JP2913706B2 - カルコン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

カルコン誘導体及びその製造方法

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JP2913706B2 JP29983589A JP29983589A JP2913706B2 JP 2913706 B2 JP2913706 B2 JP 2913706B2 JP 29983589 A JP29983589 A JP 29983589A JP 29983589 A JP29983589 A JP 29983589A JP 2913706 B2 JP2913706 B2 JP 2913706B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヒドロキシカルコンの中間体である新規な
カルコン誘導体、その製造方法及びヒドロキシカルコン
およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
カルコン系化合物は、アセトフェノンとベンズアルデ
ヒドをクライゼン縮合して得られる物質であるカルコン
及びその誘導体からなるが、種々の薬理活性を有するこ
とが知られている。
例えば、特開昭60−178815号公報には、制癌剤の有効
成分としてカルコン系化合物を使用する例が示されてい
る。また、4,2′,4′−トリヒドロキシカルコンである
イソリクイリチゲニンが甘草抽出物に含有され、抗潰瘍
作用を示し、胃潰瘍の治療に使用されているとの報告も
ある(特公昭48−8485号公報)。また、このイソリクイ
リチゲニンは、抗アレルギー作用を有し、喘息、アレル
ギー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、じんま疹、食品アレ
ルギーなどの治療、処置及び予防に有効であること(特
開昭62−207212号公報)、腎疾患治療剤として抗腫瘍剤
による腎障害のほか、急性腎炎、慢性腎炎、レープス腎
炎などの治療、処置及び予防に有効であること、肝疾患
治療剤として抗腫瘍剤による肝障害のほか、急性肝炎、
慢性肝炎などの治療、処置及び予防に有効であることが
知られている(W087−7835号公報)。
ところで、このイソリクイリチゲニンは、2,4−ジヒ
ドロキシアセトフェノンと、4−ヒドロキシベンズアル
デヒドをアルカリ性のもとで反応させることにより次の
式によって得られることが既に知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、上記の反応で得られたイソリクイリチ
ゲニンは、その収率が20%程度というように、一般にア
セトフェノン骨格の2位に水酸基をもつカルコン系化合
物は、収率が低いとされており、その改善が望まれてい
た。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記課題を解決するために、カルコン骨格
に少なくとも一つのテトラヒドロピラニルオキシ基を有
するカルコン誘導体を提供し、また、これを加水分解す
ることによってヒドロキシカルコンおよびその製造方法
を提供し、その収率を向上させるようにしたものであ
る。また、上記カルコン誘導体の製造方法を提供するも
のである。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明において、少なくとも一つのテトラヒドロピラ
ニルオキシ基を有するカルコン誘導体、例えばヒドロキ
シカルコンの少なくとも一つの水酸基がテトラヒドロピ
ラニルオキシ基で置換されたヒドロキシカルコン誘導体
を新規物質として提供するが、これらに属する化合物と
して、例えば次の一般式(I)で示される化合物が挙げ
られる。
(式中、XおよびX′は各々テトラヒドロピラニル基、
R及びR′は各々アルキル基又は水素原子、n及びn′
は各々0〜5の整数、m及びm′は各々0〜5の整数を
表し、n+n′は1以上、n+m及びn′+m′は各々
0〜5の整数を表し、n+n′は1以上、n+m及び
n′+m′は各々0〜5の整数である。) この一般式(I)に属する化合物としては、n、
n′、m、m′は各々0〜3の整数、n+m及びn′+
m′は各々1〜3の整数のものが挙げられる。この場
合、n、n′が1〜3の整数、m、m′が共に0の場合
でも良い。
これに属する具体的化合物としては、例えば次のもの
が挙げられる。
3,4,3′−トリス(テトラヒドロピラニルオキシ)カル
コン 3,4,4′−トリス(テトラヒドロピラニルオキシ)カル
コン また、アセトフェノン骨格の2位に水酸基を有する次
の一般式(II)の化合物でも良い。
(式中、X及びX′は各々テトラヒドロピラニル基、R
及びR′は各々アルキル基又は水素原子、nは0〜2の
整数、n′は0〜3の整数、mは0〜2の整数、m′は
0〜3の整数、n+n′は1以上、n+m及びn′+
m′は各々1〜3の整数である。)この場合、mが0で
あっても良く、さらにm′が0であっても良い。
この一般式(II)に属する化合物としては次のものが
挙げられる。
2′−ヒドロキシ−3,4−ビス(テトラヒドロピラニル
オキシ)カルコン 2′−ヒドロキシ−4′−テトラヒドロピラニルオキシ
カルコン 2′−ヒドロキシ−4,4′−ビス(テトラヒドロピラニ
ルオキシ)カルコン 2′−ヒドロキシ−3,4,4′−トリス(テトラヒドロピ
ラニルオキシ)カルコン 2′−ヒドロキシ−3−メトキシ−4,4′−ビス(テト
ラヒドロピラニルオキシ)カルコン 2′−ヒドロキシ−4−メトキシ−3,4′−ビス(テト
ラヒドロピラニルオキシ)カルコン 2′−ヒドロキシ−2,3,4,4′−テトラキス(テトラヒ
ドロピラニルオキシ)カルコン 2′−ヒドロキシ−3,4,5,4′−テトラキス(テトラヒ
ドロピラニルオキシ)カルコン 2′−ヒドロキシ−4′,6′−ビス(テトラヒドロピラ
ニルオキシ)カルコン 2′−ヒドロキシ−4,4′,6′−トリス(テトラヒドロ
ピラニルオキシ)カルコン 2′−ヒドロキシ−3,4,4′,6′−テトラキス(テトラ
ヒドロピラニルオキシ)カルコン 本発明において、カルコン骨格に少なくとも一つのテ
トラヒドロピラニルオキシ基を有するカルコン誘導体を
製造するには、少なくとも一つのテトラヒドロピラニル
オキシ基をアセトフェノン又はその誘導体か、ベンズア
ルデヒド又はその誘導体に有するものをクライゼン縮合
させる。このテトラヒドロピラニルオキシ基は、アセト
フェノン又はその誘導体や、ベンズアルデヒド又はその
誘導体にヒドロキシ基があるときにこれと置換されるも
ので、これによりクライゼン縮合反応によるカルコン誘
導体生成物の収率を高めることができる。
少なくとも一つのテトラヒドロピラニルオキシ基を有
するアセトフェノン又はその誘導体としては、例えば次
の一般式(III)の化合物が挙げられる。
(式中、Xはテトラヒドロピラニル基、Rはアルキル基
又は水素原子、n、mは0から5の整数である。) 少なくとも一つのテトラヒドロピラニルオキシ基を有す
るベンズアルデヒド及びその誘導体としては、例えば次
の一般式(IV)の化合物が挙げられる。
(式中、X′はテトラヒドロピラニル基、R′はアルキ
ル基、n′,m′は0〜5の整数である。) 上記一般式(III)、(IV)において、n、n′が0
〜3の整数、m、m′が0〜3の整数であっても良く、
また、次の一般式(III′)、一般式(IV′)で示され
る化合物を用い、上記一般式(II)のカルコン誘導体を
製造することもできる。
(式中、Xはテトラヒドロピラニル基、Rはアルキル基
又は水素原子、nは0〜2の整数、mは0〜3の整数で
ある。) (式中、X′はテトラヒドロピラニル基、R′はアルキ
ル基又は水素原子、m′、n′は0〜3の整数であ
る。) 上記の少なくとも一つのテトラヒドロピラニルオキシ
基を有するアセトフェノン誘導体を製造するには、例え
ば1個又は複数のヒドロキシ基(OH)を有するアセトフ
ェノンにジヒドロピランを酸触媒のもと有機溶媒中で反
応させることにより得られる。例えば、2,4−ジヒドロ
キシアセトフェノンの四位のヒドロキシ基をテトラヒド
ロピラニルオキシ基で置換すると次のようになる。
上記酸触媒としては、塩酸、硫酸等の鉱酸、酢酸パラ
トルエンスルホン酸等の有機酸、H+型イオン交換樹脂及
びこれらの塩で酸性を示すものが挙げられる。例えば、
パラトルエンスルホン酸のピリジン塩はアセトフェノン
又はその誘導体、ベンズアルデヒド又はその誘導体の2
