JP2917422B2 - エマルジョン型防錆ワックス - Google Patents
エマルジョン型防錆ワックスInfo
- Publication number
- JP2917422B2 JP2917422B2 JP14713590A JP14713590A JP2917422B2 JP 2917422 B2 JP2917422 B2 JP 2917422B2 JP 14713590 A JP14713590 A JP 14713590A JP 14713590 A JP14713590 A JP 14713590A JP 2917422 B2 JP2917422 B2 JP 2917422B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wax
- rust
- emulsion
- weight
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Lubricants (AREA)
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、主として自動車の車体の防錆に用いるエマ
ルジョン型防錆ワックスに関し、特に車体のエンジンル
ーム内に塗布されて防錆性の塗膜を形成するのに有用な
エマルジョン型防錆ワックスに係るものである。
ルジョン型防錆ワックスに関し、特に車体のエンジンル
ーム内に塗布されて防錆性の塗膜を形成するのに有用な
エマルジョン型防錆ワックスに係るものである。
[従来の技術] 従来、自動車のエンジンルーム内の防錆には、酸化ペ
トロラタム金属塩、エステルワックス、石油スルホン酸
金属塩を鉱油やミネラルスピリットよりなる有機溶剤に
分散させた防錆剤や、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、酸化パラフィン金属塩、をミネラ
ルスピリットに分散させた防錆剤が使用されてきた。近
年、有機溶剤による環境問題や公害問題の発生を避ける
ために上記の有機溶剤タイプから水性タイプの防錆剤に
転換が試みられ、その配合組成が提案されている。エマ
ルジョン型のものとしては、たとえば、特開昭63−1799
3号公報には、カルボキシル基を持つワックス、とカル
ボキシル基を持たないワックスとの混合物、鉱油、有機
アミン、水とからなる油中水滴型エマルジョンの防錆ワ
ックスの開示がある。また特開昭63−175098号公報に
は、カルボキシル基を持つワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、有機アミン、水溶性樹脂、非鉄金属防錆
剤、水からなるエマルジョン型防錆剤が開示されてい
る。
トロラタム金属塩、エステルワックス、石油スルホン酸
金属塩を鉱油やミネラルスピリットよりなる有機溶剤に
分散させた防錆剤や、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、酸化パラフィン金属塩、をミネラ
ルスピリットに分散させた防錆剤が使用されてきた。近
年、有機溶剤による環境問題や公害問題の発生を避ける
ために上記の有機溶剤タイプから水性タイプの防錆剤に
転換が試みられ、その配合組成が提案されている。エマ
ルジョン型のものとしては、たとえば、特開昭63−1799
3号公報には、カルボキシル基を持つワックス、とカル
ボキシル基を持たないワックスとの混合物、鉱油、有機
アミン、水とからなる油中水滴型エマルジョンの防錆ワ
ックスの開示がある。また特開昭63−175098号公報に
は、カルボキシル基を持つワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、有機アミン、水溶性樹脂、非鉄金属防錆
剤、水からなるエマルジョン型防錆剤が開示されてい
る。
従来の溶剤系の防錆剤では、薄い膜厚の塗膜で防錆性
能を向上させるには、エステルワックスを添加すること
が有効であることが知られている。しかし、このエステ
ルワックスには撥水性がありエマルジョン型の防錆ワッ
クスへの添加は困難である。またアルキル置換のコハク
酸ハーフエステルの塩は水溶性の防錆剤として有効であ
る旨の提案があるが(特開昭61−56287号)、エマルジ
ョン型の防錆剤としてはそのままでは塗膜中に存在させ
ることができず乾燥皮膜の防錆性を高めることは困難で
ある。
能を向上させるには、エステルワックスを添加すること
が有効であることが知られている。しかし、このエステ
ルワックスには撥水性がありエマルジョン型の防錆ワッ
クスへの添加は困難である。またアルキル置換のコハク
酸ハーフエステルの塩は水溶性の防錆剤として有効であ
る旨の提案があるが(特開昭61−56287号)、エマルジ
ョン型の防錆剤としてはそのままでは塗膜中に存在させ
ることができず乾燥皮膜の防錆性を高めることは困難で
ある。
[発明が解決しようとする課題] 上記のエマルジョン型防錆ワックスは、防錆の主成分
がワックスでありエマルジョン化および均一な防錆塗布
膜を形成するためにその他の添加物が配合されている。
このエマルジョン型防錆ワックスは、高い防錆性を得る
ために乾燥塗膜が、少なくとも50μm以上あることが必
要である。しかしこの主成分の酸化ワックスは不透明で
あるので防錆性能を示す程度の膜厚とすると不透明にな
り塗膜の外観が悪くなり好ましくない。このため乾燥塗
膜が外観不良を起こさない程度の薄い膜厚で充分な防錆
性能を持つエマルジョン型防錆ワックスが求められてい
る。
がワックスでありエマルジョン化および均一な防錆塗布
膜を形成するためにその他の添加物が配合されている。
このエマルジョン型防錆ワックスは、高い防錆性を得る
ために乾燥塗膜が、少なくとも50μm以上あることが必
要である。しかしこの主成分の酸化ワックスは不透明で
あるので防錆性能を示す程度の膜厚とすると不透明にな
り塗膜の外観が悪くなり好ましくない。このため乾燥塗
膜が外観不良を起こさない程度の薄い膜厚で充分な防錆
性能を持つエマルジョン型防錆ワックスが求められてい
る。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、比較的
薄い乾燥塗膜で高い防錆性能を付与できるエマルジョン
型防錆ワックスとすることを目的とする。
薄い乾燥塗膜で高い防錆性能を付与できるエマルジョン
型防錆ワックスとすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明のエマルジョン型防錆ワックスは、(A)カル
ボキシル基を有するワックス100重量部に対し、(B)
液状ポリマーが15〜50重量部と、(C)エマルジョン型
合成樹脂(固形分)が5〜50重量部と、(D)アルキル
置換コハク酸ハーフエステルが5〜50重量部と、(E)
有機アミンが15〜45重量部と、(F)水とを含むことを
特徴とする。
ボキシル基を有するワックス100重量部に対し、(B)
液状ポリマーが15〜50重量部と、(C)エマルジョン型
合成樹脂(固形分)が5〜50重量部と、(D)アルキル
置換コハク酸ハーフエステルが5〜50重量部と、(E)
有機アミンが15〜45重量部と、(F)水とを含むことを
特徴とする。
本発明に使用する(A)のカルボキシル基を有するワ
ックスは、カルボキシル基が有機アミン(E)で中和さ
れてエマルジョン化される。このため酸価が10〜50mgKO
H/gの範囲のものが好ましい。酸価が10mgKOH/g未満であ
るとエマルジョンが不安定となり、酸価が50mgKOH/gを
超えると防錆性が低下するので好ましくない。このワッ
クス成分が鋼板の表面を被覆して防錆皮膜を形成する主
成分である。
ックスは、カルボキシル基が有機アミン(E)で中和さ
れてエマルジョン化される。このため酸価が10〜50mgKO
H/gの範囲のものが好ましい。酸価が10mgKOH/g未満であ
るとエマルジョンが不安定となり、酸価が50mgKOH/gを
超えると防錆性が低下するので好ましくない。このワッ
クス成分が鋼板の表面を被覆して防錆皮膜を形成する主
成分である。
このカルボキシル基を有するワックスとしては、たと
えば、パラフィンワックスの酸化物、マイクロクリスタ
リンワックスの酸化物、ペトロラタムの酸化物、ポリエ
チレンワックスの酸化物などが使用できる。
えば、パラフィンワックスの酸化物、マイクロクリスタ
リンワックスの酸化物、ペトロラタムの酸化物、ポリエ
チレンワックスの酸化物などが使用できる。
(B)の液状ポリマーは、防錆塗膜に可塑性を付与し
て乾燥膜厚を薄くしても安定な皮膜として防錆性を保持
する成分で、たとえば、液状ポリブタジエン、液状ポリ
イソプレン、液状ポリブテンなどが使用できる。
て乾燥膜厚を薄くしても安定な皮膜として防錆性を保持
する成分で、たとえば、液状ポリブタジエン、液状ポリ
イソプレン、液状ポリブテンなどが使用できる。
この(B)成分の添加量は、ワックス(A)100重量
部に対して15〜50重量部である。添加量が15重量部未満
であると添加効果が認められず、50重量部を超えると防
錆成分の割合が少なくなり防錆性が低下するとともに、
防錆皮膜にクラックなどが発生するので好ましくない。
部に対して15〜50重量部である。添加量が15重量部未満
であると添加効果が認められず、50重量部を超えると防
錆成分の割合が少なくなり防錆性が低下するとともに、
防錆皮膜にクラックなどが発生するので好ましくない。
(C)のエマルジョン型合成樹脂は、有効成分を安定
にエマルジョン中に分散させる成分で、たとえば、アル
キッド樹脂、アクリル樹脂、アクリル−スチレン共重合
体などのエマルジョン化されたものが使用できる。
にエマルジョン中に分散させる成分で、たとえば、アル
キッド樹脂、アクリル樹脂、アクリル−スチレン共重合
体などのエマルジョン化されたものが使用できる。
この(C)成分の添加量は、ワックス(A)100重量
部に対して5〜50重量部である。添加量が5重量部未満
であるとエマルジョンの粘度を安定に保持し塗布性を高
め貯蔵安定性を保つことが困難となり、50重量部を超え
ると防錆成分の割合が少なくなり防錆性が低下するとと
もに、塗布性が悪くなるので好ましくない。
部に対して5〜50重量部である。添加量が5重量部未満
であるとエマルジョンの粘度を安定に保持し塗布性を高
め貯蔵安定性を保つことが困難となり、50重量部を超え
ると防錆成分の割合が少なくなり防錆性が低下するとと
もに、塗布性が悪くなるので好ましくない。
(D)のアルキル置換コハク酸ハーフエステルは、た
とえば、マレイン酸の二重結合にアルキル基が付加され
て形成されたもので、そのアルキル基は炭素数が8〜24
もので(R1、R2、R3)置換基が1または2のものが使用
でき、次の式で表される。
とえば、マレイン酸の二重結合にアルキル基が付加され
て形成されたもので、そのアルキル基は炭素数が8〜24
もので(R1、R2、R3)置換基が1または2のものが使用
でき、次の式で表される。
HOOCCH2CHR1COOR4 HOOCCHR2CHR3COOR4 コハク酸とハーフエステルを形成するアルコール
(R4)としては炭素数が1〜18のアルキルアルコールが
使用できる。
(R4)としては炭素数が1〜18のアルキルアルコールが
使用できる。
この(D)成分の添加量はワックス(A)100重量部
に対して5〜50重量部である。添加量が5重量部未満で
あると防錆性が低下し、50重量部を超えるとエマルジョ
ンが不安定となり好ましくない。このコハク酸はカルボ
キシル基の一方がエステル化され他方はカルボキシル基
として存在する。このカルボキシル基は(E)の有機ア
ミンで中和されて塩を形成する。
に対して5〜50重量部である。添加量が5重量部未満で
あると防錆性が低下し、50重量部を超えるとエマルジョ
ンが不安定となり好ましくない。このコハク酸はカルボ
キシル基の一方がエステル化され他方はカルボキシル基
として存在する。このカルボキシル基は(E)の有機ア
ミンで中和されて塩を形成する。
(E)の有機アミンとしては、N、N−ジメチルエタ
ノールアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N
(β−アミノエタノール)エタノールアミン、N−メチ
ルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、
モルホリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミンなどが利用できる。この有機
アミンは、カルボキシル基を中和してアミン塩を形成し
エマルジョンを安定化する。そして乾燥塗膜中にはほと
んど存在せず水と共に飛散する。
ノールアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N
(β−アミノエタノール)エタノールアミン、N−メチ
ルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、
モルホリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミンなどが利用できる。この有機
アミンは、カルボキシル基を中和してアミン塩を形成し
エマルジョンを安定化する。そして乾燥塗膜中にはほと
んど存在せず水と共に飛散する。
この(E)成分の添加量は、ワックス(A)100重量
部に対して15〜50重量部である。添加量が15重量部未満
であるとエマルジョンが不安定となり、50重量部を超え
ると塗膜の耐水性が低下するので好ましくない。
部に対して15〜50重量部である。添加量が15重量部未満
であるとエマルジョンが不安定となり、50重量部を超え
