JP2916984B2 - 粒状製剤の製造法 - Google Patents
粒状製剤の製造法Info
- Publication number
- JP2916984B2 JP2916984B2 JP5332331A JP33233193A JP2916984B2 JP 2916984 B2 JP2916984 B2 JP 2916984B2 JP 5332331 A JP5332331 A JP 5332331A JP 33233193 A JP33233193 A JP 33233193A JP 2916984 B2 JP2916984 B2 JP 2916984B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- screen
- particle size
- fine
- low
- substituted hydroxypropylcellulose
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Glanulating (AREA)
Description
状製剤の製造法に関し、更に詳細には粒径が均一で微細
な粒状製剤を工業的に有利に製造する方法に関する。
においては、薬効をより効果的に発揮させる目的で顆粒
の径をより細かくかつ粒度分布を狭くしたいという要求
が多くなっている。これに対して細粒剤は、径が小さ
く、流動性が良いこと、薬塵の発生・付着性が少ないこ
と、他の粉末薬剤との混合性に優れていること、飲み易
い等の理由から、一般用及び医療用製剤として汎用され
ている。しかし、細粒剤は他の日局粉末製剤(顆粒剤、
散剤)と比較すると、その粒度規定が厳しいため(50
0ミクロン篩オン:5%以下、75ミクロン篩パス:1
0%以下)、その粒度分布域にある粒子を収率良く製造
することが困難であるという欠点を有する。従来、粒状
製剤の製造法としては、流動層造粒法や攪拌造粒法或い
は乾式造粒法(ロールグラニュレーターの利用)等で製
造されてきた。これらの製造法で得られる粒状製剤は、
粒度分布の幅が大きいため、一定の粒度のものを収率良
く得ようとすると製造条件の確立に大変な作業と熟練が
必要となる。
率で得ることができる。しかし、押し出し造粒に使用す
るスクリーンは、多孔状のパンチングプレートを使用す
るため、パンチングの加工技術上の制約により孔径と板
厚とが同じ寸法か、又は板厚が薄くなければ打ち抜けな
い。例えば、0.3mmφ孔(以下スクリーンの孔をφ
と略す)のスクリーンの板厚は0.3mm t(以下ス
クリーンの厚さをtと略す)以下と紙のように薄くな
り、押し出し造粒時の圧力に耐えられないのが現状であ
る。
tの薄手スクリーンに5mmφ×1.0mm tを重
ねて1枚物とすることにより、0.3mmφ顆粒造粒の
長時間運転を可能にしようとする試みがあるが、この場
合開孔率が減少するためスクリーンにかかる圧力が大き
くなって効果は期待できない。また、特殊球面加工の球
面状ドーム・ダイ効果によって通常のフラットなスクリ
ーンの約12倍の強度をもたせたツインドームグラン
(不二パウダル(株)製)が開発されたり、本発明者ら
も、電子ビーム(レーザー)加工により0.3mmφ孔
の板厚を0.6〜1.0mm tとすることによりスク
リーンの強度を上げることにより0.4mmφ押し出し
造粒が生産ベースで可能とした。しかし、すべての薬物
に有効であるというところまでは至っていない。
る。このためには粉体の粒径を可能な限り小さくした
り、潤滑剤を添加することが考えられるが、粉体の粒径
を小さくすることは粉砕機の能力の面から制約を受け
る。また、従来から使用されている潤滑剤には、マクロ
ゴール、ポリエチレングリコール、ポロクサマー或いは
シリコーン油(特開平5−9113号)などがあるが、
これらの添加だけではスクリーンの破損や変形或いはス
クリーンから造粒物がまったく押し出されないといった
問題を回避するには不十分であり、押し出し造粒法で細
粒剤等の微粒剤を製造することは困難と考えられてい
た。
は、押し出し造粒法により粒径が微細で、粒度分布が狭
い粒状製剤を高収率で製造する方法を提供することにあ
る。
者らは鋭意研究を行なった結果、薬物に一定量の低置換
度ヒドロキシプロピルセルロースを添加して押し出し造
粒を行なえば、スクリーンの破損がなく容易に押し出し
を行なうことができ、更に、乾燥後、造粒物が収縮する
ため、微粒剤が簡単に得られることを見出し本発明を完
成した。
0〜99重量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
スを含有しかつポリエチレングリコールを含有しない組
成物を、押し出し造粒した後乾燥して粒径が500ミク
ロン以下の微細粒状製剤とすることを特徴とする粒状製
剤の製造法を提供するものである。
により、造粒時の粒径は大きくすることができ、スクリ
ーンの圧力がより少なくできるか、又はより微細な粒子
をスクリーンの孔径を変えずに製造することができる。
るものであれば良く、例えば解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、
ビタミン薬、胃腸薬、鎮痙薬などが挙げられるが、特に
適用対象薬物には限定されない。
キシプロピルセルロースを含有する組成物」とは、押し
出し造粒の適用対象でこれらを含む粉体処方物をいい、
粉体状の薬物及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
スのみであっても良いが、一般にはこれらと添加剤とか
らなるものをいう。ここで用いる添加剤としては、医薬
品として添加できるものであれば特に限定されないが、
賦形剤(希釈剤)、結合剤、崩壊剤、潤滑剤など、一般
に押し出し造粒に際して薬物と共に用いられるものが挙
げられる。ここで、賦形剤(希釈剤)としては、例えば
糖類(乳糖、精製白糖、ブドウ糖など)、糖アルコール
(D−マンニトール、ソルビトール、キシリトールな
ど)、などが挙げられる。結合剤としては、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デキ
ストリン、アルファー化デンプンなどが挙げられる。崩
壊剤としては、トウモロコシデンプンなどのデンプン類
が挙げられる。潤滑剤としては、ポロクサマーなどが挙
げられる。
物及び添加剤を含有する粉体に低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースを添加してバーチカルグラニュレーター