位の位置を含めて複数のヒドロキシ基を有する誘導体の
このヒドロキシ基をテトラヒドロピラニルオキシ基で置
換するときに好ましい。
また、上記有機溶媒としては、アルコール、水、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド以外の例えば
芳香族、脂肪族、ケトン系、エステル系、エーテル系、
ハロゲン化炭化水素系の溶媒が使用できる。
上記反応の反応温度、反応時間は、使用する酸触媒の
種類、使用量、有機溶媒の種類によって異なるが、ピリ
ジニウムパラトルエンスルホン酸等の触媒存在下塩化メ
チレン等の溶媒中で反応させるときには、ヒドロキシア
セトフェノン及び酸触媒を塩化メチレン等の仕込み、ジ
ヒドロピランを0℃〜40℃にて1〜2時間かけて滴下
し、さらに2〜3時間攪拌することが好ましい。
上記反応の生成物は、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸カ
リ、重曹等の塩基を加えて中和され、その過剰分が除か
れた濾液が濃縮される。この濃縮は減圧で行なうことが
好ましい。このようにしてテトラヒドロピラニルオキシ
基を有するアセトフェノン誘導体の油状物が得られる。
これらは赤外線吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴ス
ペクトル(NMR)、マススペクトル等の分析手段により
確認することができる。
また、少なくとも一つのテトラヒドロピラニルオキシ
基を有するベンズアルデヒドも上記アセトフェノン誘導
体と同様にし製造することができ、また、確認すること
ができる。例えば、4−ヒドロキシベンズアルデヒドの
場合は次のようになる。
このような少なくとも一つのテトラヒドロピラニルオ
キシ基を有するアセトフェノン誘導体、ベンズアルデヒ
ド誘導体は、上記の如くそれぞれ個々別々に製造しても
良いが、1個又は複数のヒドロキシ基(OH)を有するア
セトフェノン及びベンズアルデヒドを混合し、この混合
物に上記のようなテトラヒドロピラニルオキシ基導入の
反応を行わせることにより、アセトフェノン又はベンズ
アルデヒドの両方の骨格に同時にテトラヒドロピラニル
オキシ基を導入できる。
上記アセトフェノン又はその誘導体と、ベンズアルデ
ヒド又はその誘導体との反応は、上記したようにクライ
ゼン縮合反応により行われるが、その触媒としては塩基
性触媒、特にアルカリ土類金属の水酸化物を使用するこ
とが好ましい。これにはマグネシウム、カルシウム、ス
トロンチウム、バリウムの水酸化物又はその水和物が挙
げられるが、水酸化バリウム又はその水和物が好まし
い。この際、溶媒としてメタノール、エタノール、イソ
プロパノール、ノルマルプロパノール等の低級アルコー
ル、水、これらの混合物を用いることが好ましい。
具体的には、テトラヒドロピラニルオキシ基を有する
アセトフェノン誘導体、ベンズアルデヒド誘導体等の反
応成分を上記触媒とともに溶媒中に溶解し、30〜60℃で
6〜12時間攪拌してクライゼン縮合反応を行わせる。例
えば、上記のテトラヒドロピラニルオキシ化したアセト
フェノン誘導体、ベンズアルデヒド誘導体を用いた場合
には次のようになり、2′−ヒドロキシ−4,4′−ビス
(テトラピラニルオキシ)カルコンが得られる。
生成混合物は常温に冷却され、ついで塩化メチレン等
の油溶性溶媒が添加され、さらに塩酸等の鉱酸を加えて
油層と水層に分けられる。この際例えば氷冷下、0〜5
℃で5%塩酸をゆっくり滴下し、水層のpHを6〜7に調
製することが好ましい。分液後、さらに水層を塩化メチ
レン等の油溶性溶媒で数回抽出し、その抽出液を集合し
た後、無水硫酸マグネシウム等の脱水剤で脱水し、抽出
溶媒を留去すると、例えば黄色〜褐色のテトラヒドロピ
ラニルオキシ基を有するカルコン誘導体が得られる。
次にテトラヒドロピラニルオキシ基を有するカルコン
誘導体は、そのテトラヒドロピラニルオキシ基が脱保
護、すなわち水又はアルコールで分解されてヒドロキシ
カルコン誘導体になる。例えば、上記で得られた2′−
ヒドロキシ−4,4′−ビス(テトラヒドロピラニルオキ
シ)カルコン(上記(II−3)の化合物)の場合、4,
2′,4′−トリヒドロキシカルコンが得られる。
