JP2918642B2 - 導電ペースト - Google Patents

導電ペースト

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JP2918642B2
JP2918642B2 JP18267290A JP18267290A JP2918642B2 JP 2918642 B2 JP2918642 B2 JP 2918642B2 JP 18267290 A JP18267290 A JP 18267290A JP 18267290 A JP18267290 A JP 18267290A JP 2918642 B2 JP2918642 B2 JP 2918642B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はサーディップ基板用ペースト、特にドッディ
ングペーストに関するものである。
〔従来の技術〕
近年、電子機器の小型、軽量化が著しく追求されてい
る中で、電子部品の小型化、高機能化、高密度化と共に
高信頼性が求められつつある。電子デバイス1つである
ハイブリッドICにおいても、小型化と急速な集積密度の
増大がすすんできた。
厚膜バイブリッドICの分野でも特に自動車用制御回路
や電源装置用などの産業用電子機器に用いる場合におい
ては、耐熱性、耐熱衝撃性にもすぐれたはるかに集積度
が上った大規模ハイブリッドICの傾向が強い。最近の厚
膜ハイブリッドICでは、セラミック基板上にダイオー
ド、トランジスタ、半導体ICなどの能動部品のほか、コ
イル、トランス、コンデンサーなどのほとんどの電気部
品を搭載しているため、したがって、これらの集積度が
一段と増加すると共に信頼性が飛躍的に向上したものが
開発されており、厚膜技術が駆使されている。
サーディップICでは通常Al2O392〜96%程度のアルミ
ナ基板上にシリコンのICチップなどを、導電ペーストを
使用して固着している。
最近窒化アルミニウム(AlN)が高い熱伝導性と電気
絶縁性を持つため、新しい放熱セラミック基板として注
目され、利用されはじめてきた。
導電ペーストとして要求される特性は、形成された導
電膜が高導電性であり、基板との接着強度が強く、熱劣
化が小さく、また繰り返し焼成にも耐え、半田濡れ性が
良く且つ半田への溶解性が小さく、さらにペーストとし
て適度の粘性と印刷条件に合った流動特性を有すること
である。
通常サーディップICを製造するためにセラミック基板
にトランジスタのチップなどを接合する方法としては金
(Au)系ペーストまたは半田、ガラスなどが使用されて
いる。Au系ペーストは誘電性に優れ、化学的にもまった
く安定で、Auワイヤとボンダビリティがもっとも良く、
珪素(Si)とも容易に合金化し、基板との接着もきわめ
て良好で、特に信頼性に優れているが高価であるという
難点がある。この難点を解消するためAu銀(Ag)を代
え、Agの欠点であるマイグレーションを防止するために
バラジウム(Pd)を添加したAg−Pd系のペーストが開発
された。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らも、特願昭61−65907号公報、特願昭61−6
5908号公報、特願昭61−92669号公報に開示したとお
り、Ag−Pt系およびAg−Pd系ペーストの開発を行なっ
た。
ところが、これらのペーストをAlN基板にメタライズ
を行なうと、メタライズ層中に発泡を生じ、その結果と
して優れた接着強度が得られないという問題が生じた。
これらの原因について鋭意研究したところ、メタライ
ズ層の発泡の原因はペースト焼成過程におけるAlNの酸
化によう窒素(N2)ガスの発生およびペースト小中の添
加成分とAlNとの反応によるN2ガスの発生に起因してお
り、これらの発泡はメタライズ層の緻密化進行度合と強
く関連することが判明した。
すなわち、メタライズ層における発泡は、金属微粉末
の焼結が進み、メタライズ層の緻密化が完了するまで
に、発生したN2ガスが抜けきらないことにより生じたも
のである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
上記のような問題点を解消するために、Ag微粉末など
の金属微粉末の焼結温度を含む軟化温度が450〜700℃の