ると塗膜の耐水性が低下するので好ましくない。
上記の各成分は(F)の水中にエマルジョンとして分
散されているが、固形分量が15〜30%になるように濃度
を調整するのが薄い乾燥塗膜を均一に形成するように塗
布するのに好ましい。
散されているが、固形分量が15〜30%になるように濃度
を調整するのが薄い乾燥塗膜を均一に形成するように塗
布するのに好ましい。
上記のエマルジョン型防錆ワックスは(A)、
(B)、(C)、(D)、(E)、(F)の各成分の他
に必要に応じて防錆添加剤、界面活性剤、粘度調整剤、
濡れ性向上剤、レベリング剤、防腐剤などを適宜添加す
ることができる。
(B)、(C)、(D)、(E)、(F)の各成分の他
に必要に応じて防錆添加剤、界面活性剤、粘度調整剤、
濡れ性向上剤、レベリング剤、防腐剤などを適宜添加す
ることができる。
このエマルジョン型防錆ワックスの調整方法は、特に
制限はないが、例えば、まず(A)、(B)、(D)の
混合物を加熱して均一に溶解し、ついで(E)を添加し
撹拌して均一な混合物とする。この混合物を加温した
(F)水中に添加してエマルジョンを形成する。さらに
このエマルジョン中に(C)を撹拌しながら加えて目的
のエマルジョンが形成される。
制限はないが、例えば、まず(A)、(B)、(D)の
混合物を加熱して均一に溶解し、ついで(E)を添加し
撹拌して均一な混合物とする。この混合物を加温した
(F)水中に添加してエマルジョンを形成する。さらに
このエマルジョン中に(C)を撹拌しながら加えて目的
のエマルジョンが形成される。
このエマルジョン型防錆ワックスの塗布方法は、スプ
レー塗布、ハケ塗りなどにより防錆塗膜を形成できる。
レー塗布、ハケ塗りなどにより防錆塗膜を形成できる。
そのため本発明のようにカルボキシル基をもつワック
ス、液状ポリマー、エマルジョン型合成樹脂、有機アミ
ンと共に特定組成で配合することにより安定なエマルジ
ョンが形成でき、このエマルジョンの塗布により薄い膜
厚の乾燥塗膜でも充分な防錆性を付与することができ
る。
ス、液状ポリマー、エマルジョン型合成樹脂、有機アミ
ンと共に特定組成で配合することにより安定なエマルジ
ョンが形成でき、このエマルジョンの塗布により薄い膜
厚の乾燥塗膜でも充分な防錆性を付与することができ
る。
[作用] このエマルジョン型防錆ワックスは、上記の組成配合
とすることにより安定なエマルジョンが形成できる。こ
のエマルジョンは貯蔵安定性に優れ、塗膜の汚染性もな
く、塗布性に優れ、形成された乾燥塗膜は、膜厚が50μ
m以下の薄い膜厚でも高い防錆性を示す。すなわち、各
成分が適度に配合されていることにより優れた防錆皮膜
が形成されているものと推定される。特にアルキル置換
コハク酸ハーフエステルを添加したことにより薄い膜厚
でも優れた防錆性を示す皮膜を形成できる。
とすることにより安定なエマルジョンが形成できる。こ
のエマルジョンは貯蔵安定性に優れ、塗膜の汚染性もな
く、塗布性に優れ、形成された乾燥塗膜は、膜厚が50μ
m以下の薄い膜厚でも高い防錆性を示す。すなわち、各
成分が適度に配合されていることにより優れた防錆皮膜
が形成されているものと推定される。特にアルキル置換
コハク酸ハーフエステルを添加したことにより薄い膜厚
でも優れた防錆性を示す皮膜を形成できる。
[実施例] 以下、実施例により具体的に説明する。
(実施例1) このエマルジョン型防錆ワックスは次のようにして調
整した。
整した。
カルボキシル基をもつワックス(A)として酸価38mg
KOH/gのマイクロクリスタリンワックスの12重量部と、
液状ポリマー(B)として分子量300のポリブテン4重
量部と、アルキル置換コハク酸ハーフエステル(D)と
して酸価70mgKOH/g、分子量704、(パーカー興産(株)
製)3重量部とをビーカー中で撹拌しながら加熱(90〜
95℃)溶解させて均一な混合物とした。この混合物に有
機アミン(E)としてN、N−ジメチルエタノールアミ
ンを3重量部添加し液温を90〜95℃に保ち少なくとも5
分以上撹拌する。さらにこの有機アミン添加混合物の液
温を90〜95℃に保ち撹拌しながら水(F)を73重量部添
加してエマルジョンを形成させた。このエマルジョンを
さらに撹拌しながら冷却し液温が40℃になったところで
エマルジョン型合成樹脂(C)のアクリル−スチレン共
重合体(商品名VONOCOAT EC710 大日本インキ(株)
製)(固形分40%)を5重量部添加してエマルジョン型
防錆ワックスを作製した。
KOH/gのマイクロクリスタリンワックスの12重量部と、
液状ポリマー(B)として分子量300のポリブテン4重
量部と、アルキル置換コハク酸ハーフエステル(D)と
して酸価70mgKOH/g、分子量704、(パーカー興産(株)
製)3重量部とをビーカー中で撹拌しながら加熱(90〜
95℃)溶解させて均一な混合物とした。この混合物に有
機アミン(E)としてN、N−ジメチルエタノールアミ
ンを3重量部添加し液温を90〜95℃に保ち少なくとも5
分以上撹拌する。さらにこの有機アミン添加混合物の液
温を90〜95℃に保ち撹拌しながら水(F)を73重量部添
加してエマルジョンを形成させた。このエマルジョンを
さらに撹拌しながら冷却し液温が40℃になったところで
エマルジョン型合成樹脂(C)のアクリル−スチレン共
重合体(商品名VONOCOAT EC710 大日本インキ(株)
製)(固形分40%)を5重量部添加してエマルジョン型
防錆ワックスを作製した。
(評価) 予めトリクロールエチレン蒸気で脱脂した後、温メタ
ノールで表面を調整したJIS G 3141ダル鋼板(SPCC
−SD鋼板 150×70×0.8mm)上に、エアーガン(岩田塗
装機(株)製 W−71)を用いて乾燥膜厚が20μmにな
るようにエマルジョン型防錆ワックスを塗布した後、室
温で1週間放置し以下の性能試験をおこなった。
ノールで表面を調整したJIS G 3141ダル鋼板(SPCC
−SD鋼板 150×70×0.8mm)上に、エアーガン(岩田塗
装機(株)製 W−71)を用いて乾燥膜厚が20μmにな
るようにエマルジョン型防錆ワックスを塗布した後、室
温で1週間放置し以下の性能試験をおこなった。
(塗膜の性能評価項目およびその方法) (1)塩水噴霧試験:JIS K2246に準拠した塩水噴霧試
験をおこない錆の発生度合を調べた。
験をおこない錆の発生度合を調べた。
(2)湿潤試験:JIS K2246に準拠した湿潤試験をおこ
ない錆の発生度合を調べた。
ない錆の発生度合を調べた。
(3)サイクル試験:前記塩水噴霧試験を17時間、50℃
の乾燥を3時間、液温20℃の塩水浸漬2時間、室内放置
2時間を1サイクルとし10サイクル実施後の錆の発生度
合を調べた。
の乾燥を3時間、液温20℃の塩水浸漬2時間、室内放置
2時間を1サイクルとし10サイクル実施後の錆の発生度
合を調べた。
(4)貯蔵安定性試験:密閉した300mlのポリ容器中に
試料を入れ室温で1週間放置後、目視で増粘の度合を調
べた。
試料を入れ室温で1週間放置後、目視で増粘の度合を調
べた。
(5)塗膜汚染性試験:塗装板(150×70×0.8mmの自動
車用上塗り塗板)の上に内径30mm、高さ15mmのポリエチ
レン製円筒を置きゴムバンド等で塗装板上に強く密着さ
せ、その開口部に試料を2ml滴下後、55℃の乾燥機中に
4時間放置した後、試料を除去し外観を目視で調べた。
結果を第1表に示す。なお、表中の錆発生度合は、錆発
生面積をA:0%、B:1〜10%、C:1 1〜25%、D:26〜50%、E:51〜100%で示した。貯蔵安
定性は、○:変化なし、△:若干増粘、×:増粘ゲル
化、で表し、塗膜汚染性は、○:変化なし、△:若干膨
潤あり、×:膨潤あり、で表した。
車用上塗り塗板)の上に内径30mm、高さ15mmのポリエチ
レン製円筒を置きゴムバンド等で塗装板上に強く密着さ
せ、その開口部に試料を2ml滴下後、55℃の乾燥機中に
4時間放置した後、試料を除去し外観を目視で調べた。
結果を第1表に示す。なお、表中の錆発生度合は、錆発
生面積をA:0%、B:1〜10%、C:1 1〜25%、D:26〜50%、E:51〜100%で示した。貯蔵安
定性は、○:変化なし、△:若干増粘、×:増粘ゲル
化、で表し、塗膜汚染性は、○:変化なし、△:若干膨
潤あり、×:膨潤あり、で表した。
(実施例2) 第1表に示すように実施例1のワックス(A)と酸価
14mgKOH/gのポリエチレンワックスの2種類のものを併
用し、防錆添加剤として石油スルホン酸のアルカリ土類
金属塩を添加して形成したものである。
14mgKOH/gのポリエチレンワックスの2種類のものを併
用し、防錆添加剤として石油スルホン酸のアルカリ土類
金属塩を添加して形成したものである。
(実施例3) これはアルキル置換アルキルコハク酸ハーフエステル
(D)の酸価70mgKOH/g分子量561パーカー興産(株)製
のものを用いた他は実施例1と同じである。
(D)の酸価70mgKOH/g分子量561パーカー興産(株)製
のものを用いた他は実施例1と同じである。
(実施例4) これは有機アミン(E)をモルホリンに代えた以外は