(パウレック(株)製)などの混合機で混合後、精製水
又は含水アルコールで練合後、押し出し造粒機で造粒す
るもので、この際使用するスクリーンの径は、目的とす
る粒度によって変更する。例えば、押し出し細粒剤が目
的の場合は、0.5〜0.6mmφの通常の顆粒用のス
クリーンを用いれば十分である。造粒後、流動層乾燥機
などで乾燥する。乾燥により、低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースの収縮現象が起こり、押し出したスクリ
ーン孔の3分の1から2分の1に収縮して円柱状の細粒
剤が得られる。また、押し出し造粒後、マルメライザー
等で球形化処理を施すと球状の細粒剤が得られる。この
造粒法のもっとも有利な点は、造粒時の抵抗がほとんど
ないということである。そのため、パンチング加工の
0.3mmφ×0.2mm tや0.4mmφ×0.3
mm tの非常に薄いスクリーンでも造粒が可能とな
り、これらのスクリーンを用いることで従来考えられな
かった60〜80メッシュや80〜100メッシュの大
きさの円柱状又は球状の微粒剤が高収率で製造可能とな
り、しかも得られた顆粒は、他の造粒法(攪拌造粒法や
流動層造粒法など)に比較して粒度分布が非常に狭いも
のとなる。
は、特に限定されないが、通常医薬品等に使用されるス
クリュー型或いはバスケット型の装置が好適に用いるこ
とができる。特に、生産ベースで製造するには、球面ド
ーム型ダイスを有するツインドームグラン押し出し造粒
機(不二パウダル(株)製)や補強スクリーン或いはパ
ンチング加工でなくレーザー加工したスクリーンを使用
することが望ましい。
は、適当なコーティング基剤を用いてマスキングや持続
性或いは腸溶性機能を付与することもできる。また、低
置換度ヒドロキシプロピルセルロースの膨潤機能は失わ
れておらず水にふれると自分自身の体積の3〜4倍に膨
潤するため、この造粒物を核としてこの表面に適当な薬
物や添加剤の層を形成することによりパルス型の放出を
する製剤が可能となりマスキングやより高度な持続製剤
への利用が可能となる。
換度ヒドロキシプロピルセルロースを添加することによ
り、押し出し造粒時の抵抗が大幅に低減される。このた
め、非常に薄いスクリーンでも造粒が可能となり、従来
考えられなかった微細な粒状製剤を製造することができ
る。また、押し出し造粒であるので粒度は狭い領域に分
布したものが得られる。更に、乾燥後の収縮を利用し
て、より微細な粒状製剤とすることができる。従って、
本発明方法によれば、500ミクロン以下の微細粒状製
剤も容易に製造することができる。
る。
プロピルセルロース、乳糖をバーチカルグラニュレータ
ーFM−VG−10で混合後、精製水を添加し練合し、
ファインリュザーEXR−60(パンチング加工スクリ
ーン、0.6mmφ×0.6mm t)で押し出し造粒
し、流動層乾燥機UNI−1(グラット社製)で乾燥
後、20メッシュ篩で整粒した。
ロピルセルロースの添加によりスクリーン径よりも乾燥
整粒時の顆粒の粒径が小さくなっていることがわかる。
0.6mmφのスクリーン使用した場合、500ミクロ
ン以下の微粒剤を得るには低置換度ヒドロキシプロピル
セルロースの添加量は30重量%以上必要であった。
プロピルセルロース、乳糖をバーチカルグラニュレータ
ーFM−VG−10で混合後、精製水を添加し練合し、
ファインリュザーEXR−60(パンチング加工スクリ
ーン、0.5mmφ×0.5mm t)で押し出し造粒
し、流動層乾燥機UNI−1(グラット社製)で乾燥
後、20メッシュ篩で整粒した。
ロピルセルロースの添加によりスクリーン径よりも乾燥
整粒時の顆粒の粒径が小さくなっていることがわかる。
0.5mmφのスクリーン使用した場合、400ミクロ
ン以下の微粒剤を得るには低置換度ヒドロキシプロピル
セルロースの添加量は30重量%以上必要であった。
プロピルセルロースをバーチカルグラニュレーターFM
−VG−10で混合後、精製水を添加し練合し、ファイ
ンリュザーEXR−60(パンチング加工スクリーン、
0.6mmφ×0.6mm t)で押し出し造粒し、流
動層乾燥機UNI−1(グラット社製)で乾燥し、20
メッシュ篩で整粒した。
ロピルセルロースの添加によりスクリーン径よりも乾燥
整粒時の顆粒の粒径が小さくなっていることがわかる。
プロピルセルロースをバーチカルグラニュレーターFM
−VG−10で混合後、精製水を添加し練合し、ファイ
ンリュザーEXR−60(パンチング加工スクリーン、
0.6mmφ×0.6mm t、0.5mmφ×0.5
mm t、0.4mmφ×0.3mmt、0.3mmφ
×0.2mm t)で押し出し造粒し、流動層乾燥機U
NI−1で乾燥し、20メッシュ篩で整粒した。
ことで450〜160ミクロン円柱状微粒剤が得られ
た。
Claims (2)
- 【請求項1】 薬物及び乾燥重量で30〜99重量%の
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含有しかつポ
リエチレングリコールを含有しない組成物を、押し出し
造粒した後乾燥して粒径が500ミクロン以下の微細粒
状製剤とすることを特徴とする粒状製剤の製造法。 - 【請求項2】 組成物を水又は含水アルコールで練合し
た後押し出し造粒するものである請求項1記載の製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5332331A JP2916984B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 粒状製剤の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5332331A JP2916984B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 粒状製剤の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07188057A JPH07188057A (ja) | 1995-07-25 |