間にあるガラス粉末を用いて、AlNと各種添加物および
ガラス粉末との反応により発生するN2ガスの放出を容易
にし、メタライズ層における発泡を無くすると共に、さ
らにAgと銅(Cu)との複合微粉末、銅有機物、および酸
化イットリウム(Y2O3)などを添加して、高い接着強度
を得ることが可能となった。
第1の発明はAg微粉末と、AgとCuとの複合微粉末を含
み、これら金属微粉末の合計がペースト中において60〜
90%であり、かつ金属微粉末中のCu含有量が0.1〜10%
であり、ペースト中のガラス粉末が0.1〜10%であり、
銅有機物をペースト中の銅純分の合計で0.1〜10%含
み、さらに固形成分中に含まれるY2O3が0.02〜2%であ
り、残部が有機ビヒクルよりなることを要旨とする。
第2の発明は、Ag微粉末とAgとCuとの複合微粉末およ
びAgと白金(Pt)との複合微粉末もしくはPt微粉末を含
み、これら金属微粉末の合計がペースト中において60〜
90%であり、かつ金属微粉末中のCu含有量が0.1〜10%
で、Pt含有量が0.2〜10%であり、ペースト中のガラス
粉末が0.1〜5%であり、銅有機物をペースト中の銅純
分の合計で0.1〜10%含み、さらに固形成分中に含まれ
るY2O3が0.02〜2%であり、残部が有機ビヒクルよりな
ることを要旨とする。
第3の発明はAg微粉末とAgとCuとの複合微粉末および
Agとパラジウム(Pd)との複合微粉末もしくはPd微粉末
を含み、これら金属微粉末の合計がペースト中において
60〜90%であり、かつ金属微粉末中のCu含有量が0.1〜1
0%で、Pd含有量が0.2〜30%であり、ペースト中におけ
るガラス粉末が0.1〜10%であり、銅有機物をペースト
中の銅純分の合計で0.1〜10%含み、さらに固形成分中
に含まれるY2O3が0.02〜2%であり、残部が有機ビヒク
ルよりなることを要旨とする。
第4ないし第5の発明は第1ないし第3の発明をなす
2上で軟化温度が450〜700℃の範囲の該ガラス粉末の化
学組成を規定したものである。
第4の発明はガラス粉末の化学組成が酸化鉛(PdO)4
0〜70%、酸化ホウ素(B2O3)10〜45%およびシリカ(S
iO2)4〜45%よりなり、さらに酸化亜鉛(ZnO)30%以
下と、アルミナ(Al2O3)、酸化ジルコニウム(Zr
O2)、酸化カルシウム(CaO)および酸化バリウム(Ba
O)の内1種または2種以上の成分10%以下とを添加す
ることを要旨とする。第5の発明はガラス粉末の化学組
成がZnO40〜60%、B2O310〜45%およびSiO24〜30%より
なり、さらにPbO30%以下とAl2O3、ZrO2、CaOおよびBaO
の内1種または2種以上の成分10%以下とを添加するこ
とを要旨とする。
次に本発明につき詳説する。本発明においてAg微粉末
は粒径10μm以下であり、好ましくは平均粒径(D50
が0.5〜5μmのものを使用する。10μmより大きくな
ると有機ビヒクル中での分散性が悪くなり、ドッディン
グの時にニードルが閉塞する恐れがある。又、焼成仕上
がり面の平滑性が得難くなる。Ag微粉末は特殊なもので
ある必要はなく、通常の還元法や電解法で得られたAg微
粉末を使用することができる。
AgとCuの複合微粉末は有機ビヒクル中でAg粒子とCU粒
子が結合を保っていれば良く、メッキ粉、共沈粉、メカ
ニカルアロイ粉末等が利用できる。特にメカニカルアロ
イ粉末は、AgとCuの粉末をボールミル中で高速回転させ
て混合粉砕した結果得られるものであり、Ag粒子とCu粒
子が機械的に噛合って結合しており、バインダーを何ら
使用することなくAg粒子とCu粒子の強固な結合を保つこ
とが可能である。メカニカルアロイ粉末による倍は広範
囲のCu含有量の複合微粉末を任意に選択使用できる利点
を有する。AgとCuとの複合微粉末の粒子経は10μm以
下、好ましくは平均粒子径(D50)が0.5〜5μmのもの
が良い。AgとCuとの複合微粉末中のCuの含有量は20〜95
%が適当である。Cu含有量が20%以下では皮膜強度が充
分でなく、95%を超えると複合粉末化の効果がなくな
る。さらに比重値がなるべくAgとCuとの中間値に近いも
のが有機ビヒクル中での分散性を良くする上で望まし
い。
導電ペースト中の金属微粉末中に占めるCu含有量は0.