この脱保護基は酸触媒のもとで行われる。この酸触媒
としては、パラトルエンスルホン酸、ギ酸、酢酸、塩
酸、硫酸等が使用される。また、その際の溶媒としては
水、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級ア
ルコール、これらの混合物が好ましい。このようにして
得られる加水分解生成物液に水を加え、反応生成物を結
晶化させるか、酢酸エチル等の有機溶媒により反応生成
物を抽出してヒドロキシカルコンを得る。
このように本発明の少なくとも1つのテトラヒドロピ
ラニルオキシ基を有するカルコン誘導体を経てヒドロキ
シカルコンが得られるが、その具体例は例えば次の表の
ようになる。
なお、表中、OHはヒドロキシ基、THPO基はテトラヒド
ロピラニルオキシ基、Meはメチル基を示し、種類は上記
一般式に属するものとして例示した化合物を示す。
このようにして上記表の左欄の化合物から右欄のヒド
ロキシカルコンを得るようにすると、この右欄の化合物
をそのアセトフェノン誘導体とベンゾフェノン誘導体か
ら直接合成するのに比べ、その収率を例えば4倍向上さ
せることができる。これはアセトフェノン、ベンズアル
デヒドのヒドロキシ基をテトラヒドロピラニルオキシ基
に置換する反応生成物の収率を例えば90%以上、さらに
この置換によりヒドロキシ基を保護した後それぞれの誘
導体から得られるクライゼン縮合物の収率も例えば90%
以上にすることができるからであり、特に後者の収率向
上の寄与が大きいと考えられる。
また、テトラヒドロピラニル基を導入するヒドロキシ
基の保護反応は酸触媒、クライゼン縮合反応は塩基性触
媒、テトラヒドロピラニル基を脱離してヒドロキシ基に
する反応は酸触媒を使用し、しかも各系で一般的溶媒を
用いて各反応を行えるので、その経済性が優れる。
このようにして得られる上記表の右欄に挙げたような
ヒドロキシカルコンはその薬理活性が知られており、例
えば上記II−3の化合物の薬理作用については上記した
通りであるので、上記左欄に挙げたような化合物もその
中間体として極めて有用である。
上記はヒドロキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基
を有するカルコン誘導体、そのアルコール又は水による
分解物について述べたが、これらの製造方法は原料のア
セトフェノン又はその誘導体、ベンズアルデヒド又はそ
の誘導体のそれぞれの反応成分に他の置換基を有するも
のにも同様に適用できる。これらの置換基にはニトロ
基、アミノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、アリル基、アリルオキシ基等の1種又は2種以上が
挙げられる。
実施例 次に本発明の実施例を説明する。
実施例1 (1)ヒドロキシアセトフェノンのヒドロキシ基の保護 2,4−ジヒドロキシアセトフェノン21.301g(140mmo
l)及びピリジニウムパラトルエンスルホネート1.205g
(7.00mmol)を塩化メチレン64mlに懸濁させ、2,3−ジ
ヒドロピラン17.665g(210.0mmol)を20〜25℃にてゆっ
くり滴下した。
2時間攪拌後、重曹8gを添加し、さらに2.5時間攪拌
した。重曹を濾過し、濾液を減圧濃縮すると、淡黄色の
油状物として、2−ヒドロキシ−4−テトラヒドロピラ
ニルオキシアセトフェノン35.544gを得た。これは定量
的に得られた。
なお、反応式は上記本文に例示したものと同じであ
る。
この得られた物質の同定データは以下の通りである。
IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3450(OH),2850(C−H),1620(C=0),1500,14
25,1360(芳香環)。
NMR(d−クロロホルム) δ=1.5〜2.0(m,6H,テトラヒドロピラニル基),3.5
〜3.9(m,2H,テトラヒドロピラニル基),5.4〜5.5(dd,
1H,テトラヒドロピラニル基),2.5(s,3H,CH),6.4〜7.
6(m,3H,芳香環)。
(2)ヒドロキシベンズアルデヒドのヒドロキシ基の保
護 4−ヒドロキシベンズアルデヒド17.097g(140mmol)
及びピリジニウムパラトルエンスルホネート1.205g(7.