JP2916984B2 true JP2916984B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=18253770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5332331A Expired - Lifetime JP2916984B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 粒状製剤の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2916984B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE60008497T2 (de) * | 1999-10-12 | 2004-12-02 | Daiichi Suntory Pharma Co., Ltd. | Arzneimittel zur oralen verabreichung |
JP2007515464A (ja) * | 2003-12-23 | 2007-06-14 | テムレル・リミテッド | 医薬組成物用ペレットの製造方法 |
JP4864024B2 (ja) * | 2008-02-15 | 2012-01-25 | エスエス製薬株式会社 | 時限放出製剤 |
JP2009191036A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Ss Pharmaceut Co Ltd | 時限放出製剤 |
JP2009191034A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Ss Pharmaceut Co Ltd | 時限放出製剤 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5332331A patent/JP2916984B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07188057A (ja) | 1995-07-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Hiremath et al. | Material attributes and their impact on wet granulation process performance | |
Rojas et al. | Co-proccessed excipients with enhanced direct compression functionality for improved tableting performance | |
EP0330284B1 (en) | Process for the preparation of a pharmaceutical granulate | |
US8337897B2 (en) | Immediate release pharmaceutical granule compositions and a continuous process for making them | |
KR101457967B1 (ko) | 약제학적 고체 제형 | |
EP2349211B1 (en) | Formulations comprising ezetimibe | |
G Mirani et al. | Direct compression high functionality excipient using coprocessing technique: A brief review | |
EP2674149B1 (en) | Method of preparing composite granule comprising low-substituted hydroxypropyl cellulose and rapid release preparation | |
EP2554169B1 (en) | Pharmaceutical preparation comprising phenylalanine derivative | |
JP2011063611A (ja) | シロスタゾール製剤 | |
JPS6191118A (ja) | チアミン塩の顆粒,その製造法および錠剤 | |
WO2015110952A1 (en) | Solid oral pharmaceutical compositions comprising ticagrelor or salt thereof | |
JP2916984B2 (ja) | 粒状製剤の製造法 | |
JP4606258B2 (ja) | 塩酸ベニジピン含有医薬組成物 | |
Jain et al. | Application of co-processed excipients for developing fast disintegrating tablets: A review | |
CN105943515A (zh) | 一种替格瑞洛口腔崩解片及其制备方法 | |
JPH08310969A (ja) | 固形薬品組成物及びその製造方法 | |
WO2020021110A1 (en) | Pharmaceutical composition of ticagrelor | |
KR101060885B1 (ko) | 염산 베니디핀 함유 의약 조성물 | |
EP2671569B1 (en) | Stable pharmaceutical compositions with fast onset | |
CN111249246A (zh) | 一种左乙拉西坦缓释片剂及其制备方法 | |
JP2001213890A (ja) | トレハロース粒子 | |
JPH05139973A (ja) | ニフエジピン含有固形製剤の製造方法 | |
JP2004175690A (ja) | 粒子径の異なる糖質を配合した製剤 | |
CN106176641A (zh) | 片剂及其制备方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990323 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080423 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140423 Year of fee payment: 15 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |