JP3076729B2 - 太陽電池とその製造方法 - Google Patents
太陽電池とその製造方法Info
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- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/543—Solar cells from Group II-VI materials
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はZnのカルコゲン化物Zn
X(X=S、SeあるいはTe)とMgのカルコゲン化物
MgXの固溶体ZnXーMgXを光透過窓層とする太陽電
池とその製造方法に関するものである。
X(X=S、SeあるいはTe)とMgのカルコゲン化物
MgXの固溶体ZnXーMgXを光透過窓層とする太陽電
池とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近い将来、エネルギー供給が次第に困難
になることが予想され、太陽電池の高効率化、低コスト
化が大きな課題になってきた。なかでも、大面積化が容
易な薄膜系太陽電池は大幅な低コスト化が可能なのでそ
のエネルギー変換効率の向上が強く望まれている。この
薄膜系太陽電池には化合物半導体(II-VI族やI-III-VI2
族)薄膜を用いたものが広く開発されつつある。化合物
半導体薄膜を用いた太陽電池の構成は、例えばバンドギ
ャップが広くて光を透過する窓層としてのn型CdS系
半導体層とバンドギャップが狭くて光吸収層として機能
するCdTe系あるいはCuInSe2系などのp型の半導体
層を積層したヘテロ接合が用いられる。もちろん、窓層
がp型半導体、光吸収層がn型半導体の組合せでも良
い。構成としては、例えばITO(Indium Tin Oxid
e)を設けたガラス基板上にn型CdS層を、次いでp型
CdTe層を蒸着法で積層形成し、最後に金属電極を設け
て太陽電池とする。あるいは、ガラス基板上にスクリー
ン印刷と焼成によってn型CdS層を、次いで同様にス
クリーン印刷と焼成によってp型CdTe層を、最後に金
属あるいは炭素電極層を設けて太陽電池とする。CdS
の代わりにバンドギャップのより広い半導体例えばCd
S-ZnS固溶体薄膜を用いることが、透過光量を増やし
変換効率を上げることに大変有効であることが知られて
いる。
になることが予想され、太陽電池の高効率化、低コスト
化が大きな課題になってきた。なかでも、大面積化が容
易な薄膜系太陽電池は大幅な低コスト化が可能なのでそ
のエネルギー変換効率の向上が強く望まれている。この
薄膜系太陽電池には化合物半導体(II-VI族やI-III-VI2
族)薄膜を用いたものが広く開発されつつある。化合物
半導体薄膜を用いた太陽電池の構成は、例えばバンドギ
ャップが広くて光を透過する窓層としてのn型CdS系
半導体層とバンドギャップが狭くて光吸収層として機能
するCdTe系あるいはCuInSe2系などのp型の半導体
層を積層したヘテロ接合が用いられる。もちろん、窓層
がp型半導体、光吸収層がn型半導体の組合せでも良
い。構成としては、例えばITO(Indium Tin Oxid
e)を設けたガラス基板上にn型CdS層を、次いでp型
CdTe層を蒸着法で積層形成し、最後に金属電極を設け
て太陽電池とする。あるいは、ガラス基板上にスクリー
ン印刷と焼成によってn型CdS層を、次いで同様にス
クリーン印刷と焼成によってp型CdTe層を、最後に金
属あるいは炭素電極層を設けて太陽電池とする。CdS
の代わりにバンドギャップのより広い半導体例えばCd
S-ZnS固溶体薄膜を用いることが、透過光量を増やし
変換効率を上げることに大変有効であることが知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様に、バンドギャ
ップの広い低抵抗の半導体薄膜の窓層を用いることは変
換効率の向上に有効であるが、CdS−ZnS固溶体薄膜
でもZnSの組成比が高くなると高抵抗になり、かえっ
て変換効率を低くしてしまうことがある。バンドギャッ
プの広い低抵抗のn型半導体薄膜を用いることが望まれ
る。さらに、一般に窓層と光吸収層とが結晶構造や格子
定数が異なるため、この両層の界面で多くの欠陥が生じ
これらが再結合中心となり、光発生した電子・正孔の再
