JP2916700B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関するものであ
り、特に、高感度の感光材料を長期間経時させたときの
ガブリの増加及びそれに伴う粒状性の悪化を改良する技
術に関するものである。
〔従来技術〕
近年、写真用ハロゲン化銀写真乳剤に対する要請はま
すます厳しく、高感度、優れた粒状性、高鮮鋭性、低い
カブリ濃度及び十分高い光学濃度等の写真性能に対して
益々高水準の要求がなされている。これらの一見異なる
と思われる要請も低カブリで高感度のハロゲン化銀乳剤
の製造技術により解決される場合が殆どであり、低カブ
リで高感度のハロゲン化銀乳剤の開発は当業界の最大の
課題と言っても過言でない。
ところで近年、各種の増感技術の進歩によりISO表示
で1000以上の超高感度カラー感光材料が市販されるに至
っているが、これに伴い感光材料の長期保存における従
来からよく知られている熱や湿気に起因するカブリに加
えて、いわゆる自然放射線(環境放射線及び宇宙線)の
影響に起因するカブリの増加と、それに伴う粒状性の悪
化が無視出来ない問題としてクロ−ズアップされるよう
になった。そして、この問題は当業界では今後の高感度
感光材料の画質の向上のために、是非とも解決すべき大
きな課題の一つとして認識されるに至っている。
この高感度ハロゲン化銀写真感光材料の長期間の経時
によるカブリ及びそれに伴う粒状性の悪化は、ハロゲン
化銀粒子の固有感度、感光材料中に含有されている銀及
び金の量或いはカリウムイオンの量に依存することが報
告されている。又これらの要因による劣化の対策技術と
して、単位面積当たりの感光材料中に含有される金塗布
量、銀塗布量及び両者の重量比などを特定数量内に限定
する技術及びそれを実現する具体策として、ハロゲン化
銀粒子及び表面に存在しない金(遊離金)/又は金化合
物を除去する技術が特開平1−96642号、同1−96651
号、同1−96652号等に開示されている。又、カリウム
イオンを他のイオンに置き換えて特定量内に減量する技
術が特開平2−836号に開示されている。しかしなが
ら、これらの特許に開示されている数量条件は、必ずし
も新規な条件ではなく、従来より当業界で一般に実施さ
れている条件範囲であり、当面の問題の対策技術として
は十分でないことが分かっている。更に、同特許群に開
示されている遊離金/又は金化合物を除去する技術は製
造の安定性及びコストの面から必ずしも得策でないと考
えられる。従って、新たな対策技術が強く要望されてい
た。
そこで我々は、高感度感光材料の長期間の経時による
劣化の要因の一つである金増感剤に着目した。従来、金
増感剤としては、無機の金錯塩が一般に使用されてきて
いる(例えば、米国特許2,399,083号参照)。これらの
うち例えばクロロオーリックアレッド(塩化金酸)、カ
リウムクロロオーレート、カリウムオーリオチオシアナ
ート、オーリックトリクロライドなどが現在一般に好適
な金増感剤として使用されている。しかしながら、これ
らの金酸塩は金を遊離し易く、又、遊離された金の一部
はゼラチンとより強い錯体を形成しゼラチン中に残留し
てしまうという欠点を有している。従って、金増感剤に
よる性能劣化は、金増感剤の化学的性質に起因する問題
として考えられる。
〔発明の目的〕
従って、本発明の目的は製造後の経時によるカブリの
増加及び粒状性の悪化などの写真性能の劣化を改良した
高感度ハロゲン化銀写真感光材料を提供することにあ
る。
〔発明の構成〕
本発明者等は鋭意検討の結果、本発明の目的が下記に
より達成されることを見い出し本発明を成すに至った。
即ち、含有される感光性ハロゲン化銀粒子の50個数%
以上が60モル%以上の臭化銀を含むハロゲン化銀粒子で
あり、かつ少なくとも該臭化銀を含むハロゲン化銀粒子
が下記一般式〔I〕で表される化合物の少なくとも一つ
を含有するハロゲン化銀乳剤層を支持体上に有するハロ
ゲン化銀写真感光材料。
一般式〔I〕 〔HlAum(L)n(X)pq 〔式中、Lは下記一般式〔II〕又は〔III〕で示される
5員又は6員の複素環配位子を表し、Xはアニオン基を
表す。1は0〜2の整数、mは1又は2の整数、nは1
〜3の整数、pは0〜3の整数、qは1〜4の整数を表
す。
一般式〔II〕又は〔III〕において、Y1及びY2は各々、
酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は=NR1基を表し、Z
1,Z2,Z3,Z4及びZ5は各々、>C(R2、R3)、=C(R
3)−、>C=W、>NR1、−N=基、酸素原子、硫黄原
子又はセレン原子を表し、Z1〜Z4の少なくとも一つは>
C=W又は=C(SH)−基を表す。Wは酸素原子、硫黄
原子、セレン原子又は=NR1基を表す。R1は水素原子、
アルキル基、アリール基又は複素環基を表し、R2及びR3
は各々、水素原子以外の置換基を表す。
以下、本発明を詳述する。
上記一般式〔I〕において、Xで表されるアニオン基
としては、ハロゲンイオン(例えば弗素、塩素、臭素、
沃素イオン)、過塩素酸イオン、硼弗化水素酸イオン、
硫酸イオン、硝酸イオン、チオシアン酸イオン等の基が
挙げられる。
前記一般式〔II〕又は〔III〕で示される5員又は6
員の複素環配位子から選ばれるLは、陰イオン性、陽イ
オン性、中性のいずれでもよい。R1は水素原子、アルキ
ル基、アリール基又は複素環基を表し、水素原子以外の
置換基であるR2及びR3は各々、アルキル基、アリール
基、複素環基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカ
プト基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキ
シ基、アリールチオ基、複素環オキシ基、複素環チオ
基、アミノ基、ホスホニル基、カルボキシル基、アルコ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スル
