JP2916928B2 - 軟カプセル剤 - Google Patents
軟カプセル剤Info
- Publication number
- JP2916928B2 JP2916928B2 JP23290089A JP23290089A JP2916928B2 JP 2916928 B2 JP2916928 B2 JP 2916928B2 JP 23290089 A JP23290089 A JP 23290089A JP 23290089 A JP23290089 A JP 23290089A JP 2916928 B2 JP2916928 B2 JP 2916928B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- starch
- cellulose
- weight
- parts
- soft capsule
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
- Colloid Chemistry (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な軟カプセル剤、更に詳細には、吸湿又
は加熱等によりカプセル同士が付着することのない軟カ
プセル剤に関する。
は加熱等によりカプセル同士が付着することのない軟カ
プセル剤に関する。
軟カプセル剤は、一般に、ゼラチンにグリセリン、ソ
ルビトール等の可塑剤を配合して調製した皮膜中に有効
成分を充填して製造される。
ルビトール等の可塑剤を配合して調製した皮膜中に有効
成分を充填して製造される。
カプセル皮膜の硬度は、主として、配合されるグリセ
リンの量及び水分含量によって決まり、グリセリン及び
水分の含量が多い程カプセル皮膜は柔らかくなる。そし
て、使用者は、柔らかい軟カプセル剤を好む傾向にあ
る。
リンの量及び水分含量によって決まり、グリセリン及び
水分の含量が多い程カプセル皮膜は柔らかくなる。そし
て、使用者は、柔らかい軟カプセル剤を好む傾向にあ
る。
このため、カプセル皮膜のグリセリンの量を多くする
ことが行われているが、軟カプセル剤は、硬いもので
も、高温又は多湿下に保存するとカプセル同士が付着す
ることを避けられなかったが、グリセリン量をふやすと
その付着傾向は益々増大し、甚しい場合には、皮膜が溶
解してしまうという欠点があった。
ことが行われているが、軟カプセル剤は、硬いもので
も、高温又は多湿下に保存するとカプセル同士が付着す
ることを避けられなかったが、グリセリン量をふやすと
その付着傾向は益々増大し、甚しい場合には、皮膜が溶
解してしまうという欠点があった。
従来、これを解決する方法として、セラック、カルナ
ウバロウ等を表面にコーティングして吸湿を防止する方
法がとられているが、未だ充分に満足できるものではな
かった。
ウバロウ等を表面にコーティングして吸湿を防止する方
法がとられているが、未だ充分に満足できるものではな
かった。
斯かる実状において、本発明者は鋭意研究を行った結
果、カプセル皮膜中に特定のセルロース−デンプン混合
成形体を配合すれば、上記問題点を解決できることを見
出し、本発明を完成した。
果、カプセル皮膜中に特定のセルロース−デンプン混合
成形体を配合すれば、上記問題点を解決できることを見
出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は溶解しているセルロース100重量
部に対し50重量部以下の未溶解セルロース分が膨潤分散
しているアルカリ溶液中に、デンプンを直接、又はアル
カリ水溶液に溶解分散して混合したドープより得られる
セルロース−デンプン混合成形体を、ゼラチン100重量
部に対して0.1〜10重量部を含有する皮膜によって被覆
された軟カプセル剤を提供するものである。
部に対し50重量部以下の未溶解セルロース分が膨潤分散
しているアルカリ溶液中に、デンプンを直接、又はアル
カリ水溶液に溶解分散して混合したドープより得られる
セルロース−デンプン混合成形体を、ゼラチン100重量
部に対して0.1〜10重量部を含有する皮膜によって被覆
された軟カプセル剤を提供するものである。
本発明で使用されるセルロース−デンプン混合成形体
は、例えば特開昭62−64841号に記載の如く、溶解して
いるセルロース100重量部に対し50重量部以下の未溶解
セルロース分が膨潤分散しているアルカリ溶液中に、デ
ンプンを直接、又はアルカリ水溶液に溶解分散して混合
したドープを凝固、中和せしめて粉末状、繊維状、フィ
ルム状に成形するか、又はこれを粉砕することにより製
造される。
は、例えば特開昭62−64841号に記載の如く、溶解して
いるセルロース100重量部に対し50重量部以下の未溶解
セルロース分が膨潤分散しているアルカリ溶液中に、デ
ンプンを直接、又はアルカリ水溶液に溶解分散して混合
したドープを凝固、中和せしめて粉末状、繊維状、フィ
ルム状に成形するか、又はこれを粉砕することにより製
造される。
ここで用いる好適なセルロースとは、そのCP/MAS 13C
−NMR測定から規定されるC3位とC6位における分子内水
素結合の程度Hb(3+6)が60%以下である天然セルロ
ース又はC3位における分子内水素結合性の程度Hb(3)
が30%以下である再生セルロースであって、溶解度が67
%以上のものを言う。更に、好適には、分子内水素結合
の程度Hb(3+6)が0〜48%である天然セルロース又
はC3位における分子内水素結合性の程度Hb(3)が0〜
15%である再生セルロースで溶解度が100%に近いもの
を言う。
−NMR測定から規定されるC3位とC6位における分子内水
素結合の程度Hb(3+6)が60%以下である天然セルロ
ース又はC3位における分子内水素結合性の程度Hb(3)
が30%以下である再生セルロースであって、溶解度が67
%以上のものを言う。更に、好適には、分子内水素結合
の程度Hb(3+6)が0〜48%である天然セルロース又
はC3位における分子内水素結合性の程度Hb(3)が0〜
15%である再生セルロースで溶解度が100%に近いもの
を言う。
またセルロースの重合度は100〜1200が好ましい。こ
のようなセルロースは、例えば爆砕処理により得ること
ができる。
のようなセルロースは、例えば爆砕処理により得ること
ができる。
デンプンとしては、コーンスターチ、アミロースリッ
チなデンプン、馬鈴薯デンプン、米デンプン等が用いら
れる。これらセルロースやデンプンを溶解するためのア
ルカリとしては水酸化ナトリウムが好ましい。
チなデンプン、馬鈴薯デンプン、米デンプン等が用いら
れる。これらセルロースやデンプンを溶解するためのア
ルカリとしては水酸化ナトリウムが好ましい。
ドープは、該ドープ中でデンプンの40重量%以上が該
ドープ中に溶解しており、溶解しているセルロースと溶
解しているデンプンとが均一分散しており、かつ溶解し
ているセルロースとデンプンの重量比が1:99〜99:1であ
るものが好ましい。このうち、溶解しているセルロース
とデンプンの重量比は20:80〜80:20が特に好ましい。
ドープ中に溶解しており、溶解しているセルロースと溶
解しているデンプンとが均一分散しており、かつ溶解し
ているセルロースとデンプンの重量比が1:99〜99:1であ
るものが好ましい。このうち、溶解しているセルロース
とデンプンの重量比は20:80〜80:20が特に好ましい。
上記のドープは、押出機を用いて、直接、酸を含む凝
固浴に押出して、凝固と中和を同時に行うか、水浴に先
ず押出して、凝固後、酸を含む凝固浴を通過せしめるこ
とによって繊維状、フィルム状成形品とすることがで
き、また、上記ドープを直接凝固、中和浴に投入し攪拌
することによって粉末状、微細繊維状成形品とすること
ができる。また、これらの成形品をそのまま磨砕する
か、乾燥裁断後粉砕せしめてもよい。
固浴に押出して、凝固と中和を同時に行うか、水浴に先
ず押出して、凝固後、酸を含む凝固浴を通過せしめるこ
とによって繊維状、フィルム状成形品とすることがで
き、また、上記ドープを直接凝固、中和浴に投入し攪拌
することによって粉末状、微細繊維状成形品とすること
ができる。また、これらの成形品をそのまま磨砕する
か、乾燥裁断後粉砕せしめてもよい。
なお、かかるセルロース−デンプン混合成形体として
は、商品名セキセル(CH−85,旭化成工業(株)製)と
して市販されているものを用いることができる。
は、商品名セキセル(CH−85,旭化成工業(株)製)と
して市販されているものを用いることができる。
セルロース−デンプン混合成形体は、皮膜中へゼラチ
ン100重量部に対し0.1〜10重量部、特に0.3〜5.0重量部
を配合するのが好ましい。この配合量がこれより少ない
と本発明の目的が達成されず、またこれを超えて配合す
ると成型性に問題がある。
ン100重量部に対し0.1〜10重量部、特に0.3〜5.0重量部
を配合するのが好ましい。この配合量がこれより少ない
と本発明の目的が達成されず、またこれを超えて配合す
ると成型性に問題がある。
本発明の軟カプセル剤は、皮膜に上記セルロース−デ
ンプン混合成型体を配合する以外は、自体公知の方法に
よって調製される。
ンプン混合成型体を配合する以外は、自体公知の方法に
よって調製される。
本発明の軟カプセル剤は湿気及び加熱等によってカプ
セル同士が付着することがないので、夏期等の高温、多
湿時においても室温で安定に保存できる。
セル同士が付着することがないので、夏期等の高温、多
湿時においても室温で安定に保存できる。
次に実施例を挙げて説明する。
実施例1 (i)ゼラチン10kg、グリセリン5kg、セキセル(CH−8
5)0.1kg及び精製水7kgを80℃で3時間加熱攪拌してゼ
ラチンのゾル溶液とし、真空脱気したのち、50℃の恒温
槽に貯留して、軟カプセル皮膜剤とした。
5)0.1kg及び精製水7kgを80℃で3時間加熱攪拌してゼ
ラチンのゾル溶液とし、真空脱気したのち、50℃の恒温
槽に貯留して、軟カプセル皮膜剤とした。
(ii)酢酸トコフェロール1kg及びゴマ油0.5kgを攪拌し
て均一な混合液とし、この液を内容液として、ライナー
社製ロータリー充填機を用いて常法により、上記の軟カ
プセル皮膜で被包成型し、通常の乾燥工程を経て、内容
量150mgの球形の軟カプセル剤を製造した。
て均一な混合液とし、この液を内容液として、ライナー
社製ロータリー充填機を用いて常法により、上記の軟カ
プセル皮膜で被包成型し、通常の乾燥工程を経て、内容
量150mgの球形の軟カプセル剤を製造した。
実施例2 (i)ゼラチン10kg、グリセリン4kg、セキセル(CH−8
5)0.03kg及び精製水7kgを80℃で3時間加熱攪拌してゼ
ラチンのゾル溶液とし、真空脱気したのち、50℃の恒温
槽に貯留して、軟カプセル皮膜剤とした。
5)0.03kg及び精製水7kgを80℃で3時間加熱攪拌してゼ
ラチンのゾル溶液とし、真空脱気したのち、50℃の恒温
槽に貯留して、軟カプセル皮膜剤とした。
(ii)実施例1(ii)の混合液を内容液として、ライナ
ー社製ロータリー充填機を用いて常法により、上記
(i)の軟カプセル皮膜で被包成型し、通常の乾燥工程
を経て、内容量150mgの卵形の軟カプセルを製造した。
ー社製ロータリー充填機を用いて常法により、上記
(i)の軟カプセル皮膜で被包成型し、通常の乾燥工程
を経て、内容量150mgの卵形の軟カプセルを製造した。
比較例1 実施例1(i)において、セキセル(CH−85)を配合
しない以外は同様にして軟カプセル皮膜剤を調製し、こ
れを用いて実施例1(ii)と同様にして軟カプセル剤を
製造した。
しない以外は同様にして軟カプセル皮膜剤を調製し、こ
れを用いて実施例1(ii)と同様にして軟カプセル剤を
製造した。
試験例1 実施例1〜2、及び比較例1で得た軟カプセル剤を、
ガラスビン中に密栓し、40℃で1ケ月放置したときの結
果を第1表に、また35℃、75%RHで1ケ月放置したとき
の結果を第2表に示す。
ガラスビン中に密栓し、40℃で1ケ月放置したときの結
果を第1表に、また35℃、75%RHで1ケ月放置したとき
の結果を第2表に示す。
試験例2 実施例1〜2、及び比較例1で得た軟カプセル剤をガ
ラスビン中に密栓し、40℃で1ケ月及び3ケ月放置した
後、日本薬局方、一般試験法のカプセル剤の項によって
崩壊時間を測定した。その結果を第3表に示す。
ラスビン中に密栓し、40℃で1ケ月及び3ケ月放置した
後、日本薬局方、一般試験法のカプセル剤の項によって
崩壊時間を測定した。その結果を第3表に示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 13/02 A61K 9/48 A23L 1/00
Claims (2)
- 【請求項1】溶解しているセルロース100重量部に対し5
0重量部以下の未溶解セルロース分が膨潤分散している
アルカリ溶液中に、デンプンを直接、又はアルカリ水溶
液に溶解分散して混合したドープより得られるセルロー
ス−デンプン混合成形体を、ゼラチン100重量部に対し
て0.1〜10重量部含有する皮膜によって被覆された軟カ
プセル剤。 - 【請求項2】ドープが、該ドープ中でデンプンの40重量
%以上が該ドープ中に溶解しており、溶解しているセル
ロースと溶解しているデンプンとが均一分散しており、
かつ溶解しているセルロースとデンプンの重量比が1:99
〜99:1である請求項1記載の軟カプセル剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23290089A JP2916928B2 (ja) | 1989-09-11 | 1989-09-11 | 軟カプセル剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23290089A JP2916928B2 (ja) | 1989-09-11 | 1989-09-11 | 軟カプセル剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0398638A JPH0398638A (ja) | 1991-04-24 |
