JP2921998B2 - コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

コンデンサ及びその製造方法

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気機器・電子機器の
電子回路などに使用するコンデンサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】機器の小形・軽量化志向、高集積回路の
採用による電子回路の高密度化、あるいは自動挿入の普
及などに伴い、電子部品に対する小形化・高性能化の要
望がますます強くなっている。その中にあって、コンデ
ンサも同様に小形で高周波特性の優れた大容量コンデン
サの開発が種々試みられている。高周波特性の優れたコ
ンデンサには、フィルム・マイカ・セラミック等を誘電
体としたコンデンサがあるが、1μF以上の静電容量を
得ようとすると形状が大きくなり、価格も高くなるため
実用上不向きである。
【0003】大容量コンデンサとして知られているアル
ミ電解コンデンサでは、高周波特性が劣るため、高周波
特性の優れたコンデンサとして固体電解質に導電性高分
子を用いた固体電解コデンサが最近出現してきている
(特開昭63−158829号、特開昭63−1733
13号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】固体電解質に導電性高
分子を用いたアルミ固体電解コンデンサは、小形で大容
量を得るために巻回すると、誘電体酸化皮膜が巻回時の
応力によりクラックが入りやすいという欠点や、電解コ
ンデンサに特有の有極性のため、実装時に正負の方向を
間違えてはならないという欠点を有していた。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、小形・大容量で、高周波特性の優れた無極性のコン
デンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のコンデンサ及びその製造方法は、多孔質化し
た導電体表面上にポリアミック酸塩を含む溶液にポリア
ミック酸の貧溶媒を添加して電着液として電着を行い、
ポリアミック酸の薄膜を多孔質化した導電体表面上に形
成する際、電着を定電流定電圧法(設定した電圧まで上
昇する間を、定電流で行い、設定電圧に到達後に定電圧
で電着を行う方法を定電流定電圧法と呼び、以下単に、
定電流定電圧法と記載する。)にて行うことにより、薄
くて均一なポリアミック酸を形成させ、このポリアミッ
ク酸を加熱脱水することにより、薄くて均一なポリイミ
ド皮膜を得ようとするものである。
【0007】
【作用】多孔質化した導電体表面上にポリアミック酸塩
を含む溶液にポリアミック酸の貧溶媒を添加して電着液
として電着を行う際、電流密度を何ら制御しない定電圧
電着法は電着用の電源の最大電流が素子に印加されるた
め、短時間のうちに設定電着電圧に到達しポリアミック
酸の成長が終了する。以降定電圧電着となり形成された
ポリアミック酸中の欠陥を修復する電流が流れながら、
電流値は二次曲線的に減少する。この定電圧電着法で電
着を行うと、短時間のうちに設定電着電圧に比例対応す
る膜厚のポリアミック酸が形成されるため、多孔質化し
た導電体の細孔が埋もれてしまったり、急速にポリアミ
ック酸の膜形成がなされるため定電圧電着で修復しきれ
ない欠陥部を数多く含んだ状態でポリアミック酸が形成
される。このポリアミック酸を加熱脱水すると欠陥部を
数多く含んだポリイミド皮膜が多孔質化した導電体の細
孔を埋めた状態で導電体表面上に得られることになり、
このポリイミド皮膜を用いてコンデンサを作成しても良
好な特性を得ることはできない。
【0008】それに対して、電着を行う際、設定電圧に
到達するまでの電流密度を一定の値に制御する定電流定
電圧電着法は、設定した電着電圧まで電圧が上昇してい
る間の定電流電着では、設定した電流値と時間との積に
比例してポリアミック酸が成長していき設定電着電圧に
到達し以降、定電圧電着となり、以下定電圧電着法の場
合と同様に電流値が減少しながら電着が終了する。この
定電流定電圧電着法で電着を行うと、定電流電着時の電
流密度を任意に設定することで電着速度を制御すること
ができるため、多孔質化した導電体の細孔を埋めること
なく、均一にポリアミック酸の膜形成を行うことがで
き、欠陥部の極めて少ない均一で良好なポリアミック酸
が得られる。このポリアミック酸を加熱脱水することに
より欠陥部の極めて少ない均一で良好なポリイミド皮膜
が多孔質化した導電体表面上に得られる。更に、このポ
リイミド皮膜表面上に対極となる導電体層を形成するこ
とにより、小形・大容量で高周波特性の優れた無極性の
コンデンサが得られる。
【0009】しかしながら、定電流定電圧法で電着を行
う場合であっても、電流密度を必要以上に高い値に設定
すると、定電圧法で電着を行った場合と同様に短時間の
うちに設定電着電圧に到達しポリアミック酸の成長が終
了する。そのため得られたポリアミック酸中には多くの
欠陥が存在しているうえ、多孔質化した導電体の細孔も
埋もれている。このようなポリアミック酸を加熱脱水し
ても良好なポリイミド皮膜を得ることは困難である。こ
のポリイミド皮膜上に対極となる導電体層を形成して
も、本発明の目的に見合うコンデンサを得ることはでき
ない。従って、定電流定電圧法で電着を行う場合であっ
ても、電流密度は1A/cm2以下に設定するのが好まし
い。
【0010】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の実施例について説明する。
【0011】約50倍に粗面化したアルミエッチング箔
を5mm×20mmに切断した後、カシメ付けによりアルミ
リードを接合して金属電極を得た。
【0012】一方、p−フェニレンジアミン3.3部を
N,N−ジメチルホルムアミド90部に溶解しピロメリ
ット酸二無水物6.7部を加えて室温で10時間反応さ
せてポリアミック酸溶液とした後、トリエチルアミン
1.8部を加えて室温で1時間反応させて、ポリアミッ
ク酸中のカルボキシル基の半分を中和したポリアミック
酸塩溶液とした。この溶液60部にポリアミック酸の貧
溶媒であるメタノール40部を加えて電着液とした。
【0013】この電着液をステンレス容器に入れ、粗面
化した金属電極を浸漬して陽極、ステンレス容器を陰極
とし、電着用の電源を定格110V,10Aのものを用
いて、電流密度50mA/cm2,電着電圧を50Vとして定
電流定電圧電着を行い、電着電圧50Vに到達後30分
間連続印加し、金属電極表面にポリアミック酸の薄膜を
形成させた。つづいて表面にポリアミック酸の薄膜を形
成させた金属電極を250℃の恒温槽中で2時間加熱脱
水して表面にポリイミド皮膜を形成し素子とした。
【0014】この素子を2mol/lのピロール/エタノー
ル溶液に5分間浸漬した後、更に0.5mol/l過硫酸ア
ンモニウム水溶液に5分間浸漬して化学酸化重合による
ポリピロール膜を形成した。つづいてこの素子をピロー
ル1mol/lおよび支持電解質としてパラトルエンスルホ
ン酸テトラエチルアンモウム1mol/lを含むアセトニト
リル溶液中に浸漬し、化学酸化重合したポリピロール膜
を陽極として、外部電極との間に、電解重合を電流密度
1mA/cm2にて30分間行い電解重合によるポリピロール
膜を形成した。この素子をコロイダルカーボンに浸漬
し、更に銀ペーストを塗布して導電性塗膜を形成し、そ
の一部から対極を取り出し、エポキシ樹脂により外装し
てコンデンサを完成させた。得られたコンデンサの特性
を後述の比較例と比較して(表1)に示す。
【0015】
【表1】
【0016】この(表1)から明らかなように、本実施
例によるコンデンサは静電容量,誘電損失(tan
δ),漏れ電流の点ですぐれた効果が得られる。
【0017】多孔質化した導電体表面上にポリアミック
酸塩を含む溶液にポリアミック酸の貧溶媒を添加して電
着液として電着を行いポリアミック酸の薄膜を多孔質化
した導電体表面上に形成する際、電着を定電流定電圧法
にて行うことにより、小形・大容量で、高周波特性の優
れた無極性のコンデンサを得ることができる。
【0018】(比較例1) (実施例1)において、電流密度を2A/cm2に変更し
た以外は(実施例1)に準じてコンデンサを完成させ
た。得られたコンデンサの特性を(表1)に示す。
【0019】この(表1)から明らかなように、本実施
例によるコンデンサは静電容量,誘電損失(tan
δ),漏れ電流の点で(実施例1)によるコンデンサに
比較して劣っている。電着を定電流定電圧法で行う際、
電流密度を過度に設定したので、このように劣ったコン
デンサとなった。
【0020】(比較例2) (実施例1)において定電流定電圧電着法から定電圧電
着法に変更した以外は(実施例1)に準じてコンデンサ
を完成させた。得られたコンデンサの特性を(表1)に
示す。
【0021】この(表1)から明らかなように、本比較
例によるコンデンサは静電容量,誘電損失(tan
δ),漏れ電流の点で(実施例1)によるコンデンサに
比較して劣っている。
【0022】これは電着を定電流定電圧法で行わず定電
