JP2913457B2 - 燻蒸殺虫器 - Google Patents

燻蒸殺虫器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業用ハウス内の作物
に発生する病虫害を駆除する燻蒸殺虫器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、施設園芸用のビニルハウスやガラ
ス温室内で栽培中の野菜、花、果樹等の作物に発生する
病虫害を防除するために、農薬散布が行なわれている。
しかし、密閉したハウス内で農薬を散布した場合には、
作業者はマスク等で薬剤を吸引しない様に防御しても農
薬に汚染される危険がつきまとっている。前記ハウス内
における農薬汚染の危険を防止するために、無人散布機
等も開発されたが、製造経費が高価となって一般に普及
するに至っていない。
【0003】そこで、近年、硫黄の様な薬剤を、無人の
ハウス内で燻煙、蒸散させて作物に発生する病気や害虫
を駆除するため、図9に示す様に、容器本体の上面開口
に蒸発皿を密閉状に固定し、この蒸発皿内に薬剤を収容
した蒸散カップを載置し、容器本体内に設けたヒータで
蒸発皿を下面側から加熱しながら蒸散カップ内の薬剤へ
ヒータ熱を伝導させて薬剤を燻煙、蒸散させる燻煙蒸散
器が実開平6−24483号公報に提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】前記硫黄等の薬剤の
蒸散ガスは空気よりも重く、蒸散カップから蒸散された
後で直ちに下降するため、ハウス内に蒸散ガスを拡散さ
せるためには、ヒータで加熱された容器本体内の高温空
気の上昇気流を利用して蒸散ガスを上方へ高く拡散させ
ることが必要である。しかしながら、前記燻煙蒸散器に
おいては、容器本体の上面開口が蒸発皿で閉鎖されてい
るため、ヒータで直接加熱される容器本体内の高温空気
の上昇気流を利用できず、下面側からのヒータ熱の伝導
で加熱される蒸発皿の上面側から上昇する低温空気の上
昇気流では、蒸散カップ内から蒸散される蒸散ガスを上
方へ高く上昇させてハウス内に広く拡散できない等の問
題があった。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、容器本体内のヒータで直
接、高温度に加熱された高温空気を上昇気流として取出
しながら薬剤の蒸散ガスを上方へ高く上昇させ、ハウス
内の広い範囲に蒸散ガスを拡散できる燻蒸殺虫器を提供
することにある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明は、上面が開口12された容
器本体14と、この容器本体14内に設けられたヒータ
16と、容器本体14の開口を覆蓋する様に載置された
蓋部18と、この蓋部18に保持される蒸散カップ20
とを備え、この蓋部18は、蒸散カップ20を保持する
ため、その略中央位置に凹設されたカップ保持部22
と、このカップ保持部22に接続され、容器本体14の
内周縁にわたって張架する様に設けられた縁板部24と
を有し、前記縁板部24には、前記容器本体14内と外
部とを連通する放熱孔26が開孔されて成る燻蒸殺虫器
10を構成するものである。
【0007】また、請求項2に係る発明では、ヒータ1
6は、カップ保持部22の下面に設置されて成ることと
してもよい。
【0008】また、請求項3に係る発明では、カップ保
持部22と縁板部24とを含む蓋部18は、一体成型に
より形成されて成ることとしてもよい。
【0009】また、請求項4に係る発明では、蓋部18
には、カップ保持部22に保持される蒸散カップ20の
周側面に近接する様に囲周され、縁板部24の放熱孔2
6から上昇する高温度の気流を蒸散カップ20の外表面
又は周側面へ案内する気流案内部54が設けられて成る
こととしてもよい。
【0010】また、請求項5に係る発明では、気流案内
部54は、縁板部24の周縁側から蒸散カップ20の周
側面へ向け斜め上りに突設されて成ることとしてもよ
い。
【0011】また、請求項6に係る発明では、気流案内
部54は、蓋部18に対して着脱可能に固定されて成る
こととしてもよい。
【0012】
【作用】本発明に係る燻蒸殺虫器を用いて、ハウス内に
栽培中の作物に発生した病気や害虫を燻蒸殺虫する場合
には、燻蒸殺虫器の蒸散カップ内に適量の薬剤を収容
し、容器本体に枢着した吊下杆を紐等でハウス内の天井
フレームに吊下する。前記ハウス内の面積と、薬剤の使
