JP2913011B2 - 連結ネジ用保持ベルト - Google Patents

連結ネジ用保持ベルト

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JP2913011B2
JP2913011B2 JP35184595A JP35184595A JP2913011B2 JP 2913011 B2 JP2913011 B2 JP 2913011B2 JP 35184595 A JP35184595 A JP 35184595A JP 35184595 A JP35184595 A JP 35184595A JP 2913011 B2 JP2913011 B2 JP 2913011B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、1本の長い合成
樹脂製のベルトに多数のネジを一定間隔に取り付けるこ
とができるものであって、ネジを装着したこのベルトを
自動ネジ打込機等の工具に装填して連続的にネジを打ち
込むことができる連結ネジ用保持ベルトの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の連結ネジ用保持ベルトには以下の
ものがある。図9は、従来の第1の連結ネジ用保持ベル
トを図示しており、その(A)が平面図、その(B)が
一部切欠側面図である。細長の軟質合成樹脂製のベルト
40の両側縁には自動ネジ打込機内のベルト送り用スプ
ロケット等に係合するための切欠部47が一定間隔に設
けられている。ベルト40の長手方向の中央部にはネジ
を取り付けるためのネジ挿通孔42が一定間隔に穿設さ
れており、このネジ挿通孔42の回りに4つの穴部46
が設けられ、これら穴部46のそれぞれとネジ挿通孔4
2とが切れ目線45によって接続され、これら切れ目線
45がネジ挿通孔42で交差するように設けられてい
る。ネジはこのベルト40のネジ挿通孔42に取り付け
られる訳であるが、図9(B)においてはネジ頭部の形
状の異なる二種類のネジ44が装着されている状態を図
示している。以上の構成により、このベルト40に装着
されたネジ44は、自動ネジ打込機等により被締着部材
に連続的に打ち込まれる訳であるが、切れ目線45の存
在によりネジ挿通孔42が押し広げられ、ネジ44の頭
部がこのネジ挿通孔42を擦り抜けることができるので
ある。
【0003】図10は、従来の第2の連結ネジ用保持ベ
ルトを図示しており、その(A)が平面図、その(B)
が断面説明図である。上記と同様細長の軟質合成樹脂製
のベルト50の両側縁には自動ネジ打込機内のベルト送
り用スプロケット等に係合する切欠部57が一定間隔に
設けられている。ベルト50の長手方向の中央部にはネ
ジを取り付けるために、上面が皿状に窪んだ凹陥部53
と、この凹陥部53に続く筒状鍔部54が設けられ、ネ
ジ挿通孔55が形成される。このネジ挿通孔55には放
射状の4方向に切れ目線56を設けている。図10
(B)においてはネジ頭部の形状の異なる二種類のネジ
58が装着されている状態を図示している。以上の構成
により、このベルト50に装着されたネジ58は、自動
ネジ打込機等により被締着部材に連続的に打ち込まれる
訳であるが、切れ目線56の存在によりネジ挿通孔55
が押し広げられ、ネジ58の頭部がこのネジ挿通孔55
を擦り抜けることができるのである。
【0004】図11は、従来の第3の連結ネジ用保持ベ
ルトを図示しており、その(A)が平面図、その(B)
が側面図、その(C)が図11(A)のC−C線断面
図、その(D)が同図D−D線断面図、その(E)が同
図E−E線断面説明図である。このベルト60は、軟質
合成樹脂から成り、その長手方向の中央部に多数のネジ
62を一定間隔で保持できる。ベルト60の両側縁に
は、自動ネジ打込機内のベルト送り用スプロケット等に
係合する切欠部63が一定間隔に設けられている。ネジ
62が取り付けられる部分は、ベルト60の下面側に突
出する外周壁65aの内径がガイド穴64を形成する有
底の円筒状ボス65と、この円筒状ボス65の底面65
bに上記ガイド穴64と同心円状に穿設されたネジ挿通
孔66と、上記ガイド穴64から四方に放射状に穿設さ
れた放射状穴部67と、円筒状ボス65の外周壁65a
に穿設された縦長の溝穴70とから形成され、この縦長
の溝穴70の上端部は、前記放射状穴部67と接続し、
且つその下端部は円筒状ボス65の底面65bに隣接し
ているものである。このような構成により、ネジ62
は、ネジ挿通孔66と内径ガイド穴64の上端縁で保持
され、自動ネジ打込機等による打ち込み動作により、円
筒状ボス65の外周壁65aに設けられた溝穴70が拡
開して、この溝穴70の下端部とネジ挿通孔66との接
続部が破断して、ネジ62の頭部がネジ挿通孔66を擦
り抜けて、被締着部材に打ち込まれるのである(特開平
6−213223号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の第1及び第
2の連結ネジ用保持ベルトにおいては、ネジ挿通孔4
2、55から放射状に切れ目線45、56が設けられて
いる関係上、ベルトによるネジの保持力が弱く、また求
心性の付与力も弱いという問題点が存する。他方上記従
来の第3の連結ネジ用保持ベルトにおいては、円筒状ボ
ス65の存在により保持されるネジの求心性の付与には
貢献しているもののの、円筒状ボス65の外周壁65a
に設けられた縦長の溝穴70の存在により、またこの溝
穴70の上端が放射状穴部67と接続し、且つその下端
部がネジ挿通孔66の近傍にまで位置している関係上、
ネジを離脱させやすいというメリットはあるが、ネジを
保持する保持力が極めて小さいという問題が残る。即
ち、例えばネジをこの保持ベルトに装着する際に、溝穴
70の下端部とネジ挿通孔66との接続部80(図11
(C)参照)が簡単に千切れてしまうという大きな問題
が残るのである。
【0006】更に従来の連結ネジ用保持ベルトにおいて
は、ネジを保持するためにベルトの平板部からネジ打込
方向に向かって一定の長さを有する筒状保持部(凹陥部
53、筒状鍔部54、円筒状ボス65等)が設けられて
いるが、これらの筒状保持部の肉厚は、全て一定のもの
である。この肉厚が一定の場合、その厚みを薄くする
と、ネジの打ち込みに際しては筒状保持部が伸びて、良
好な打ち込みができる反面、ネジをベルトに充填する際
には筒状保持部全体が千切れてしまうという大きな問題
が残る。また厚みが薄い場合には、ねじの保持力も小さ
くなり、直進性を保つことができない。これに対して全
体の肉厚を厚くすると、筒状保持部の伸びがなく、良好
な打ち込みができないのである。そこで、本願発明は、
上記の問題点を改良すべく、ネジの保持力、求心性並び
に打込時の直進性を共に向上させることのできる連結ネ
ジ用保持ベルトを提供することをその課題とし、ネジを
ベルトに充填する際にもその一部が破断することもな
く、しかも切れ目線や溝穴等を設けないにもかかわら
ず、ネジ打ち込みに際して、ネジが容易に抜け出るもの
を提供することをその課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明の第1のものは、ベルトの平板部に略中央
部長手方向に沿ってネジを保持するためのネジ挿通孔を
一定間隔に列設した柔軟性又は可撓性を有する合成樹脂
製の細長ベルトから成り、このベルトにネジを保持させ
て自動ネジ打込機等の工具に充填してベルトから連続的
にネジを離脱させてネジ打込作業を行いうる連結ネジ用
保持ベルトにおいて、ネジ挿通孔20が、平板状のベル
トの平板部12からネジ打込方向に一定の長さを有する
筒形状の筒状保持部21から成り、この筒状保持部21
の内周面の断面形状と外周面の断面形状とを非相似形と
することにより、筒状保持部21の肉厚を周方向におい
て異ならせて、厚肉部と薄肉部とを形成したものであ
る。これにより、先ず本願発明に係る連結ネジ用保持ベ
ルトは、ネジを確実に保持し、且つベルトの平板部の面
に対して垂直方向に保持して、その求心性及び直進性を
確保する。更に筒状保持部21の肉厚の厚い部分によっ
て、ネジ充填時に筒状保持部全体が千切れてしまうこと
を防止する一方、肉厚の薄い部分でネジ打ち込み時の伸
びが生ずることになる。
【0008】本願発明の第2のものは、上記第1の発明
において、ベルトの少なくとも平板部12に厚み方向に
貫通する穴やスリット等の貫通部が形成され、この貫通
部が、筒状保持部21の厚肉部の上方開口部の周縁に達
しているものである。この貫通部の存在により、上記第
1の発明の作用に加えて、ネジの打ち込みがより円滑に
行われ、なお且つこの貫通部が厚肉部に設けられている
関係上、ネジをベルトに充填する際にも筒状保持部が千
切れてしまうことがない。
【0009】本願発明の第3のものは、ベルトの平板部
に略中央部長手方向に沿ってネジを保持するためのネジ
挿通孔を一定間隔に列設した柔軟性又は可撓性を有する
合成樹脂製の細長ベルトから成り、このベルトにネジを
保持させて自動ネジ打込機等の工具に充填してベルトか
ら連続的にネジを離脱させてネジ打込作業を行いうる連
結ネジ用保持ベルトにおいて、ネジ挿通孔20が、平板
状のベルトの平板部12からネジ打込方向に一定の長さ
を有する筒形状の筒状保持部21から成り、この筒状保
持部21の内周面が傾斜を有することにより筒状保持部
21の上方開口部22よりも下方開口部23が狭く形成
され、この筒状保持部21の上方開口部22から放射状
に放射状穴部30を穿設し、これら放射状穴部30が設
けられた部分の筒状保持部21の内周面と外周面との傾
斜角度を異ならせることにより、この部分の筒状保持部
21の肉厚を厚く形成したものである。ここで筒状保持
部21の内周面と外周面との傾斜角度を異ならせると
は、これら内周面と外周面とが平行でないということを
意味し、またこの発明においてはこれら両面が必ずしも
平面でなく、曲面をも含むものとして考慮に入れてい
る。
【0010】本願発明の第4のものは、上記第3の発明
において、筒状保持部21の上方開口部22及び下方開
口部23の形状を略正8角形とし、この8角形の一つ置
きの各辺に放射状に放射状穴部30を設け、筒状保持部
21の下方開口端面の外形を略正方形として筒状保持部
21の外周面を4つの面にて形成し、これらの面の稜線
28が前記放射状穴部30の内方端部分下方に位置する
ものである。この第3及び第4の発明により、本願発明
にかかる連結ネジ用保持ベルトは、前記発明と同様に、
ネジを確実に保持し、且つベルトの面に対して垂直方向
に保持して、その求心性及びネジ打込時の直進性が確保
されるのである。またネジの充填に際しても、放射状穴
部30の内方端部31の下方の筒状保持部21の周壁の
肉厚が厚く形成されているため、その部分でネジの充填
時にベルトが破断してしまうという恐れも全くなく、し
かも筒状保持部21の肉薄部によりネジ打込時にはこの
部分が良好に伸長して、ネジ頭部の離脱を容易にする作
用を有することとなる。
【0011】本願発明の第5のものは、上記第3又は第
4の発明において、筒状保持部21の内周面の傾斜角度
を二段階に形成して、ネジ頭部の下面又は外周面及びネ
ジ軸部と適合しうるような形状にしたものである。これ
により、筒状保持部21がネジの頭部の外周面等からネ
ジ軸部をも保持するため、ネジを保持する際の求心性が
より向上する。本願発明の第6のものは、上記第3乃至
第5の何れかの発明において、保持されるネジの頭部の
外形にほぼ対応するベルトの平板部12の部位の表面及
び/又は裏面に凹溝部32を形成したものである。これ
によりネジを被締着部材に打ち込む際に、ベルトの平板
部12の凹溝部32の内側部分が打込方向に折れ曲が
り、ネジが保持ベルトから容易に抜け出ることに貢献す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に従って実施の
形態について説明する。図1乃至図8が本願発明の実施
の形態を図示している。図1が本願発明に係る連結ネジ
用保持ベルトの平面図、図2が図1に図示した保持ベル
トの要部拡大図、図3がその底面図、図4が図3に示し
た底面図の要部拡大図であり、これら図1乃至図4と共
に以下説明する。保持ベルト10は、図1及び図3にお
いて左右に連続するものであって、軟質合成樹脂製の細
長いベルト状のものであり、その平板部12の両側縁
(図中上方側及び下方側)には、送り用切欠部11が一
定間隔毎に設けられている。この送り用切欠部11に自
動ネジ打込機等の工具の内部に設けられた送り用スプロ
ケット等が係合し、この保持ベルト10が一定のピッチ
で順次送り出されて行く。
【0013】保持ベルト10の平板部12の中央部の長
手方向には、ネジを保持するためのネジ挿通孔20がや
はり一定間隔で一列に列設されている。このネジ挿通孔
20は、後に断面図によって詳述するが、ネジ打込方向
に一定の長さを有する筒形状の筒状保持部21から形成
されている。この筒状保持部21を上面から見ると、図
2の拡大図から判る通り、その上方開口部22及び下方
開口部23の形状が正8角形を呈し、且つ上方開口部2
2の方が下方開口部23よりも大きく開口している。従
ってこの筒状保持部21の内周面は下方に向かって一定
の長さを有し、下方へ向かうほど先細の8つの傾斜した
傾斜面24を有する貫通孔の形状を有している。
【0014】他方この筒状保持部21の外周面は、図4
の拡大図から判る通り、その筒状保持部21の下端の端
面部25の外形形状は正方形を有しており、従ってその
外周面は4つの傾斜面26から形成されている。放射状
穴部30は、上面から見た図2においては、正8角形の
上方開口部22の一つ置きの辺の中央部にその内方端部
31を位置させ、ここから放射状に穿設され、全部で4
個設けられている。翻って下面から見た図4において
は、筒状保持部21の外周面の各傾斜面26の稜線28
の位置するところに放射状穴部30の内方端部31が位
置することになる。更にこの実施の形態においては、取
り付けられるネジの頭部とほぼ同じ大きさの凹溝部32
を円環状に平板部12の上面及び下面の両面に設けてい
る。以上の形態から判る通り、筒状保持部21は、放射
状穴部30が設けられた部位においては上方から下方に
向かうに従ってその周壁の肉厚が厚くなるように形成さ
れ、放射状穴部30が設けられていない部位、即ちこれ
らの放射状穴部30同士の間の筒状保持部21の周壁の
厚みは一定の薄い肉厚となっている。
【0015】図5が前記実施の形態を図示した図2のX
−X線断面図であり、図6が同図Y−Y線断面図であ
る。図5に現れた断面は、放射状穴部30同士の間の部
位の断面を示しており、従って筒状保持部21の内周面
の上方及び下方端部が形成する正8角形の辺と外周面の
上方及び下方端部が形成する正方形の辺とが平行とな
り、つまり筒状保持部21の内周面の傾斜面24と外周
面の傾斜面26とが平行に一定の傾斜をもって設けられ
ており、一定の薄い肉厚に形成されていることが判る。
他方、図6に現れた断面は、放射状穴部30が設けられ
た放射状の方向に切断した面を図示しており、放射状穴
部30の内方端部31の部分において、筒状保持部21
の内周面の傾斜面24と外周面を形成する傾斜面26と
が異なる傾斜角度を有しており、内周面の傾斜面24と
外周面を形成する傾斜面26同士の稜線28とが相い対
向する位置関係となり、この放射状穴部30の内方端部
31において筒状保持部21の周壁の肉厚が厚く形成さ
れることになるのである。
【0016】換言すると、放射状穴部30の内方端部3
1の部分では、筒状保持部21の内周面の傾斜面24
と、筒状保持部21の外周面の傾斜面26とが平行とな
らず、従って外周面の傾斜面26同士の稜線28が内周
面の傾斜面24と異なった傾斜角度を有することにな
り、その結果筒状保持部21の肉厚がこの放射状穴部3
0の部位で厚く形成されることになるのである。このよ
うに図5及び図6に現れた筒状保持部21の外周面と内
周面との肉厚を見れば判る通り、放射状穴部30が設け
られた部分の肉厚が相当に厚く形成されることになる。
これによって放射状穴部30が設けられた部位における
筒状保持部21のネジ充填時における破断等を良好に防
止することが出来るのである。
【0017】図7は、保持ベルト10に充填されたネジ
15を被締着部材に打ち込む際に、ネジ15が保持ベル
ト10から離脱する状態を図示した断面説明図である。
ネジ15は、自動ネジ打込機(図示省略)のドライバー
ビット18によって強制的に被締着部材に打ち込まれ
る。その際保持ベルト10は、先ず円環状の凹溝部32
の部位で下方に折れ曲がり、筒状保持部21が下方に引
っ張られた状態となり、最終的に各放射状穴部30の内
方端部31と下方開口部23との接続部が破断してネジ
15の頭部が下方開口部23を通過することとなる。図
中斜線部Rが前記放射状穴部30の内方端部31と下方
開口部23との間の破断部を示している。
【0018】尚、この図においては、ネジ15が未だ完
全に筒状保持部21から抜けきっていないため、この破
断部Rはこの状態においてはその全てが破断してはいな
い。ネジ15が完全に筒状保持部21から抜けきった時
点において、その破断部Rの全てが破断することになる
のである。このように、本願発明においては、ネジを離
脱させるための筒状保持部21の破断部R(千切れ部)
の肉厚を厚く形成することにより、ベルトにネジを充填
する際の破断を防止しつつ、ネジの保持力、求心性、及
び打込時の直進性をも向上させているのである。
【0019】図8は、本願発明の他の実施の形態を図示
する説明図であって、その(A)が平面図、その(B)
が図8(A)のS−S断面説明図、その(C)が同図の
T−T断面図であって、上記実施の形態と筒状保持部2
1の形状のみが異なっている。この形態においては、皿
ネジ16の皿形状の頭部に合致するように筒状保持部2
1の内周面が形成されている。即ち筒状保持部21の内
周面を構成する傾斜面24の傾斜が2段階に形成され、
皿ネジ16の頭部外周面と適合する緩傾斜面35と、皿
ネジ16の軸部と適合する垂直面36とから形成されて
いる。他方この筒状保持部21の外周面は、前記実施の
形態と同様に4つの傾斜面26から形成され、内周面と
同様に傾斜面と垂直面の2段階に形成されている。従っ
て筒状保持部21の下方端面の外形形状は正方形となっ
ている。放射条穴部30は、筒状保持部21の内周面の
上方側が緩傾斜面35から構成され、かつ皿ネジ16の
頭部外周面を受けるように形成されている関係上、この
緩傾斜面35の部分にまで切れ込むように形成されてい
る。その他の構成は、前記実施の形態と同様である。
【0020】このような形態に係る本願発明の保持ベル
ト10においては、放射条穴部30が設けられていない
箇所(放射条穴部30同士の間の箇所)において、筒状
保持部21の肉厚は薄く一定で連続的に形成されており
(図8(B)参照)、他方放射条穴部30が穿設されて
いる箇所においては、この放射条穴部30が穿設されて
はいるが、この放射条穴部30の内方端部31から筒状
保持部21の下方端部に向かって、この筒状保持部21
の周壁の肉厚が厚く形成されることになるのである(図
8(C)参照)。このようにこの実施の形態において
も、前記実施の形態と同様に、筒状保持部21の内周面
及び外周面の傾斜角度が2段階となっているが、内周面
の傾斜面24と外周面の傾斜面26との傾斜角度を異な
らせている結果もたらされる形態的特徴を有しているの
である。この形態的特徴により、本願発明においては、
ネジを保持ベルトに充填する際に、放射条穴部30が設
けられた箇所で破断してしまうということがなく、他方
この破断の恐れがないにもかかわらず、ネジを打ち込む
作業時には、放射状穴部30が設けられた箇所以外の筒
状保持部21の周壁の肉厚の薄さと、円環状の凹溝部3
2及び放射状穴部30の存在等により、極めて良好な直
進性をもって容易に保持ベルトから離脱することができ
るのである。
【0021】以上、実施の形態について説明したが、本
願発明においては、種々設計変更が可能である。先ず、
放射状穴部30は必ずしも設けなくとも実施可能であ
る。この場合には、ネジを被締着部材に打ち込む際に、
筒状保持部21の肉厚の薄い部分が伸長し、下方開口部
23の端縁の適宜位置から上方に向かって切れ目が自然
に入り、ネジが離脱できる。筒状保持部21の内周面及
び外周面は、必ずしも傾斜していなくとも実施可能であ
って、筒状保持部21の内周面の断面形状と外周面の断
面形状を異ならせることによって、筒状保持部21の周
壁の肉厚を異ならせ、厚肉部及び薄肉部をその周囲方向
に適宜設けることができる。そして、放射状穴部を設け
る場合には、この筒状保持部21の厚肉部の上方開口部
の開口縁に、その放射状穴部の内方端部を望ませるよう
にする。保持ベルトの平板部に設けられる放射状穴部
は、細長い長条穴又はスリット状穴部であってもよく、
連結ベルト10の厚み方向に貫通した平面視各種の形状
を有する貫通部によって形成することができる。
【0022】前記の実施の形態においては、筒状保持部
21の上方開口部22及び下方開口部23の形状を8角
形としたが、これらの開口部の形状はその他の多角形形
状、或いは略円形形状であってもよく、適宜変更するこ
とができる。筒状保持部21の外周面も必ずしも4つの
傾斜面で形成しなくとも実施可能であって、放射状穴部
30の内方端部31の部分で内周面との角度を異ならせ
て、肉厚を厚く形成できればよいのである。従ってこの
放射状穴部30の内方端部31の下方部分の外周面を適
宜曲面等によって形成することも可能である。筒状保持
部21の内周面の傾斜角度及び外周面の傾斜角度も適宜
自由に設定することができるが、放射状穴部30の内方
端部31の箇所においては、その肉厚を厚く形成する関
係上、両者の傾斜角度を異ならせておくことが重要であ
る。放射状穴部30の上面から見た形状も全く自由に設
計することができる。円環状の凹溝部32に関しても、
保持ベルト10の何れか一方の面にのみ設けることも自
由であるし、凹溝部32の断面形状も角型、三角型又は
丸型等全く自由である。
【0023】
【発明の効果】上記発明に係る連結ネジ用保持ベルトは
以下の効果を有する。本願発明の第1のものにおいて
は、ネジを確実に保持することができ、しかもベルトの
平板部の面に対して垂直方向に保持して、その求心性及
び打込時の直進性を良好に保持させることが出来る。ま
た筒状保持部の厚肉部により、ベルトにネジを充填する
際に、筒状保持部が千切れてしまう恐れがなく、他方薄
肉部の存在により、ネジ打込に際して、容易にネジが離
脱しうる。本願発明の第2のものにおいては、貫通部の
存在によりネジの離脱が容易となり、ネジの打ち込みを
より円滑に行うことができる。また貫通部が厚肉部に設
けられているため、ネジをベルトに充填する際にも筒状
保持部が千切れてしまうことがない。
【0024】本願発明の第3及び第4のものにおいて
は、筒状保持部がその打ち込み方向に一定の長さを有
し、筒状保持部の上方開口部及び下方開口部の両端部で
ネジを保持することができ、且つ放射状穴部の内方端部
の箇所で筒状保持部の周壁の肉厚が厚く形成されている
ため、ネジを堅固に保持することが出来、同時にネジに
求心性と打込時の直進性を確実に付与することができ
る。また放射状穴部の箇所での筒状保持部の周壁の肉厚
を厚く形成しているため、保持ベルトにネジを装着する
に当たり、保持ベルトがこの部分で破断してしまうとい
う恐れが全くない。本願発明の第5のものにあっては、
筒状保持部の内周面がネジの頭部の外周面等からネジ軸
部をも保持するため、ネジを保持する際の求心性がより
向上することになる。またネジ頭部が保持ベルト上面か
ら突出しないという利点も見逃すことが出来ない。本願
発明の第6のものにあっては、凹溝部の存在により、ネ
ジを被締着部材に打ち込む際に、円環状に設けられた凹
溝部の部位から内側の部分がネジ打ち込み方向に容易に
折れ曲がり、ネジを保持ベルトから離脱させることが容
易となるのである。以上、本願発明は多大な効果を発揮
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る保持ベルトの平面図である。
【図2】図1に示された保持ベルトの要部拡大図であ
る。
【図3】図1に示された保持ベルトの底面図である。
【図4】図3に示された保持ベルトの要部拡大図であ
る。
【図5】図2のX−X線断面図である。
【図6】図2のY−Y線断面図である。
【図7】前図までに示された保持ベルトからネジが離脱
する状態を示す断面説明図である。
【図8】本願発明の他の実施の形態を示しており、その
(A)が平面図、その(B)が図8(A)のS−S線断
面説明図、その(C)が同図のT−T線断面図である。
【図9】従来例を図示しており、その(A)が平面図、
その(B)が一部切欠側面図である。
【図10】他の従来例を図示しており、その(A)が平
面図、その(B)が断説明図である。
【図11】更に他の従来例を図示しており、その(A)
が平面図、その(B)が側面図、その(C)が図11
(A)のC−C線断面図、その(D)が同図D−D線断
面図、その(E)が同図E−E線断面説明図である。
【符号の説明】
10 保持ベルト 11 送り用切欠部 12 平板部 20 ネジ挿通孔 21 筒状保持部 22 上方開口部 23 下方開口部 24、26 傾斜面 25 端面部 28 稜線 30 放射状穴部 31 内方端部 32 凹溝部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベルトの平板部に略中央部長手方向に沿っ
    てネジを保持するためのネジ挿通孔を一定間隔に列設し
    た柔軟性又は可撓性を有する合成樹脂製の細長ベルトか
    ら成り、このベルトにネジを保持させて自動ネジ打込機
    等の工具に充填してベルトから連続的にネジを離脱させ
    てネジ打込作業を行いうる連結ネジ用保持ベルトにおい
    て、ネジ挿通孔(20)が、平板状のベルトの平板部(12)か
    らネジ打込方向に一定の長さを有する筒形状の筒状保持
    部(21)から成り、この筒状保持部(21)の内周面の断面形
    状と外周面の断面形状とを非相似形とすることにより、
    筒状保持部(21)の肉厚を周方向において異ならせて、厚
    肉部と薄肉部とを形成したことを特徴とする連結ネジ用
    保持ベルト。
  2. 【請求項2】ベルトの少なくとも平板部(12)に厚み方向
    に貫通する穴やスリット等の貫通部が形成され、この貫
    通部が、筒状保持部(21)の厚肉部の上方開口部の周縁に
    達していることを特徴とする請求項1に記載の連結ネジ
    用保持ベルト。
  3. 【請求項3】ベルトの平板部に略中央部長手方向に沿っ
    てネジを保持するためのネジ挿通孔を一定間隔に列設し
    た柔軟性又は可撓性を有する合成樹脂製の細長ベルトか
    ら成り、このベルトにネジを保持させて自動ネジ打込機
    等の工具に充填してベルトから連続的にネジを離脱させ
    てネジ打込作業を行いうる連結ネジ用保持ベルトにおい
    て、ネジ挿通孔(20)が、平板状のベルトの平板部(12)か
    らネジ打込方向に一定の長さを有する筒形状の筒状保持
    部(21)から成り、この筒状保持部(21)の内周面が傾斜を
    有することにより筒状保持部(21)の上方開口部(22)より
    も下方開口部(23)が狭く形成され、この筒状保持部(21)
    の上方開口部(22)から放射状に放射状穴部(30)を穿設
    し、これら放射状穴部(30)が設けられた部分の筒状保持
    部(21)の内周面と外周面との傾斜角度を異ならせること
    により、この部分の筒状保持部(21)の肉厚を厚く形成し
    たことを特徴とする連結ネジ用保持ベルト。
  4. 【請求項4】筒状保持部(21)の上方開口部(22)及び下方
    開口部(23)の形状を略正8角形とし、この8角形の一つ
    置きの各辺に放射状に放射状穴部(30)を設け、筒状保持
    部(21)の下方開口端面の外形を略正方形として筒状保持
    部(21)の外周面を4つの面にて形成し、これらの面の稜
    線(28)が前記放射状穴部(30)の内方端部分下方に位置す
    ることを特徴とする請求項3に記載の連続ネジ用保持ベ
    ルト。
  5. 【請求項5】筒状保持部(21)の内周面の傾斜角度を二段
    階に形成して、ネジ頭部の下面又は外周面及びネジ軸部
    と適合しうるような形状にしたことを特徴とする請求項
    3又は4に記載の連結ネジ用保持ベルト。
  6. 【請求項6】保持されるネジの頭部の外形にほぼ対応す
    るベルトの平板部(12)の部位の表面及び/又は裏面に凹
    溝部(32)を形成したことを特徴とする請求項3乃至5の
    何れかに記載の連結ネジ用保持ベルト。
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