1〜10%、好ましくは2〜5%である。Cu含有量が0.1%
以下では、AlN基板への拡散が不充分で接着強度が上が
らない。また、Cu含有量が10%を超えるとCuの酸化が著
しくなり、かえって悪影響をおよぼす結果となる。
導電ペースト中の金属粉末含有量は60〜90%とする必
要があり、これ以外では取扱い易いペースト粘度が得ら
れない。
Ptは化学的に安定であるから単独で混合しても上記特
性を改善するのに有効であるが、Agとの複合微粉末を使
用すると有機ビヒクル中で均一に分散するので、一層効
果的である。AgとPtとの複合微粉末はメッキ粉、共沈
粉、メカニカルアロイ粉等が使用できる。複合微粉末中
のPtの含有率は5〜60%が適する。メカニカルアロイ粉
ではPt含有率の高いものを容易に得ることができる。複
合微粉末の粉末粒子径は10μm以下、平均粒子径
(D50)は5μm以下程度のものが良い。Ptの含有量は
ペースト中の金属粒子に対し0.2〜10%、好ましくは0.5
〜3.0%である。Pt含有量が0.2%以下では添加効果が認
められず、10%以上ではコスト削減の効果が現われな
い。
Pdを添加したペーストはAgのマイグレーションを防止
する効果を有することは広く知られた事実であるが、Pd
を単独で添加したペーストは、焼成過程でPdが容易に酸
化され、表面粗さが極端に粗くなる欠点がある。そのた
めPdを単独で添加する場合、粒度(D50)が2μm以下
の微粉末を使用しなければならない。本発明ではPdをAg
と複合化した粉末を使用することにより、Pdの酸化を防
止しつつ平面状態のきわめて良好な皮膜が得られること
を見出した。
AgとPdとの複合微粉末としては共沈粉末、メカニルア
ロイ粉末、メッキ粉末が利用できる。複合微粉末中のPd
の含有率は10〜40%、好ましくは20〜30%のものが使い
易い。複合微粉末の粒子径は10μm以下、平均粒子径
(D50)は5μm以下程度のものが良い。
Pdの含有量はペースト中の金属粒子に対して0.2〜30
%、好ましくは0.5〜10%である。Pd含有量が0.2%以下
では添加の効果が認められず、30%以上添加しても著し
い特性向上は期待できなくなるからである。
本発明で使用されるガラス粉末は、AlN基板とメタラ
イズ層との接着性を向上するという効果よりは、基板に
メタライズ層を形成せしめる焼成時に、AlNより発生す
るN2ガスが極めて容易に放出しやすくなるような低粘液
相を形成するという役割が主である。そのためには、Ag
微粉末などの金属微粉末の焼結温度に合わせて、ガラス
粉末の軟化温度を450〜700℃の範囲に調整すると共に、
その添加量は0.1〜10%の範囲にする必要がある。0.1%
未満ではガラス粉末の軟化による液相量が不足するた
め、上記のような効果が得られ難い。10%を超えると導
体抵抗値が上昇し、しかもダイアタッチ性も劣るように
なる。
ガラス粉末の軟化温度を調整するために、その化学組
成は第4の発明ないし第5の発明の要旨とする。
以下各化学組成の限定理由について説明する。
請求項4について、ガラス粉末中におけるPbO含有量
は40〜70%である。40%以下ではガラス粉末の軟化温度
が上昇してしまい、好ましくない。また70%を超えると
熱膨張係数が大きくなり、かつ耐水性に劣るようにな
る。B2O3は含有量が少ないとガラス化し難いことと、軟
化点が下がり難いことにより10%以上が必要である。し
かし、45%を超えると水分を吸着しやすくなり、安定性
に劣ったり、熱膨張係数が大きくなり、AlN基板とのマ
ッチング性がとりにくくなる。したがってガラス粉末に
対するB2O3量は10〜45%の範囲とする。
SiO2は含有量が少ないと耐水性等お安定性に劣るので
4%以上が必要であり、30%を超えると難化点が上昇す
るので好ましくない。したがってガラス粉末全体に対す
るSiO2は4〜30%の範囲とする。
さらにZnOはAlN基板との熱膨張係数を適合させるため
に30%まで適宜添加する。またガラス粉末の安定化のた
めに、Al2O3、ZrO2、CaOおよびBaOの内の1種または2
