JP2922424B2 - 出力回路 - Google Patents

出力回路

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JP2922424B2
JP2922424B2 JP6161442A JP16144294A JP2922424B2 JP 2922424 B2 JP2922424 B2 JP 2922424B2 JP 6161442 A JP6161442 A JP 6161442A JP 16144294 A JP16144294 A JP 16144294A JP 2922424 B2 JP2922424 B2 JP 2922424B2
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K19/00Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits
    • H03K19/003Modifications for increasing the reliability for protection
    • H03K19/00315Modifications for increasing the reliability for protection in field-effect transistor circuits

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部電源電圧より電源
電圧の高い外部信号線へ出力する出力回路の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、LSI は微細化が進み、それに伴い
酸化膜厚も薄くなり従来1umプロセスでは5V動作が可
能だったものがサブミクロンプロセスにおいては3.3V以
下の動作の保証しかできないでいる。このため、上記LS
I 用いる場合、外部のLSI が全て3.3V動作品の場合問題
はないが、外部のLSI が5V動作品である場合、3.3V I
/O pinに5V電圧が印加されることとなり、3.3V動作LS
I に対し電流流入や、酸化膜への5V印加が起り、使用
できなかった。
【0003】そこで、3V/5VインターフェースI/O
回路として、例えば、1992年日経マイクロデバイス
p83−p88に記されている回路等が提案されてい
る。
【0004】上記した従来の出力回路の例を図3(a) に
示す。同図において、601 は出力端子としてのボンディ
ングパッドであって、オンチップ電源電圧VDD (例えば
3.3V) より高い電圧( 例えば5V) の外部信号線(図示せ
ず)が接続される。
【0005】また、602 は電源電圧VDD を上記パッド60
1 に供給するPチャネル(以下P-chと記載する)の出力
トランジスタ、604 は上記パッド601 を接地するNチャ
ネル(以下N-chと記載する)の出力トランジスタ、信号
線INは入力信号、信号線CはLOW の時は上記出力回路
を出力状態とし、HIの時はハイインピーダンス状態とす
る制御線、611 はインバータである。
【0006】更に、609 はNAND回路であって、制御線C
がLOW の時に入力信号INがHIであれば、LOW 出力とな
って上記P-ch出力トランジスタ602 をONさせて、パッド
601をHIの出力状態とする。また、610 はNOR 回路であ
って、制御線CがLOW の時に入力信号INがLOW であれ
ば、HI出力となって上記N-ch出力トランジスタ604 をON
させて、パッド601 をLOW の出力状態とする。
【0007】上記の基本構成に加えて、次のものが付加
される。603,607 はN-chトランジスタ、605,606,608 は
基板が共に共通で且つ電源電圧VDD に接続されていない
P-chトランジスタである。図中、記号*はオンチップ電
源電圧VDD に接続されない基盤電位である。
【0008】次に、上記図3(a) の出力回路の動作を説
明する。
【0009】出力がハイインピーダンス状態において、
ボンディングパッド601 に外部信号線から5Vの電圧が
印加された場合、P-chトランジスタ602 のドレインから
PN接合を通じてP-chトランジスタ602 の基板に電流が
流れ込み、基板の電位が上昇する。上記PN接合に流れ
る電流は、基板の電位が5Vになると、それ以降は流れ
なくなる。また、P-chトランジスタ605 のゲートが電源
電圧VDD(3.3V) に接続されているので、P-chトランジス
タ605 は5Vに対してON状態であり、ボンディングパッ
ド601 からP-chトランジスタ605 を通じてP-chトランジ
スタ602 のゲートに電流が流れ込む。P-chトランジスタ
605 のドレイン電流は、P-chトランジスタ602 のゲート
が5Vになると、それ以降は流れない。更に、P-chトラ
ンジスタ602 のゲートが5Vになると、P-chトランジス
タ602 もOFF 状態になるので、ボンディングパッド601
から電源VDD 側への電流は流れなくなる。N-chトランジ
スタ607 のゲートは内部電源VDD に接続されているの
で、N-chトランジスタ607のドレインが5Vであって
も、NAND回路609 の出力には5Vの電圧は伝達されな
い。P-chトランジスタ608 についてもゲート、ドレイン
共に5Vであるので、やはりNAND回路609 の出力には5
Vは伝達されない。P-chトランジスタ606 は、ボンディ
ングパッド602 の電位がLOW レベルになったときに、記
号*で示したNWELL の電位を電源電圧VDD(3.3V) に戻す
ために設けられている。
【0010】以上より、P-chトランジスタ602,605,606,
608 、及びN-chトランジスタ607 のゲート、ドレイン、
ソース及び基板の電位は電源電圧VDD(3.3V) 又は5Vの
電圧であり、従って、各トランジスタのゲート酸化膜に
対して耐圧以上の電圧が定常的に加わることはない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、出力状態からハイインピーダンス状態
又は出力状態から入力状態への切り替え時に過渡的に耐
圧以上の電圧がトランジスタの酸化膜にかかることがあ
るという問題点を有していた。
【0012】つまり、ハイインピーダンス状態でボンデ
ィングパッド部が5Vの状態から3Vの出力状態に状態
が変化したときのP-chトランジスタ608 のゲート、ソー
ス間電圧の状態を図3(b)に模式的に示す。またSPICE に
よるシミュレーション結果を図3(c)に示す。このように
状態が遷移する場合、酸化膜の耐圧以上の電圧がトラン
ジスタの酸化膜にかかることがあるという問題点を有し
ている。
【0013】上記の問題点は、既述のように出力状態が
変化する過渡時に限らず、例えばHIの出力状態時におい
て、所期のタイミングがズレて、5V電圧が印加される
場合にも生じ、また図3(a) に記載する構成の出力回路
に限定されない。
【0014】本発明は上記問題点に鑑み、その目的は、
パッド部に3.3V等のオンチップ電源電圧より高い5V等
の電圧の外部信号線が接続される出力回路において、そ
の出力の過渡的な状態、例えばハイインピーダンス状態
から出力状態に変化する過渡時等においても、酸化膜の
耐圧以上の電圧がトランジスタにかからないようにする
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明では、出力パッド部にかかる電圧がオンチ
ップ電源電圧よりも高い際には、その電圧がオンチップ
電源電圧の近傍電圧値以下にまで低下して初めて出力回
路の出力状態を制御可能とする保護回路を付加する構成
とする。
【0016】すなわち、請求項1記載の発明の出力回路
は、オンチップ電源電圧より高い電圧を有する外部信号
線が接続される出力パッド部と、出力制御線と、上記出
力制御線の電位に応じてプルアップ制御信号を生成する
信号生成回路と、上記信号生成回路のプルアップ制御信
号を受けて上記オンチップ電源電圧を上記出力パッド部
に供給するP-ch出力トランジスタとを有する出力回路に
おいて、上記外部信号線の信号を入力とし、この外部信
の電圧値が上記オンチップ電源電圧近傍の電圧値を越
える電圧値であるとき、上記出力制御線の電位に拘わら
ず、上記プルアップ制御信号の生成を禁止するように、
上記信号生成回路を制御する保護回路を備える構成であ
る。
【0017】また、請求項2記載の発明では、上記請求
項1記載の出力回路において、上記信号生成回路のプル
アップ制御信号の出力側と上記P-ch出力トランジスタと
の間に配置され、ゲートが上記出力パッド部に接続され
たP-chトランジスタを有する構成である。
【0018】更に、請求項3記載の発明では、上記請求
項2記載の出力回路において、保護回路は、外部信号線
の信号を入力とする第1の電圧降下手段と、上記第1の
電圧降下手段の出力を入力とし、グランド電源に接続す
る第2の電圧降下手段と、上記第1の電圧降下手段の出
力を反転させる反転回路とにより構成され、上記反転回
路の出力を上記保護回路の出力とする構成である。
【0019】加えて、請求項4記載の発明では、上記請
求項2記載の出力回路において、保護回路は、外部信号
線の信号を入力とする第1の電圧降下手段と、上記第1
の電圧降下手段の出力を入力とし、グランド電源に接続
する第2の電圧降下手段と、上記第1の電圧降下手段の
出力を入力とする第3の電圧降下手段と、上記第3の電
圧降下手段の出力を反転させる反転回路とにより構成さ
れ、上記反転回路の出力を上記保護回路の出力とする構
成である。
【0020】更に加えて、請求項5記載の発明では、上
記請求項4記載の出力回路において、第1の電圧降下手
段は、トランジスタのゲートとソースに入力信号を接続
し、且つドレインを出力とするN-chトランジスターをN
個直列に接続した構成としている。
【0021】また、請求項6記載の発明では、上記請求
項3又は請求項4記載の出力回路において、第1の電圧
降下手段は、ダイオードをN個直列に接続した構成とし
ている。
【0022】更に、請求項7記載の発明では、上記請求
項3記載の出力回路において、第1の電圧降下手段は、
ゲートをオンチップ電源に接続したP-chトランジスタの
ソースに入力信号を接続し、ゲートをオンチップ電源に
接続したN-chトランジスタのソースに上記P-chトランジ
スタのドレイン出力を接続し、上記N-chトランジスタの
ドレイン出力を出力とする構成としている。
【0023】加えて、請求項8記載の発明では、上記請
求項3又は請求項4記載の出力回路において、第1の電
圧降下手段は、ゲートをオンチップ電源に接続したN-ch
トランジスタのソースに入力信号を接続し、上記N-chト
ランジスタのドレイン出力を出力とした構成としてい
る。
【0024】更に加えて、請求項9記載の発明では、上
記請求項3又は請求項4記載の出力回路において、第1
の電圧降下手段は、ゲートをオンチップ電源に接続した
P-chトランジスタのソースに入力信号を接続し、上記P-
chトランジスタのドレイン出力を出力とした構成として
いる。
【0025】また、請求項10記載の発明では、上記請
求項3又は請求項4記載の出力回路において、第1の電
圧降下手段は抵抗素子である構成である。
【0026】更に、請求項11記載の発明では、上記請
求項3又は請求項4記載の出力回路において、第2の電
圧降下手段は、出力制御線の電位に応じて、グランド電
源へ流れる電流をスイッチする機能を有する構成であ
る。
【0027】加えて、請求項12記載の発明では、上記
請求項3又は請求項4記載の出力回路において、第2の
電圧降下手段は、ゲートをオンチップ電源に接続したN-
chトランジスタのソースに入力信号を接続し、上記N-ch
トランジスタのドレイン出力を出力とした構成としてい
る。
【0028】更に加えて、請求項13記載の発明では、
上記請求項3又は請求項4記載の出力回路において、第
2の電圧降下手段は抵抗素子で構成される構成である。
【0029】また、請求項14記載の発明では、上記請
求項3又は請求項4記載の出力回路において、第2の電
圧降下手段はダイオードで構成される構成である。
【0030】更に、請求項15記載の発明では、請求項
3又は請求項4記載の出力回路において、第2の電圧降
下手段はN-chトランジスタにより構成され、上記N-chト
ランジスタのゲートに出力制御線が接続される構成であ
る。
【0031】加えて、請求項16記載の発明では、上記
請求項4記載の出力回路において、第3の電圧降下手段
は、ゲートをオンチップ電源に接続したN-chトランジス
タのソースに入力信号を接続し、上記N-chトランジスタ
のドレイン出力を出力とした構成としている。
【0032】更に加えて、請求項17記載の発明では、
上記請求項4記載の出力回路において、第3の電圧降下
手段は抵抗素子で構成される構成である。
【0033】また、請求項18記載の発明では、上記請
求項3記載の出力回路において、保護回路は、外部信号
線の信号を第1のN-chトランジスタのゲートとソースと
に接続し、上記第1のN-chトランジスタのドレイン出力
を第2のN-chトランジスタのゲートとソースとに接続
し、上記第2のN-chトランジスタのドレインとグランド
電位の間に抵抗を挿入し、上記第2のN-chトランジスタ
のドレイン出力を反転するインバータとから成り、上記
インバータの反転信号を出力とする構成としている。
【0034】更に、請求項19記載の発明では、上記請
求項4記載の出力回路において、保護回路は、ゲートを
オンチップ電源に接続したP-chトランジスタのソースに
外部信号線の信号を接続し、ゲートをオンチップ電源に
接続した第1のN-chトランジスタのソースに上記P-chト
ランジスタのドレイン出力を接続し、上記第1のN-chト
ランジスタのドレインと第2のN-chトランジスタのドレ
インとを接続し、上記第2のN-chトランジスタのソース
にグランド電位を接続し、上記第2のN-chトランジスタ
のゲートに出力制御信号を入力し、上記第1のN-chトラ
ンジスタのソース電位をインバータで反転した信号を出
力する構成としている。
【0035】
【作用】上記した構成によって、請求項1〜請求項19
記載の発明の出力回路では、外部よりボンディングパッ
ド部にオンチップ電源電圧VDD近傍の電圧値を越える
圧が印加されている場合には、上記保護回路によって
上記信号生成回路によるプルアップ制御信号の生成が禁
止されるので、パッド部の出力状態が変化する過渡時
例えばハイインピーダンス状態から出力状態に変化する
過渡時であっても、出力回路を構成するトランジスタの
ゲートとソース間、又はゲートとドレイン間に上記ボン
ディングパッド部の電圧と上記プルアップ制御信号の電
圧との電位差がかかる構成であっても、このトランジス
タの酸化膜には耐圧以上の電圧がかからず、その破壊が
防止される。
【0036】特に、請求項11記載の発明では、第2の
電圧降下手段のスイッチ機能により、第1の電圧降下手
段からグランド電源への電流のリークが防止され、消費
電流が少なくなる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の一実施例の出力回路について
図面を参照しながら説明する。
【0038】 (第1の実施例) 図1は本発明の第1の実施例における出力回路の回路図
である。
【0039】同図において、116 はボンディングパッド
(出力パッド部)であって、このパッド部116 には、オ
ンチップ電源電圧(内部電源電圧)VDD より高い電圧(
例えば5V) を有する外部信号線(図示せず)が接続され
る。
【0040】また、101,104,105,107,108 は基板が共に
共通で且つ内部電源電圧VDD に接続されていないP-chト
ランジスタであって、上記P-chトランジスタ101 は、ソ
ースが内部電源電圧VDDに接続されて上記出力パッド部
116 に電源電圧VDD を供給する出力トランジスタであ
る。また、上記P-chトランジスタ107 は、そのソース及
びドレインにおいて、上記NAND回路(信号生成回
路)112 と上記P-ch出力トランジスタ101 との間に配置
され、そのゲートは上記ボンディングパッド116 に接続
される。
【0041】111 は基板が内部電源電圧VDD に接続され
ているP-chトランジスタ、102,103,106,109,110 はN-ch
トランジスタ、112 は上記P-ch出力トランジスタ101 の
ゲートに出力するプルアップ信号を生成するNAND回路
(信号生成回路)、114 はインバータ、113 はNOR 回
路、115 はインバータ(反転回路)、信号線INは入力
信号、信号線Cは、LOW の時は上記出力回路を出力状態
とし、HIの時はハイインピーダンス状態とする出力制御
線である。
【0042】更に、120 は本発明の特徴として付加した
保護回路である。
【0043】上記N-chトランジスタ106,102 109 とP-ch
トランジスタ104,108 のゲートとは、内部電源VDD に接
続され、N-chトランジスタ110,103 のソースはグランド
に接続され、P-chトランジスタ101,105,111 のソースは
内部電源電圧VDD に接続され、ボンディングパッド116
は、P-chトランジスタ104 のソース、P-chトランジスタ
105 及び107 のゲート、P-chトランジスタ101 のドレイ
ン、N-chトランジスタ102 のドレインと保護回路120 の
第1の入力に接続され、N-chトランジスタ102のソース
とN-chトランジスタ103 のドレインは接続され、P-chト
ランジスタ101のゲートとP-chトランジスタ104 のドレ
インとP-chトランジスタ107 のドレインとN-chトランジ
スタ106 のドレインとは接続され、P-chトランジスタ10
5 のドレインとP-chトランジスタ101,104,105,107 108
の基板とは接続される。
【0044】更に、出力制御線Cはインバータ114 の入
力とNOR 回路113 の第1の入力に接続され、上記NOR 回
路113の出力はN-chトランジスタ103 のゲートに接続
され、上記入力信号INは上記NAND回路112 の第1
の入力、及び上記NOR回路113 の第2の入力に接続さ
れ、上記インバータ114の出力は、上記NAND回路
112 の第2の入力と上記保護回路120 の第2の入力とに
接続され、上記保護回路120 からの出力を上記NAND
回路112 の第3の入力に入力し、上記NAND回路112
の出力はP-chトランジスタ107 及びN-chトランジスタ10
6 のソースに接続されている。
【0045】上記保護回路120 において、第1の入力は
P-chトランジスタ108 のソースに接続され、上記P-chト
ランジスタ108 のドレインはN-chトランジスタ109 のソ
ースに接続され、上記N-chトランジスタ109 のドレイン
はN-chトランジスタ110 のドレイン、P-chトランジスタ
111 のドレイン、及びインバータ115 の入力に接続さ
れ、上記N-chトランジスタ110 のゲートは保護回路120
への第2の入力に接続され、上記インバータ115 の出力
が上記保護回路120 の出力となり、また上記P-chトラン
ジスタ 111のゲートに接続されている。
【0046】上記保護回路120 において、P-chトランジ
スタ108 及びN-chトランジスタ109により第1の電圧降
下手段125 を構成し、N-chトランジスタ110 により第2
の電圧降下手段126 を構成している。
【0047】以上のように構成された出力回路につい
て、以下、図1を用いてその動作を説明する。
【0048】初めに、出力制御線CがHiレベルである
ハイインピーダンス状態で、外部よりボンディングパッ
ド106 に5Vの電圧が印加されている場合では、N-chト
ランジスタ110 はOFF状態である。P-chトランジスタ
108 のゲートは内部電源電圧VDD に接続されているので
ソース、ドレインともに5Vとなる。N-chトランジスタ
109 のゲートも電源電圧VDD に接続されているので、上
記N-chトランジスタ109 によってインバータ115 の入力
はVDDーVth(VthはN-chトランジスタ109の
しきい値電圧)まで上昇する。上記インバータ115 の出
力はLowになるので、P-chトランジスタ111 によって
インバータ115 の入力は電源電圧VDD まで上昇する。
【0049】出力制御線CがHiからLOに変化する
と、N-chトランジスタ110がON状態になる。ボンデ
ィングパッドに対する外部からの5V駆動がなくなる
と、P-chトランジスタ111及びN-chトランジスタ10
9、110を通じて放電して、ボンディングパッド116
の電位が低下し、同時にインバータ115の入力の電位
も低下する。上記ボンディングパッド116 とP-chトラン
ジスタ108のゲート間の電位が上記P-chトランジスタ
108のしきい値電圧以下になると、P-chトランジスタ
108がOFF状態となるのでインバータ115の入力
の電位がグランド電位VSSまで低下する。上記N-chト
ランジスタ110のゲート幅を上記N-chトランジスタ1
09、上記P-chトランジスタ108 に較べて小さくしてお
くと、上記P-chトランジスタ108 がOFF になった後で、
インバータ115 の出力がLOW からHIに変化することとな
る。つまりボンディングパッド116 にVDD+Vth 以上の電
位が印加されている間、即ち、外部信号線の信号の電圧
値が上記オンチップ電源電圧VDD近傍の電圧値(VDD+V
th )を越える電圧値であるときには、保護回路120 によ
NAND回路112 が制御されて、その出力、即ちプルアッ
プ制御信号は、上記出力制御線CのHiからLOWへの
電位変化に拘わらず、LOW レベルにならず、プルアップ
制御信号の生成は禁止される。
【0050】以上のように、本実施例によれば、出力遷
移時には、保護回路120 によりNAND回路112 を制御し
て、出力パッド部116 に接続されたP-ch出力トランジス
タ101のゲートに接続するプルアップ制御信号をオフ
(生成を禁止)できるので、出力回路内部の各トランジ
スタに過渡的に耐圧以上の電圧が加わらないようにでき
る。
【0051】 (第2の実施例) 以下、本発明の第2の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。
【0052】図3は本発明の第2の実施例を示す出力回
路の回路図である。
【0053】図1と異なるのは、保護回路200 として、
ボンディングパッド116 を入力とし、インバータ204 の
出力を保護回路200 の出力とし、上記出力をNAND回路の
第3の入力に入力し、上記保護回路200 内部は、入力信
号をN-chトランジスタ201 のソースとゲートに入力し、
上記N-chトランジスタ201 のドレイン出力をN-chトラン
ジスタ202 のソースとゲートとに入力し、上記N-chトラ
ンジスタ202 のドレイン出力をインバータ204 の入力と
抵抗203 につなぎ、上記抵抗 203 はグランドに接続し
た構成である。
【0054】図2において、図1と同一の機能を有する
ものには同一の符号を付してその詳細な説明を省略す
る。
【0055】以上のように構成された出力回路につい
て、以下、その動作を説明する。
【0056】インバータ204 の入力電位は、抵抗203 の
値が十分大きいと、N-chトランジスタ201,202 のしきい
値電圧からボンディングパッド116 の電位より2・Vt
h低い値となる。上記インバータ204 がVDD-2Vth以上の
入力に対してLow レベルを出力すれば、ボンディングパ
ッド116 に内部電源電圧VDD 以上の電位が印加されてい
る間は、NAND回路112 の出力はLOW レベルにならない。
【0057】以上のように、本実施例においては、上記
第1の実施例と同様に、出力遷移時に、保護回路200 に
よりNAND回路112 を制御して、出力パッド部116 に接続
されたP-ch出力トランジスタ 201 のゲートに接続する
プルアップ制御信号をオフ(生成を禁止)したので、出
力回路内部の各トランジスタに過渡的に耐圧以上の電圧
が加わらないようにできる。
【0058】ここで、従来例、つまり第1及び第2の実
施例で示した保護回路を用いない場合、並びに第1及び
第2の実施例の各々の出力回路による出力状態の遷移時
における出力回路内部のトランジスターの最大印加電圧
(ソース−ゲート間及びゲート−ドレイン間)のシミュ
レーション結果を表1に示す。
【0059】
【表1】 上記表1から判るように、第2の実施例の方が最大電圧
を低くすることができる。しかし、第2の実施例におい
ては、抵抗素子203 を通じたリーク電流が常に発生し、
消費電流を多く必要とする。例えば、上記図1及び図2
の保護回路120,200 において(図1の保護回路120 では
P-chトランジスタ111 を除く)、反転回路115,204 の入
力側(各図において記号「a」で示す)の電圧と、反転
回路115,204 のスレッシュホールド値Vinv との関係が
次式 3−n・Vth<Vinv <5−n・Vth となるように、第1の電圧降下手段の構成トランジスタ
の数Nを決定し、上記第1と及び第2実施例では2個で
あるので、 3−2・Vth<Vinv <5−2・Vth となっている。この場合の保護回路120,200 の動作を表
2及び表3に示す。
【0060】
【表2】
【表3】 上記表から判るように、第1の実施例の保護回路120 で
は、出力状態で出力パッド部116 に3V以上の電圧が存
在する場合にのみグランドへの電流が流れ、他の状態で
は定常的な電流は流れないので、第2の実施例の保護回
路200 よりも消費電流の低減化を図ることができる。
【0061】また、第2の実施例においては、抵抗203
を用いて実現しているためにプロセス的に不安定である
が、上記第1の実施例による回路構成では、この問題は
回避される。
【0062】尚、第1及び第2の実施例において、P-ch
トランジスタ101,104,105,107,108は基板が共に共通で
且つ内部電源VDD に接続されていないとしたがこれら電
位を外部電位、つまりここでは5V電位に固定し、P−
chトランジスタ105 を省略しても構わない。
【0063】また、上記第1及び第2の実施例におい
て,回路を出力回路として説明したが、入力回路を付加
することにより入出力回路としても構わない。
【0064】図4は、上記第1の実施例に対しドライバ
ーとしてインバータ2,3,4,5 を追加し、電圧保護のため
に抵抗219,220,225 を、サージ対策としてバイポーラト
ランジスタ217,218 を追加して、入力回路を付加した入
出力回路を示す。
【0065】図5は、上記第2の実施例に対し、ドライ
バーとしてインバータ2,3,4,5 を追加し、電圧保護のた
めに抵抗419,418,424 を、サージ対策としてバイポーラ
トランジスタ417,216 を追加して、入力回路を付加した
入出力回路を示す。
【0066】図6は、第1の実施例に対しドライバーと
してインバータ回路2,3,4,5 を追加し、電圧保護のため
に抵抗219,220,225 を、サージ対策としてバイポーラト
ランジスタ217,218 を追加して、入力回路を付加すると
共に、第1の実施例ではN−wellをフローティング
にしたのに代え、5Vの電圧固定にして、図4のP-chト
ランジスタ205 に相当する素子を省いた入出力回路を示
す。
【0067】また、第1及び第2の実施例においては、
回路の途中にドライブ能力を高めるためのバッファを挿
入したり、ゲート等へのボンディングパッド106 からの
直接電圧印加を避けるための抵抗を挿入しても構わな
い。
【0068】図7は、上記第1及び第2の実施例の保護
回路120,200 の種々の変形例を示す。保護回路120,200
は前述のように、第1の電圧降下手段125 と、第2の電
圧降下手段126 と、反転回路115 とから成り、同図(a)
は第1実施例と同一構成を示している。同図(b) はN-ch
トランジスタ701,702 の各ゲートとソースとに入力信号
を接続し、且つドレインを出力とし、これ等の2個のNc
h トランジスター701,702 を直列に接続することによ
り、第1の電圧降下手段を構成している。
【0069】また、同図(c) は、第1の電圧降下手段
を、2個のダイオード703,704 の直列接続回路により構
成し、同図(d) では1個のN-chトランジスタ705 で構成
し、そのゲートをオンチップ電源VDD に接続すると共
に、そのソースに入力信号を接続し、そのドレイン出力
を出力とした構成である。尚、図示しないが、第1の電
圧降下手段は、上記図7(d) のN-chトランジスタ705 に
代えて、P-chトランジスタで構成してもよいし、又は抵
抗素子により構成してもよい。
【0070】更に、図7(e) 〜(h) は、各々、同図(a)
〜(e)のN-chトランジスタ110 で構成する第2の電圧降
下手段を、抵抗素子R3で構成したものであり、また、同
図(g) 〜(i) 〜(l) は各々上記抵抗素子R3に代えて、ダ
イオード706 により構成したものである。
【0071】図8は、上記第1及び第2の実施例の保護
回路120,200 の他の変形例を示す。本変形例では、第1
の電圧降下手段125 と、第2の電圧降下手段126 と、反
転回路115 とに加えて、更に上記第1の電圧降下手段12
5 と反転回路115 との間に第3の電圧降下手段800 を追
加したものである。この第3の電圧高価手段800 として
は、具体的には、同図(a) 〜(k) に示すように、N-chト
ランジスタ801 で構成され、そのゲートをオンチップ電
源VDD に接続すると共に、そのソースに入力信号を接続
し、そのドレイン出力を出力とした構成である。尚、図
示しないが、この第3の電圧降下手段は抵抗素子で構成
することも可能である。
【0072】上記保護回路の各種変形例(a) 〜(w) の動
作を下記の表4及び表5に示しておく。
【0073】
【表4】
【表5】
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜請求項
19記載の発明の出力回路によれば、内部に有するトラ
ンジスタの酸化膜に過渡的な電圧として、オンチップ電
源電圧以上の電圧がかからない構成にできるので、サブ
ミクロンプロセス使用のLSI において、酸化膜の耐圧以
上の入力電圧に耐え得る出力回路を実現することがで
き、そのLSI の信頼性を向上できる。特に、実例とし
て、オンチップ電源電圧が3.3Vであり、パッド部に接続
される外部信号線の電圧が5Vの場合には、0.5umCMOS-LS
I(耐圧3.6V) を5VのLSI と混在して使用することができ
る。
【0075】特に、請求項11記載の発明によれば、リ
ーク電流を抑制して、消費電流の低減化を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における出力回路の構成
を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例における出力回路の構成
を示す図である。
【図3】従来の出力回路の構成、並びにその内部トラン
ジスタの過渡的電圧変動状態の模式及びそのシミュレー
ション結果を示す図である。
【図4】第1の実施例の出力回路に入力回路を付加した
入出力回路の構成を示す図である。
【図5】第2の実施例の出力回路に入力回路を付加した
入出力回路の構成を示す図である。
【図6】第1の実施例の出力回路に他の入力回路を付加
した入出力回路の構成を示す図である。
【図7】保護回路の各種変形例を示す構成図である。
【図8】保護回路の他の各種変形例を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
C 出力制御線 101 P-ch出力トランジスタ 103 N-ch出力トランジスタ107 P-ch出力トランジスタ 112 NAND回路(信号生成回路) 115 インバータ(反転回路) 116 ボンディングパッド(出力パッ
ド部) 120,200 保護回路 125 第1の電圧降下手段 126 第2の電圧降下手段 800 第3の電圧降下手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03K 19/0175 G11C 11/409 G11C 11/413 H03K 19/003

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オンチップ電源電圧より高い電圧を有す
    る外部信号線が接続される出力パッド部と、出力制御線
    と、上記出力制御線の電位に応じてプルアップ制御信号
    を生成する信号生成回路と、上記信号生成回路のプルア
    ップ制御信号を受けて上記オンチップ電源電圧を上記出
    力パッド部に供給するP-ch出力トランジスタとを有する
    出力回路において、 上記外部信号線の信号を入力とし、この外部信号の電圧
    値が上記オンチップ電源電圧近傍の電圧値を越える電圧
    値であるとき、上記出力制御線の電位に拘わらず、上記
    プルアップ制御信号の生成を禁止するように、上記信号
    生成回路を制御する保護回路を備えたことを特徴とする
    出力回路。
  2. 【請求項2】 上記信号生成回路のプルアップ制御信号
    の出力側と上記P-ch出力トランジスタとの間に配置さ
    れ、ゲートが上記出力パッド部に接続されたP-chトラン
    ジスタを有することを特徴とする請求項1記載の出力回
    路。
  3. 【請求項3】 保護回路は、外部信号線の信号を入力と
    する第1の電圧降下手段と、上記第1の電圧降下手段の
    出力を入力とし、グランド電源に接続する第2の電圧降
    下手段と、上記第1の電圧降下手段の出力を反転させる
    反転回路とにより構成され、上記反転回路の出力を上記
    保護回路の出力とすることを特徴とする請求項2記載の
    出力回路。
  4. 【請求項4】 保護回路は、外部信号線の信号を入力と
    する第1の電圧降下手段と、上記第1の電圧降下手段の
    出力を入力とし、グランド電源に接続する第2の電圧降
    下手段と、上記第1の電圧降下手段の出力を入力とする
    第3の電圧降下手段と、上記第3の電圧降下手段の出力
    を反転させる反転回路とにより構成され、上記反転回路
    の出力を上記保護回路の出力とすることを特徴とする請
    求項2記載の出力回路。
  5. 【請求項5】 第1の電圧降下手段は、トランジスタの
    ゲートとソースに入力信号を接続し、且つドレインを出
    力とするN-chトランジスターをN個直列に接続した構成
    であることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の出
    力回路。
  6. 【請求項6】 第1の電圧降下手段は、ダイオードをN
    個直列に接続した構成であることを特徴とする請求項3
    又は請求項4記載の出力回路。
  7. 【請求項7】 第1の電圧降下手段は、ゲートをオンチ
    ップ電源に接続したP-chトランジスタのソースに入力信
    号を接続し、ゲートをオンチップ電源に接続したN-chト
    ランジスタのソースに上記P-chトランジスタのドレイン
    出力を接続し、上記N-chトランジスタのドレイン出力を
    出力とする構成であることを特徴とする請求項3記載の
    出力回路。
  8. 【請求項8】 第1の電圧降下手段は、ゲートをオンチ
    ップ電源に接続したN-chトランジスタのソースに入力信
    号を接続し、上記N-chトランジスタのドレイン出力を出
    力とした構成であることを特徴とする請求項3又は請求
    項4記載の出力回路。
  9. 【請求項9】 第1の電圧降下手段は、ゲートをオンチ
    ップ電源に接続したP-chトランジスタのソースに入力信
    号を接続し、上記P-chトランジスタのドレイン出力を出
    力とした構成であることを特徴とする請求項3又は請求
    項4記載の出力回路。
  10. 【請求項10】 第1の電圧降下手段は、抵抗素子であ
    ることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の出力回
    路。
  11. 【請求項11】 第2の電圧降下手段は、出力制御線の
    電位に応じて、グランド電源へ流れる電流をスイッチす
    る機能を有することを特徴とする請求項3又は請求項4
    記載の出力回路。
  12. 【請求項12】 第2の電圧降下手段は、ゲートをオン
    チップ電源に接続したN-chトランジスタのソースに入力
    信号を接続し、上記N-chトランジスタのドレイン出力を
    出力とした構成であることを特徴とする請求項3又は請
    求項4記載の出力回路。
  13. 【請求項13】 第2の電圧降下手段は、抵抗素子で構
    成されることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の
    出力回路。
  14. 【請求項14】 第2の電圧降下手段は、ダイオードで
    構成されることを特徴とする請求項3又は請求項4記載
    の出力回路。
  15. 【請求項15】 第2の電圧降下手段は、N-chトランジ
    スタにより構成され、上記N-chトランジスタのゲートに
    出力制御線が接続されることを特徴とする請求項3又は
    請求項4記載の出力回路。
  16. 【請求項16】 第3の電圧降下手段は、ゲートをオン
    チップ電源に接続したN-chトランジスタのソースに入力
    信号を接続し、上記N-chトランジスタのドレイン出力を
    出力とした構成であることを特徴とする請求項4記載の
    出力回路。
  17. 【請求項17】 第3の電圧降下手段は、抵抗素子で構
    成されることを特徴とする請求項4記載の出力回路。
  18. 【請求項18】 保護回路は、外部信号線の信号を第1
    のN-chトランジスタのゲートとソースとに接続し、上記
    第1のN-chトランジスタのドレイン出力を第2のN-chト
    ランジスタのゲートとソースとに接続し、上記第2のN-
    chトランジスタのドレインとグランド電位の間に抵抗を
    挿入し、上記第2のN-chトランジスタのドレイン出力を
    反転するインバータとから成り、上記インバータの反転
    信号を出力とすることを特徴とする請求項3記載の出力
    回路。
  19. 【請求項19】 保護回路は、ゲートをオンチップ電源
    に接続したP-chトランジスタのソースに外部信号線の信
    号を接続し、ゲートをオンチップ電源に接続した第1の
    N-chトランジスタのソースに上記P-chトランジスタのド
    レイン出力を接続し、上記第1のN-chトランジスタのド
    レインと第2のN-chトランジスタのドレインとを接続
    し、上記第2のN-chトランジスタのソースにグランド電
    位を接続し、上記第2のN-chトランジスタのゲートに出
    力制御信号を入力し、上記第1のN-chトランジスタのソ
    ース電位をインバータで反転した信号を出力する構成で
    あることを特徴とする請求項4記載の出力回路。
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