JP2919109B2 - 放電灯 - Google Patents

放電灯

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JP2919109B2
JP2919109B2 JP9605691A JP9605691A JP2919109B2 JP 2919109 B2 JP2919109 B2 JP 2919109B2 JP 9605691 A JP9605691 A JP 9605691A JP 9605691 A JP9605691 A JP 9605691A JP 2919109 B2 JP2919109 B2 JP 2919109B2
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幸裕 森本
龍志 五十嵐
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石英ガラス製のバルブ
を備えた放電灯に関し、更にはバルブの紫外線歪みの少
ない放電灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロングアークの低圧水銀灯や高圧水銀
灯、ショートアークのキセノン放電灯や超高圧水銀灯、
更にはメタルハライドなどの放電灯は、その特性に応じ
て産業界において幅広く使用されているが、いずれにし
ても石英ガラス製のバルブ内に一対の電極が対向配置さ
れるとともに、水銀、キセノンやアルゴンなどの希ガ
ス、ハロゲンと添加金属などが必要に応じて所定量封入
されており、両電極間でアーク放電する。そして、アー
クから発生する紫外線や可視光を利用するが、長時間点
灯していると、紫外線が石英ガラスからなるバルブに吸
収され、バルブに紫外線歪みが生じることが知られてい
る。また、これに伴い、短波長の紫外線のバルブ透過率
が低下し、例えば紫外線による洗浄などに利用される波
長が、185nm、254nmの紫外線を放射する低圧水銀
灯の場合などは、出力が低下してしまう。また、点灯時
のバルブ内の圧力が数十気圧にもなるキセノン放電灯や
超高圧水銀灯の場合は、紫外線歪みのためにバルブが破
損する危険性が増大する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この石英ガラス製バル
ブの紫外線歪みを防止する一つの方法として、従来は、
バルブの内面に紫外線吸収膜をコーティングし、バルブ
に紫外線が吸収されるのを抑制している。しかし、この
方法では、紫外線を利用する放電灯の場合は、本来の目
的である紫外線の出力が低下するので採用できない。ま
た、紫外線吸収膜をコーティングするためには、チタニ
アなどのアルコレート溶液をディッピングで塗布してか
ら焼成する必要があり、手間と時間を要するとともに、
点灯中に紫外線吸収膜から水分が発生して電極を酸化さ
せたり、ランプ特性に悪影響を与えるなどの不具合があ
る。そこで本発明は、簡単な方法で短波長の紫外線透過
率の低下が少なく、作動圧の高い場合でも石英ガラスか
らなるバルブの紫外線歪みを防止でき、紫外線歪みに起
因するバルブ破損のおそれがなくて安全性の高い放電灯
を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の放電灯は、石英ガラス製のバルブ内に少
なくとも水銀と、更に希ガス、金属、ハロゲンが必要に
応じて封入し、これら封入物に対する封入モル比で3×
10−4以上の水素ガスを封入する。
【0005】
【作用】本発明者は、前記の目的を達成するために、鋭
意調査研究した結果、水素ガスが有効であることを見出
し、本発明を完成したものである。すなわち、バルブ内
に水素ガスを封入して数十時間点灯すると、水素ガスと
石英ガラスが紫外線によって活性化され、次の反応が進
行する。 H2 +SiO2 +hν+熱 → SiOH つまり、水素が石英ガラス内に導入され、バルブ内に生
成したSiOHが紫外線歪みを防止するものと推測され
る。従って、短波長の紫外線を利用する低圧水銀灯の場
合は紫外線透過率の低下が防止され、作動圧の高いキセ
ノン放電灯や超高圧水銀灯の場合はバルブの破損などの
事故を防止できる。かかる効果を得るためには、水素ガ
スの封入量は、他の希ガス、金属、ハロゲンなどとの封
入モル比で3×10-4以上必要であるが、水素封入量を
あまり多くすると、バルブが早期に黒化したり、ランプ
特性が劣化するなどの不具合が生じるので、5×10-3
以下にするのが好ましい。
【0006】
【実施例】以下に図面に示す実施例に基いて本発明を具
体的に説明する。図1は、放電灯の一例としてショート
アーク型キセノン放電灯を示す。石英ガラス製のバルブ
1の中央が球形をした発光空間囲繞部2であり、発光空
間囲繞部2の両側から封止管部5が伸び、封止管部5の
先端に口金6が取り付けられている。そして、発光空間
囲繞部2内に陰極3と陽極4が対向配置されている。陽
極4は、酸化トリウムを含有したタングステンで構成さ
れ、外周にジルコニウム、タンタル、ジルコニウムとタ
ンタルの混合部などのゲッター材が付着したゲッター線
41 が巻き付けられている。そして、バルブ1内には、
所定量のキセノンガスとこのキセノンガスとの封入比で
3×10-4以上の水素ガスが封入されている。水素ガス
は、キセノンガスとともに直接封入してもよく、あるい
は、ゲッター材に吸着させ、点灯して高温になるとゲッ
ター材から放出するようにしてもよい。なお、放電灯
は、ショートアーク型キセノン放電灯に限られず、石英
ガラス製のバルブを備えたものであれば、いずれの放電
灯であってもよく、封入水素量は、同時に封入される希
ガスや金属やハロゲンなどの合計量との封入モル比で3
×10-4以上であればよい。
【0007】しかして、かかる放電灯を点灯すると、前
述のとおり、紫外線で活性化された水素ガスと石英ガラ
スが反応し、バルブ内にSiOHが生成される。そし
て、このSiOHが石英ガラスの紫外線歪みを抑制す
る。従って、短波長の紫外線を放射する低圧水銀灯の場
合は、バルブの紫外線透過率の減少が抑制されて短波長
紫外線の出力低下が少なく、作動圧の高いキセノン放電
灯や超高圧水銀灯の場合はバルブ破損の危険性が減少し
て安全性が確保される。
【0008】次に、封入する水素封入量を変化させて、
バルブの歪みを測定した結果を図2に基づいて説明す
る。用いた放電灯は図1に示すショートアーク型キセノ
ン放電灯であり、水素封入量は、キセノンとの封入モル
比で、0、1×10-4、3×10-4、1×10-3の4水
準である。そして、それぞれの放電灯を1000時間点
灯した後のバルブの歪みを測定した。その結果、水素封
入量が0の場合は歪みが約270kgf/cm2 であるのに対
して、3×10-4で約160kgf/cm2 まで急激に低下
し、1×10-3まで増加させても約150kgf/cm2 であ
る。つまり、3×10-4付近で歪み量は臨界的に変化
し、水素封入量をキセノンとの封入モル比で3×10-4
以上にすれば歪み防止の上できわめて効果的である。点
灯中のバルブ内の圧力が数十気圧にもなるキセノン放電
灯や超高圧水銀灯の場合、安全性を確保するためのバル
ブの歪み量は、300kgf/cm2 以内が必要であるとされ
ており、水素封入量を3×10-4以上にすれば完全性が
大きく向上することが分かる。
【0009】さらに、封入する水素封入量を変化させ
て、紫外線透過率に及ぼす変化を図3に基づいて説明す
る。用いた放電灯は、低圧水銀灯であり、水素封入量
は、水銀および希ガスとの封入モル比で、0、1×10
-4、3×10-4、1×10-3の4水準である。そして、
それぞれの放電灯を1000時間点灯した後の分光透過
率を測定した。これから水素封入量が高いほど、短波長
の紫外線の透過率の低下が少ないことが分かるが、紫外
線による洗浄などに利用される254nmの波長で比較す
ると、点灯前の透過率が約78%であるものが、水素封
入量が0の場合は、1000時間点灯で約47%まで低
下する。これに対して、水素封入量を3×10-4にすれ
ば、約58%である。つまり、1000時間点灯後の透
過率が約10%増加し、短波長紫外線の出力低下を大幅
に減少することができる。
【0010】なお、水素封入量をあまり大きくすると、
ジルコニウムやタンタルなどのゲッター材が水素脆化を
起し、バルブが早期に黒化したり、ランプ特性が劣化す
るので、5×10-3以下にするのがよい。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放電灯
は、石英ガラス製のバルブ内に水銀および希ガスや金
属、ハロゲンなどとの封入モル比で3×10−4以上の
水素ガスを封入したので、バルブ内の壁面にSiOHが
生成し、バルブの紫外線歪みを防止できる。従って、紫
外線透過率の低下が少なく、かつ作動圧の高い場合でも
紫外線歪みに起因するバルブ破損のおそれがなくて安全
性の高い放電灯とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ショートアーク型キセノン放電灯の説明図であ
る。
【図2】発光管内に封入された水素封入量と歪みの関係
図である。
【図3】水素封入量を変化させたときの分光透過率の説
明図である。
【符号の説明】
1 バルブ 2 発光空間囲繞部 3 陰極 4 陽極 5 封止管部 6 口金
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−95461(JP,A) 特開 平2−5358(JP,A) 特開 昭48−64777(JP,A) 特開 昭50−96079(JP,A) 特開 昭49−73869(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 61/12 H01J 61/16 H01J 61/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラス製のバルブ内に少なくとも水
    銀と、更に希ガス、金属、ハロゲンが必要に応じて封入
    され、これら封入物に対する封入モル比で3×10−4
    以上の水素ガスが封入されたことを特徴とする放電灯。
JP9605691A 1991-04-03 1991-04-03 放電灯 Expired - Lifetime JP2919109B2 (ja)

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JPH04306551A JPH04306551A (ja) 1992-10-29
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