結合をうながし、それらの寿命を短くし変換効率向上を
妨げている。
ップの広い低抵抗の半導体薄膜の窓層を用いることは変
換効率の向上に有効であるが、CdS−ZnS固溶体薄膜
でもZnSの組成比が高くなると高抵抗になり、かえっ
て変換効率を低くしてしまうことがある。バンドギャッ
プの広い低抵抗のn型半導体薄膜を用いることが望まれ
る。さらに、一般に窓層と光吸収層とが結晶構造や格子
定数が異なるため、この両層の界面で多くの欠陥が生じ
これらが再結合中心となり、光発生した電子・正孔の再
結合をうながし、それらの寿命を短くし変換効率向上を
妨げている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の太陽電池の構成
は図1に示す様に(1)電極層を設けた基板あるいは電
極性を備えた金属基板1上に、n型(あるいはp型)半
導体の光吸収層2、Znのカルコゲン化物ZnX(カルコ
ゲンX=S、SeあるいはTe)とMgのカルコゲン化物
MgXの固溶体ZnX-MgXを主体として光吸収層と反対
の伝導型を有する半導体の窓層3、透明導電層4を順次
積層した構成、あるいは図2に示す様に(2)透光性基
板5上に、透明導電層6、Znのカルコゲン化物(カル
コゲンX=S、SeあるいはTe)とMgのカルコゲン化
物MgXの固溶体ZnX-MgXを主体とするp型(あるい
はn型)半導体の窓層7、窓層と反対の伝導型を有する
半導体の光吸収層8、電極層9を順次積層した構成であ
る。それらの製造方法としては(3)電極層を設けた基
板あるいは電極性を備えた金属基板上に、n型(あるい
はp型)半導体の光吸収層を形成し、その上にZn のカ
ルコゲン化物ZnX(カルコゲンX=S、SeあるいはT
e)とMgのカルコゲン化物MgXの固溶体ZnX-MgXを
主体とするp型(あるいはn型)半導体の窓層を形成
し、さらにその上に透明導電層を形成する、あるいは
(4)透明導電層を設けた透光性基板上に、Zn のカル
コゲン化物ZnX(カルコゲンX=S、SeあるいはT
e)とMgのカルコゲン化物MgXの固溶体ZnX-MgX固
溶体薄膜を主体とするp型(あるいはn型)半導体の窓
層を形成し、その上に窓層と反対の伝導型を有する半導
体の光吸収層を、さらにその上に電極層を形成する2種
類がある。
は図1に示す様に(1)電極層を設けた基板あるいは電
極性を備えた金属基板1上に、n型(あるいはp型)半
導体の光吸収層2、Znのカルコゲン化物ZnX(カルコ
ゲンX=S、SeあるいはTe)とMgのカルコゲン化物
MgXの固溶体ZnX-MgXを主体として光吸収層と反対
の伝導型を有する半導体の窓層3、透明導電層4を順次
積層した構成、あるいは図2に示す様に(2)透光性基
板5上に、透明導電層6、Znのカルコゲン化物(カル
コゲンX=S、SeあるいはTe)とMgのカルコゲン化
物MgXの固溶体ZnX-MgXを主体とするp型(あるい
はn型)半導体の窓層7、窓層と反対の伝導型を有する
半導体の光吸収層8、電極層9を順次積層した構成であ
る。それらの製造方法としては(3)電極層を設けた基
板あるいは電極性を備えた金属基板上に、n型(あるい
はp型)半導体の光吸収層を形成し、その上にZn のカ
ルコゲン化物ZnX(カルコゲンX=S、SeあるいはT
e)とMgのカルコゲン化物MgXの固溶体ZnX-MgXを
主体とするp型(あるいはn型)半導体の窓層を形成
し、さらにその上に透明導電層を形成する、あるいは
(4)透明導電層を設けた透光性基板上に、Zn のカル
コゲン化物ZnX(カルコゲンX=S、SeあるいはT
e)とMgのカルコゲン化物MgXの固溶体ZnX-MgX固
溶体薄膜を主体とするp型(あるいはn型)半導体の窓
層を形成し、その上に窓層と反対の伝導型を有する半導
体の光吸収層を、さらにその上に電極層を形成する2種
類がある。
【0005】カルコゲンがTeであることは通常p型半
導体の光吸収層として用いられるCdTeやCuInSe2系
材料とのマッチングが良い。すなわち光透過窓層がZn
Te-MgTe固溶体であるときに光吸収層がCdTeである
と通常のCdS窓層よりも格子定数のマッチングが良
い。MgTeの組成比が20モル%以上であることはその
吸収端波長がCdSのそれより短波長となるのでさらに
好ましい。
導体の光吸収層として用いられるCdTeやCuInSe2系
材料とのマッチングが良い。すなわち光透過窓層がZn
Te-MgTe固溶体であるときに光吸収層がCdTeである
と通常のCdS窓層よりも格子定数のマッチングが良
い。MgTeの組成比が20モル%以上であることはその
吸収端波長がCdSのそれより短波長となるのでさらに
好ましい。
【0006】光吸収層の半導体としては化合物CdTe、
CuInSe2、CuInS2あるいはCuGaSe2や固溶体Cu
InSe2-CuGaSe2、CuInSe2-CuInS2あるいはC
uInS2-CuGaS2の何れかであることが好ましい。
CuInSe2、CuInS2あるいはCuGaSe2や固溶体Cu
InSe2-CuGaSe2、CuInSe2-CuInS2あるいはC
uInS2-CuGaS2の何れかであることが好ましい。
【0007】
【作用】本発明の太陽電池の構成によればZnX−MgX
固溶体のバンドギャップがCdSに比較して広いので窓
層を透過する光量が増え、そのためn型(あるいはp
型)半導体の光吸収層に吸収される光量が増え、その結
果太陽電池の効率が向上する。特にカルコゲンがTeで
ある場合には光吸収層をCdTeに、窓層をZnTe−Mg
Te固溶体で形成すれば両層の半導体における格子常数
の差がCdSとの場合より小さいのでpn接合界面に出
来易い再結合中心となる欠陥の発生が少なく、著しい特
性向上(特に開放電圧の向上)が得られる。また本発明
のZnXとMgの2源による同時蒸着、あるいはZnXと
MgXの同時蒸着、あるいはZnXとMgXの固溶体ある
いは混合物を直接蒸着、あるいはZnとMgを同時または
積層蒸着後カルコゲンXを含む雰囲気中で熱処理、ある
いはZnとMgを同時または積層蒸着後カルコゲンXを蒸
着して熱処理するという製造方法によれば、バンドギャ
ップの広いZnX−MgX固溶体薄膜を安価な蒸着装置で
容易に得ることができる。
固溶体のバンドギャップがCdSに比較して広いので窓
層を透過する光量が増え、そのためn型(あるいはp
型)半導体の光吸収層に吸収される光量が増え、その結
果太陽電池の効率が向上する。特にカルコゲンがTeで
ある場合には光吸収層をCdTeに、窓層をZnTe−Mg
Te固溶体で形成すれば両層の半導体における格子常数
の差がCdSとの場合より小さいのでpn接合界面に出
来易い再結合中心となる欠陥の発生が少なく、著しい特
性向上(特に開放電圧の向上)が得られる。また本発明
のZnXとMgの2源による同時蒸着、あるいはZnXと
MgXの同時蒸着、あるいはZnXとMgXの固溶体ある
いは混合物を直接蒸着、あるいはZnとMgを同時または
積層蒸着後カルコゲンXを含む雰囲気中で熱処理、ある
いはZnとMgを同時または積層蒸着後カルコゲンXを蒸
着して熱処理するという製造方法によれば、バンドギャ
ップの広いZnX−MgX固溶体薄膜を安価な蒸着装置で
容易に得ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0009】(実施例1)図1に示すごとく、Al電極
層を設けたガラス基板1上に、5μm厚のCdTeを蒸着
しInを添加してn型半導体の光吸収層2を形成し、そ
の上にZnTeとMgの同時蒸着によりZnTeとMgTeの
モル比が8:2で、全体の厚さ0.5μmの固溶体膜Zn
0.8Mg0.2Teを形成する。この膜にCuを添加する。こ
の様にして形成したp型半導体窓層3の上に、透明電極
層4ITOを形成する(構成:Al/n-CdTe/p-Zn0.8
Mg0.2Te/ITO)。比較のため、窓層に通常のInを
添加したn型のCdS蒸着膜を、光吸収層としてCuを添
加したp型のCdTe蒸着膜を、さらにPt電極を用いた
他は上記と同様にした太陽電池(構成:Pt/p-CdTe/n
-CdS/ITO)の特性についても調べてある。
層を設けたガラス基板1上に、5μm厚のCdTeを蒸着
しInを添加してn型半導体の光吸収層2を形成し、そ
の上にZnTeとMgの同時蒸着によりZnTeとMgTeの
モル比が8:2で、全体の厚さ0.5μmの固溶体膜Zn
0.8Mg0.2Teを形成する。この膜にCuを添加する。こ
の様にして形成したp型半導体窓層3の上に、透明電極
層4ITOを形成する(構成:Al/n-CdTe/p-Zn0.8
Mg0.2Te/ITO)。比較のため、窓層に通常のInを
添加したn型のCdS蒸着膜を、光吸収層としてCuを添
加したp型のCdTe蒸着膜を、さらにPt電極を用いた