実施例1と同じである。
実施例1と同じである。
(比較例1) この防錆剤は、酸化ペトロラタム金属塩(酸化ペトロ
ラタムバリウム塩)、エステルワックス(メチルエステ
ルワックス)、石油スルホン酸金属塩(石油スルホン酸
バリウム塩)、鉱油、ミネラルスピリット(沸点150〜2
00℃)よりなり組成割合は第2表に示す。
ラタムバリウム塩)、エステルワックス(メチルエステ
ルワックス)、石油スルホン酸金属塩(石油スルホン酸
バリウム塩)、鉱油、ミネラルスピリット(沸点150〜2
00℃)よりなり組成割合は第2表に示す。
(比較例2) この防錆剤は、パラフィンワックス(融点50℃のパラ
フインワックス)、マイクロクリスタリンワックス(融
点70℃マイクロクリスタリンワックス)、酸化パラフィ
ン金属塩(酸化パラフィンカルシウム塩)、ミネラルス
ピリット(沸点150〜200℃)よりなる組成割合は第2表
に示す。
フインワックス)、マイクロクリスタリンワックス(融
点70℃マイクロクリスタリンワックス)、酸化パラフィ
ン金属塩(酸化パラフィンカルシウム塩)、ミネラルス
ピリット(沸点150〜200℃)よりなる組成割合は第2表
に示す。
(比較例3) この防錆剤は、第1表に示すように実施例1において
アルキル置換コハク酸ハーフエステル(D)を含まない
ものである。
アルキル置換コハク酸ハーフエステル(D)を含まない
ものである。
これらの防錆剤を実施例1と同様な評価をおこなった
結果を第1、2表に示した。
結果を第1、2表に示した。
実施例においては、溶剤型の比較例1、2と同じ乾燥
膜厚で比べて塩水噴霧試験、サイクル試験において著し
く向上している。すなわち、実施例では乾燥膜厚が20μ
mでも錆発生は10%以下であるのに対して、比較例では
試験片の面積の半分以上に錆が発生した。さらに比較例
3の(D)成分を含まない場合は、塩水噴霧試験、湿潤
試験、サイクル試験ともに錆の発生が著しい。
膜厚で比べて塩水噴霧試験、サイクル試験において著し
く向上している。すなわち、実施例では乾燥膜厚が20μ
mでも錆発生は10%以下であるのに対して、比較例では
試験片の面積の半分以上に錆が発生した。さらに比較例
3の(D)成分を含まない場合は、塩水噴霧試験、湿潤
試験、サイクル試験ともに錆の発生が著しい。
貯蔵安定性、塗膜汚染性も実施例では溶剤型よりは幾
分低いが、充分実用に耐える程度の性能を有している。
分低いが、充分実用に耐える程度の性能を有している。
[効果] 本発明のエマルジョン型防錆ワックスは、上記のよう
に薄い膜厚でも高い防錆性を示す。このため、自動車の
エンジンルームなどに塗布されても膜厚が薄くできるの
で、透明性が良くエンジンルーム内の美観改善をおこな
うことができる。
に薄い膜厚でも高い防錆性を示す。このため、自動車の
エンジンルームなどに塗布されても膜厚が薄くできるの
で、透明性が良くエンジンルーム内の美観改善をおこな
うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 145/14 C10M 145/14 // C23F 11/00 C23F 11/00 C10N 30:12 50:02
Claims (1)
- 【請求項1】(A)カルボキシル基を有するワックス10
0重量部に対し、(B)液状ポリマーが15〜50重量部
と、(C)エマルジョン型合成樹脂(固形分)が5〜50
重量部と、(D)アルキル置換コハク酸ハーフエステル
が5〜50重量部と、(E)有機アミンが15〜45重量部
と、(F)水とを含むことを特徴とするエマルジョン型
防錆ワックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14713590A JP2917422B2 (ja) | 1990-06-05 | 1990-06-05 | エマルジョン型防錆ワックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14713590A JP2917422B2 (ja) | 1990-06-05 | 1990-06-05 | エマルジョン型防錆ワックス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0439396A JPH0439396A (ja) | 1992-02-10 |
JP2917422B2 true JP2917422B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=15423361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14713590A Expired - Fee Related JP2917422B2 (ja) | 1990-06-05 | 1990-06-05 | エマルジョン型防錆ワックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2917422B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115093892B (zh) * | 2022-07-12 | 2023-09-05 | 辽宁海华科技股份有限公司 | 水基汽车空腔防锈剂及其制备方法 |
-
1990
- 1990-06-05 JP JP14713590A patent/JP2917422B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0439396A (ja) | 1992-02-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4130524A (en) | Corrosion inhibiting compositions | |
US4479981A (en) | Water-borne hard coating compositions and processes therefor | |
US4444803A (en) | Water-borne soft coating compositions and processes therefor | |
WO1988006640A1 (en) | Paint removing compositions | |
US5035829A (en) | Paint removing compositions | |
US4826902A (en) | Coating composition with improved rust-preventing properties for use in preparing lubricated steel products | |
US4342596A (en) | Non-petroleum based metal corrosion inhibitor | |
Saji | Temporary rust preventives—A retrospective | |
US4444802A (en) | Water-borne firm coating compositions and processes therefor | |
US4233176A (en) | Non-petroleum based metal corrosion inhibitor | |
JP2728708B2 (ja) | 腐食抑制組成物 | |
US6706411B2 (en) | Rust-preventing lubricated steel materials and coating compositions therefor | |
JP2917422B2 (ja) | エマルジョン型防錆ワックス | |
JP2604396B2 (ja) | 金属の腐食防止方法 | |
US5837078A (en) | VOC-free protective coating | |
JP4575232B2 (ja) | 鋼材の錆防止方法 | |
US3857789A (en) | Slushing oil or rust inhibiting compositions | |
US4395286A (en) | Water-based coating oil | |
EP0020042B1 (en) | Non-petroleum based metal corrosion inhibitor and a metal object coated therewith | |
JPS5934746B2 (ja) | 金属用一次防錆被覆組成物 | |
JPS58224179A (ja) | 水性エマルジヨン系防錆剤 | |
JPH0192267A (ja) | 防錆ワックス | |
JPH03162594A (ja) | 水分散型防錆剤組成物 | |
JPS6057513B2 (ja) | 水性エマルジヨン系防錆剤 | |
JPS6055560B2 (ja) | 防錆潤滑処理鋼板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |