JP2921157B2 - イメージ炉の熱制御方式 - Google Patents

イメージ炉の熱制御方式

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JP2921157B2
JP2921157B2 JP8276291A JP8276291A JP2921157B2 JP 2921157 B2 JP2921157 B2 JP 2921157B2 JP 8276291 A JP8276291 A JP 8276291A JP 8276291 A JP8276291 A JP 8276291A JP 2921157 B2 JP2921157 B2 JP 2921157B2
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thermal control
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充彦 中野
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  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイメージ炉の熱制御方式
に関し、特にイメージ炉の鏡面部の光学的処理を改良し
たイメージ炉の熱制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にイメージ炉は図2に示すように、
楕円体内部の曲面に鏡面処理がなされており、この楕円
体の一方の集点にハロゲンランプのランプフィラメント
1を、そして他方の集点に試料5を置くことにより、ハ
ロゲンランプの光を鏡面で反射させた可視光線エネルギ
の流れL1を試料5に集光させて資料5を融解させる。
また、試料5の融解時に発生する試料5の蒸気がイメー
ジ炉の鏡面部に付着することを防ぐために、資料5の回
りは中空の石英管4で囲まれている。
【0003】従来、この種のイメージ炉は、ハロゲンラ
ンプのバルブ壁2及び石英管4は、それぞれランプフィ
ラメント1および試料5から放出される赤外線L2及び
L4を吸収する。しかし、ランプバルブ壁2,石英管4
からの赤外線L3及びL5による2次的な放熱は、鏡面
の金メッキ6の部分で反射され、大半は石英管4もしく
はランプバルブ壁2で再び吸収されてしまうために、結
果的に、有効な放熱が困難となっている。このことによ
り両者は非常な高温となるが、これらが融解してしまう
ことを防ぐために、従来の技術では、強制空冷を行った
り、ランプバルブ壁2、石英管4の径を大きくして入熱
密度を下げていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のランプ
バルブ壁等の熱制御方式のうち、強制空冷によるもので
は、空冷を行うための付加的な装置が必要となる。ま
た、石英管、ランプバルブ壁の径を大きくする方法は、
イメージ炉本体の大型化も必要となる。前述の二つの冷
却手段は、たとえば、宇宙機に搭載する場合には、重
量,容積の制限があるので、重大な欠点となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のイメージ炉の熱
制御方式は、イメージ炉において、一方の焦点の可視発
光源の光エネルギを他方の焦点に集束させる鏡面部の表
面に赤外線に対して吸収率が高く、かつ、可視光に対し
て透過率が高い物質のコーティング層を形成している。
【0006】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例の説明を含む構成図であ
る。
【0007】図1の実施例で図2の従来例と相違する点
は、金メッキ6の内面にコーティング3をほどこした点
にある。コーティング3は赤外線吸収率が高く、かつ可
視光の透過率が高い物質である石英ガラスにより形成さ
れている。コーティング3が鏡面部の金メッキ6表面に
コートされている。ランプフィラメント1から放出され
る光のうち、可視光線のエネルギーL1はほとんど、ラ
ンプバルブ壁2、コーティング3を透過し、金メッキ6
で反射された後に石英管4を透過し、試料5に集光され
る。また、赤外線のエネルギーL2はランプバルブ壁2
で吸収される。この吸収されたエネルギーL2は赤外線
のエネルギーL3の形で一部が放出されるが、金メッキ
6の鏡面部にコーティング3を施してあるために、鏡面
部でこのエネルギーL3は反射されることはなく、コー
ティング3で吸収率約80%程度が吸収される。また、
加熱された試料5から放出される赤外線エネルギーL4
は、石英管4で吸収される。石英管4で吸収されたエネ
ルギーL4の残りは赤外線エネルギーL5の形で放出さ
れ、コーティング3で吸収される。従って、このコーテ
ィング3を行うことにより、石英管4及びランプバルブ
壁2の放熱効率があがり、石英管4及びランプバルブ壁
2の温度上昇を防ぐ効果がある。
【0008】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、石英ガラ
スのコーティングを鏡面部にほどこすことにより、石英
管及びランプバルブ壁から放出される赤外線は、鏡面部
で反射されずに大半はコーティング部で吸収されるの
で、石英管及びランプバルブ壁の非常に効率の良い放熱
を行うことができ、高温となることを防止できる効果が
ある。したがって、従来例のような冷却のための付加的
な装置やイメージ炉の大型化といった重量,容積の増加
をさけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のイメージ炉断面及びエネル
ギーの流れを示す構成図である。
【図2】従来のイメージ炉の熱制御方式の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 ランプフィラメント 2 ランプバルブ壁 3 コーティング 4 石英管 5 試料 6 金メッキ L1 フィラメントから放出される可視光線エネルギ
ーの流れ(破線) L2〜L5 赤外線のエネルギーの流れ(波線)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イメージ炉において、一方の焦点の可視
    発光源の光エネルギを他方の焦点に集束させる鏡面部の
    表面に赤外線に対して吸収率が高く、かつ、可視光に対
    して透過率が高い物質のコーティング層を形成している
    ことを特徴とするイメージ炉の熱制御方式。
  2. 【請求項2】 前記コーティング層の物質が石英ガラス
    であることを特徴とする請求項1記載のイメージ炉の熱
    制御方式。
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