ホ基、イミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、
アシル基、シアノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、シリルオキシ基、ウレイド基、スルファモイル
アミノ基、ニトロ基、スルホニル基、スルフィニル基、
アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリ
ールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基等の
各基を表す。
一般式〔I〕,〔II〕及び〔III〕において、Y1
Z1,Z2,Z3及びZ4で形成される5員複素環基の具体例と
しては、ピロール系(例えば2(1H)−ピロリン、2−
ピロリジニウム、2(3H)−ピロリン、ピロニウム等の
基)、イミダゾール系(例えば2(3H)−イミダゾリ
ン、2−イミダゾリニウム、2(3H)−イミダゾリン、
イミダゾリウム等の基)、オキサゾール系(例えば2
(3H)−オキサゾリジン、2−オキサゾリニウム、2
(3H)−オキサゾリン、オキサゾリウム等の基)イソオ
キサゾール系(例えば3(2H)−イソオキサゾリン、3
−イソオキサゾリウム等の基)、チアゾール系(例えば
2(3H)−チアゾリジン、2−チアゾリウム、2(3H)
−チアゾリン、チアゾリウム等の基)、イソチアゾール
系(例えば3(2H)−イソチアゾリン、3−イソチアゾ
リウム等の基)、セレナゾール系(例えば2(3H)−セ
レナゾリジン、セレナゾリウム等の基)、オキサゾリジ
ン系(例えば2−チオ−オキサゾリジン−2,4−ジオ
ン、、2,4−オキサゾリジンジオン、オキサゾリジン−
4−オン、2−オキサゾリン−4−オン等の基)、チア
ゾリジン系(例えば2−チオ−チアゾリン−2,4−ジオ
ン、2,4−チアゾリジンジオン、チアゾリジン−4−オ
ン、2−チアゾリン−4−オン等の基)、イミダゾリジ
ン系(例えば2−チオ−イミダゾリジン−2,4−ジオ
ン、2,4−イミダゾリジンジオン、イソチアゾリジン−
4−オン、2−イミダゾリジン−4−オン等の基、)、
セレナゾリジン系(例えば2−チオ−セレナゾリジン−
2,4−ジオン、2,4−セレナゾリジンジオン、セレナゾリ
ジン−4−オン、2−セレナゾリン−4−オン等の基)
等の各基が挙げられる。
又、一般式〔I〕,〔II〕及び〔III〕において、
Y2,Z1,Z2,Z3,Z4及びZ5で形成される6員複素環基の
具体例としては、ピリジン系(例えばテトラヒドロピリ
ジン−2,4−ジオン、テトラヒドロピリジン−2,6−ジオ
ン等の基)、ピリミジン系(例えばテトラヒドロピリミ
ジン−2,4−ジオン、テトラヒドロピリミジン−2,6−ジ
オン、ヘキサヒドロピリジン−2,4,6−トリオン、2−
チオ−ヘキサヒドロピリジン−2,4,6−トリオン等の
基)、ピラゾリン系(ピラゾリン−5−オン、ピラゾリ
ジン−3,5−ジオン等の基)等の各基が挙げられる。
これらの環上に置換する基において、R1、R2及びR3
表されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、
プロピル、アミル、2−エチルヘキシル、ドデシル、2
−ヘキシルデシル、オクタデシル等の直鎖・分岐の非置
換の基、シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状の
基、又は2−カルボキシエチル、2−ヒドロキシエチ
ル、2−メタンスルホニルアミノエチル、2−メトキシ
エチル、2−(2−メトキシエトキシ)エチル、2−メ
タンスルホニルエチル、3−スルホプロピル、トリフル
オロメチル等の置換された基が挙げられ、アリール基と
しては、例えばフェニル、4−t−ブチルフェニル、2,
4−ジ−t−アミルフェニル、4−ニトロフェニル、3
−ニトロフェニル、4−メタンスルホニルフェニル、3
−メタンスルホニルアミノフェニル、2,4,6−トリクロ
ロフェニル、4−トリフルオロフェニル、2−メトキシ
フェニル、2−アセチルアミノフェニル、2−(2−エ
チルウレイド)フェニル等の置換、非置換の各基が挙げ
られ、複素環基としては、例えば2−ピリジン、2−フ
リル、2−ピリミジル、2−チエニル、5−ニトロ−2
−チエニル、4−メチル−2−チアゾリル、1−ピロジ
ニル等の置換、非置換の各基が挙げられる。
R2及びR3が表すハロゲン原子としては、例えば、弗
素、塩素、臭素、沃素原子であり、アルコキシ基として
は、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−メト
キシエトキシ、2−メチルチオエトキシ、2−メタンス
ルホニルエトキシ、2−ドデシルオキシ等の置換、非置
換の各基が挙げられ、アリールオキシ基としては、例え
ばフェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチル
フェノキシ等の置換、非置換の各基、複素環オキシ基と
しては、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキ
シ、2−テトラヒドロピラニルオキシ等の各基が挙げら
れ、アシルオキシ基としては、例えばアセトキシ、ブタ
ノイルオキシ等の各基が挙げられ、カルバモイルオキシ
基としては、例えばメチルカルバモイルオキシ、フェニ
ルカルバモイルオキシ等の各基が挙げられ、シリルオキ
シ基としては、例えばトリメチルシリルオキシ、ジブチ
ルメチルシリルオキシ等の各基が挙げられ、アルキルチ
オ基としては、例えばメチルチオ、オクチルチオ、テト
ラデシルチオ、オクタデシルチオ、3−フェノキシプロ
ピルチオ、3−(4−t−ブチルフェノシキ)プロピル
チオ等の置換、非置換の各基があり、アリールチオ基と
しては、例えばフェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−
オクチルフェニルチオ、3−ペンタデシルフェニルチ
オ、2−カルボキシフェニルチオ、4−テトラデカンア
ミドフェニルチオ等の各基が挙げられ、複素環チオ基と
しては、例えば2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジフ
ェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリ
ジルチオ等の各基が挙げられ、アシルアミノ基として
は、例えばアセトアミド、ブタンアミド、ベンズアミド
等の各基が挙げられ、アミノ基としては、例えばアミ
ノ、アニリノ、2−ヒドロキシアニリノ、2−メルカプ
トアニリノ、N−アセチルアニリノ、メチルアミノ、N,
N−ジエチルアミノ等の各基があり、ウレイド基として
は、例えば2−フェニルウレイド、2−メチルウレイ
ド、2,2−ジブチルウレイド等の各基が挙げられ、スル
ファモイルアミノ基としては、例えばN,N−ジプロピル
スルファモイルアミノ、N−メチル−N−デシルスルフ
ァモイルアミノ等の各基が挙げられ、スルホンアミド基
としては、例えばメタンスルホンアミド、ブタンスルホ
ンアミド、ヘキサンスルホンアミド、ベンゼンスルホン
アミド、p−トルエンスルホンアミド、2−メチルチオ
−5−ヒビロキシベンゼンスルホンアミド等の各基が挙
げられ、アルコキシカルボニルアミノ基としては、例え
ばメトキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミ
ノ等の各基があり、アリールオキシカルボニルアミノ基
としては、例えばフェノキシカルボニルアミノ等の基が
挙げられ、カルバモイル基としては、例えばN−エチル
カルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2
−メトキシシエチル)カルバモイル、N,N−ジメチルカ
ルバモイル等の各基が挙げられ、スルファモイル基とし
ては、例えばN−エチルスルファモイル、N,N−ジプロ
ピルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル等
の各基が挙げられ、スルホニル基としては、例えばメタ
ンスルホニル、ブタンスルホニル、ベンゼンスルホニ
ル、p−トルエンスルホニル等の各基が挙げられ、スル
フィニル基としては、例えばエタンスルフィニル、3−
フェノキシプロピルスルフィニル等の各基があり、ホス
ホニル基としては、例えばフェノキシホスホニル、エト
キシホスホニル、フェニルホスホニル等の各基が挙げら
れ、アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシ
カルボニル、ブトキシカルボニル等の各基が挙げられ、
アリールオキシカルボニル基としては、例えばフェノキ
シカルボニル、p−アニシジル等の基が挙げられ、アシ
ル基としては、例えばアセチル基、3−カルボキシプロ
パノイル、ベンゾイル、p−メルカプトベンゾイル等の
各基が挙げられ、イミド基としては、例えばN−コハク
酸イミド、N−フタルイミド、3−アリルコハク酸イミ
ド等の各基が挙げられる。
一般式〔I〕で示される本発明の金化合物の具体例を
以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
本発明の化合物は公知の方法で合成することができ、
例えばBull.Chem.Soc.Japan,1975,48(3),1024〜9、
J.Inorg.nucl.Chem.,Vol.38(1),7〜11(1976)、Tra
nsition Met.Chem.,Vol.2(6),224〜227(1977)及び
特開平1−147537号に記載の方法に準じて合成できる。
本発明の金化合物は水又はメタノール、エタノール、
弗化アルコール等の水混和性溶媒の単独又は混合溶媒に
溶解して、ハロゲン化銀粒子乳剤に添加するのが好まし
い。又、適当な溶媒に難溶な化合物の場合は、分散物の
形で添加するのがよい。
本発明の金化合物の添加は、乳剤製造工程の任意の時
期に行えるが、化学熟成の開始時、途中、或いは終了直
前に添加するのが好ましい。
本発明の金化合物の使用量は、ハロゲン化銀乳剤の種
類、使用する化合物の種類、熟成条件などによって一様
ではないが、通常はハロゲン化銀1モル当たり1×10-4
モル〜1×10-8モルであることが好ましい。更に好まし
くは1×10-5モル〜1×10-8モルである。
本発明における化学熟成時には、他の化学増感剤を併
用することもできる。例えば硫黄増感剤と併用すること
が好ましい。硫黄増感剤としては、硫黄結晶、水溶性硫
化物塩、チオ硫酸塩、チオ尿素類、メルカプト化合物
類、ローダニン類などから選んで用いることができる。
これらの具体例は米国特許1,574,944号、同2,410,689
号、同2,278,947号、同3,501,313号、同3,656,955号、
西ドイツ特許1,422,869号、特公昭49−20533号、同58−
28568号等に記載されている。
これらのうち、チオ硫酸塩、チオ尿素類及びローダニ
ン類が特に好ましい。
本発明において、他に併用できる化学増感剤としては
例えば米国特許3,420,670号、同3,297,447号、特開昭50
−71320号等に記載されているセレン化合物、米国特許
2,487,850号、同2,518,698号、同2,521,925号、同2,52
1,926号、同2,419,973号、同2,694,637号、同2,983,610
号などに記載されているアミン類、第一錫塩等の還元性
物質、米国特許2,448,060号、同2,566,245号、同2,566,
263号等に記載されている白金、パラジウム、イリジウ
ム、ロジウムのような貴金属の塩などを挙げることがで
きる。
本発明の化合物による化学熟成は、ハロゲン化銀溶
剤、例えばチオシアン酸塩、チオエーテル類、4置換チ
オ尿素などの存在下に行うとしばしば良い結果が得られ
る。
本発明の化合物による化学熟成は、又、化学増感助剤
(化学増感改質剤)の存在下にすることもできる。
例えば、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テ
トラザインデン、グアノシン、p−トルエンスルフィン
酸ナトウリムなどの化合物が化学増感助剤(改質剤)と
して用いることができる。
具体的な例は、米国特許2,131,038号、同3,411,914
号、同3,554,757号、特開昭58−126526号及びダフィン
著「写真乳剤化学」フォーカルプレス社刊(1966)、13
8〜143頁に記載されている。
化学熟成時の乳剤のpAg(銀イオン濃度の逆数の対
数)は7.0〜11.0であることが好ましい。又、乳剤のpH
は4.0〜9.0であることが好ましい。又、化学熟成の温度
は40〜90℃であることが好ましい。
本発明の金化合物は、硫黄増感剤を長時間にゆっくり
添加してハロゲン化銀粒子表面の特異箇所に選択的に成
長形成された硫化銀クラスターを、有効な硫化金銀クラ
スターに変質させるためにも好ましく使用できる。硫化
銀クラスターを選択的に成長させる技術については、特
開昭61−93447号に記載されている。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤としては、臭化銀、沃
臭化銀、沃塩臭化銀あるいは塩臭化銀などであって、60
モル%以上の臭化銀を含むハロゲン化銀乳剤を用いるこ
とができる。
これらのハロゲン化銀乳剤は、ピー・グラフキデス
(P.Glafkides)著、シミー・エ・フィジイック・ホト
グラフィック(Chimie et Physique Photographique)
(Paul Montel社刊1967年);ジー・エフ・デュフィン
(G.FDuffin)著、フォトグラフィック・エマルジョン
・ケミストリー(Photographic Emulsion Chemisty)
(The Focal Press刊1966年):ブイ・エル・ジェリク
マン(V.L.Zelikman)等共著、メイキング・アンド・コ
ーティング・フォトグラフィック・エマルジョン(Maki
ng and Coating Photgraphic Emulsion)(The Focal P
ress刊1964年)などに記載された方法を用いて調製する
ことができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア
法等のいずれでもよく、又、可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させる形式としては片側混合法、同時混合
法、それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。
又、粒子を銀イオン過剰の下において形成させる方法
(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同時混合
法の一つの形式としてはハロゲン化銀の生成される液相
中のpAgを一定に保つ方法、すなわちいわゆるコントロ
ールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤のハロゲン化銀粒子サ
イズ分布は狭くても広くてもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤中に含まれるハロゲン化銀
粒子は立方体、8面体、14面体のような規則的な形状で
もよく、又球状などのように変則的な結晶形を持つも
の、双晶面を持つもの或はそれらの複合形でもよい。又
ハロゲン化銀結晶の構造は、実質的に組成が均一な構造
でもコア/シェル型の2重構造でも多重の層構造でもよ
い。コア/シェル型のハロゲン化銀粒子の場合、内部
(コア部)と表層部(シェル部)とが異質のハロゲン組
成からなるものが好ましい。
本発明の金化合物は、平板状ハロゲン化銀粒子乳剤の
増感にも応用できる。ここで平板状ハロゲン化銀粒子と
は、その直径/厚みの比が3以上のものである。又、ハ
ロゲン化銀粒子「直径」とは、粒子の投影面積に等しい
面積の円の直径を言い、「厚み」とは、平板状ハロゲン
化銀粒子を構成する2つの平行な面の距離で表される。
平板状ハロゲン化銀粒子の組成と構造については前記
のハロゲン化銀粒子と同様のことが言える。
本発明のハロゲン化銀乳剤中に含まれるハロゲン化銀
結晶粒子には母体となるハロゲン化銀結晶にエピタキシ
ャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が接合され
ていてもよく、又、例えばチオシアン酸銀、酸化鉛など
のハロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。
又、ハロゲン化銀粒子形成又は物理熟成の過程におい
て、硫黄、セレン及びテルルなどのカルコゲン化合物、
カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム、イリジウム塩
又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、鉄塩又は鉄錯
塩などを共存させてもよい。
又、特公昭58−1410号、モイザー等著“ジャーナル・
オブ・フォトグラフィツク・サイエンス"25巻(197
7)、19〜27頁に記載されているようにハロゲン化銀結
晶内部に還元増感を施すこともできる。
本発明においては各々に別個に形成した2種以上のハ
ロゲン化銀乳剤を任意に混合して用いることもできる。
本発明のハロゲン化銀乳剤は、メチン色素類その他に
よって分光増感されてよい。用いられる色素には、シア
ニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合
メロシアニン色素、ホロボーラーシアニン色素、ヘミシ
アニン色素、スチリル色素、及びヘミオキソノール色素
が包含される。特に有用な色素はシアニン色素、メロシ
アニン色素及び複合メロシアニン色素に属する色素であ
る。
これらの色素類には塩基性異節環核としてシアニン色
素類に通常利用される核のいずれおも適用できる。すな
わち、ピロリン核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピ
ロール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾー
ル核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジン核な
ど:これらの核に脂環式炭化水素環が融合した核:すな
わち、インドレニン核、ベンズインドレニン核、インド
ール核、ベンズオキサゾール核、ナフトオキサゾール
核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾ
セレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キノリン核な
どが適用できる。これらの核は炭素原子上に置換されて
いてもよい。
メロシアニン色素又は複合メロシアニン色素にはケト
メチレン構造を有する核として、ピラゾリン−5−オン
核、チオヒダントイン核、2−チオキサゾリジン−2,4
−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダニ
ン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異節環核を
適用することができる。
有用な増感色素は例えばドイツ特許929,080号、米国
特許2,231,658号、同2,493,748号、同2,503,776号、同
2,519,001号、同2,912,329号、同3,655,394号、同3,65
6,959号、同3,672,897号、同3,694,217号、英国特許1,2
42,588号、特公昭44−14030号等に記載されたものであ
る。
これらの増感色素は、単独で用いてもよいが、これら
の組合せ使用でもよく、増感色素の組合せは特に強色増
感の目的でしばしば用いられる。その代表例は米国特許
268,545号、同2,977,229号、同3,397,060号、同3,522,0
52号、同3,527,641号、同3,617,293号、同3,628,964
号、同3,666,480号、同3,679,428号、同3,703,377号、
同3,769,301号、同3,814,609号、同3,837,862号、英国
特許1,344,281号、特公昭43−4936号などに記載されて
いる。
増感色素と共に、それ自身分光増感作用を持たない色
素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、
強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。例えば含
窒素異節環基で置換されたアミノスチルベン化合物(例
えば米国特許2,933,390号、同3,635,721号に記載のも
の)、芳香族有機酸ホルムアルデヒド縮合物(例えば米
国特許3,743,510号記載のもの)、カドミウム塩、アザ
インデン化合物などを含んでもよい。米国特許3,615,61
3号、同3,615,641号、同3,617,295号、同3,635,721号に
記載の組合せは特に有用である。
本発明のハロゲン化銀乳剤を分光増感する際、分光増
感色素の添加時期は、化学増感の開始前、途中、終了後
のどの段階でもよいが、化学増感の開始前に添加すると
しばしば良い結果が得られる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤には、感度上昇、コン
トラスト上昇、又は現像促進の目的で、例えばポリアル
キレンオキサイド又はそのエーテル、エステル、アミン
などの誘導体、チオエーテル化合物、チオモルフォリン
類、四級アンモニウム塩化合物、ウレタン誘導体、尿素
誘導体、イミダゾール誘導体、3−ピラゾリドン類等を
含んでもよい。
例えば米国特許2,400,532号、同2,423,549号、同2,71
6,062号、同3,617,280号、同3,772,021号、同3,808,003
号等に記載されたものを用いることができる。
本発明のハロゲン化銀乳剤は、カブリ防止剤(Antifo
ggant)や安定剤(stabilizer)を含有しうる。化合物
としては、プロダクト・ライセンシング・インデック
ス、第92巻p107の「Antifoggants and stabilizers」の
項に記載されているものを用いうる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤には公知の写真用添加
剤を使用することができる。
公知の写真用添加剤としては例えば下表に示したリサ
ーチ・ディスクロヂャーのRD−17643号(1978年12月)
及びRD−18716号(1979年11月)に記載の化合物が挙げ
られる。
本発明に係る感光材料の乳剤層には、発色現像処理に
おいて、芳香族第1級アミン現像剤(例えばp−フェニ
レンジアミン誘導体や、アミノフェノール誘導体など)
の酸化体とカップリング反応して色素を形成する色素形
成カプラーが用いられてもよい。
該色素形成カプラーは各々の乳剤層に対して乳剤層の
感光スペクトル光を吸収する色素が形成されるように選
択されるのが普通であり、青感性乳剤層にはイエロー色
素形成カプラーが、緑感性乳剤層にはマゼンタ色素形成
カプラーが、赤感性乳剤層にはシアン色素形成カプラー
が用いられる。しかしながら目的に応じて上記組合せと
異なった用い方でハロゲン化銀カラー写真感光材料をつ
くってもよい。
これら色素形成カプラーは分子中にバラスト基と呼ば
れるカプラーを非拡散化する炭素数8以上の基を有する
ことが望ましい。又、これら色素形成カプラーは1分子
の色素が形成されるために4分子の銀イオンが還元され
る必要がある4等量性であっても、2分子の銀イオンが
還元されるだけでよい2等量性のどちらでもよい。色素
形成カプラーには色補正の効果を有しているカラードカ
プラー及び現像主薬の酸化体とのカップリングによって
現像抑制剤、現像促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロゲ
ン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止
剤、化学増感剤、分光増感剤、及び減感剤のような写真
的に有用なフラグメントを放出する化合物が包含され
る。これらのうち、現像に伴って現像抑制剤を放出し、
画像の鮮鋭性や画像の粒状性を改良するカプラーはDIR
カプラーと呼ばれる。
DIRカプラーに代えて、現像主薬の酸化体とカップリ
ング反応し無色の化合物を生成すると同時に現像抑制剤
を放出するDIR化合物を用いてもよい。
用いられるDIRカプラー及びDIR化合物には、カップリ
ング位には直接抑制剤が結合したものと、抑制剤が2価
基を介してカップリング位に結合しており、カップリン
グ反応により離脱した基内での分子内求核反応や、分子
内電子移動反応等により抑制剤が放出されるように結合
したもの(タイミングDIRカプラー及びタイミングDIR化
合物と称する)が含まれる。又、抑制剤も離脱後拡散性
のものと、それほど拡散性を有していないものを、用途
により単独で又は併用して用いることができる。芳香族
第1級アミン現像剤の酸化体とカップリング反応を行う
が、色素を形成しない無色カプラー(競合カプラーとも
言う)を色素形成カプラーと併用して用いることができ
る。
イエロー色素形成カプラーとしては、公知のアシルア
セトアニリド系カプラーを好ましく用いることができ
る。これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド系及びピ
バロイルアセトアニリド系化合物は有利である。
用い得る黄色発色カプラーの具体例は例えば、米国特
許2,875,057号、同3,265,506号、同3,408,194号、同3,5
51,155号、同3,582,322号、同3,725,072号、同3,891,44
5号、西独特許1,547,868号、西独出願公開2,219,917
号、同2,261,361号、同2,414,006号、英国特許1,425,02
0号、特公昭51−10783号、特開昭47−26133号、同48−7
3147号、同50−6341号、同50−87650号、同50−123342
号、同50−130442号、同51−21827号、同51−102636
号、同52−82424号、同52−115219号、同58−95346号等
に記載されたものである。
マゼンタ色素形成カプラーとしては、公知の5−ピラ
ゾロン系カプラー、ピラゾロベンツイミダゾール系カプ
ラー、ピラゾロトリアゾール系カプラー、閉鎖アシルア
セトニトリル系カプラー、インダゾロン系カプラー等を
用いることができる。
用い得るマゼンタ発色カプラーの具体例は、例えば米
国特許2,600,788号、同2,983,608号、同3,062,653号、
同3,127,269号、同3,311,476号、同3,419,391号、同3,5
19,429号、同3,558,319号、同3,582,322号、同3,615,50
6号、同3,834,908号、同3,891,445号、西独特許1,810,4
64号、西独特許出願(OLS)2,408,665号、同2,417,945
号、同2,418,959号、同2,424,467号、特公昭40−6031
号、特開昭49−74027号、同49−74028号、同49−129538
号、同50−60233号、同50−159336号、同51−20826号、
同51−26541号、同52−42121号、同52−58922号、同53
−55122号、特願昭55−110943号等に記載のものが挙げ
られる。
シアン色素形成カプラーとしては、公知のフェノール
系又はナフトール系カプラーを用いることができる。例
えば、アルキル基、アシルアミノ基、或いはウレイド基
などを置換したフェノール系カプラー、5−アミノナフ
トール骨格から形成されるナフトール系カプラー、離脱
基として酸素原子を導入した二等量型ナフトール系カプ
ラーなどが代表される。
用い得るシアン発色カプラーの具体例は、例えば、米
国特許3,779,763号、特開58−98731号、同60−37557
号、米国特許2,895,826号、同60−225155号、同60−222
853号、同59−185335号、米国特許3,488,193号、同60−
2377448号、同53−52423号、同54−48237号、同56−271
47号、特公49−11572号、特開61−3142号、同61−9652
〜3号、同61−39045号、同61−50136号、同61−99141
号、同61−105545号などに記載のものが挙げられる。
本発明のハロゲン化銀乳剤を含有した写真感光材料
は、平面性が良好で、かつ製造工程中或いは処理中に寸
度安定性がよく寸度変化の少ない支持体上に塗布するこ
とによって製造される。この場合の支持体としては、例
えば硝酸セルロースフィルム、セルロースエステルフィ
ルム、ポリビニルアセタールフィルム、ポリスチレンフ
ィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカ
ボネートフィルム、ガラス、紙、金属、ポリオレフィ
ン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等で被覆した
紙等を用いることができる。そしてこれら支持体は写真
乳剤層との接着性を改良する目的で、種々の親水性処理
などの表面処理を行うことができ、例えばケン化処理、
コロナ放電処理、下引処理、セット化処理等の処理が行
