JP2918919B2 - 湿式現像静電記録装置 - Google Patents

湿式現像静電記録装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、PPC複写機,静電プリンタ等々のような静
電記録方式の記録装置に関し、特に液体現像剤を用いて
潜像の現像を行なう、湿式現像静電記録装置に関する。
[従来の技術] 湿式現像静電記録装置に使用される現像剤に関する技
術としては、例えば、特開昭52−17419号公報,特開昭6
1−180248号公報,特開昭63−4249号公報が従来より知
られている。
また一般に、湿式のPPC複写機においては、良好な画
像定着性を得るために、従来より、現像剤として、石油
系脂肪族炭化水素溶媒でなる担体液中に、着色剤と樹脂
とを主成分とするトナーを分散させたものが利用されて
いる。即ち、石油系脂肪族炭化水素溶媒としては、例え
ば、エッソスタンダード社勢のアイソパーE,G,H,L,K,M
や、シェル石油社製のシェルゾール71,ソルベッソ150等
が知られている。また他の担体液としては、シクロヘキ
サン,n−ヘキサン,n−ヘプタン,n−オクタン,イソオク
タン,イソドデカン,リグロインなどがある。
液体の現像剤は、着色剤と分散樹脂とその他少量の添
加剤を上記担体液と共にボールミル,ケディミル等の手
段で混練して濃縮トナーとし、これを適量の担体液中に
分散することで作ることができる。
湿式のPPC複写機においては、従来より、現像剤がポ
ンプ等によって画像形式ユニット内を循環されるように
構成されており、例えば、現像に利用されなかった未転
写トナーは、クリーニングユニットに回収され、クリー
ニングフォームローラで再分散され、クリーニング液回
収穴から現像タンクへ戻され再利用される。このような
繰り返しの利用をすることによって、トナーの無駄な消
費がなくなり、比較的小量の現像剤で大量の記録動作を
行なうことができる。
湿式現像静電記録装置においては、記録動作を行なう
のに伴なって、現像剤中のトナー濃度が低下する。トナ
ー濃度が低下すれば、記録濃度が低下する。従って、記
録濃度を一定に保つため、従来より、現像剤中のトナー
濃度を検出し、その濃度を一定に維持するようにトナー
の補給を行なっている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、例えば湿式PPC複写機を移動する場合に
は、現像液が外部にこぼれ落ちないように、複写機内の
現像剤を予め抜き取る必要があるが、複写機を移動した
後で、現像タンクに現像液を入れずにそのまま長時間放
置する場合がある。そのように放置した後で(現像剤を
入れて)複写機を使用すると、記録濃度が異常に薄くな
る場合がある。
即ち、トナー濃度を検出するセンサとして、透過型の
光学センサを用いる場合には、複写機内の現像剤を抜き
取った時に、トナー濃度センサの発光素子の発光面と受
光素子の受光面との間隙(約0.5〜1.0mm)部分だけに現
像剤が付着して残り、放置されている間にその現像剤が
乾燥し、センサの検出面が付着したトナーによって汚れ
る。その結果、センサの受光レベルが低下し、トナー濃
度が低い時でも濃度が高い時と同レベルの信号が検出さ
れ、トナーの補給が行なわれないので現像剤のトナー濃
度が下がり、記録濃度が薄くなる。
この種の異常の発生は、従来は避けられないものであ
り、これが生じた場合には、再び現像剤を全て抜き去っ
て、手作業でトナー濃度センサの検出面を清掃する、と
いう方法によって対応していた。
本発明は、トナー濃度検出手段における汚れの発生を
防止することを課題とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、本発明においては、記録画
像に対応する静電潜像を形成する潜像形成機構;前記静
電潜像を可視化する現像機構;前記現像機構中に配置さ
れ、石油系脂肪族炭化水素でなる第1成分と、該第1成
分に対し蒸発性の低い特性を有しシロキサン構造を有す
るシリコーンオイルでなる、含有率が5〜25%の第2成
分との混合液を担体液とし、該担体液中に着色剤と樹脂
とを主成分とするトナーを分散して構成された液体の現
像剤;発光素子と受光素子を含み、前記現像剤の存在す
る部分に、発光素子の発光面と受光素子の受光面とが所
定の間隙において対向配置された、トナー濃度検出手
段;該トナー濃度検出手段の検出信号に応じて前記現像
剤中にトナーを補給する、トナー補給手段;前記現像剤
を前記現像機構中で循環させる循環機構;及び前記現像
機構によって可視化された画像を所定の記録媒体に転写
する、転写手段;を設ける [作用] 即ち、本発明の湿式現像静電記録装置においては、現
像剤を担体液として、石油系脂肪族炭化水素でなる第1
成分と、該第1成分に対し蒸発性の低い特性を有しシロ
キサン構造を有するシリコーンオイルでなる、含有率が
5〜25%の第2成分との混合液を用いている。
例えば、メチルフェニルポリシロキサンのようなシリ
コーンオイルは、比較的蒸発しにくい特性を有してい
る。従って、これを現像剤の担体液の1成分として用い
ることによって、トナーが乾燥しにくくなり、例えば現
像剤を抜き取ってそのまま放置した場合でも、トナー濃
度検出手段の検出面の汚れを低減し、記録濃度の異常が
生じるのを防止することができる。
実験によれば、メチルフェニルポリシロキサンのよう
なシリコーンオイルを現像剤の担体液として用いた場
合、トナー濃度センサの検出面に付着した現像剤は、長
時間放置した後でも蒸発することなく油滴のごとく残
り、検出面の汚れが防止されることが確認できた。
ところが、シロキサン構造のシリコーンオイルは、比
較的定着性が悪く良好な記録画像が得られない、という
難点を有している。更に、比較的粘度が高いので、現像
剤の循環機構中でトラブルを生じる可能性がある。
しかし、本発明においては、現像剤の担体液に第1成
分と第2成分を含んでいるので、第1成分(石油系脂肪
族炭化水素)によって良好な画像定次性が得られ、また
第2成分によってトナーの乾燥が防止される。
[実施例] 第1図に、本発明を実施する一形式の湿式電子写真複
写機の主として機構部の構成の概略を示す。第1図を参
照すると、この複写機の上部に光学走査系10が設けられ
ており、その下方に画像形成ユニット20か設けられてい
る。図示しない原稿は、コンタクトガラス板12上に載置
され、圧板11で押圧される。原稿の下面、即ち画像面
が、光学走査系10の露光ランプ13によって露光される。
原稿からの反射光は、第1ミラー14,第2ミラー15,第3
ミラー16,レンズユニット17,第4ミラー18を通り、画像
形成ユニット20に備わった感光体ドラム21の表面に結像
される。
光学走査系10においては、露光ランプ13及び第1ミラ
ー14が図示しない第1キャリッジに搭載されており、第
2ミラー15及び第3ミラー16が第2キャリッジに搭載さ
れている。第1キャリッジ及び第2キャリッジは、図中
の矢印A方向に各々一定速度で走査駆動される。第2キ
ャリッジの速度は第1キャリッジの速度の1/2になって
いる。従って、第1キャリッジ及び第2キャリッジの移
動に伴なって、コンタクトガラス板12上の原稿画像が順
次に走査され、読取られた画像が感光体ドラム21上に結
像される。
一方、画像形成ユニット20においては、感光体ドラム
21が図中の矢印の方向に一定速度で回転駆動される。感
光体ドラム21の表面は、メインチャージャ22によって一
様な電位に荷電された後、前記光学走査系10によって画
像光の露光を受けるので、その面に読取画像に対応する
電位分布、即ち静電潜像げ形成される。この静電潜像
は、それに対して感光体ドラムの進行方向に位置する現
像ユニット60を通る時に、可視化される。即ち、電位分
布に応じて、その面に現像ユニット60内のトナーが吸着
し、電位の高/低に応じたトナー像が形成される。
給紙機構30は、トナー像に形成に同期した所定のタイ
ミングで、1枚の転写紙(記録紙)を感光体ドラム21の
表面に送り込む。この転写紙は、感光体ドラム21上のト
ナー像に重なって感光体ドラムの回転に伴なって移動
し、それが転写チャージャ25を通る時にトナー像は転写
紙に転写される。像が転写された転写紙は、分離ユニッ
ト26によって感光体ドラム21から分離し、所定の経路を
搬送され、定着ユニット50に向かう。定着ユニット50で
は、加圧と加熱によって転写紙上の画像を転写紙に定着
させる。定着が終了した転写紙は、排紙ローラを通って
排紙トイレに排紙される。
なお画像形成ユニット20においては、転写紙の分離が
終了すると、クリーニングユニット70において、感光体
ドラム21の表面に残留したトナー及び紙粉をクリーニン
グし、次回の画像形成に備える。
現像ユニット60及びクリーニングユニット70には、各
々、現像剤供給機構40から、液体の現像剤が供給され
る。現像剤供給機構40には、内部に現像剤が満たされた
タンク41が備わっており、この中の現像剤が、ポンプ45
によって汲み上げられ、供給パイプ47を介して、現像ユ
ニット60及びクリーニングユニット70に供給される。タ
ンク41には、濃縮現像剤が入った現像剤容器42と希釈液
が入った希釈液容器43が装着されている。現像剤の消費
に伴なってタンク41内の液面が所定よりも低下すると、
自動的に希釈液容器43の口が開かれて、希釈液をタンク
内に供給する。また、タンク41内の現像剤中のトナー濃
度が薄くなると、ソレノイド装置44が付勢される。ソレ
ノイド装置44が付勢された時には、現像剤容器42の口が
開かれて、濃縮現像剤がタンク内に供給される。
画像形成ユニット20及び現像剤供給機構40の詳細を第
2図に示す。第2を参照すると、現像ユニット60内に
は、第1現像ローラ62,第2現像ローラ63及びスクイズ
ローラ65が回転自在に支持されている。これらのローラ
は導電体であり感光体ドラム21の表面からごくわずか離
れて配置されている。ローラ62及び63は反時計方向、ロ
ーラ65は時計方向にそれぞれ回転駆動される。これらの
ローラは、感光体ドラム21が回転している時には回転
し、感光体ドラム21が停止する時には停止する。
現像剤供給機構40のタンク内の現像剤は、ポンプ45及
び供給パイプ47aを通り、現像ユニット60の上方に設け
られた供給口61から現像ユニット内に注入される。ロー
ラ62,63及び65には、それぞれスクレーパ64a,64b及び64
cの自由端が接触している。スクレーパ64a,64b及び64c
は、各ローラの表面に付着している現像剤を掻き落とす
と共に、上方から流下する現像剤をその上に留める。各
スクレーパ上に留まった現像液がローラの表面を濡ら
す。ローラ62,63表面の現像剤は、感光体ドラム21の表
面の電荷に吸引されて感光体ドラムに移る。ローラ65
は、感光体ドラム21表面の過剰な液を除去する。現像ユ
ニット60内の下方に留まった現像剤は、自重によって排
出口66から回収パイプ48aを通って、現像剤供給機構40
のタンク41に回収される。
クリーニングユニット70においては、スポンジ状の発
泡ローラ73の表面とブレード76の一端が感光体ドラム21
の表面に当接しており、これらが感光体ドラム21表面の
残留する現像剤を掻き落とす。また、発泡ローラ73を押
圧する形で配置された絞りローラ74は、発泡ローラ73に
しみ込んだ現像剤を絞り取る。また、クリーニングユニ
ット70には、現像剤供給機構40から、供給パイプ47bを
介して、クリーニング用の現像剤が供給される。この現
像剤は、クリーニングユニット上方の供給口71から供給
され、下方の排出口75から排出され、回収パイプ48bを
通ってタンク41に戻る。
つまり、実際に使用されずユニット内に残留した現像
剤は、タンク41と現像ユニット60との間、及びタンク41
とクリーニングユニット70との間を循環し、再利用され
る。
なお第2図において、24はイレーサ、27は除電ランプ
を示している。
ところで、現像剤供給機構40において循環される現像
剤の一部分は、トナー濃度検出ユニット46の内部を通
る。トナー濃度検出ユニット46は、第4a図に示すように
僅かな間隙(0.5〜1.0mm程度)をあけて対向させた発光
素子46aと受光素子46bを備えており、その間隙の部分を
現像剤FLDが通るように構成されている。つまり、トナ
ー検出ユニット46は、透過型の光学センサを構成してお
り、現像剤の光透過量に応じた信号をトナー濃度として
検出する。
濃度検出ユニット46が検出したトナー濃度の信号は、
濃度制御ユニット80に入力される。濃度制御ユニット80
は、所定の時間間隙で、入力されるトナー濃度を参照
し、それが所定濃度よりも薄い時には、所定時間、ソレ
ノイド装置44を付勢し、現像剤容器42の口を開いて内部
の濃縮現像剤をタンク41内に定量補給する。この制御に
よって、タンク41内の現像剤のトナー濃度が所定の範囲
に維持される。
第3図に、第1図の定着ユニット50の具体的な構成を
示す。第3図を参照すると、転写紙39の通過経路に沿っ
て、定着ローラ51及び加圧ローラ53が設けられている。
定着ローラ51の中心部には、ヒータ52が内蔵されてい
る。加圧ローラ53は、加圧ばね55の力を受ける加圧カム
54によって上向きの力を受け、転写紙39及びその上面に
付着したトナー像39aを定着ローラ51に押圧する。
ところで、この種の湿式複写機で使用される現像剤
は、担体液中に着色剤と樹脂等を分散することにより構
成され、担体液としては、例えば、エッソスタンダード
社製のアイソパー(Isopar)Hなどの石油系脂肪族炭化
水素の溶媒が利用されている。この種の担体液は好まし
い定着性を有しているので、それを利用することによっ
て高品質の画像を記録することができる。
しかしながら、この種の担体液は、比較的蒸発し易い
特性を有しているために、次のような不都合が生じる場
合がある。
(1)この実施例のように現像剤を循環させて再利用す
る場合には、クリーニングユニットの未転写トナーや現
像ローラに付着しスクレーパでかき取られるトナーは、
大部分は元の現像剤中に戻され均一に分散されるが、残
りの一部分のトナーはヘドロ状になってユニット内に蓄
積される。ヘドロ状のトナーも、通常は循環する液流に
よって洗い流され現像タンクに回収されるが、長時間を
経過すると、ヘドロ状のトナーはユニット内のデットス
ペース(液流の流れの弱い部分)に堆積する。また、複
写動作を長時間休止すると、その間にヘドロ状のトナー
は徐々に乾燥し、再分散が困難なフレーク状の大粒子
(現像に寄与しない)などが生成してしまう。この大粒
子は大きさ(1〜500μ)がトナー粒子の大きさ(0.5〜
0.8μ)に対して大きいので、現像ローラと現光体との
ギャップ(100〜150μ)にはさまる。その場合、黒ベタ
画像を記録する時に、例えば第7図に拡大して示す記録
画像にように、白スジなどの画像抜けが生じ、記録画像
品質が悪化する。
(2)例えば複写機を移動する場合には、現像液が外に
こぼれ落ちないように、複写機内の現像剤を予め抜き去
る必要がある。ところが、複写機を移動した後で現像タ
ンクに現像剤を入れずにそのまま放置すると、第4b図に
示すように、トナー検出ユニット46の発光素子46aと受
光素子46bとの間の間隙に残留した現像剤FLDが乾燥し、
トナー検出ユニットの検出面に汚れとなって付着する。
この汚れは、現像剤を注入した場合にも容易には落ち
ず、トナー検出ユニットの受光レベルを大幅に減衰させ
る。その結果、トナー検出ユニットの検出濃度が正常時
よりも大幅に高くなり、その誤った検出濃度に基づいて
濃度制御を継続すると、現像剤濃度が異常に低下し、記
録濃度が低下する。
(3)また、石油系脂肪族炭化水素を用いた現像剤の場
合、定着工程でオフセットが発生し易い。即ち、転写紙
上に転写されたトナー像の一部分が、定着ローラもしく
は加圧ローラに逆転写され、記録画像に濃度低下や抜け
を生じたり、ローラに付着したトナーが転写紙に再び転
写される場合がある。この種のオフセットを防止するた
めに、一般的には、定着器のローラ表面の材質として、
オフセットが生じにくいシリコーンゴムを用い、更にロ
ーラ表面に、常時シリコーンオイルを塗布するように構
成している。しかしながら、シリコーンゴムは耐熱性及
び耐久性が比較的低いため、劣化の程度に応じて定期的
に部品の交換をしなければならない。またシリコーンオ
イルを塗布する必要があるために、定着器の構造が複雑
化するのは避けられない。
上述の不都合を回避するために、この実施例において
は、現像剤に担体液として、ポリメチルフェニルシロキ
サン(シリコーンオイル)とIsopar H(石油系脂肪族炭
化水素)との混合液を使用している。即ち、ポリメチル
フェニルシロキサンは、石油系脂肪族炭化水素に比べて
蒸発性が低いので、それを含有することによって現像剤
が乾燥しにくくなり、トナーがフレーク状の粒子になる
のを防止でき、トナー検出ユニットにトナーの汚れが付
着するのも防止できる。また、石油系脂肪族炭化水素も
含有するので、画像の定着性が劣化するのを防止でき
る。更に、ポリメチルフェニルシロキサンのようなシリ
コーンオイルは、それ自体が定着工程でのオフセットの
発生を防止するので、定着ローラや加圧ローラにシリコ
ーンゴム以外の材質を用いることができ、シリコーンオ
イルの塗布も省略できる。この実施例では、定着ローラ
51及び加圧ローラ53,54(内部はアルミニウム)の表面
を、耐熱性及び耐久性の高いテフロン(デュポン社の登
録商標:商品名)で覆ってあり、また、シリコーンオイ
ルを塗布する機構は定着ユニット50では省略されてい
る。
この現像剤の担体液の改良に伴なう効果について、実
験の結果とともに次に説明する。
実験1: この例では、次の通りの条件下で実験した。
複写機: 湿式複写機CT−5085 トナー: CT−5058用トナー 転写紙: 標準転写紙Type6200 (以上は、全て株式会社リコー製) 現像剤: 上記トナーを各々の担体液に1あたり100
グラムの割合で分散して構成 動作条件: 黒ベタ面積15%の原稿を用いて、1日あた
り500〜1000枚(A4サイズ)の複写動作を22日間継続し
て実施 実験の結果を次の第1表に示す。
第1表を参照すると、現像剤の担体液に、ポリメチル
フェニルシロキサンを少なくとも5%含めれば、フレー
ク状トナーの発生による記録品質の低下を防止すること
が分かる。フレーク状トナーの発生が防止できる理由
は、ポリメチルフェニルシロキサンのようなシロキサン
構造を有するシリコーンオイルの蒸発性が、石油系脂肪
族炭化水素に比べて充分に低いので、ヘドロ化したトナ
ーが乾燥する前にそれを担体液中に再分散させうること
によると考えられる。
またこの実験により、試験液A〜Eを用いる場合に
は、トナーの固着がないので、それ以外の担体液の場合
に比べ、クリーニングローラ,現像ローラ等の回転部で
負荷トルクの増大が発生しないことが分かった。具体的
には、試験液A〜Eを用いる場合に、従来のイソパラフ
ィン系の溶剤に比べ、クリーニング部で、15%程度の負
荷トルクの減少が認められた。更に、現像に寄与しない
トナーの存在が減少し、トナーの単位重量あたりのコピ
ー可能枚数が増大した。
第8a図に、ポリメチルフェニルシロキサン(信越シリ
コーン:KF−58)とIsopar Hとの各種混合比率における
蒸発特性を示し、第8b図にIsoparの各種グレードの蒸発
特性を示す。各図を参照すると、ポリメチルフェニルシ
ロキサンを混合した担体液は、Isopar H単独のものに比
べて蒸発が遅いことが分かる。
なお、Isopar Vは非常に蒸発しにくいが、他のグレー
ドに比べて粘度が非常に高い(Isopar Hが1.13,Isopar
が11.9)ので、それを単独で現像剤の担体液に使用する
には難しい。
また、前記第1表を参照すると、100%ポリメチルフ
ェニルシロキサンの液を担体液として利用しても良い
が、実際には良好な画像定着性を得るために、石油系脂
肪族炭化水素をも含有する方が好ましい結果が得られ
る。
実験2: 実施例のトナー検出ユニット46を、様々な種類の現像
剤中に浸漬させ、25±1℃の環境下で2週間自然放置
し、結果を確認した。各々の現像剤は、後述する担体液
中に、1あたり100グラムの割合いで、株式会社リコ
ー製のCT−5085用トナーを分散させて構成した。
実験の結果を次の第2表に示す。
第2表を参照すると、実験番号A7〜C8で使用した担体
液は、液の蒸発性が低いため、センサ汚れの点に関し
て、好ましい結果が得られている。しかし、Isopar Vは
他のものに比べて粘度が非常に高いので、これをそのま
ま現像剤の担体液として利用するのは難しい。
そこで、試験液B1〜B3のように、比較的粘度が低いIs
opar Hと、粘度は高いが蒸発性の低いIsopar Vとの混合
液を担体液とすれば、現像剤全体の粘度は比較的低く抑
えることができ、しかも現像剤の乾燥によるセンサの汚
れを防止することができる。
また、ジメチルシロキサンやメチルフェニルシロキサ
ンのようなシリコーンオイルは、一般に石油系脂肪族炭
化水素に比べて蒸発性が低いので、それらを含む試験液
C1〜C8に場合には、センサの汚れを防止する点で好まし
い結果が得られている。但し、湿式複写機のような画像
記録では、石油系脂肪族炭化水素を使用すると好ましい
画像定着性が得られるので、C3〜C8のようにシリコーン
オイルと石油系脂肪族炭化水素との混合液を担体液とす
るのが望ましい。
実験3: 定着工程でのオフセット(転写紙とローラとの間のト
ナー転写)の発生状況を様々な定着温度で測定した。実
験の条件は次の通り。
定着部ローラ表面材質:ふっ素系樹脂の PTFE(Polytetrafluor oethylene)及び PFA(Per fluor oalkoxy) 現像剤の担体液の種類 A:Isopar H/メチルフェニルポリシロキサン混合液(20/
80) B:Isopar H/メチルフェニルポリシロキサン混合液(60/
40) C:Isopar H/(石油系脂肪族炭化水素)のみ定着部ロー
ラに対しシリコーンオイルの塗布有 以上の条件で、第5図に示す結果が得られた。第5図
を参照すると、Cの担体液は、110℃程度の低い温度で
もかなりのオフセットがは発生するので、このままでは
通常の高品質のコピーは得られない。つまり、Cの担体
液を使用する場合には、オフセットが生じにくい材質
(例えばシリコーンゴム)を従来通り、定着部のローラ
表面に被覆しなければならない。しかし、シリコーンゴ
ムは耐熱性及び耐久性が充分でないので、定期的な部品
の交換が必要になる。
第5図を参照すると、担体液にメチルフェニルポリシ
ロキサンを混合することによって、オフセットが改善さ
れることが理解できる。即ち、メチルフェニルポリシロ
キサンを80%含有する担体液を用いる場合には、温度が
170℃の場合であっても、オフセットの発生がなく、好
ましいコピーが得られる。
第6図は、担体液へのメチルフェニルポリシロキサン
の混合比率と使用できる定着温度上限との関係を示して
いる。例えば、120℃の定着温度で使用される複写機の
場合には、メチルフェニルポリシロキサンを50%以上含
めることによって、オフセットの発生をなくすことがで
きる。定着温度が高くなるに従って、メチルフェニルポ
リシロキサンの含有比率を高める必要がある。
またこの実験において、シリコーンオイルの塗布を中
止し、それ以外は上記と同一の条件で測定を行なったと
ころ、使用できる定着温度上限が、約10〜20℃低下する
ことが分かった。従って、メチルフェニルポリシロキサ
ンの含有比率を充分に高くする場合には、シリコーンオ
イルの塗布を省略してもオフセットは生じない。
PTFE,PFA等のふっ素系樹脂は、耐熱性及び耐久性が高
いので、この材質を定着ユニットのローラ表面に使用す
ると、ローラが損傷しにくくなり、定期的な部品の交換
が不要になる。
[効果] 以上のとおり本発明によれば、現像剤の担体液とし
て、石油系脂肪族炭化水素でなる第1成分(例えばIsop
ar H)と、該第1成分に対し蒸発性の低い特性を有しシ
ロキサン構成を有するシリコーンオイルでなる、含有率
が5〜25%の第2成分(例えばポリメチルフェニルシロ
キサン)との混合液を用いるので、第1成分によって好
ましい画像定着特性が得られる。また、蒸発性の低い第
2成分が存在するので、装置内の現像剤を抜き去って長
時間放置する場合でも、残留トナーが乾燥しにくく、ト
ナー濃度検出手段に汚れが生じにくい(第2表参照)。
従って、現像剤濃度制御の異常による記録濃度の低下を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を実施する一形式の湿式複写機内部の
主要機構部の構成を示す正面図である。 第2図は、第1図の画像形成ユニット20の詳細を示す拡
大正面図である。 第3図は、第1図の定着ユニット50を示す正面図及び斜
視図である。 第4a図及び第4b図は、それぞれ第2図のトナー濃度検出
ユニット46の構成を示す斜視図及び正面図である。 第5図及び第6図は、実験3の結果を示すグラフであ
る。 第7図は、フレーク状トナーによって白スジが発生した
黒ベタ画像の例を示す拡大平面図である。 第8a図及び第8b図は、各種液体の蒸発特性を測定結果を
示すグラフである。 10:光学走査系、20:画像形成ユニット 21:感光体ドラム(潜像形成機構) 22:メインチャージャ 25:転写チャージャ(転写手段) 30:給紙機構 40:現像剤供給機構(循環機構) 41:タンク、42:現像剤容器 43:希釈液容器 44:ソレノイド装置(トナー補給手段) 45:ポンプ 46:トナー濃度検出ユニット(トナー濃度検出手段) 50:定着ユニット 60:現像ユニット(現像機構) 61:供給口、62:第1現像ローラ 63:第2現像ローラ、65:スクイズローラ 66:排出口、70:クリーニングユニット 71:供給口、73:発泡ローラ 75:排出口、76:ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有山 賢三 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 小島 賢次 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 鶴岡 一郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 越後 勝博 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭50−80136(JP,A) 特開 昭63−26671(JP,A) 特開 平1−148943(JP,A) 特公 昭41−6396(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/10,9/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録画像に対応する静電潜像を形成する潜
    像形成機構; 前記静電潜像を可視化する現像機構; 前記現像機構中に配置され、石油系脂肪族炭化水素でな
    る第1成分と、該第1成分に対し蒸発性の低い特性を有
    しシロキサン構造を有するシリコーンオイルでなる、含
    有率が5〜25%の第2成分との混合液を担体液とし、該
    担体液中に着色剤と樹脂とを主成分とするトナーを分散
    して構成された液体の現像剤; 発光素子と受光素子を含み、前記現像剤の存在する部分
    に、発光素子の発光面と受光素子の受光面とが所定の間
    隙をおいて対向配置された、トナー濃度検出手段; 該トナー濃度検出手段の検出信号に応じて前記現像剤中
    にトナーを補給する、トナー補給手段; 前記現像剤を前記現像機構中で循環させる循環機構;及
    び 前記現像機構によって可視化された画像を所定の記録媒
    体に転写する、転写手段; を備える、湿式現像静電記録装置。
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