しい向上は、pn両層の間に中
間層が存在し光発生した電子と正孔の再結合を抑制する
ためである。Vocの増大は曲線因子FFも増大させ、変
換効率の大幅な向上をもたらす。ダイオード因子Aの減
少は接合部分(特に界面)での再結合が減少しているこ
とを示す。
【0024】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、半導
体1の光吸収層/半導体2の中間層/半導体3の窓層の少
なくとも三層構成とすることにより、キャリアーの再結
合の盛んな半導体接合部で一方のキャリアーを極端に少
なくし、発生した電子と正孔の再結合を大幅に抑制し開
放電圧を増大させ太陽電池の変換効率の向上をはかる。
【0025】また本発明の製造方法によれば、変換効率
の高い優れた太陽電池を効率よく合理的に製造すること
が可能となる。さらにこの太陽電池は薄膜形成であるか
ら大幅なコストダウンもはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の太陽電池の構成断面図
【図2】本発明の一実施例の太陽電池の構成断面図
【図3】本発明の一実施例の太陽電池のエネルギーバン
ド構成図
【図4】従来の太陽電池のエネルギーバンド構成図
【符号の説明】
1 電極層を設けた基板または電極性を備えた金属基板 2 半導体1の光吸収層 3 半導体2の中間層 4 半導体3の窓層 5 透明導電層 6 透光性基板 7 透明導電層 8 半導体3の窓層 9 半導体2の中間層 10 半導体1の光吸収層 11 電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−21427(JP,A) 特開 平4−199882(JP,A) 特開 昭63−245963(JP,A) 特開 昭61−136276(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/04

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極層を設けた基板または電極性を備え
    た金属基板上に、p型の半導体1の光吸収層と、半導体
    2の中間層と、n型の半導体3の窓層と、透明導電層と
    を順次積層した太陽電池であって、 前記p型の半導体1の光吸収層の電子親和力をχ1 、仕
    事関数をΦ1 、バンドギャップエネルギーをEg1とし、
    前記半導体2の中間層の電子親和力をχ2 、仕事関数を
    Φ2 、かつバンドギャップエネルギーをEg2とし、前記
    n型の半導体3の窓層の電子親和力をχ3 、仕事関数を
    Φ3 、バンドギャップエネルギーをEg3としたとき、 χ1 とχ2 とχ3 とはほぼ等しく、Φ1 >Φ2 >Φ3
    つEg1<Eg2<Eg3なる関係を満たすことを特徴とする
    太陽電池。
  2. 【請求項2】 透光性基板上に、透明導電層と、n型の
    半導体3の窓層と、半導体2の中間層と、p型の半導体
    1の光吸収層と、電極層とを順次積層した太陽電池であ
    って、 前記n型の半導体3の窓層の電子親和力をχ3 、仕事関
    数をΦ3 、バンドギャップエネルギーをEg3とし、前記
    半導体2の中間層の電子親和力をχ2 、仕事関数を
    Φ2 、バンドギャップエネルギーをEg2とし、前記p型
    の半導体1の光吸収層の電子親和力をχ1 、仕事関数を
    Φ1 、バンドギャップエネルギーをEg1としたとき、 χ1 とχ2 とχ3 とはほぼ等しく、Φ1 >Φ2 >Φ3
    つEg1<Eg2<Eg3なる関係を満たすことを特徴とする
    太陽電池。
  3. 【請求項3】 p型の半導体1が、CuInSe2 、C
    uGaSe2 、CuInS2 及びCdTeから選ばれる
    少なくとも一つの化合物である請求項1または2に記載
    の太陽電池。
  4. 【請求項4】 p型の半導体1が、固溶体のCuInS
    2 −CuGaSe2、CuInS2 −CuGaS2
    CuInSe2 −CuInS2 及びCuGaSe2 −C
    uGaS2 から選ばれる少なくとも一つの化合物である
    請求項1または2に記載の太陽電池。
  5. 【請求項5】 半導体2が、CdSe及び固溶体CdT
    e−MgTeから選ばれる少なくとも一つの化合物であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池。
  6. 【請求項6】 n型の半導体3が、CdS、ZnSeま
    たはZnOから選ばれる少なくとも一つの化合物である
    請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池。
  7. 【請求項7】 n型の半導体3が、固溶体CdS−Zn
    S、CdS−MnS、CdSe−MnSe、ZnSe−
    MnSe及びCdTe−MgTeから選ばれる少なくと
    も一つの化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の
    太陽電池。
  8. 【請求項8】 電極層を設けた基板または電極性を備え
    た金属基板上に、電子親和力がχ1 で仕事関数がΦ1
    かつバンドギャップエネルギーがEg1であるp型の半導
    体1の光吸収層を形成し、その上に電子親和力がχ2
    仕事関数がΦ2でかつバンドギャップエネルギーがEg2
    でありしかもχ2 〜χ1 、Φ2 <Φ1 でかつEg2>Eg1
    である半導体2の中間層を形成し、その上に電子親和力
    がχ3 で仕事関数がΦ3 でかつバンドギャップエネルギ
    ーがEg3であり、しかもχ3 〜χ 2 、Φ3 <Φ2 でかつ
    g3>Eg2であるn型の半導体3の窓層を形成し、さら
    にその上に透明導電層を形成することを特徴とする太陽
    電池の製造方法。
  9. 【請求項9】 透明導電層を設けた透光性基板上に、電
    子親和力がχ3 で仕事関数がΦ3 でかつバンドギャップ
    エネルギーがEg3であるn型の半導体3の窓層を形成
    し、その上に電子親和力がχ2 で仕事関数がΦ2 でかつ
    バンドギャップエネルギーがEg2であり、しかもχ2
    χ3 、Φ2 >Φ3 でかつEg2<Eg3である半導体2の中
    間層を形成し、その上に電子親和力がχ1 で仕事関数が
    Φ1 でかつバンドギャップエネルギーがEg1であり、し
    かもχ1 〜χ2 、Φ1 >Φ2 でかつEg1<Eg2であるp
    型の半導体1の光吸収層を形成し、さらにその上に電極
    層を形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
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