JP2918084B2 - フィルム現像装置 - Google Patents

フィルム現像装置

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JP2918084B2 JP2636093A JP2636093A JP2918084B2 JP 2918084 B2 JP2918084 B2 JP 2918084B2 JP 2636093 A JP2636093 A JP 2636093A JP 2636093 A JP2636093 A JP 2636093A JP 2918084 B2 JP2918084 B2 JP 2918084B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルム現像装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】撮影済のフィルムを現像するための装置
として、パトローネから引き出したフィルムを複数個に
分かれた現像タンクを連続的に通過させて、最後に現像
処理したフィルムを乾燥させて回収する装置が考えられ
ている。かかるフィルム現像装置では、乾燥後のフィル
ムは、従来、フィルムストッカと呼ばれるフィルムの傷
付き防止のために十分な容量を持った容器の中に送り込
まれ、自然に折れ曲がった状態で、次工程に移動するま
での間、そのフィルムストッカ内に置かれていた。そし
て次工程に移動する際には、フィルムが延びた状態でフ
ィルムストッカから抜き取り移動していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記従来構成
では、乾燥後のフィルムを回収するために、比較的大き
なスペースを必要とし、又、次工程に移動する際に、フ
ィルムが置かれているフィルムストッカからフィルムを
取り出してから移動するというように次工程への移動に
手間のかかるものとなっており、改善が望まれていた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、そ
の目的は、乾燥後のフィルムを回収するために必要なス
ペースを小さくするとともに、次工程へのフィルムの移
動を容易に行えるようにしたフィルム現像装置を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のフィルム現像装
置の第1特徴構成は、現像処理後のフィルムを乾燥させ
る乾燥部と、この乾燥部の出口部から出たフィルムを回
収するための空間を有するフィルム回収ホルダ とを備
えるとともに、前記フィルム回収ホルダを前記出口部に
着脱可能に構成するとともに、前記回収ホルダが前記出
口部に着脱する突出部を備え、前記突出部には前記空間
と前記出口部を連通するフィルム通路が設けられ、かつ
前記内壁には前記空間内に挿入されたフィルムをロール
状に収納するための、ループ状断面を有するガイド面が
形成されている点にある。
【0005】第2特徴構成は上記第1特徴構成の実施態
様を限定するものであって、第2特徴構成は、前記内壁
には、前記ガイド面とフィルムのコマ画面との接触を防
止するための凹部が設けられている点にある。
【0006】
【作用】本発明の第1特徴構成によれば、現像処理し、
乾燥部で乾燥させたフィルムは、乾燥部の出口部から排
出され、その出口部に突出部を装着させているフィルム
回収ホルダ内の空間に回収される。出口部にフィルム回
収ホルダを装着することにより、突出部に設けられたフ
ィルム通路を介して出口部とフィルム回収ホルダ 内の空
間が連通状態になるとともに、その空間の内壁に断面が
ループ状のガイド面が形成されているので、挿入されて
きたフィルムはガイド面にそって案内され、フィルム回
収ホルダ内にロール状に収納されることになる。さら
に、フィルム回収ホルダは、フィルム現像装置の本体か
ら着脱自在となっているので、現像処理したフィルムを
次工程に移動する際には、フィルム回収ホルダから取り
出すことなくフィルム回収ホルダごと移動することがで
きる。
【0007】本発明の第2特徴構成によれば、フィルム
回収ホルダ内部に挿入されープ状のガイド面にそって案
内されてきたフィルムの画像部分は凹部に向き合うこと
になる。
【0008】
【発明の効果】上記第1特徴構成によれば、上記の如
く、フィルムがフィルム回収ホルダ内にロール状に収納
されるため、現像処理後のフィルムを回収するために必
要なスペースを小さくできるとともに、現像処理したフ
ィルムをフィルム回収ホルダごと次工程に移動できるた
め、次工程へのフィルムの移動作業が容易に行えるとい
う優れた効果が得られるだけでなく、フィルム通路から
出てきたフィルムがガイド面により確実にロール状に巻
き取られるため、材質の柔らかいいわゆる腰の弱いフィ
ルムを回収する場合でも、フィルムの腰折れによる回収
不能を生じることなく確実にフィルム回収ホルダ内に収
納できる。
【0009】上記第2特徴構成によれば、ガイド面とフ
ィルムのコマ画面との無用な接触が防止され、万一のコ
マ画面の損傷の恐れがなくなる。
【0010】本発明によるその他の特徴及び利点は、以
下図面を用いた実施例の説明により明らかになるだろ
う。
【0011】
【実施例】以下、本発明のフィルム現像装置の実施例を
図面に基づいて説明する。図1に示すように、フィルム
現像装置1には、パトローネ2からフィルム3を引き出
す引き出し部Oと、複数の処理タンク4からなる現像部
Dと、現像したフィルム3を乾燥させる乾燥部Kと、乾
燥したフィルム3を回収し、収納するため、フィルム現
像装置1の本体に着脱自在に設けられた、フィルム回収
ホルダ5と、各部の作動を制御する制御装置Cとが備え
られている。
【0012】引き出し部Oでパトローネ2から引き出さ
れたフィルム3は、現像部Dの処理タンク4を順次通過
して現像され、乾燥部Kで乾燥された後、フィルム回収
ホルダ5内にロール状に収納される。フィルム回収ホル
ダ5への収納が完了したフィルム3は、フィルム回収ホ
ルダ5ごとフィルム現像装置1の本体から外されて、プ
リント工程等の次工程に移動される。
【0013】以下、各構成部分について説明する。先
ず、引き出し部Oには、パトローネ2から出たフィルム
3を送るローラ10と、フィルム3をパトローネ2から
引き出し終えた時にフィルム3の終端を切断するカッタ
11とが備えられている。
【0014】現像部Dには、現像液,漂白液,定着液,
及び,安定化液等の処理液を夫々充填してある6個の処
理タンク4が備えられている。処理タンク4の夫々には
フィルム3を送るローラ40が備えられており、これら
のローラ40の間には、図示を省略するが、フィルム3
の両側端を「コの字」に挟んで支える溝状のガイドが備
えられている。乾燥部Kにおいても、処理タンク4に備
えてあるのと同様のローラ20と、図示を省略する溝状
のガイドが備えられている。
【0015】乾燥部Kの出口部6には、図2,図2のP
−P断面図である図3,図4,及び,図5に示すよう
に、フィルム3をフィルム回収ホルダ5に送り込むロー
ラ62が設けられ、ローラ62の下側のローラ62aに
は、その回転軸芯βと同軸に電磁クラッチ63を介して
駆動側ギヤ64が連結されている。駆動側ギヤ64には
中間ギヤ65が噛み合っており、駆動側ギヤ64と中間
ギヤ65とは、支持板66に回転自在に支持されてい
る。この支持板66は、電磁クラッチ63が切られた状
態では、回転軸芯β周りに揺動自在である。支持板66
の上部に設けられた突出部66aには、バネ67の一端
側が接続され、バネ67の他端側はフィルム現像装置1
の本体側に接続されている。支持板66は、バネ67に
よって矢印A方向に付勢されており、支持板66の突出
部66aがフィルム現像装置1本体に備えられた固定ピ
ン68に当接することによって、支持板66の揺動運動
が規制される。
【0016】乾燥部Kの出口部6の装置本体外側には、
フィルム回収ホルダ5を押圧支持するホルダ保持具61
が備えられている。ホルダ保持具61は、装置本体に固
定された円筒ピン61aと、円筒ピン61a周りに摺動
回転自在の保持アーム61bと、一端側を保持アーム6
1bの円筒ピン61aの下方側に接続され、他端側を装
置本体に接続されたバネ61cとから構成され、保持ア
ーム61bはバネ61cによって円筒ピン61a周りに
矢印B方向に付勢されている。そして、保持アーム61
bの下端部には、フィルム回収ホルダ5の一部を押さえ
てフィルム回収ホルダ5の脱落を阻止する押さえ面61
dが形成されている。乾燥部Kの出口部6のフィルム回
収用の開口6aの下方側の縁部には、フィルム回収ホル
ダ5の一部を支える支持面60が設けられている。又、
ローラ62のフィルム3の搬送経路上流側には、フィル
ム3の存否を検出するフィルム検出センサ69が設けら
れている。
【0017】フィルム回収ホルダ5は、図2乃至図5に
示すように、フィルム回収ホルダ5の上方側角部には、
フィルム現像装置1の本体と着脱するための突出部51
が設けられている。突出部51の上方側の面には、乾燥
部Kの出口部外側に設けられたホルダ保持具61の押さ
え面61dに係合する受け面51aが設けられており、
突出部51の下方側には、フィルム現像装置1の本体側
の乾燥部Kの出口部6に設けられた支持面60と当接し
てフィルム回収ホルダ5を支える支持面51bが設けら
れている。
【0018】フィルム回収ホルダ5の内部は円筒状の空
間が形成されており、その空間の上部とフィルム回収ホ
ルダ5の外部とは、突出部51を貫通するフィルム通路
51cにて連通されている。このフィルム通路51c及
びフィルム回収ホルダ5の内壁5aには、フィルム3の
画面部分の接触を防止するための凹部5bが形成されて
いる。フィルム回収ホルダ5の内部の円筒状の空間には
フィルム3を巻き取る巻取り手段としてのスプロケット
50が備えられている。スプロケット50の両側部の周
部分に設けられた歯50a,50bのピッチはフィルム
3の両側部に設けられているパーフォレーション3a,
3bのピッチに一致しており、又、歯50aと歯50b
との間隔はパーフォレーション3aとパーフォレーショ
ン3bとの間隔に一致している。
【0019】フィルム回収ホルダ5の外部には、スプロ
ケット50とその回転軸芯α周りに同軸に連動連結され
た被駆動側ギヤ52が設けられている。被駆動側ギヤ5
2は、フィルム回収ホルダ5がフィルム現像装置1本体
に取り付けられている状態では、支持板66に取り付け
られている中間ギヤ65と噛み合っている。尚、フィル
ム現像装置1本体側の駆動側ギヤ64とフィルム回収ホ
ルダ5の被駆動側ギヤ52とのギヤ比は、ローラ62と
スプロケット50の周速度が一致するギヤ比に設定され
ている。
【0020】以下、上記構成のフィルム現像装置1の作
動を説明する。引き出し部Oのローラ10によって、パ
トローネ2から順次引き出されたフィルム3は、現像部
Dに送られる。フィルム一本分がパトローネ2から引き
出されると、制御装置Cの切断指示によってカッタ11
がフィルム3の終端を切断し、フィルム3とパトローネ
2とを分離する。現像部Dに送られたフィルム3は、6
個の処理タンク4を順次通過し現像処理が施される。現
像処理の終了したフィルム3は、乾燥部Kに送られ乾燥
される。
【0021】乾燥部Kを通過して乾燥したフィルム3の
先端をフィルム検出センサ69が検出すると、制御装置
Cが電磁クラッチ63をONし、ローラ62の駆動力は
駆動側ギヤ64に伝達され、更に、中間ギヤ65を介し
て、フィルム回収ホルダ5側の被駆動側ギヤ52に伝達
される。これにより、スプロケット50は、ローラ62
と同じ周速度で回転を開始する。フィルム3がローラ6
2によって送られ、フィルム通路51cを通過してフィ
ルム回収ホルダ5の内部に入ると、スプロケット50の
歯50a,50bがフィルム3のパーフォレーション3
a,3bを引っ掛けてフィルム3を巻き取って行き、フ
ィルム3をフィルム回収ホルダ5内にロール状に収納す
る。
【0022】次に、フィルム検出センサ69がフィルム
3の終端を検出すると、制御装置Cは、その検出した時
点からフィルム3の終端がローラ62を通過するまでの
時間に相当する設定時間経過後に電磁クラッチ63をO
FFし、スプロケット50によるフィルム3の巻き取り
を停止させ、フィルム回収ホルダ5によるフィルム3の
回収が終了する。尚、このとき、フィルム3の終端はフ
ィルム回収ホルダ5内に巻き込まれてしまうことなく、
突出部51から若干出た状態になっている。
【0023】フィルム回収ホルダ5にフィルム3を収納
し終えると、操作者は、ホルダ保持具61の保持アーム
61bの上端近傍部分を矢印Bと反対方向に押さえてフ
ィルム回収ホルダ5とフィルム現像装置1本体との係合
を解いて、フィルム回収ホルダ5を外して次工程に移動
する。又、逆に、フィルム回収ホルダ5をフィルム現像
装置1の本体に取り付ける際は、保持アーム61bの上
端近傍部分を矢印Bと反対方向に押さえ状態で、フィル
ム回収ホルダ5の突出部51を出口部6の開口6aに挿
入することにより行える。従って、電磁クラッチ63,
駆動側ギヤ64,中間ギヤ65,支持板66,及び,被
駆動側ギヤ52は、スプロケット5を駆動する駆動手段
Eとして機能し、フィルム3をフィルム回収ホルダ5内
のロール状に収納させるためのロール形成手段Rは、そ
の駆動手段E,及び,スプロケット50を備えて成る。
【0024】〔別実施例〕 以下、別実施例を列記する。 (1) 上記実施例では、ロール形成手段Rを、スプロケッ
ト50,及び,スプロケット50を駆動する駆動手段E
を備えた構成としているが、図6及び図6のQ−Q断面
図を示す図7に示すように、フィルム回収ホルダ5内を
断面が矩形のドーナッツ状に抜いて、フィルム回収ホル
ダ5の内壁を、その断面がループ状になるように形成し
て、フィルム回収ホルダ5に挿入されたフィルム3を案
内するガイド面100としても良い。フィルム回収ホル
ダ5の材質は、フィルム3を滑らかに送り込むために、
ポリエチレン等のすべり易い材料で形成するのが良い。
尚、このフィルム回収ホルダの内壁の形状は、図6に示
すような略円形状のものである必要はなく、ループ状で
あるなら多角形その他の形状で良い。又、フィルム回収
ホルダ5の内壁でガイド面100を形成するのではな
く、別体で、前記内壁とは別体で上記と同様の形状のガ
イド面100を設けても良い。
【0025】(2) 上記実施例では、フィルム回収ホルダ
5のスプロケット50を駆動する駆動手段Eをギヤ等に
より構成しているが、フィルム回収ホルダ5にスプロケ
ット50駆動用のモータを設けても良い。
【0026】(3) 上記実施例では、フィルム回収ホルダ
5のスプロケット50を回転駆動してフィルム3を巻き
取っているが、歯50a,50bを有するスプロケット
50の代わりにゴムローラ等のローラを回転駆動して、
フィルム3がフィルム回収ホルダ5内に送り込まれてロ
ール状に巻かれて行き、そのロールの径が小さくなって
きて、ロール状のフィルム3が回転するゴムローラ等に
強く接触するようになった時点からゴムローラ等に巻き
取られるようにしても良い。
【0027】(4) 上記実施例では、フィルム回収ホルダ
5側の被駆動側ギヤ52は、フィルム回収ホルダ5と一
体に設けられ、フィルム回収ホルダ5と共にフィルム現
像装置1の本体から取り外されるように構成されている
が、被駆動側ギヤ52をフィルム現像装置1側に支持さ
せて、被駆動側ギヤ52をスプロケット50の回転軸に
対してスプライン嵌合できるようにし、フィルム回収ホ
ルダ5をフィルム現像装置1の本体から取り外す際は、
スプロケット50の回転軸を被駆動側ギヤ52から抜い
て外し、フィルム回収ホルダ5はギヤのついていない状
態で移動できるようにしても良い。
【0028】(5) 上記実施例では、巻取り手段をスプロ
ケット50により構成しているが、ベルトの外面にフィ
ルム3のパーフォレーション3a,3bに適合する歯を
設けて、そのベルトをプーリ等に掛けた構成として、こ
れをモータで回転駆動するようにしても良い。
【0029】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるフィルム現像装置の概
略断面図
【図2】本発明の実施例にかかるフィルム現像装置の側
面視による要部断面図
【図3】本発明の実施例にかかるフィルム現像装置の側
面視による要部断面図
【図4】本発明の実施例にかかるフィルム現像装置の平
面視による要部断面図
【図5】本発明の実施例にかかるフィルム現像装置の側
面視による要部断面図
【図6】本発明の別実施例にかかるフィルム現像装置の
側面視による要部断面図
【図7】本発明の別実施例にかかるフィルム現像装置の
側面視による要部断面図
【符号の説明】
3 フィルム 5 フィルム回収ホルダ 6 出口部 K 乾燥部 R ロール形成手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】現像処理後のフィルム(3)を乾燥させる
    乾燥部(K)と、この乾燥部(K)の出口部(6)から
    出たフィルムを回収するための空間を有するフィルム回
    収ホルダ(5) とを備えるとともに、前記フィルム回
    収ホルダ(5)を前記出口部(6)に着脱可能に構成す
    るとともに、 前記回収ホルダ(5)が前記出口部(6)に着脱する突
    出部(51)を備え、前記突出部(51)には前記空間
    と前記出口部(6)を連通するフィルム通路(51c)
    が設けられ、かつ前記内壁(5a)には前記空間内に挿
    入されたフィルムをロール状に収納するための、ループ
    状断面を有するガイド面(100)が形成されているフ
    ィルム現像装置。
  2. 【請求項2】前記内壁(5a)には、前記ガイド面(1
    00)とフィルムのコマ画面との接触を防止するための
    凹部(5b)が設けられている請求項1記載のフィルム
    現像装置。
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