圧法で行ったので、短時間のうちに設定電着電圧に比例
対応する膜厚のポリアミック酸が形成され、多孔質化し
た導電体の細孔が埋もれてしまい、かつ数多くの欠陥部
を含んだ状態でポリアミック酸が形成される。このポリ
アミック酸を加熱脱水すると欠陥部を数多く含んだポリ
イミド皮膜が多孔質化した導電体の細孔を埋めた状態で
導電体表面上に得られることになり、このように劣った
コンデンサとなった。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によるコンデンサ及
びその製造方法は、多孔質化した導電体表面上にポリア
ミック酸塩を含む溶液にポリアミック酸の貧溶媒を添加
し電着液として電着を行い、多孔質化した導電体の細孔
を埋めることなくポリアミック酸の薄膜を形成した後、
ポリアミック酸の薄膜を加熱脱水することにより多孔質
化した導電体の細孔表面上にポリイミド皮膜を形成す
る。更に、ポリイミド皮膜表面上に対極となる導電体層
を形成したコンデンサにおいて、定電流定電圧電着法に
よってポリアミック酸の薄膜を形成させることにより、
小形・大容量で、高周波特性の優れた無極性のコンデン
サを実現できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久米 信行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 橋詰 賢一 群馬県渋川市半田2470 日本カーリット 株式会社中央研究所内 (72)発明者 山本 秀雄 群馬県渋川市半田2470 日本カーリット 株式会社中央研究所内 (72)発明者 伊佐 功 群馬県渋川市半田2470 日本カーリット 株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 平4−239712(JP,A) 特開 平4−155810(JP,A) 特開 平1−175714(JP,A) 特開 昭52−40987(JP,A) 特開 平2−62236(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 4/18

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質化した導電体表面上に、電着法でポ
    リアミック酸の薄膜を形成した後、このポリアミック酸
    の薄膜を加熱脱水することによって多孔質化した導電体
    表面上にポリイミド皮膜を形成し、更に、このポリイミ
    ド表面上に対極となる導電体層を形成したコンデンサに
    おいて、前記ポリアミック酸薄膜の電着を定電流定電圧
    法で形成することを特徴とするコンデンサ。
  2. 【請求項2】前記定電流定電圧法で電着を行う際、設定
    した電圧まで上昇させる間の電流密度を1A/cm2以下
    にて行うことを特徴とする請求項1記載のコンデンサ。
  3. 【請求項3】対極となる導電体層が、化学酸化重合によ
    る導電性高分子膜と電解重合による導電性高分子膜を順
    次積層して形成されることを特徴とする請求項1または
    2に記載のコンデンサ。
  4. 【請求項4】導電性高分子膜がポリピロールである請求
    項1ないし3のいずれかに記載のコンデンサ。
  5. 【請求項5】多孔質化した導電体表面上に、ポリアミッ
    ク酸塩を含む溶液にポリアミック酸の貧溶媒を添加し電
    着液として電着を行いポリアミック酸の薄膜を形成した
    後、このポリアミック酸の薄膜を加熱脱水することによ
    って多孔質化した導電体表面上にポリイミド皮膜を形成
    し、更に、このポリイミド表面上に対極となる導電体層
    を形成したコンデンサにおいて、電着を行う際、定電流
    定電圧法にて行うことを特徴とするコンデンサの製造方
    法。
  6. 【請求項6】電着を行う際、設定した電圧まで上昇させ
    る間の電流密度を1A/cm2以下にて行うことを特徴と
    する請求項5記載のコンデンサの製造方法。
  7. 【請求項7】対極となる導電体層が、化学酸化重合によ
    る導電性高分子膜と電解重合による導電性高分子膜を順
    次積層して形成されることを特徴とする請求項5または
    6に記載のコンデンサの製造方法。
  8. 【請求項8】導電性高分子膜がポリピロールである請求
    項5ないし7のいずれかに記載のコンデンサの製造方
    法。
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