00mmol)を塩化メチレン64mlに懸濁させ、2,3−ジヒド
ロピラン17.665g(210.0mmol)を20〜25℃にてゆっくり
滴下した。
3時間攪拌後、重曹8gを添加し、さらに2.5時間攪拌
した。重曹を濾過し、濾液を減圧濃縮すると、黄色の油
状物として4−テトラヒドロピラニルオキシベンズアル
デヒド31.496gを得た。これは定量的に得られた。
なお、反応式は上記本文に例示したものと同じであ
る。
この得られた物質の同定データは以下の通りである。
IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3250(CHO),2950(C−H),1690(C=0),1600,1
590,1500(芳香環)。
NMR(d6−アセトン) δ=1.5〜2.0(m,6H,テトラヒドロピラニル基),3.4
〜4.0(m,2H,テトラヒドロピラニル基),5.5〜5.6(dd,
1H,テトラヒドロピラニル基),7.1〜7.9(m,4H,芳香
環),9.9(s,1H,アルデヒド基)。
(3)クライゼン縮合反応 上記(1)で得られた2−ヒドロキシ−4−テトラヒ
ドロピラニルオキシアセトフェノン35.544gと、上記
(2)で得られた4−テトラヒドロピラニルオキシベン
ズアルデヒド31.496gと水酸化バリウム・8水和物44.16
8g(140mmol)をメタノール210mlに溶解し、40℃にて9
時間攪拌した。冷却後、塩化メチレン210mlを添加し、
続いて氷冷下、0〜5℃にて塩酸をゆっくり滴下し、水
層のpHを6〜7に調整した。
分液後、さらに水層を塩化メチレンで抽出し、塩化メ
チレン層を集合した後、無水硫酸マグネシウムにてこれ
を乾燥した。塩化メチレンを留去すると、褐色の油状物
として2′−ヒドロキシ−4,4′−ビス(テトラヒドロ
ピラニルオキシ)カルコン62.320gを得た。純度は77.1
%、収率は80.8%であった。
なお、反応式は上記本文に例示したものと同じであ
る。
この得られた物質の同定データは以下の通りであっ
た。
融点134〜135℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3400(OH),2950(C−H),1630(C=0),1600,15
60,1500(芳香環),1230,1110。
NMR(d−クロロホルム) δ=1.5〜2.1(m,12H,テトラヒドロピラニル基),3.5
〜4.0(m,4H,テトラヒドロピラニル),5.5(dd,2H,テト
ラヒドロピラニル基),6.5〜7.9(m,9H,カルコン骨
格),13.3(s,1H,OH)。
(4)ヒドロキシカルコンの生成 粗2′−ヒドロキシ−4,4′−ビス(テトラヒドロピ
ラニルオキシ)カルコン(純度(79.4%)4.000g、p−
トルエンスルホン酸64mg、メタノール12mlを混合し、室
温で2時間攪拌した。これを水120mlに注ぎ、生じた結
晶を濾過し、さらに水250mlで洗浄した。得られた結晶
を乾燥すると、4,2′,4′−トリヒドロキシカルコン1.8
36gを得た。純度は79.4%、収率は77.4%であった。
この得られた物質の同定データは以下の通りである。
融点201〜202.5℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3400,1625(C=0),1600,1580,1540,1505(芳香
環),1440,1340,1220,1140,1010。
NMR(d6−DMSO) δ=6.3〜7.8(m,7H,芳香環),7.8(d,1H,CO−CH=CJ
=8Hz),8.2(d,1H,C=CH−Ar J=8Hz)。
紫外線吸収スペクトル 実施例2〜13 実施例1における(1)、(2)のアセトフェノン誘
導体、ベンズアルデヒド誘導体を第2表のそれぞれの実
施例の欄に記載したものを用いた以外は実施例1の
(1)〜(4)に準じて実施例2〜13のカルコン誘導体
及びヒドロキシカルコンを製造し、その収率を測定した
結果を第2表の対応する欄に示す。
なお、実施例1の(3)に準じて得られたカルコン誘
導体はこれに対応する上記本文に挙げた化合物の符号で
示し、ヒドロキシカルコンは上記本文の第1表のこの符
号に対応する化合物を示す。また、APHはアセトフェノ
ン、BADはベンズアルデヒドを示し、その他は第1表と
同様である。
また、カルコン誘導体とヒドロキシカルコンについて
その同定データを第2表の次に示す。
比較例 実施例1において、(1)(2)で用いたアセトフェ
ノン誘導体、ベンズアルデヒド誘導体を用い、15%水酸
化カリウム水溶液中、70℃、35時間縮合反応を行ない、
第1表のII−3の化合物に対応するヒドロキシカルコン
を製造した。その純度は18.9%、収率は22.1%であっ
た。
同定データ 実施例2のヒドロキシカルコン (3,4,3′−トリヒドロキシカルコン) 融点186〜191℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3400(OH),1560(C=0),1640,1600,1520(芳香
環),1450,1350,1280,1160,1030,790。
NMR(d6−アセトン) δ=6.8〜7.7(m,9H,カルコン骨格),8.4(br,3H,O
H)。
紫外線吸収スペクトル 実施例3のヒドロキシカルコン (3,4,4′−トリヒドロキシカルコン) 融点210.5〜212.5℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3400(OH),1590(C=0),1640,1560,1520(芳香
環),1440,1370,1220,1160,1030,790。
NMR(d6−アセトン) δ=6.7〜8.1(m,9H,カルコン骨格),8.0(br,1H,O
H),8.3(br,1H,OH),9.0(br,1H,OH)。
紫外線吸収スペクトル 実施例4のヒドロキシカルコン (3,4,2′−トリヒドロキシカルコン) 融点177.5〜178.5℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3350(OH),1580(C=0),1630,1520,1485(芳香
環),1440,1280,1200,1150。
NMR(d6−アセトン) δ=6.8〜8.3(m,9H,カルコン骨格),8.2(br,1H,O
H),8.5(br,1H,OH),13.0(s,1H,2′−OH)。
紫外線吸収スペクトル 実施例5のカルコン誘導体(クライゼン縮合物) (2′−ヒドロキシ−4′−テトラヒドロピラニルオキ
シカルコン) NMR(CDCl3) δ=1.6〜2.1(m,6H,テトラヒドロピラニル基),3.6
〜3.9(m,2H,テトラヒドロピラニル基),5.5(s,1H,テ
トラヒドロピラニル基),6.5〜8.0(m,10H,芳香環),1
3.3(s,1H,2′−OH)。
実施例5のヒドロキシカルコン (2′,4′−ジヒドロキシカルコン) 融点144.5〜145.5℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3250(OH),1625(C=0),1635,1590,1490(芳香
環),1360,1300,1220,1140。
NMR(d6−DMSO+CDCl3) δ=6.5〜7.9(m,10H,カルコン骨格),9.8(br,1H,O
H),13.4(s,1H,2′−OH) 実施例6のヒドロキシカルコン (3,4,2′,4′−テトラヒドロキシカルコン) 融点223.5〜225℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3300(OH),1635(C=0),1635,1590,1550,1510
(芳香環),1450,1340,1230,1145,1120,1025,970。
NMR(d−クロロホルム+d6−DMSO) δ=6.3〜7.8(m,8H,カルコン骨格),9.1(br,3H,O
H),13.5(s,1H,2′−OH)。
紫外線吸収スペクトル 実施例7のヒドロキシカルコン (4,2′,4′−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコ
ン) 融点203.5〜207℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3200(OH),1580(C=0),1620,1540,1490,1460
(芳香環),1360,1270,1240,1200,1025,965。
NMR(d6−アセトン) δ=4.0(s,3H,OCH3),6.3〜7.8(m,6H,芳香環),6.9
(d,1H,CO−CH=C J=6.9Hz),8.1(d,1H,C=CH−Ar J
=6.9Hz),8.2(br,1H,OH),9.5(br,1H,OH),13.6(s,
1H,2′−OH)。
紫外線吸収スペクトル 実施例8のヒドロキシカルコン (3,2′,4′−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコ
ン) 融点189〜191℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3350(OH),1570(C=0),1635,1590,1505,1440
(芳香環),1350,1305,1260,1130,1020,980。
NMR(d6−アセトン) δ=3.9(s,3H,OCH3),6.3〜7.8(m,6H,芳香環),7.0
(d,1H,CO−CH=C J=6.9Hz),8.1(d,1H,C=CH−Ar J
=6.9Hz),7.8(br,1H,OH),9.4(br,1H,OH),13.6(s,
1H,2′−OH)。
紫外線吸収スペクトル λmax=366nm 実施例9のヒドロキシカルコン (2,3,4,2′,4′−ペンタヒドロキシカルコン) 黄橙色結晶 融点165〜170℃(分解点) IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3400,3150(OH),1620(C=0),1600、1560,1510,
(芳香環),1350,1230,1070,980,790。
NMR(d6−DMSO) δ=6.3〜8.2(m,7H,カルコン骨格),9.6(br,4H,O
H),13.5(s,1H,OH)。
紫外線吸収スペクトル 実施例11のヒドロキシカルコン (2′,4′,6′−トリヒドロキシカルコン) 融点178〜180℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3300(OH),1620(C=0),1550,1500,1445(芳香
環),1400,1340,1280,1220,1075。
NMR(d6−DMSO) δ=5.9(s,2H,芳香環),7.4〜7.7(m,5H,芳香環),
7.7(d,1H,CO−CH=C J=14.5Hz),8.1(d,1H,C=CH−A
r J=14.5Hz),10.5(s,1H,OH),12.5(s,1H,2′−O
H)。
実施例12のヒドロキシカルコン (4,2′,4′,6′−テトラヒドロキシカルコン) 融点200〜201℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3250(OH),1620(C=0),1580,1545,1500(芳香
環),1340,1290,1210,1160,1020。
NMR(d6−DMSO) δ=5.8(s,2H,芳香環),6.8(d,2H,芳香環J=9.4H
z),7.1(d,1H,CO−CH=C J=12.9Hz),7.5(d,2H,芳香
環),8.0(d,1H,C=CH−Ar J=12.9Hz),10.1(br,1H,O
H),10.4(br,1H,OH),12.5(br,2H,2′及び6′−O
H)。
実施例13のヒドロキシカルコン (3,4,2′,4′,6′−ペンタヒドロキシカルコン) 融点248.5〜251.5℃ IR(KBr錠剤法)(cm-1) 3250(OH),1600(C=0),1550,1500(芳香環),13
20,1270,1200,1020,970。
NMR(d6−DMSO) δ=5.8(s,2H,芳香環),6.8〜7.1(m,3H,芳香環),
7.6(d,1H,CO−CH=C J=12.9Hz),7.9(d,1H,C=CH−A
r J=12.9Hz),9.2(s,1H,OH),9.6(s,1H,OH),10.4
(s,1H,OH),12.5(s,2H,2′及び6′−OH)。
実施例14 (1)ヒドロキシアセトフェノン、ヒドロキシベンズア
ルデヒドそれぞれのヒドロキシ基の同時保護 2,4−ジヒドロキシアセトフェノン21.301g(140mmo
l)と、4−ヒドロキシベンズアルデヒド17.097g(140m
mol)と、ピリジニウムパラトルエンスルホネート1.205
g(7.00mol)を塩化メチレン154mlに懸濁させ、2,3−ジ
ヒドロピラン35.331g(420mmol)を20〜25℃にてゆっく
り滴下した。
3時間攪拌後、重曹8gを添加し、更に2.5時間攪拌し
た。重曹を濾過し、濾液を減圧濃縮すると、薄橙色の油
状物として2−ヒドロキシ−4−テトラヒドロピラニル
オキシアセトフェノンと、4−テトラヒドロピラニルオ
キシベンズアルデヒドの混合物71.424gを得た。これは
定量的に得られた。
この同定データは実施例1の(1),(2)で得られ
たものの混合物と同様であった。
(2)クライゼン縮合反応 上記(1)で得られた2−ヒドロキシ−4−テトラヒ
ドロピラニルオキシアセトフェノンと4−テトラヒドロ
ピラニルオキシベンズアルデヒドの混合物71.424gと、
水酸化バリウム・8水和物44.168g(140mmol)をメタノ
ール210mlに溶解し、40℃にて9時間攪拌した。冷却
後、塩化メチレン210mlを添加し、続いて氷冷下、0〜
5℃にて塩酸をゆっくり滴下し、水層をpHを6〜7に調
整した。
分液後、さらに水層を塩化メチレンで抽出し、塩化メ
チレン層を集合した後、無水硫酸マグネシウムにてこれ
を乾燥した。塩化メチレンを留去すると、褐色の油状物
として2′−ヒドロキシ−4,4′−ビス(テトラヒドロ
ピラニルオキシ)カルコン67.064gを得た。純度は79.4
%、収率は89.6%であった。
この得られた物質の同定データは実施例1の(3)で
得られたものと同じであった。
(3)ヒドロキシカルコンの生成 上記(2)で得られた粗2′−ヒドロキシ−4,4′−
ビス(テトラヒドロピラニルオキシ)カルコン(純度7
9.4%)4.000g、塩化メチレン:メタノール:水(4:4:
1)溶液13mlと混合し、パラトルエンスルホン酸1水和
物0.18gを加え、2時間攪拌した。これを水120mlに注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチルを留去すると、
4,2′,4′−トリヒドロキシカルコン2.770gを得た。純
度は69.1%、収率は99.9%であった。
この物質の同定データは実施例1の(4)で得られた
ものと同じであった。
〔発明の効果〕
本発明は、テトラヒドロピラニルオキシ基を少なくと
も1つ有するカルコン誘導体を提供することができるの
で、これをその原料から収率よく得られることと、これ
を水又はアルコールで分解して得られるヒドロキシカル
コンの収率も良いことから、このヒドロキシカルコンの
その原料からの収率を例えば80%にも高められることが
でき、テトラヒドロピラニルオキシ基でヒドロキシ基を
置換しない原料を用いて直接ヒドロキシカルコンを合成
したときの収率の例えば4倍にも高めることができる。
また、このようなカルコン誘導体の低コストの製造方法
を提供してその供給を容易にし、ヒドロキシカルコンを
高収率かつ安価に製造することを可能にする。また、新
規なヒドロキシカルコン、例えば2,3,4,2′,4′−ペン
タヒドロキシカルコン等のカルコン誘導体を提供し、例
えば医薬の新規な原体として用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 義之 千葉県市原市辰巳台東4―4 大日本イ ンキ喜辰寮 (56)参考文献 特開 昭54−130757(JP,A) 特開 昭50−116458(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 309/00 - 309/40 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表されるヒドロキシカ
    ルコン誘導体。 (式中、XおよびX′は各々テトラヒドロピラニル基、
    R及びR′は各々アルキル基又は水素原子、n及びn′
    は各々0〜5の整数、m及びm′は各々0〜5の整数を
    表し、n+n′は1以上、n+m及びn′+m′は各々
    0〜5の整数である。)
  2. 【請求項2】請求項1記載の一般式(I)において、n
    及びn′は各々0〜3の整数、m及びm′は各々0〜3
    の整数、n+n′は1以上、n+m及びn′+m′は各
    々1〜3の整数であるカルコン誘導体。
  3. 【請求項3】請求項1記載の一般式(I)において、n
    及びn′は各々1〜3の整数、m及びm′は各々0であ
    るカルコン誘導体。
  4. 【請求項4】下記式で表される請求項1記載のカルコン
    誘導体。
  5. 【請求項5】下記式で表される請求項1記載のカルコン
    誘導体。
  6. 【請求項6】下記一般式(II)で表されるカルコン誘導
    体。 (式中、X及びX′は各々テトラヒドロピラニル基、R
    及びR′は各々アルキル基又は水素原子、nは0〜2の
    整数、n′は0〜3の整数、mは0〜2の整数、m′は
    0〜3の整数、n+n′は1以上、n+m及びn′+
    m′は各々1〜3の整数である。)
  7. 【請求項7】請求項6記載の一般式(II)において、m
    が0であるカルコン誘導体。
  8. 【請求項8】請求項6記載の一般式(II)において、m
    及びm′が各々0であるカルコン誘導体。
  9. 【請求項9】下記式で表される請求項6記載のカルコン
    誘導体。 (式中、X′は一般式(I)と同じものを表す)
  10. 【請求項10】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  11. 【請求項11】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  12. 【請求項12】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  13. 【請求項13】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  14. 【請求項14】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  15. 【請求項15】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  16. 【請求項16】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  17. 【請求項17】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  18. 【請求項18】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  19. 【請求項19】下記式で表される請求項6記載のカルコ
    ン誘導体。
  20. 【請求項20】下記式で表されるヒドロキシカルコンで
    あるカルコン誘導体。
  21. 【請求項21】下記一般式(II)で表されるアセトフェ
    ノンまたはその誘導体と、 (式中、X、R、n、mは一般式(I)のものと同じ) 下記一般式(IV)で表されるベンズアルデヒド又はその
    誘導体と (式中、X′、R′、n′、m′は一般式(I)のもの
    と同じ) の反応によって請求項1記載の一般式(I)のカルコン
    誘導体を製造する方法。
  22. 【請求項22】請求項21記載の一般式(III)、(IV)
    において、n及びn′が各々0〜3の整数、m及びm′
    が各々0〜3の整数、n+n′は1以上、n+m及び
    n′+m′は各々1〜3の整数であるアセトフェノン又
    はその誘導体とベンズアルデヒド又はその誘導体との反
    応によって請求項2記載のカルコン誘導体を製造する方
    法。
  23. 【請求項23】下記一般式(III′)で表されるアセト
    フェノン又はその誘導体と、 (式中、X、R、n、mは一般式(II)のものと同じ) 下記一般式(IV′)で表されるベンズアルデヒド又はそ
    の誘導体と (式中、X′、R′、n′、m′は一般式(II)のもの
    と同じ) の反応によって請求項6記載の一般式(II)のカルコン
    誘導体を製造する方法。
  24. 【請求項24】アルカリ土類金属水酸化物の存在下で行
    う請求項21ないし23いずれかに記載のカルコン誘導体の
    製造方法。
  25. 【請求項25】アルカリ土類金属水酸化物として水酸化
    バリウム又はその水和物を使用する請求項24記載のカル
    コン誘導体の製造方法。
  26. 【請求項26】アルコール性反応溶媒中で行う請求項21
    ないし25のいずれかに記載のカルコン誘導体の製造方
    法。
  27. 【請求項27】請求項1ないし19のいずれかに記載のカ
    ルコン誘導体を酸の存在下に水で分解してヒドロキシカ
    ルコンを製造するカルコン誘導体の製造方法。
  28. 【請求項28】請求項1ないし19のいずれかに記載のカ
    ルコン誘導体を酸の存在下にアルコールで分解してヒド
    ロキシカルコンを製造するカルコン誘導体の製造方法。
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