他は上記と同様にした太陽電池(構成:Pt/p-CdTe/n
-CdS/ITO)の特性についても調べてある。
【0010】(実施例2)透明導電層6ITOを設けた
ガラス基板5上に、ZnTeとMg の同時蒸着によりZn
TeとMgTeのモル比が8:2で、全体の厚さ0.5μmの
固溶体膜Zn0.8Mg0.2Teを形成する。この膜にCuを
添加しp型とする。この上に、5μm厚のCdTeを蒸着
しInを添加してn型半導体の光吸収層8を形成し、そ
の上にAl電極9を形成する(構成:ITO/p-Zn0.8M
g0.2Te/n-CdTe/Al)。比較のため、窓層7を従来通
りのInを添加したn型CdS膜とし、光吸収層としては
Cuを添加したp型のCdTe膜を用いた太陽電池(構
成:ITO/n-CdS/p-CdTe/Pt)の特性についても
調べてある。上記全ての場合においInおよびCuの添加
量は何れも1モル%である。これら太陽電池のAM1
(100 mW/cm2)の照射光に対する特性を(表1)および
(表2)(本実施例と従来例)にて示す。またZnTeと
MgTeのモル比が5:5の固溶体膜Zn0.5Mg0.5Teを
用いた他は上記同様にした太陽電池も形成した。この結
果も(表1)および(表2)示してある。なおV
OC(V)は開放電圧、JSC(mA/cm2)は閉路電流、η
(%)は変換効率、F.F.は曲線因子を表す。
ガラス基板5上に、ZnTeとMg の同時蒸着によりZn
TeとMgTeのモル比が8:2で、全体の厚さ0.5μmの
固溶体膜Zn0.8Mg0.2Teを形成する。この膜にCuを
添加しp型とする。この上に、5μm厚のCdTeを蒸着
しInを添加してn型半導体の光吸収層8を形成し、そ
の上にAl電極9を形成する(構成:ITO/p-Zn0.8M
g0.2Te/n-CdTe/Al)。比較のため、窓層7を従来通
りのInを添加したn型CdS膜とし、光吸収層としては
Cuを添加したp型のCdTe膜を用いた太陽電池(構
成:ITO/n-CdS/p-CdTe/Pt)の特性についても
調べてある。上記全ての場合においInおよびCuの添加
量は何れも1モル%である。これら太陽電池のAM1
(100 mW/cm2)の照射光に対する特性を(表1)および
(表2)(本実施例と従来例)にて示す。またZnTeと
MgTeのモル比が5:5の固溶体膜Zn0.5Mg0.5Teを
用いた他は上記同様にした太陽電池も形成した。この結
果も(表1)および(表2)示してある。なおV
OC(V)は開放電圧、JSC(mA/cm2)は閉路電流、η
(%)は変換効率、F.F.は曲線因子を表す。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】(表1)および(表2)に見られる様に本
発明の構成で得られた太陽電池の特性は従来の構成で得
られる太陽電池の特性よりはるかに優れている。これは
本発明の太陽電池のZnTe-MgTe固溶体膜は従来の太
陽電池のCdS膜に比べて分光透過率が大であるからで
ある。また開放電圧(Voc)の著しい向上は先に述べた
pn両層を構成する半導体層CdTeとZnTe−MgTe固
溶体の格子常数の差異がCdS窓層との場合より著しく
小さいことによると考えられる。この様にZnTe、Mg
の同時蒸着により得られたZnTe-MgTe固溶体膜を備
えた太陽電池は優れた特性を有する。Cuの添加は電気
伝導度を高める。ZnTeとMgTeの他の組成比の固溶体
ZnTe-MgTeを用いても、またCuの代わりにGaやP
を用いても同様の効果が得られる。この固溶体薄膜はZ
nTeとMgTeの同時蒸着でMgTeを電子ビーム法で蒸着
しても、あるいはZnTe−MgTeの固溶体や混合物をス
パッタリング法で蒸着しても、あるいはZnとMgを同時
または積層蒸着後Teを含む雰囲気中で熱処理しても、
あるいはZnとMgを同時または積層蒸着後Teを蒸着し
て後熱処理しても得ることができる。あるいは、さらに
Te化物やTeの代わりに他のカルコゲン化物(ZnSあ
るいはZnSe)やカルコゲン(SあるいはSe)を用い
ても同様の効果が得られる。
発明の構成で得られた太陽電池の特性は従来の構成で得
られる太陽電池の特性よりはるかに優れている。これは
本発明の太陽電池のZnTe-MgTe固溶体膜は従来の太
陽電池のCdS膜に比べて分光透過率が大であるからで
