JP2914107B2 - 溶接用当金治具および自動当金装置 - Google Patents

溶接用当金治具および自動当金装置

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JP2914107B2
JP2914107B2 JP17328393A JP17328393A JP2914107B2 JP 2914107 B2 JP2914107 B2 JP 2914107B2 JP 17328393 A JP17328393 A JP 17328393A JP 17328393 A JP17328393 A JP 17328393A JP 2914107 B2 JP2914107 B2 JP 2914107B2
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部 友 明 阿
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アークブレージングや
ソルダリングなどによって比較的薄板からなる被溶接物
を溶接するに際して、溶接箇所にあてがって溶接部分を
クランプすると共に、当該部分を冷却して被溶接物の変
形を防止するのに利用される溶接用当金治具および自動
当金装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車ボディの組立て工程において、例
えば、ルーフとピラー、あるいはルーフとリヤフェンダ
などの継目部分には、当該継目を隠し、平滑にして外観
を向上させるために、アークブレージングが施されてお
り、このアークブレージングには従来、図13に示すよ
うな当金治具が用いられていた。
【0003】すなわち、図に示す当金治具100は、基
板101上に固定されたアウタ当金102と、前記基板
101に回動可能に取付けられ、スイングシリンダ10
3の作動によって軸101aを中心に回動するスイング
プレート104と、該スイングプレート104に備えた
アクチュエータ105によって図中上下方向に作動する
インナ当金106を備えたものであって、前記インナ当
金106は内部に冷却水を通す通水路106aを有し、
冷却水導入口106bおよび排水口106cには図示し
ない冷却水ホースがそれぞれ接続してある。
【0004】上記構造の当金治具100を使用して、例
えばリヤピラーパネルPにアークブレージングを施すに
際しては、まず、スイングシリンダ103を押出し作動
させることによってスイングプレート104を開いた状
態で、パネルPの外面の所定のブレージング箇所両側に
アウタ当金102に押し当て、前記スイングシリンダ1
03の引込み作動によるスイングプレート104の回動
によって、インナ当金106をパネルPの図中上方に開
口している作業孔から該パネルPの内部に挿入する。
【0005】そして、アクチュエータ105を押出し作
動させることにより当該インナ当金106をパネルPの
内面のブレージング箇所裏面に押し当てたのち、この状
態でアークブレージングトーチTによって、図中に矢印
で示す方向に沿ってパネルPの外面の所定箇所にブレー
ジングを行うようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来の当金治具100においては、ブレージング長さに対
してパネルPの作業孔が小さく、インナ当金106によ
るパネルPのクランプ面積が作業孔の大きさによって制
約を受け、作業孔の開いている部分だけしかクランプす
ることができないため、パネルPのインナ当金106に
よって押さえられていない部分の冷却が不十分となるこ
とから、この部分の熱変形が避けられないという問題点
がある。 また、前記インナ当金106には、先に述べ
たように当該インナ当金106を冷却するための冷却ホ
ースが接続されているので、これらの配管が複雑となっ
て、車種の変更に伴う当金治具のスピーディな切換えが
妨げられるという問題点があり、これら問題点の解消が
ブレージング作業の品質を向上させるための、あるいは
上記のような当金操作を完全自動化するための課題とな
っていた。
【0007】
【発明の目的】本発明は、従来の当金治具における上記
課題に着目してなされたものであって、溶接箇所への当
接面積が大きくて熱吸収性に富み、当金を水冷すること
なく被溶接物の変形防止が可能な溶接用当金治具と、こ
のような当金治具を複数個具備し、被溶接物の変更に容
易に対応することができる溶接用自動当金装置を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる溶接用当
金治具は、被溶接物の溶接箇所の近傍部両側に当接する
アウタ当金と、前記溶接箇所の裏面に当接するインナ当
金を備えた溶接用当金治具において、前記アウタ当金と
インナ当金とが互いに回動可能に軸支されていると共
に、前記インナ当金に、基端側が当該インナ当金の先端
部に軸着されるとともに被溶接物の側に付勢され、イン
ナ当金の被溶接物への接近に伴って先端側が溶接箇所の
裏面に当接しながら回動し、当該インナ当金の溶接箇所
裏面への当接状態において溶接箇所裏面に密着する補助
当金を設けてなる構成としたことを特徴としており、本
発明に係わる溶接用自動当金装置は、回転軸のまわりに
配設され、当該回転軸の回動によって被溶接物の種類に
応じて選択される複数の当金治具と、前記回転軸を回動
させることにより前記当金治具を選択的に切換える治具
切換え手段と、前記当金治具を前記被溶接物に対して位
置決めする治具移動手段を備えた溶接用自動当金装置で
あって、前記当金治具は、前記被溶接物の溶接箇所の近
傍部両側に当接するアウタ当金と、当該アウタ当金に回
動可能に軸支されて溶接箇所の裏面に当接するインナ当
金と、前記インナ当金を溶接箇所裏面にセットするイン
ナ当金セット手段と、前記インナ当金とアウタ当金との
間をロックするロック手段と、前記インナ当金を溶接箇
所裏面に押圧する加圧手段を備えると共に、前記インナ
当金には、基端側が当該インナ当金の先端部に軸着され
るとともに被溶接物の側に付勢され、前記インナ当金セ
ット手段の作動に基づくインナ当金の被溶接物への接近
に伴って先端側が溶接箇所の裏面に当接しながら回動
し、当該インナ当金の溶接箇所裏面への当接状態におい
て溶接箇所裏面に密着する補助当金を設けてなる構成と
したことを特徴としており、溶接用当金治具および自動
当金装置における上記構成を前述した従来の課題を解決
するための手段としている。
【0009】
【発明の作用】本発明に係わる溶接用当金治具において
は、インナ当金の先端部に補助当金の基端側が軸着され
ており、該補助当金は被溶接物の側に付勢され、インナ
当金のセット前にはインナ当金の本体側から溶接箇所の
裏面に向けて突出した状態となっている。 当該補助当
金は、インナ当金をセットするに際して、その先端側が
インナ当金の本体部より先に被溶接物に当接するので、
本体部が被溶接物に接近するに従って基端側を中心にし
て回動し、本体部が溶接箇所裏面に当接すると、溶接箇
所の裏面形状に合わせて成形した当該補助当金の当接面
が溶接箇所の裏面に密着することになる。
【0010】したがって、図13に示したパネルPのよ
うに、溶接箇所裏面側の作業孔が小さくてインナ当金の
寸法が制約されるような場合であっても、インナ当金の
本体部と補助当金とがパネルPの内部に入り込み、イン
ナ当金本体部と補助当金との両方で溶接箇所の裏面のほ
ぼ全体をカバーすることから、冷却水を流さなくても溶
接熱を速やかに吸収するので、被溶接物の熱変形が防止
されることになる。
【0011】また、本発明に係わる溶接用自動当金装置
は、インナ当金およびアウタ当金を溶接箇所に固定する
セット手段,ロック手段および加圧手段を設けた上記構
造の当金治具を被溶接物の種類に応じて複数個備えると
共に、切換え手段や移動手段を備えており、切換え手段
によって前記複数の当金治具の中から選択した被溶接物
の種類に適した治具を移動手段が被溶接物に対して位置
決めし、インナ当金およびアウタ当金が前記セット手
段,ロック手段および加圧手段によって被溶接物の所定
の溶接箇所に固定されることになる。 このとき、前記
インナ当金は、前述のように本体部と補助当金とから構
成され、溶接箇所裏面のほぼ全面に当接することによっ
て被溶接物の熱変形を防止し、水冷する必要のないもの
であるから、当金治具の選択に際して冷却水ホースの配
管が当金治具の円滑な切換えを妨げることがなく、被溶
接物の変更に応じた当金治具の選択、治具の位置決めお
よび固定といった一連の動作が円滑かつ速やかなものと
なる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0013】図1ないし図12は、本発明に係わる溶接
用自動当金装置の一実施例を説明するものであって、図
1ないし図3は当該自動当金装置の全体を示すそれぞれ
平面図,正面図および左側面図である。
【0014】すなわち、図1ないし図3に示す溶接用自
動当金装置1は、自動車の車体組立工程において、ルー
フとリヤフェンダとの継目にアークブレージングを施す
に際して、溶接ロボットと組合わせて使用される全自動
の当金装置であって、当該自動当金装置1は、車体組立
工場建屋内の床面に立設された門型をなす架台2の梁材
2aの中央部に上下動自在に取付けられ、上下軸(Z
軸)用ACサーボモータ3aの作動に基づいて上下動す
る昇降部材3と、該昇降部材3の下端部に前方向に摺動
自在に取付けられるとともに前記梁材2aに固定された
補助シリンダ4に支持され、前後軸(Y軸)用ACサー
ボモータ5aの作動によって前後方向に摺動する前後動
部材5と、該前後動部材5に固定されたアーム6の両端
に設けた回転軸(S軸)用ACサーボモータ7a,7a
(治具切換え手段)の作動によって回動する回転軸7,
7と、当該回転軸7,7にダンパプレート8を介してそ
れぞれ取付けられた3基の当金治具9,10,11を備
えており、前記上下軸用サーボモータ3aおよび前後軸
用サーボモータ5aにより、前記当金治具9,10,1
1を被溶接物である自動車の車体Bに位置決めする治具
移動手段が構成されている。
【0015】前記当金治具9ないし11は、それぞれ異
なった寸法,形状を有し、図4に示すように回転軸7の
まわりに120°間隔の放射状に配設されており、前記
サーボモータ7aにより前記回転軸7を回動させること
によって、3種の当金治具9,10,11の中から当該
自動当金装置1に搬入された車種に適した当金治具を選
択して切換えるようになっている。
【0016】これら当金治具9,10,11は、基本的
には同様の構造を有し、例えば当金治具9は、図5ない
し図7に示すように、回転軸7に取付けた前記ダンパプ
レート8にブラケット12を介して取付けられており、
当該ブラケット12に取付けられたベースプレート13
の一方側、すなわち図5における下方側には、固定部材
13a,13bによって銅製のアウタ当金14が取付け
られている。
【0017】前記ベースプレート13の他方側(図5に
おける上方側)には、加圧シリンダ15を介してインナ
当金16を備えるとともにベースプレート13に設けた
回動軸13cに支持されて回動するスイングプレート1
7と、同じくベースプレート13に軸着され前記スイン
グプレート17をスイング作動させるスイングシリンダ
18を備えており、これらによって前記インナ当金16
を車体Bを形成するパネルPの溶接箇所Wの裏面にセッ
トするためのインナ当金セット手段が構成されている。
【0018】スイングプレート17の中央部には、前記
加圧シリンダ15と当該加圧シリンダ15のシリンダロ
ッド15aの先端に接続されるとともに、図5における
下面側に前記インナ当金16を取付けた当金ホルダ19
が設けてあり、これらにより前記インナ当金16をパネ
ルPの溶接箇所Wの裏面に押圧するための加圧手段が構
成されている。
【0019】さらに、前記スイングプレート17の先端
側、すなわち図5における左端側には、図中上方に突出
するフックアーム20が固定されており、当該フックア
ーム20の基端部には、前記溶接箇所Wにそれぞれセッ
トされたアウタ当金14とインナ当金16とをパネルP
を挟持した状態にロックするロックアーム21が軸着さ
れると共に、前記フックアーム20の先端部には前記ロ
ックアーム21を作動させるためのフックシリンダ22
が軸着されており、これらによってロック手段が構成さ
れている。
【0020】また、前記ブラケット12にはタッチセン
サ23が取付けてあり、車体Bとの当接状態を検知する
ことによって、当該当金治具9の位置決めを判定するよ
うになっている。
【0021】なお、前記アウタ当金14は、図6に示す
ように、車体Bのルーフとリヤフェンダとの継目である
溶接箇所Wの両側にそれぞれ当接する2つの部材14a
および14bとからなるものであって、両部材14aお
よび14bの間に形成される隙間から、図示しない溶接
ロボットに操作される溶接トーチTによって、前記溶接
箇所Wに溶接(ブレージング)を施すようになってい
る。
【0022】また、前記ダンパプレート8は、2枚のプ
レート間にゴム製ダンパ8aを挟持したものであって、
当該ゴム製ダンパ8aの弾性力によって車体Bとアウタ
当金14およびインナ当金16との間の密着が向上す
るようにしてある。
【0023】図8ないし図10は、前記インナ当金16
の形状および構造をより詳しく説明するものである。
すなわち、前記インナ当金16は、アウタ当金14と同
じく銅製のものであって、前記当金ホルダ19に装着さ
れたインナ当金本体部16aと、図8中における前記本
体部16aの下端寄りの位置に設けた第1の軸24にそ
の基端側を軸着され、該軸24の図中上方に設けた第2
の軸25に取付けられたねじりコイルばね26によって
図中時計回り方向に付勢された補助当金16bと、前記
本体部16aの下端左側に固定され、前記補助当金16
bの回動範囲を制限するストッパ16cとから構成され
ており、これらインナ当金本体部16a,補助当金16
bおよびストッパ16cのパネルPへの当接面は、当該
パネルPの溶接箇所Wの裏面形状にあわせた形状に成形
してあり、図に示すパネルPとの当接状態において、前
記溶接箇所裏面にぴったりと密着して溶接熱を有効に吸
収することができるようになっている。
【0024】また、当該インナ当金16がパネルPから
離れた状態においては、前記補助当金16bがねじりコ
イルばね26の弾性力によって軸24を中心に時計方向
に回動して、その当接面が前記ストッパ16cに当接す
るので、当該補助当金16bの先端側が図8の下方側に
突出した状態となる(図11参照)。
【0025】以下に、上記構成を有する溶接用自動当金
装置1を用いて、車体Bの所定の溶接箇所Wに当金を施
し、当該溶接箇所Wにアークブレージングを行う過程に
ついて説明する。
【0026】まず、自動当金装置1の待機状態におい
て、車体Bが当該ブレージング工程に搬入され、所定の
位置に到達すると、その車種が検知され、図示しない制
御装置が車種の検知結果に基づいて回転軸用サーボモー
タ7a,7aを作動させ、回転軸7,7が適宜方向に1
20°回動することにより、3種の当金治具9,10,
11の中から搬入された車種に適した当金治具、例えば
9が選択される。 このとき、前記当金治具9のインナ
当金16は水冷用の冷却水ホースを接続していないの
で、配管が交錯することがなく、治具の切換えを円滑か
つ速やかに行うことができる。
【0027】次に、車体Bが所定の位置に停止し、車体
Bの位置決めがなされると、制御装置が車種ごとに記憶
している位置データの中から、搬入された車種に対応す
る高さ位置データおよび前後方向位置データを読み出
し、上下軸用サーボモータ3aおよび前後軸用サーボモ
ータ5aにそれぞれ駆動信号を送ることによって、昇降
部材3を所定の高さまで下降させたのち、前後動部材5
を所定の位置まで前進させる。
【0028】そして、前記回転軸用サーボモータ7a,
7aを再度作動させることにより、回動軸7,7をわず
かに回動させ、アウタ当金14を車体Bの所定の溶接箇
所Wに押し当てる。 このとき、当金治具9に設置した
前記タッチセンサ23からの信号が参照されると共に、
前記ダンパプレート8に設けたゴム製ダンパ8aが弾性
変形するので、アウタ当金14を溶接箇所Wに密着させ
ることができる。
【0029】次に、当金治具9のスイングシリンダ18
の押出し作動によってスイングプレート17が回動し、
当該スイングプレート17に取付けられたインナ当金1
6が車体Bを形成するパネルPの内側にセットされる。
このとき、前記インナ当金16の補助当金16bは、
ねじりコイルばね26によって付勢されているので、パ
ネルPへの当接前には、図11に示すようにインナ当金
本体部16aの当接面よりパネルPの側に突出した状態
となっている。
【0030】したがって、前記補助当金16bは、パネ
ルPの裏面側に形成された作業孔が小さい場合であって
も、前記スイングシリンダ18の押出し作動によって、
前記本体部16aおよびストッパ16cと共に容易にパ
ネルPの内部に入り込むことができる。 そして、補助
当金16bは、インナ当金16の本体部16aがパネル
Pに接近するにしたがって、当該補助当金16bの先端
部がパネルPの内面に当接しながら軸24を中心に反時
計方向に回動し、前記本体部16aおよびストッパ16
cがパネルPの溶接箇所裏面に当接したときには、図1
1中に仮想線で示すように、あるいは図8に示すよう
に、補助当金16bの当接面が溶接箇所裏面に密着する
ことになり、その結果、インナ当金16の本体部16
a、補助当金16bおよびストッパ16cによって溶接
箇所Wの裏面をほぼ全面的にカバーするので、この部分
を効率的に冷却することが可能になる。
【0031】インナ当金16のセットが終了すると、フ
ックシリンダ22の押出し作動によって、ロックアーム
21が図12中に実線で示す位置から仮想線で示す位置
に回動し、これによって前記インナ当金16とアウタ当
金14とのあいだがロックされる。
【0032】次いで、加圧シリンダ15の押出し作動に
よってインナ当金16がパネルPの溶接箇所裏面に押し
付けられてパネルPがクランプされる。
【0033】以上によって溶接箇所Wへの当金治具9の
装着が完了するので、図示しない溶接ロボットが作動を
開始し、前記アウタ当金14の当金部材14aおよび1
4bの間から、溶接箇所Wに溶接(アークブレージン
グ)が施される。 このとき、前述のように、補助当金
16bを備えたインナ当金16が溶接箇所Wの裏面をほ
ぼ全面的にカバーして溶接熱を効率的に吸収するので、
パネルPに熱変形が生じることはない。
【0034】溶接終了後には、前記とは逆の順序、すな
わち、加圧シリンダ15,フックシリンダ22,スイン
グシリンダ18の順序で各シリンダが引込み作動し、こ
れによって当金治具9のクランプ状態が解除され、当該
当金治具9が車体Bから取り外されると、溶接を終了し
た車体Bが次工程に搬出されると共に、当該自動当金装
置1は所定の待機状態に戻り、次に搬入される車体の溶
接に備える。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる溶
接用当金治具は、上記構成、すなわち被溶接物側に付勢
され、セット状態において溶接箇所裏面に密着する補助
当金をインナ当金の先端部に軸着した構成としたもので
あるから、溶接箇所の裏面側のスペースの関係でインナ
当金の寸法が制約されるような場合であっても溶接箇所
の裏面をほぼ全面的に冷却することができ、当金を水冷
することなく溶接部の熱変形を防止することができると
いう優れた効果がもたらされる。
【0036】また、本発明に係わる溶接用自動当金装置
は、上記構成の当金治具を被溶接物の種類に応じて複数
個備えると共に、前記複数の当金治具を被溶接物の変更
に応じて選択する治具切換え手段や、治具移動手段,セ
ット手段など、当該当金治具を被溶接物に装着するため
の自動機構を備えたものであり、しかも前記当金治具は
当金を水冷するための冷却ホースを必要としないもので
あるから、被溶接物の変更に伴う当金治具の選択や位置
決め、固定などの一連の自動操作を円滑かつ速やかに行
うことができるという優れた効果をもたらすものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる溶接用自動当金装置
を示す平面図である。
【図2】図1に示した溶接用自動当金装置の正面図であ
る。
【図3】図1に示した溶接用自動当金装置の左側面図で
ある。
【図4】図1に示した溶接用自動当金装置における当金
治具の配置を示す拡大図である。
【図5】図1に示した溶接用自動当金装置における当金
治具の構造を示す平面図である。
【図6】図5に示した当金治具の正面図である。
【図7】図5に示した当金治具の側面図である。
【図8】図5ないし図7に示した当金治具のインナ当金
の形状および構造を示す平面図である。
【図9】図8に示したインナ当金の正面図である。
【図10】図8に示したインナ当金の側面図である。
【図11】図8ないし図10に示したインナ当金のセッ
ト時における補助当金の動きを示す説明図である。
【図12】図5ないし図7に示したロックアームによる
インナ当金とアウタ当金とのロック状況を示す説明図で
ある。
【図13】従来の当金治具の構造および当該当金治具に
よるパネルのクランプ状況を示す説明図である。
【符号の説明】
1 溶接用自動当金装置 3a 上下軸用サーボモータ(治具移動手段) 5a 前後軸用サーボモータ(治具移動手段) 7 回転軸 7a 回転軸用サーボタモータ(治具切換手段) 9,10,11 当金治具 14 アウタ当金 15 加圧シリンダ(加圧手段) 16 インナ当金 16b 補助当金 17 スイングプレート(インナ当金セット手段) 18 スイングシリンダ(インナ当金セット手段) 21 ロックアーム(ロック手段) 22 フックシリンダ(ロック手段) B 車体(被溶接物) W 溶接箇所

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接物の溶接箇所の近傍部両側に当接
    するアウタ当金と、前記溶接箇所の裏面に当接するイン
    ナ当金を備えた溶接用当金治具において、前記アウタ当金とインナ当金とが互いに回動可能に軸支
    されていると共に、 前記インナ当金に、基端側が当該インナ当金の先端部に
    軸着されるとともに被溶接物の側に付勢され、インナ当
    金の被溶接物への接近に伴って先端側が溶接箇所の裏面
    に当接しながら回動し、当該インナ当金の溶接箇所裏面
    への当接状態において溶接箇所裏面に密着する補助当金
    を設けてなることを特徴とする溶接用当金治具。
  2. 【請求項2】 回転軸のまわりに配設され、当該回転軸
    の回動によって被溶接物の種類に応じて選択される複数
    の当金治具と、 前記回転軸を回動させることにより前記当金治具を選択
    的に切換える治具切換え手段と、 前記当金治具を前記被溶接物に対して位置決めする治具
    移動手段を備えた溶接用自動当金装置であって、 前記当金治具は、前記被溶接物の溶接箇所の近傍部両側
    に当接するアウタ当金と、当該アウタ当金に回動可能に
    軸支されて溶接箇所の裏面に当接するインナ当金と、前
    記インナ当金を溶接箇所裏面にセットするインナ当金セ
    ット手段と、前記インナ当金とアウタ当金との間をロッ
    クするロック手段と、前記インナ当金を溶接箇所裏面に
    押圧する加圧手段を備えると共に、 前記インナ当金には、基端側が当該インナ当金の先端部
    に軸着されるとともに被溶接物の側に付勢され、前記イ
    ンナ当金セット手段の作動に基づくインナ当金の被溶接
    物への接近に伴って先端側が溶接箇所の裏面に当接しな
    がら回動し、当該インナ当金の溶接箇所裏面への当接状
    態において溶接箇所裏面に密着する補助当金を設けてな
    ることを特徴とする溶接用自動当金装置。
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