JP2922318B2 - タイヤトレッド - Google Patents
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Description
ませられ普通の荷重を受けた場合に路面に接触するタイ
ヤの部分、つまりタイヤトレッドに関する、つまり本発
明は、新しいタイヤとトレッド更新された両方のタイヤ
に適用される。
はその中で複数の溝を有していて、それにより、ブロッ
クやリブなど、接地するエラストマーの要素が限定され
ている。それらの接地する要素には、普通には、薄溝幅
または切れ目のような幅の狭い切込みが設けられてい
る。薄幅溝(Sipe)とは、トレッドの幅、すなわち
軸方向での(つまりタイヤの回転の軸線を含む面内で
の)トレッド表面の弧状長さの約0.2〜0.8%の範
囲内の幅を有する溝である。この薄幅溝は、それがタイ
ヤのフットプリントの中、つまりタイヤトレッドが速度
ゼロで規定の荷重と圧力の下で平らな面と接触するパッ
チの中にあるときには閉じる。このような薄幅溝は、典
型的には、鋳造または機械加工されたモールドまたはそ
れのためのトレッドリングの中に差し込まれた鋼製ブレ
ードによって形成される。切れ目は普通には切断工具に
よって作られるものであり、無視され得る幅を有する。
は横方向に、曲線状またはジグザグにあって、その深さ
は、溝と同様であることもあるし、溝よりも大きいこと
さえもある。切込みは、リブまたはブロックにおいて、
それの辺にかかっていることもあり、内部に閉じ込まれ
ていることもある。切込みを、トレッドと接線の交錯点
における接線に垂直ではない面内に設けること、そして
相隣る切込みを規定する面の傾斜を同じくするか、また
はブロックの長さに沿ってステップ的に変わるようにす
ることが公知である。さらに、深さが長さの中で変化し
ている切込み、例えばいわゆるハンプブレードを用いる
ことが公知である。
しに、その柔軟性を改善する。切込みの相対する両面が
相対的に容易に縦方向に滑り得ることが、トレッドと路
面の間の接触面の中でのブロックの曲りの抵抗を弱める
ので、タイヤでの熱のビルドアップを遅くする。切込み
はなお、エラストマー質のブロックの摩擦係数を増大さ
せるし、タイヤのフットプリントにおいての接地エッジ
の数を倍加させ、それにより、タイヤのグリップを格段
に改善する。
ッド深さが変化する。普通には、トレッドの溝は幅が狭
くなり、切込みは深さがほんの数mmであるので、トレ
ッドのゴムが摩減したときには消失する。溝および切込
みの深さが減ることが、トレッド表面の拭取りや掘下げ
の作用を阻害し、したがって、タイヤの牽引特性やブレ
ーキ特性を低下させる。
性を最適化するように選定されたブロックおよびリブの
堅さを連続して増大させる。
らの欠点を回避して、トレッドパターンの摩耗の状態に
関係なく一定のハンドリングレスポンスを有するような
タイヤトレッドを実現することにある
請求の範囲に記載のとおりのタイヤトレッドによって達
成される。
の堅さが一様であることにより、全般的に騒音が少なく
快適性が高いことである。路面上でのブロックの滑りが
少なくなることにより、トレッドの摩耗抵抗が改善され
る。トレッドのブロックがよりよく路面の不規則さに追
従するので、タイヤのグリップが、特に寿命の終り頃に
改善される。さらに、タイヤのトレッドが摩耗しても、
セルフアライニングトルクは減少する。
て貰うために、ここで何がしかの望ましい実施態様を、
添付の図面を用いて説明する。これらの実施態様は、説
明用であって、特許請求の範囲で示している本発明の理
念や範囲の中で、種々の方法で変えられ得る。
明によるブレード2が埋込まれたトレッドパターンの1
つのエラストマー質のブロック1を示している。トレッ
ドパターンでの隣接するブロックやリブは、図を簡単明
瞭にするため、示していない。セグメント型またはツー
ピース型であるモールドについても同様である。ブレー
ド2の半径方向で最も外側の部分5は長方形をなしてい
て、モールド(図示せず)に部分的に挿入され、そこで
接着されている。
に対して0°〜30°の間の角度をなす面の中にある。
半径方向とは、タイヤの回転の軸線に向うかそれから離
れるかの半径方向を意味している。ブレード2の半径方
向で最も内側の2つの側方部分3,4は、長方形の部分
5を含む面から両側に広がっていて、この実施例では円
筒の一部の形をなしている。
が充填されることを確実にするために、ブレードの2つ
の部分3、4に、成形開始時および加硫のステップの間
に、ブロックの半径方向での最も外側の部分までエラス
トマー質材料が自由に流れるようにするための、いくつ
かの流通孔(図示せず)が設けられる。そのような流通
孔は、円形断面を有する直径数mmのものであればよ
い。
ならば、型側の凹凸部とブレードが、トレッドパターン
から引き抜かれる。各ブレートの半径方向で最も内側の
部分3、4は、流通孔の位置にあるエラストマー質材料
を切り、その切断部が幅のない切込部となり、ブレード
の半径方向で最も外側の部分5によって接地要素として
のブロック1の中に形成された接地面に開口する幅のあ
る溝部分、すなわち溝を形成する対向した側壁部分が互
いに接触していない溝部分を通してタイヤトレッド外へ
引き抜かれる。ブロック1内のブレードが引き抜かれた
跡に形成されたサイプ(薄幅溝)は、ブレードの半径方
向で最も外側の部分5によって形成され、接地面に開口
する幅を有する第1の部分と、ブレートの半径方向で最
も内側の部分3、4によって形成され、第1の部分から
ブロック1の接地面の下部において分岐する第2及び第
3の部分を有し、更に、これら第2及び第3の部分は、
ブレードの部分3、4により形成された幅を有する溝部
分と、流通孔の位置におけるエラストマー質材料の切断
によって形成された実質的に幅のない切込部(2つの対
向する切断面が接触した状態の切込部)を有する。ブロ
ック1からのブレードの引抜きの際には、ブレードの部
分3と4は、互いに近接するように動き、ブロックは変
形し、薄幅溝の両側において少し半径方向外側に開く。
ており、説明のためにブレードの部分の間隔と寸法を誇
張してあることを考慮されたい。1つのブレード2の全
体高さ(半径方向で測られた高さ)は、普通には3〜1
0mmの間にあり、半径方向で最も内側の2つの部分
3,4の間の間隔は、ブレードがブロックを傷めずにエ
ラストマー質のコンパウンドから離され得るように、約
8mmとされている。望ましいエラストマー質コンパウ
ンドのショアA硬度は加硫された状態で63、引張応力
は7MPaである。
トレッド表面の下部で複数の切込部に分岐する。図4に
示すように第1の切込部はトレッド表面の下部で第2と
第3の切込部に分岐する。ここで図2の2A,2B,2
Cを見ると、そこには、本発明によるタイヤトレッド
の、摩耗の状況が相異る同一のピッチ長さが示されてい
る。ピッチ長さとは、タイヤの回りで繰返されているト
レッドパターンの要素のデザインサイクル長さを意味す
る。2Aに示すように、ほとんど新しいトレッドの要素
20は、ブレード2の半径方向で最も外側の部分5で作
られた薄幅溝23によって2つの部分21と22に分け
られている。2Bに示されている同じトレッドの部分
は、最初の半径方向高さの約30%までが摩耗してい
て、トレッド要素20の中には、ブレード2の半径方向
で最も内側の2つの部分3,4で作られた2つの薄幅溝
24,25がある。それら2つの薄幅溝は、周囲のトレ
ッド要素の高さが減ったことによるタイヤのグリップの
損失を部分的に補償する。2Cに示されている同じトレ
ッドの部分は、最初の半径方向高さの約70%までが摩
耗している。薄幅溝(参照番号24と25)の間の距離
の増大が、主としてトレッド要素20の堅さを減らして
いる。
の断面を示しているブレードは、その上方部分34がモ
ールド33の中に固定されている。ブレードがモールド
の内方に入るに従ってブレードは2つの側方ブレード部
分31と32に分れて広がっている。このようなブレー
ドの形成・配置によれば、タイヤにおいては、トレッド
面に現れる切込みの相互の間隔がタイヤの摩耗の度合に
比例するような薄幅溝が実現される。部分31と32は
長方形をなし、そこには、加硫のプロセスの間にエラス
トマー質の材料が自由に流れるようにする幾つかの円形
の流通孔30が設けられている。流通孔の直径は0.5
mmより大きくあるべきであり、1〜1.5mmである
のが望ましい。
沿う断面を示している、本発明による別の実施例である
ブレードにおいては、ブレードにある流通孔50を可能
な限り大きくしてある。細長いストリップ52,53
が、長方形のプレート54を2つの切断エッジ51に連
結しており、それら切断エッジは、それがモールド55
が閉じられる間に未加硫のタイヤに入るときには、その
タイヤの表面に対して可能な限り垂直になっている。加
硫のステップの後にモールドが開けられるときには、細
長いストリップ52,53が、上側が鋭くされている切
断エッジ51を、エラストマー質材料を通して引き出
し、それにより、タイヤトレッドの中に切れ目を残す。
沿った断面を示している本発明の実施例であるブレード
は、77に固定された半径方向で最も外側にあるプレー
ト70を有している。幾つかの細長いストリップ71
が、半径方向での最も内側部分と最も外側部分の両方が
鋭くされている2つの切断エッジ72をプレート70に
連結している。モールドが開けられているときには、そ