われる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を含有した感光材料
は、例えばリサーチ・ディスクローヂャーRD−17643
号、176,20〜30頁、(1978年12月)に記載されている公
知の写真処理方法及び処理液を用いて処理することがで
きる。
この写真処理方法は銀画像を得るための黒白写真処理
であっても色画画像を得るためのカラー写真処理であっ
てもよい。写真処理に適用される処理温度は通常18℃〜
50℃であるが、18℃より低い温度でも50℃以上の温度で
あっても処理は可能である。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を含有した写真感光材
料としては、各種のカラー用及び黒白用の感光材料を挙
げることができる。例えば、撮影用カラーネガフイル
ム、カラー反転フィルム、カラー印画紙、カラーポジフ
イルム、カラー反転印画紙、ダイレクトポジ用、熱現像
用、シレバーダイブリッジ用などのカラー感光材料、及
びXレイ写真用、リス用、マイクロ用、一般撮影用、黒
白印画紙用、などの黒白写真用感光材料に用いることが
できる。
本発明は、特に高感度のカラー感光材料に適するが、
多層カラー感光材料においては、高感度と高画質を両立
させるために層配列の順序を変える技術、任意の同じ感
色性の乳剤層を3層構成として更に粒状性を改良する技
術、及び高感度層、特に高感度青感層の下に微粒子ハロ
ゲン化銀などの反射層を設けて更に感度を向上させる技
術などを用いると、より好ましい。これらの技術のうち
層配列の順序に関する技術は米国特許4,184,876号、同
4,129,446号、同4,186,016号、英国特許1,560,965号、
米国特許4,186,011号、同4,267,264号、同4,173,479
号、同4,157,917号、同4,165,236号英国特許2,138,962
号、特開昭59−177552号、英国特許2,137,372号、特開
昭59−180,556号、同59−204038号などに記述されてい
る。尚、反射層に関する技術は特開昭59−160135号に記
述されている。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に記載する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 特開昭62−160128号の装置を用い、ダブルジェット法
によって単分散性コア・シェル型沃臭化銀乳剤(8面体
正常晶、立方体換算粒径1.0μm、粒径変動係数16%、
平均沃化銀含有率9.5モル%、内部高沃度型)を調製し
た。
次に該乳剤を等分して、それぞれにハロゲン化銀1モ
ル当たり分光増感色素(D−1,D−2,D−3)を140mg、
チオシアン酸アンモニウムを3.2×10-4モル、チオ硫酸
ナトリウムを3.0×10-6モル、更に下表に示す如く金化
合物を8.0×10-8モル加え、55℃にてそれぞれ最適に
(硫黄+金)増感を施した。その後、安定剤として4−
ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン
を850mg加えた。
分光増感色素 次いで、ハロゲン化銀1モル当たり、マゼンタカプラ
ーとして、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−
[3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセトアミ
ド)ベンツアミド]−5−ピラゾロンを80g、カラード
マゼンタカプラーとして、1−(2,4,6−トリクロフェ
ニル)−4−(1−ナフチルアゾ)−3−(2−クロロ
−5−オクタデセニルサクシンイミドアニリノ)−5−
ピラゾロンを2.5gそれぞれ秤量してからトリクレジルホ
スフェート120g、酢酸エチル240mgを混合して加温溶解
し、次いでトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナト
リウム5gと7.5%ゼラチン水溶液550mlの溶液中に乳化分
散したカプラー溶液を前記の各乳剤に添加した。
次に、硬膜剤として、2−ヒドロキシー4,6−ジクロ
ロトリアジンナトリウムの適量を一律に添加した後、そ
れぞれの乳剤を塗布銀量が2.0g/m2になるように下引済
みのトリアセテート支持体上に塗布、乾燥して試料1〜
7を得た。
以上のように作製した試料の1部は1日間自然放置を
した。
他の1部は温度55℃,相対湿度20%の雰囲気下に3日
間保存し強制劣化試料とした。又、他の1部は60Coから
のγ線を100mR照射し、自然放射線の影響度を推定する
ための試料とした。これらの各種試料を、通常の方法で
ウェッジ露光し、下記のカラー用処理工程に従いカラー
現像し、写真性を比較評価した。
結果を表1に示す。尚、表中における感度は、室温下
に自然放置した比較試料1の感度を100とした相対感度
で表した。
処理工程 処理温度38℃ 処理時間 発色現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 3分15秒 定 着 6分30秒 水 洗 3分15秒 安定化 1分30秒 乾 燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記の如く
である。
(発色現像液) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β− ヒドロキシエチルアニリン硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5 g 臭化ナトリウム 1.3 g ニトリロ三酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0 g 水を加えて1とし、水酸化ナトリウムを用いてpH1
