JP2919481B2 - 複数固定子誘導電動機 - Google Patents

複数固定子誘導電動機

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JP2919481B2 JP11667589A JP11667589A JP2919481B2 JP 2919481 B2 JP2919481 B2 JP 2919481B2 JP 11667589 A JP11667589 A JP 11667589A JP 11667589 A JP11667589 A JP 11667589A JP 2919481 B2 JP2919481 B2 JP 2919481B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 複数固定子構成の誘導電動機における回転子に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、一般的に使用されているかご形誘導電動機の始
動時においては、始動電流を制御する手段としてスター
デルタ始動、リアクトル始動、始動補償器始動等が知ら
れているが、これ等いずれの手段も始動電流を制御する
ことはできても始動トルクを改善することはできない。
また、巻線型電動機においては、二次抵抗器の抵抗値
を変化させ、始動トルクを向上させることはできるが、
ブラシとストップリングの使用を余儀なくされ保守性に
難があった。
上記問題点に対処するものとして、例えば、特開昭54
−29005号公報に開示される技術のものがある。このも
のは、同軸上に設置された2組の回転子鉄心と、回転子
鉄心に対向してそれぞれ独立する固定子巻線を備えた2
組の固定子と、前記各回転子鉄心に跨って共通に設置さ
れかつ両端にてそれぞれ短絡環を介して相互間を短絡し
たかご形導体と、2組の回転子鉄心間におけるかご形導
体の中央個所にてかご形導体の相互間を短絡する高抵抗
体とを備え、始動時には各組固定子巻線の相互間の位相
を180゜ずらせ、始動後の運転時には位相を会わせて給
電する双鉄心かご形電動機であるが、このものは、始動
時に固定子巻線の相互間の位相を180゜ずらすことによ
り始動トルクを大にして始動特性を向上し、運転時には
固定子巻線の相互間の位相を合せて通常のトルク特性で
運転できる点に特徴を有するものである。したがって、
始動性を向上する効果は認められるが、負荷時の回転速
度を増加する際または減少する際に、十分なトルクを確
保すると共に、ショックを少なく自動的に位相差を変更
する装置を備えておらず、始動電流の減少と始動トルク
の増大のみを目的とするものであった。また、位相差が
180゜と0゜のみ設定保持可能で、負荷への広範囲な対
応性を備えていなかった。それ故に始動トルクは位相差
180゜のトルク特性に限定されるので負荷の広範囲な変
化に対応できるものではなかった。
ここで本出願人は、特開昭62−260590号公報に、速度
制御領域を広範囲に且つその速度制御を無段として任意
の所望速度に設定できると共に、任意のトルクで起動さ
せることができ、また起動点から最高回転速度までの全
速度領域に渡り、トルク特性と効率の優れた複数固定子
構成の誘導電動機を開示している。
更に本発明の回転子コア間で回転子導体に短絡連結す
る抵抗材に関し、本出願人が先願の特開昭62−296791号
公報に、複数個の回転子コア間の空間または非磁性体コ
ア部において、前記複数個の導体のそれぞれを連結材を
介して短絡すると共に、前記固定子に巻装した巻線より
も外側方に前記連結材を突出した構成のものを開示して
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記、本出願人の複数固定子誘導電動機の作用、効果
はその公報に明らかなように任意手段により、それぞれ
の固定子間に生起する回転磁界の磁束の位相のずれを生
じさせると、磁束の位相のずれに応じて回転子導体に誘
起する電圧が変化し、回転子導体に誘起する電圧を増減
制御して回転子の回転速度を任意に変えることができ
る。
また、複数個の固定子間に電圧の位相の差が生じる
と、複数個の固定子に誘起されて別個に回転子の導体に
流れる電流は、複数個の導体間に短絡して合成電流が流
れるので、位相のずれに応じて変速するそれぞれの速度
領域において大きなトルクを確保すると同時に効率の改
善をすることができる。
ところで、電圧の位相のずれを大きくした低速回転領
域においては、翼車の旋回速度の低下により通風冷却作
用が減衰し、複数個の導体間に抵抗材を介して流れる電
流が大きくなり、抵抗材の発熱が非常に高くなる現象と
なる。
このため抵抗材の発熱による他部品への熱伝播の防
止、抵抗材そのものの冷却作用の向上を計る必要があ
る。しかし、放熱効果の向上を計ろうとすると、抵抗材
の表面積を大きくすると良いが、むやみに大きくすると
抵抗値が確保できず、発熱の範囲もそれにともなって抵
抗材全体から起こるため、熱伝播の範囲も大きくなる。
このためできるだけ表面積が大きく、任意の抵抗値が確
保でき、発熱が他部品に影響のない所で発生する必要が
ある。
更に導電路となる抵抗材は、発熱により抵抗材周辺の
塵埃や水分等の焼き付きが発生し長期の使用で、抵抗材
の短絡等による抵抗値の変化で、電動機の特性に影響を
及ぼすことが考えられ、長期に亘り、安定した抵抗値を
保持する必要がある。
このように抵抗材の放熱冷却の向上および抵抗材の発
熱による他部品への熱伝播の防止と抵抗値の安定化を計
り性能面においても優れた複数固定子誘導電動機を提供
することを技術的課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
同一回転軸に一定の間隔をもって軸着された複数個の
回転子コア上に複数個の回転導体が連通状に装設される
と共に、前記回転子導体は前記複数個の回転子コア間に
おいて抵抗材によって短絡連結された一体的な回転子
と、該回転子と同軸上に各回転子コアにそれぞれ対峙す
る固定子コアを有して複数個の固定子を形設し、前記複
数個の固定子のうち少なくとも1つの固定子に、一方の
固定子に対峙した回転子導体に誘起する電圧と、他方の
固定子に対峙した回転子導体に誘起する電圧とに位相差
を生起する電圧移相装置を設けた複数固定子誘導電動機
において、回転子導体を回転子コア間で短絡連結する抵
抗材は、その導電路を回転子導体から回転子の外方に突
出して設けると共に、回転子導体から回転子の外方に遠
ざかるに従い、前記導電路の断面積が小さくなるよう形
成したり、 回転子導体を回転子コア間で短絡連結する抵抗材を盤
状抵抗素子に形成し、隣接する回転子導体間に任意抵抗
値を確保するため、前記盤状抵抗素材に、放射状間隔と
該放射状間隔から分岐する分岐間隔との一方または双方
により盤状抵抗素材を区切って導電路を形成すると共
に、前記間隙で区切って形成した導電路の断面積が、前
記盤状抵抗素材の中心から外方に遠ざかるに従い小さく
なるように前記間隙を設けたり、 また、回転子導体を回転子コア間で短絡連結する抵抗
材を盤状抵抗素材に形成し、該盤状抵抗素材は、その中
心から外方に遠ざかるに従い、次第に前記盤状抵抗素材
の厚みが小さくなるよう形成すると共に、更に隣接する
回転子導体間に任意抵抗値を確保するため、前記盤状抵
抗素材に放射状間隙と該放射状間隙から分岐する分岐間
隙との一方または双方により前記盤状抵抗素材を区切っ
て導電路を形成したり、 更に、回転子導体を回転子コア間で短絡連結する抵抗
材は、隣接する回転子導体間に任意抵抗値を確保するた
め、該盤状抵抗素材を区切って導電路を形成した放射状
間隙と該放射状間隙から分枝する分岐間隙との一方また
は双方は、該間隙によって区切って形成した導電路の断
面積が、前記盤状抵抗素材の中心から外方に遠ざかるに
従い小さくなるよう間隙を設けたことにより前記課題を
解決するための手段とした。
また本発明によると、前記盤状抵抗素材の盤面に、放
熱・撹拌作用を有する突部を設けたり、前記抵抗材ある
いは盤状抵抗素材はアルミニウムまたはアルミニウムを
素材とするアルミニウム合金で形成したり、また、抵抗
材あるいは盤状抵抗素材は、回転子導体に近い範囲を除
き全体に絶縁を施したことにより、前記課題を解決する
ために手段とした。
〔作 用〕
本発明によると、回転子コア間の隣接する回転子導体
を短絡連結する抵抗材は、その導電路を回転子導体から
回転子の外方に突出して設けること、あるいは抵抗材を
盤状抵抗素材で形成し、放射状間隙と、該放射状間隙よ
り分枝する分岐間隙との一方または双方により盤状抵抗
素材を区切って構成した導電路により短絡連結されるこ
とになる。
このとき、回転子コア間の回転子導体を短絡連結する
抵抗材の導電路は、回転子の外方かあるいは盤状抵抗素
材の中心から外方に遠ざかるほど、次第に断面積が小さ
くなるように前記間隙を設けているため、抵抗材の抵抗
値は外方に行く程高くなり、抵抗材の発熱も外方に行く
程大きくなる。
盤状抵抗素材にアルミニウムを使用して放熱効果を高
めることができ、前記盤状抵抗素材の盤面に、突部、た
とえば、撹拌作用のある羽根状のもの、ヒートシンク用
のフィン状のものなどを設けると、アルミニウムの熱伝
導の良さと、表面積の増加から、放熱作用は増加する。
また抵抗材に設けた間隙と盤状抵抗素材表面とに絶縁
を施し、長期使用に伴う抵抗材導電路間の短絡を防止す
る。
更に抵抗材を盤状にすることは、放熱効果の向上を計
ると共に、盤状抵抗素材を複数個設けることにより更な
る放熱効果の向上と回転子コア間の強度の向上をも計る
ことができる。
なお、本発明の複数固定子誘導電動機は、単相または
3相のいずれにでも形成でき、回転子の形態は、普通か
ご形、二重かご形、深溝かご形、特殊かご形、巻線形等
のいずれの形成のものにも適用できるものであり、本発
明の説明に用いる導体とは、かご形回転子コアに装設し
た導体、および巻線形回転子コアに巻装した巻線のそれ
ぞれを総称するものである。
〔実施例〕
以下に本発明に係る複数固定子誘導電動機の構成につ
いて第1図ないし第4図により説明する。
鉄心からなる回転子部分2,3を任意を間隔を設けて回
転子軸4に軸装し、該回転子部分は、複数の導体孔を開
設した鋼板を積層して回転子コアを形成し、該回転子コ
アに絶縁材を施しアルミニウムを鋳込んで前記導体孔に
複数個の導体5と、その一端部に短絡環6と7及び他方
側に前記複数個の導体に端部51とを形成した。さらに前
記回転子部分2,3間において、導体55を連通状に連結す
ることで一体的に形成する。回転子部分2,3間に前記連
通状に連結した導体55を抵抗材r…たとえば、アルミニ
ウム、銅ニッケル合金、ニッケルクロム合金、鉄クロム
合金及びステンレス…を介し短絡連結してある。この回
転子部分2,3間の導体55と、抵抗材により形成される空
間およびその周辺は、そのまま空間かまたは非磁性体に
より形成する。
また、抵抗材rを任意形状の冷却撹拌体として冷却作
用体13に形成することができる。このように回転子部分
2,3と導体55および抵抗材rにより一体的回転子8を形
成する。
また回転子部分2,3に、回転子8の両側部10,11に連絡
する複数個の通風胴12…を設ける。
回転子部分2,3にそれぞれ対峙して固定子25,31を回転
子部分2,3と同心的に設け、さらに固定子25,31に該固定
子の両側部に連絡する複数個の通風胴60を設ける。
円筒状の機枠14の両側部に設けた軸受盤15,16を両側
部にボルト17により一体的に組付け、回転子8の両側部
に冷却用翼車19,20を軸着し、回転子軸4の両端部を軸
受盤15,16に嵌装した軸受21,21に軸支し、回転子4を回
転自在としてある。
第1図および第2図に示すように、前述の如く回転子
部分2,3に対して同心的にその外側部に巻線22,23を施し
た回動固定子31と第2固定子25とを対峙並設する。また
このとき第1図から明らかなように固定子25,31の回転
軸4方向に突出する巻線22,23のコイルエンドは、固定
子25,31の中心から固定子円周の外周に広がるように設
けて、複数の固定子コア間に抵抗材を設けた本発明に係
る可変速誘導電動機の回転軸4方向の長さを短かく構成
できるようにする。
機枠14と回動固定子31との間にすべり軸受26を装設し
て、すべり軸受26を機枠14に嵌装したストップリング28
…によって左右移動を固定する。第2固定子25は機枠14
の内壁面に固設される固着固定子である。回動固定子31
の一側外周面にはギヤー33を嵌着してあり、機枠14の外
周部に固設した駆動装置29と成す正逆回転用小型モータ
ー35に外枠32を設けて、小型モータ35に駆動用歯車36を
軸着し、前記機枠32に駆動歯車36に係合して減速歯車34
を回動自在に設ける。開口部37から機枠14内に一部を挿
入した減速用歯車34と、回動固定子31に嵌着したギヤー
33とを係合させ、駆動装置29と成すスイッチを備えた小
型モーター35とギヤー33と駆動用歯車36および減速用歯
車34とにより成る回動機構30を介して回動固定子31に連
結し、回動固定子31を回動自在とし、機枠14に固設した
第2固定子25に関連して回動自在とした回動固定子31
を、電圧移相装置に形設してある。符号38は突片を入出
動制御するソレノイドで、ソレノイド38は機枠14に装着
してその突片を回動固定子31に嵌着したギヤー33に装着
自在に係合させてあり、トルク発生時の固定子への反作
用等、固定子が必要以外容易に回動しないためのストッ
パーである。
ファン71を軸着した小型モーター72を、吸引部74Aと
排風部74Bとを有するファンケース70に固設して冷却装
置73を形成し、該冷却装置73を機枠14に固設すると共
に、冷却装置73の吸引部74Aを機枠14内に連絡する。
複数の開口部39を開設し、前記複数の開口部39を任意
個数の送風口65と排風口66とに形成し排風口66は前記吸
引口74Aに連通する。
軸受盤15,16には複数個の通風孔40…を穿設してあ
る。
次に第3図は抵抗材rと導体55とを含む回転子部分2,
3間の側断面図である。回転子部分2,3の端部51に、湾曲
部を持つ導体56と導体57とにより形成した複数個の導体
55を連通状に固着してある。
この連通状に固着した導体55に囲繞する如く抵抗材r
を連結し溶接する。この時抵抗材rは導体55と共にダイ
カスト法により一体的に形成することもある。さきに湾
曲部を持つ導体56,57を示したが、場合によっては湾曲
部を省略して形成することもあり、その場合任意間隔を
設けて導体56を導体57を突に合わせることもある。
ところで、導体55は導体56と導体57によって形成する
例を示したが、湾曲部を有する導体56と導体57を対称形
に設けて合わせた部分をスポット溶接等の溶接手段で固
着したり、前述の如くダイカスト法により一体的に形成
することもある。このとき前記導体56,57の断面形状
は、任意に選択できるものである。ところで本実施例で
は電圧移相装置を固定子の回動によるものを示したが、
固定子の結線を変える方法など、一方と他方の固定子に
位相差を設ける手段は本実施例に限定されない。
以上本発明に係る可変速誘導電動機の構成を示した。
次に本発明の第1の実施例を第4図により示す。
抵抗材rは回転子コア2,3間の回転子導体55に添って
ジクザグ形状をなし、その内方を導体55と固着し、他方
を回転子導体の外方に突出している。また前記ジグザグ
形状に加えて導体55と固着した部分80とその近傍は、抵
抗材rの断面積が回転子導体の外方に突出した部分81よ
り大きく、逆に、回転子導体の外方に突出した部分81の
抵抗材rの断面積は、導体55と固着した部分80の抵抗材
rの断面積より小さく形成してある。
ここで、抵抗材rと導体55は、固着する例を示した
が、ジグザグ形状の抵抗材rの形状はダイカスト法によ
ると良い。その際、抵抗材rの材質をアルミニウムかま
たはアルミニウム合金とすること、更には抵抗材rと導
体55を、アルミニウムのダイカスト法により一体的に形
成すると良い。
前記の抵抗材rのジグザグ形状は、抵抗材rが回転子
8の回転により、雰囲気の撹拌を促し冷却作用体13とし
て作用し、アルミニウムで形成したものは、熱伝導が早
く放熱効果を高めることになる。
また、抵抗材rの、回転子外方に突出した部分81の断
面積が、導体52に固着した部分80とその近傍の抵抗材r
の断面積より小さいため、抵抗値が大きく、回転子外方
に突出した部分81の抵抗材rの発熱が大きく発熱は回転
子外方に突出した部分81の抵抗材rに集中し、更に前述
の回転子8の回転による冷却作用と相まって大きな放熱
効果を生み出すものである。
更に、発熱が集中することにより発熱の大きい回転子
外方には、外気中の水分や、塵埃等が焼き付くことなど
から抵抗材表面の絶縁性が劣化して、長期使用時には、
抵抗材表明に焼き付つ不純物による短絡現象を招くこと
があるため少なくとも抵抗材rに絶縁材を施すと、本発
明の複数固定子誘導電動機は、安定した抵抗材rの抵抗
値と効果の大きい冷却作用とにより、長期に亘り安定し
て効率の良い誘導電動機として稼動することができる。
次に本発明の第2の実施例を第5図および第6図によ
り示す。
抵抗材rは円盤82からなり、円盤82には、放射状間隙
83と該放射状間隙83より分枝する分岐間隙85とにより構
成される導電路87を形成し、該導電路87は隣接する導体
55間に任意の抵抗値を有する抵抗材rを連結した如くな
る。
本実施例において間隙83,85により構成される導電路8
7は次の如く形成してある。
つまり、円盤82の外方に形成される導電路87aは、分
岐間隙85aと分岐間隙85bとおよび83とにより区切られ導
電路となり、区切られた導電路はある断面積を有する。
この断面積は、円盤内方の分岐間隙85cと分岐間隙85dお
よび83とにより形成される導電路87bの断面積より小さ
く形成してある。換言すれば、円盤外方の導電路87aの
断面積が小さくなる様に、前記間分岐間隙85の間隙ピッ
チを設けてある。
ここで、この抵抗材rはアルミニウムを素材として形
成し、更には、抵抗材rの回転子導体に近い範囲を除き
絶縁材を施してある。
本実施例の作用は、第1の実施例と略同様であるの
で、ここにおいては異なる部分を中心に説明する。
抵抗材rは円盤82により形成すると第1の実施例と異
なり、導電路87の長さに関係なく抵抗材rの表面積つま
り放熱面が大きくとれることであり、つまり導電路87の
長さ(抵抗材rの抵抗値)に関係なく、放熱するための
表面積を確保することができ、同じ円盤82であっても導
電路87つまり抵抗値は自在に設定できるものとなる。
また、同円盤82で、同じ導電路87の長さであっても、
たとえば任意点84を何らかの方法で短絡すれば、そのま
ま抵抗値を低く、つまり導電路87の長さを短くすること
ができ、同部品を使用して隣接する導体55間の抵抗値の
異なる回転子8を形成でき、特性の異なる複数固定子誘
導電動機を容易に形成することができる。
更に実施例1と同様に円盤82の外方に行くほど導電路
87の断面積が小さくなることから抵抗材rの発熱は円盤
82の外方に集中することになる。
ここに示す導電路87は一例であり、もっとも単純な導
電路に、あるいはもっと複雑な導電路に形成することは
可能であり、本実施例に限定されることはない。たとえ
ば円盤82の円周と、円盤82の中心とのそれぞれから伸び
る放射状間隙、たとえば放射状間隙83だけにより導電路
を構成し、該導電路を隣接する導体55間に接続すること
もある(図示せず)。この例と第2の実施例との異なる
点は、導電路を形成する間隙が放射状だけであることか
ら導電路が直線的に形成されるため、導電路の抵抗値が
第2の実施例より単純に算出され、抵抗値を変更する際
も間隙を短絡する任意点を容易に決定することができる
ことである。
なお、これらの抵抗材rの形成は、たとえばアルミニ
ウム材をレーザーカット、プレス加工または前記の如く
導体55と一体的に形成するなど様々な方法によることが
できる。
ところで第3の実施例として、第2の実施例におい
て、円盤82の外方に遠ざかるほど導電路87の断面積を小
さく設けるため、分岐間隙85の間隙ピッチを変える手段
をとったが、別の方法として、分岐間隙85の間隙ピッチ
は円盤82上同じ様に設けて導電路87を形成し、円盤82の
中心の断面積、言い換えれば円盤82の厚みを、円盤82の
中心から外方に遠ざかるに従い次第に内方の導電路87b
部分の断面積より、円盤82の外方の導電路87a部分の断
面積を小さく設けることにより、実施例2と同様の作用
効果となる。(第6図) 次に第4の実施例を示す。本実施例は第2または第3
の実施例に放熱撹拌作用を促す突出部を設けたものであ
る。
第7図において、第2実施例の円盤82に設けた導電路
87を円盤82の面に対し任意角度に曲げて突出部88に形成
したものである。この突出部88により円盤82の雰囲気は
撹拌されると共に、突出部88を形成することで、円盤82
には、通気口89を設けたことになり、前記突出部88の撹
拌と、通気口89を雰囲気が通過することにより抵抗材r
の発熱を急速に放熱冷却することができる。
ところで、前記突出部88と通気口89との形成は、円盤
82を、または円盤82と導体55とを一体的にダイカスト法
により形成する方法を用いる際は、同時に形成すること
ができる。
また、この突出部88と通気口89とは、発熱の大きい円
盤82の外方部分だけに設けても良いが、円盤82全体に設
けると一層効果的である。
次に第8図に示すものは抵抗材rを複数個設けた例で
ある。このように抵抗材rを複数個設けると、回転子8
の高速回転による導体55の外方向への撓みを防止できる
と共に、低速回転時に発熱する抵抗材rの冷却効果を一
層高めることができる。
以上のように、導体55の近傍の抵抗材rあるいは円盤
82の内方の導電路87bに比較して、導体55から回転子8
の外方に遠ざかる程、あるいは、円盤82の中心から外方
に遠ざかる程、抵抗材rのまたは導電路87aの断面積が
小さくなる如く、抵抗材rを形成したり、円盤の分岐間
隙85の間隙ピッチを変えたり、円盤82の厚みを変えたり
することで、回転子8の外方において抵抗材r(円盤8
2)を発熱させることができ他部品への熱伝盤を押える
ことができる。また、前記円盤82に突出部88と通気口89
とを形設することや抵抗材rまたは円盤82をアルミニウ
ムで形成すると熱伝導の早さから放熱冷却を急速に効果
的に行なえる。
更に円盤状の抵抗材rには、絶縁材を施して、長期使
用による間隙の短絡を防止するものであり、このことか
ら抵抗材rの発熱による周辺の塵埃、水分等の焼付きに
よる間隙の短絡を防止して長期の使用が可能となるもの
である。
〔発明の効果〕 以上のように構成したので、抵抗材の共通化によるコ
ストダウンと、抵抗材の形状、導電路の形成手段と抵抗
材の材質等による放熱効果の向上を計ると共に熱伝播を
押えることができ、絶縁材による回転子の耐久性の向上
と多大な効果を奏するものである。
以上のことから、2個の固定子間に回転磁界の位相の
ずれを設けて、トルクの多様化を計り、可変速あるいは
始動性を改善するタイプの誘導電動機の用途を拡大し
て、高トルクの可変速電動機を必要とするあらゆる分野
に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る複数固定子誘導電動機、第2図は
第1図の正断面図、第3図は本発明に係る複数固定子誘
導電動機の回転子コア間の詳細図、第4図は第1による
実施例の抵抗材部分の正断面図、第5図は第2の実施例
による抵抗材部分の正断面図、第6図は第3の実施例に
よる第5図のB−B断面図、第7図は第4図の実施例に
よる抵抗材部分の側断面(イ)と、C−C断面(ロ)の
部分図、第8図は第2から第4の実施例を効果的に用い
た抵抗材部分の正断面図である。 1……複数固定子誘導電動機、2,3……回転子部分、4
……回転子軸、5……回転子導体、6,7……短絡環、8
……回転子、10,11……両側部、12……通路胴、13……
冷却作用体、14……機枠、15,16……軸受盤、17……ボ
ルト、19,20……冷却用翼車、21……軸受、22,23……巻
線、25……第2固定子、26……すべり軸受、28……スト
ップリング、29……駆動装置、30……回動機構、31……
回動固定子、32……外枠、33……ギヤー、34……減速用
歯車、35……小型モータ、36……駆動用歯車、37……開
口部、38……ソレノイド、40……通風口、51……端部、
55……湾曲部を有する導体、56……導体、57……導体、
60……通風胴、65……送風口、66……排風口、70……フ
ァンケース、71……遠心ファン、72……モーター、73…
…冷却装置、74A……吸引口、74B……排気口、75……支
持体、80……導体と固着した部分、81……外方に突出し
た部分、82……円盤、83……放射状間隙、84……任意位
置、85……分枝間隔、87……導電路、88……突出部、89
……通風口、r……抵抗材(盤状抵抗素材)。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一回転軸に一定の間隔をもって軸着され
    た複数個の回転子コア上に複数個の回転子導体を連通状
    に装設されると共に、前記回転子導体は前記複数個の回
    転子コア間において抵抗材によって短絡連結された一体
    的な回転子と、該回転子と同軸上に各回転子コアにそれ
    ぞれ対峙する固定子コアを有して複数個の固定子を形設
    し、前記複数個の固定子のうち少なくとも1つの固定子
    に、一方の固定子に対峙した回転子導体に誘起する電圧
    と、他方の固定子に対峙した回転子導体に誘起する電圧
    とに位相差を生起する電圧移相装置を設けた複数固定子
    誘導電動機において、回転子コア間で隣接する回転子導
    体を短絡連結する抵抗材は、その導体路を回転子導体か
    ら回転子の外方に突出して設けると共に、回転子導体か
    ら回転子の外方に遠ざかるに従い、前記導電路の断面積
    が小さくなるよう形成したことを特徴とする複数固定子
    誘導電動機。
  2. 【請求項2】同一回転軸に一定の間隔をもって軸着され
    た複数個の回転子コア上に複数個の回転子導体を連通状
    に装設されると共に、前記回転子導体は前記複数個の回
    転子コア間において抵抗材によって短絡連結された一体
    的な回転子と、該回転子と同軸上に各回転子コアにそれ
    ぞれ対峙する固定子コアを有して複数個の固定子を形設
    し、前記複数個の固定子のうち少なくとも1つの固定子
    に、一方の固定子に対峙した回転子導体に誘起する電圧
    と、他方の固定子に対峙した回転子導体に誘起する電圧
    とに位相差を生起する電圧移相装置を設けた複数固定子
    誘導電動機において、回転子導体を回転子コア間で短絡
    連結する抵抗材を盤状抵抗素材に形成し、隣接する回転
    子導体間に任意抵抗値を確保するため、前記盤状抵抗素
    材に、放射状間隙と該放射状間隙から分枝する分岐間隙
    との一方または双方により盤状抵抗素材を区切って導電
    路を形成すると共に、前記間隙で区切って形成した導電
    路の断面積が、前記盤状抵抗素材の中心から外方に遠ざ
    かるに従い小さくなるように前記間隙を設けたことを特
    徴とする複数固定子誘導電動機。
  3. 【請求項3】同一回転軸に一定の間隔をもって軸着され
    た複数個の回転子コア上に複数個の回転子導体が連通状
    に装設されると共に、前記回転子導体は前記複数個の回
    転子コア間において抵抗材によって短絡連結された一体
    的な回転子と、該回転子と同軸上に各回転子コアにそれ
    ぞれ対峙する固定子コアを有して複数個の固定子を形設
    し、前記複数個の固定子のうち少なくとも1つの固定子
    に、一方の固定子に対峙した回転子導体に誘起する電圧
    と、他方の固定子に対峙した回転子導体に誘起する電圧
    とに位相差を生起する電圧移相装置を設けた複数固定子
    誘導電動機において、回転子導体を回転子コア間で短絡
    連結する抵抗材を盤状抵抗素材に形成し、該盤状抵抗素
    材は、その中心から外方に遠ざかるに従い、次第に前記
    盤状抵抗素材の厚みが小さくなるよう形成すると共に、
    隣接する回転子導体間に任意抵抗値を確保するため、前
    記盤状抵抗素材に放射状間隙と外放射状間隙から分岐す
    る分岐間隙との一方または双方により前記盤状抵抗素材
    を区切って導電路を形成したものであることを特徴とす
    る複数固定子誘導電動機。
  4. 【請求項4】隣接する回転子導体間に任意抵抗値を確保
    するため、盤状抵抗素材を区切って導電路を形成した放
    射状間隙と該放射状間隙から分枝する分岐間隙との一方
    または双方は、該間隙により区切って形成した導電路の
    断面積が、前記盤状抵抗素材の中心から外方に遠ざかる
    に従い小さくなるよう間隙を設けたことを特徴とする請
    求項3に記載の複数固定子誘導電動機。
  5. 【請求項5】回転子コア間の回転子導体を短絡連結する
    盤状抵抗素材の盤面に、放熱・撹拌作用を有する突部を
    設けたものである請求項2から4のいずれかに記載の複
    数固定子誘導電動機。
  6. 【請求項6】回転子コア間の回転子導体を短絡連結する
    抵抗材あるいは盤状抵抗素材はアルミニウムまたはアル
    ミニウムを素材とするアルミニウム合金である請求項1
    から4のいずれかに記載の複数固定子誘導電動機。
  7. 【請求項7】回転子コア間の回転子導体を短絡連結する
    抵抗材あるいは盤状抵抗素材は、回転子導体に近い範囲
    を除き抵抗材全体に絶縁を施したものである請求項1か
    ら4のいずれかに記載の複数固定子誘導電動機。
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