れら切断エッジは、参照番号74,75で示してあるよ
うに、互にくっつき合っている。モールドを閉じること
により、それら切断エッジは、未加硫のタイヤの中に食
込み、それら切断エッジの、それを通る半径方向に対し
ての傾きに関係して、連続的に相互間で離れて行く。最
後にはそれらは参照番号73と76で示してある互に離
れた位置に来る。加硫のステップの後にモールドが開け
られたときには、細長いストリップ71が切断エッジ7
2をエラストマー質材料から引き出すので、タイヤトレ
ッドの中に切れ目が作られる。図7に示されているよう
に、切断エッジ72はブレード70よりも長さが長くて
よい。望ましい実施例においては、ストリップ71は、
長さが約6mmであってばね鋼で作られている。
ルドにある種々のパターン要素が、どのように未加硫の
タイヤ上に詰め寄るかを考慮せねばならない。例えば、
セグメント型のモールドの各セグメントの両側方部分は
未加硫のタイヤに向けて斜めに動く。
れ目は、プレート70、細長いストリップ71および切
断エッジ自体によってエラストマー質材料の中でモール
ドされる薄幅溝よりも狭い幅を有する。この幅の相違
が、トレッドにおける熱のビルドアップに影響を及ぼ
す。しかしそれは牽引特性には大きい影響を及ぼさな
い。何故ならば、トレッドの拭取りや掘下げの作用を改
善するのは、切込みのエッジにおける高い局部圧力であ
るからである。
1つの外側部分が2つの内側部分に分れているものであ
ったが、図9〜12に示す別の実施例では、外側部分が
3つの内側部分に分れていて、それら内側部分の長さや
深さは異るようにもできる。図9と図10に、1つのブ
レードの側面図と、面X−Xに沿った断面をそれぞれ示
している。このブレードでは、半径方向で最も外側の部
分90が、1つの中央部分93と2つの側方部分91,
92に分れている。中央部分93は実質的に、半径方向
で最も外側の部分90の延長上にある。両側方部分は中
央部分93から離れて行き、実質的に中央部分と同じ深
さの全体に向って延びている。両側方部分にも中央部分
にも、エラストマー質材料が自由に流れるようにするた
めの幾つかの流通孔98が設けられている。最初の半径
方向高さの約40%までが摩耗したトレッド要素は、地
面に対しては3つの薄幅溝をもつことになる。
を容易にするために、側方のブレード部分91,92の
長さを中央部分93の長さより短かくしてある。さら
に、望ましい実施例においては、半径方向で最も外側の
ブレード部分90の幅を、他のブレード部分の幅よりも
大きくしてある。この幅はトレッド幅の約1%−3%の
間の範囲にあればよい。
沿った断面が示されている本発明のさらに別の実施例に
おいては、半径方向で最も外側の部分110が、ブレー
ドの高さの約35%のところで、1つの中央部分115
と1つの側方部分113に分れており、その中央部分1
15が、ブレードの高さの約70%のところで、さらに
1つの中央部分116と1つの側方部分112に分れて
いる。このようなブレードの設計により、摩耗の状態に
関係してのトレッドのグリップの、さらに正確できめ細
かな調整が可能になる。中央のブレード部分110,1
15,116は、ここでは、ブレードを加硫されたタイ
ヤトレッドから抜出すことを容易にするために、台形に
してある。ブレードの各部分には幾つかの流通孔114
が設けられている。
の代表的実施例と詳細を示したが、この中では、本発明
の理念または範囲から外れることなしに種々の変更/変
形がなされ得ることが、当業者にとっては明らかであろ
う。
ブロックの斜視図である。
た同一のトレッドパターンの部分の図である。
に用いられ得るブレードの側面図である。
よび11にそれぞれ示されたブレードの断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の溝によって区画されたエラストマ
ー質材料からなる多数の接地要素を有するエラストマー
質材料からなるタイヤトレッドにおいて、 前記多数の接地要素の少なくとも1つが、該接地要素の
接地面から該タイヤトレッドの内側へ向けて延びるサイ
プを有し、 該サイプは、少なくとも、前記接地面から内側方向に幅
をもって延びる第1の部分と、該第1の部分から該接地
面下部において分岐して延びる第2及び第3の部分を有
し、 該第2及び第3の部分は、幅を有する部分と、実質的に
幅のない切込部とを有する ことを特徴とするタイヤトレ
ッド。 - 【請求項2】 前記切込部が、前記第1の部分からの延
長部として該第1の部分に接続して形成されている請求
項1に記載のタイヤトレッド。
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