種以上を10%まで適宜添加する。ガラス粉末の安定化の
ためには酸化ストロンチウム(SrO)、酸化チタン(TiO
2)らを添加することも効果がある。
請求項5については、ZnOは40〜60%である。40%以
下ではガラス粉末の軟化温度が上昇しすぎ、好ましくな
い。また60%を超えると熱膨張係数が大きくなり、かつ
耐水性に劣るようになる。B2O3は含有量が少ないとガラ
ス化しにくいことと軟化温度が下がりにくいことによ
り、10%以上が必要である。しかし、45%を超えると水
分を吸着しやすくなり、安定性に劣ったり、熱膨張係数
が大きくなり、基板とのマッチング性がとりにくくな
る。したがってガラス粉末に対するB2O3含有量は10〜45
%の範囲とする。
SiO2は含有量が少ないと耐水性等の安定性に劣るので
4%以上が必要で30%を超えると軟化点が上昇するので
好ましくない。したがってガラス全体に対するSiO2量は
4〜30%の範囲とする。さらにPbOは基板との熱膨張係
数を合わせるために30%まで適宜添加する。また、ガラ
ス粉末の安定化のために、Al2O3、ZrO2、CaOおよびBaO
の内に1種または2種以上を10%以下適宜添加する。
ガラス粉末の安定化のためにSrO、TiO2等を添加する
ことも効果がある。
本発明で使用する銅有機物とは、 (Rは飽和型炭化水素)の一般式で示されるので、環
式テルペン系誘導体またはR−S−Cu又はR−S−Cu−
S−Rの一般式で示されるものでもよい。銅の含有量は
一般に3〜10%である。具体的には、レジネート銅、銅
アリールメルカプチド、銅エルペンメチドなどがある。
これらの有機銅はペースト中で溶剤に溶けた状態で存在
する。有機銅は、IR法(Infra−Red Absorption Spectr
um、赤外線吸収スペクトル)、NMR法(Nuclear Magneti
c Resonance核磁気共鳴法)等で金属銅と区別して存在
が判別できる。
銅有機物を使用することによる効果は i)液体であるため有機ビヒクルと良く混ざるため、分
散性に優れたペーストが可能である。
ii)基板にドッティンイグしても偏析が殆んどない。
iii)焼成過程に於て、Ag/Cu複合粉、Y2O3粉末は、主に
基板との接着強度に寄与し、銅有機物は均一に分散する
ため、メタライズ層混の焼結を促進させる効果がある。
従って接着強度のばらつきが小さくなり、安定した強
度の製品を得られる点にある。
これらの発明において、銅有機物を配合する利点は、
液体であるため有機ビヒクルに非常に良く混合できる利
点と、ドッティングの際も分離・偏析しない利点があ
り、焼成後の強度を高くかつ安定的に保つ利点がある。
Y2O3は化学的手法で製造された純度が99.6%以上のも
のが好ましい。粒度は平均粒径で5μm以下が好まし
く、粒径は強度を向上させるために、あるいは分散性を
良くするために細かい方が良い。平均粒径が10μm以上
になると、均一分散性が悪く表面平滑性の面で好ましく
ない。
Y2O3の添加量はペーストの固形成分中の割合が0.02〜
2%、好ましくは0.05〜1%となるように添加する接着
強度向上に著しい効果を発揮することが判明した。添加
量が0.02%以下では効果が認められず、2%を超えると
Y2O3が析出し、表面平滑性に悪影響を及ぼし、ダイアタ
ッチ性を阻害する。表面平滑性を保ちしかも接着強度を
向上させるにはペーストの固形成分中に0.05〜1%添加
するのが良い。
有機ビヒクルは金属微粉末を均一に分散させ、使用に
際しては適度の粘性と表面張力を有し、塗布面に滑らか
に拡散させる機能を有する。本発明で使用する有機ビヒ
クルは通常使用されているエチルセルロースをバインダ
ーとして、溶剤としテレピネオール、ブチルカルビトー
ル、ブチルカルビトールアセテート、テキサノール等の
有機質溶媒が使用できる。また、金属微粉末の漏れ性を
良くするため界面活性剤を0.5〜10%を添加すると分散
性が良くなる。又、分散剤としてロジン系樹脂を0.1〜
2%添加合する場合もある。ペースト状態では金属微粉
末粒子の分離偏析を避けるため、粘度は高く調整してお
くが、使用に際しては溶剤を用いて希釈し、40〜450cps
の粘度に調整する。
〔実施例〕
次に実施例をあげて本発明を説明する。
表1に示す金属微粉末とガラス粉末とY2O3とを使用
し、有機ビヒクルとして有機銅を配合したテレピネオー
ル、エチセルロースおよび界面活性剤を使用して三本ロ
ールミルで混練してペーストを作った。
Ag微粉末は市販の還元粉を使用し、純度は99.9%、粒
度は1〜4μmであった。
AgとCuとの複合微粉末としてCu粉90%とAg粉10%をボ
ールミル中で高速混合粉砕したメカニカルアロイ粉を使
用した。複合微粉末の粒度は10μm以下に分級したもの
を使用した。
Ptは市販の0.5〜0.8μmの微粉末、およびAgとPtの割
合が85:15の共沈粉末を5μm以下に分散して使用し
た。
Pdは市販の粒度0.8〜1.8μmの微粉末、およびAgとPd
の重量比が7:3である共沈粉末を5μm以下に分級した
ものを使用した。
ガラス粉末は69.99%PbO−16.83%B2O3−10.32%SiO2
−2.86%ZnOの粉末を粉砕分級し、平均粒径で2μmと
したものを使用した。またこのときのガラス粉末の難化
温度はDTA−TGを用いて測定し、約490℃であった。
有機ビヒクル成分はテルピネオールに対して12%のエ
チルセルロース及びノニオン系界面活性剤2.5%及び銅
有機物としてレジネート銅をあらかじめ添加したものを
用いた。
有機ビヒクル成分およびレジネート銅の配合割合は、
ペースト全体に対し上記有機ビヒクル成分が11%、レジ
ネート銅4重量%になるように配合した。
レジネート銅中のCu含有量は6.4%であるので、レジ
ネート銅から入るCu純分は0.256%となる。
Y2O3は平均粒径1.2μm、純度99.9%の市販品を使用
した。
これらの金属微粉末とガラス粉末とY2O3と有機ビヒク
ルおよびレジネート銅とを表1に示す配合条件で三本ロ
ールミルを使用して充分混練し、ペーストを得た。その
時の粘度はBrookfield粘度計HBTで、14番スピンドルを
使用して測定したところ、200±50Kcpsであった。
次に該ペーストを、ブチルカルビトールとテルピオネ
ールを1:1に混合した溶液をシンナーとして使用し、最
終粘度が約100cpsになるように調整してドッデッングに
使用した。
基板はAlNを使用し、キャビティーの寸法は6.25×6.2
5×0.18mmであった。
AlN基板はトリクロレンで洗浄後使用した。このキャ
ビティー上に粘度調整された希釈導電ペーストをドッデ
ィングによる滴下塗布した。
ドッディング装置は岩下エンジニアリング製のものを
使用した。該導電ペーストをドッディング後、レベリン
グを1時間おこなった後120℃で20分間乾燥し、厚膜焼
成炉により、大気雰囲気中で焼成した。焼成条件は60分
間プロファイルでピーク温度920℃で10分間とした。
このようにして得られたペースト皮膜表面を観察し、
表面粗さを東京精密製表面粗さ計により測定した。サン
プルは各水準毎に50個を使用した。
さらに、2.5×2.5mm□×25μmのAuプレフォームを使
用し、ウエストボンド社製ダイアタッチ装置により450
℃でシリコンチップを接着した。このようにして得られ
たサーディップICにつき特性試験を実施した。これらの
結果を表2に示す。
接着強度はダイアタッチ性とダイプッシュ試験で判定
した。ダイアタッチ性とは接着時のスクライビングの時
間により判断し、表2中○印は短時間に接着できたもの
である。ダイプッシュ試験は耐熱試験終了後のテストピ
ースについてエンジニアド・テクニカル・プロダクト社
製のバーチカルボンドテスターを使用して測定した。
表2中○印は20個全部のテストピースがダイ破壊を示
した場合。△印は20個のサンプルのうち1個でも膜剥離
があった場合を示す。×印は20個のテストピース全部が
膜剥離をしたことを示している。
上記の耐熱試験では熱サイクルテストと熱衝撃テスト
を実施した。試験条件としては熱サイクルテストはMILL
−STD 883B 1010・2に基づきCONDITION Cで行なった。