ある。また開放電圧(Voc)の著しい向上は先に述べた
pn両層を構成する半導体層CdTeとZnTe−MgTe固
溶体の格子常数の差異がCdS窓層との場合より著しく
小さいことによると考えられる。この様にZnTe、Mg
の同時蒸着により得られたZnTe-MgTe固溶体膜を備
えた太陽電池は優れた特性を有する。Cuの添加は電気
伝導度を高める。ZnTeとMgTeの他の組成比の固溶体
ZnTe-MgTeを用いても、またCuの代わりにGaやP
を用いても同様の効果が得られる。この固溶体薄膜はZ
nTeとMgTeの同時蒸着でMgTeを電子ビーム法で蒸着
しても、あるいはZnTe−MgTeの固溶体や混合物をス
パッタリング法で蒸着しても、あるいはZnとMgを同時
または積層蒸着後Teを含む雰囲気中で熱処理しても、
あるいはZnとMgを同時または積層蒸着後Teを蒸着し
て後熱処理しても得ることができる。あるいは、さらに
Te化物やTeの代わりに他のカルコゲン化物(ZnSあ
るいはZnSe)やカルコゲン(SあるいはSe)を用い
ても同様の効果が得られる。
【0014】
【発明の効果】本発明の構成と製造方法により変換効率
の非常に高い優れた太陽電池を容易に得ることが可能と
なる。この太陽電池は薄膜形成であるから大幅なコスト
ダウンもはかれる。
の非常に高い優れた太陽電池を容易に得ることが可能と
なる。この太陽電池は薄膜形成であるから大幅なコスト
ダウンもはかれる。
【図1】本発明の太陽電池の構成断面図
【図2】本発明の太陽電池の構成断面図
1 電極層を設けた基板あるいは電極性を備えた金属基
板 2 n型(あるいはp型)半導体光吸収層 3 ZnX-MgX固溶体を主体とする光吸収層と反対の
伝導型を有する半導体窓層 4 透明導電層 5 透光性基板 6 透明導電層 7 ZnX-MgX固溶体を主体とするp型(あるいはn
型)半導体窓層 8 窓層と反対の伝導型を有する半導体光吸収層 9 電極層
板 2 n型(あるいはp型)半導体光吸収層 3 ZnX-MgX固溶体を主体とする光吸収層と反対の
伝導型を有する半導体窓層 4 透明導電層 5 透光性基板 6 透明導電層 7 ZnX-MgX固溶体を主体とするp型(あるいはn
型)半導体窓層 8 窓層と反対の伝導型を有する半導体光吸収層 9 電極層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−74481(JP,A) 特開 平6−310747(JP,A) 特開 平3−207786(JP,A) 特開 平5−299040(JP,A) 特開 昭49−75486(JP,A) 特開 平7−74433(JP,A) 特公 昭51−26366(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078 G01G 11/00,11/02
Claims (15)
- 【請求項1】電極層を設けた基板あるいは電極性を備え
た金属基板上に、n型(あるいはp型)半導体の光吸収
層、Znのカルコゲン化物ZnX(カルコゲンX=S、S
eあるいはTe)とMgのカルコゲン化物MgXの固溶体Z
nX-MgXを主体として光吸収層と反対の伝導型を有す
る半導体の窓層、透明導電層を順次積層した構成で成る
ことを特徴とする太陽電池。 - 【請求項2】透光性基板上に、透明導電層、Znのカル
コゲン化物ZnX(カルコゲンX=S、SeあるいはT
e)とMgのカルコゲン化物MgXの固溶体ZnX-MgXを
主体とするp型(あるいはn型)半導体の窓層、窓層と
反対の伝導型を有する半導体の光吸収層、電極層を順次
積層した構成で成ることを特徴とする太陽電池。 - 【請求項3】カルコゲンがTeであることを特徴とする
請求項1または2記載の太陽電池。 - 【請求項4】MgTeの組成比が20モル%以上であるこ
とを特徴とする請求項3記載の太陽電池。 - 【請求項5】光吸収層の半導体が化合物CdTe、CuIn
Se2、CuInS2あるいはCuGaSe2や固溶体CuInSe
2-CuGaSe2、CuInSe2-CuInS2あるいはCuInS
2-CuGaS2の何れかであることを特徴とする請求項1
〜4のいずれかに記載の太陽電池。 - 【請求項6】電極層を設けた基板あるいは電極性を備え
た金属基板上に、n型(あるいはp型)半導体の光吸収
層を形成し、その上にZn のカルコゲン化物ZnX(カ
ルコゲンX=S、SeあるいはTe)とMgのカルコゲン