用量により、燻蒸殺虫器の配置個数を決め、そして、各
容器本体から延長した通電線を電源に接続し、燻蒸殺虫
器の燻蒸、蒸散時間は略4ないし5時間程度に制御でき
る様に電源内に設けたタイマーをセットする。そして、
電源のスイッチを閉路した後で、作業者はハウス外へ退
避する。これにより、各燻蒸殺虫器の容器本体内のヒー
タのジュール熱が、前記カップ保持部の底面側から内面
側の蒸散カップへ伝導し、蒸散カップ内の薬剤は高温度
に加熱されながら燻煙され、蒸散カップ内から蒸散され
る。
【0013】同時に、前記容器本体内に通流する空気
は、ヒータによって直接高温度に加熱され、この加熱さ
れた高温度の空気は、蓋部周縁の縁板部に開孔された放
熱孔からカップ保持部内に挿入支持された蒸散カップの
外周部に沿って上昇気流となって高く上昇する。これに
より、蒸散カップ内から蒸散中の蒸散ガスは、前記高温
空気の上昇気流と共にハウス内の天井部へと高く上昇し
て拡散され、作物の病害虫の駆除率が向上する。
【0014】また、前記ヒータは、カップ保持部の下面
に設置されているため、ヒータ熱がカップ保持部から蒸
散カップに伝導されて蒸散カップの加熱効率が向上す
る。
【0015】また、前記カップ保持部と縁板部とを含む
蓋部は、一体成型により形成されているため、形状が複
雑な蓋部でも、プレス等の一体成型で安価に製造でき
る。
【0016】また、前記蓋部には、前記カップ保持部に
保持されるカップの周側面に近接する様に囲周され、前
記縁板部の放熱孔から上昇する高温度の気流をカップの
外表面又は周側面へ案内する気流案内部が設けられて成
ることにより、外部温度が低下した場合でも、容器本体
から上昇する高温度の気流で蒸散カップの外表面又は周
側面を加温でき、蒸散カップ内で蒸散した薬剤成分が蒸
散カップ内面で再び結晶となって凝固することなく、蒸
散カップ内の薬剤の蒸散効率が向上する。
【0017】また、前記気流案内部は、前記縁板部の周
縁側から前記カップの周側面へ向け斜め上りに突設され
て成ることにより、縁板部の放熱孔から上昇する高温度
の気流を、気流案内部で蒸散カップへ向け整流案内さ
せ、蒸散カップの外表面又は周側面を的確に加温でき
る。
【0018】また、前記気流案内部は、前記蓋部に対し
て着脱可能に固定されて成ることにより、蓋部と気流案
内部とが複雑な形状であっても、個別に形成して容易に
組立て固定できる。
【0019】
【実施例】以下、添付図面に基づき本発明の好適な実施
例を説明する。図1、図2、図3には、本発明の第1実
施例に係る燻蒸殺虫器10が示されている。図より明ら
かな様に、前記燻蒸殺虫器10は、上面が開口12され
た容器本体14と、この容器本体14内に設けられたヒ
ータ16と、前記容器本体14の開口12を覆蓋する様
に載置された蓋部18とを備え、この蓋部18は、蒸散
カップ20を保持するため、その略中央位置に凹設され
たカップ保持部22と、このカップ保持部22に接続さ
れ、容器本体14の内周縁にわたって張架する様に設け
られた縁板部24とを有し、前記縁板部24には、前記
容器本体14内と外部とを連通する放熱孔26が開孔さ
れて成るものである。
【0020】図2に示す様に、前記容器本体14は、硬
質合成樹脂、金属等を素材とし、底板28を有した円筒
形に形成されている。前記底板28の下面には、4個の
足30が放射対称に固定され、また底板28の中心位置
と周縁部に複数の通気孔32が開孔されている。前記容
器本体12の上端には、肉厚の縁部34が形成され、こ
の縁部34に吊下杆36の両下端が回動自在に枢着され
ている。この吊下杆36を利用してハウス内の中間高さ
位置に容器本体14を吊下するものである。なお、前記
容器本体12は、円筒形に形成しているが、必ずしも円
筒形に限ることなく、四角形、六角形等の多角筒形に形
成してもよい。
【0021】図2、図3に示す様に、前記蓋部18は、
金属薄板を素材とし、前記容器本体14の上面に載着す
る円形蓋板38から成る。この円形蓋板38の略中央位
置に、平面視円形のカップ保持部22が下方へ凹設され
ており、このカップ保持部22の上端から容器本体14
の上端の縁部34へ向け台錐状に傾斜した縁板部24が
周設されると共に縁板部24に所定の間隔をおいて複数
の放熱孔26が開孔されている。
【0022】前記円形蓋板38は、その縁板部24の周
縁部が容器本体14の上端の縁部34に、図3に示す複
数の小ねじ40で固定される。これにより、容器本体1
4内でヒータ16で直接加熱された高温度の空気を、円
形蓋板38の縁板部24の放熱孔26から蒸散カップ2
0の外周部を上昇する上昇気流として取り出しながら蒸
散カップ20から蒸散される空気よりも重い硫黄等の蒸
散ガスを上方へ高く上昇させ、ハウス内の広い範囲に蒸
散ガスを拡散できるここととなる。また、カップ保持部
22は、蒸散カップ20の底面から周側面を囲周する様
に凹陥されているため、蒸散カップ20に対する熱の伝
導率が高く、高温度に蒸散カップ20を加熱でき、これ
によりヒータ16の消費電力を節約できる。また、前記
円形蓋板38は、金属薄板を素材として、カップ保持部
22、縁板部24、放熱孔26等をプレス装置で一体成
型により形成できるものであり、複雑な形状の割りには
安価に製造できる。なお、カップ保持部22と縁板部2
4とを個別に形成して溶接してもよい。
【0023】図1、図2に示す様に、前記ヒータ16
は、絶縁板に巻着された図示しない電熱線と、この電熱
線を上下面から密着状に囲繞したカバー体と、で平板状
に形成され、略40W程度の容量を備えている。このヒ
ータ16は、前記円形蓋板38のカップ保持部22の下
面に接合されて複数の小ねじ42で固定されている。な
お、前記ヒータ16は、カップ保持部22の下面に限る
ことなく、容器本体14内に支持板を設けて固定しても
よい。
【0024】図2に示す様に、前記容器本体14の内底
部には、ヒューズ44、表示ランプ46等を端子間に接
続した端子盤48が設置され、この端子盤48に前記ヒ
ータ16が接続され、更に、この端子盤48に接続され
た電源線50が前記底板28に開孔した通気孔32から
外部へ延長されている。これにより、電源線50を外部
電源に接続し、ヒータ16内に発生するジュール熱を円
形蓋板38のカップ保持部22からカップ保持部22に
嵌合させた蒸散カップ20へ伝導させ、蒸散カップ20
内に収容した硫黄の様な薬剤を燻煙、蒸散させるもので
あり、ヒータのジュール熱がカップ保持部から蒸散カッ
プに直接伝導されて蒸散カップの加熱効率が向上する。
【0025】前記ヒータ16へ電流が流れているときに
は、表示ランプ46が点灯し、これを容器本体14の底
部の通気孔32から確認しながら薬剤が、なお燻煙中で
危険であることを確認できる。また、ヒータ16へ定格
以上の電流が流れた場合には、ヒューズ44が作動して
ヒータ16を保護できる。
【0026】前記蒸散カップ20は、耐熱、耐食性の金
属を素材とし、例えば、ステンレススチールを素材とし
てカップ状に形成されている。この蒸散カップ20内
に、硫黄の様な薬剤を収容して前記容器本体14上面の
蓋部18に凹設したカップ保持部22内に嵌合させる。
【0027】次に、本発明の第1実施例に係る燻蒸殺虫
器10の作用を説明する。農業用ハウス内に栽培中の作
物に発生した病気や害虫を燻蒸殺虫する場合には、燻蒸
殺虫器10の蒸散カップ20内に適量の硫黄等の薬剤を
収容し、図3に示す様に、容器本体14に枢着した吊下
杆36を紐52等でハウス内の天井フレームに吊下す
る。前記ハウス内の面積と、薬剤の使用量により、燻蒸
殺虫器10の配置個数を決め、そして、各電源線50を
電源に接続し、燻蒸殺虫器10の燻蒸、蒸散時間は略4
ないし5時間程度に制御できる様に電源内に設けたタイ
マーをセットする。
【0028】電源のスイッチを閉路した後で、作業者は
ハウス外へ退避するものであり、各燻蒸殺虫器10の容
器本体14内のヒータ16内に発生するジュール熱が、
前記カップ保持部22の底面側から内面側の蒸散カップ
20へ伝導し、これにより、蒸散カップ20内の薬剤
は、略150ないし180℃程度の高温度に加熱されな
がら燻煙されて蒸散カップ20内から蒸散される。
【0029】同時に、前記容器本体14内に通流する空
気は、ヒータ16によって直接高温度に加熱され、この
加熱された高温度の空気は、縁板部24に開孔された放
熱孔26からカップ保持部22内に嵌合された蒸散カッ
プ20の外周部に沿った上昇気流となって高く上昇す
る。これにより、蒸散カップ20内から蒸散中の蒸散ガ
スは、前記高温空気の上昇気流と共にハウス内の天井部
へと高く上昇され、ハウス内の広い範囲に蒸散ガスを拡
散できて栽培中の作物に発生する病害虫の駆除率を向上
させることができる。
【0030】次に、図4ないし図8には、本発明の第2
実施例に係る燻蒸殺虫器10が示されている。この第2
実施例の燻蒸殺虫器10は、上面が開口された容器本体
14と、この容器本体14内に設けられたヒータ16
と、容器本体14の開口12を覆蓋する蓋部18と、こ
の蓋部18に保持される蒸散カップ20とを備え、この
蓋部18は、カップ保持部22と、このカップ保持部2
2に接続されて放熱孔26が開口された縁板部24とを
有している。図において、容器本体14、ヒータ16、
蓋部18のカップ保持部22、縁板部24、放熱孔26
等の構成は、先の第1実施例と略同一であるため、同一
部材には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0031】この第2実施例の燻蒸殺虫器10は、外界
温度の低下でハウス内の温度が次第に低下し、蒸散カッ
プの上端部分のみの温度が低下して結晶の析出などによ
る蒸散効率の低下を防止すると同時に同蒸散効率を飛躍
的に向上させることを特徴としている。図4、図5、図
6に示す様に、前記蓋部18には、カップ保持部22に
保持される蒸散カップ20の周側面に近接する様に囲周
され、前記縁板部24の放熱孔26から上昇する高温度
の気流を蒸散カップ20の外表面又は周側面へ案内する
気流案内部54が設けられている。
【0032】この気流案内部54は、平面視ドーナツ
形、かつ断面視略ハ字状の環状板から成り、周縁部に前
記縁板部24の周縁に載着する縁板56と、この縁板5
6の内周縁からカップ保持部22内に保持された蒸散カ
ップ20の外周面へ向け斜め上りに突設された整流板5
8とを備えている。そして、気流案内部54は、その周
縁の縁板56が前記縁板部24と共に小ねじ40で容器
本体12の縁部34に着脱可能に固定されている。該整
流案内部54は、ナイロン系樹脂を素材として形成され
ている。しかし、必ずしもナイロン系樹脂に限ることな
く、金属板で形成してもよい。
【0033】これにより、縁板部24の上面と気流案内
部54の整流板58との下面とに、図5に示す様に、蒸
散カップ20へ連通した整流間隙路60が形成され、容
器本体14内のヒータ16で加熱された高温空気は、縁
板部24の放熱孔26から整流間隙路60へ流入し、こ
の整流間隙路60から矢印Kの様に、蒸散カップ20の
周側面に沿って上昇する高温度の気流となって蒸散カッ
プ20の外表面又は周側面を的確に加温する。また、蓋
部18と気流案内部54とが複雑な形状であっても、個
別に形成して容易に組立て固定できる。
【0034】上記した様に、第2実施例の燻蒸殺虫器1
0においては、容器本体14内で加温された高温空気
が、縁板部24と気流案内部54との整流間隙路60か
らカップ保持部22から上方へ突出した蒸散カップ20
の上端部の周側面に沿った気流となって上昇しながら加
温するため、外界温度が次第に低下してハウス内の温度
が低下しても、蒸散カップ20の温度が低下することが
ない。従って、蒸散カップ20内で蒸散した硫黄成分が
蒸散カップ内面で結晶となって凝固することなく、薬剤
は最後まで蒸散されて燻蒸殺虫器の蒸散効率が向上する
こととなる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る燻
蒸殺虫器によれば、上面が開口された容器本体と、この
容器本体内に設けられたヒータと、容器本体の開口を覆
蓋する様に載置された蓋部と、この蓋部に保持される蒸
散カップと、を備え、この蓋部は、蒸散カップを保持す
るため、その略中央位置に凹設されたカップ保持部と、
このカップ保持部に接続され、容器本体の内周縁にわた
って張架する様に設けられた縁板部とを有し、前記縁板
部には、前記容器本体内と外部とを連通する放熱孔が開
孔されて成ることにより、容器本体内のヒータの熱をカ
ップ保持部内の蒸散カップに伝導させて蒸散カップ内の
薬剤を燻煙、蒸散させ、同時に容器本体内のヒータで直
接、高温度に加熱された高温空気を上昇気流として取出
しながら蒸散ガスを上方へ高く上昇させ、ハウス内の広
い範囲に蒸散ガスを拡散できて栽培中の作物に発生する
病害虫の駆除率を向上できる。
【0036】また、請求項2によれば、ヒータは、カッ
プ保持部の下面に設置されて成ることにより、ヒータ熱
がカップ保持部から直接蒸散カップに伝導されて加熱熱
効率が向上する。
【0037】また、請求項3によれば、カップ保持部と
縁板部とを含む蓋部は、一体成型により形成されて成る
ことにより、蓋部が複雑な構造であっても一体成型で安
価に製造できる。
【0038】また、請求項4によれば、蓋部には、カッ
プ保持部に保持される蒸散カップの周側面に近接する様
に囲周され、縁板部の放熱孔から上昇する高温度の気流
を蒸散カップの外表面又は周側面へ案内する気流案内部
が設けられて成ることにより、容器本体から上昇する高
温度の気流で蒸散カップの外表面又は周側面を加温で
き、外部温度が低下した場合でも、蒸散カップ内で蒸散
した硫黄等の薬剤成分が蒸散カップ内面で再び結晶とな
って凝固することなく、蒸散カップ内の薬剤の蒸散効率
を飛躍的に向上させることが可能である。
【0039】また、請求項5によれば、気流案内部は、
縁板部の周縁側から蒸散カップの周側面へ向け斜め上り
に突設されて成ることにより、縁板部の放熱孔から上昇
する高温度の気流を、気流案内部で蒸散カップへ向け整
流案内させ、蒸散カップの外表面又は周側面を的確に加
温できる。
【0040】また、請求項6によれば、気流案内部は、
蓋部に対して着脱可能に固定されて成ることにより、蓋
部と気流案内部とが複雑な形状であっても、個別に形成
して容易に組立て固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る燻蒸殺虫器の正面図
である。
【図2】図1に示す第1実施例の燻蒸殺虫器の側面中央
縦断面図である。
【図3】第1実施例の燻蒸殺虫器を紐に吊下した使用状
態を示した斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る燻蒸殺虫器の正面図
である。
【図5】図4に示す第2実施例の燻蒸殺虫器の側面中央
縦断面図である。
【図6】第2実施例の燻蒸殺虫器の蒸散カップを取り外
した状態の平面図である。
【図7】第2実施例の燻蒸殺虫器の気流案内部及び蓋部
を取り外した容器本体の平面図である。
【図8】第2実施例の燻蒸殺虫器を紐に吊下した使用状
態を示した斜視図である。
【図9】従来の燻煙蒸散器の縦断説明図である。
【符号の説明】
10 燻蒸殺虫器 12 開口 14 容器本体 16 ヒータ 18 蓋部 20 蒸散カップ 22 カップ保持部 24 縁板部 26 放熱孔 54 気流案内部 58 整流板 60 整流間隙路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大 友 公 子 熊本市龍田町陣内1273番地3 (56)参考文献 実開 昭48−94763(JP,U) 実開 平4−21271(JP,U) 実開 平6−24483(JP,U) 特公 昭50−33940(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01M 1/20 A01M 13/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が開口された容器本体と、この容器
    本体内に設けられたヒータと、容器本体の開口を覆蓋す
    る様に載置された蓋部と、この蓋部に保持される蒸散カ
    ップと、を備え、 この蓋部は、前記蒸散カップを保持するため、その略中
    央位置に凹設されたカップ保持部と、このカップ保持部
    に接続され、前記容器本体の内周縁にわたって張架する
    様に設けられた縁板部と、を有し、 前記縁板部には、前記容器本体内と外部とを連通する放
    熱孔が開孔されて成る燻蒸殺虫器。
  2. 【請求項2】 ヒータは、カップ保持部の下面に設置さ
    れて成る請求項1に記載の燻蒸殺虫器。
  3. 【請求項3】 カップ保持部と縁板部とを含む蓋部は、
    一体成型により形成されて成る請求項1に記載の燻蒸殺
    虫器。
  4. 【請求項4】 蓋部には、カップ保持部に保持される蒸
    散カップの周側面に近接する様に囲周され、縁板部の放
    熱孔から上昇する高温度の気流を蒸散カップの外表面又
    は周側面へ案内する気流案内部が設けられて成る請求項
    1ないし3のいずれかに記載の燻蒸殺虫器。
  5. 【請求項5】 気流案内部は、縁板部の周縁側から蒸散
    カップの周側面へ向け斜め上りに突設されて成る請求項
    4記載の燻蒸殺虫器。
  6. 【請求項6】 気流案内部は、蓋部に対して着脱可能に
    固定されて成る請求項4または5記載の燻蒸殺虫器。
JP11791195A 1994-08-02 1995-04-18 燻蒸殺虫器 Expired - Fee Related JP2913457B2 (ja)

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