0.6に調整する。
(漂白液) エチレンジアミン四酢酸鉄 アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸 2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1とし、アンモニア水を用いてpH6.0に
調整する。
(定着液) チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.6g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH6.0に調整す
る。
(安定化液) ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ(株)製) 7.5ml 水を加えて1とする。
上記の表1から明らかなように、本発明の化合物を用
いた試料3〜7は比較化合物を用いた試料1,2に比べ、
熱及びγ線即ち自然放射線に対して比較的安定であるこ
とが分かる。
尚、上記の試料1〜7の乳剤を多層構成のカラー感光
材料の緑色光感光乳剤層に用いた時にも同様の結果が得
られた。
実施例2 実施例1と同様のダブルジェット法で平板状粒子から
なる乳剤を調製した。該乳剤粒子の平均沃度含有率は1
0.0モル%(内部高沃度型)、立方体換算粒径は1.2μ
m、粒径変動係数は24%、直径/厚み比は4.0であっ
た。
次いで該乳剤を用いて、実施例1と同様にして金化合
物を比較評価した。但し硫黄増感剤としてはチオ硫酸ナ
トリウムの代りに1−エチル−3−(2−チアゾリル)
チオ尿素を用いた。結果を表2に示す。
尚、比較化合物は実施例1と同じである。又、試料8
の感度を100として、他を相対的に表した。
上記の表2から明らかなように、本発明の化合物を用
いた試料10〜13は、比較化合物を用いた試料8,9に比
べ、熱及びγ線に対して安定であることが分かる。
実施例3 実施例1と同様にして2モル%の沃化銀を含むコア・
シェル型(内部高沃度型)14面体粒子乳剤(立方体換算
平均粒径1.0μm,粒径変動係数18%)を調製した。
次いで該乳剤を等分して、それぞれにハロゲン化銀1
モル当たりチオ硫酸ナトリウムを4.4×10-6モル、チオ
シアン酸アンモニウムを1.2×10-3モル、表3に示す金
化合物を1.2×10-6モル加え、55℃にてそれぞれ最適に
(硫黄+金)増感を施した。
化学熟成後、各乳剤に安定剤として4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンと塗布助剤と
してサポニン及び硬膜剤として2,4−ジクロロ−6−ヒ
ドロキシ−s−トリアジンを適量添加した。得られた各
々の乳剤を下引済みのポリエステル支持体上に塗布、乾
燥し試料14〜19を得た。
以上のように作製した試料の1部は1日間自然放置し
た。他の1部は温度55℃、相対湿度20%の雰囲気下に3
日間保存し強制劣化試料とした。又、他の1部は60Coか
らのγ線を100mR照射した。
これらの試料を通常のセンシトメトリー用ウェッジを
用いて露光(1/50秒)を行い、次いで下記処理液にて35
℃で30秒の現像を行い、定着、水洗、乾燥した後、写真
性(感度及びカブリ)を測定した。
尚、写真感度はカブリ値+0.1の光学濃度を得るに必
要な露光量の対数の逆数で表されるが、表3において
は、試料14の感度を100として、他を相対的に表した。
得られた結果を表3に示す。
処理液(黒白写真感光材料用現像液) 1−フェニル−3−ピラゾリドン 1.5g ハイドロキノン 30g 5−ニトロインダゾール 0.25g 臭化カリウム 5g 無水亜硫酸ナトリウム 55g 水酸化カリウム 30g 硼酸 10g グルタルアルデヒド(25%) 5g 水を加えて全量を1とする。
上記の表3から明らかなように、本発明の化合物を用
いた試料15〜19は比較化合物を用いた試料14に比べ熱及
びγ線に対して安定であることが分かる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−212641(JP,A) 特開 平1−147537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/09 G03C 1/035

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含有される感光性ハロゲン化銀粒子の50個
    数%以上が60モル%以上の臭化銀を含むハロゲン化銀粒
    子であり、かつ少なくとも該臭化銀を含むハロゲン化銀
    粒子が下記一般式〔I〕で表される化合物の少なくとも
    一つを含有するハロゲン化銀乳剤層を支持体上に有する
    ハロゲン化銀写真感光材料。 一般式〔I〕 〔HlAum(L)n(X)pq 〔式中、Lは下記一般式〔II〕又は〔III〕で示される
    5員又は6員の複素環配位子を表し、Xはアニオン基を
    表す。1は0〜2の整数、mは1又は2の整数、nは1
    〜3の整数、pは0〜3の整数、qは1〜4の整数を表
    す。 一般式〔II〕又は〔III〕において、Y1及びY2は各々、
    酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は=NR1基を表し、Z
    1,Z2,Z3,Z4及びZ5は各々、>C(R2、R3)、=C(R
    3)−、>C=W、>NR1、−N=基、酸素原子、硫黄原
    子又はセレン原子を表し、Z1〜Z4の少なくとも一つは>
    C=W又は=C(SH)−基を表す。Wは酸素原子、硫黄
    原子、セレン原子又は=NR1基を表す。R1は水素原子、
    アルキル基、アリール基又は複素環基を表し、R2及びR3
    は各々、水素原子以外の置換基を表す。〕
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