化物MgXの固溶体ZnX-MgXを主体として光吸収層と
反対の伝導型を有する半導体の窓層を形成し、さらにそ
の上に透明導電層を形成することを特徴とする太陽電池
の製造方法。 - 【請求項7】透明導電層を設けた透光性基板上に、Zn
のカルコゲン化物ZnX(カルコゲンX=S、Seあるい
はTe)とMgのカルコゲン化物MgXの固溶体ZnX-Mg
Xを主体とするp型(あるいはn型)半導体の窓層を形
成し、その上に窓層と反対の伝導型を有する半導体の光
吸収層を、さらにその上に電極層を形成することを特徴
とする太陽電池の製造方法。 - 【請求項8】Znのカルコゲン化物ZnX(カルコゲンX
=S、SeあるいはTe)およびMgを同時に蒸着しZnX
-MgX固溶体を主体とするp型(あるいはn型)半導体
の窓層を形成することを特徴とする請求項6または7記
載の太陽電池の製造方法。 - 【請求項9】Zn,MgおよびカルコゲンX(X=S、S
eあるいはTe)を同時に蒸着しZnX-MgX固溶体を主
体とするp型(あるいはn型)半導体の窓層を形成する
ことを特徴とする請求項6または7記載の太陽電池の製
造方法。 - 【請求項10】Znのカルコゲン化物ZnX(カルコゲン
X=S、SeあるいはTe)とMgのカルコゲン化物MgX
の固溶体をスパッタリング蒸着しZnX-MgX固溶体を
主体とするp型(あるいはn型)半導体の窓層を形成す
ることを特徴とする請求項6または7記載の太陽電池の
製造方法。 - 【請求項11】ZnとMgを同時にまたは積層蒸着後カル
コゲンX(=S、SeあるいはTe)を含む雰囲気中で熱
処理しZnX-MgX固溶体を主体とするp型(あるいは
n型)半導体の窓層を形成することを特徴とする請求項
6または7記載の太陽電池の製造方法。 - 【請求項12】ZnとMgを同時または積層蒸着後カルコ
ゲンX(=S、SeあるいはTe)を蒸着して後熱処理し
ZnX-MgX固溶体を主体とするp型(あるいはn型)
半導体の窓層を形成することを特徴とする請求項6また
は7記載の太陽電池の製造方法。 - 【請求項13】カルコゲンがTeであるZnTe−MgTe
固溶体を主体として成るp型(あるいはn型)半導体を
窓層とする請求項6〜12のいずれかに記載の太陽電池
の製造方法。 - 【請求項14】MgTe の組成比が20モル%以上であ
ることを特徴とする請求項13に記載の太陽電池の製造
方法。 - 【請求項15】光吸収層の半導体が化合物CdTe、Cu
InSe2、CuInS2あるいはCuGaSe2や固溶体CuIn
Se2-CuGaSe2、CuInSe2-CuInS2あるいはCuI
nS2-CuGaS2の何れかであることを特徴とする請求項
6〜14のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06298475A JP3076729B2 (ja) | 1994-12-01 | 1994-12-01 | 太陽電池とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP06298475A JP3076729B2 (ja) | 1994-12-01 | 1994-12-01 | 太陽電池とその製造方法 |
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JPH08162653A JPH08162653A (ja) | 1996-06-21 |
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US6451415B1 (en) * | 1998-08-19 | 2002-09-17 | The Trustees Of Princeton University | Organic photosensitive optoelectronic device with an exciton blocking layer |
-
1994
- 1994-12-01 JP JP06298475A patent/JP3076729B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08162653A (ja) | 1996-06-21 |
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