JP2918850B2 - 室温で安定な一成分軟質エポキシ接着剤 - Google Patents

室温で安定な一成分軟質エポキシ接着剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、概して、接着剤と
して使われる組成物に関する。より詳細には、本発明は
室温で安定なように設計された接着剤として使われる軟
質エポキシ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】柔軟なポリマ−の市場は、ポリウレタン
類、ポリ硫化物類、シリコン類、及びエポキシ化合物類
のような化合物を含む多種多様な接着ポリマ−を提供す
る。特に、エポキシ化合物は、金属、硝子、プラスチッ
ク、木、および繊維を含む様々な材料に強力に接着する
能力を示し、その結果、異なる材料を結合するためにし
ばしば使われる。エポキシ化合物に強く結び付いた種々
の不利点が、オートメーション化された接着プロセスに
エポキシ化合物を接着剤として使用するという工業的興
味を鈍らせる。
【0003】一成分系のエポキシベ−スの接着剤は、硬
質エポキシ接着剤と、凍結、予備混合された軟質エポキ
シ接着剤との2つの基本的な形で工業的な用途に利用で
きる。硬質エポキシ接着剤は、ビスフェノ−ル−Aエポ
キシ接着剤およびノボラックのような化合物を含む。こ
れらの硬質エポキシ接着剤は、多くの材料に対して、強
力な接着性を示し、室温で良好に保存される。しかしな
がら、これら接着剤は、異なる材料を結合するのに、し
ばしば柔軟さが不十分なもろい結合を形成する。例え
ば、異なる熱膨脹率を持つ異なる材料の間のもろい結合
は、熱的な不釣合により生ずるストレスに耐えられない
ので、結合およびその被着体は破損しやすい。
【0004】また、凍結、予備混合された軟質エポキシ
接着剤は、その接着剤の用途は、硬質エポキシ接着剤の
用途に比べ、はるかに及ばないが、工業的に用いられて
いる。凍結、予備混合された軟質エポキシ接着剤の記載
は、本出願人に譲渡された米国特許第4,866,10
8号に見られ、フレキシポキシ(Flexipoxy )100接
着剤の背後の組成物であり、宇宙船のエレクトロニクス
の用途について開発された、凍結した軟質エポキシ接着
剤を開示している。硬質エポキシ接着剤と比較すると、
軟質エポキシ接着剤は、異なる膨脹率により生ずる異な
る材料の間の応力に対して良好に適応することが可能
な、より柔軟な結合を形成する。しかしながら、硬質エ
ポキシ接着剤とは対照的に、凍結、予備混合された軟質
エポキシ接着剤は、凍結状態で保存され、使用する前に
もどさなければならない。さらに、一般的なオートメー
ション化された接着操作では、少なくとも1週間の作用
寿命が現実的には必要であるのに、凍結した接着剤は、
一旦もどされると、約2〜8時間の制限された作用寿命
しか提供しない。このため、凍結、予備混合された軟質
エポキシ接着剤は、オートメーション化されたプロセス
で、大量に使用するとき、接着剤をもどす必要性、及び
もどした後の制限された作用寿命によりスケジュールを
立てることを困難なものとし、非実用的であると広く考
えられている。
【0005】このように、室温での保存の便利さ、及び
結合される材料間の異なる膨脹率の厳しさに耐えること
が可能な柔軟な結合を提供しながら、低温での急速な硬
化を提供する一成分系エポキシ接着剤への要求がある。
この要求は、大量のオートメーション化された結合作用
には特に重大であり、もどすために休止する時間、ある
いは、すぐに役に立たなくなる接着剤を廃棄する費用の
いずれも許容できない。この要求は、接着剤の良い特性
を損なうこと無く達成されなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】本発明によれば、室温で保存可能で、もろくな
く、柔軟な結合をつくり、強い接着性を示し、良好な製
造特性をもつエポキシ接着剤組成物が提供される。この
組成物は、上述の重大な不利点を回避する上、上述の従
来技術の利点を、例え全てでなくとも、ほとんど有す
る。
【0007】本発明の室温で安定な一成分軟質エポキシ
系接着剤組成物は、(a)ジエチレントリアミン(「D
ETA」)の化学量論的量で硬化された時、ジュロメー
ターショアーDの読みとりが45以下の硬度を有する少
なくとも1種のポリエポキシド樹脂成分と、(b)実質
的化学量論的量の少なくとも1種のエポキシ樹脂潜硬化
剤成分とを含み、ポリエポキシド樹脂と潜硬化剤との硬
化された組み合わせはジュロメーターショアーAが95
未満を示す。
【0008】本発明の組成物のポリオキシド樹脂成分
は、軟質のエポキシ樹脂である。ここでは、軟質のエポ
キシ樹脂とは、DETAで硬化されたとき、45以下の
ジュロメーターショアーD測定を有するエポキシ樹脂の
ことをいう。本発明の実施に好適に使用されるポリエポ
キシド樹脂は、ジエポキシド樹脂、トリエポキシド樹
脂、及びポリ(オキシプロピレン)エポキシド樹脂を含
むが、これに限定されるものではない。エポキシ樹脂成
分はまた、任意に、例えばビスフェノールA 2モルと
リノールダイマー酸のジグリシジルエステル 1モルト
の付加物、三官能価ノボラックエポキシのカルダノール
及び二官能価エポキシのカルダノール等の半硬質エポキ
シ樹脂と組み合わせることができる。半硬質エポキシ樹
脂とは、DETAで硬化されたとき、ジュロメーターシ
ョアーD測定が約45ないし75であるエポキシ樹脂の
ことをいう。これと比較して、硬質エポキシ樹脂とは、
DETAで硬化されたとき、ジュロメーターショアーD
測定が約75を越えるエポキシ樹脂のことをいう。
【0009】エポキシ樹脂の硬化に用いられるエホキシ
樹脂硬化剤は、潜硬化剤である。そのような潜硬化剤に
おいて、室温では硬化剤とエポキシ樹脂との間に何の反
応もない。むしろ、エポキシ樹脂成分は、高温にさらさ
れ、硬化剤の存在下で硬化される。エポキシ樹脂とエポ
キシ樹脂潜硬化剤との組み合わせは、室温で、数か月、
数年でさえ、未硬化で流動学的に安定なままであり、オ
ートメーション化された接着作用に貢献する長期保存寿
命を提供する。
【0010】エポキシ樹脂及び潜硬化剤成分を除いて、
接着剤組成物に任意に添加され得る他の成分は、フィラ
ー、チキソトロピー剤、及び柔軟剤を含む。
【0011】接着剤組成物は、まず、下記成分(1)軟
質ポリオキシド成分、及び任意に、柔軟剤、及び半硬化
剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分を含
む液体成分、及び(2)少なくとも1種のエポキシ樹脂
潜硬化剤、及び任意に、フィラーとチキソトロピー剤と
からなる群から選択される少くとも1種の固体成分を混
合して完全に湿潤した素材を形成する。組成物は、約1
00℃ないし125℃の相対的に低い温度で、約2時間
未満で硬化するように設計されるけれども、次に、完全
に湿潤された素材を、約100℃ないし175℃の範囲
の温度で反応し、軟質エポキシ接着剤を形成する。
【0012】要するに、本発明の接着剤は、単成分混合
物として室温で数週間貯蔵し得、2時間未満で、比較的
低い温度で、硬化し得、硬化により、−50℃の低い温
度まで柔軟性であり得るエポキシ系接着剤組成物を提供
することにおいて新規である。
【0013】このように、接着剤は、従来の接着剤の一
番良い特性を提供する。凍結、予備混合された軟質のエ
ポキシ接着剤のように、本発明の接着剤は、柔軟な結合
を形成し、熱的不適合の応力に逆らう柔軟な結合を形成
する。硬質エポキシ接着剤のように、本発明の組成物
は、室温で便利に貯蔵され得、容易に製造され得る。製
造スケジュールに損害をもたらすことなく、強力で柔軟
な結合を提供する本発明の接着剤の能力は、オートメー
ション化された結合工程に用いられるエポキシ系接着剤
を効果的に助長する。要約すれば、この接着剤は、オー
トメーションの利点を犠牲にすることなく、エポキシ化
合物と結び付けられた優れた接着剤の品質自体が役に立
つ工業を可能にする。重要なことには、本発明の組成物
は、溶媒成分を使用することなく、環境的に元のままの
状態を維持するように、その利益を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の接着剤組成物は、室温で
エポキシ系接着剤を貯蔵する能力を有する産業をもたら
し、加えて良好な接着性、柔軟性、及び製造の容易性を
もたらすために開発された。
【0015】本発明の組成物は、選択されたエポキシ樹
脂と硬化剤との組み合わせの使用に基づき、未硬化状態
で室温で貯蔵し得る柔軟な生成物を提供する。特定のエ
ポキシ樹脂及び硬化剤の選択は、最終的な接着生成物に
所望の柔軟性を得るために重大である。
【0016】本発明の組成物は、いわゆる「軟質ポリオ
キシ樹脂」と呼ばれる種類のポリエポキシド樹脂を少く
とも1種用いる。この表現「軟質ポリオキシ樹脂」は、
ジエチレントリアミン(「DETA」)で硬化された
時、ジュロメーターショアーD45未満であるエポキシ
樹脂をもたらそうとするものである。しかしながら、本
発明の実施に好適に用いられる軟質ポリエポキシド樹脂
は、ジエポキシド樹脂、トリエワキシド樹脂、及びポリ
(オキシプロピレン)エポキシド樹脂に限定されるもの
ではない。軟質ポリオキシド樹脂により表わされる内部
的な柔軟性は、例えば長い脂肪鎖、ポリマー鎖中のエー
テル及びエステル結合、及び炭素−炭素二重結合等の特
性に由来し、隣接する炭素−炭素単結合の回転を強める
ことにより柔軟性を増加する。
【0017】本発明の実施に好適に用いられるポリエポ
キシド樹脂の例は、例えばテキサス州ヒューストンのシ
ェル ケミカル カンパニーから市販されている3つの
成分(1)約130のエポキシ当量を有する1,4−ブ
タンジオールのジグリシジルエーテル、商標名ヘロキシ
(Heloxy)67(2)約135のエポキシ当量を有する
ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル、商標
名ヘロキシ(Heloxy)68、及び(3)約160のエポ
キシ当量を有するシクロヘキサンジメタノールのジグリ
シジルエーテル、商標名ヘロキシ(Heloxy)107のよ
うなジエポキシド樹脂を含む。本発明の実施に好適に使
用されるポリ(オキシプロピレン)エポキシド樹脂は、
ミシガン州ミッドランドのダウケミカル社から商標名D
ER 732及びDER 736として市販され、各々
約320及び約190のエポキシ当量を有するポリオキ
シプロピレングリコールのジグリシジルエーテルを含
む。他の好適なポリ(オキシプロピレン)エポキシド
は、シェル ケミカルからヘロキシ502の商標名で市
販され、約290ないし325のエポキシ当量を有する
ポリオキシプロピレンジオールのジエポキシドである。
ポリ(オキシプロピレン)エポキシド樹脂とトリエポキ
シド樹脂とに分類される好適に使用されるポリエポキシ
ド樹脂の一例は、ヘロキシ 84の商標名でシェル ケ
ミカル カンパニーから市販されている約650のエポ
キシ当量の脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテル
である。以上例示したポリエポキシド樹脂は、いずれ
も、ジエチレントリアミンの化学量論的量で硬化された
ときにジュロメーターショアーDの読みとりが45以下
の硬度を有する。
【0018】いわゆる軟質ポリエポキシド樹脂の全てが
本発明の実施に好適ではないことに注目することは重要
なことである。例えば、ある軟質エポキシ樹脂は、汎用
のエポキシ樹脂潜硬化剤を用いて相応量の時間内では硬
化できない。約600のエポキシ当量を有し、テキサス
州ヒューストンのシェル ケミカルからヘロキシ505
の商標名で市販されているヒマシ油のグリシジルエーテ
ルはその一例である。
【0019】本発明の組成物は、二次樹脂として、任意
に、いわゆる「半硬質エポキシ樹脂類」を用いることが
できる。「半硬質エポキシ樹脂」という表現は、DET
Aを用いて硬化された時、約45ないし75の範囲のジ
ュロメーターショアーDを有するエポキシ樹脂をもたら
そうとするものである。半硬質エポキシ樹脂は、本発明
の実施において一次樹脂に用いるにはあまりにも硬質で
あるが、例えば重ね剪断強度等の接着組成物のある特性
を強化するために用いることができる。この二次樹脂
は、改質剤として有用であるけれども、一次樹脂に用い
るために必要な柔軟性あるいは伸びに欠ける。さらに特
に、本発明の接着剤組成物に半硬質エポキシ樹脂を添加
することにより、高分子のガラス状態からゴム状態への
転移の中間点での温度を表わすその組成物のガラス転移
点Tg が増加する。接着剤組成物が有効寿命(屋外での
零下状態を含む))中にさらされる温度よりかなり低い
ガラス転移点を有することは重要であるため、組成物の
半硬質樹脂の濃度は、限定される。半硬化樹脂類の最高
許容濃度は、接着剤の期待される低い使用温度だけでな
く、接着剤の組成に応じて変化する。しかしながら、一
般的な法則として、接着剤組成物中に存在する半硬質エ
ポキシ樹脂の量は、好ましくはエポキシ樹脂成分の40
重量%を越えない。
【0020】本発明の実施に好適に使用される半硬質エ
ポキシ樹脂の例は、下記化合物(1)テキサス州ヒュー
ストンのシェル ケミカル カンパニーから商標名EP
ON872として市販されているビスフェノールA 2
モルとリノールダイマー酸1モルの付加物、(2)ニュ
ージャージー州ニューアークのカルドライト(Cardlit
e) コーポレーションから商標名NC−547として
市販されている約600のエポキシ当量を有するカルダ
ノール(Cardanol)の三官能価ノボラックエポキシを含
む。
【0021】組成物に使用される硬化剤は、選ばれたエ
ポキシ樹脂から軟質生成物を得るために選択される。こ
の硬化剤は、硬化温度で選ばれた樹脂と相溶するように
させるその構造中の長い脂肪部によって特徴づけられ
る。この硬化剤はさらに「潜」硬化剤として特徴付けら
れる。潜硬化剤は、目標とするエポキシ樹脂と接触する
間、硬化工程の高温中で溶融するまで、エポキシ樹脂を
硬化するように作用しないものである。
【0022】硬化剤の選択はそれ程限定されないけれど
も、軟質エポキシ接着剤(選択された分類のエポキシ樹
脂からみて、約100℃ないし125℃の選択された硬
化温度範囲、2時間未満の選択された硬化時間)を達成
するために、本発明の実施に好適に使用され得る硬化剤
の例は、ジヒドラジド硬化剤を含む。本発明の実施に好
ましく用いられるジヒドラジド硬化剤の例は、ニュージ
ャージー州ティーネックのアジノモト カンパニー イ
ンコーポレーテッドから市販 されている下記成分 (1)ディウロン(Diuron)促進剤(3−(3,4−ジ
クロロフェニル)−)1,1−ジメチルユリア)を用
い、134の活性水素当量を有し、商標名アジキュア
AH−122及びアジキュア AH−123で市販され
ている脂肪族ジヒドラジド (2)商標名ディウロン促進剤(3−(3,4−ジクロ
ロフェニル)−)1,1−ジメチルユリア)を用い、4
9の活性水素当量を有し、商標名アジキュアAH−12
7で市販されているアジピン酸ジヒドラジド (3)商標名LDHとして市販され、アジノモト材料安
全性データシート「MSDS」によれば、その化合物の
約10%はヘキサデカン二酸ジヒドラジドである、9
2.5の活性水素当量を有するイコサン二酸ジヒドリジ
ド(icosanedioicacid dihydrizide )(C20424
2 ) (4)商標名UDHで市販され、91.5の活性水素当
量を有する7,11−オクタデカジエン−1,18−ジ
カルボン酸ジヒドラジド(C20384 2 )及び (5)商標名VDHで市販され、78.5の活性水素当
量を有するバリンジヒドラジド を含む。
【0023】好ましくは、AH−122、AH−12
3、及びAH−127が本発明の実施に使用される。
【0024】ある硬化剤は、本発明の一またはそれ以上
の目的を満足できないことが知られている。例えば、ペ
ンシルバニア州アレンタウンのエアプロダクツ社から商
標名アンカミン(Ancamine)2014で市販されている
エポキシ樹脂のポリアミン付加物は、軟質エポキシ樹脂
と相溶性が悪く、許容できない長い硬化時間となること
を示す。さらに、商標名アジキュア PN−23及びア
ジキュア MY−24としてアジノモト カンパニー
インコーポレーテッドから市販されているようなエポキ
シアミン付加物は軟質エポキシ樹脂と非相溶性であるこ
とがわかる。
【0025】潜硬化剤の量は、使用されるエポキシ樹脂
に対する化学量論比である。一般的に、硬化剤の量は、
最終生成物に逆効果を及ぼすことなく、化学量論から±
15%変化され得る。正確な化学量論的な量の硬化剤よ
りも多いかまたは少なく使用されることに由来する悪影
響の程度は、使用される構成成分の官能価(例えば二官
能価エポキシ樹脂より良い三官能価エポキシ樹脂)及び
用いられる硬化温度(例えば高温で硬化された樹脂は低
温で硬化された樹脂よりも良い)に依存する。
【0026】本発明の新規な特徴は、エポキシ樹脂と潜
硬化剤との未硬化の組み合わせが室温で安定であること
にある。さらに特に、未硬化の組み合わせは、室温で、
流動学的に安定であり、室温で硬化せず、粘度について
安定である。このように、凍結し、予備混合された軟質
エポキシ化合物とは異なり、組成物は、必要とされるよ
うな成分により、比較的速く(2時間未満)硬化され得
る。硬化時、組成物は、軟質で再生可能であり、ジュロ
メーターショアーA 95未満である。組成物の他の新
規な特性は、その柔軟性がガラス転移温度Tg により測
定される−50℃まで低く及ぶことである。これは、硬
質エポキシ接着剤のための100℃を越える典型的なガ
ラス転移温度と同等である。
【0027】任意に、本発明の組成物は、エポキシ樹脂
と、好ましくは接着剤中の全液体分の50重量%を越え
ない反応性または非反応性の柔軟剤とを含む。異なる機
構によるけれども、反応性または非反応性の柔軟剤はい
ずれも、最終的な接着剤組成物の柔軟性及び再生性の強
化に用いる。反応性柔軟剤は内部的可塑剤として作用
し、典型的には、主要なポリマー網状構造の側鎖である
長い脂肪鎖の形をとる。反応性柔軟剤は、好適な反応基
を有するゴム状ポリマーを含む。このような柔軟剤の例
は、ポリサルファイド類(例えばイリノイ州シカゴのモ
ートン ケミカルから市販されている液体ポリサルファ
イド反応体であるチオコール(Thiokol )LP3)、ポ
リアミド類、及びカルボキシル基を末端基とするブタジ
エンゴム類を含む。
【0028】他方では、非反応性柔軟剤は、外部的可塑
剤として作用する。外部的可塑剤はポリマー網状構造を
化学的に作用しないが、ファンデルワールス引力及び/
または水素結合により網状構造中に保持される。したが
って、この柔軟剤は、放出されない代わりに、エポキシ
/硬化剤構造と相溶し得る化学構造を有する。可塑剤と
エポキシ/硬化剤構造との間の増加された鎖の絡み合い
が、可塑剤の移行を増加させるので、高分子量を有する
可塑剤が望ましい。例えばポリマーと提案された可塑剤
を調製し、相溶性があるかどうか観察することにより、
相溶性の可塑剤を測定するための簡単な実験を行なうこ
とができる。このような実験は、当業者ができることの
範囲内である日常の試みであると考えられ、不適切なこ
ととは思われない。少なくとも1000の分子量を有す
るポリオールと1500ないし6000の範囲の分子量
を有するチオールとを非反応性可塑剤として一般的に用
いることができる。本発明の実施に好適に使用される高
分子量チオールの例は、高分子量ポリ(オキシプロピレ
ン)チオール(商標名LHT−28としてコネチカット
州ダンブリー ユニオンカーバイド社製)及びヒドロキ
シル末端基を有するポリブタジエン(ポリ BD R4
5HT アトケム(Atochem )製)である。好適な非反
応性柔軟剤の他の例は、フタレートエステル類、アジピ
ン酸エステル類、及びメチルリネオレート(methyl lin
eolate)を含む。
【0029】また、接着剤組成物は、任意にチキソトロ
ピー剤を含む。チキソトロピー剤は、硬化剤の沈殿を防
ぐために用いられ、粉末状で、硬化中に液体エポキシ樹
脂から分離しやすい。さらに特に、チキソトロピー剤
は、液体の低い剪断粘度を増加することにより、硬化剤
の沈殿を遅らせる。チキソトロピー剤は、この目的のた
めに例えばクレー、タルク及び好ましくはヒュームドシ
リカ等の粒状フィラーのような良く知られた材料をなん
でも含む。チキソトロピー剤の量は、最終生成物の所望
のチキソトロピー特性を得るために効果的な量例えばそ
の重量のもとにペーストまたはフィルムを流れることか
ら防ぐ量である。接着剤組成物におけるチキソトロピー
剤の適切な量は、簡単な実験によって、容易に測定され
る。チキソトロピー剤の適切な濃度の測定に要求される
実験の範囲は、当業者に妥当な範囲であると見なされ、
不適切なこととは思われない。一般的には、チキソトロ
ピー剤を接着剤組成物中の全液体の5重量%に限定する
ことは本発明の実施に好ましく、全液体の約1ないし5
重量%の濃度がさらに好ましい。接着剤組成物中の全液
体を作り上げる成分が、エポキシ樹脂及びどのような柔
軟剤をも含むことに注目する。本発明の実施におけるチ
キソトロピー剤の好ましいサイズは、約0.01ないし
0.1μmである。
【0030】軟質エポキシ接着剤組成物への他の任意の
添加物は、フィラー、UV安定剤、酸化防止剤及び製造
助剤を含む。もし使用されるならば、フィラーの量は、
液体接着剤に滑らかなペースト状の稠度を付与するよう
に調節され、フィラーは、エポキシ樹脂と柔軟剤を含む
接着剤中の全液体の60容量%を越えないことが好まし
いことに留意すべきである。さらに好ましくは、フィラ
ーは、接着剤中の全液体の50容量%を越えない。さら
に、フィラー及び硬化性粒状材料は、接着剤組成物中で
空間を競うようであるため、フィラー材料の粒径は接着
剤組成物の配合に考慮される。この潜在的な詰め込みす
ぎの問題は、硬化剤及びフィラーの異なる粒径を選択
し、小さい粒径が大きな粒径間のすきまに埋めるように
することにより回避され得る。いずれにしても、フィラ
ー材料が細かく、その粒径が、スタンダード325メッ
シュの篩サイズに関連して44μm未満であっても、接
着剤組成物は良好に与えられる。
【0031】本発明の実施に使用される製造補助剤は、
湿潤剤、消泡剤、及び分散剤を含み、これらは全て当業
者に良く知られており、普通に使用される。製造補助剤
は、好ましくは、全接着剤組成物の5重量%以下の濃度
で使用される。
【0032】本発明の接着剤は、液体成分(すなわち、
エポキシ樹脂及び柔軟剤)を、乾燥成分(すなわち、硬
化剤、チキソトロピー剤及びフィラー)と、その乾燥成
分が完全に湿潤するまでその適切な濃度で混合すること
により配合される。好ましくは、乾燥成分は、液体成分
中に、例えば3−ロールミルを用いて混練される。混練
により、樹脂と硬化剤の良好な配合が達成され、得られ
る接着剤は、組成が均一であり、そのために、全体的に
高い品質を示す。乾燥成分を完全に湿潤させると、真空
下でさらにこれを混合することにより、接着剤から空気
が除去される。得られた未硬化の組成物は、数週間室温
で保存することができる。さらに、35℃を越える温度
で延長された気管の貯蔵を行なうことができる。
【0033】本発明の組成物を含む混合物を接着剤して
使用した時、混合物は硬化される。まず、接着に望まれ
る方法で結合されるべき材料と接触するように、この混
合物を配置する。次に、この混合物を、高い硬化温度
で、結合されるべき材料といれられた混合物との両方を
加熱することにより硬化する。175℃の高い硬化温度
は、特定の電子的適用に依存して使用され得るけれど
も、接着剤組成物は、約100℃ないし125℃の範囲
の温度で、約2時間未満硬化するように設計される。最
低限の硬化温度は、配合により変化するが、70℃以下
では、混合物は適切に硬化できない。硬化時間は、硬化
剤の融点及び分子量により変化するが、本発明の接着剤
の硬化時間は、約2時間を越えない。多くの場合、硬化
時間は、約30分間必要であることが観察される。硬化
により、接着剤組成物は、材料間に強力な軟質の結合を
形成し、この結合は、−50℃の低いガラス転移温度T
g まで柔軟性を持続し、正確な最低限のTg は、接着剤
の配合に依存する。
【0034】
【実施例】本発明にかかる組成物を、下記例1−5のよ
うに調製した。比較のために、例6−8は、本発明の範
囲外の組成の例を含む。実施可能な接着剤組成物につい
てのショアーAジュロメーター試験を、アメリカン ソ
サイエティ フォー テスト アンド マテリアルズ
(「ASTM」)の「ジュロメーターによるゴム及びプ
ラスチックの押込硬度」(「ASTM D2240」)
に明記されているように行った。ジュロメーターショア
ーAの読取り95未満は、材料が軟質であることを示
す。極限引張り伸び及び重ね剪断強度の試験を、各々、
ASTM D412及びASTM D1002によって
明記されているように行った。なお、例1−5において
使用したエポキシ樹脂は、いずれも、ジエチレントリア
ミンの化学量論的量で硬化されたときにジュロメーター
ショアーDの読みとりが45以下の硬度を有するもので
ある。また、例1−5の組成物は、いずれも室温におい
て流動学的に安定であった。
【0035】例1−5の試験体を、まずエポキシ樹脂と
硬化剤を混合してキャストし、次に、その混合物を12
0℃で30ないし120分間硬化することによって調製
した。その結果を下記表1に示す。ここでは、各試験配
合について3つの基本的な測定すなわちいわゆるジュロ
メーター読取り、極限引張り伸び及び接着結合の重ね剪
断強度を記載する。配合1−5は各々例1−5に示さ
れ、各配合に使用されるエポキシ樹脂の量は、報告され
る量から±5%の変化量を受けている。全ての配合は、
良好な加工特性をもっていた。
【0036】例6−8の試験体を、エポキシ樹脂と硬化
剤を混合してキャストし、その混合物を硬化することに
よって調製し、硬化の結果を下記に示した。配合6−8
を、各々例6−8に示す。各々、その配合は本発明の1
またはそれ以上の要求を満足しないものであった。
【0037】
【表1】 配合1−5の組成物については、各々例1−5を参照
【表2】 配合6−8の組成物については、各々例6−8を参照 本発明の実施に有用な組成物の例を下記に示す。
【0038】例1 本発明に係り、表1中の配合1に該当する好ましい組成
物を以下に示す。
【0039】 材料 重量部 ヘロキシ(Heloxy) 67(エポキシ) 100 アジキュア(Ajicure ) AH−122(硬化剤) 100 ヘロキシ 67は、低分子量ジエポキシド樹脂であり、
約130のエポキシ当量を有する。ヘロキシ 67樹脂
の柔軟性は、そのテトラメチレン成分及びエーテル基に
由来する。アジキュア AH−122は、ジヒドラジド
エポキシ硬化剤であり、134の活性水素当量を有す
る。硬化によって、この配合はジュロメーターショアー
A 88の軟質エポキシ接着剤を提供し、この軟質エポ
キシ接着剤は、ジュロメーターショアーA 90未満の
要求を満たしていた。
【0040】例2 本発明の他の実施態様に係り、表1の配合2に該当する
組成物を下記に示す。 材料 重量部 ヘロキシ 67(エポキシ) 50 ヘロキシ 84(エポキシ) 50 アジキュア AH−122(硬化剤) 60 ヘロキシ 67は、低分子量ジエポキシド樹脂であり、
約130のエポキシ当量を有する。ヘロキシ 84は、
ポリ(オキシプロピレン)エポキシド樹脂であり、約6
50当量のエポキシ樹脂を有する。アジキュア AH−
122はジヒドラジドエポキシ硬化剤であり、134の
活性水素当量を有する。この配合は、低分子量樹脂と、
軟質エポキシ化合物の配合と組み合わせることができる
ポリ(オキシプロピレン)エポキシ樹脂とを示す。この
配合のジュロメーターショアーA読取り結果は45であ
り、このことは、配合にヘロキシ 84を加えることに
より、例1のようにヘロキシ 67単独の場合よりも、
その柔軟性が増加されることを示す。しかしながら、重
ね剪断強度及び伸びは、例1よりも減少した。伸びの減
少は、ヘロキシ 84のようなトリエポキシド類の典型
的な特徴である高架橋構造に起因すると考えられる。要
するに、例1及び2の比較は、本発明の配合が特定の物
理特性を提供するよう適応され得ることを実証する。
【0041】例3 本発明のさらに他の実施態様にかかり、表1の配合3に
該当する組成物を下記に示す。
【0042】ヘロキシ 67は、低分子量ジエポキシド
樹脂であり、約130のエポキシ当量を有する。DER
736は、ポリ(オキシプロピレン)エポキシド樹脂
であり、約320のエポキシ当量を有する。アジキュア
AH−122はジヒドラジドエポキシ硬化剤であり、
134の活性水素当量を有する。例2と同様に、この配
合は、低分子量樹脂と、軟質エポキシ化合物の配合と組
み合わせることができるポリ(オキシプロピレン)エポ
キシ樹脂とを示す。この配合のジュロメーターショアー
A読取りは42であった。このことは、この配合にDE
R 736を添加することにより、例1のようにヘロキ
シ 67単独である場合よりもその柔軟性が増加される
ことを示す。さらに、例2におけるヘロキシ 84の添
加よりもむしろDER 736の添加の方が、その例で
観察される伸びと重ね剪断強度における低下を鈍くし
た。このことは、先の例のヘロキシ 84に比べてDE
R736の課強度が低いことから得られる予測された結
果である。再び、この例は、本発明の種々の実施態様を
用いて成し遂げられ得る適応を実証する。
【0043】例4 本発明のさらにまた他の実施態様に係り、表1の配合4
に該当する組成物を下記に湿す。
【0044】 材料 重量部 DER 736(エポキシ) 100 アジキュア AH−122(硬化剤) 71 DER 736は、ポリ(オキシプロピレン)エポキシ
ド樹脂であり、約320のエポキシ当量を有する。アジ
キュア AH−122はジヒドラジドエポキシ硬化剤で
あり、134の活性水素当量を有する。この配合は、ポ
リ(オキシプロピレン)エポキシド樹脂が本発明の実施
に好適に使用され得ることを示す。この配合のジュロメ
ーターショアーA読取り結果は42であった。このこと
は、この配合にDER 736を添加することは、例1
のようにヘロキシ67単独である場合よりも、その柔軟
性が増加されることを示す。この配合のジュロメーター
ショアーA読取りは36であった。
【0045】例5 本発明のまた他の実施態様に係り、表1の配合5に該当
する組成物を以下に示す。
【0046】 材料 重量部 DER 732(エポキシ) 100 アジキュアー AH−122(硬化剤) 42 DER 732は、ポリ(オキシプロピレン)エポキシ
ド樹脂であり、190のエポキシ当量を有する。アジキ
ュアAH−122はジヒドラジドエポキシ硬化剤であ
り、134の活性水素当量を有する。配合4に示すよう
に、この配合は、ポリ(オキシプロピレン)エポキシド
樹脂が、本発明では単独で好適に使用され得ることを示
す。
【0047】この配合のジュロメーターショアーAの読
取りは、15だけであり、重ね剪断強度は、例4と比べ
て40psiに低下した。このように、例4のDER
736の60重量%エポキシ当量を示すDER 732
を単に用いるだけで、最小量の重ね剪断強度を有する高
軟質接着剤となる。低い重ね剪断強度は、再生し得る接
着剤の所望の品質であり、例えば再生し得る接着剤で接
着された電子部品は、部品あるいはPWBを損傷するこ
となく除去することができる。
【0048】以下に本発明の範囲外の例を示す。
【0049】例6 下記組成物は、表2の配合6に該当し、硬質エポキシ樹
脂を用いることにより、本発明の範囲外となっている。
【0050】Epon(エポン)828は、約185な
いし192のエポキシ当量を有するビスフェノール A
のジグリシジルエーテルである。このEpon 828
は、テキサス州ヒューストンのシェル ケミカル カン
パニーから市販されている。アジキュア AH−122
は、ジヒドラジドエポキシ硬化剤であり、134の活性
水素当量を有する。配合6は、ジロメーターショアーD
80を有し、これは典型的な非常に高質なプラスチッ
クである。さらに、ショアーD45は、ショアーAスケ
ールでは約90であり、ショアーD 80は、ジュロメ
ーターショアーA 95よりかなり高くに相当する。こ
のように、この配合は、エポキシ硬化剤アジキュアAH
−122を用いて硬化されていても、室温で安定な軟質
エポキシ接着剤の製造において一次樹脂成分として使用
する硬質樹脂エポン828に能力がないことを示してい
る。
【0051】例7 下記組成物は、表2の配合7に該当し、本発明の範囲外
である。
【0052】 材料 重量部 エポン 871(エポキシ) 100 アジキュアAH−122(硬化剤) 31 エポン 871は、脂肪族ポリエポキシド(特に、リノ
ールダイマー酸のジグリシジルエステル)であり、約4
30のエポキシ当量を有する。このエポン 871は、
シェル ケミカル カンパニーから市販されている。ア
ジキュアAH−122は、ジヒドラジドエポキシ硬化剤
であり、134の活性水素当量を有する。配合7は許容
できない遅い速度2時間以上で硬化した。さらに、樹脂
及び硬化剤は、硬化温度で容易に溶解しなかった。この
ように、この配合は、エポン 871が本発明の要求を
満たしていないことを実証する。
【0053】例8 下記組成物は表2の配合8に該当し、エポキシ樹脂と非
相溶性である潜硬化剤を用いており、これにより本発明
の範囲外である。
【0054】 材料 重量部 ヘロキシ67 100 アンカミン(Ancamine)2014FG 38.5 ヘロキシ67は、低分子量ジエポキシド樹脂であり、約
130のエポキシ当量を有する。アンカミン2014F
Gは、エアプロダクツ社製の改質ポリアミン硬化剤であ
り、52の水素当量を有する。この配合は適切に硬化す
ることができず、その結果、凝集し、硬化剤は、組成物
の外に分離される。このように、この配合は非ジヒドラ
ジド硬化剤であるアンカミン2014FGは、本発明の
実施において、ヘロキシ 67のための硬化剤として用
いることは適切ではないことを示す。この配合は、さら
に一般的に、軟質エポキシ樹脂と組み合わせて軟質エポ
キシ接着剤を製造するための潜硬化剤の選択が、材料の
非相溶性及び分離の問題を避けるため常用であることを
示す。
【0055】
【発明の効果】本発明の硬化された接着剤は、広範囲の
温度で軟質であり、温度的に不適合である異なる材料の
効果的な接着を可能にする。さらに、本発明の未硬化の
接着剤は、3ケ月を越える計測期間、室温で流動的に安
定である。このような品質により、本発明の接着剤は、
自動車、モーターホーム、航空機、船、及び製作された
家等の製品オートメーション化された異なる材料の結合
に要求される数多くの工業的用途に有効に用いられる。
【0056】このように、組成物及び室温で未硬化状態
で保存可能な軟質エポキシ接着剤の製造方法が開示され
た。作られ得る明らかな特性の種々の変化及び改質は当
業者に容易に明らかであり、全ての変化及び改質は、本
発明の範囲内である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−114641(JP,A) 特開 昭49−43912(JP,A) 特開 昭48−56797(JP,A) 特開 平8−217854(JP,A) 特開 平9−104855(JP,A) 特開 平9−100458(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 163/00 - 163/10 C08G 59/22 C08G 59/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリオキシプロピレングリコール
    のジグリシジルエーテル、脂肪族ポリオールのポリグリ
    シジルエーテル、ポリオキシプロピレンジオールのジエ
    ポキシド、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエー
    テル、ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテ
    ル、及びシクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエ
    ーテルからなる群から選択され、ジエチレントリアミン
    の化学量論的量で硬化された時、ジュロメーターショア
    ーDの読みとりが45以下の硬度を有する少なくとも1
    種の軟質エポキシ樹脂60ないし100重量%、並びに
    ビスフェノールA 2モルとリノールダイマー酸のジグ
    リシジルエステル1モルとの付加物、三官能価ノボラッ
    クエポキシのカルダノール、及び二官能価エポキシのカ
    ルダノールからなる群から選択される少なくも1種の
    硬化性樹脂40重量%以下を含むエポキシ樹脂、 (b)少なくとも1種の柔軟剤、前記エポキシ樹脂及び
    前記少なくとも1 種の柔軟剤を組み合せて全液体成分を
    形成する、 (c)脂肪族ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、
    イコサン二酸ジヒドラジド、7,11−オクタデカジエ
    ン−1,18−ジカルボン酸ジヒドラジド及びバリンジ
    ヒドラジドからなる群から選択される少なくとも1種の
    エポキシ樹脂潜硬化剤の実質的化学量論的量、 (d)前記全液体成分の約1ないし5重量%の少なくと
    も1種のチキソトロピー剤、 (e)前記全液体成分の0ないし約50容量%のフィラ
    ー、及び (f)全軟質エポキシ接着剤の約0ないし5重量%の加
    工助剤の成分の組合わせを含む軟質エポキシ接着剤であ
    って、 前記少なくとも1 種の柔軟剤は前記全液体成分の0ない
    し約50重量%であり、前記脂肪族ジヒドラジド及び
    アジピン酸ジヒドラジドは、式3−(3,4−ジクロ
    ロフェニル)−1,1−ジメチルユリアを有する促進剤
    をさらに含み、 前記組合わせは、室温で流動学的に安定であり、約10
    0ないし125℃の温度で2時間未満で硬化し、硬化さ
    れたときジュロメーターショアーAが95未満である軟
    質エポキシ接着剤。
  2. 【請求項2】(a)(i)ポリオキシプロピレングリコ
    ールのジグリシジルエーテル、脂肪族ポリオールのポリ
    グリシジルエーテル、ポリオキシプロピレンジオールの
    ジエポキシド、1,4−ブタンジオールのジグリシジル
    エーテル、ネオペンチルグリコールのジグリシジルエー
    テル、及びシクロヘキサンジメタノールのジグリシジル
    エーテルからなる群から選択され、ジエチレントリアミ
    ンの化学量論的量で硬化された時、ジュロメーターショ
    アーDの読みとりが45以下の硬度を有する少なくとも
    1種の軟質エポキシ樹脂60ないし100重量%、並び
    ビスフェノールA 2モルとリノールダイマー酸のジ
    グリシジルエステル1モルとの付加物、三官能価ノボラ
    ックエポキシのカルダノール、及び二官能価エポキシの
    カルダノールからなる群から選択される少なくも1種の
    半硬化性樹脂40重量%以下を含むエポキシ樹脂と、 (ii)少なくとも1種の柔軟剤と を含む液体成分、及
    (b)(i)脂肪族ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラ
    ジド、イコサン二酸ジヒドラジド、7,11−オクタデ
    カジエン−1,18−ジカルボン酸ジヒドラジド及びバ
    リンジヒドラジドからなる群から選択される 実質化学量
    論的量の少なくとも1種のエポキシ樹脂潜硬化剤と、(ii)前記液体成分の約1ないし5重量%の少なくと
    も1種のチキソトロピー剤と、 (iii)前記液体成分の0ないし約50容量%のフィ
    ラーと、 (iv)加工助剤と を含む固体成分を混合して、完全に
    湿潤した素材を形成する工程を具備する軟質エポキシ接
    着剤の製造方法であって、 前記少なくとも1種の柔軟剤は前記液体成分の0ないし
    約50重量%であり、前記脂肪族ジヒドラジド及び前記
    アジピン酸ジヒドラジドは、式3−(3,4−ジクロロ
    フェニル)−1,1−ジメチルユリアを有する促進剤を
    さらに含み、 前記完全に湿潤した素材は、室温で流動学的に安定であ
    り且つ約100ないし125℃の温度で2時間未満で
    応してジュロメーターショアーA 95未満の硬化され
    た軟質エポキシ接着剤を形成する軟質エポキシ接着剤の
    製造方法。
  3. 【請求項3】(a)請求項1に記載の軟質エポキシ接着
    剤を、結合されるべき複数の材料と接触するように配置
    する工程、及び (b)前記軟質エポキシ接着剤を、約100ないし17
    5℃の温度で2時間未満で反応させて硬化された軟質エ
    ポキシ接着剤を形成し、それにより前記複数の材料を相
    互に結合する工程を具備する、複数の材料を相互に結合
    する方法。
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