熱衝撃テストは同じくMILL−STD 883B 1011・2、CONDI
TION Cで行なった。
メタライズ焼成膜の垂直引張強度は、次の方法で行な
った。まず、先端2.85mm中のCuスタッドに10μmの厚さ
でAgでメッキしたものをPt−Si合金箔(2.2mm×2.2mm×
50μmt)をプレフォームとして使用し、450℃でスクラ
イブさせながらAgメッキCuスタッドを接着させた。次い
でAgメッキCuスタッドを引張速度16mm/分の一定速度
で、今田製作所製プッシュ・プル・テスターにより垂直
方向の引きはがし強度を測定した。
また、メタライズ層中の発泡の有無については目視に
より判定し発泡の発生が無いものを○印とし、発生した
ものについては×印を付けた。
〔発明の効果〕 本発明による導電ペーストは厚膜ハイブリッドIC回路
用導電ペーストとして求められる諸特性を有し、今後の
受容伸びが期待出来る窒化アルミニウム基板を用いた厚
膜IC回路としての品質上の問題点を解決出来た。
従って高性能・大規模厚膜ハイブリッドIC回路の信頼
性の向上に寄与出来る。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銀微粉末と、銀と銅との複合微粉末を含
    み、これら金属微粉末の合計がペースト中において60〜
    90%(重量%、以下同じ)であり、かつ金属微粉末中の
    銅含有量が0.1〜10%であり、ペースト中に含まれるガ
    ラス粉末が0.1〜10%であり、銅有機物をペースト中の
    銅純分の合計が0.1〜10%の範囲で含み、さらに酸化イ
    ットリウムを固形成分中に0.02〜2%含み、残部が有機
    ビヒクルであることを特徴とする窒化アルミニウム基板
    用導電ペースト。
  2. 【請求項2】銀微粉末と、銀と銅との複合微粉末と、銀
    と白金との複合微粉末もしくは白金微粉末を含み、これ
    ら金属微粉末の合計がペースト中において60〜90%であ
    り、かつ金属微粉末中の銅含有量が0.1〜10%で、白金
    含有量が0.2〜10%であり、ペースト中に含まれるガラ
    ス粉末が0.1〜5%であり、銅有機物をペースト中の銅
    純分の合計が0.1〜10%の範囲で含み、さらに酸化イッ
    トリウムを固形成分中に0.02〜2%含み、残部が有機ビ
    ヒクルであることを特徴とする窒化アルミニウム基板用
    導電ペースト。
  3. 【請求項3】銀微粉末と、銀と銅との複合微粉末と、銀
    とパラジウムとの複合微粉末もしくはパラジウム微粉末
    を含み、これら金属微粉末の合計がペースト中において
    60〜90%であり、かつ金属微粉末中の銅含有量が0.1〜1
    0%で、パラジウム含有量が0.2〜30%であり、ペースト
    中に含まれるガラス粉末が0.1〜10%であり、銅有機物
    をペースト中の銅純分の合計が0.1〜10%の範囲で含
    み、さらに酸化イットリウムを固形成分中に0.02〜2%
    含み、残部が有機ビヒクルであることを特徴とする窒化
    アルミニウム基板用導電ペースト。
  4. 【請求項4】ガラス粉末中の含有量で、酸化鉛が40〜70
    %で、酸化ホウ素が10〜45%で、シリカが4〜30%であ
    り、さらに酸化亜鉛が30%以下で、アルミナ、酸化ジル
    コニウム、酸化カルシウムおよび酸化バリウムの内1種
    または2種以上の成分が10%以下である請求項1ないし
    3記載の窒化アルミニウム基板用導電ペースト。
  5. 【請求項5】ガラス粉末中の含有量で、酸化鉛が40〜60
    %で、酸化ホウ素が10〜45%で、シリカが4〜30%であ
    り、酸化鉛が30%以下で、アルミナ、酸化ジルコニウ
    ム、酸化カルシウムおよび酸化バリウム内1種または2
    種以上の成分が10%以下である請求項1ないし3記載の
    窒化アルミニウム基板用導電ペースト。
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