JP2916928B2 true JP2916928B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=16946601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23290089A Expired - Fee Related JP2916928B2 (ja) | 1989-09-11 | 1989-09-11 | 軟カプセル剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2916928B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100553680C (zh) | 2004-02-17 | 2009-10-28 | 卫材R&D管理有限公司 | 软胶囊剂 |
CN109453723A (zh) * | 2017-09-06 | 2019-03-12 | 北京化工大学 | 一种具紫外屏蔽功能的纳米金属氧化物油品透明分散体及其制备方法 |
-
1989
- 1989-09-11 JP JP23290089A patent/JP2916928B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0398638A (ja) | 1991-04-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Garcia et al. | Pharmaceutical and biomedical applications of native and modified starch: a review | |
US7267718B2 (en) | Pullulan film compositions | |
AU762692C (en) | Modified starch film compositions | |
JP2959423B2 (ja) | カプセル用皮膜組成物 | |
US20050249676A1 (en) | Pullulan capsules | |
AU2007234485B8 (en) | Highly inhibited starch fillers for films and capsules | |
JPS6152667B2 (ja) | ||
JP2000355534A (ja) | 薬剤、塗料ボールおよび他の調合物に使用することのできる、ゼラチンを含まない可撓性のあるカプセル材 | |
JP2003504326A (ja) | 改質澱粉とイオタ−カラギーナンとを含有するフィルム形成性組成物およびこれを用いる軟質カプセルの製造方法 | |
JPH0755130B2 (ja) | 高度アシル化ゲランゴムとデンプンとの混合物 | |
CN113768137B (zh) | 淀粉成膜组合物及其制备胶囊壳的方法 | |
CN103041448A (zh) | 一种复合多糖止血材料及其制备方法和应用 | |
CN104800186A (zh) | 一种淀粉空心胶囊及其制备工艺 | |
EP1072633A1 (en) | Pullulan film compositions | |
JP2004504445A (ja) | カプセル製造用の組成物及びフィルム | |
JP2000044465A (ja) | 軟カプセル剤 | |
JP2916928B2 (ja) | 軟カプセル剤 | |
CN106074434B (zh) | 一种制备淀粉基质空心胶囊的原料组合物及空心胶囊 | |
US3878135A (en) | Denture adhesive preparation containing an anionic protein material | |
CN112245589B (zh) | 一种胶囊用变性淀粉及胶囊 | |
JP2711703B2 (ja) | 軟カプセル剤 | |
CN108042505A (zh) | 一种专用于头孢克肟的植物空心胶囊 | |
CN113041229A (zh) | 一种改性马铃薯淀粉空胶囊壳及其制备方法 | |
CN117503741A (zh) | 一种缓释型氟伏沙明及其制备方法 | |
IES960801A2 (en) | Combined feed supplement and veterinary medicament composition |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |